JP4549114B2 - 電気化学式センサ及び電気伝導率セル - Google Patents

電気化学式センサ及び電気伝導率セル Download PDF

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本発明は、従来白金黒電極を具備する、例えば、溶存水素センサなどの電気化学式センサ及び電気伝導率セルに関するものである。
例えば、原子力発電プラントなどでは試料(被検液)中の溶存水素(還元体)の測定が重要であり、計器によるモニタリングが行われている。この溶存水素計のセンサとして、測定対象ガス透過性膜として水素透過性の隔膜を使用したポーラログラフ式のセンサ、即ち、隔膜型ポーラログラフ式センサが主に用いられている。
上記溶存水素計のセンサとして用いられる隔膜型ポーラログラフ式センサ(以下「溶存水素センサ」という。)を例に、従来の隔膜型ポーラログラフ式センサについて説明すると、図1に示すように、溶存水素センサ1Aは、一般に、白金又は白金族触媒で形成される作用極4と、通常、銀(Ag)或いは銀−塩化銀(Ag/AgCl)で形成される対極5と、これらの電極に接触する電解液7と、水素を選択的に透過する隔膜3とを備えている(2極式)。又、更に参照極を備えたものもある(3極式)。
例えば、図1を参照して2極式のものについて更に説明すれば、隔膜3を通過した水素が電解液7中に溶解して行き、作用極4上において酸化される。そして、電解液7を介して対極5との間で電気化学反応が起こり、そのときに作用極4と対極5との間に流れる電流が水素ガス濃度に比例することを利用して、電流値より水素ガス濃度を知ることができる。
上述のように、溶存水素センサ1Aでは、作用極4での反応により作用極4と対極5との間に流れる電流量を測定するが、計測開始直後から徐々に感度が劣化するため、頻繁に感度校正をしなければならず、連続測定が困難であった。
この問題を解決するために、作用極4の表面に白金黒メッキを行い(白金黒電極)、作用極4の表面活性を上げることにより感度を維持する方法がとられている。白金黒は、金属白金が非常に細かな海綿状(粉状)になったもので、これが付着した電極は、見掛けの表面積に比べて実表面積が著しく広く、且つ、顕微鏡的に凹凸が大きい。白金黒電極を備えた溶存水素センサ1Aでは、感度劣化した場合に隔膜を外し、作用極の表面に白金黒を再メッキすることで、感度を回復させることができる。
しかしながら、上述のように、作用極4の表面に白金黒メッキを行い、作用極の表面活性を上げることにより、感度劣化を軽減することが可能であるが、通常の白金黒メッキは、粉状に付着(析出)した金属微粒子であり、脆弱で、作用極4の表面から取れ易い。特に、上記溶存水素センサ1Aのような隔膜型センサでは、隔膜3の交換などの作業時に白金黒メッキが取れ易く、非常に扱い難い性状である。そして、白金黒メッキが取れた場合には感度低下を起こしてしまう。又、上述のように白金黒メッキは非常に取れ易いため、物理的に汚れを除去することも不可能である。
ところで、特許文献1は、高濃度の水素を計測したり、連続的に計測を行う場合に、経時的に感度が低下したり、ドリフトしたりすることがないように、スパッタリングや真空蒸着などにより、白金触媒薄層を隔膜に形成し、反応部分を一体化させて安定な計測を行うことが開示されている。しかし、斯かる従来技術では、感度劣化した場合に容易に復帰 できない。又、触媒電極の回路を形成するために、極と集電体とを密着させているが、接触の状態を理想状態に維持しなければならず、構造的に複雑である。
従って、極表面の活性を維持していると共に、表面に施したメッキが取れにくく、物理的強度を備えており、しかも、感度劣化した場合に容易に復帰させることができ、構造的にも簡単な電気化学式センサが求められている。
又、同様の問題は、従来、白金黒電極が用いられる電気伝導率測定用のセル(以下、「電気伝導率セル」若しくは単に「セル」という。)においても存在する。つまり、セルは用途に応じて様々な形状のものが実用化され、その極の材質としては、白金や、チタン、ステンレスなど、不活性な金属が用いられ、白金に白金黒メッキを使用したセルも使用されている。極表面に白金黒メッキを施したセルは、極の表面積が拡大するため、分極の影響に対し強く、広い濃度範囲の電気伝導率を測定することが可能であるが、通常、白金黒メッキは、上述のように、粉状に付着した金属微粒子であり、脆弱で取れ易く、非常に扱い難い性状である。又、上記同様、物理的に汚れを除去することも不可能である。そして、白金黒メッキが取れた時には、セル定数が変化してしまう。つまり、白金黒メッキが施されたセルは、長期間使用していくうちに白金黒の脱落により性能が徐々に変化してしまう欠点を持つ。
一方、表面が平滑な、メッキをしない白金や、チタン、ステンレスなどを極として用いたセルでは、分極しないように表面積を確保する必要があり、セル形状を大きくしなければならず、又、測定濃度範囲においても高電気伝導率を測定する場合には感度が低下し、白金黒メッキ付きのセルには性能面で劣る。4端子法は、汚れに強い特徴があるが、常に採用し得る方法ではない。つまり、4端子法は、構造、装置回路が複雑になり、セル形状も小型化が困難であるので、やはり高電気伝導率の測定においては感度が低下することがある。
従って、極表面に施したメッキが取れにくく、物理的強度を備え、しかも、直線性範囲(測定濃度範囲)が広く、セル定数の変化が軽減され、安定した測定が可能な電気伝導率セルが求められている。
特開平9−138215号公報
本発明の目的は、極表面に施したメッキが取れ難く、物理的強度を備えている電気化学式センサ及び電気伝導率セルを提供することである。
本発明の他の目的は、極表面の活性を維持していると共に、感度低下が抑制され、又、感度低下した場合に容易に復帰させることが可能な電気化学式センサを提供することである。
本発明の他の目的は、直線性範囲(測定濃度範囲)が広く、又、セル定数変化が軽減され、安定した測定が可能な電気伝導率セルを提供することがである。
上記目的は本発明に係る電気化学式センサにて達成される。要約すれば、本発明は、電極の表面での測定対象成分の反応に伴い前記電極に流れる電流を測定するための電気化学式センサにおいて、前記電極の表面に灰色を呈する白金メッキ層が設けられており、前記白金メッキ層は、該白金メッキが成される方向の単位時間当たりの電流密度が0.3〜6mA/cm 2 ・sの交流電流で白金メッキすることで設けられることを特徴とする電気化学式センサである。
本発明の一実施態様によると、前記電気化学式センサは、センサ本体の一端に試料中の測定対象成分を透過させる隔膜によって外部と区画される室を備え、前記室の内部に作用極と対極とが配置され、前記作用極と対極とが前記室内に収容された電解液に接触した状態で、前記隔膜を透過した測定対象成分が前記作用極の表面で反応することにより前記作用極と対極との間に流れる電流を測定するための電気化学式センサであり、前記作用極の表面に前記灰色を呈する白金メッキ層が設けられている。一実施態様では、前記電気化学式センサは、ポーラログラフ式センサ又はガルバニ電池式センサである。又、一実施態様では、前記電気化学式センサは、溶存水素センサである。
本発明の他の態様によると、試料に接触するように配置された電極間に電圧を印加することにより試料の電気伝導率を測定するための電気化学式センサにおいて、前記電極の表面に灰色を呈する白金メッキ層が設けられており、前記白金メッキ層は、該白金メッキが成される方向の単位時間当たりの電流密度が0.3〜6mA/cm 2 ・sの交流電流で白金メッキすることで設けられることを特徴とする電気伝導率セルが提供される。
本発明によれば、電気化学式センサ又は電気伝導率セルは、極表面に施したメッキが取れ難く、物理的強度を備えている。そして、本発明によれば、電気化学式センサは、極表面の活性を維持していると共に、感度低下が抑制され、又、感度低下した場合に容易に復帰させることができる。又、本発明によれば、電気伝導率セルは、直線性範囲(測定濃度範囲)が広く、又、セル定数変化が軽減され、安定した測定が可能である。
以下、本発明に係る電気化学式センサを図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
本発明による隔膜型センサは、図1を参照して先に説明した基本構成を有する隔膜型ポーラログラフ式センサである溶存水素センサに好適に適用し得る。
溶存水素センサ1Aは、中空円筒状のセンサ本体2と、その先端開口部に固定されたガス透過性隔膜3と、この隔膜3に近接してセンサ本体2の内部に配置された作用極4と、この作用極4を支持する支持管6の内方外周部に取り付けられた対極5とを備え、センサ本体2と支持管6との間には隔膜3によって外部と区画された室2aが形成され、この室2a内に電解液7が収容される。
例えばガラスにて作製された支持管6は、センサ内部に同軸的に配設され、その先端に上記作用極4が取り付けられている。隔膜3と作用極4との間には厚さが一定の僅かな間隙が形成され、一定の厚さの電解液7の層(電解液層)を形成している。
本実施例では、作用極4は白金で形成され、その接液表面には、詳しくは後述する本発明に従う白金メッキ層Pが設けられる。対極5は銀−塩化銀(Ag/AgCl)で形成される。又、電解液7としては、0.1mol/L HCl+0.1mol/L KClを好適に用い得る。
作用極4及び対極5にはそれぞれリード線4a及び5aが接続され、これらリード線4a、5aは支持管6内を通って外部に導出され、電圧印加手段(直流電源)8に接続されている。そして、この作用極4と対極5との間にリード線4a及び5aを介して電源8から所定の電解電圧を連続して印加し、電解電流の定常値を電流計9にて測定することによって試料溶液中の溶存ガス濃度を求めている。つまり、隔膜3を透過した測定対象ガス(ここでは、水素ガス)は、作用極4の面で反応し、そのとき作用極4に流れる溶存ガスの電解電流が電流計9で測定され、溶存水素センサ1Aで検出した溶存水素濃度を計測するように構成されている。計測結果は測定装置本体(図示せず)に設けた指示計に指示されるか、或いはプリントアウトされる。
本発明者らは、前述の問題を解決するべく鋭意検討した結果、メッキ条件によって、作用極4に設ける白金メッキ層Pの触媒機能を維持しながら、白金メッキ層Pの状態を変えることが可能であることを見出した。
更に説明すると、図6は、本発明に従う白金メッキ層Pを作用極4に設けるメッキ装置の概略構成を示している。本発明に従う白金メッキ方法は、基本的には、従来の白金黒メッキ方法と同様であり、メッキ条件として電流の条件が異なる。即ち、メッキ操作において、先ず、メッキ容器(ビーカーなど)40内にメッキ液30を入れ、このメッキ液30に溶存水素センサ1Aの少なくとも作用極4の接液表面(カソード)を浸漬し、電流発生器10の負極をリード線4aを介して接続する。一方、メッキ液30に白金極20(アノード)を浸漬し、リード線21を介して電流発生器10の正極を接続する。そして、作用極4と白金極20との間に、詳しくは後述するようにして電流発生器10から電流を流すことによって、作用極4に白金を析出させる。
そして、図2に概念図を示すように、概して、メッキ操作における電流を、従来の白金黒メッキ方法よりも、小電流で、長時間流すようにすることにより、本発明に従う灰色を呈する白金メッキ層Pを作用極4上に設けることができることが分かった。斯かる白金メッキ層Pは、取れ難く、物理的強度も有しており、溶存水素センサ1Aの感度低下が抑制される。但し、図2の概念図に示すように、メッキする際の電流を、過度に小電流で、長時間とすると、白金メッキ層Pは白色を呈するようになり、触媒活性を維持し得なくなる。
図3及び図4をも参照して更に説明すると、メッキ操作における電流の単位時間当たりの電流密度が小さくなるほど、析出した白金結晶の表面は、ざらざらした粗い針状の結晶から、金属粒子の結合した滑らかな状態へと変化する。
図3及び図4は、メッキ条件として電流条件を変化させた際の白金メッキ層Pの表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果を示す。即ち、従来の白金黒メッキは、図3(a)に示すように、略針状の細かく析出した白金結晶の塊(外径が約1〜3μm)を生成する。そして、単位時間当たりの電流密度を小さくなるに従って、図3(b)、図3(c)に示すように、より成長した大きな白金結晶の塊(概略略5〜15μm)が生成するようになる。更に単位時間当たりの電流密度を小さくすると、図4(a)に示すように、析出した白金結晶の塊はさらに成長した大きなものとなり(外径5〜20μm)、表面は滑らかな状態へと近づく。
しかし、図4(b)及び図4(c)に示すように、更に単位時間当たりの電流密度を小さくすると、析出した白金結晶は、粒子状とはならず、より滑らかな略一様な状態となる。
このとき、作用極4の表面の白金メッキ層Pの外観は、図3(a)に示す状態では黒色を呈し、図3(b)、図3(c)、図4(a)に示す状態では灰色を呈し、図4(b)、図4(c)に示す状態では白色を呈する。
本発明者らは、白金メッキ電極の表面が灰色(グレー)を呈している範囲において、堅牢で、且つ、感度低下し難い理想的な電極となることを見出した。白金メッキ電極の表面が黒色であるもの、即ち、白金黒電極は、その脆弱さゆえに前述のような問題がある。一方、白金メッキ電極が白色となると、平滑な白金と同等となり、触媒活性が得られないため、感度が低下する。ここで、白金メッキ層Pの外観に関し灰色とは、一般の色概念において灰色とされるものは含まれる。より詳細には、本発明者の検討によれば、マンセル表色系でN(無彩色)2.0〜N8.0で表される色を呈する白金メッキ層Pが好適であり、より好ましくはN3.0〜N5.0、更に好ましくはN3.0で表される色を呈する白金メッキ層Pである。
上述のように、本発明に従う白金メッキ方法は、下記の電流条件を除けば従来の白金黒メッキ方法と同様である。
メッキ液としては、従来の白金黒メッキと同じ、ヘキサクロロ白金(IV)酸(H2[PtCl6])の水溶液(通常、3gを100mlの水に溶かしたもの。)に酢酸鉛(通常、0.02〜0.03g。)を加えたの溶液を用いることができる。
電流条件としては、直流電流を用いる場合、極に白金メッキが成される方向の電流(以下「順方向電流」という。)の単位時間当たりの電流密度が0.3mA/cm2・s以下となる直流電流を用いることが好ましい。一方、順方向電流の単位時間当たりの電流密度は、0.05mA/cm2・s以上とするのが好ましい。従って、メッキ電流として直流を用いる場合には、順方向電流の単位時間当たりの電流密度は、0.05〜0.3mA/cm2・sとすることが好ましい。
又、上述のような単位時間当たりの電流密度の順方向電流を流すと共に、所定期間、順方向電流とは逆極性の電流(以下「逆電流」という。)を流すことができる。斯かる逆電流は、順方向電流を所定期間流した後に所定期間流してもよいし、順方向電流と交互にそれぞれ所定期間、複数回ずつ流してもよい。
尚、上述のように逆電流を流す時の電流値は、順方向電流の値の約10倍程度としてもよく、斯かる電流によって白金メッキ層Pが剥離することはない。逆電流を流すことにより、極に付着、吸蔵したヘキサクロロ白金(IV)酸及び塩素を除くことができ(電解洗浄)、効率的にメッキを行うことができる。
更に、交流電流をも用いてもよい。交流を用いる場合、順方向電流の単位時間当たりの電流密度は6mA/cm2・s以下とすることができる。一方、順方向電流の単位時間当たりの電流密度は、0.3mA/cm2・s以上とすることが好ましい。従って、メッキ電流として交流を用いる場合には、順方向電流の単位時間当たりの電流密度は、0.3〜6mA/cm2・sとすることが好ましい。
交流波形は特に限定されず、正弦波、矩形波などを適宜用いることができる。又、交流周波数も適宜選定することができるが、典型的には、直流から商用周波数(50/60Hz)までを好適に用いることができる。
本発明の効果を確認するために、溶存水素センサを下記のように作製し、白金メッキ層Pの取れ易さ、機械的強度、感度安定性について評価した。結果を表1に示す。
作用極の表面のメッキ条件(或いはメッキの有無)を除いては、作用極及び対極の面積、材質など、溶存水素センサの他の全ての構成は同じものであった。又、メッキ液(ヘキサクロロ白金(IV)酸3gを100mlの水に溶かし、酢酸鉛を0.03g加えたもの)も同じものを用いた。
(測定条件)
・作用極:Pt
・対極:Ag/AgCl
・測定時印加電圧:500mV(作用極−対極間)
・電解液:0.1mol/L HCl、0.1mol/L KCl
表1中、具体1〜3は、本発明に従う溶存水素センサである。具体例1では、電流として直流を流し、メッキ中に電流の極性を反転し、電解洗浄を行った。具体例2では、電流として交流を流した。又、具体例3では、電流として直流を流したが、メッキ中に電流の極性は反転しなかった。
一方、比較例1〜4は、本発明に従わない溶存水素センサであり、特に、比較例1及び2は、従来の白金黒メッキ方法による白金黒電極を備える溶存水素センサである。又、比較例3は、具体例1〜3と比べて単位時間当たりの電流密度を更に小さくした例であり、比較例4は、白金メッキを施さなかった例である。
尚、具体例1では、順方向電流を流した後、逆電流を流し、再度、順方向電流を流した(即ち、順方向電流を(1)、逆電流を(2)として、(1)+(2)+(1))。しかし、直流電流を用いて順方向電流と逆電流とを流す場合、上記具体例1の態様に限定されず、例えば、順方向電流を(1)、逆電流を(2)として、(1)+(2)、(1)+(2)+(1)+(2)、或いは(1)+(2)の繰り返しなどとしてもよい。
具体例1〜3の白金メッキ層Pの外観は灰色を呈しており、顕微鏡的に図3(c)に示す表面を有していることが分かった。更なる検討により、他例において、外観が灰色を呈する、顕微鏡的に図3(b)、図4(a)の表面を有する白金メッキが作用極4に施された溶存水素センサも上記具体例1〜3と同様の特性を示すことが確認された。
比較例1及び2の白金メッキ層Pの外観は黒色を呈しており、顕微鏡的に図3(a)に示す表面を有していることが分かった。又、比較例3の白金メッキ層Pの外観は白色を呈しており、顕微鏡的に図4(c)に示す表面を有していることが分かった。尚、比較例4の白金メッキ層Pの外観は、銀色(金属色)を呈している。
又、白金メッキ層Pの取れ易さ、物理的強度を、ティッシュペーパーで拭き取ることで確認した。その結果、具体例1〜3では白金メッキ層Pは取れず、比較例1、2ではティッシュペーパー上に黒い結晶が取れた。即ち、具体例1〜3の白金メッキ層Pは、比較例1及び2の従来の白金黒メッキ層Pよりも取れ難く、又物理的強度も大きいことが分かった。このように、本発明に従う白金メッキ層P(具体例1〜3)では、例えば、表面をティッシュペーパーなどで拭き取ることにより、物理的に汚れを除去することも可能であることが分かった。
図5に、具体例1〜3、比較例1〜4について、感度安定性を調べた結果を示す。図5中横軸は、経過日数を示し、縦軸は、試験開始時(経過日数0日)の出力に対する経過日数毎の出力相対値(%)を示す。
表1及び図5から、本発明に従う具体例1〜3では、比較例1〜4に比べて感度低下が少ないことが分かる。又、メッキ中に逆電流(交流を用いる場合も含む。)を流した具体 例1及び2では、これを流さなかった具体例3に比べて、更に出力低下が軽減した。具体例1及び2は、略同一の感度安定性を示した。
比較例3の結果から分かるように、メッキする際の単位時間当たりの電流密度を小さくし過ぎると、表面が平滑になり過ぎて、白金メッキを施す効果はなく、白金メッキを施さない場合とほぼ同程度に感度低下を生じた。
本発明に従う白金メッキ層Pを備える溶存水素センサ1Aは、感度が低下した際に、白金メッキ層Pを再メッキすることにより設けることで、感度を復帰させることができる。白金メッキ層Pを再生させる際には、従来、白金黒メッキを再生する場合に行っていたのと同様、作用極4から一度白金メッキ層Pを研磨などにより除去し、洗浄した後、白金メッキを行うのが好ましい。再メッキする際のメッキ条件は、上述と同様である。
従来、白金黒電極を備えた隔膜型センサでは、隔膜の交換時及び/又は電解液交換時には、白金黒メッキが取れ易いため、その都度白金黒メッキの再生を行うことが通常であった。これに対し、本発明に従う白金メッキ層Pは、従来の白金黒メッキと比べて堅牢であるため、必ずしも隔膜の交換時及び/又は電解液の交換時にその都度白金メッキ層Pの再生を行う必要はなく、感度低下が顕著となった時点で行えばよい。
以上説明したように、本実施例によれば、溶存水素センサの作用極に灰色を呈する白金メッキ層Pを設けることによって、該白金メッキ層Pを、取れ難く、物理的強度をも備えたものとし得る。又、極表面の活性を維持すると共に、感度低下を抑制することができる。又、本発明によれば、白金メッキ層Pを備える極は、感度が低下した場合に容易に再生が可能である。
尚、上記実施例では、本発明に従う白金メッキ層Pを備えた隔膜型ポーラログラフ式センサは、溶存水素センサであるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。又、本発明は隔膜型のセンサに限定されるものではなく、白金メッキ層Pが設けられる極が試料に露出したものであってもよい。
又、上記実施例では、電気化学式センサは、隔膜型ポーラログラフ式センサであるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。一例を挙げれば、図7に示すような隔膜型ガルバニ電池式センサ1Bなどのガルバニ電池式センサが備える白金電極4の表面に、本発明に従う白金メッキ層Pを設けることができる。
図7に示す隔膜型ガルバニ電池式センサ1Bは、電源を有さず、使用時に外部から電圧を印加しないことが図1に示すポーラログラフ式センサ1Aとは異なり、作用極4と対極5とを電解液7中にそれぞれ浸漬して回路を構成することにより、電極間に流れる電流を測定する。このガルバニ電池式センサの極に本発明に従う白金メッキ層Pを設ける方法は、上記隔膜型ポーラログラフ式センサの極に対して適用したものと実質的に同じであり、本発明に従う白金メッキ層Pを設けることで、上記隔膜型ポーラログラフ式センサの場合と同様の作用効果を奏し得る。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例では、本発明に従う白金メッキ層を、電気伝導率セルに適用する場合について説明する。
図8は、セル1Cの要部概略断面を示す。図8に示すセル1Cは、略円柱形状であり、支持管6の先端に、一端部が開放した略円筒状の空間(試料導入部)6aの内壁から露出するように白金電極4を複数、本実施例では、2つ有する。極は更に多くてもよい。そして、白金電極4、4の間に交流電流を流して、両極間の空間に導入された試料のインピーダンスを計測することで、試料の電気伝導率を計測する。
このセル11の極に本発明に従う白金メッキ層Pを設ける方法は、上記実施例1にて説明した隔膜型ポーラログラフ式センサの極に対して適用したものと実質的に同一である。
本発明に従うことにより、従来の白金黒と同じ若しくはより広い直線性範囲(測定濃度範囲)を維持しながら、白金メッキ層Pの状態を変えて、物理的強度を改善することができる。つまり、本発明に従うことにより、取れ難く、測定濃度の広い極を形成することが可能である。
ここで、上記同様、メッキ操作における電流の単位時間当たりの電流密度が小さくなるほど、析出した白金結晶の表面は、ざらざらした粗い針状の結晶から、滑らかな金属粒子の結合した状態へと変化する。このとき、表面の色は黒から、グレー、白へと変化することは上述と同様である。そして、本発明者らは、白金メッキ電極の表面が灰色(グレー)を呈している範囲において、堅牢で、且つ、測定濃度範囲の広い、理想的なセル11となることを見出した。白金メッキ電極の表面が黒色であるもの、即ち、白金黒電極は、その脆弱さゆえに前述のような問題がある。一方、白金メッキ電極の表面が白色となると、平滑な白金と同等となり、表面積拡大効果が得られないため、測定濃度範囲は狭くなる。
本実施例においても、白金メッキ層Pを極に設けるためのメッキ条件は、上記実施例1にて説明したものと同様とすることができる。
本発明の効果を確認するために、セル1Cを下記のように作製し、白金メッキ層Pの取れ易さ、機械的強度、測定濃度範囲について評価した。結果を表2に示す。
極の表面のメッキ条件(或いはメッキの有無)を除いては、極面積、ボディ材質、測定周波数などは同一とした。又、メッキ液(ヘキサクロロ白金(IV)酸3gを100mlの水に溶かし、酢酸鉛を0.03g加えたもの)も同じものを用いた。
Pt電極に下記表のように白金メッキ層Pを設け、25℃の条件下で塩化カリウム標準液の電気伝導率を測定した。
表2中、具体例4〜6は、本発明に従うセルである。これらの具体例では、メッキ電流として直流を用いた。
一方、比較例5〜7は、本発明に従わないセルである。特に、比較例5は、従来の白金黒メッキ方法による白金黒電極を備えるセルである。又、比較例6は、具体例4〜6と比べて単位時間当たりの電流密度を更に小さくした例であり、比較例7は、白金メッキを施さなかった例である。
具体例4〜6の白金メッキ層Pの外観は灰色を呈しており、顕微鏡的に図3(c)に示す表面を有していることが分かった。一方、比較例5の白金メッキ層Pの外観は黒色を呈しており、顕微鏡的に図3(a)に示す表面を有していることが分かった。又、比較例6の白金メッキ層Pの外観は白色を呈しており、顕微鏡的に図4(c)に示す表面を有していることが分かった。尚、比較例4の白金メッキ層Pの外観は、銀色(金属色)を呈している。
又、白金メッキ層Pの取れ易さ、物理的強度を、ティッシュペーパーで拭き取ることで確認した。その結果、具体例4〜6では白金メッキ層Pは取れず、比較例5ではティッシュペーパー上に黒い結晶が取れた。
図9に、JIS K 0101による塩化カリウム標準液A(11134mS/m、25℃)、B(1286mS/m、25℃)、C(140.9mS/m、25℃)、D(14.7mS/m、25℃)を用いて、それぞれの標準液の実際の濃度(電気伝導率)と、被検セル(具体例4〜6、比較例5、6、7)による測定値とから誤差(%)を算出した結果を示す。図9(a)、(b)、(c)は、それぞれ測定周波数を3000Hz、900Hz、60Hzとして得た結果である。尚、具体例4〜6については、ほぼ同様の結果が得られた。又、比較例6と比較例7とでは、ほぼ同様の結果が得られた。
図9(a)〜(b)より、いずれの測定周波数においても、灰色を呈する白金メッキ層Pが施された具体例4〜6のセルが、低濃度(低電気伝導率)から高濃度(高電気伝導率)まで誤差(%)が最も少ないことが分かる。又、図9(a)〜(c)より、測定周波数を減少させていった場合においても、灰色を呈する白金メッキ層Pが施された具体例4〜6のセルでは、低濃度から高濃度まで誤差(%)の増大は比較的少ない。
このように、本発明に従う白金メッキ層Pを設けることによって、従来に比べて、標準液の実際の濃度(電気伝導率)に対して誤差(%)が少なく、測定濃度範囲が広いことが確認された。本発明に従う白金メッキ層Pが、取れ難く、物理的強度が増大されただけではなく、従来の白金黒メッキと比較して、更に測定濃度範囲が広くなったことは驚くべきことである。これは、本発明に従う白金メッキ層Pの表面状態により、従来の白金黒と比較して、より分極の影響を受け難くなったためと考えられる。
又、セルを用いる場合、低濃度の試料を測定する際には、測定周波数を高くすることが行われるが、本発明に従う白金メッキ層Pを設けることによって、同一濃度の試料に対して、測定周波数をより低くし得る。これはセルに対する回路の構成の簡易化などの点で極めて有利である。
一方、図9(a)〜(c)より、白色を呈する白金メッキ層Pが施された比較例6のセルでは、メッキを施さない白金電極を備える比較例7のセルと同様、測定濃度範囲が狭いことが分かる。これは、白金の結晶が密となっているために、表面積拡大効果が得られないためであると考えられる。
尚、上記表2中に、測定濃度範囲の評価結果として、誤差(%)が5%以内のものを測定可能であるものとして示す。
尚、メッキ中に電流の極性を反転させたもの、及びメッキ電流として交流を用いたものについても検討したが、いずれも白金メッキ層Pの取れ易さ、機械的強度、測定濃度範囲は、メッキ電流の極性を反転させないものと同程度か若しくはより改善された。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様に、セルの白金電極4に灰色を呈する白金メッキ層Pを設けることによって、白金メッキ層Pを、取れ難く、物理的強度を備えるものとすることができる。又、セルの直線性範囲(測定濃度範囲)を広くし、又、セル定数の変化を軽減して、安定した測定が可能となる。
本発明を適用し得る隔膜型ポーラログラフ式センサ(溶存水素センサ)の要部概略構成図である。 本発明の原理を説明するための概念図である。 メッキ条件により変化する白金メッキ層表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す説明図である。 メッキ条件により変化する白金メッキ層表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す説明図である。 本発明に従う溶存水素センサの感度安定性を示すグラフ図である。 白金メッキ方法を説明するための模式図である。 本発明を適用し得る隔膜型ガルバニ電池式センサの要部概略構成図である。 本発明を適用し得る電気伝導率セルの要部概略構成図である。 本発明に従う電気伝導率セルの測定濃度範囲を説明するためのグラフ図である。
符号の説明
1A 溶存水素センサ(隔膜型ポーラログラフ式センサ)
1B 隔膜型ガルバニ電池式センサ
1C 電気伝導率セル
2 センサ本体
3 隔膜
4 作用極
5 対極
6 支持管
7 電解液
10 電流発生器
P 白金メッキ層

Claims (5)

  1. 電極の表面での測定対象成分の反応に伴い前記電極に流れる電流を測定するための電気化学式センサにおいて、
    前記電極の表面に灰色を呈する白金メッキ層が設けられており、前記白金メッキ層は、該白金メッキが成される方向の単位時間当たりの電流密度が0.3〜6mA/cm 2 ・sの交流電流で白金メッキすることで設けられることを特徴とする電気化学式センサ。
  2. センサ本体の一端に試料中の測定対象成分を透過させる隔膜によって外部と区画される室を備え、前記室の内部に作用極と対極とが配置され、前記作用極と対極とが前記室内に収容された電解液に接触した状態で、前記隔膜を透過した測定対象成分が前記作用極の表面で反応することにより前記作用極と対極との間に流れる電流を測定するための電気化学式センサであり、前記作用極の表面に前記灰色を呈する白金メッキ層が設けられていることを特徴とする請求項1の電気化学式センサ。
  3. ポーラログラフ式センサ又はガルバニ電池式センサであることを特徴とする請求項1又は2の電気化学式センサ。
  4. 前記電気化学式センサは、溶存水素センサであることを特徴とする請求項1、2又は3の電気化学式センサ。
  5. 試料に接触するように配置された電極間に電圧を印加することにより試料の電気伝導率を測定するための電気伝導率セルにおいて、
    前記電極の表面に灰色を呈する白金メッキ層が設けられており、前記白金メッキ層は、該白金メッキが成される方向の単位時間当たりの電流密度が0.3〜6mA/cm 2 ・sの交流電流で白金メッキすることで設けられることを特徴とする電気伝導率セル。
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