JP2009511219A - ゲーム・システムにおいてユーザーが勝った賞金資金をコントロールする装置および方法 - Google Patents

Abstract

ゲーム・システムにおいてユーザーが勝ち得た賞の資金をコントロールする装置および方法が開示される。装置は、一次ゲームでプレイされるべき、ユーザーにとって利用可能なクレジット額を示すデータを記憶するクレジット・メーター・メモリ（１）と；一次ゲームまたは二次ゲームのプレイにおいてユーザーが勝ち得た資金の値を示すデータを記憶する獲得資金メモリ（２）と；ユーザーが勝ち得た賞の分け前を示すメッセージを受領する賞メッセージ受領器（３）と；資金の値を賞の分け前だけ増やすことによって修正する、賞メッセージ受領器に応答するプロセッサ（４）と；ユーザーが勝ち得た資金の少なくともある割合を三次ゲームのための賭け金として使うというユーザーの望みを示すメッセージを受領するユーザー入力メッセージ受領器（１３）と；三次ゲーム・コントローラ（１２）と通信するための三次ゲーム・インターフェース（１４）とを含むゲーム装置を示している。

Description

本発明は、ゲーム・システムにおいてユーザーが勝った賞金資金をコントロールするシステムおよび方法に関する。具体的には、本発明は、ゲーム装置、ゲームを提供する方法、ゲーム機およびゲーム・ネットワークに関する。

本発明は、主として、ゲーム施設における、複数の相互リンクされたゲーム機での使用のために開発され、この用途に言及して記載される。しかしながら、本発明はその特定の使用分野に限定されず、オンライン・ゲーム、複数のゲーム施設にわたって分散されているゲーム機、ロト、プール、宝くじ、くじ引き（art union）、ビンゴ、ラッフルおよび有限の発生確率をもつ帰結に賭けられる一つまたは複数の賭け金に関わるその他のゲームでの使用にも好適である。

本明細書における従来技術の議論は、読者が本発明を理解するのを助けるためであって、本発明の分野における普通の一般的知識の広がりを認めるものではなく、害なしに含められているものである。

ゲーム機をリンクしていくつかの追加的な機能を提供することが知られている。これは賞の授与をコントロールできることを含む。というのも、資金のプールはより大きく、利用可能な資金の額は推定する必要があるのではなく、既知だからである。ゲーム機を相互リンクするもう一つの既知の目的は、リンク式ジャックポット（linked jackpot）のような二次ゲームを提供することである。そのようなシステムでは、中央ディスプレイが典型的にはプレーヤーに現在利用可能なジャックポット賞金の視覚的な指標を提供し、プレーヤーが相互リンクされたゲーム機を操作するにつれてその賞金が増分的に増えていく。プレーヤーは、その賞金が授与されるのが、その賞金が、所定の限界値より小さい、ランダムに選択された秘密の値に達したときであることを知っている。この限界値もしばしばディスプレイによってプレーヤーに対して視覚的に示される。

そのような機能の使用は、ジャックポットを勝ち得ることを期待してゲーム機をプレイするようプレーヤーを引きつけることを意図したものである。しかしながら、プレーヤーの洗練度が上がり、そのようなシステムに触れることが増えるとともに、システムがプレーヤーの関心を維持する能力は減退した。

従来技術の欠点の一つまたは複数を克服する、または少なくとも軽減して有用な代替を提供することが本発明の一つの目的である。

本発明の第一の側面は、ゲーム装置であって：
一次ゲームでプレイされるべきユーザーにとって利用可能なクレジット額を示すデータを記憶するクレジット・メーター・メモリと；
ユーザーが勝ち得た資金の値を示すデータを記憶する獲得資金メモリと；
ユーザーが勝ち得た賞の分け前を示すメッセージを受領する賞メッセージ受領器と；
勝ち得た資金の値を示す前記データを修正する、賞メッセージ受領器に応答するプロセッサとを含むゲーム装置を提供する。

好ましくは、前記賞メッセージ受領器は、二次ゲーム・コントローラからのメッセージを受領するよう適応される。

追加的または代替的に、前記賞メッセージ受領器は、一次ゲーム・コントローラからのメッセージを受領するよう適応されてもよい。

前記賞メッセージ受領器はさらに、追加的または代替的に、三次ゲーム・コントローラからメッセージを受領するよう適応されていてもよい。

好ましくは、前記ゲーム装置はさらに：
前記勝ち得た資金の少なくとも一部を三次ゲームのための賭け金として使うというユーザーの望みの指標を受領するユーザー入力メッセージ受領器と；
三次ゲーム・コントローラと通信するために前記ユーザー入力メッセージ受領器に応答する三次ゲーム・インターフェースとを含む。

好ましくは、前記クレジット・メーター・メモリは、ユーザーによって操作されることのできるゲーム機内にまたはそれに近接して位置される。

ある実施形態では、前記獲得資金メモリは、ゲーム機内にまたはそれに近接して位置される。

ある代替では、前記ゲーム装置は好ましくは、たとえばゲーム機からリモートな、二次ゲーム・コントローラを含み、前記獲得資金メモリは前記二次ゲーム・コントローラ内にまたはそれに近接して位置される。

好ましくは、前記ゲーム装置はさらに、前記ユーザー入力メッセージ受領器と通信するユーザー入力装置を、ゲーム機内にまたはそれに近接して、含む。

前記三次ゲーム・インターフェースは、前記ゲーム機内にまたはそれに近接して位置される。

前記ゲーム装置は好ましくはさらに、前記ユーザー入力装置と通信し、それに応答して獲得資金の全部またはユーザー選択された額を払い出す払い出し装置を含む。

本発明の第二の側面は、ゲームを提供する方法であって：
一次ゲームでプレイされるべきユーザーにとって利用可能なクレジット額を示すデータを第一のメモリ位置に記憶する段階と；
ユーザーが勝ち得た資金の値を示すデータを第二のメモリ位置に記憶する段階と；
ユーザーが賞を勝ち得たとき、勝ち得た賞の分け前だけ勝ち得た資金の値を増やすよう、前記第二のメモリ位置にあるデータを修正する段階とを含む方法を提供する。

好ましくは、前記データは、二次ゲームにおいて勝ち得た賞に応答して修正される。

追加的または代替的に、前記データは、一次ゲームにおいて勝ち得た賞に応答して修正される。

さらに、前記データは、三次ゲームにおいて勝ち得た賞に応答して修正されてもよい。

好ましくは、前記方法はさらに
前記勝ち得た資金の少なくとも一部を三次ゲームのための賭け金として使うというユーザーの望みを示す三次ゲーム・メッセージを受領する段階と；
前記三次ゲーム・メッセージに応答して三次ゲーム・コントローラと通信して、三次ゲーム・コントローラに、ユーザー選択された賭け金を使って三次ゲームを提供させる段階とを含む。

好ましくは、本方法はさらに、勝ち得た資金の全部またはユーザー選択された額を払い出すという望みのユーザー指標を受領し、勝ち得た資金または勝ち得た資金のユーザー選択された額を払い出すことによって応答する段階を含む。

本発明の第三の側面は、ゲーム機であって：
該ゲーム機によって提供される一次ゲームでのプレイのためにユーザーにとって利用可能なクレジット額を示すデータを記憶するクレジット・メーター・メモリと；
ユーザーが勝ち得た資金の値を示すデータを記憶する獲得資金メモリとを含むゲーム機を提供する。

本発明の第四の側面は、複数の上記のゲーム機および二次ゲーム賞をもつ二次ゲームを提供する中央集中された二次ゲーム・コントローラを含むゲーム・ネットワークであって、前記二次ゲーム・コントローラは、前記複数のゲーム機のどれが二次ゲーム賞を勝ち得たかを決定して、二次ゲーム賞の分け前を示す二次ゲーム賞メッセージを勝ったゲーム機に対して出力するよう適応されている、ゲーム・ネットワークを提供する。

好ましくは、前記複数のゲーム機のそれぞれは、当該ゲーム機が二次ゲームに勝ったことを示す二次ゲーム・コントローラからのメッセージに、勝ち得た資金の値を示す前記データを修正することによって応答するよう適応されている。

前記ゲーム・ネットワークは好ましくはさらに、三次ゲーム・コントローラを含む。

前記三次ゲーム・コントローラは好ましくは、勝ち得た資金の0でない額を示すデータを記憶しているゲーム機のユーザーに、三次ゲームをオファーするよう適応される。

三次ゲームは、定期的に、ランダムな間隔で、所定のイベントの生起に応答して、あるいは勝ち得た資金の値に依存して決定される間隔で、提供されうる。

好ましくは、当該ゲーム・ネットワークは、各ゲーム機に関連付けられ、各ゲーム機に近接するそれぞれの三次ゲーム・コントローラを含む。

本発明の第五の側面は、ゲーム・ネットワークであって：
それぞれのプレーヤーが勝ち得た資金の値を示すデータを記憶する関連付けられた獲得資金メモリをそれぞれ有する複数のゲーム機と；
二次ゲーム賞をもつ二次ゲームを提供するための、前記ゲーム機と通信する二次ゲーム・コントローラであって、ゲーム機の組を決定し、該組内のゲーム機の獲得資金メモリを修正して該組内のゲーム機の間で前記二次ゲーム賞を分配することができる二次ゲーム・コントローラと；
前記組内のゲーム機のプレーヤーに三次ゲームを提供する三次ゲーム・コントローラとを含む、ゲーム・ネットワークを提供する。

ある好ましい実施形態では、前記組は、前記複数のゲーム機の部分集合である。好ましくは、該部分集合は、前記二次ゲームに参加したゲーム機によって定義される。別の実施形態では、前記部分集合は、前記二次ゲーム賞の授与の時点で現在アクティブなゲーム機によって定義される。

好ましくは、前記三次ゲームは、前記組内のゲーム機のプレーヤーが、他のゲーム機のプレーヤーに賭けを提供することを許容するオプションを含む。好ましくは、前記他のゲーム機は、前記組内の残っているゲーム機である。ある好ましい実施形態では、前記賭けのための賭け金は、前記獲得資金メモリによって示される資金の全部または一部によって提供される。別の好ましい実施形態では、前記賭けのための賭け金は、前記二次ゲーム賞の全部または一部によって提供される。

本発明の第六の側面は、ゲーム・ネットワークであって：
二次ゲーム賞をもつ二次ゲームを提供するための、前記二次ゲーム賞をゲーム機の組の間で分配できる二次ゲーム・コントローラと通信する複数のゲーム機と；
前記組内のゲーム機のプレーヤーに、他のゲーム機のプレーヤーに賭けを提供することを許容するオプションを含む三次ゲームを前記組内のゲーム機のプレーヤーに提供する三次ゲーム・コントローラとを含む、ゲーム・ネットワークを提供する。

好ましくは、前記賭けのための賭け金は、前記二次ゲーム賞の全部または一部によって提供される。

本発明の第七の側面は、ゲーム方法であって：
それぞれ一次ゲームを実行でき、それぞれ二次ゲームを提供するための中央コントローラと通信上接続可能である、複数のゲーム機を提供する段階と；
前記中央コントローラを使って、勝ったゲーム機の組を決定し、該組内のゲーム機の間で二次ゲーム賞を分配する段階と；
前記中央コントローラを使って、前記組内のゲーム機のそれぞれにおいて、三次ゲームに参加するオプションを提供する、
段階を含む方法を提供する。

ある実施形態では、前記三次ゲームは、前記組内のゲーム機のプレーヤーによって、他のゲーム機の他のプレーヤーに対して提供される賭けからなる。別の実施形態では、前記三次ゲームは、前記組内のゲーム機のプレーヤーから前記組内の他のゲーム機の他のプレーヤーのみに提供される賭けからなる。

本発明のさらなる側面は、コンピュータに上記の方法を実装させるコンピュータ・プログラム、そのようなコンピュータ・プログラムを表すデータを担持するデータ担体、そのようなコンピュータ・プログラムを表すデータを担持する信号およびそのようなコンピュータ・プログラムを実行するようプログラムされたコンピュータを提供する。

本発明の好ましい実施形態についてこれから、あくまでも単に例として、付属の図面を参照しつつ述べる。

図１は、ゲーム装置であって、一次ゲームでプレイされるべきユーザーにとって利用可能なクレジット額を示すデータを記憶するクレジット・メーター・メモリ１と；ユーザーが勝ち得た資金の値を示すデータを記憶する獲得資金メモリ２と；ユーザーが勝ち得た賞の分け前を示すメッセージを受領する賞メッセージ受領器３と；勝ち得た資金の値を示す前記データを修正する、賞メッセージ受領器に応答するプロセッサ４とを含むゲーム装置を示している。

獲得資金メモリ２、賞メッセージ受領器３およびプロセッサ４は、ゲーム機６内のネットワーク・インターフェース・カード５内に位置されている。ゲーム機６はまた、一次ゲームをユーザーに提供するための一次論理７、ユーザーが選択を行い、ゲームに入力を与えることができるようにするユーザー入力装置８およびユーザーにゲームに関する情報を与える画面９をも含む。

図示した実施形態では、ゲーム機６は、リンク式ジャックポットのような既知の種類の二次ゲームの提供のための二次ゲーム・コントローラ１０と通信している複数の機械の一つである。

前記ゲーム機のそれぞれは、物理的にそれに近接して位置され、それと通信している、それぞれの三次ゲーム・モジュール１１を有している。三次ゲーム・モジュールは、獲得資金メモリ２に記憶されているデータによって表される資金のある割合を賭け金として使ってゲーム機６のユーザーに三次ゲームを提供するよう動作可能である。これについてはのちに詳しく述べる。

個々のゲーム機６の賞メッセージ受領器３は、ゲーム機６がそれぞれ第一ゲーム、二次ゲームまたは三次ゲームで賞を勝ち得たと判定されたときに、一次論理７、二次ゲーム・コントローラ１０または三次ゲーム・モジュール１１からメッセージを受領するよう適応されている。賞メッセージ受領器３は、前記メッセージから、賞の分け前を示すデータを抽出し、プロセッサ４が獲得資金メモリ２に記憶されているデータを修正して、以前に記憶された値に対する勝ち得た賞の加算を実施する。代替的な諸実施形態では、一次ゲームで勝ち得た賞は獲得資金メーターに加えられるのではなく、ゲーム機６のクレジット・メーターに払い出される。いずれにせよ、獲得資金メーターは、ユーザーによってゲーム機クレジット・メーターに追加された資金ではなく、ユーザーが勝ち得た資金を表す。

三次ゲーム・モジュール１１は、三次ゲーム・コントローラ１２と、三次ゲームをプレイするというユーザーの望みの指標を受領するためのユーザー入力メッセージ受領器１３とを含む。ユーザー入力メッセージ受領器は、三次ゲーム・インターフェース１４を介して三次ゲーム・コントローラ１２と通信する。

ある代替的な実施形態（図示せず）では、三次ゲーム・コントローラおよび三次ゲーム・モジュールの他の機能は、ゲーム機のネットワーク・カード上に位置され、三次ゲームはインターフェース・カードによって提供される。さらなる諸実施形態では、二次ゲームもインターフェース・カードによって提供される。

ユーザーが三次ゲームをプレイすることを望むとき、ユーザーはユーザー入力装置の適切な操作によってそのことを示し、ユーザー入力メッセージ受領器１３が、勝ち得た資金の少なくとも一部を三次ゲームのための賭け金として使うというユーザーの望みの指標を受領する。ある実施形態では、このメッセージ受領器そのものは、ユーザーによって直接操作できる三次ゲーム・モジュール上のまたはそれに近接したユーザー入力装置の形を取る。別の実施形態では、メッセージ受領器は、ゲーム機ユーザー入力装置８のユーザー操作に応答してゲーム機６からメッセージを受領するための電子装置である。三次ゲームがインターフェース・カードによって提供されるさらなる実施形態では、メッセージ受領器は、ゲーム機内またはゲーム機に関連付けられたインターフェース上またはインターフェースに近接したユーザー入力装置の形を取る。

ゲーム機６はさらに、ユーザー入力装置と通信し、既知の仕方で、勝ち得た資金の全部またはユーザー選択された額もしくは割合をそれに払い出す、払い出し装置１５を含む。たとえば、支払いは、資金が許せばローカルなキャッシュ・ホッパー（cash hopper）からなされてもよいし、あるいは口座もしくはスマートカードへの支払いによってなされてもよいし、出納所で換金されうる引換券を発行することなどによってでもよい。ある実施形態では、勝ち得た資金は、獲得資金メーターから直接支払われる。別の実施形態では、勝ち得た資金は、獲得資金メーターからクレジット・メーターに送金されたのちにはじめて払い出されうる。

図１に示された実施形態では、獲得資金メモリ２は、ゲーム機６内に位置されており、それぞれの三次ゲーム・コントローラが各ゲーム機６に関連付けられている。しかしながら、図２は、二次ゲームおよび三次ゲームがいずれも中央集中的に管理される代替的な実施形態を示している。

図２に示されるゲーム装置は、ここでもまた、それぞれのユーザーに一次ゲームを提供するための複数のゲーム機６を含む。二次ゲーム・コントローラ１７および三次ゲーム・コントローラ１８を含む中央サーバー１６が設けられる。二次ゲーム・コントローラ１７および三次ゲーム・コントローラ１８はメモリ１９；比較器２０およびインターフェース・カード２１を共有する。インターフェース・カード２１により、サーバーは、ゲーム機と通信する。この中央コントローラはまた、ディスプレイ画面２３が二次ゲームおよび三次ゲームに関係する情報を示すようにするディスプレイ・コントローラ２２をも含む。メモリ１９は、各ゲーム機のユーザーが二次ゲームおよび三次ゲームで勝ち得た資金の値を示すそれぞれのデータを記憶する。

この実施形態では、あるゲーム機の一次ゲームで勝ち得た賞が、そのゲーム機のクレジット・メーターに支払われる。しかしながら、あるゲーム機のユーザーが二次ゲームで賞を勝ち得たときは、二次ゲーム・コントローラ１７は、そのゲーム機に関連付けられた勝ち得た賞データを修正して、賞の分け前だけ、勝ち得た資金の値を増やす。同様に、あるゲーム機のユーザーが三次ゲームで賞を勝ち得たときは、三次ゲーム・コントローラ１８は、そのゲーム機に関連付けられた勝ち得た賞データを修正して、賞の分け前だけ、勝ち得た資金の値を増やす。

ある実施形態では、三次ゲームは、メモリ１９内のデータによって表されている獲得資金メーター内の資金を有するユーザーには、任意の時点で利用可能である。代替的な実施形態では、三次ゲームをプレイする機会が与えられるのは、定期的に、ランダムに、あるいは二次ゲームでの勝ちといったイベントに応答してである。

好ましい実施形態では、二次ゲームはリンク式ジャックポット・ゲームである。リンク式ジャックポット・ゲームでは、イベント依存の仕方で、たとえば蓄積した総金額が所定の閾値に達するときに、ジャックポットが授与される。そのようなシステムは、同時係属出願第PCT/AU2004/001444号で開示されており、この文献は以下に参照によって組み込まれる。この種のシステムでは、二次ゲーム・コントローラ１７は、メモリ１９内に、所定のジャックポット値および蓄積した賞の値を示すデータをも記憶している。二次ゲーム・コントローラ１７は、ゲーム機から受領される、ゲーム機でのゲーム活動を示すメッセージに応答して、蓄積した賞の値を調節する。比較器２０が蓄積した賞の値を所定のジャックポット値と比較する。二次ゲーム・コントローラ１７は、蓄積した賞の値が所定のジャックポット値に達するときに二次ゲーム賞を授与することによって、比較器に応答する。

しかしながら、ある代替的な実施形態では、リンク式ジャックポットは、時間依存の仕方で授与される。そのようなシステムでは、ゲーム機６からのメッセージは、二次ゲーム・コントローラ１７に、どのゲーム機６がアクティブであり、したがってリンク式ジャックポットを受領する資格があるかを通知するはたらきをする。

あるさらなる代替的な実施形態では、リンク式ジャックポットはイベント駆動な仕方で授与され、ゲーム機６は、特定のイベントがゲーム機で発生したときに、たとえばポーカー・ゲームで三つのキングが出たときに、二次ゲーム・コントローラ１７に、リンク式ジャックポットが授与されるべきであることを示す。

三次ゲームをプレイする機会がトリガーされると、三次ゲーム・コントローラは適切なゲーム機（単数または複数）にメッセージを送る。そのゲーム機は、ディスプレイ画面９上に適切な情報を表示することによってそれぞれのユーザーに、その機会を知らせる。

いくつかの実施形態でトリガーされたおかげでか、他の実施形態において単に獲得資金メーター内に資金が存在するためかによらず、三次ゲームが利用可能なゲーム機のユーザーは、ユーザー入力装置８の操作によって、その三次ゲームを受け容れまたは拒否してよい。特に好ましい実施形態では、ゲーム機入力装置８により、ユーザーは、三次ゲームの賭け金として使われるべき勝ち得た資金のある割合またはある額を示すことができる。

三次ゲームの個別的な例についてこれから図２および図３を参照して述べる。ある例では、三次ゲームは、二つの可能な帰結をもつ確率のゲーム（a game of chance）、たとえばハイローポーカーである。払い出しは負けなら0、勝ちなら賭け金の倍である。勝ちの場合、ユーザーは、今の例ではその勝ちからの賞を次の反復のための賭け金として使って、三次ゲームを繰り返す機会を与えられる。こうして、三次ゲーム・セッションは、ゲームの反復の帰結およびユーザー選択に依存して、一つまたは複数の反復を含みうる。

三次ゲーム・コントローラ１８は、メモリ１９内に、特定の三次ゲーム・セッションにおいて実行された三次ゲームの反復数を示すデータを示すカウンタ・データと、三次ゲーム・セッション当たりの最大反復数を示す所定の限界値と、ユーザーに対してボーナス賞が授与される反復数を示す少なくとも一つのボーナス賞値を記憶している。メモリ１９はまた、現在の賞の値を示すデータをも記憶している。今の例を、限界値5およびボーナス値3および5をもって記述する。すなわち、ユーザーが三次ゲームを三回連続して勝ったら、ボーナス賞が授与され、ユーザーが三次ゲームを五回連続して勝ったらさらなるボーナス賞が授与され、三次ゲーム・セッションが終了される。

あるゲーム機のユーザーがそのゲーム機のユーザー入力装置を操作して、たとえば$10の賭け金で三次ゲームをプレイしたいことを示すと、ゲーム機６はメッセージを三次ゲーム・コントローラに送る。三次ゲーム・コントローラおよびゲーム機は、選択された賭け金が利用可能な資金の値より大きくならないことを保証するよう、既知の仕方で動作可能である。

三次ゲーム・コントローラは、図３のステップＳ１で、現在の賞の値として賭け金の値を記憶し、カウンタを0に初期化することにより、応答する。

ステップＳ２では、三次ゲームは三次ゲーム・コントローラによって実行される。必要なところでは、たとえば「もっと高く」または「もっと低く」などといったことを選ぶユーザー入力を受け取る。

ステップＳ３で、三次ゲーム・コントローラは、ゲームが勝ちだったかどうかを検査する。勝ちでなければ、三次ゲーム・コントローラは、ステップＳ４で、賞を示すデータを賞が0であることを示すよう修正する。次いで制御はＳ５に渡され、そこで賞（今の場合は0）が上記のように獲得資金メーターに加えられ、三次ゲーム・セッションは終了する。ゲームが勝ちであったら、ステップＳ６で記憶されている賞の値が倍にされ、カウンタがインクリメントされる。

次いでステップＳ７では、比較器２０がカウンタをボーナス賞値と比較する。カウンタが値のいずれかに等しければ、すなわち今の場合では三次ゲームが3回または5回勝たれている場合には、ステップＳ８で、上で論じたようにEGMクレジット・メーターまたは獲得資金メーターにボーナス賞が加えられる。ボーナス賞の額はあらかじめ決まっており、たとえばメモリ１９に記憶されていてもよい。次いでステップＳ９では、比較器はカウンタを所定の限界値と比較する。カウンタが限界値と等しければ、すなわち今の場合では三次ゲームが5回勝たれていれば、現在記憶されている賞の値がステップＳ５で獲得資金メーターに支払われ、三次ゲーム・セッションは終了される。カウンタが限界値に等しくなければ、すなわち、三次ゲームに勝ったのが5回未満であれば、ユーザーは、ステップＳ１０で、三次ゲームを繰り返すオプションを呈示される。ユーザーが繰り返さないことを選ぶ場合、ステップＳ５で現在記憶されている賞の値が獲得資金メーターに支払われ、三次ゲーム・セッションが終了される。ユーザーが三次ゲームを繰り返したいと決断する場合、流れはステップＳ２に戻って、三次ゲームが再び実行される。

実施形態によっては、あるゲーム機のクレジット・メーターを示すデータとあるゲーム機上で勝ち得た資金を示すデータが物理的に互いから離されていてもよい（たとえば、前者がゲーム機のメイン・メモリ・スペース内にあり、後者が中央ゲーム・サーバーのまたは前記ゲーム機内もしくは前記ゲーム機に関連付けられたインターフェースのメモリ・スペース内にある）ことを注意しておく。他の実施形態では、それらの値は同じデバイスおよび物理的メモリ・デバイスに記憶される。しかしながら、すべての実施形態において、それらは互いから区別可能なように記憶される。

上記の実施形態のそれぞれにおいて、ディスプレイ・コントローラ２２は、ディスプレイ画面２３をして、二次ゲーム、たとえばリンク式ジャックポットに関係する情報を示させる。三次ゲーム情報が画面上で三次ゲームがプレイされているゲーム機６に提供されるいくつかの実施形態、たとえば図１を参照して述べた実施形態では、そのゲーム機に関連付けられた三次ゲーム固有の情報は三次ゲーム・ディスプレイ９上に表示されるだけである。しかしながら、代替的な実施形態では、ゲーム・システムへのさらなる関心をかき立てるため、ディスプレイ・コントローラ２２は、中央ディスプレイ画面２３にも三次ゲームに関係する情報を表示させる。表示される情報はたとえば、三次ゲームをプレイするというあるユーザーの決断に関係する情報、賭け金の値についてのあるユーザーの決断に関係する情報および三次ゲームが勝ちだったか負けだったかに関する情報を含む。本発明のいくつかの実施形態は、単一のゲーム施設において提供される。この場合、ユーザー操作可能な端末は、その施設におけるゲーム機である。代替的な実施形態では、ゲーム機はいくつかのそのような施設またはその他の位置の間に分散されているか、および／またはパーソナル・コンピュータのような他のデバイスを含む。そのような後者の場合、機と二次ゲーム・コントローラ（そして中央集中されているときは三次ゲーム・コントローラ）との間の通信は、たとえばインターネットのような既存のネットワークによって、または電話ダイヤルアップもしくは電波通信によって、または上記の組み合わせによって実施される。

三次ゲームのもう一つの例は、図２に示された装置上で実装されうる。この例では、ゲーム・ネットワークは、10台のゲーム機６を含む。ゲーム機６のそれぞれは、各ゲーム機のプレーヤーが勝ち得た資金の値を示すデータを記憶する、関連付けられた獲得資金メモリ２を有している。

二次ゲーム・コントローラ１７は、$160.54の二次ゲーム賞をもつ二次ゲームを提供する。前の例と同様、二次ゲームはリンク式ジャックポット型であるが、他の型の二次ゲームを利用してもよい。二次ゲーム・コントローラ１７は、二次ゲーム賞を分配する一組のゲーム機を決定できる。この決定は、二次ゲームを定義するルールに基づく。さまざまな好ましい実施形態において、勝ちのゲーム機の組は、次のうちの任意の一つまたは複数によって定義される。
・前記複数のゲーム機；
・前記複数のゲーム機の部分集合；
・所定の基準を満たす所定数のゲーム機、たとえば、二次ゲーム賞の授与の直前に二次ゲームに資金を投じたもの、あるいは所与の期間内に最高額の資金を二次ゲームに投じたもの；
・二次ゲーム賞が授与される時点で現在アクティブなゲーム機の集合；または
・ランダムもしくは擬似ランダムな選択。

今の例のため、二次ゲーム賞は、二次ゲーム賞が授与される時点で現在アクティブなゲーム機の組の間で分配されるとする。この例のため、その時点で4台のゲーム機６がアクティブであったとする。

ひとたびゲーム機６の勝ちの組が二次ゲーム・コントローラ１７によって選択されると、該勝ちの組内のゲーム機の獲得資金メモリ２が修正されて、該組のゲーム機の間で二次ゲーム賞が分配される。これは、二次ゲーム・コントローラ１７のプロセッサによる、各ゲーム機６に授与されるべき額の計算をもって始まる。この計算のために、賞の合計が、勝ちのゲーム機の数で割られる。この例では、この額は$160.54割る4であり、これは$40.135である。この額はゲーム機の単位まで四捨五入される。この例では、ゲーム機６は10セントの単位をもつ。よって、該勝ちの組内の各ゲーム機に授与される額は、$40.20に切り上げられる。この額は、二次ゲーム・コントローラ１７から勝ちの組内の4台のゲーム機６のそれぞれにメッセージにおいて通信される。前記4台のゲーム機のそれぞれが前記メッセージを受領すると、その額が前記メッセージから抽出され、獲得資金メモリ２内のデータによって示される任意の既存の額がその抽出された額だけ増やされる。

三次ゲーム・コントローラ１８は、二次ゲーム賞が授与されたゲーム機の組内のゲーム機６のプレーヤーに三次ゲームをオファーする。三次ゲームは、前記組内のゲーム機６のプレーヤーが、他のゲーム機のプレーヤーに賭けをオファーすることを許容するオプションを含んでいる。その賭けは、プレーヤーの視点からは未知である任意の帰結に関係するものであってよい。本発明に特に好適なのは、勝ちまたは負けに対応する二つの可能な帰結をもつイベントに対する賭けである。今の例では、そのイベントはシミュレートされたコイン投げであり、二つの可能な帰結は「表」または「裏」である。

ある実施形態では、前記賭けの受入は、すべての他のゲーム機のプレーヤーによって可能である。以下でさらに詳細に述べるもう一つの実施形態では、前記賭けは、前記組内の残っているゲーム機にのみオファーされ、二次賞の分配に与ったもののみが前記賭けを受け容れるオプションを与えられる。この例では、賭けをオファーするオプションは、前記4台の勝ったゲーム機のプレーヤーに、それらのゲーム機のそれぞれの三次ゲーム・モジュール１１上のディスプレイを介して伝達される。

ある実施形態では、前記賭けのための賭け金は、獲得資金メモリによって示される資金の全部または一部によって提供される。ある好ましい形では、前記賭けのための賭け金は、二次ゲーム賞の全部または一部によって提供される。

この例では、前記4台の勝ちのゲーム機６のうちの一台のプレーヤーが、そのプレーヤーが二次ゲームで勝った額の半分の賭け、すなわち$20.10の賭けをオファーすると想定する。このプレーヤーは、自分のゲーム機６のユーザー入力装置８に好適な入力をして、その結果、そのゲーム機６から三次ゲーム・コントローラ１８にメッセージが送られる。次いで三次ゲーム・コントローラ１８はその賭けの利用可能性を、二次賞が分配された残りの3名のプレーヤーのゲーム機に通信する。その賭けのオファーは、三次ゲーム・モジュール１１上のディスプレイを介して残りの3名のプレーヤーに通信される。

ある実施形態では、前記賭けをオファーするプレーヤーの素性は匿名に保たれる。別の実施形態では、前記賭けをオファーするプレーヤーの素性は他のプレーヤーに、ゲーム機識別子によって、あるいは以前に入力された名前もしくはニックネームのようなプレーヤー識別子によって伝達される。

ある好ましい実施形態では、いかなる単一のオファーされた賭けも、一人のプレーヤーしか受け容れられない。別の実施形態では、任意の単一のオファーされた賭けを複数のプレーヤーが受け容れてもよい。その場合、賭け金は、賭けを受け容れるエンティティの間で均等に分けられる。さらなる実施形態では、受け容れるプレーヤーが受け容れたい賭け金の額を指定してもよい。オファーされた賭けを受け容れたいプレーヤー（単数または複数）はそれを、それぞれのユーザー入力装置８に好適な入力をすることによって行う。この例では、2名のプレーヤーが$20.10の賭けを受け容れ、賭けは両者の間で均等に分けられると想定する。よって、その賭けをオファーする人物は$20.10を勝ち得るか失う立場にあるのに対し、これら2名のプレーヤーはそれぞれ$10.10を勝ち得るか失う立場にある。

賭けの受け容れは、三次ゲーム・コントローラ１８に通信される。賭けのオファーおよび受け容れのための所定の時間期間が経過したら、三次ゲーム・コントローラ１８は、その賭けが賭けられたイベントの帰結を決定することに進む。この例では、コイン投げがシミュレートされる。その帰結に依存して、メッセージが三次ゲーム・コントローラ１８から関連するゲーム機に送られ、それぞれの獲得資金メモリ２内で示されている額をしかるべく更新する。この例では、その賭けを受け容れた2名のプレーヤーが勝っている。よって、その賭けをオファーしたプレーヤーが使っているゲーム機６の獲得資金メモリ２内で示されている額は、$20.10だけ減額される。相応して、その賭けを受け容れた2名のプレーヤーが使っているゲーム機６の獲得資金メモリ２内で示されている額はそれぞれ$10.10だけ増額される。

三次ゲームのもう一つの例について、ここで、ゲーム機の獲得資金メーターが二次ゲーム・コントローラにローカルなメモリ内に記憶されている実施形態で記述する。この例では、二次賞$100が5台のゲーム機６の間で均等に分配され、その結果、それらのクレジット・メーターが$20ずつ増額される。二次ゲーム・コントローラは、額$20をそのメモリ１９内に記憶している。メモリ１９は三次ゲーム・コントローラ１８によってアクセス可能である。

三次ゲーム・コントローラ１８は、前記組内のゲーム機のプレーヤー、すなわち5台の勝ちのゲーム機６のプレーヤーに三次ゲームをオファーする。三次ゲームは、前記組内のゲーム機６のプレーヤーが、他のゲーム機のプレーヤーに賭けをオファーすることを許容するオプションを含んでいる。前記賭けのための賭け金は、二次ゲーム賞の全部または一部によって提供される。実行例では、三次ゲーム・コントローラ１８がメモリ１９にアクセスして、賭け金の額が$20であることを確かめる。賭けの残りの処理は、先に述べた実施形態についてと同じように進行するが、ただし、その賭けで勝ち得たまたは失ったあらゆる額は、獲得資金メモリからではなく、プレーヤーのそれぞれのクレジット・メーターから増額または減額される。

他の実施形態では、三次ゲームは、参加者の数に基づいてオッズが計算されるオッズ賭け（odds betting）を許容する。ある好ましいそのような実施形態では、三次ゲームは、黒または赤の帰結をもつ擬似ランダムなシミュレートされるイベントに対してプレーヤーが賭けをすることからなる。そのような二次ゲームの一例では、一人の人物が黒の帰結に賭け、4人の人物が赤の帰結に賭ける。よって、シミュレートされるイベント帰結が黒であれば、黒を選んだ人物が4対1のオッズを勝ち得ることになる。勝ち得る額からは、運営者コミッションおよび／または手数料があればそれが差し引かれる。代替的に、シミュレートされるイベント帰結が赤であれば、赤を選んでいる4名の人物が黒をオファーした人物から等しい割合の賭け金を勝ち得る。勝ち得る額からは、運営者コミッションおよび／または手数料があればそれが差し引かれる。

ある代替的な実施形態は、可能な帰結に対して参加者によって賭けられた割合に基づいてオッズが計算されるオッズ賭けを許容する三次ゲームを有する。この実施形態の実行例では、それぞれAないしGとラベル付けされた7名のプレーヤーが総額$2,356.34の二次賞プールを均等に分配する。二次勝者の間で二次賞プールを分配するとき、勝った参加者のそれぞれが使うゲーム機６の獲得資金メモリ２は、$336.62だけ増額され、三次ゲームに参加するオプションが7名のプレーヤーにオファーされる。

前記プレーヤーの各々は、それぞれのゲーム機６に好適な入力をして、前記三次ゲームに参加したいかどうかと、参加したい場合、賭ける用意のある額を示す。実行例では、7名すべての二次勝者が三次ゲームに参加することを選び、次のような帰結に対して次のような額が賭けられる。

7台のゲーム機AないしGの獲得資金メモリ２は賭けられる額に従って減額される。

上記の表の情報は、三次ゲーム・コントローラ１８に通信される。三次ゲーム・コントローラ１８は次の計算をして、結果を好適なメモリ位置に記憶する：
赤に賭けられた総額：$211.62
黒に賭けられた総額：$173.25
利用可能な三次賞プール：$211.62＋$173.25＝384.87
次に、三次ゲーム・コントローラ１８はイベントをシミュレートし、この実行例では赤の帰結が出る。よって、プレーヤーA、B、CおよびFがこの三次ゲームの勝者である。勝ったプレーヤーのそれぞれが賭けたそれぞれの割合は、三次ゲーム・コントローラ１８によって次のように計算される。

プレーヤーAが賭けた割合：$100÷$211.62＝0.47
プレーヤーBが賭けた割合：$50÷211.62＝0.24
プレーヤーCが賭けた割合：$25÷$211.62＝0.12
プレーヤーFが賭けた割合：$36.62÷$211.62＝0.17
これらの割合が、次のように、三次コントローラ１８によるオッズの計算の、よって勝ったプレーヤーに授与されるべき三次賞の基礎をなす。

プレーヤーAに授与される三次賞：0.47×$384.87＝$180.89
プレーヤーBに授与される三次賞：0.24×$384.87＝$92.39
プレーヤーCに授与される三次賞：0.12×$384.87＝$46.18
プレーヤーFに授与される三次賞：0.17×$384.87＝$65.43
これらの三次賞は、ゲーム機６の単位まで四捨五入される。三次ゲームの勝者が使うゲーム機６のそれぞれの獲得資金メモリ２は好適に増額される。

三次ゲームのこの実施形態は、赤または黒という二つの可能な帰結しかないが、本発明は、より多くの数の帰結をもつイベントに対する、あるいは任意のランダムもしくは擬似ランダムなイベントに対する賭けのために適応されることもできることは理解されるであろう。限定するものではない好適なイベントの例として、現実のものであろうとシミュレートされたものであろうと、次のようなものが含まれる：
・競馬；
・キーノまたはビンゴのゲーム；
・ブラックジャック、ポーカー、バカラ、札合わせ（go fish）、ばば抜き、スナップなどといったトランプ・ゲーム；
・ルーレット、クラップスなどといったカジノ・ゲーム；
・フットボール試合、PGAオープンなどといったスポーツ・イベントの帰結；または
・ポーカー・マシンのリールの回転。

上記の例のそれぞれにおいて、本発明のある実施形態は、システムの運営者が、三次および／または二次ゲーム活動から直接由来する歳入を引き出す仕組みを設ける。これは数多くの方法で達成でき、限定するものでない次のような例を含む：
・賭けられた額のある割合および／または二次または三次ゲームへの各参加からの固定手数料を取る；
・二次または三次ゲームの一または複数の勝者に支払われる賞の額のある割合を取る；
・三次ゲームの勝者にオファーされた三次プールのある割合を取る；および／または
・一または複数の二次ゲーム勝者の間で二次賞プールを分配するのに先立って二次賞プールのある割合を取る。

二番目の実行例を続けると、運営者は、賭けられた総額の10%を取ることによって、三次ゲームから歳入の流入を引き出しうる。この場合、賭けられた総額の10%は$384.87の10%＝$38.49になる。こうして、利用可能な三次賞プールは、$384.87−$38.49＝$346.38になる。次いでプレーヤーA、B、CおよびFに授与されるべき三次賞は、新しい利用可能な三次賞プールに基づいて次のように計算される：
プレーヤーAに授与されるべき三次賞：0.47×$346.38＝$162.80
プレーヤーBに授与されるべき三次賞：0.24×$346.38＝$81.13
プレーヤーCに授与されるべき三次賞：0.12×$346.38＝$41.57
プレーヤーFに授与されるべき三次賞：0.17×$346.38＝$58.88
本発明のさらにもう一つの実施形態は、漸進的にインクリメントされるジャックポットをオファーする三次ゲームという特徴をもつ。あるそのような実施形態では、一次ゲームからの総勝ち金のある割合を三次ジャックポットに回すことによって、三次ジャックポットは漸進的にインクリメントされる。ある代替的なそのような実施形態では、総二次ジャックポットのある割合を三次ジャックポットに回すことによって、三次ジャックポットは漸進的にインクリメントされる。そのようなさらにもう一つの実施形態では、三次ゲームのために利用可能にされる総資金のある割合を三次ジャックポットに回すことによって、三次ジャックポットは漸進的にインクリメントされる。適切な時点で、たとえばひとたび三次ジャックポットがあらかじめ設定された閾値限界を通過したら、所定の帰結に基づいて、三次ジャックポットの一部または全部が、三次ゲームのプレーヤーのうちの一または複数に授与される。そのような所定の帰結の一例は、三次ゲームのために利用可能にされる総資金のある割合を回すことによって三次ジャックポットが漸進的にインクリメントされ、三次ジャックポットが授与されるのが、三次ジャックポットが前記あらかじめ設定された閾値限界を超えてインクリメントされるのに要求される最後の資金を回した三次ゲームのプレーにである実施形態によって提供される。

いくつかの実施形態では、三次ゲームの授与は、ジャックポットが閾値限界までインクリメントされることによってトリガーされるのではない。その代わり、三次ゲームは、ゲームに関係する別のイベントによってトリガーされる。たとえば、三次ゲームは：
・二次ゲームにおける所定の結果の生起、たとえば二次ゲーム（たとえばダブルアップ［double-up］ゲーム）において所定数（たとえば5）の成功した帰結が連続すること；
・一次ゲームにおけるある所定の結果が二次ゲームにおける所定の結果と組み合わさって生起すること；または
・プレーヤーが三次ゲームを、二次ゲームにおける勝ちに対する賞（または賞の一部）として選択をすること（この選択が単純なプレーヤー選択でも、プレーヤーの技量の操作によるプレーヤー選択でも、偶然による選択でもよい）、
によってトリガーされてもよい。

本発明は、個別的な例を参照して記載されてきたが、他の多くの形で具現されうることは当業者は理解するであろう。特に、さまざまな記載された例の個別的な特徴は、他の記載された例のいかなる個別的な特徴と組み合わせて提供されてもよい。

さらなる実施形態においては、本発明に基づくシステムは、同時継続中のオーストラリア特許出願2005901326、2004906409、PCT特許出願PCT/AU2004/001444、PCT/AU2005/000670、PCT/AU2005/000668、PCT/AU2005/001473、PCT/AU2005/000659、PCT/AU2005/000669、PCT/AU2005/000615およびPCT公開WO 2005/008514A1、WO 2005/083599A1において開示されている諸システムにおいて、あるいは該諸システムと組み合わせて提供される。これらの文献の全内容はここに参照によって組み込まれる。

さらに、二次ゲーム・コントローラおよび三次ゲーム・コントローラといったさまざまなコンポーネントの機能性は、専用の集積回路のような相異なるデバイスによって実行されるものとして記載してきたが、好ましい実施形態においては、その代わりに、それらの機能性のすべてのまたは任意の組み合わせが多目的集積回路によって実行されるか、マイクロプロセッサ上で実行されるソフトウェアで実装される。特に、そのような場合、本発明は追加的にコンピュータ・プログラムにおいて、あるいはデータ信号中にあるもしくはデータ担体上に保存されているコンピュータ・プログラムにおいて、具現される。

本発明に基づく第一のゲーム装置の概略図である。 本発明に基づく第二のゲーム装置の概略図である。 ゲーム装置の動作方法を例示するフローチャートである。

Claims (43)

1. ゲーム・システムにおいてユーザーが勝ち得た賞の資金をコントロールする装置であって：
   一次ゲームでプレイされるべきユーザーにとって利用可能なクレジット額を示すデータを記憶するクレジット・メーター・メモリと；
   一次ゲームまたは二次ゲームのプレイにおいてユーザーが勝ち得た資金の値を示すデータを記憶する獲得資金メーターと；
   ユーザーが勝ち得た賞の分け前を示すメッセージを受領する賞メッセージ受領器と；
   前記資金の値を前記賞の分け前だけ増やすよう記憶されているデータを修正する、前記賞メッセージ受領器に応答するプロセッサと；
   ユーザーが勝ち得た資金の少なくともある割合を三次ゲームのための賭け金として使うというユーザーの望みを示すメッセージを受領するユーザー入力メッセージ受領器と；
   三次ゲーム・コントローラと通信するための三次ゲーム・インターフェースとを含む、
   装置。
2. 前記賞メッセージ受領器が、二次ゲーム・コントローラからのメッセージを受領するよう適応されている、請求項１記載の装置。
3. 前記賞メッセージ受領器が、一次ゲーム・コントローラからのメッセージを受領するよう適応されている、請求項１または２に記載の装置
4. 前記賞メッセージ受領器が、三次ゲーム・コントローラからメッセージを受領するよう適応されている、請求項１ないし３のうちいずれか一項記載の装置。
5. 請求項１ないし４のうちいずれか一項記載の装置であって、さらに：
   前記勝ち得た資金の少なくとも一部を三次ゲームのための賭け金として使うというユーザーの望みの指標を受領するユーザー入力メッセージ受領器と；
   三次ゲーム・コントローラと通信するために前記ユーザー入力メッセージ受領器に応答する三次ゲーム・インターフェースとを含む、
   装置。
6. 前記クレジット・メーター・メモリが、ユーザーによって操作されることのできるゲーム機内にまたはそれに近接して位置される、請求項１ないし５のうちいずれか一項記載の装置。
7. 前記獲得資金メモリが、ゲーム機内にまたはそれに近接して位置される、請求項６記載の装置。
8. 当該ゲーム装置がさらに二次ゲーム・コントローラを含み、前記獲得資金メモリは前記二次ゲーム・コントローラ内にまたはそれに近接して位置される、請求項６または７に記載の装置。
9. 前記二次ゲーム・コントローラがゲーム機からリモートである、請求項８記載の装置。
10. 前記ユーザー入力メッセージ受領器と通信するユーザー入力装置を、ゲーム機内にまたはそれに近接して、さらに含む、請求項６ないし９のうちいずれか一項記載の装置。
11. 前記三次ゲーム・インターフェースが、前記ゲーム機内にまたはそれに近接して位置される、請求項６ないし１０のうちいずれか一項記載の装置。
12. 前記ユーザー入力装置と通信し、それに応答して獲得資金のうちの全部またはユーザー選択された額を払い出す払い出し装置を含む、請求項１ないし１１のうちいずれか一項記載の装置。
13. ゲームを提供する方法であって：
    一次ゲームでプレイされるべきユーザーにとって利用可能なクレジット額を示すデータを第一のメモリ位置に記憶する段階と；
    ユーザーが勝ち得た資金の値を示すデータを第二のメモリ位置に記憶する段階と；
    ユーザーが賞を勝ち得たとき、勝ち得た賞の分け前だけ勝ち得た資金の値を増やすよう、前記第二のメモリ位置にあるデータを修正する段階とを含む方法。
14. 前記データは、二次ゲームにおいて勝ち得た賞に応答して修正される、請求項１３記載の方法。
15. 前記データは、一次ゲームにおいて勝ち得た賞に応答して修正される、請求項１３または１４記載の方法。
16. 三次ゲームを、定期的に、ランダムな間隔で、所定のイベントの生起に応答して、あるいは勝ち得た資金の値に依存して決定される間隔で、オファーする段階を含む、請求項１３ないし１５のうちいずれか一項記載の方法。
17. 前記データは、三次ゲームにおいて勝ち得た賞に応答して修正される、請求項１６記載の方法。
18. 前記勝ち得た資金の少なくとも一部を三次ゲームのための賭け金として使うというユーザーの望みを示す三次ゲーム・メッセージを受領する段階と；
    前記三次ゲーム・メッセージに応答して三次ゲーム・コントローラと通信して、該三次ゲーム・コントローラに、ユーザー選択された賭け金を使って三次ゲームを提供させる段階とをさらに含む、
    請求項１６または１７記載の方法。
19. 勝ち得た資金の全部またはユーザー選択された額を払い出すという望みのユーザー指示を受領し、勝ち得た資金または勝ち得た資金のユーザー選択された額を払い出すことによって応答する段階を含む、請求項１３ないし１８のうちいずれか一項記載の方法。
20. 該ゲーム機によって提供される一次ゲームでのプレイのためにユーザーにとって利用可能なクレジット額を示すデータを記憶するクレジット・メーター・メモリと；
    ユーザーが勝ち得た資金の値を示すデータを記憶する獲得資金メモリとを含む、
    ゲーム機。
21. 前記獲得資金メモリが、当該ゲーム機に関連付けられたネットワーク・インターフェース・カード上に位置されている、請求項２０記載のゲーム機。
22. 請求項２０または２１に記載のゲーム機を複数と、二次ゲーム賞をもつ二次ゲームを提供する中央集中された二次ゲーム・コントローラとを含むゲーム・ネットワークであって、前記二次ゲーム・コントローラは、前記複数のゲーム機のどれが二次ゲーム賞を勝ち得たかを決定して、二次ゲーム賞の分け前を示す二次ゲーム賞メッセージを勝ったゲーム機に対して出力するよう適応されている、ゲーム・ネットワーク。
23. 前記複数のゲーム機のそれぞれは、当該ゲーム機が二次ゲームに勝ったことを示す二次ゲーム・コントローラからのメッセージに、勝ち得た資金の値を示す前記データを修正することによって応答するよう適応されている、請求項２２記載のゲーム・ネットワーク。
24. 三次ゲーム・コントローラをさらに含む、請求項２２または２３記載のゲーム・ネットワーク。
25. 前記三次ゲーム・コントローラは、勝ち得た資金の0でない額を示すデータを記憶しているゲーム機のユーザーに、三次ゲームをオファーするよう適応されている、請求項２４記載のゲーム・ネットワーク。
26. 各ゲーム機に関連付けられ、各ゲーム機に近接するそれぞれの三次ゲーム・コントローラを含む、請求項２２または２３記載のゲーム・ネットワーク。
27. ゲーム・ネットワークであって：
    それぞれのプレーヤーが勝ち得た資金の値を示すデータを記憶する関連付けられた獲得資金メモリをそれぞれ有する複数のゲーム機と；
    二次ゲーム賞をもつ二次ゲームを提供するための、前記ゲーム機と通信する二次ゲーム・コントローラであって、ゲーム機の組を決定し、該組内のゲーム機の獲得資金メモリを修正して該組内のゲーム機の間で前記二次ゲーム賞を分配することができる、二次ゲーム・コントローラと；
    前記組内のゲーム機のプレーヤーに三次ゲームをオファーする三次ゲーム・コントローラとを含む、
    ゲーム・ネットワーク。
28. 前記二次ゲーム・コントローラは、ゲーム機の前記組を、前記複数のゲーム機の部分集合として決定するよう適応されている、請求項２７記載のゲーム・ネットワーク。
29. 前記二次ゲーム・コントローラは、ゲーム機の前記部分集合を、前記二次ゲームに参加したゲーム機として決定するよう適応されている、請求項２８記載のゲーム・ネットワーク。
30. 前記二次ゲーム・コントローラは、前記部分集合を、前記二次ゲーム賞の授与の時点で現在アクティブなゲーム機として決定するよう適応されている、請求項２８記載のゲーム・ネットワーク。
31. 前記三次ゲームが、前記組内のゲーム機のプレーヤーが、他のゲーム機のプレーヤーに賭けをオファーすることを許容するオプションを含む、請求項２７ないし３０のうちいずれか一項記載のゲーム・ネットワーク。
32. 前記他のゲーム機は、前記組内の残りのゲーム機である、請求項３１記載のゲーム・ネットワーク。
33. 前記賭けのための賭け金が、前記獲得資金メモリによって示される資金の全部または一部によって提供される、請求項３１または３２に記載のゲーム・ネットワーク。
34. 前記賭けのための賭け金が、前記二次ゲーム賞の全部または一部によって提供される、請求項３１または３２に記載のゲーム・ネットワーク。
35. ゲーム・ネットワークであって：
    二次ゲーム賞をもつ二次ゲームを提供するための、前記二次ゲーム賞をゲーム機の組の間で分配できる二次ゲーム・コントローラと通信する複数のゲーム機と；
    前記組内のゲーム機のプレーヤーに三次ゲームをオファーするための三次ゲーム・コントローラとを含んでおり、前記三次ゲームは、前記組内のゲーム機のプレーヤーに、他のゲーム機のプレーヤーに賭けをオファーすることを許容するオプションを含むものである、
    ゲーム・ネットワーク。
36. 前記賭けのための賭け金は、前記二次ゲーム賞の全部または一部によって提供される、請求項３５記載のゲーム・ネットワーク。
37. ゲーム方法であって：
    それぞれ一次ゲームを実行でき、それぞれ二次ゲームを提供するための中央コントローラと通信的に接続可能である、複数のゲーム機を提供する段階と；
    前記中央コントローラを使って、勝ったゲーム機の組を決定し、該組内のゲーム機の間で二次ゲーム賞を分配する段階と；
    前記中央コントローラを使って、前記組内のゲーム機のそれぞれにおいて、三次ゲームに参加するオプションを提供する段階とを含む、
    方法。
38. 前記三次ゲームは、前記組内のゲーム機のプレーヤーに、他のゲーム機の他のプレーヤーに対して賭けをオファーすることを許容することを含む、請求項３７記載の方法。
39. 前記三次ゲームは、前記組内のゲーム機のプレーヤーに、前記組内の他のゲーム機のプレーヤーに対して賭けをオファーすることを許容することを含む、請求項３７記載の方法。
40. コンピュータに請求項１３ないし１９または請求項３７ないし３９のうちのいずれか一項記載の方法を実装させる、コンピュータ・プログラム。
41. 請求項４０記載のコンピュータ・プログラムを表すデータを担持するデータ担体。
42. 請求項４０記載のコンピュータ・プログラムを表すデータを担持する信号。
43. 請求項４０記載のコンピュータ・プログラムを実行するようプログラムされたコンピュータ。

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