JP2009514903A - 製薬におけるエリオカリキシンbの応用 - Google Patents

製薬におけるエリオカリキシンbの応用 Download PDF

Info

Publication number
JP2009514903A
JP2009514903A JP2008539213A JP2008539213A JP2009514903A JP 2009514903 A JP2009514903 A JP 2009514903A JP 2008539213 A JP2008539213 A JP 2008539213A JP 2008539213 A JP2008539213 A JP 2008539213A JP 2009514903 A JP2009514903 A JP 2009514903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
erib
cells
leukemia
kasumi
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008539213A
Other languages
English (en)
Inventor
▲陳▼▲賽▼娟
▲陳▼竺
王▲羊▼
▲趙▼▲維▼莅
▲孫▼▲漢▼▲薫▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kunming Institute of Botany of CAS
Original Assignee
Kunming Institute of Botany of CAS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kunming Institute of Botany of CAS filed Critical Kunming Institute of Botany of CAS
Publication of JP2009514903A publication Critical patent/JP2009514903A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/335Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin
    • A61K31/35Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin having six-membered rings with one oxygen as the only ring hetero atom
    • A61K31/352Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin having six-membered rings with one oxygen as the only ring hetero atom condensed with carbocyclic rings, e.g. methantheline 
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、製薬におけるエリオカリキシンB(EriB)の応用を提供する。
【解決手段】本発明の製薬におけるEriBの応用は、(1)EriBの新しい醫療への用途を発掘し、一つの新応用領域を開拓し、(2)EriBは安全無毒であり、薬理作用が強く、優れた薬物の未来を示し、(3)EriBは過酸化物(ROS)のレベルを向上させ、IκBαのリン酸化及び退化に影響を与え、NF-κBの核進入を阻止し、NF-κB信号経路を抑制する。EriBはERK1/2のリン酸化レベルを低下させ、MAPKA信号経路を抑制し、(4)EriBはC57白血病及びヌードマウスの腫瘍移植モデルにおいて、マウスの生存期を延長し腫瘍体積を減少させることができることを特徴とし、EriBを白血病、AML1-ETO融合遺伝子を含む白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄性白血病、リンパ細胞白血病、その他の悪性腫瘍の治療薬生成に応用する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、エリオカリキシンB(EriB)の用途に関し、特に製薬領域における応用に関する。
悪性腫瘍は、人々の生命や健康に危害を与える重大疾患であり、現在中国の悪性腫瘍発病者数は年間約160万人、都市住民における死因のトップとなっている。白血病は骨髓細胞、リンパ細胞及びその他造血細胞の悪性腫瘍の総称である。急性骨髄性白血病(AML)は、骨髄性前駆細胞の異常増殖、分化、生存に起因する造血システム悪性疾患である。AMLには高頻度に特異的な染色体転座が見られ、白血病発症に大きく関与している。AMLにおいて、t(8;21)(q22;q22)が最も代表的な染色体転座であり、転座によりAML1−ETO融合蛋白質が生成される。AML1−ETOは骨髄性細胞分化とアポトーシスを阻止して白血病を発症させる。臨床において、t(8;21)AML患者の40%~50%は化学療法後も再発し抗薬性を生じさせている。また、投薬量の多い化学療法は老年患者には適さず、悪性腫瘍は人々の生命や健康に極大な危害を与え続けている。よって、悪性腫瘍に対し直接代替となる薬物を探し、死亡率を減少させ、臨床を指導し腫瘍患者の生命品質を高めることは、非常に重要な意義を持っている。
過去30年に渡り、天然物は癌治療において有望な結果を示している。この間、多くの天然物による先導化合物が提供され、これを用いた高い生物活性を有する新薬モデルが生み出された。例えば、タキソール(Taxol)はタイヘイヨウイチイ(Taxus brevifolia)の樹皮を起源とする天然物である。タキソール(Taxol)は抗薬性のある乳腺癌や卵巣癌に効果を発揮し、数百種のタキソール(Taxol)に類似する物質が既に合成され臨床に応用されている。また、造血システム疾患においては、鶏冠石の三酸化二ヒ素を起源とする無機ヒ素化合物が急性前骨髄球性白血病(APL)治療に非常に大きな効果を発揮した。オリドニンは薬用植物である冬?草(Isodon rubescens)から抽出したジテルペノイドであり強力な抗腫瘍活性を有する。
図1Aに示す通り、エリオカリキシンB(簡略名:EriB)は、中国の西南部に分布する中国特有の薬用植物であるIsodon eriocalyxIsodon eriocalyx var.laxifloraから分離して得られたエントカウレン類ジテルペノイドである。前記の二種の薬用植物が民間において抗炎や抗菌に使用されている薬物である。EriBは多種の腫瘍細胞株に対する細胞毒性作用が明らかになっており、HL60,A549,MKN−28,HCT及びCA細胞の成長抑制は顕著である。EriBは、バイオマクロ分子とのメルカプト基反応等のマルチターゲットにより自身の活性化を行うことができる。
本発明の目的は、(1)EriBを急性白血病治療薬生成に応用すること、及び(2)EriBをバーキットリンパ腫治療薬生成に応用することを課題とする。
本発明の目的は以下の技術方法によって実現される。
(1)試薬
EriB(中国科学院昆明植物所孫漢董教授提供)をDMSO中で溶解する。儲存液濃度は100mM、−20(Cで保存。MTT、プロピジウムアイオダイド(PI)、DCFH-DA、腫瘍壊死因子−α、ジチオスレイトール、プロテアーゼ抑制剤及びHochest 33258はSigma社より購入。Z-DEVD-fmkはBD社より購入。抗PARP、カスパーゼ−3、Bcl2、Bcl-XL、Bax、P65、Lamin B、カルボキシル基端 I(B(、アミノ基端I(B(、ERK1/2、ERK1/2リン酸化形式、c-Jun、c-Junリン酸化形式及び抗ETO抗体、ペルオキシダーゼカップリングの羊抗マウス二次抗体、羊抗兔二次抗体及びマウス抗羊二次抗体は全てSanta Cruz社より購入。抗(-アクチン及びc-Fos抗体はAbcam社より購入。抗切断型(cleaved)カスパーゼ−3、I(B(及び化学発光測定試薬キットはCell Signaling社より購入。ロバ抗マウス蛍光標識二次抗体はMolecular Probes社より購入。
(2)細胞培養、細胞生存及び細胞形態学
本研究は、次の数種のヒト細胞株を応用する。t(8;21)染色体転座を伴うAML白血病のKasumi-1細胞株。該白血病はAML1-ETO融合遺伝子を含む急性骨髄性白血病とも呼ばれる。急性前骨髄球性白血病NB4、NB4/R1及びNB4/R2細胞株。急性骨髄性白血病U937細胞株。バーキット(Burkitt's)リンパ腫Raji及びDaudi細胞株。T細胞急性リンパ母細胞白血病Jurkat細胞株。本研究は、5名のt(8;21)を伴うAML患者の初代白血病細胞を収集した。患者の診断は形態学的に、細胞遺伝学的にt(8;21)染色体転座を測定、並びにRT-PCRによりAML1-ETO融合蛋白質を測定することを基礎とする。白血病細胞はリンパ細胞分離液を用いて分離し、5%CO2−95%空気、飽和湿度及び37(Cの条件において、RPMI-1640培養液中で培養(Gibco/BRL)し、更に10%FBS(PAA)を加えた。毎回の実験において、細胞接種密度は2×105 /mlとした。細胞の生存率はトリパンブルー色素排除試験により測定した。細胞形態学的観察にはライト染色法を採用した。
(3)MTT実験
96穴型マイクロプレートにおいて0.1、0.25、0.5、1、2、4、6、8、10 (MのEriBを使用し細胞処理した。72時間後、各穴に0.1 mgの MTTを加え、37(C下で4時間インキュベートした後、分光光度計にて570nmにおける標本吸光度値を測定した。
(4)フローサイトメーターによるアネキシンV(annexin-V)検出、細胞周期、ミトコンドリア膜貫通電位及び過酸化物(ROS)生成の測定
アポトーシスはApoAlert Annexin V-FITC Apoptosis kit(BD)を使用して分析を行う。細胞周期分析の過程においては、細胞を-20(Cで、メチルアルコールを用いて一晩固定し、続いて1%のRNaseを含むTris-HCl 緩衝液 (pH 7.4)を使って処理し、50 (g/mlのPIで染色した。ミトコンドリア膜貫通電位の検出において、細胞はPBSで洗浄した後、37℃下で10 mg/mlのRh123と30分間インキュベートし、その後更に50 (g/mlのPIを使って染色した。DCFH-DAはROS基準を測定する為のもので、細胞はPBSで洗浄後37℃において20 mMのDCFH-DAと30分間インキュベートする。蛍光強度はフローサイトメーターで測定する。
(5)走査型電子顕微鏡
細胞は4°Cにおいて2%のグルタルアルデヒドを使い一晩固定させ、更に3000×gで15分間遠心分離し、0.1 Mの カコジル酸緩衝液を用いて洗浄後、1%の四酸化オスミウムで4°Cにおいて1時間固定、脱水後、Epon 812で包埋した。超薄切機でサンプルを作り、染色後、電子顕微鏡で観察した。
(6)免疫蛍光
細胞を−20℃においてメチルアルコールで5分間固定し、PBS洗浄後、0.5%のTriton-Xにより浸透化し、1%のBSAでブロックし、抗P65抗体と室温において1時間インキュベートし、PBS洗浄後、更に蛍光標識二次抗体と室温において30分間インキュベートした。細胞は更にHochest 33258と5分間インキュベートした後、蛍光顯微鏡で観察を行った。
(7)免疫ブロット(Immunoblot)分析:
200 (lのLaemmli溶解緩衝液(lysis buffer)(0.5 M Tris-HCl、pH 6.8、2mM EDTA、10%グリセロール、2%SDS及び5%β−メルカプトエタノール)を使用して5x106細胞を溶解した。蛋白溶解物(protein lysate)(20 (g)を10%ポリアクリルアミドゲルで電気泳動し、更に硝酸繊維素膜上に転移させた。硝酸繊維素膜はTBS/0.05% Tween 20に溶ける5%脱脂牛乳でブロックし、その後一次抗体と室温において2時間インキュベートし、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)標識の二次抗体と1時間インキュベートした。免疫複合体はホースラディッシュペルオキシダーゼ化学発光測定試薬キットを用いて測定した。バンドの信号強度はQuantity One version 4.1.1 softwareを用いて分析する。
(8)核蛋白と細胞質蛋白の分離:
1×107細胞及び0.2%のNonidet P-40とプロテアーゼ抑制剤を含むプロテアーゼ溶解緩衝液400 μl(10 mM HEPES、10 mM KCl、1.5 mM MgCl2、0.5 mM DTT、pH 7.9)を氷上において1分間インキュベートする。2500×gで1分間遠心分離した後、上澄み液である細胞質蛋白を収集する。沈殿には、NP-40を含まない溶解緩衝液で洗浄後、取り出した緩衝液(20 mM HEPES、pH 7.9、420 mM NaCl、0.5 mM DTT、0.2 mM EDTA及び25%甘油)で再懸濁し、氷上で20分間インキュベートした。12000×gで10分間遠心分離した後の上澄み液は即ち核蛋白である。
(9)半定量的RT-PCR法
全RNAをトリゾール(Invitrogen社製)にて抽出し、ランダムプライマーム(random primer)及びSuperscript II (Invitrogen社製)を使って逆転写してcDNAを形成する。本研究で用いたプライマーは、GAPDH、5'-TCACCAGGGCTGCTTTTA-3'、及び5'-AAGGTCATCCCTGAGCTGAA-3'、Bcl-2、5'-GCAGGCATGTTGACTTCACTT-3'、及び5'-GGAGGATTGTGGCCTTCTTTG-3'、Bcl-XL、5'-CATGGCAGCAGTAAAGCAAGC-3'、及び5'-TGCGATCCGACTCACCAATAC-3'、Bax、5'-TTCTGACGGCAACTTCAACTGGG-3'、5'-TTCTTCCAGATGGTGAGCGAGG.-3'であり、サイクルパラメーターは、94℃ 5分間、94℃1分間、58℃1分間、72℃1分間、合計28サイクル、72℃5分間である。
(10)ルシフェラーゼ(Luciferase)レポーター実験
Kasumi-1細胞を培養液中で再懸濁し、更にレポーター遺伝子プラスミド(10(g、NF-(Bの介するルシフェラーゼレポータープラスミド或いはpAP1-luc(クロンテック社製)及び2(gの細胞トランスフェクション効率を修正するのに用いるCMVの介するβ-ガラクトシダーゼを加えるとプラスミドを示した。細胞トランスフェクション条件は、1000V、25(Fであり、遺伝子導入装置はバイオラッド社製である。トランスフェクション36時間後に、EriB及び/又はTNF(を用いて細胞処理をし、更に細胞を溶解した。ルシフェラーゼ活性はlumat LB 9507 tube luminometer(EG&G Berthold)を用いて測定した。細胞溶解液を2×β-ガラクトシダーゼ反応試薬と混合し、37(Cにおいて1時間インキュベートした後、1 MのNa2CO3を加えて反応を終了させた。β-ガラクトシダーゼは分光光度計を用いて420 nm吸光度を測定した。
(11)ゲル電気泳動トランスファー検出実験:
Kasumi-1細胞核蛋白抽出物は、クマシーブリリアントブルー試薬(Pierce)を使って定量した。核蛋白(10 (g)は、32P標識の複式NF-(B(5'-AGTTGAGGGGACTTTCCCAGGC-3')コンセンサス配列(consensus sequence)とインキュベートした後、4%非変性PAGEゲルを用いて分離し、放射を使い現像から標識されたバンドを検出した。
(12)白血病マウスモデル
雌のC57マウスとヌードマウス(5〜6年)を特殊病原体のない環境の中で飼育した。C57マウスは高エネルギー線加速器により100 cGy/分間の投薬速度比で発射される400 cGyエネルギー量を受け取る。24時間後、C57マウス尾静脈に0.2 ml PBSで再懸濁する3(106の?末端截短型AML1-ETO のMig/Etr細胞を注射した。治療(各組12匹のマウス)は、白血病細胞を注射した五日目から始めた。対照組とEriB治療組にはそれぞれEriB(1.25又は2.5mg/kg、腹腔注射二週間及び溶剤(1% Pluronic F68)を与えた。
(13)統計分析
実験結果は、三回の独立実験の平均値と標準差によって示され、t検出により差異を比較した。P値が0.05より小さい場合は、統計学的差異を有することを認めた。全ての統計はSAS8.2ソフトを採用した。
ジテルペノイドは、固体腫瘍細胞と造血システム悪性腫瘍に対し顕著な細胞毒性効果を発揮する。本実験において、Isodon eriocalyx var. laxifloraから抽出したジテルペノイドEriBが、白血病やリンパ腫細胞に対し抗増殖作用を有することを示した。特に、t(8;21)白血病に対してである。EriBはKasumi-1細胞株に対し効果を有するだけでなく、患者の新鮮な白血病細胞に対しても非常に効果があり、これは、EriBがt(8;21)白血病に効果的であることを示している。EriBは直接AML1-ETO融合蛋白質に対し、主にアポトーシス誘導により細胞生存率を減少させる。これらは形態学的特徴である、sub-G1期細胞及びannexin V+/PI-細胞が増長する結果によって既に証明された。また、超微細構造研究の結果、ミトコンドリア膜貫通電位及びEriBが誘導するアポトーシスはどちらもミトコンドリア経路と密接な関係がある。Bcl-2 と Bcl-XLは、Bcl-2ファミリーの主な抗アポトーシスの蛋白質となり、ミトコンドリア孔の形成または経路の開放を妨げてミトコンドリアの極化を抑制し、それらはミトコンドリアを破壊することによりアポトーシスを促す蛋白質を阻止する。既に研究報告がある通り、オリドニン(oridonin)は、Rabdosia rubescens中から分離して得られたジテルペノイドであり、Bcl-2を減少させることによりミトコンドリア膜貫通電位の崩壊を導き、NB4細胞及びK562細胞のアポトーシスを誘導させることができる。成人のT-細胞白血病細胞においてオリドニン(oridonin)は、Bcl-XLを減少させてアポトーシスを誘導できる。本研究では、EriBはBcl-2及びBcl-XLのmRNAと蛋白質のレベルを顕著に低下させており、これは更に内因的アポトーシス経路がEriBの誘導するアポトーシスに関与することを示している。
AML細胞中のNF-(Bは恒常的な活性(constitutive active)を有し、NF-(BはAML細胞においてアポトーシスと生存に対し重要な多くの遺伝子表現をコントロールし、それは、Bcl-2及び Bcl-XLを含む。NF-(B転写因子はホモ二量体とヘテロ二量体を形成し、多くの因子を結合し、それにはTNF-(及びDNA結合部位特異性を含む。I(B(退化(degeneration)は、NF-(Bを無活性細胞質定位から細胞核内に転移させ、ターゲット遺伝子の転写活性化を起こさせる。最近の研究において、オリドニン(oridonin)の作用メカニズムとNF-(B信号経路切断とは関係があることがわかっている。オリドニン(oridonin)は、NF-(BとDNAの結合能力を直接妨害し、更にI(B(リン酸化と退化に影響を与えてNF-(Bの核進入を阻止する。本研究において、我々は、二つの異なる信号経路がEriBの介するNF-(Bの活性抑制に関与することを証明した。EriBは核質定位に影響を与えるのではなくNF-(BとDNAの結合能力を直接破壊することにより内因的NF-(B活性を抑制する。TNF-(が存在する場合、EriBは、I(B(リン酸化と退化を阻止してTNF-(の介するNF-(B活性を抑制する。よって、EriBは二つのNF-(B活性化過程における重要な関連性を負調節することができる。NF-(Bは白血病細胞中、且つ正常な初期細胞中で表現される故、NF-(Bを抑制すると白血病特異のアポトーシスを誘導することができる。
NF-(Bは、酸化還元に敏感な転写因子であり、細胞核におけるターゲット遺伝子との結合には還元する環境を必要とする。NF-(BとDNAの結合エリアにおいては、酸化還元に敏感なシステイン(cysteine)が酸化される可能性があり、これによりNF-(Bはターゲット遺伝子と結合できなくなる。本研究において我々は、Kasumi-1細胞中のEriBが初期に細胞内のROSレベルの上昇を誘導し、続いてEriBの誘導するNF-(Bの活性抑制及びアポトーシスを確認した。また、抗酸化剤DTTはEriBの誘導する関連する変化を完全に抑制する。この結果から、EriBがNF-(Bの活性抑制を誘導する過程において、酸化還元のバランスが非常に重要であることが明白である。また、EriBは、蛋白質のメルカプト基と結合することが認められており、EriBの誘導するNF-(Bの活性抑制もまた、EriBがNF-(BのDNA結合エリアのシステイン上のメルカプト基と結合することによる可能性もある。システイン上のこれらのメルカプト基がジスルフィド結合を形成すると、システインは即刻酸化され、これによりNF-(Bは該ターゲット遺伝子と結合不可能となる。DTTはジスルフィド結合の形成を減少させて、システイン残基を還元状態に変換し、NF-(B活性を回復させる。
カスパーゼ−3の活性化は白血病細胞のアポトーシスに対し非常に重要な関連性を持っている。カスパーゼ−3は、アポトーシスカスケード反応において作用を起こす他、I(B(アミノ基末端のser32を切断し、I(B(ユビキチン化部位の消失を引き起こし、I(B(の非退化形式を生じさせる((I(B()。後者はNF-(B二量体と結合する過程において良好な抑制物となり、それはNF-(Bを細胞質中に集めることを通してNF-(B活性を低下させる。EriBはカスパーゼ−3を活発化し、続いてPARPは切断される。本研究において我々は、一つの34kDa大きさのI(B(切断物((I(B()を検出した。この現象はカスパーゼ−3活性の向上及び細胞核内NF-(B蛋白質レベルの低下に対応する。カスパーゼ−3の活性化はEriBの誘導するAML1-ETO退化に関与しているようである。Z-DEVD-fmkを用いてカスパーゼ−3活性を抑制するとAML1-ETO退化を完全に断ち切ることができるが、部分的にEriBの誘導するアポトーシスを一部減少できるだけであり、これはEriBがアポトーシスを誘導する過程においてまだカスパーゼ−3の非依存メカニズムが残っていることを示す。
Raf/MEK/ERKカスケード反応の活発化は、一般には細胞生存を特に悪性血液細胞中において促進することができる。ERK1/2を妨害すると恐らくEriBのアポトーシス誘導レベルを下げることができる。AP-1活性化は細胞死を促進させ、哺乳動物の細胞において主要となるAP-1複合体メンバーは、c-Jun及びc-Fosである。研究により明らかにされる通り、細胞がDNAの破壊を受けた時、c-JunはCD95-Lを誘導しアポトーシスを促進する調節子となり、また、c-Fosは既にアポトーシス促進機能もありまた抗アポトーシス機能も有しており、これは細胞類型及び細胞外刺激要素に関している。オリドニン(oridonin)はIsodon rubescen中から分離したジテルペノイドであり、それはERK1/2が依存するMAPK経路を活発化してL929細胞の死亡率を増加させる。本研究において我々は、Kasumi-1細胞において、EriBが迅速にERK1/2リン酸化を抑制し、転写因子AP-1の活性化を導くことを証明した。これはEriBが生存促進信号調節子(例えば:ERK1/2)を抑制し、アポトーシスの陽性調節子(例えば:AP-1)を活発化することを明らかにする。EriBのアポトーシス誘導過程において、これは恐らくカスパーゼ−3非依存のメカニズムである。
前述した通り、現在の研究において、EriBがNF-(B及びMAPK信号経路を抑制することによりt(8;21)白血病アポトーシスを誘導することが証明された。EriBはt(8;21)白血病を潜在的に治療するアポトーシス誘導者及び治療薬物である。
本発明の開示する製薬におけるEriBの応用の長所は、次の通りである。
(1)本発明はEriBの新しい醫療への用途を発掘し、一つの新応用領域を開拓する。
(2)本発明の醫療は安全無毒であり、薬理作用が強く、優れた薬物の未来を示す。
(3)EriBは過酸化物(ROS)のレベルを向上させ、IκBαのリン酸化及び退化に影響を与え、NF-κBの核進入を阻止し、NF-κB信号経路を抑制する。EriBはERK1/2のリン酸化レベルを低下させ、MAPKA信号経路を抑制する。
(4)EriBはC57白血病及びヌードマウスの腫瘍移植モデルにおいて、マウスの生存期を延長し腫瘍体積を減少させることができる。
次に実施例を組み合わせて本発明を更に説明する。EriBは、ヒト白血病細胞の成長を抑制しアポトーシスを誘導する。
MTT法によりEriBのヒト悪性血液腫瘍細胞の成長に対する影響を測定する。EriBの細胞の50%成長抑制量は0.2-2(M間である。異なる濃度のEriBは全ての測定される細胞において成長抑制作用を有する。EriBのKasumi-1細胞に対する50%成長抑制量は0.2(M、NB4及びNB4/R2細胞に対しては0.5(M、NB4R1、HL60及びU937細胞に対しては1(Mである。悪性リンパ細胞増殖疾患のEriBに対する敏感性は骨髄性白血病細胞より低く、Raji、Daudi、Jurkat細胞のIC50値は1.5(Mより高い(図1B参照)。
Kasumi-1細胞はEriBに対し最も敏感で、EriBの細胞に対する成長抑制作用は時間と投入量とに依存関係が見られ(図1C左参照)、細胞の生存率もまたこれに対応して低下している。0.25 (M以下の濃度下でも、抑制効果が観察された。0.25 (M及び0.75 (MのEriBでKasumi-1細胞を処理し48時間後、それぞれ42.7 ( 6.5%及び90.5(4.3%の細胞死亡が見られた(図1C右参照)。
EriBがアポトーシスを誘導して細胞成長抑制を行うかどうかを知る為に、Kasumi-1細胞の形態及びannexin V-FITC/PI(プロピジウムアイオダイド)を測定する。0.5(MのEriBで処理後のKasumi-1細胞には特徴的なアポトーシス形態学的変化が示された。例えば、收縮した細胞質、固縮した染色質、細胞核分裂及び完全な細胞膜である。1 (MのEriBで処理後のNB4及びNB4/R2細胞もまた類似の特徴が見られる(図1D参照)。Kasumi-1細胞は0.5(MのEriBでの処理48時間後、annexin V-陽性細胞の比率が88.6%まで向上し、この比率は1(MのEriBでの処理48時間後におけるNB4及びNB4/R2細胞より高い(図1E参照)。0.25 (MのEriBで処理したKasumi-1細胞の6、12、24、48時間後において、細胞周期分析では、アポトーシスピーク比率の上昇がEriBのアポトーシス誘導を示しているが、細胞周期には変化が見られなかった(図2A参照)。
0.1 (M及び0.25 (MのEriBでKasumi-1細胞を処理後7日間、その骨髄性細胞及び單核細胞分化関連の抗原表現には変化が見られなかった。例えば、CD11b、CD13、CD14、CD33、CD34、及びCD64も分化を誘導していない。
EriBはアポトーシス誘導濃度下においてミトコンドリアを破壊し、caspase-3を活発化する。
Kasumi-1細胞のアポトーシス初期の超微細構造の変化を研究し、アポトーシスに関与するメカニズムのヒントを探す為、我々は透過型電子顕微鏡分析を行った。通常の腫瘍細胞の細胞核の形状は不規則であり、大量の粗面小胞体(rER)及びミトコンドリアを含む(図2B参照)。EriBで処理した6時間後のKasumi-1細胞には、膨脹した細胞、リソソーム(lysosome)数量の増加、ミトコンドリアの腫脹及び衰弱が示され、これは細胞の初期アポトーシス及びミトコンドリア損傷を表している(図2B参照)。
EriB処理後のKasumi-1細胞及びRh123(ローダミン)をインキュベートした後、フローサイトメーターを使用して測定した結果、ミトコンドリア膜貫通電位が明らかに下降し、時間及び投入量の依存関係があることが示された(図2C参照)。Kasumi-1、NB4及びNB4/R2細胞において、ミトコンドリア膜貫通電位の変化と同時にカスパーゼ−3の切断が発生した(図2D参照)。PARPはDNA修復に関与するリボザイムであり、DNAが損傷を受けた場合、特異的に切断されて85-kDaの一片を形成する((PARP)。EriB処理の過程においてPARPもまた退化させられる(図2D参照)。これらの結果により、EriBはカスパーゼ活性化の内因性ミトコンドリア経路に依存してアポトーシスを誘導することが示された。
EriBは、Bcl-2及びBcl-XLを低下して内因的アポトーシス経路に作用する。
Bcl-2ファミリー蛋白質は、ミトコンドリア膜の通過性を直接制御し、カスパーゼ活性化を中心的に調節するものである。該ファミリーのアポトーシスに対する抵抗及びアポトーシスを促進するメンバーが細胞の生死を決定する。EriBがBcl-2ファミリーメンバーへの作用によりミトコンドリアを破壊するかどうかを知る為に、我々はウエスタンブロット(Western blott)法及びRT-PCR法を使い、EriBにより処理した24時間及び48時間後のKasumi-1細胞中の抗アポトーシス因子Bcl-2とBcl-XL及びアポトーシス促進因子Baxの表現状況を測定した。Bcl-2とBcl-XLは、蛋白質及びmRNAレベルにおいて両者とも減少しているが、Baxの表現には顕著な変化は見られなかった(図3A及び図3B参照)。最終的に、EriBはBcl-2/Bax及びBcl-XL/Bax比率の負の調節を誘導する(図3C及び図3D参照)。これは、Kasumi-1のアポトーシス過程においてミトコンドリアの安定性が破壊された結果と符合する。
EriBは、Kasumi-1細胞が内因的にTNF-(と誘導するNF-(B活性化を抑制する。
EriBはBcl-2及びBcl-XLのmRNAレベルを減少させることができ、それらの転写はNF-(Bの調節を直接受ける。EriBが内在的にTNF-(と媒介するNF-(B活性化を阻止できるかどうかを研究する為に、我々はルシフェラーゼレポーター試験を行った。Kasumi-1細胞中のNF-(Bは基本的な転写活性を示し、これはNF-(Bが恒常的活性であることを表しており、TNF-(を加えた4時間後のルシフェラーゼ活性は、約4倍に増加した(図4A参照)。EriBにより予め処理した細胞は、1時間後、基礎となるルシフェラーゼ活性及びTNF-(誘導のNF-(B活性が全て阻止された(図4A参照)。しかしながら、EriB及びTNF-(単独又は連合の両者ともP65の蛋白レベルに対する影響は見られない(図4A参照)。EMSA試験は、TNF-(処理後のKasumi-1細胞に明らかなNF-(B活性上昇が見られることを示しているが、TNF-(を加える前のEriBで1時間処理するとNF-(B活性化を阻止できる(図4B参照)。しかし、ジスルフィド結合を阻止すると化合物DTTは、EriBのこの種の抑制効果を減少させられる(図4B参照)。これはEriBの抑制効果が酸化還元に敏感であることを示している。我々はKasumi-1細胞中の特異なNF-(B複合体、移動が比較的遅い蛋白質-DNA複合体がP65-P50二量体に対応していることを分析する。これらの結果は、NF-(BがKasumi-1細胞中では恒常的活性であることを示し、EMSA試験において、EriBは内因的にTNF-(と誘導するNF-(B活性を抑制することが明らかになった。
EriBによるKasumi-1細胞におけるNF-(Bの核転移及びI(B-(退化の阻止。
EriBの介するNF-(Bの不活性化メカニズムを更に理解する為、我々は、免疫蛍光測定及びウエスタンブロット分析を行った。Kasumi-1細胞中のEriB自身はP65の核転移に明らかな影響を及ぼさないが、TNF-(の誘導するP65の迅速な核進入を阻止することは顕著である(図4C参照)。EriBでKasumi-1細胞を処理後、細胞核中のNF-(Bは減少し、細胞質中のNF-(Bは増加する(図4D参照)。EriBの細胞核内NF-(Bに対する作用を調べる為に、我々は、Kasumi-1細胞の核蛋白質抽出物を生成した。EriB処理した24時間及び48時間後、Kasumi-1細胞の核蛋白質は減少していた(図4F参照)。
I(B(は、NF-(Bを細胞質中において隔離してNF-(Bの活性を調節する。I(B(はユビキチン化後プロテアーゼ体に退化させられ、これによりNF-(Bの核移動を引き起こす。本研究において、TNF-(は4時間内にI(B(リン酸化を誘導するが、EriBを予め処理した後の該蛋白質のリン酸化は相反して抑制を受ける(図4D参照)。細胞核内のNF-(Bレベル減少過程におけるI(B(の役割を知る為、我々は、EriB処理済みのKasumi-1細胞の全体の蛋白質に対しウエスタンブロット分析を行った。我々は、抗I(B(カルボキシル基端の抗体を用いて37及び34 kDaの二種蛋白式形式を検出したが、抗I(B(アミノ基端の抗体を用いた場合は34 kDa大きさの蛋白質形式は検出できなかった(図4F参照)。これらの結果からEriBの誘導するI(B(は、34kDaの大きさに切断された生成物である((I(B()ことが示された。(I(B(のユビキチン化に欠ける部位は、NF-(Bを細胞質中に安定して隔離することにより、それに対する超級抑制物作用を生じさせる。
前述をまとめると、EriBはNF-(BとDNAの結合能力を直接抑制して内因性のNF-(B活性を抑制することができ、主にI(B(のリン酸化及び退化を抑制することによりTNF-(の誘導するNF-(B活性を阻止する。
DTTによるEriBの誘導するKasumi-1のアポトーシス及び過酸化物(ROS)レベル上昇の抑制。
研究により、EriBは活性SH基との相互作用により自身の毒性作用を発揮することが示された。この作用メカニズムがEriBの誘導するアポトーシスに関与するかどうかを証明する為に、我々は0.5 (MのEriB及び0.2 mMのDTTを用い持続的にKasumi-1細胞を処理する。DTT単独処理による細胞は、Rh123細胞の比率に対し影響を及ぼさない(図4E参照)。しかし、0.2 mMのDTTはEriBの誘導するアポトーシスを完全に抑制することができる(図4E参照)。ROSがEriBの誘導するアポトーシスと関連するかどうかを調べる為、我々は、細胞通過性染料H2DCFDAを用いてフローサイトメーター分析を行った。ROSの存在する状況下において、H2DCFDAは特異的に切断されて一定波長の蛍光を発する。0.5 (MのEriBにより単独でKasumi-1細胞を処理して2時間、細胞内のROSレベルは、未処理細胞に対し約2倍に向上した。しかし、0.2 mMのDTTとEriBを共にインキュベートした場合、ROSレベルには変化が見られなかった(図4E参照)。
H2DCFDAの誘導するAML-ETO融合蛋白質が退化を生じ、この変化によりカスパーゼ−3抑制剤によって拮抗される。
AML-ETO融合蛋白質は、t(8;21)染色体転座により生じる故、AML-ETOはこれらの融合蛋白質を伴うAML治療において重要な治療ターゲット点とみなされている。我々は抗ETOの抗体試験により、EriBを用いて処理した24時間及び48時間後のKasumi-1細胞中のAML1-ETOが退化されることを発見した(図5A参照)。これらはEriBが直接、該融合蛋白質に対応することを示している。AML1-ETOの退化及びカスパーゼ−3活性化の発生時間は一致しており、よって我々は更に、EriBのアポトーシス誘導過程における、カスパーゼ−3活性化、及びAML1-ETO退化の関係を調べた。EriBのKasumi-1細胞処理過程において、先ずカスパーゼ−3の抑制剤であるZ-DEVD-fmk (40 (M)を加えた。Z-DEVD-fmkは、EriBの誘導するカスパーゼ−3活性化、PARP退化及びAML-ETO退化を完全に阻止した(図5B参照)。しかし、0.5 (MのEriBでKasumi-1細胞を処理する場合、先ずZ-DEVD-fmkを加えて1時間インキュベートすると、アポトーシス率(annexin V陽性の細胞比率)は僅かに減少した(図5C参照)。これらの結果により、EriBの誘導するAML1-ETO退化は、カスパーゼ−3を伴って発生する事を示している。しかし、EriBの誘導するアポトーシス過程においてカスパーゼ−3活性化の他、カスパーゼ−3に依存しないメカニズムも存在する。
EriBのKasumi-1細胞におけるERK経路抑制及びAP-1経路の活発化
Ras/Raf/MEK/ERK経路は、造血細胞増殖の重要信号を制御するカスケード反応に関するものであり、これらの経路を破壊するとAMLにおけるアポトーシス信号の優勢を促進する。EriBのERK活性化に対する作用を調べる為、我々は抗ERK1/2リン酸化形式(p-ERK1/2)の抗体を使ってウエスタンブロット分析を行った。Kasumi-1細胞において、EriBによる処理の12及び24時間後、ERK1/2のリン酸化レベルが迅速に低下している(図6A参照)。実際には、EriBによるKasumi-1細胞処理30分間から、p-ERK1/2の低下が既に始まっている(図6A参照)。
初期体外実験にて証明されているように、AP-1活性の向上は特異的なヒト腫瘍のアポトーシスを引き起こしている。AP-1蛋白質複合体は、哺乳動物中では主にc-Jun及びc-Fosに分けられる。Kasumi-1細胞において、EriBはc-Jun、c-Fos及びリン酸化したc-Junを迅速に誘導する(図6B参照)。C-Junリン酸化形式の増加、即ちc-Junの活性化は、これら転写因子がEriBの誘導するアポトーシス中において潜在的な役割を担うことを示している。EriBのAP-1活性に対する作用を再度評価する為、我々はルシフェラーゼレポーター試験を行った。Kasumi-1細胞においてpAP-1-Lucレポータープラスミドを瞬時にトランスフェクションし、EriBを加えた4時間後、ルシフェラーゼ活性は約3倍に向上した(図6C参照)、これらはEriBのKasumi-1細胞におけるc-Jun、c-Fos、及びc-Junのリン酸化を誘導して転写因子AP-1の活性を増強する。
EriBによるt(8;21)患者の白血病細胞のアポトーシス誘導
0.1及び0.25 (MのEriBで処理したt(8;21)患者の白血病初代細胞において、顕著な細胞成長抑制が見られ、合計5例の患者の内、60%を超える細胞が抑制された(図7A参照)。0.1 (MのEriBによる処理24時間後、我々は典型的なアポトーシス特徴を伴う形態学的変化を観察した(図7B参照)。EriBは、処理の12及び24時間後、Bcl-2及びBcl-XLのレベルを低下させることができる(図7C参照)。これらの結果は、白血病初代細胞がEriBに対して非常に敏感であることを示している。
EriBのマウスモデル上での治療效果
C57マウスは、半致死量照射を経た後、尾の静脈に3(106個の炭素末端切断型(truncated)AML1-ETOのMigA/Etr細胞を注射する(0日目)。5日目から2週間、腹腔にEriB(1.25又は5mg/kg)を注射した。総生存率の計算は0日目から死亡日までである。最終的に全マウスには貧血及び呼吸困難症状が発現、末梢血液には大量の原始細胞が出現した。組織学及び形態学の分析で明らかな通り、正常なC57マウス組織と比較すると、発病したマウスの造血器官(脾臓と骨髓)構造は既に破壊されており、並びに大量の未成熟母細胞の浸潤が見られる(図8A参照)。EriBの治療を経たマウスの脾臓は明らかに未治療のマウスより小さい(図8A参照)。また、該動物モデルにおけるEriBは、発病を緩慢にし、マウスの生存時間を延長し、且つ、中間層の生存期は25日から(対照組)28日(EriB 1.25 mg/kg、P<0.001)又は32日(EriB2.5 mg/kg、P<0.001)に延長した(図8A参照)。
また別の腫瘍移植モデルは、ヌードマウスの皮下に3(107個のKasumi-1細胞を注射して(0日目)行われた。注射部位の腫瘍形成潛伏期は約8〜12日である。10日目から19日目までヌードマウスに対してEriB(2.5 mg/kg)による腹腔注射治療を行った。対照組との比較によると、EriBは腫瘍体積を顕著に減少させた(P<0.05)(図8B参照)。
図1Aは、EriBの化学構造である。 図1Bは、MTT実験においてEriBにより各種白血病及びリンパ腫細胞株IC50を処理した結果、Kasumi-1、NB4、NB4/R1及びNB4/R2細胞中のIC50値が1(Mより低いことを示す図である。 図1Cは、各種濃度のEriBにより処理したKasumi-1細胞における24時間及び48時間後の細胞成長抑制及び生存結果を示す図である。この図において、棒グラフは三回の非依存関係実験における平均値(標準差であり、0.25(MのEriBによる処理済みのKasumi-1細胞中には、顕著な細胞抑制効果及び細胞生存率の下降が見られる。 図1Dは、0.5又は1(MのEriBで処理したKasumi-1、 NB4及びNB4/R2細胞における48時間後の細胞形態を示す図である。該図は典型的なアポトーシス細胞である。 図1Eは、EriBで処理したKasumi-1、 NB4及びNB4/R2細胞における24時間及び48時間後のAnnexin V分析結果、EriBによる向上したAnnexin-V+/PI(プロピジウムアイオダイド)(右下図)、及びannexin-V+/PI+ (右上図)細胞の百分率を示す図である。 図2Aは、0.25(MのEriBにより処理済みのKasumi-1細胞における核内DNA含量の分布である。EriBにより処理したKasumi-1細胞中のsub-G1期細胞が明らかに増加していることを示す。 図2Bは、Kasumi-1細胞の超微細構造と未処理の対照細胞との比較(上図、7400×)、EriB処理済みのKasumi-1細胞(下図、7400×)であり、下図には、ミトコンドリア損傷及びリソソーム数量の増加が見られる(矢印の指示箇所)。 図2Cは、EriB処理を経た24時間及び48時間のKasumi-1細胞におけるミトコンドリア膜貫通電位が下降したことを示す。ドット図下の数字はRh123(ローダミン)弱信号の細胞比率を示す。 図2Dは、カスパーゼ−3、 活性 (() カスパーゼ−3及びPARP蛋白質のウエスタンブロット分析を示す図である。図中、(-アクチンは前記量の参考であり、EriBを用いて処理済みのKasumi-1、NB4及びNB4/R2細胞において、カスパーゼ−3は活発化され、PARPは退化する。 図3Aは、ウエスタンブロットにてBcl-2、Bcl-XL及びBax蛋白質の表現レベルを測定し、0.25及び0.5 (MのEriB処理によるKasumi-1細胞において、24時間及び48時間後、Bcl-2及びBcl-XLの蛋白レベルはどちらも下降し、Baxには変化が見られなかったことを示す図である。 図3Bは、RT-PCRでBcl-2、Bcl-XL及びBax mRNAレベルを測定し、0.25及び0.5 (MのEriB処理によるKasumi-1細胞において、24時間及び48時間後のBcl-2及びBcl-XLのmRNAレベルはどちらも下降し、Baxには変化が見られなかったことを示す図である。 図3Cは、EriBがBcl-2/Baxの比率を低下して、バンド強度を密度計を使い定量にすることを示す図である。 図3Dは、EriBがBcl-XL/Baxの比率を下降させるように誘導し、バンド強度を密度計を使い定量にすることを示す図である。 図4Aは、ルシフェラーゼレポーター試験においてEriBがNF-(Bの依存する転写を低下させることを示す図である。NF-(Bの介するルシフェラーゼレポータープラスミド及び(-galプラスミドは瞬時にKasumi-1細胞をトランスフェクションする。0.25及び0.5 (MのEriBで細胞処理した1時間後、更にTNF-(を加えて4時間インキュベートした。棒グラフは三回の非依存関係実験における平均値(標準差である(上図)。ウエスタンブロットにてNF-(B を測定した(P65)(下図)。 図4Bは、EriBが、NF-(BのDNA結合能力を抑制することを示す図である。Kasumi-1細胞の処理方法は、NF-(Bの介するルシフェラーゼレポータープラスミド及び(-galプラスミドによりKasumi-1細胞を瞬時トランスフェクションし(左図)、0.2 mMのDTT、0.25と0.5 (MのEriB及びEriBと混合した0.2 mM DTTを使ってそれぞれ4時間処理した(右図)。核蛋白質抽出物が生成され、EMSA試験によってNF-(BのDNA結合能力を測定した。 図4Cは、Kasumi-1細胞において免疫蛍光方法を使い細胞内のP65転移を測定することを示す図である。未処理のKasumi-1細胞において、NF-(B (P65)は主に細胞質中に定位し、100 ng/mlのTNF-(で細胞を4時間処理した後、細胞核中に顕著なNF-(B (P65)染色が検出された。EriBで予め1時間処理するとTNF-(の誘導するNF-(B (P65)転移を抑制することができた。 図4Dは、TNF-(が存在する時、EriBはI(B(リン酸化及び退化を誘導することを示す図である。100 ng/mlのTNF-(を使うKasumi-1細胞処理前に、EriBで予め1時間処理した。細胞核及び細胞質内の蛋白質が生成され、ウエスタンブロットでのP65蛋白測定に用いた。Lamin Bは核内蛋白を対照とする。全細胞溶解液から抽出した等量の蛋白質は、ウエスタンブロットでI(B(のリン酸化形式及びI(B(を測定するのに用いた。 図4Eは、DTTがKasumi-1細胞においてEriBの誘導するアポトーシス及びROS(過酸化物)を生じさせることを示す図である。細胞と0.2 mMのDTT及び0.5 (MのEriBを12時間インキュベートする。ミトコンドリア膜貫通電位は、フローサイトメーターで測定する。上図は、Rh123(ローダミン)弱着色細胞比率。細胞は0.2 mMのDTT及び0.5 (MのEriBにより2時間処理する。下図は、細胞蛍光強度の増加。棒グラフは三回の非依存関係実験における平均値(標準差を表す。 図4Fは、EriBの誘導するI(B(の切断を示す図である。0.25及び0.5 (MのEriBでKasumi-1細胞を24時間及び48時間処理した。核蛋白を抽出しウエスタンブロットによるP65測定に用いた。全細胞溶解液におけるI(B(蛋白は、抗カルボキシル基端I(B(抗体(C-I(B()及び抗-アミノ基端抗体(N-I(B()を用いた。I(B(及び(I(B(のバンド位置は矢印により指示した。 図5Aは、EriBの誘導するKasumi-1細胞におけるAML1-ETOの退化を示す図である。0.25及び0.5 (MのEriBで細胞を24時間及び48時間処理した。全細胞溶解液におけるAML1-ETOの蛋白レベルは抗ETO抗体を使って測定した。 図5Bは、ウエスタンブロットによりカスパーゼ−3、カスパーゼ−3活性形式((caspase-3)、PARP及びAML1-ETO蛋白の表現を測定した図である。Kasumi-1細胞は、0.5 (MのEriBで48時間処理する前、40 (MのZ-DEVD-fmk(カスパーゼ−3抑制剤)と予め1時間インキュベートした。Z-DEVD-fmkはカスパーゼ−3活性化、PARP切断及びAML-ETO退化を完全抑制する。 図5Cは、Z-DEVD-fmk(カスパーゼ−3抑制剤)がEriBの誘導するアポトーシスの一部を減少できるだけであることを示した棒グラフである。Kasumi-1細胞の処理方式は、0.5 (M のEriBで48時間処理する前、先ず40 (MのZ-DEVD-fmkと1時間インキュベートした。棒グラフは三回の非依存関係実験におけるannexin V+細胞比率の平均値(標準差を表す。 図6Aは、EriBがERKのリン酸化を抑制することを示す図である。0.25及び0.5 (MのEriBでKasumi-1細胞を24及び48時間処理した後、ウエスタンブロット分析方法でp42/44 ERK蛋白のリン酸化形式を測定した(上図)。0.5 (MのEriBにてKasumi-1細胞を0、0.5、1、2、4、6、12時間処理した後、同様方法でERK1/2のリン酸化を測定した(下図)。 図6Bは、EriBの誘導するc-Jun及びc-Fosを示す。Kasumi-1細胞の処理方法は、0.25及び0.5 (MのEriBにてKasumi-1細胞を24及び48時間処理し(下図)、c-Junのリン酸化形式 (p-c-Jun)、c-Jun及びc-Fosをウエスタンブロットで測定した。 図6Cは、EriBの誘導するAP-1依存性転写の増加を示す図である。Kasumi-1細胞は、AP-1の介するルシフェラーゼレポータープラスミド及びトランスフェクション効率対照に用いる(-galプラスミドを瞬時トランスフェクションし、続いて0.5 (MのEriBを使って4時間処理した。棒グラフは三回の非依存性実験におけるannexin V+細胞比率の平均値(標準差を表す。 図7Aは、EriBがt(8;21) AML患者初代白血病細胞の成長を抑制しそのアポトーシスを誘導することを示すグラフである。トリパンブルー排斥試験を該効果の測定に用いた。 図7Bは、EriBがt(8;21) AML患者初代白血病細胞の成長を抑制しそのアポトーシスを誘導することを示す図である。形態学的研究を該効果の測定に用いた。 図7Cは、0.1及び0.25 (MのEriBを一人のt(8;21) AML患者の初代白血病細胞を12時間及び24時間処理した後、Bcl-XLとBcl-2の減少を示す図である。 図8Aは、EriBがt(8;21)白血病のC57マウスモデルにおいてマウス生存期を延長したことを示す図である。C57マウスに炭素末端切断型AML1-ETOを表現するMigA/Etr細胞を注射した。治療は5日目から持続的に2週間行い、溶剤対照(n=12)、1.25 mg/kg EriB(n=12)、及び2.5 mg/kg EriB(n=12)を含む。正常C57マウスと比較すると、MigA/Etr細胞を注射したマウスの脾臓(100倍、400倍)と骨髓(400倍、1000倍)に白血病細胞の浸潤が発現した。対照組と比較すると(紅線:対照)、EriBが脾臓の大きさを減少することが顕著であり(20日)、総生存期(緑線:1.25 mg/kg EriB、P<0.001;青線:2.5 mg/kg EriB、P<0.001)の向上が見られた。 図8Bは、ヌードマウス腫瘍移植モデルにおいてEriBによる腫瘍体積減少を示す。ヌードマウスにKasumi-1細胞を皮下注射した。治療は10日目から持続して10日間行い、それは溶剤対照(n=10)及び2.5 mg/kg EriB(n=10)を含む。図において対照マウス及びEriB治療マウスの腫瘍示す。EriBが移植腫瘍の体積を減少させることが顕著であった(P<0.05)。図中の各点は10の腫瘍体積の平均値(標準誤差を表す。

Claims (6)

  1. エリオカリキシンBを白血病治療薬生成に応用することを特徴とする、
    製薬におけるエリオカリキシンBの応用。
  2. エリオカリキシンBをAML1−ETO融合遺伝子を含む白血病治療薬生成に応用することを特徴とする、
    請求項1に記載の製薬におけるエリオカリキシンBの応用。
  3. エリオカリキシンBを急性前骨髄球性白血病の治療薬生成に応用することを特徴とする、
    請求項1に記載の製薬におけるエリオカリキシンBの応用。
  4. エリオカリキシンBを急性骨髄性白血病治療薬生成に応用することを特徴とする、
    請求項1に記載の製薬におけるエリオカリキシンBの応用。
  5. エリオカリキシンBをリンパ細胞白血病治療薬生成に応用することを特徴とする、
    請求項1に記載の製薬におけるエリオカリキシンBの応用。
  6. エリオカリキシンBをその他の悪性腫瘍治療薬生成に応用することを特徴とする、
    製薬におけるエリオカリキシンBの応用。
JP2008539213A 2005-11-07 2006-10-08 製薬におけるエリオカリキシンbの応用 Pending JP2009514903A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CNB2005101100898A CN100370981C (zh) 2005-11-07 2005-11-07 毛萼乙素在制药中的应用
PCT/CN2006/002623 WO2007051390A1 (fr) 2005-11-07 2006-10-08 Utilisation de l'eriocalyxine b pour la fabrication de medicaments destines au traitement de la leucemie

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009514903A true JP2009514903A (ja) 2009-04-09

Family

ID=37442335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008539213A Pending JP2009514903A (ja) 2005-11-07 2006-10-08 製薬におけるエリオカリキシンbの応用

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20080300299A1 (ja)
EP (1) EP1952811A4 (ja)
JP (1) JP2009514903A (ja)
CN (1) CN100370981C (ja)
WO (1) WO2007051390A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101318965B (zh) * 2008-07-18 2010-11-24 中国科学院昆明植物研究所 毛萼乙素结晶、其制备方法及含有其的药物组合物
EP3141246A1 (en) * 2009-08-31 2017-03-15 Dr. Reddy's Laboratories Ltd. Topical formulations comprising a steroid
CN102372724A (zh) * 2010-08-26 2012-03-14 苏州宝泽堂医药科技有限公司 一种提取毛萼乙素的方法
CN102247350B (zh) * 2011-05-23 2013-03-13 上海交通大学医学院附属瑞金医院 毛萼乙素在制备治疗自身免疫性疾病药物中的应用
WO2014199377A1 (en) * 2013-06-10 2014-12-18 Yeda Research And Development Co. Ltd. Compositions and methods for treating a hematological malignancy associated with an altered runx1 activity or expression
CN110063949A (zh) * 2019-05-14 2019-07-30 大连理工大学 王枣子乙素在制备用于治疗肺癌的药物中的用途
CN111363015B (zh) * 2020-03-17 2022-03-01 江西省人民医院 分离提取细胞中浆蛋白和核蛋白的试剂、制备方法及应用

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1424028A (zh) * 2002-11-21 2003-06-18 中国科学院昆明植物研究所 一种治疗癌症的药物及其用途
CN1666738A (zh) * 2004-03-11 2005-09-14 上海第二医科大学附属瑞金医院 一种治疗m2型急性髓性白血病的药物及其注射液的制备

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1486712A (zh) * 2003-08-09 2004-04-07 北海国发海洋生物产业股份有限公司 中药冬凌草有效部位抗肿瘤药物提取物及其制备方法
CN1329083C (zh) * 2004-03-11 2007-08-01 上海第二医科大学附属瑞金医院 一种降解aml1-eto融合蛋白的方法及所用试剂

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1424028A (zh) * 2002-11-21 2003-06-18 中国科学院昆明植物研究所 一种治疗癌症的药物及其用途
CN1666738A (zh) * 2004-03-11 2005-09-14 上海第二医科大学附属瑞金医院 一种治疗m2型急性髓性白血病的药物及其注射液的制备

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6012038634; NIU, X.-M. et al: 'Cytotoxic ent-kaurane diterpenoids from Isodon eriocalyx var. laxiflora' PLANTA MEDICA vol.68, no.6, 2002, p.528-533 *

Also Published As

Publication number Publication date
EP1952811A4 (en) 2010-09-22
EP1952811A1 (en) 2008-08-06
US20080300299A1 (en) 2008-12-04
CN1868468A (zh) 2006-11-29
WO2007051390A1 (fr) 2007-05-10
CN100370981C (zh) 2008-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Nakazato et al. Catechin, a green tea component, rapidly induces apoptosis of myeloid leukemic cells via modulation of reactive oxygen species production in vitro and inhibits tumor growth in vivo
Hosseinzadeh et al. Curcumin potentiates doxorubicin-induced apoptosis in H9c2 cardiac muscle cells through generation of reactive oxygen species
Chen et al. Synergistic antitumor activity of rapamycin and EF24 via increasing ROS for the treatment of gastric cancer
Peng et al. Synergistic tumor-killing effect of radiation and berberine combined treatment in lung cancer: the contribution of autophagic cell death
An et al. Overcoming the radioresistance of prostate cancer cells with a novel Bcl-2 inhibitor
Zhang et al. Reactive oxygen species contribute to oridonin-induced apoptosis and autophagy in human cervical carcinoma HeLa cells
Chen et al. Curcumin induces apoptosis in human lung adenocarcinoma A549 cells through a reactive oxygen species-dependent mitochondrial signaling pathway
JP2009514903A (ja) 製薬におけるエリオカリキシンbの応用
Kumar et al. Usnic acid induces apoptosis in human gastric cancer cells through ROS generation and DNA damage and causes up-regulation of DNA-PKcs and γ-H2A. X phosphorylation
Lee et al. α‐Mangostin, a novel dietary xanthone, suppresses TPA‐mediated MMP‐2 and MMP‐9 expressions through the ERK signaling pathway in MCF‐7 human breast adenocarcinoma cells
Noori et al. Tehranolide inhibits proliferation of MCF-7 human breast cancer cells by inducing G0/G1 arrest and apoptosis
Kok et al. Comparisons of norcantharidin cytotoxic effects on oral cancer cells and normal buccal keratinocytes
Li et al. Cucurbitacin I induces cancer cell death through the endoplasmic reticulum stress pathway
Zhao et al. PINK1/Parkin-mediated mitophagy regulation by reactive oxygen species alleviates rocaglamide A-induced apoptosis in pancreatic cancer cells
Shin et al. 5-Methoxyflavanone induces cell cycle arrest at the G2/M phase, apoptosis and autophagy in HCT116 human colon cancer cells
Yan et al. Lup-20 (29)-en-3β, 28-di-yl-nitrooxy acetate affects MCF-7 proliferation through the crosstalk between apoptosis and autophagy in mitochondria
Chang et al. Esculetin, a natural coumarin compound, evokes Ca 2+ movement and activation of Ca 2+-associated mitochondrial apoptotic pathways that involved cell cycle arrest in ZR-75-1 human breast cancer cells
Wang et al. Triptolide inhibits invasion and tumorigenesis of hepatocellular carcinoma MHCC-97H cells through NF-κB signaling
Yapasert et al. Anticancer effects of a traditional Thai herbal recipe Benja Amarit extracts against human hepatocellular carcinoma and colon cancer cell by targeting apoptosis pathways
Yao et al. Radio-sensitization by Piper longumine of human breast adenoma MDA-MB-231 cells in vitro
Iyengar et al. Silibinin triggers the mitochondrial pathway of apoptosis in human Oral squamous carcinoma cells
Chu et al. Targeting autophagy enhances BO-1051-induced apoptosis in human malignant glioma cells
Davids et al. Melanomas display increased cytoprotection to hypericin-mediated cytotoxicity through the induction of autophagy
US20080118589A1 (en) Pharmaceutical formulations of rhodiola crenulata and methods of use thereof
Wang et al. Acetylshikonin inhibits in vitro and in vivo tumorigenesis in cisplatin-resistant oral cancer cells by inducing autophagy, programmed cell death and targeting m-TOR/PI3K/Akt signalling pathway

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120731

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130108