JP2009515571A - 白金電極表面被膜及びその作製方法 - Google Patents

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Abstract

導電性基板と、形態が粗く且つ表面積が電極の基本的幾何学的形状に起因して対応の表面積の5倍〜500倍に増大した白金の表面被膜とを有する電極表面被膜及びその製造方法。電極表面を粗い表面を備えた白金被膜で電気めっきする方法では、金属粒子が光沢のある白金を形成するのに必要な速度よりも速く且つ白金黒を形成するのに必要な速度よりも遅く導電性基板上に生じるような速度で導電性基板の表面を白金で電気めっきする。

Description

本発明の分野は、白金電極表面被膜及び表面被膜を被着させる電気めっき法に関する。
〔合衆国政府の後援による研究〕
本発明は、合衆国国立衛生研究所により授与された契約番号R24EY12893−01の下で政府支援を受けてなされたものである。米国政府は、本発明において或る特定の権利を有する。
〔関連出願の説明〕
本願は、2005年10月26日に出願された米国特許出願第11/259,822号(発明の名称:Platinum Electrode Surface Coating and Method for Manufacturing the Same)の権益主張出願であり、この米国特許出願を参照により引用し、その開示内容を本明細書の一部とする。
白金は、その優れた電気的性質、生体適合性及び安定性により腐食環境、例えば人体内で電極用の材料として用いられている場合が多い。白金は、人体組織の電気的刺激のための電極として用いるのに多くの望ましい性質を有している。白金は、これが滑らかな表面を有し、しかもその表面積が電極の幾何学的形状によって制限されるので、電荷を移送するのが効率的ではない。滑らかな表面を備えた白金を、以下、「光沢のある白金」という。
電気的刺激により人体組織を刺激する電極は、多くの種類が知られている。植え込み型の刺激又は検出電極、特に非再生可能エネルギー源を備え、したがって、最小限のエネルギーを必要としなければならない組織刺激装置内に長時間にわたって使用できるようになった電極の利用性に関し、電極キャパシタンスが高いこと及びこれに対応して電気インピーダンスが低いことが、非常に重要である。さらに、十分に低いインピーダンスが得られなければ、高い電圧により、電極と電極が取り付けられている組織の両方の分極が生じ、それにより有害な副生成物が生じると共に電極が劣化し、しかも組織が損傷する。
電極が電流を伝える能力は、電極の表面積に比例するので、又、小形電極が単一の神経又は小さなグループをなす神経を刺激する上で正確な信号を生じさせるために必要なので、当業者の多くは、電極のサイズを増大させないで電極の表面積を増大させることにより電極が電荷を移送することができる能力を向上させようとしている。
電極サイズを増大させないで白金電極の表面積を増大させ、したがって、電荷を移送する電極の能力を向上させる一試みは、白金をこの白金分子が滑らかで光沢のある表面の状態に配置される時間を持たないように迅速に電気めっきすることである。迅速な電気めっきは、「白金黒(白金ブラック)」と通称されている白金表面を形成する。白金黒は、光沢のあるプラチナよりも密度及び反射性が低い多孔質且つ粗い表面を有する。カーター(Cater)に付与された米国特許第4,240,878号明細書は、白金黒タンタル上にめっきする方法を記載している。
白金黒は、光沢のある白金よりも多孔性が高く且つ密度が低い。白金黒は、構造的及び物理的強度が弱く、したがって、最小限と言っても良いほどの物理的応力を受ける用途には適していない。白金黒は又、迅速なめっきを促進するために添加剤、例えば鉛を必要とする。しかしながら、鉛は、神経毒であり、生物学的システムでは使用できない。最後に、白金黒の脆弱な構造により、めっき厚さは、極めて制限される。白金黒の厚手の層は、ばらばらに壊れるだけである。
2002年8月23日にダオ・ミン・ツァオ(Dao Min Zhou)名義で出願された米国特許出願公開第2003/0192784号明細書(発明の名称:Platinum Electrode and Method for Manufacturing the Same)は、電極本体及びフラクタル形態を備えた白金の表面被膜を有する電極を開示しており、この米国特許出願公開を参照により引用し、その開示内容を本明細書の一部とする。
2002年9月6日にロバート・ジェイ・グリーンバーグ等(Robert J. Greenberg et al.)名義で出願された米国特許出願公開第2003/0233134号明細書(発明の名称:Biocompatible Bonding Method and Electronics Package Suitable for Implantation)は、少なくとも一部分が導電性である基板、可撓性組立体及び基板と可撓性組立体を互いに結合する少なくとも1つの被着リベットを有する装置を開示しており、この米国特許出願公開を参照により引用し、その開示内容を本明細書の一部とする。
2004年11月4日にダオ・ミン・ツァオ等(Dao Min Zhou et al.)名義で出願された米国特許出願公開第2004/0220652号明細書(発明の名称:Adherent Metal Oxide Coating Forming a High Surface Area Electrode)は、粗くされた導電性基板及びこの基板に被着された粗い表面被膜を有する植え込み可能な電極を開示しており、この米国特許出願公開を参照により引用し、その開示内容を本明細書の一部とする。
幾何学的形状が一定の場合に増大した表面積を得ると同時に白金表面被膜が物理的応力を受ける用途において用いられるのに十分に構造的に強固である被膜を得るよう薄い表面を白金で電気めっきする別の方法が更に要望されている。
米国特許第4,240,878号明細書 米国特許出願公開第2003/0192784号明細書 米国特許出願公開第2003/0233134号明細書 米国特許出願公開第2004/0220652号明細書
本発明は、1つには、電荷を移送する能力を向上させるために増大した表面積を有し、しかも、物理的応力に耐えるのに十分な物理的及び構造的強度を備えた電極表面被膜に関する。
本発明の以下の説明により当業者には明らかになる本発明のこの特徴及び他の特徴は、次の金属、即ち、チタン、ニオブ、タンタル、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金若しくは金又は2種類又は3種類以上の金属の合金或いは2種類又は3種類以上の合金若しくはこれらの金属層の組み合わせのうちの1つ又は2つ以上を有する粗い表面を備えると共に表面積が基本的な幾何学的形状に起因して得られる対応の表面積の5倍〜500倍である改良型表面被膜及びその作製方法によって達成される。
本発明の被膜は、同一の幾何学的形状の光沢のある白金と比較して表面積が少なくとも5倍になっている。それと同時に、本発明の被膜は、白金黒と比較した場合、物理的応力に対する耐性が向上している。
本発明の表面被膜を電気めっきする方法は、光沢のある白金を生じさせるのに必要な速度よりも早く且つ白金黒を処理させるのに必要な速度よりも低い速度でめっきするステップを含む。
本発明は、1つには、電荷を移送する能力を向上させるために増大した表面積を有し、しかも、物理的応力に耐えるのに十分な物理的及び構造的強度を備えた電極表面被膜に関する。
本発明の特徴は、形態が粗く且つ表面積が電極の基本的幾何学的形状に起因する対応の表面積の5倍〜500倍に増大した白金から成る粗い表面を備えた改良型表面被膜及びその作製方法によって達成される。
導電性基板は、次の金属、即ち、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銀、金、又は炭素のうちの1種類又は2種類以上から成る。
導電性基板は、好ましくは、パラジウム、白金、イリジウム、金、タンタル、チタン、窒化チタン又はニオブから成る。
導電性基板は、好ましくは、次の金属、即ち、白金、白金合金、イリジウム、イリジウム、酸化イリジウム又はロジウムのうちの1種類又は2種類以上から成る。
粗い表面を備えた電極表面被膜を電気めっきする方法は、金属粒子が光沢のある白金を形成するのに必要な程度よりも速く且つ白金黒を形成するのに必要な程度よりも遅く導電性基板上に生じるような速度で導電性基板の表面を電気めっきするステップを有する。
図1、図2及び図3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で得られた画像である。5000倍の図1、2000倍の図2及び2000倍の図3は、JEOL JSM5910型顕微鏡(日本国東京)によって撮られた拡大図である。図1は、表面積が図2に示す幾何学的形状と同一の幾何学的形状の光沢のある白金表面の5倍以上であるフラクタル表面を備えると共に図3に示す白金黒表面と比較して強度が増大した電極用の白金グレー(灰色の白金)表面被膜の一例を示している。倍率レベルが5000倍では、白金グレーは、0.5μm〜15μmの粒径を備えたカリフラワーの形をしたフラクタル形態のものであることが観察される。かかる構造の各枝は、同じ形状のより小さな粒子によって更に覆われている。表面層上の最も小さな粒子は、ナノメートル範囲のものである場合がある。この粗くて多孔性のフラクタル構造は、同一の幾何学的形状を備えた滑らかな白金表面を備えた電極と比較して、白金表面の電気化学的に活性の表面積を増大させる。
表面は、純粋な白金である。というのは、白金グレーを生じさせるめっきプロセス中、不純物又は他の添加物、例えば鉛を導入する必要が無いからである。これは、植え込み型電極の分野において特に有利である。というのは、鉛は、神経毒であり、植え込み型電極を作製する方法では使用できないからである。変形として、めっきプロセス中、他の物質、例えばイリジウム、ロジウム、金、タンタル、チタン又はニオブを所望ならば導入することができるが、これら物質は、白金グレーの生成にとっては必要ではない。
白金グレーは又、米国照明委員会のL***カラースケールによるスペクトロデンシオメータ(spectrodensitometer)を用いて材料の色を測定することにより白金黒と光沢のある白金を区別できる。L*は、明度を示し、a*は、赤色/緑色値を示し、b*は、黄色/青色値を示している。明度の値(L*値と呼ばれる)は、0〜100であるのが良く、この場合、白色は、100であり、黒色は、0であり、これは無彩色(グレー)スケールとほぼ同じである。a*値は、赤色については+60から緑色についての−60まで様々であり、b*値は、黄色についての+60から青色についての−60まで様々である場合がある。測定した全てのサンプルは、非常に小さなa*及びb*値を有し(これらは、無色であり又はいわゆる中性グレーゾーン内にある)、このことは、明度の値を白金被膜についてはグレースケールとして用いることができるということを示唆している。
図4は、表面積が同一の幾何学的形状の白金表面の表面積の5倍以上である粗い表面を備えた電極のための白金表面被膜の一実施例を示している。倍率が5000倍では、白金は、粒径が0.1μm〜1.0μmの規則的な形状を備えた粗い形態のものであり、平均サイズが0.4μm〜0.6μm、好ましくは約0.5μmであることが観察される。被膜の厚さは、0.1μm〜5.0μm、好ましくは1.0μm〜4.0μm、より好ましくは3.3μm〜3.8μmである。尺度がナノメートル範囲の幾つかの粗い特徴が、各粒子上に存在していた。めっきした白金層は、多孔性であるとは考えられない。粒子上のナノメートルレベルの粗い特徴を備えたビード形状の白金粒子は、電極の電気化学的に活性の表面を増大させる。粗い白金の表面被膜を備えた電極アレイの電気化学的キャパシタンスは、10mMリン酸緩衝生理的食塩水中で測定して約1300μF/cm2〜1500μF/cm2である。白金表面被膜の白金表面積と厚さの関係は、4.0F/cm3〜5.0F/cm3のものである。薄膜白金ディスクは、同一の条件で測定して、めっき前に20μF/cm2未満の平均キャパシタンスを有する。電気化学的活性表面積の増大分は、70〜80倍、好ましくは約71〜75倍である。
SEM/EDXの分析により、めっき表面は、純粋な白金を含んでいることが確認される。この表面は、純粋白金である。というのは、この白金を生じさせるめっきプロセス中、不純物又は他の添加物、例えば鉛を導入する必要が無いからである。
白金に関する電気めっき方法を好ましくは、20℃〜40℃において、リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)及び(又は)リン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4)及び四塩化白金(PtCl4)を含む水性溶液中で実施できる。白金の別のモードを使用することができ、又、白金塩濃度の範囲は、1〜30mMであって良い。また、他のPt塩は、同様な結果を生じさせる。
図5は、表面積が同一の幾何学的形状の白金表面の表面積の5倍以上である粗い表面を備えた電極のための白金表面被膜の一実施例を示している。倍率が5000倍では、白金は、粒径が0.1μm〜2.0μmの規則的な形状を備えた粗い形態のものであり、平均サイズが0.4μm〜0.6μm、好ましくは約0.5μmであることが観察される。被膜の厚さは、0.1μm〜4.0μm、好ましくは2.0μm〜3.0μm、より好ましくは2.3μm〜2.8μmである。尺度がナノメートル範囲の幾つかの粗い特徴が、各粒子上に存在していた。めっきした白金層は、多孔性であるとは考えられない。粒子上のナノメートルレベルの粗い特徴を備えたビード形状の白金粒子は、電極の電気化学的に活性の表面を増大させる。粗い白金の表面被膜を備えた電極アレイの電気化学的キャパシタンスは、10mMリン酸緩衝生理的食塩水中で測定して約1150μF/cm2〜1680μF/cm2である。白金表面被膜の白金表面積と厚さの関係は、5.0F/cm3〜6.0F/cm3のものである。薄膜白金ディスクは、同一の条件で測定して、めっき前に20μF/cm2未満の平均キャパシタンスを有する。電気化学的活性表面積の増大分は、65〜75倍、好ましくは約68〜72倍である。
SEM/EDXの分析により、めっき表面は、純粋な白金を含んでいることが確認される。この表面は、純粋白金である。というのは、この白金を生じさせるめっきプロセス中、不純物又は他の添加物、例えば鉛を導入する必要が無いからである。
白金表面被膜の白金表面積と厚さの関係は、図4を参照すると4.0F/cm3〜5.0F/cm3のものであり、図5を参照すると5.0F/cm3〜6.0F/cm3のものである。図4と図5は両方共、本発明の粗い表面の白金被膜を示している。この値は、電気化学的に活性の白金表面積(μF/cm3)をプラチナ被膜の厚さ(μM)で除算することによって算出できる。粗い表面の白金被膜と比較して、図1を参照して説明したフラクタル白金被膜は、0.8F/cm3〜1.5F/cm3の白金表面被膜の白金表面積と厚さの関係を有している。本発明の粗い白金被膜は、同一の電気化学的に活性の表面積で、白金グレーと比較して高い容量嵩(capacitive volume )を備えた薄い被膜を生じさせる。
図6は、色反射スペクトロデンシオメータ、即ち、X-Rite520で測定した白金グレー、白金黒及び光沢のある白金の代表的なサンプルに関するL*値、a*値、b*値を示している。白金グレーのL*値は、25〜90であり、白金黒及び光沢のある白金のL*値は両方共、25未満である。白金グレー、白金黒及び光沢のある白金の代表的なサンプルに関する色濃度の測定値が、図6に示されている。白金グレーの色濃度の値は、0.4D〜1.3Dであり、白金黒及び光沢のある白金の色濃度は両方共、1.3Dよりも大きい。
白金グレーは又、材料の薄膜被膜の接着特性及び強度特性に基づくことによっても白金黒から区別できる。直径が500μmの電極上の白金グレー及び白金黒の薄膜被膜の接着特性は、Micro-Scratch Tester(スイス国所在のシーエスイーエム・インストラメンツ(CSEM Instruments)社製)で測定された。制御されたマイクロスクラッチ(微小引っ掻き)を生じさせるには、半径10μmの球形ダイヤモンドチップを400μmスクラッチ長さで1mN〜100mNの漸増荷重下で被膜表面を横切って引く。臨界荷重時に、被膜は、破損し始めることになる。この試験を利用すると、白金グレーが、60mN以上の臨界荷重を有し、白金黒は、35mN未満の臨界荷重を有することが分かる。
図7、図8、図9及び図10は、本発明の白金グレーを作製する方法を示しており、この作製方法では、白金電極2、即ちアノード(陽極)及びめっきされるべき導電性基板4、即ちカソード(陰極)を電源6の電流か電圧かのいずれかを制御すると共にモニタする手段8により電源6に接続する。アノード2、カソード4、電源6を制御する際に基準として用いられる基準電極10及び電気めっき溶液を電気めっきセル12内に入れ、この電気めっきセルは、電気めっき溶液を混合し又は攪拌する手段14を備えている。電力を定電圧、定電流、パルス電圧、走査電圧又はパルス電流で電極に供給して電気めっきプロセスを開始させる。電源6は、析出速度により、白金が白金グレーとして析出するように改造されており、析出速度は、光沢のある白金を形成するのに必要な析出速度よりも高く且つ白金黒を形成するのに必要な析出速度よりも低い。
図7、図8及び図9は、電気めっきセル12が、好ましくは50ml〜150mlの4ネックガラスフラスコ又はビーカであり、共通電極2又はアノードは、好ましくは、表面積の大きな白金ワイヤ又は白金シートであり、基準電極10は、好ましくは、Ag/AgCl電極(銀、塩化銀電極)であり、めっきされるべき導電性基板4、即ちカソードは、用途に応じて任意適当な物質であって良く、当業者により容易に選択できることを示している。めっきされるべき導電性基板4の好ましい例としては、白金、イリジウム、ロジウム、金、タンタル、チタン又はニオブが挙げられるが、これらには限定されない。
攪拌機構体は、好ましくは、図7に示すような磁気攪拌機14、図8に示すような超音波タンク16(例えば、VWR Aquasonic 50D)又は図7に示すようなアルゴン又は窒素ガスを含むガス分散器18である。めっき溶液は、好ましくは、リン酸水素二ナトリウム中に3〜30mMのヘキサクロロ白金酸アンモニウムを混入したものであるが、クロロ白金酸又はブロモ白金酸若しくは他のめっき溶液に由来するものであっても良い。好ましいめっき温度は、約24℃〜約26℃である。
パルス電流及びパルス電圧制御方式を備えた電気めっきシステムが、それぞれ、図9及び図10に示されている。定電圧、定電流パルス電圧又はパルス電流を用いて電気めっきプロセスを制御することができるが、めっきプロセスの定電圧制御が、最も好ましいと判明した。白金グレーを生じさせるための最も好ましい電圧範囲は、−0.45ボルト〜−0.85ボルトであることが判明した。この範囲の電圧を上述の溶液に印加すると、白金グレーのめっき速度にとって好ましい範囲である毎分約1μm〜毎分0.05μmのめっき速度が得られる。また、定電圧制御により、互いに平行な状態の電極のアレイを同時にめっきすることができ、それにより、各電極についてかなり一様な表面層厚さが達成される。
白金グレーめっきのための最適の電位の範囲は、溶液及び条件に依存する。線形電圧掃引方式を用いると、特定のめっきシステムについて最適電位範囲を決定することができる。代表的な線形電圧掃引方式が、図16に表面としてのフラクタル白金グレーに関し、図17では、図4及び図5の非フラクタル粗白金面について示されている。線形電圧掃引中、電極の電圧を陰極走査し、ついには、電子移送のめっき速度制御ステップ及び拡散めっき速度制御ステップ22を表す水素ガスの発生が生じるようになる。所与のめっきシステムの場合、電極電位を白金還元反応が拡散と電子移送との間の拡散制御又は混合制御24の下で限流を呈するが結果的に水素の発生26が生じないように調節することが好ましい。
光沢のある白金を約数ミクロン以上の層の状態でめっきすることは非常に困難である。というのは、めっきされた層が剥がれるようにする高密度の白金層及びその下に位置する層の内部応力が上述の物質を支持することができないからである。めっきの表面層の追加の厚さにより、電極は、非常に長い有効寿命を有することができる。
以下の実施例は、白金層被膜を形成するよう白金を導電性基板上に電気めっきする方法の例示である。
白金の表面層を備えた電極を定電圧めっき法の利用により以下のように作製する。まず最初に、図14に示されているように16個の電極を備えた電極白金シリコーンアレイ(アレイ上の白金ディスクの直径は、510μm〜530μmである)を硫酸中で電気化学的にクリーニングし、出発電極インピーダンスをリン酸緩衝生理的食塩水中で測定する。図7を参照すると、電極は、めっき電極2が共通電極4と平行になるように電気めっきセル内に配置されている。基準電極10は、電極4の隣りに位置決めされている。めっき溶液を電気めっきセル12に追加し、攪拌機構体14を作動させる。
EG&G PAR M273型ポテンシオスタット6を用いて基準電極10と比較して定電圧をめっき電極2に印加する。めっき電極2の応答電流を記録手段8により記録する。M273ポテンシオスタット6により応答電流を測定する。指定された時間、好ましくは1〜90分、最も好ましくは30分後に電圧を切り、電極4を脱イオン水で完全にすすぎ洗いする。
白金の表面被膜を備えた電極アレイの電気化学インピーダンスを生理的食塩水中で測定する。めっき電流対時間曲線下の面積を求める(積分する)ことにより電荷/電荷密度及び平均めっき電流/電流密度を計算する。走査型電子顕微鏡(SEM)/X線によるエネルギー分散分析(EDAX(登録商標))分析を選択した電極に対して行うのが良い。めっきされた表面のSEM顕微鏡写真を撮ることができ、これは、そのフラクタル又は粗い表面を示している。エネルギー分散分析法の例証するところによれば、サンプルは、酸化白金又は他の何らかの物質ではなく、純粋な白金である。
電圧範囲は、図1に示すような白金グレーのフラクタル表面の形成にとって最も決定的である。このシステムの場合、白金グレーを生じさせる電極相互間の好ましい電圧降下は、Ag/AgCl基準電極10に対して約−0.55〜−0.65ボルトであることが観察される。めっき溶液について好ましい白金濃度は、0.4M(モル)リン酸水素二ナトリウム中において約8〜18mMのヘキサクロロ白金酸アンモニウムであることが観察される。
電圧範囲は、図4及び図5に示すような白金の粗い表面の生成にとって決定的である。このシステムの場合、粗い白金を生じさせる電極相互間の好ましい電圧降下は、Ag/AgCl基準電極10に対して約−0.45〜−0.55ボルトであることが観察される。めっき溶液について好ましい白金濃度は、約3〜30mMのPtCl4であることが観察される。
図14は、全体が符号32で示された本発明に用いられる網膜用電極アレイの斜視図であり、この網膜用電極アレイは、長円形の電極アレイ本体34、導電性物質、例えば白金又はその合金のうちの1つで作られるが、任意の導電性の生体適合性物質、例えばイリジウム、酸化イリジウム又は窒化チタンで作ることもできる複数個の電極36、及び電極36と同種の材料で作られた単一の基準電極38を有しており、この場合、これら電極は、導電性物質、例えば白金又はその合金のうちの1つで作られているが、任意の生体適合性の導電性物質で作っても良い別々の導体40に個々に取り付けられており、かかる導電性物質は、好ましくはシリコーンであり、電気信号を電極36の各々に流す絶縁シース42内に納められている。
アレイ本体34を通って延びる歪取りスロット46により構成された歪取り内部タブ44が、外科用タックの使用により電極アレイ本体34を目の網膜又は他の神経インターフェースに固定するための取付け孔48を有している。手術中、取付け孔48の存在場所を突き止めやすくするため補強リング50が着色されると共に不透明である。把持取っ手52が、電極アレイ本体34の表面に取り付けられており、それにより、外科医が鉗子を用いて又は外科用ツールを把持取っ手52によって形成された穴の中に配置することにより電極アレイ本体を配置することができる。把持取っ手52により、外科医が電極本体を直接把持することにより生じる恐れのある電極本体の損傷が回避される。電極アレイ32は、2001年2月13日に出願された米国特許出願公開第2002/0111658(A1)号明細書(発明の名称:Implantable Retinal Electrode Array Configuration for
Minimal Retinal Damage and Method of Reducing Retinal Stress)に詳細に記載されており、かかる米国特許出願公開を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
図15は、直径が同一である非めっき電極と比較して30分間のAg/AgCl基準電極に対し−0.6Vで上述の例に従ってめっきされたポリイミドアレイに関する直径が様々な数個の電極の電極キャパシタンスの増大を示している。電極キャパシタンスは、その表面積に比例するので、電極キャパシタンスに基づいて計算した表面積の増加は、このアレイに関しては光沢のある白金の表面積の60〜100倍である。注目されるべきこととして、光沢のある白金は、幾分かの粗さを示すが、その表面積の増大は、基本的な幾何学的形状の表面積の最高3倍までである。表面積の変化をキャパシタンスを用いて2つのサンプル相互間で測定することは簡単であるが、サンプルを基本的な幾何学的形状と比較することは困難である。
めっき条件(めっき溶液、電極の表面積、pH、白金濃度及び添加剤の存在が挙げられるが、これらには限定されない)が変化するので、最適な制御電圧及び(又は)他の制御パラメータも又、基本的な電気めっき原理に従って変化することになる。白金粒子の析出速度が白金黒の形成のための速度よりも遅く且つ光沢のある白金の形成の速度よりも速い限り、白金グレーが依然として形成されることになる。
本発明は、非常に規則的な粒子形状及び規則的な平均粒径を備えた白金被膜を提供する。この被膜は、公知の白金被膜よりも薄く、しかも、表面積が広いにもかかわらず大部分多孔性ではない粗い表面を有する。本発明の被膜は、基板と白金被膜との間に良好な付着性をもたらす。白金被覆電極は、生体適合性であり、したがって、植え込み可能であり、しかも組織反応が少ない。
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明する。
実施例1
導電性基板上への白金の電気めっき
白金めっき溶液調製
0.3gのリン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)及び6.03gのリン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4)[Fluka]を100mlの脱イオン水中に溶解させ、磁気攪拌により30分間攪拌した。NaH2PO4及びNa2HPO4の濃度は、それぞれ、25mM及び425mMであった。次に、0.5gの塩化白金(PtCl4)[Alfa Aesar]をリン酸溶液に添加して15mMの白金塩濃度を形成した。次に、この溶液を30分間攪拌した。(PtCl4)の互いに異なる濃度を実験に用い、Pt塩濃度の範囲は、3〜30mMであった。溶液のpHを測定すると7.9であった。溶液の色は、琥珀色であった。めっきプロセス前に、溶液中で窒素を泡立たせることにより溶液を脱泡した。
基板の作製
薄膜白金ポリイミドアレイを白金めっきに用いた。アレイは、露出電極表面として200μm薄膜Ptディスクを備えた16個の電極を有していた。アレイ中の全ての電極をめっきのために共通の接点に短絡させた。最初に、0.5MのH2SO4中でAg/AgClに対し10秒間、+2.8Vで表面を酸素で泡立たせることによりPtディスク電極を電気化学的にクリーニングした。次に、0.5MのH2SO4中のAg/AgClに対して15秒間−1.2Vの状態で水素で泡立たせることにより表面をクリーニングして表面汚染要因物及びポリマー残留物を除去した。
電気めっきセル
電気めっきのために伝統的なパイレックス(登録商標)ガラス3電極反応セルを用いた。基準電極コンパートメントをVicor多孔性フリットにより反応コンパートメントから分離した。その目的は、基準電極の内部充填溶液からめっき浴への濃縮KCl及びAgClの移動を回避することにあった。対向電極は、実際の表面積が1.8cm2に等しい白金黒付き白金シートであった。
ディジタル式磁気攪拌機(Dataplate PMC720)を用いてめっき中、溶液を攪拌した。溶液の温度は、15℃〜80℃であり、これをディジタル温度制御装置(VWR 1147P)を備えたVWR循環水浴により制御した。
EG&G PARC モデル273ポテンシオスタット−ガルバノスタットを用いることにより電圧を制御し、EG&G PARC M270ソフトウェアにより応答電流、電流密度及び電荷を記録した。めっき電流対時間曲線下の面積を求める(積分する)ことにより電荷/電荷密度及び平均めっき電流/電流密度を計算した。めっき時間は、1分〜60分であった。
白金めっき
直径が200μmの白金ディスクを備えた16個の電極を有する白金ポリイミド電極アレイ(図14)を0.5MのH2SO4中で電気化学的にクリーニングした。0.025Mリン酸二水素ナトリウム及び0.425Mのリン酸水素二ナトリウム中において濃度が15mMの塩化白金を有するめっき溶液を収容した電気めっきセル内に電極アレイを配置した。めっき浴温度は、22℃であった。Ag/AgCl基準電極に対して−0.525Vの定電圧を電極に印加し、10分後に切った。電極アレイを脱イオン水で完全にすすぎ洗いした。めっき電流対時間曲線下の面積を求める(積分する)ことにより電荷/電荷密度及び平均めっき電流/電流密度を計算した。電流密度を当初の11.1A/cm2から最終の15.2A/cm2までほぼ直線的に増加させた。粗い白金の表面被膜を備えた電極アレイの電気化学的キャパシタンスは、10mMのリン酸緩衝生理的食塩水中で測定して1462μF/cm2であった。薄膜Ptディスクのみが、同一の条件で測定してめっき前に20μF/cm2未満の平均キャパシタンスを有する。粗い白金を生じさせるための電極相互間の最適電圧降下は、Ag/AgCl基準電極に対して−0.4〜−0.7ボルトであった。めっきした白金表面被膜厚さは、約3.5μmである。電気化学的に活性の表面積の増大分は、約73倍である。白金表面被膜の表面積と厚さの関係は、4.18F/cm3である(3.5μmの白金被膜の厚さ当たり1462μF/cm2の粗い白金の表面被膜)。白金表面被膜の接着強さは、55mNであった。
実施例1は、図4に示すような粗い表面を備えた白金表面被膜を生じさせる。白金被膜は、非常に規則的な粒子形状及び規則的な平均粒径を備えた粒子を含む。被膜は、公知の白金被膜よりも薄く、しかも、表面積が広いにもかかわらず大部分多孔性ではない粗い表面を有する。この被膜は、基板と白金被膜との間に良好な付着性をもたらす。白金被覆電極は、生体適合性であり、したがって、植え込み可能であり、しかも組織反応が少ない。
実施例2
導電性基板上への白金の電気めっき
白金めっき溶液調製
0.3gのリン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)及び6.03gのリン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4)[Fluka]を100mlの脱イオン水中に溶解させ、磁気攪拌により30分間攪拌した。NaH2PO4及びNa2HPO4の濃度は、それぞれ、25mM及び425mMであった。次に、0.5gの塩化白金(PtCl4)[Alfa Aesar]をリン酸溶液に添加して15mMの白金塩濃度を形成した。次に、この溶液を30分間攪拌した。(PtCl4)の互いに異なる濃度を実験に用い、Pt塩濃度の範囲は、3〜30mMであった。溶液のpHを測定すると7.9であった。溶液の色は、琥珀色であった。めっきプロセス前に、溶液中で窒素を泡立たせることにより溶液を脱泡した。
基板の作製
薄膜白金ポリイミドアレイを白金めっきに用いた。アレイは、露出電極表面として200μm薄膜Ptディスクを備えた16個の電極を有していた。アレイ中の全ての電極をめっきのために共通の接点に短絡させた。最初に、0.5MのH2SO4中でAg/AgClに対し10秒間、+2.8Vで表面を酸素で泡立たせることによりPtディスク電極を電気化学的にクリーニングした。次に、0.5MのH2SO4中のAg/AgClに対して15秒間−1.2Vの状態で水素で泡立たせることにより表面をクリーニングして表面汚染要因物及びポリマー残留物を除去した。
電気めっきセル
電気めっきのために伝統的なパイレックス(登録商標)ガラス3電極反応セルを用いた。基準電極コンパートメントをVicor多孔性フリットにより反応コンパートメントから分離した。その目的は、基準電極の内部充填溶液からめっき浴への濃縮KCl及びAgClの移動を回避することにあった。対向電極は、実際の表面積が1.8cm2に等しい白金黒付き白金シートであった。
ディジタル式磁気攪拌機(Dataplate PMC720)を用いてめっき中、溶液を攪拌した。溶液の温度は、15℃〜80℃であり、これをディジタル温度制御装置(VWR 1147P)を備えたVWR循環水浴により制御した。
EG&G PARC モデル273ポテンシオスタット−ガルバノスタットを用いることにより電圧を制御し、EG&G PARC M270ソフトウェアにより応答電流、電流密度及び電荷を記録した。めっき電流対時間曲線下の面積を求める(積分する)ことにより電荷/電荷密度及び平均めっき電流/電流密度を計算した。めっき時間は、1分〜60分であった。
白金めっき
直径が200μmの白金ディスクを備えた16個の電極を有する白金ポリイミド電極アレイ(図14)を0.5MのH2SO4中で電気化学的にクリーニングした。0.025Mリン酸二水素ナトリウム及び0.425Mのリン酸水素二ナトリウム中において濃度が15mMの塩化白金を有するめっき溶液を収容した電気めっきセル内に電極アレイを配置した。めっき浴温度は、22℃であった。Ag/AgCl基準電極に対して−0.5Vの定電圧を電極に印加し、10分後に切った。電極アレイを脱イオン水で完全にすすぎ洗いした。めっき電流対時間曲線下の面積を求める(積分する)ことにより電荷/電荷密度及び平均めっき電流/電流密度を計算した。電流密度を当初の10.8A/cm2から最終の14.6A/cm2までほぼ直線的に増加させた。粗い白金の表面被膜を備えた電極アレイの電気化学的キャパシタンスは、10mMのリン酸緩衝生理的食塩水中で測定して1417μF/cm2であった。薄膜Ptディスクのみが、同一の条件で測定してめっき前に20μF/cm2未満の平均キャパシタンスを有する。粗い白金を生じさせるための電極相互間の最適電圧降下は、Ag/AgCl基準電極に対して−0.4〜−0.7ボルトであった。めっきした白金表面被膜厚さは、約2.5μmである。電気化学的に活性の表面積の増大分は、約70倍である。白金表面被膜の表面積と厚さの関係は、5.67F/cm3である(2.5μmの白金被膜の厚さ当たり1417μF/cm2の粗い白金の表面被膜)。白金表面被膜の接着強さは、58mNであった。
実施例2は、図5に示すような粗い表面を備えた白金表面被膜を生じさせる。白金被膜は、非常に規則的な粒子形状及び規則的な平均粒径を備えた粒子を含む。被膜は、公知の白金被膜よりも薄く、しかも、表面積が広いにもかかわらず大部分多孔性ではない粗い表面を有する。この被膜は、基板と白金被膜との間に良好な付着性をもたらす。白金被覆電極は、生体適合性であり、したがって、植え込み可能であり、しかも組織反応が少ない。
実施例3
導電性基板上への白金グレーの電気めっき
直径が200μmの白金ディスクを備えた16個の電極を有する白金ポリイミド電極アレイ(図14)を0.5MのH2SO4中で電気化学的にクリーニングした。濃度が20mMのヘキサクロロ白金酸アンモニウム、0.025Mリン酸二水素ナトリウム及び0.425Mのリン酸水素二ナトリウムを含むめっき溶液を収容した電気めっきセル内に電極アレイを配置した。めっき浴温度は、22℃であった。−0.65Vの電圧を30分後に切った。電極アレイを脱イオン水で完全にすすぎ洗いした。白金グレーの表面被膜を備えた電極アレイの電気化学的キャパシタンスは、10mMのリン酸緩衝生理的食塩水中で測定して1200μF/cm2であった。めっき電流対時間曲線下の面積を求める(積分する)ことにより電荷/電荷密度及び平均めっき電流/電流密度を計算した。白金グレーを生じさせるための電極相互間の最適電圧降下は、Ag/AgCl基準電極に対して−0.55〜−0.75ボルトであった。
白金被膜は、次の特徴、即ち、
白金表面被膜厚さ:約11.0μm、
電気化学的に活性の表面積の増大分:60倍、
白金表面被膜の接着強さ:50mN、及び
白金表面被膜色濃度:1.0D
を示した。
実施例3は、図1に示すようなフラクタル表面を備えた白金表面被膜を生じさせる。白金表面被膜の表面積と厚さの関係は、1.09F/cm3である(11.0μmの白金被膜の厚さ当たり1200μF/cm2の粗い白金の表面被膜)。この被膜は、基板と白金被膜との間に良好な付着性をもたらす。白金被覆電極は、生体適合性であり、したがって、植え込み可能であり、しかも組織反応が少ない。
実施例1〜実施例3で行われた白金被膜のめっき条件及び特性は、以下の表1にまとめられている。
Figure 2009515571
本発明を特定の実施形態及びその用途によって説明したが、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく多くの改造及び変形を想到できることはいうまでもない。したがって、本発明は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、本明細書に具体的に説明した形態以外の形態で実施できることは理解されるべきである。
5000倍に拡大した白金グレー表面を示す図である。 2000倍に拡大した光沢のある白金表面を示す図である。 2000倍に拡大した白金金表面を示す図である。 5000倍に拡大した−0.525Vでの電気めっき白金の粗い表面のSEMを示す図である。 5000倍に拡大した−0.5Vでの電気めっき白金の粗い表面のSEMを示す図である。 白金グレー、白金黒及び光沢のある白金の幾つかの代表的な例に関する色濃度(D)値及び明度(L*)を示す図である。 磁気攪拌機を備えた3電極電気めっきセルを示す図である。 超音波タンク内の3電極電気めっきセルを示す図である。 ガス分散管を備えた3電極電気めっきセルを示す図である。 定電圧制御装置又は定電流制御装置を備えた電気めっきシステムを示す図である。 パルス電流制御装置を備えた電気めっきシステムを示す図である。 パルス電圧制御装置を備えた電気めっきシステムを示す図である。 走査電圧制御装置を備えた電気めっきシステムを示す図である。 16個の電極を備えた電極白金シリコーンアレイを示す図である。 様々な直径のめっき電極と非めっき電極の両方に関する電極キャパシタンスを示す図である。 代表的な白金グレー電極の代表的な線形電圧掃引を示す図である。 代表的な粗い白金電極の代表的な線形電圧掃引を示す図である。

Claims (28)

  1. 電極であって、
    電極本体と、
    形態が粗く且つ表面積が前記電極の基本的幾何学的形状に起因する対応の表面積の5倍〜500倍に増大した白金の表面被膜とを有する、電極。
  2. 前記表面被膜の表面積は、前記基本的幾何学的形状に起因する対応の表面積の50倍〜200倍である、請求項1記載の電極表面被膜。
  3. 前記表面被膜の厚さは、0.1μm〜10μmである、請求項1記載の電極表面被膜。
  4. 前記表面被膜の厚さは、1.0μm〜5.0μmである、請求項1記載の電極表面被膜。
  5. 前記表面被膜の厚さは、2.0μm〜4.0μmである、請求項1記載の電極表面被膜。
  6. 前記表面被膜は、臨界荷重で測定して35mNの接着強さを有する、請求項1記載の電極表面被膜。
  7. 前記表面被膜は、半球状の形態を有する、請求項1記載の電極表面被膜。
  8. 前記表面被膜は、形状が規則的であり且つ粒径が0.01μm〜3.0μmの粒子を含む、請求項1記載の電極表面被膜。
  9. 前記表面被膜は、形状が規則的であり且つ粒径が0.05μm〜2.0μmの粒子を含む、請求項1記載の電極表面被膜。
  10. 前記表面被膜は、形状が規則的であり且つ粒径が0.1μm〜1.5μmの粒子を含む、請求項1記載の電極表面被膜。
  11. 前記表面被膜の表面積と厚さの関係は、3.0F/cm3〜6.0F/cm3である、請求項1記載の電極表面被膜。
  12. 前記表面被膜の表面積と厚さの関係は、4.1F/cm3〜5.7F/cm3である、請求項1記載の電極表面被膜。
  13. 前記導電性基板は、次の金属、即ち、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銀、金、又は炭素のうちの1種類又は2種類以上から成る、請求項1記載の電極表面被膜。
  14. 前記導電性基板は、金、白金、白金合金、イリジウム、酸化イリジウム、ロジウム、タンタル、チタン、窒化チタン又はニオブから成る、請求項1記載の電極表面被膜。
  15. 前記表面被膜は、生体適合性である、請求項1記載の電極。
  16. 前記表面被膜は、鉛を含んでいない、請求項15記載の電極。
  17. 前記表面被膜は、本質的に純粋な白金から成る、請求項15記載の電極。
  18. 粗い表面を備えた電極表面被膜を電気めっきする方法であって、
    金属粒子が光沢のある白金を形成するのに必要な程度よりも速く且つ白金黒を形成するのに必要な程度よりも遅く導電性基板上に生じるような速度で導電性基板の表面を白金で電気めっきするステップを有する、方法。
  19. 前記電気めっきステップは、毎分0.05μmよりも高いが、毎分1μmよりも低い速度で達成される、請求項18記載の方法。
  20. 前記電気めっきステップは、電極電圧によって制御される、請求項18記載の方法。
  21. 前記電圧は、定電圧である、請求項20記載の方法。
  22. 前記電極の制御により、少なくとも部分的に拡散が制限されためっき反応が生じる、請求項20記載の方法。
  23. 前記電気めっきステップは、毎分0.05μmよりも高いが、毎分1μmよりも低い速度で達成される、請求項18記載の方法。
  24. 請求項18記載の方法により作製された電極表面被膜。
  25. 網膜インプラントのための可撓性刺激器具を製造するための請求項1記載の電極を用いる方法。
  26. 稼働中の医用インプラントのための高密度インターコネクト及び可撓性ハイブリッド組立体を製造するために請求項1記載の電極を用いる方法。
  27. 経壁心臓記録のための薄膜多電極アレイを製造するために請求項1記載の電極を用いる方法。
  28. 蝸牛インプラントのための薄膜多電極アレイを製造するために請求項1記載のポリマー層を用いる方法。
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