JP2009507409A - 利得可制御段を有する受信機 - Google Patents

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Abstract

利得可制御段 (CLN,A1,A2,…,A7,ACC)は、増幅装置(A1,A2,…,A7,ACC)が後続するリアクティブな信号分割器(CLN)を備える。リアクティブな信号分割器(CLN)は、例えば容量性のラダー・ネットワークの形態とすることができる。利得可制御段(CLN,A1,A2,…,A7,ACC)は、リアクティブな信号分割器(CLN)がもたらす信号分割ファクタに依存する利得係数を有する。リアクティブな信号分割器(CLN)は、フィルタ(LC)の一部を形成する。信号分割ファクタは、受信機を同調させる周波数(F)、及び信号強度指標(RS)に基づいて調整される。

Description

本発明の一態様は、利得可制御段を有する受信機に関する。該受信機は、例えば、無線周波数スペクトラムにおける選択チャネルから、ビデオ、オーディオ、及び他のデータを取り出すテレビジョン受信機とすることができる。このような受信機において、利得可制御可能段は、典型的には、無線周波数スペクトラムの信号を更なる処理にとって適切な信号レベルにする。 本発明の他の態様は、受信機を制御する方法、受信機のためのコンピュータ・プログラム製品、及び情報レンダリングシステムに関する。
米国特許第6,272,330号には、選択式のコールシステム用の利得制御型ラジオ受信機が記載されている。この受信機は、出力端が共通の出力段に結合される多様な利得段を有する、多段階の利得制御型無線周波増幅器を備えている。そこでは、 容量性のラダー型減衰器が、或る入力端子に結合され、且つ、該入力端子に結合される1つの利得段を除き、各利得段の入力端にそれぞれ結合される多様な出力端を有している。測定回路が、所望の周波数ダウンコンバートした信号のレベルを測定して、利得段の1つを選択的にスイッチオンする。
本発明の目的は、改良した受信機を提供することにある。
本発明は、独立請求項によって規定される。従属請求項は、有利な例を規定している。
本発明の一態様によれば、利得可制御段は、増幅装置が後続するリアクティブな信号分割器を備える。利得可制御段は、利得可制御段は、リアクティブな信号分割器がもたらす信号分割ファクタに依存する、利得係数を有する。リアクティブな信号分割器は、フィルタの一部を形成する。コントローラは、受信機が同調させている周波数、及び信号強度指標に基づいて信号分割ファクタを適合させる。リアクティブな信号分割器は、容量性の信号分割器か、又は誘導性の信号分割器、或いはこれらの組み合わせとすることができる。
本発明は、以下の様相を考慮に入れている。受信機は、様々に異なる受信状況下で動作する必要がある。例えば、受信機は、比較的弱い所望の信号と、適度の強さの他の信号とを含む無線周波数スペクトラムを受信することがある。このような弱信号の受信状況下では、受信機の雑音が、比較的弱い所望の信号の故に既に低い信号対雑音比をさらに下げることになる。別の例として、受信する無線周波数スペクトラムは、比較的強い所望の信号を含むこともある。このような強信号の受信状況下では、比較的強い所望の信号は、受信機内の1つ以上の回路を過負荷にし、信号に歪みを生じさせる。更に別の例は、他の比較的強い信号が存在するときの、比較的弱い所望の信号を含む無線周波数スペクトラムの場合である。このような比較的強い信号を有する弱信号の受信状況下では、この比較的強い信号は、受信機における回路の非線形性の故に、相互変調信号などの偽信号を発生する。これらの偽信号は、比較的弱い所望の信号を妨害しうる。
そこで、受信機は、様々に異なる受信状況に対処するために、利得可制御段を備えることができる。利得可制御段は、弱信号の受信状況下では、比較的高い利得を与えるのが好適である。これは、利得可制御段の後の他の段が、信号対雑音比を悪化するのを防ぐことができる。利得可制御段は、強信号の受信状況下では、比較的低い利得を与えるのが好適である。これは、利得可制御段の後の他の段の過負荷を防ぐことができる。利得制御は、比較的強い信号を有する弱信号の受信状況下では折合いを付けるようにする。利得可制御段の利得が高いほど、偽信号は強くなり、比較的弱い所望の信号を妨害しうる。逆に、利得可制御段の利得が低いほど、利得可制御段の後の他の段に及ぶ影響は大きくなり、信号対雑音比を低下しうる。
利得可制御段の前段に位置するフィルタは、比較的強い信号を有する弱信号の受信状況下で、良好な受信品質を可能にする。このフィルタは、比較的弱い所望の信号を通して、偽信号が潜在的に発生しうる比較的強い信号を減衰させるように、フィルタを同調させるのが好適である。しかしながら、フィルタは、以下の理由により、弱信号の受信状況下で受信品質に悪影響を与えることがある。利得可制御段は、必然的に雑音を発生させ、弱信号の受信状況下では、かなりの程度まで信号対雑音比を決定付ける。利得可制御段が発生する雑音の程度は、利得可制御段が受信する入力信号に関連付けられたソース・インピーダンスに依存する。雑音の程度は、特定のソース・インピーダンスに対しては最小になるため、従って他の全てのソース・インピーダンスに対しては高くなる。利得可制御段の前段に位置するフィルタは、特にフィルタを同調させると、対象の周波数帯のみソース・インピーダンスを変化させることになる。従って、比較的小さい部分となる対象の周波数帯の場合のみ、最小の雑音を達成することができる。即ち、フィルタは、比較的大きい部分となる周波数帯の場合では、多くの雑音を利得可制御段に発生させる。これは、かなりの程度まで信号対雑音比を低下させることになる。
本発明の前述の一態様によれば、リアクティブな信号分割器は、フィルタの一部を形成する。コントローラは、受信機が調整されている周波数と信号強度指標に基づいて、信号分割ファクタを調整する。
従って、リアクティブな信号分割器を2つの異なる目的で使用することができる。まず、リアクティブな信号分割器を信号減衰器として用いて、過負荷と過度の相互変調とを避ける利得制御を可能にする。更に、リアクティブな信号分割器をインピーダンス変成器として用いて、利得可制御段の一部を形成する増幅回路配列に結合する。リアクティブな信号分割器は、リアクティブな信号分割器がもたらす信号分割ファクタに依存するインピーダンス変換を行う。このインピーダンス変換は、増幅回路配列が最小の雑音を発生する特定のソース・インピーダンスに比較的近い、増幅回路配列用のソース・インピーダンスへの変換を可能にする。即ち、リアクティブな信号分割器を雑音マッチングのために用いる。雑音マッチングとは、最小の雑音にするためのインピーダンス変換を示す用語である。雑音マッチングは、受信機が調整されている周波数に基づいて信号分割ファクタを調整するので、周波数依存性となる。これは、利得可制御段が対象の周波数帯における比較的小さい雑音を発生するのを可能にする。従って、本フィルタは、前述したように、弱信号の受信状況下の受信品質におけるペナルティがほとんどなく、比較的強い信号を有する弱信号の受信状況下で、受信品質を改善することができる。このため、本発明は、良好な受信品質を可能にする。
本発明の別の利点は、以下の態様に関する。原理的に、フィルタを同調させるときでさえ、対象の周波数帯におけるほぼ一定のソース・インピーダンスをもたらす、利得可制御段の前段に位置するフィルタを設計するのは可能である。このような一定のインピーダンスフィルタは、前述した理由により、対象の周波数帯における比較的低い雑音を可能にする。しかしながら、このような一定のインピーダンスフィルタは、一般に比較的複雑であり、従って比較的高価になる。本発明では、複雑なフィルタ構造が要求されない。リアクティブな信号分割器が一部を形成するフィルタは、例えば簡単な共振回路とすることができる。このため、本発明は、コスト効率の良い実現を可能にする。
以下、図面を参照して、本発明のこれらの態様及び他の態様を更に詳細に説明する。
図1に、ビデオ表示装置VDSの実施例を示す。ビデオ表示装置VDSは、受信機RECと、表示デバイスDPLと、遠隔制御デバイスRCDとを備える。受信機RECは、例えば、テレビジョン装置、セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ、又はこれらの組み合わせの形態とすることができる。表示デバイスDPLは、例えば、スピーカを有するフラットパネル・ディスプレイとすることができる。表示デバイスDPL及び受信機RECは、1つの装置とするか、又は個別のエンティティとすることができる。
受信機RECは、種々のチャンネルを含む無線周波数スペクトラムRFを受信する。各チャンネルは、異なる周波数を有する。ユーザは、例えば、遠隔制御デバイスRCDによって特定のチャンネルを選択することができる。ユーザが選択した特定のチャンネルは、以下、選択チャンネルと称する。受信機RECは、選択チャンネルからビデオ信号VIDを取り出す。 表示デバイスDPLは、ビデオ信号VIDを表示する。
受信機RECは、機能的なエンティティとして、 無線周波プロセッサRFPと、チャンネル・プロセッサCHPと、コントローラCTRLとを備える。無線周波プロセッサRFPは、例えば、ブリキ缶のハウジングを有するチューナモジュールの一部を形成することができる。このようなチューナモジュールは、更に、チャンネル・プロセッサCHPに機能的に属する1つ以上の回路を備えることができる。無線周波プロセッサRFP及びチャンネル・プロセッサCHPは、パーソナルコンピュータ又は他の任意のマルチメディアデバイスにプラグインすることができる単一ボードの一部に形成することができる。コントローラCTRLは、適切にプログラムされたマイクロプロセッサの形態であってもよい。
受信機RECは、基本的に以下のように動作する。無線周波プロセッサRFPは、無線周波数スペクトラムRFをフィルタリングする。無線周波プロセッサRFPは、無線周波数スペクトラムRF内の通過帯域を有する。この通過帯域は、無線周波プロセッサRFPが受信する同調電圧VTに依存する。同調電圧VTは、無線周波プロセッサRFPの通過帯域を選択チャンネルにほぼ一致させる。従って、無線周波プロセッサRFPは、選択チャンネル以外のチャンネルを減衰させる。特に、選択チャンネルから比較的遠く離れたチャンネルは比較的大きめに減衰される。
無線周波プロセッサRFPは、無線周波数スペクトラムRFを均等に増幅する。無線周波プロセッサRFPは、雑音及び利得の制御信号NGCに依存する利得をもたらす。従って、無線周波プロセッサRFPは、受信機RECが受信する無線周波数スペクトラムRFをフィルタリングして増幅処理したバージョンの無線周波数スペクトラムPRFを供給する。
処理した無線周波数スペクトラムPRFを受信するチャンネル・プロセッサCHPは、選択チャンネル以外の信号を抑圧する。このために、チャンネル・プロセッサCHPは、比較的狭い通過帯域を有する、選択チャンネル用フィルタが後続する周波数コンバータを備えることができる。周波数コンバータは、周波数シフトを行い、周波数シフトした時の選択チャンネルが選択チャンネル用フィルタの比較的狭い通過帯域と一致するようにする。周波数シフトは、選択チャンネルに依存する。周波数コンバータは、例えば同調コマンドTCに依存して周波数シフトを調整する周波数シンセサイザを備えることができる。復調器は、選択チャンネル用フィルタを通過した、選択チャンネル内の信号を周波数シフトしたバージョンからベースバンド信号を取り出す。ベースバンド信号は、例えばMPEG2の復号などのように、チャンネル復号、誤り訂正、及びベースバンド復号などを含む、更なる処理を施すことができる。ビデオ信号VIDは、この処理結果である。
ユーザが遠隔制御デバイスRCDによって特定のチャンネルを選択したものと想定する。遠隔制御デバイスRCDは、選択チャンネルを指示するコマンドをコントローラCTRLに送る。これに応答して、コントローラCTRLは、選択チャンネルに対応する同調コマンドTCを発生する。前述したように、同調コマンドTCは、チャンネル・プロセッサCHPを、いわば選択チャンネルに同調させることになる。この同調処理では、チャンネル・プロセッサCHPが、無線周波プロセッサRFP用の同調電圧VTを発生させることができる。例えば、この同調電圧VTは、前述したようにチャンネル・プロセッサCHPの一部を形成する周波数シンセサイザ内の同調電圧VTから取り出すことができる。
コントローラCTRLは、選択チャンネルの周波数、及び信号強度の状態に基づいて、無線周波プロセッサRFP用の雑音及び利得の制御信号NGCを確立する。尚、コントローラCTRLは、典型的には各チャンネル用の周波数指標を有するチャンネルのリストを具備しているので、コントローラCTRLは、その選択チャンネルの周波数を知ることができる。コントローラCTRLは、選択チャンネル用の周波数指標を用いて、チャンネル・プロセッサCHP用の同調コマンドTCを生成し、必要であればその周波数を表示する。コントローラCTRLは、例えばチャンネル・プロセッサCHPが供給する信号強度指標RSに基づいて、信号強度の状態を知ることができる。図1は、これを示している。 この信号強度指標RSは、例えば選択チャンネル内の信号に関連付けることができる。コントローラCTRLは、無線周波プロセッサRFPから別の信号強度指標を受信することもできる。これは、図1に破線で示している。
受信品質は、無線周波プロセッサRFPにかなりの程度、依存する。ここで、選択チャンネルが、比較的劣る信号対雑音比を有する比較的弱い信号を含む場合を想定する。無線周波プロセッサRFPは、信号対雑音比の低下を防ぐために低雑音にする必要がある。更に、無線周波プロセッサRFPの利得は、チャンネル・プロセッサCHPが必然的に生成する雑音が信号対雑音比を更に低下させるのを防ぐように十分高くする必要がある。無線周波プロセッサRFPは、比較的弱い信号の増幅したバージョンをチャンネル・プロセッサCHPに供給する。このCHPの利得は、その増幅したバージョンがチャンネル・プロセッサCHPの雑音よりも遥かに高くなるように、十分高くする必要がある。
次に、選択チャンネルが、比較的良好な信号対雑音比を有する比較的強い信号を含む場合を想定する。この場合、無線周波プロセッサRFPの利得は、重要なパラメータとなる一方で、雑音は、重要度の低いパラメータとなる。利得は、チャンネル・プロセッサCHPの過負荷を避けるように、比較的低くし、チャンネル・プロセッサCHPが所定のレベルまでの信号しか扱うことができないようにする必要がある。チャンネル・プロセッサCHPが臨界レベルを超える入力信号を受信する場合には、歪みが生じることになる。無線周波プロセッサRFPの利得は、チャンネル・プロセッサCHPの入力信号が臨界レベル以下に留まるように制御するのが好適である。
図2は、無線周波プロセッサRFPの実施例を示す。無線周波プロセッサRFPは、2つのインダクタンスL1,L2と、可変容量ダイオードVD1と、抵抗R1と、13個のコンデンサCl,C12,C20,C23,C30,C34,C40,C45,C50,C56,C60,C67,C70と、7個の読み出し増幅器A1,A2,…,A7と、増幅器制御回路ACCとを備える。コンデンサC12,C20,C23,C30,C34,C40,C45,C50,C56,C60,C67,C70は、7個のタップT1,T2,…,T7を有する容量性のラダー・ネットワークCLNを形成する。読み出し増幅器は、容量性のラダー・ネットワークCLNの各タップに結合される。インダクタンスL2、可変容量ダイオードVD1、及びコンデンサC1は、可変同調共振回路LCを形成する。容量性のラダー・ネットワークCLNも、可変同調共振回路LCの一部を形成する。インダクタンスL1は、無線周波数スペクトラムRFが供給される無線周波プロセッサRFPの入力端と可変同調共振回路LCとの間に結合される。
無線周波プロセッサRFPは、以下のように動作する。可変同調共振回路LCは、同調電圧VTの関数として変化する共振周波数を有する。ここで、同調電圧VTを、共振周波数が選択チャンネルと一致するように調整する。従って、可変同調共振回路LCは、選択チャンネルに調整されるバンドパスフィルタを構成する。選択チャンネル以外のチャンネルは減衰することになる。可変同調共振回路LCは、共振周波数で実インピーダンスを構成する。以下、この実インピーダンスを、共振インピーダンスと称する。共振インピーダンスの大きさは、事実上自乗の関数に従う共振周波数によって変化する。これは、可変同調共振回路LCが、対象の周波数帯にわたってほぼ一定の帯域幅を有するのが望ましいためである。例えば、共振周波数が450メガヘルツ(MHz)のときに、共振インピーダンスが248オームであるとする。この場合、典型的には、共振インピーダンスは、900MHzで992オームとなる。
インダクタンスL1は、無線周波プロセッサRFPの入力端と可変同調共振回路LCとの間にインピーダンス変換をもたらす。このインピーダンス変換によって、無線周波プロセッサRFPの入力インピーダンスを共振インピーダンスにほぼ無関係とすることができる。入力インピーダンスは、ほぼ一定であり、即ち75オームが代表値である。これは、受信機RECと、受信機が無線周波数スペクトラムRFを受信する、この電気的なエンティティとの間のインピーダンス整合を満足のいくものにする。このような電気的なエンティティは、例えばアンテナ又はケーブルネットワークとすることができる。
インダクタンスL1及び可変同調共振回路LCは、無線周波プロセッサRFPの入力端に現れる信号電圧に入力信号電圧のスケーリングファクタを乗じる、入力信号電圧スケーリング回路を形成する。入力信号電圧のスケーリングファクタは、インダクタンスL1が行う電圧対電流変換と、可変同調共振回路LCが行う電流・電圧変換との積である。インダクタンスL1が行う電圧対電流変換の値は、共振周波数にほぼ比例して減少する大きさを有する。可変同調共振回路LCが行う電流・電圧変換の値は、共振インピーダンスに対応する。前述したように、共振インピーダンスの大きさは、事実上自乗の関数に従う共振周波数によって変化する。従って、入力信号電圧のスケーリングファクタは、選択チャンネルの周波数にほぼ比例して増加する。例えば、入力信号電圧のスケーリングファクタは、450MHzで4.5とし、900MHzで9.0とすることができる。容量性のラダー・ネットワークCLNは、可変同調共振回路LCとそれぞれの読み出し増幅器A1,A2,…,A7の各々との間で信号電圧を分割する。それぞれの信号電圧分割は、ロスレスの信号減衰になる。タップT1に結合される読み出し増幅器A1は、可変同調共振回路LCに現れる信号電圧を受信する。ここでは、信号減衰は全くない。タップT2に結合される読み出し増幅器A2は、弱めの信号電圧を受信する。読み出し増幅器A2は、可変同調共振回路LCでの信号電圧を、コンデンサCl2と、容量性のラダー・ネットワークCLNの一部を形成する他のコンデンサとに依存するファクタで除算したものと等しい信号電圧を受信する。タップT3に結合される読み出し増幅器A3は、更に弱い信号電圧を受信する。読み出し増幅器A3は、可変同調共振回路LCでの信号電圧を、コンデンサCl2,C20,C23と、容量性のラダー・ネットワークCLNの一部を形成する他のコンデンサとに依存するファクタで除算したものと等しい信号電圧を受信する。従って、各タップは、異なる信号電圧分割ファクタをもたらす。読み出し増幅器が受信する信号電圧は、可変同調共振回路LCでの信号電圧の値を、当該読み出し増幅器が結合されるタップでの信号電圧分割ファクタで除算したものと等しくなる。
容量性のラダー・ネットワークCLNは、更に、可変同調共振回路LCとそれぞれの読み出し増幅器A1,A2,…,A7との間でインピーダンス変換を行う。読み出し増幅器A1は、共振インピーダンスに等しい、共振周波数でのインピーダンスを有するタップT1に結合される。読み出し増幅器A2は、低めのインピーダンスを有するタップT2に結合される。タップT2は、共振インピーダンスを、コンデンサCl2と容量性のラダー・ネットワークCLNの一部を形成する他のコンデンサとに依存するファクタで除算したものと等しい、共振周波数でのインピーダンスを有する。読み出し増幅器A3は、更に低めのインピーダンスを有するタップT3に結合される。タップT3は、共振インピーダンスを、コンデンサC12,C20,C23と、容量性のラダー・ネットワークCLNの一部を形成する他のコンデンサとに依存するファクタで除算したものと等しい、共振周波数でのインピーダンスを有する。従って、各タップは、異なるインピーダンス分割ファクタをもたらす。或るタップでのインピーダンスは、共振インピーダンスを、該タップ用のインピーダンス分割ファクタで除算したものと等しくなる。
容量性のラダー・ネットワークCLNがもたらすインピーダンス変換は、雑音性能に関連付けられる。各々の読み出し増幅器は、これらの増幅器が結合されるソース・インピーダンスにかなり依存する、雑音性能を有する。雑音性能は、特定のソース・インピーダンスにとって最適なものとなるが、低め又は高めの値を有するソース・インピーダンスにとって低下させうる。読み出し増幅器から見たソース・インピーダンスは、いわば読み出し増幅器が結合される、タップのインピーダンスである。容量性のラダー・ネットワークCLNは、各々の読み出し増幅器に、異なるソース・インピーダンスを見せることになる。
雑音性能に対して最適のインピーダンスに最も近いインピーダンスを有するタップは1つだけである。以下、この基準を満たすタップを、雑音に最適なタップと称する。雑音に最適なタップは、共振インピーダンスに依存する。これは、共振インピーダンスが選択チャンネルの周波数に一致する共振周波数の関数として変化するためである。従って、雑音に最適なタップは、選択チャンネルの周波数に依存する。
図3は、雑音及び利得に関して満足のいく性能を可能にする、容量性のラダー・ネットワークCLN用の模範的な容量値を示す。図3は、左手側リスト及び右手側リストの2つのリストを含む。左手側リストは、容量性のラダー・ネットワークCLNの2つの隣接タップ間に結合されるコンデンサC12,C23,C34,C45,C56,C67に対する値を示している。右手側リストは、信号接地点に結合されるコンデンサC20,C30,C40,C50,C60,C70に対する値を示している。
タップT2,T3,T4を信号接地点に結合するコンデンサC20,C30,C40は、それぞれ比較的小さい値を有する。タップT2,T3,T4を信号接地点に結合するコンデンサコンデンサC50,C60,C70は、それぞれ比較的大きい値を有する。従って、タップT1,T2,T3,T4がもたらすそれぞれの信号電圧分割ファクタは、いわば比較的近接して間隔があけられるのに対し、T4,T5,T6,T7がもたらすそれぞれの信号電圧分割ファクタは、比較的広く間隔があけられる。これは、雑音及び利得に関して満足のいく制御を許容する。前述したように、タップT1,T2,T3,T4でのそれぞれのインピーダンスのうちの1つは、雑音性能が最適である特定のソース・インピーダンスに比較的近くなる。即ち、タップT1,T2,T3,T4は、主として雑音性能の最適化に向けられる一組のタップを構成する。タップT4,T5,T6,T7は、主として利得調整に向けられる別の組のタップを構成する。
ここで、図2の7個の読み出し増幅器A1,A2,…,A7を更に詳細に説明する。読み出し増幅器A1は、この読み出し増幅器A1が結合されるタップT1に現れる信号電圧をスケーリングしたバージョンの出力信号O1を供給する。即ち、読み出し増幅器A1は、タップT1における信号電圧を、或るスケーリングファクタでスケーリングする。同様に、読み出し増幅器A2,…,A7は、これらの読み出し増幅器A2,…,A7がそれぞれ結合されるタップT2,…,T7に現れるそれぞれの信号電圧をスケーリングしたバージョンの出力信号O2,…,O7を供給する。読み出し増幅器A2,…,A7は、それぞれの信号電圧をそれぞれのスケーリングファクタでスケーリングする。
増幅器制御回路ACCは、バイアス電流Y1,Y2,…,Y7を、それぞれ読み出し増幅器A1,A2,…,A7に供給する。バイアス電流Y1は、読み出し増幅器A1がもたらすスケーリングファクタを決定する。同様に、バイアス電流Y2,…,Y7は、読み出し増幅器A2,…,A7がもたらすそれぞれのスケーリングファクタを決定する。増幅器制御回路ACCが供給するバイアス電流Y1,Y2,…,Y7は、雑音及び利得の制御信号NGCに依存する。これについては、以下、更に詳細に説明する。
処理した無線周波数スペクトラムPRFは、読み出し増幅器A1,A2,…,A7が供給する出力信号O1,O2,…,O7の合計である。従って、処理した無線周波数スペクトラムPRFは、容量性のラダー・ネットワークCLNのそれぞれのタップT1,T2,…,T7に現れるそれぞれの信号電圧の線形結合となる。それぞれの読み出し増幅器A1,A2,…,A7がもたらすそれぞれのスケーリングファクタは、この線形結合における重み係数となる。即ち、各タップは、重み係数に従って処理される無線周波数スペクトラムPRFに寄与する。増幅器制御回路ACCは、雑音及び利得の制御信号NGCに基づいて、これらのそれぞれの重み係数を決定する。
図4は、読み出し増幅器A1の実施例を示す。読み出し増幅器A1は、2つのトランジスタT11,T12と、2つの抵抗R11,R12と、コンデンサC11とを備える。トランジスタT11のベースは、容量性のラダー・ネットワークCLNのタップT1に結合される。トランジスタT11は、そのベースでバイアス電流Y1を受信する。トランジスタT12は、ベース接地構成を有し、いわゆるカスコードトランジスタを構成する。トランジスタTl2のベースは、デカップリング・コンデンサを構成するコンデンサC11を介して信号接地点に結合される。2つの抵抗R11,R12は、バイアス電圧をトランジスタのベースに供給する。出力信号O1は、7個の読み出し増幅器A1,A2,…,A7に対して共通の負荷インピーダンスZLに結合されるトランジスタのコレクタに現れる。図4では、共通の負荷インピーダンスZLを破線で示している。
読み出し増幅器A1は、以下のように動作する。バイアス電流Y1は、2個のトランジスタT11,T12を経て流れる主電流を決定する。トランジスタT11は、直流電流増幅率を有する。主電流は、バイアス電流をトランジスタT11の直流電流増幅率で乗算したものとほぼ等しい。トランジスタT11は、タップT1に現れる信号電圧をコレクタ信号電流に変換する。コレクタ信号電流は、この信号電圧をトランジスタT11がもたらすトランスコンダクタンス利得で乗算したものと等しくなる。トランスコンダクタンス利得は、主電流に比例して変化し、従って、トランスコンダクタンス利得は、バイアス電流Y1に比例して変化する。共通の負荷インピーダンスZLは、コレクタ信号電流を、タップT1での信号電圧のスケーリングしたバージョンである出力信号O1に変換する。
読み出し増幅器A2,…,A7は、読み出し増幅器A1と同様であり、同様な態様で動作する。7個の読み出し増幅器A2,…,A7におけるそれぞれのカスコードトランジスタのそれぞれのコレクタは、互いに結合されるとともに、共通の負荷インピーダンスZLに結合される。
図5は、増幅器制御回路ACCの実施例を示す。増幅器制御回路ACCは、バイアス電流源BCSと、電流分配器IDBと、可制御電圧源CVSとを備える。バイアス電流源BCSは、基本バイアス電流IBを供給する。電流分配器IDBは、数個の差動トランジスタ対を備えることができ、各トランジスタ対は、基本となる電流スプリッタを構成する。可制御電圧源CVSは、例えば、ディジタル/アナログ変換器の形態にすることができる。
増幅器制御回路ACCは、以下のように動作する。電流分配器IDBは、基本バイアス電流IBをそれぞれバイアス電流Y1,Y2,…, Y7に対応する7個の異なる部分に分割する。従って、バイアス電流Y1,Y2,…, Y7は、基本バイアス電流IBを電流分割して生じる。このようにして、バイアス電流Y1,Y2,…, Y7の合計は、基本バイアス電流IBにほぼ等しくなる。電流分割は、電流分配器IDBが可制御電圧源CVSから受電する直流制御電圧VDCに依存する。雑音及び利得の制御信号NGCは、直流制御電圧VDCを決定し、従って電流分割を決定する。雑音及び利得の制御信号NGCは、例えばデジタル値とすることができる。この場合、可制御電圧源CVSは、デジタル値を電流分配器IDB用の直流制御電圧VDCに変換する。
図6は、直流制御電圧VDCに依存する電流分配器IDBの電流分割を示す。図6は、横軸及び縦軸を有するグラフである。横軸は、直流制御電圧VDCを表す。横軸は、直流制御電圧VDCの7個の異なる値V1,V2,…,V7を示す。縦軸は、電流の大きさCMを表す。グラフは、7つの曲線を表し、各曲線は、それぞれ増幅器制御回路ACCが供給する各バイアス電流Y1,Y2,…, Y7の1つを表す。
直流制御電圧VDCが、値V1以下である場合を想定する。この場合、バイアス電流Y1が、基本バイアス電流IBにほぼ等しくなり、他の、バイアス電流Y1,Y2,…,Y7は、ほぼゼロ(0)になる。この際、図2を参照するに、読み出し増幅器A1が、オン状態となり、他の読み出し増幅器A2,…,A7は、ほぼオフ状態となる。処理した無線周波数スペクトラムPRFは、容量性のラダー・ネットワークCLNのタップT1から事実上得られる。次に、直流制御電圧VDCが、値V2に等しい場合を想定する。この場合、バイアス電流Y2が、基本バイアス電流IBにほぼ等しくなり、他のバイアス電流Y1,Y3,…,Y7は、ほぼゼロ(0)になる。この際、図2を参照するに、読み出し増幅器A2が、オン状態となり、他の読み出し増幅器A1,A3,…,A7は、事実上オフ状態となる。処理した無線周波数スペクトラムPRFは、容量性のラダー・ネットワークCLNのタップT2から事実上得られる。同様の理由で、処理した無線周波数スペクトラムPRFは、直流制御電圧VDCが、値V3,V4,V5,V6にそれぞれ等しい場合に、容量性のラダー・ネットワークCLNのタップT3,T4,T5,T6から事実上得られる。処理した無線周波数スペクトラムPRFは、直流制御電圧VDCが、値V7以上である場合には,容量性のラダー・ネットワークCLNのタップT7から事実上得られる。
図6は、処理した無線周波数スペクトラムPRFが、或るタップからの部分的なものと隣接する別のタップからの部分的なものとから取り出されることを示している。例えば、直流制御電圧VDCが値Vlと値V2の中間にある場合を想定する。この場合、読み出し増幅器A1、及び読み出し増幅器A2は、似たようなスケーリングファクタをもたらす。他の読み出し増幅器A3,…, A7のそれぞれのスケーリングファクタは、ほぼゼロ(0)に等しくなる。処理した無線周波数スペクトラムPRFは、タップT1の信号電圧を読み出し増幅器A1がもたらすスケーリングファクタで乗算したものと、タップT2の信号電圧を読み出し増幅器A2がもたらすスケーリングファクタで乗算したものとの合計となり、これらのスケーリングファクタは同じである。例えば、ユニティゲインが、スケーリングファクタが有することができる最大値である場合を想定する。この場合、前述した2つのスケーリングファクタは、それぞれ1/2である。
無線周波プロセッサRFPの利得は、直流制御電圧VDCを変化させることによって、連続した態様で変化させることができる。この利得は、可制御電圧源CVSをディジタル/アナログ変換器の形態とする場合には、準連続の態様で変化することになる。無線周波プロセッサRFPは、直流制御電圧VDCが値V1以下である場合には最大利得を有することになる。それとは逆に、直流制御電圧VDCが値V7以上である場合には、無線周波プロセッサRFPは最小利得を有することになる。無線周波プロセッサRFPは、最大利得と最小利得との間の任意の利得も有することができる。
例えば、バイアス電流Y1,Y2,…,Y7がそれぞれ基本バイアス電流IBに等しいときに、読み出し増幅器A1,A2,…,A7の各々が、1に等しいスケーリングファクタをもたらす場合を想定する。この場合、無線周波プロセッサRFPの最大利得は、前述したように、インダクタンスL1、及び可変同調共振回路LCがもたらす、入力信号電圧スケーリングファクタに等しくなる。更に、直流制御電圧VDCが値V2に等しい場合を想定する。この場合、無線周波プロセッサRFPの利得は、入力信号電圧スケーリングファクタを、タップT2がもたらす信号電圧分割ファクタで除算したものと等しくなる。ここで、直流制御電圧VDCが値V3に等しい場合を想定する。この場合、無線周波プロセッサRFPの利得は、入力信号電圧スケーリングファクタを、タップT3がもたらす信号電圧分割ファクタで除算したものと等しくなる。同様に、直流制御電圧VDCがそれぞれの値V4,V5,V6,V7に等しいときに、無線周波プロセッサRFPの利得は、入力信号電圧スケーリングファクタを、タップT4,T5,T6,T7がもたらす信号電圧分割ファクタで除算したものとそれぞれ等しくなる。
図7は、無線周波プロセッサRFPの利得を示している。この利得は、スカラ量で表わしており、値“1”は、信号電圧のユニティゲインを表している。図7は、7つの行を含む表であり、直流制御電圧VDCの前述した各値V1,V2,…,V7の各々の行を表す。この表は、更に、8つの列を含み、それぞれ特定の周波数401,453,510,572,640,713,790,及び872MHzに対応する列を表す。この表は、前述した値V1,V2,…,V7の各々と前述した周波数の各々とに対する無線周波プロセッサRFPの利得を指定する。この表は、容量性のラダー・ネットワークCLNのコンデンサが図3に示した値を有するときに適用する。
図7は、直流制御電圧VDCの特定の値に対する利得が、周波数の増加に伴い増加することを示している。これは、インダクタンスL1、及び可変同調共振回路LCがもたらす入力信号電圧スケーリングファクタが、周波数の増加に伴い増加するためである。 図7は、更に、利得が、値V1とV4との間に含まれる範囲内における直流制御電圧VDCの関数として、比較的小さい程度で変化することを示している。これとは逆に、比較的大きい程度で、利得が、値V4とV7との間に含まれる範囲内における直流制御電圧VDCの関数として変化する。これは、図3に示すコンデンサの値による。値V1とV4との間に含まれる範囲は、主として、弱信号の受信状況、及び通常の受信状況の下での雑音性能の最適化に向けられる。値V4とV7との間に含まれる範囲は、主として、強信号の受信状況、及び強信号を伴う弱信号の受信状況の下での利得調整に向けられる。
図8は、利得制御を示す。図8は、横軸及び縦軸を有するグラフである。横軸は、MHz単位の選択チャンネルの周波数Fを表す。縦軸は、無線周波プロセッサRFPの利得Gを表す。グラフは、4つの曲線 XA,XB,XC,及びXDを含む。各曲線は、種々のポイントを含む。各ポイントは、図7が表す表のセルに対応している。横軸が表す選択チャンネルの周波数は、図7の表におけるセルの列を規定する。直流制御電圧VDCの値は、セルの行を規定する。図8は、曲線における各ポイントに対する値を指定する。 曲線XB,XC,及びXDは、それぞれ高利得制御曲線、中間利得制御曲線、及び低利得制御曲線に関するものである。図8は、図7及び図8における401MHzと872MHzとの間に含まれる対象の周波数にわたってほぼ一定の利得が必要とされる場合に、その調整に必要な直流制御電圧VDCを示している。
直流制御電圧VDCは、雑音及び利得の制御信号NGCから導出され、雑音及び利得の制御信号NGCが、選択チャンネルの周波数及び信号強度の状態に基づいて確立されることは前述した。雑音及び利得の制御信号NGCは、以下の特性を有するのが好適である。雑音及び利得の制御信号NGCは、図2に示す無線周波プロセッサRFPが通常の受信状況の下での雑音に最適なタップから処理した無線周波数スペクトラムPRFを得るようにする。この雑音に最適なタップは、前述したように、選択チャンネルの周波数に依存する。従って、雑音及び利得の制御信号NGCは、満足のいく雑音性能を達成するために、通常の受信状況の下での適切な方法で周波数の関数として変化させるのが好適である。また、強信号の受信状況の下での過負荷及び過度の相互変調を避けるために、雑音及び利得の制御信号NGCで利得を制御する必要がある。雑音及び利得の制御信号NGCは、対象の周波数帯にわたって所定の一定利得を維持するために周波数の関数として変化させるのが好適である。これは、図8に明確に示されている。
図1の受信機RECにおいて、コントローラCTRLは、雑音及び利得の制御信号NGCを確立する。コントローラCTRLは、例えば、様々に異なる周波数用に、且つ様々に異なる受信状況用に、雑音及び利得の制御信号NGCの種々の値を指定するルックアップテーブルに基づいて確立することができる。ルックアップテーブルは、不揮発性メモリに格納することができる。コントローラCTRLは、ルックアップテーブルに基づいて雑音及び利得の制御信号NGCを確立するために、補間機能及び他の数学的機能を実行することもできる。これらの機能は、コントローラCTRLのプログラムメモリにロードされた一組の命令、 即ちソフトウェアによって実行することができる。
〔結び〕
図面を参照しての上述した詳細な説明は、種々の独立請求項に記載される以下の特徴を示している。利得可制御段 (CLN,A1,A2,…,A7,ACC)は、増幅装置(A1,A2,…,A7,ACC)が後続するリアクティブな信号分割器(CLN)を備える。利得可制御段 (CLN,A1,A2,…,A7,ACC)は、リアクティブな信号分割器(CLN)がもたらす信号分割ファクタに依存する利得係数を有する。リアクティブな信号分割器(CLN)は、フィルタ(LC)の一部を形成する。信号分割ファクタは、受信機を同調させる周波数(F)、及び信号強度指標(RS)に基づいて、調整される。
前述した詳細な説明は、更に、随意、従属請求項に記載される種々の特徴を示している。これらの特徴は、上述の特徴と組み合わせて有利に適用することができる。随意、種々の特徴を以下の段落に取りあげる。各段落は、特定の従属請求項に対応している。
リアクティブな信号分割器(CLN)は、それぞれの信号分割ファクタをもたらす、それぞれのタップ(T1,T2,…,T7)を有する容量性のラダー・ネットワークを備える。 増幅装置(A1,A2,…, A7,ACC)は、制御信号(NGC)に依存するそれぞれタップ(T1,T2,…,T7)のうちの1つからの信号に事実上基づいている出力信号(PRF)を供給する。制御信号(NGC)は、受信機を同調させる周波数(F)、及び信号強度指標(RS)に基づいている。この特徴からなる組は、比較的少ない信号の歪みで、比較的正確な利得制御を可能にし、従って、良好な受信品質に寄与することになる。
容量性のラダー・ネットワークは、比較的小さい程度で異なるそれぞれの信号分割ファクタをもたらす一組のタップ(T1,T2,T3,T4)と、比較的大きい程度で異なるそれぞれの信号分割ファクタをもたらす別の組のタップ(T4,T5,T6,T7)とを備える。この特徴の組は、比較的正確な雑音のマッチングを可能にし、これも、より良好な受信品質に寄与することになる。
増幅装置(A1,A2,…, A7,ACC)は、制御信号(NGC)に依存する重み係数を有するそれぞれのタップ(T1,T2,…,T7)におけるそれぞれの信号の線形結合の形態で出力信号を供給する。この特徴の組は、連続的な利得制御を可能とし、これも、良好な受信品質に寄与することになる。
増幅装置(A1,A2,…, A7,ACC)は、複数の読み出し増幅器を備える。それぞれの読み出し増幅器は、それぞれのタップ(T1,T2,…,T7)からのそれぞれの入力信号を受信する。出力信号(PRF)は、それぞれの読み出し増幅器におけるそれぞれの出力信号 (O1,O2,…,O7)の合計である。可制御電流スプリッタ(IDB、CVS)は、基本バイアス電流(IB)を、それぞれの読み出し増幅器用の、それぞれのバイアス電流(Yl,Y2,…, Y7)を構成する種々の部分に分割する。この分割は、コントローラ(CTRL)からの制御信号(NGC)に依存する。この特徴の組は、コスト効率の良い実現を可能にする。
フィルタ(LC)は、リアクティブな信号分割器(CLN)と並列に結合される可変同調リアクタンス(VD1)を備える。これは、コスト効率の良い実現を可能にする。インダクタンス(L1)は、受信機の入力端とフィルタ(LC)との間に結合される。 これは、受信機がほぼ一定の入力インピーダンスを有することができ、更に、良好な受信品質に寄与することになる。
前述の特徴は、多数の異なる方法で実現することができる。これを示すために、簡潔に幾つかの選択肢を示す。
リアクティブな信号分割器は、多数の異なる方法で実現することができる。前述した詳細な説明では、容量性のラダー・ネットワークCLNがリアクティブな信号分割器を形成する一例を提供したにすぎない。別の例として、少なくとも一方が制御可能な2つのコンデンサで、リアクティブな信号分割器を形成することができる。この場合、1個のタップしかない。従って、単一の読み出し増幅器で十分である。このタップは、リアクティブな信号分割器を形成する互いのコンデンサのそれぞれの値に依存する信号分割ファクタをもたらす。更に別の例は、容量性のラダー・ネットワークと前述の2つのコンデンサの組み合わせである。更に別の例は、例えば異なるタップを有するコイルの形態での誘導性のラダー・ネットワークを備えるリアクティブな信号分割器である。これらのリアクティブな信号分割器は、差動構造を有することもできる。
本発明による信号分割ファクタを制御するために、多数の異なる方法がある。例えば、アナログ回路は、リアクティブな信号分割器がもたらす信号分割ファクタを制御することもできる。例として、図1の受信機RECを、以下のように変更することができる。そこでは、アナログ制御回路が加えられる。アナログ制御回路は、選択チャンネルの周波数を指示する同調電圧VTと信号強度指標RSとを受信する。これらの入力に基づいて、アナログ制御回路は、図5の電流分配器IDB用の直流制御電圧VDCを生成する。この例では、可制御電圧源CVSを省くことができる。このようなアナログ制御は、比較的高速の応答時間を有し、これは、受信機が比較的強いフェージングに対処しなければならないときに有利となる。アナログ制御は、デジタル制御よりも安価にもなりうる。
増幅装置は、多数の異なる方法で実現することができる。例えば、図2の無線周波プロセッサRFPを、以下のように変更することができる。単一増幅器が後続するスイッチング装置を、7個の読み出し増幅器A1,A2,…,A7に代えて用いることができる。スイッチング装置は、単一増幅器を、雑音及び利得の制御信号NGCに依存するタップのうちの1つに結合する。スイッチング制御回路を、増幅器制御回路ACCに代えて用いることができる。或いは又、図1に示すコントローラCTRLは、スイッチング装置を直接制御することができる。別の例として、7個の読み出し増幅器A1,A2,…,A7は、それぞれの利得係数をもたらす差動トランジスタ対によって実現することができ、そこでは、それぞれの利得係数は、1つ以上の制御電圧の関数として変化する重み係数を構成する。
信号強度指標は、多くの異なる形態とすることができる。例えば、信号強度指標は、選択チャンネルの信号強度だけに関連付けることができる。この場合の信号強度指標は、選択チャンネルにおける信号強度、並びに隣接チャンネルにおける信号強度を示す。これは相互変調を避ける利得制御を可能にする。信号強度指標は、更に、対象の周波数帯外に極めて強い信号があるか否かを示すワイドバンドの信号強度指標を含むことができる。このような極めて強い信号は、過負荷を引き起こしうる。
ハードウェア、ソフトウェア、又はその双方のアイテムによってそれぞれの機能を実現する多数の方法がある。これに関して、図面の各々は、本発明の1つの可能な実施例だけを表して図示している。従って、図面は、異なるブロックとして異なる機能を示しているが、これは、ハードウェア又はソフトウェアの単一アイテムが幾つかの機能を行うのを除外するものではない。ハードウェア、ソフトウェア又はその双方のアイテムのアセンブルが、1つの機能を行うのを除外するものでもないことに留意する。
上述の図面を参照しての詳細な説明は、本発明を制限するものではないことを付記しておく。請求の範囲内に含まれる多数の別の例がある。用語“含む(備える)”は、請求の範囲に記載された他の構成要素又はステップの存在を除外するものではない。単数で扱う構成要素又はステップが、複数の構成要素又はステップの存在を除外するものではない。ある要素が互いに異なる従属請求項で詳述されるという単なる事実は、これらの要素の組み合わせを有利に用いることができないものとして示すものではない。
ビデオ表示装置の一実施例を示すブロック図である。 ビデオ表示装置の一部を形成する無線周波プロセッサの一実施例を示すブロック図である。 無線周波プロセッサの一部を形成する容量性のラダー・ネットワークに適したコンデンサ値のリストである。 無線周波プロセッサの一部を形成する読み出し増幅器の一実施例を示す回路図である。 無線周波プロセッサの一部を形成する増幅器制御回路の実施例を示すブロック図である。 増幅器制御回路が行うバイアス電流の分割を示すグラフである。 無線周波プロセッサの利得特性を示す表である。 無線周波プロセッサの利得制御を示すグラフである。

Claims (10)

  1. 増幅装置が後続するリアクティブな信号分割器を備え、リアクティブな信号分割器がもたらす信号分割ファクタに依存する利得係数を有する利得可制御段と、
    前記リアクティブな信号分割器が一部を形成する、フィルタと、
    受信機を同調させる周波数、及び信号強度指標に基づいて、前記信号分割ファクタを調整するコントローラと、
    を備える受信機。
  2. 前記リアクティブな信号分割器は、それぞれの信号分割ファクタをもたらすそれぞれのタップを有する容量性のラダー・ネットワークを備え、
    前記増幅装置は、前記コントローラからの制御信号に依存するそれぞれの前記タップのうちの1つからの信号に事実上基づいている、出力信号を供給するように構成され、
    前記制御信号は、前記受信機を同調させる周波数、及び信号強度指標に基づくものとする、請求項1に記載の受信機。
  3. 前記容量性のラダー・ネットワークは、
    比較的小さい程度で異なるそれぞれの信号分割ファクタをもたらす一組のタップと、
    比較的大きい程度で異なるそれぞれの信号分割ファクタをもたらす別の組のタップとを備える、請求項2に記載の受信機。
  4. 前記増幅装置は、前記コントローラからの前記制御信号に依存する重み係数を有する、それぞれの前記タップにおけるそれぞれの信号の線形結合の形態で出力信号を供給する、請求項2に記載の受信機。
  5. 前記増幅装置は、複数の読み出し増幅器と、可制御電流スプリッタとを備え、
    それぞれの読み出し増幅器は、前記容量性のラダー・ネットワークにおけるそれぞれのタップから、それぞれの入力信号を受信するように結合され、前記出力信号は、それぞれの読み出し増幅器のそれぞれの出力信号の合計であり、
    前記可制御スプリッタは、基本バイアス電流を、それぞれの読み出し増幅器用のそれぞれのバイアス電流を構成する種々の部分に分割し、該分割は、前記コントローラからの前記制御信号に依存する、請求項4に記載の受信機。
  6. 前記フィルタは、前記リアクティブな信号分割器と並列に結合される可変同調リアクタンスを備える、請求項1に記載の受信機。
  7. 前記受信機の入力端と前記フィルタとの間に結合されるインダクタンスを備える、請求項6に記載の受信機。
  8. 増幅装置が後続するリアクティブな信号分割器を有し、且つリアクティブな信号分割器がもたらす信号分割ファクタに依存する利得係数を有する利得可制御段と、
    前記リアクティブな信号分割器が一部を形成する、フィルタとを備える受信機の制御方法であって、
    前記受信機を同調させる周波数、及び信号強度指標に基づいて、前記信号分割ファクタを調整する雑音及び利得の制御ステップを含む、
    受信機制御方法。
  9. 受信機用のコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータプログラムが前記受信機にロードされたときに、前記受信機が請求項8に記載の方法を実行可能とする一組の命令を含む、コンピュータプログラム。
  10. 受信信号から情報を検索する、請求項1に記載の受信機と、
    前記情報をレンダリングするレンダリングデバイスと、
    を備える情報レンダリングシステム。
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