JP2009505398A - 試料に電子ビームを照射するためのシステム、制御サブシステム、方法 - Google Patents

試料に電子ビームを照射するためのシステム、制御サブシステム、方法 Download PDF

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Abstract

試料上に電子ビームを照射するシステム、制御サブシステム、方法が提供される。一システムは非均一速度で試料を移動させるように構成されたステージを含む。このシステムは、ステージが非均一速度で試料を移動している間に試料上に電子ビームを照射するように構成された照射サブシステムも含む。また、このシステムは、照射サブシステムが非均一速度に基づいて試料上に電子ビームを照射している間に電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成された制御サブシステムを含む。一方法は、非均一速度で試料を移動させるステップと、試料の移動中に試料上に電子ビームを照射するステップとを含む。また、この方法は、非均一速度に基づいて試料上に電子ビームを照射中に電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップを含む。

Description

本発明は一般に、試料に電子ビームを照射するシステム、制御サブシステム、方法に関する。いくつかの実施態様は、非均一速度で移動している試料に電子ビームを照射中に、電子ビームの1つ又は複数の特性を変更するように構成されたシステムに関する。
以下の説明及び例は、それらがこのセクションに含まれるという理由で、先行技術であると認められるわけではない。
論理デバイスやメモリデバイスなどの半導体デバイスの製造は一般に、種々のフィーチャを形成したり、半導体デバイスの多様なレベルを形成するために非常に多くの半導体製造工程を用いて半導体ウエハなどの基板を加工することを含む。例えば、リソグラフィは、半導体ウエハ上に配置されたレジストにパターンを転写することを伴う半導体製造工程である。半導体製造工程の追加の例には、限定するものではないが、化学的機械的研磨、エッチング、堆積、イオン注入が挙げられる。多様な半導体デバイスは、単一半導体ウエハに、ある配置で製造され、次いで、個々の半導体デバイスに分離される。
上記のようなリソグラフィ工程は、レジストの諸部分を選択的に除去し、これにより、レジストが形成された下にある試料の諸領域を露光してエッチング、材料堆積、注入等の選択的な加工をするために実行される。したがって、多くの場合、リソグラフィ工程の性能が、試料に形成された構造体の特性(例えば、寸法)を大きく決定する。したがって、リソグラフィの傾向は、今までよりも小さい寸法を有するパターンを形成することのできるシステムやコンポーネント(例えば、レジスト材料)を設計することである。先端のリソグラフィ・システムを開発する努力の大部分は、レジストを所定のパターンで露光する露光ツールの設計と開発を必要とする。特に、リソグラフィ・ツールの分解能はリソグラフィの研究と開発の1つの主要因である。
従来のリソグラフィ工程はレジストの選択的露光のために紫外光線の形態の電磁エネルギを利用する。電磁エネルギ(X線を含む)の代替として、荷電粒子ビームが高分解のリソグラフィ・レジスト露光に使用されてきた。特に、電子の低い質量が比較的低い出力と比較的速い速度で電子ビームの比較的正確な制御を可能にするので、電子ビームが使用されてきた。電子ビーム・リソグラフィ・システムは、電子ビーム直接描画(EBDW)リソグラフィ・システム及び電子ビーム照射リソグラフィ・システムとして分類されることもある。
EBDWリソグラフィでは、基板は収束された電子ビームを用いて順次露光される。このようなリソグラフィ・ツールは試料全体の上をライン形態でビームを走査するように構成され、所望の構造が、対応するビームのブランキングによって試料の上に描画される。あるいは、このようなリソグラフィ・ツールは、ベクトル走査法で露光されるべきレジストの領域上に、収束された電子ビームを誘導するように構成される。このビーム・スポットは絞りによって成形される。回路の幾何学形状がコンピュータに格納されており、任意に変更可能であるので、EBDWは比較的高い柔軟性を有する。さらに、直径の小さい電子焦点が電子光学系的イメージング・システムを用いて達成可能であるので、電子ビーム描画によって非常に高い分解能を達成することができる。しかし、直接描画は、逐次的なポイント的描画に起因して工程に非常に時間がかかるという欠点がある。したがって、EBDWは現在照射リソグラフィにおいて必要とされるマスクの製造に主に用いられる。
光リソグラフィと同様に電子ビーム照射リソグラフィにおいては、マスクの大部分が同時に照明され、照射光学系によってウエハ上に縮小されて結像される。電子ビーム照射リソグラフィではフィールド全体が同時に結像されるので、達成可能なスループットは電子ビーム描画機に比して著しく高くなる。従来の電子ビーム照射リソグラフィ・システムの1つの欠点は、露光されるべき構造の各々について対応するマスクが必要になることである。したがって、マスク製造に伴うコストが高いので、顧客固有の回路を少数で作製することは経済的ではない。
上記のように、ウエハ又はレチクル上にパターンを生成するために、電子ビーム・リソグラフィ(すなわちe-beamリソグラフィ)を用いることができる。いずれの場合も、試料上の異なる位置にパターンを印刷できるように、リソグラフィ中に試料を移動させなければならない。一般に、電子ビーム・リソグラフィは、あるフィールドが試料上(例えば、ウエハ又はマルチ・フィールド・レチクル上)に描画され、次いで試料が新しいフィールド位置に移動されるステップ・アンド・ライト法で実行される。フィールドの描画中、試料は静止していてもよい。あるいは、多数の新しい電子ビーム・リソグラフィ・ツールが連続動作/均一速度アプローチを用いて描画する。こういったアプローチでは、試料上には一定の速度で一方向にスワス(swath)が描画される。この速度は各スワス後に逆転されて、各スワスが交互の方向に描画される。
ステップ・アンド・ライト法も連続動作/均一速度アプローチにも欠点がある。例えば、連続動作/均一速度アプローチでは、スワス間でステージの速度を逆転させるためには、ステージを減速させ加速させなければならない。したがって、次のスワスの描画を一定速度で実行できるように、一定速度はステージ逆転後に再度確立されなければならない。このようなステージの減速及び加速中、ステージは、一定速度が再確立されたときに、電子ビームが試料に対して次のスワスが始まる正確な位置(例えば、試料の端部の近位)に位置決めされるように、電子ビームが移動されなければならない。したがって、ステージが移動されるのに必要な範囲(加速や減速のためのスワスの長さと距離を含む)は、スワス方向の試料の長さよりも長く(また恐らくは著しく長く(例えば、2倍以上の長さ))なる必要がある。このように、ステージに必要な移動範囲は、リソグラフィ・ツールのサイズを増大させ、及び/又はリソグラフィ・ツールの達成可能な最小の占有面積を制限する。
潜在的に重要であるのは、両方法とも、次のフィールドに移動中又はステージの速度が1つのスワスと次のスワスとの間で逆転されるときの時間中に、描画の遊び時間を有することである。したがって、(描画電流、スワス幅、レジスト感度に応じて)描画速度が制限要因ではない場合、機械的考察がデューティ・サイクルを制限する可能性がある。実際、試料の最大加速が達成可能なデューティ・サイクルに対する主な制約である場合、(最速の描画のための)最適なデューティ・サイクル50%以下になることがあり、この場合、試料が各スワスの終了時に速度を逆転させるために加速される間、時間の半分は高速での描画に費やされ、時間の半分は遊びである。
電子ビーム・システムは、リソグラフィだけではなく、半導体製造において形成されるデバイスの検査においても益々利用されつつある。例えば、半導体デバイスの寸法は半導体材料やプロセスの進歩に伴って小さくなり続けるので、相応して寸法が縮小している欠陥を検出する能力が、先端の半導体デバイスの製造を成功させる際には益々重要になっている。したがって、有意義な研究は顕微鏡的なフィーチャや欠陥を検査するのに使用されるツールの分解能を増大させることに注目し続ける。光学系顕微鏡は一般に、約200nmの固有の分解能限界を有しており、現行の製造プロセスにおいては有用性が制限されている。しかし、欠陥を検出し、例えば数ナノメートルほどの小ささのフィーチャ・サイズを調査するためには、電子ビームを利用してデバイスを検査する顕微鏡が用いられる。したがって、半導体製造工程においては、電子ビームを利用して半導体デバイスを検査するツールが益々利用されつつある。例えば、近年、走査型電子顕微鏡は半導体デバイスの検査のために益々一般的なものになっている。
走査型電子顕微鏡は一般に、試料上で電子ビームを走査し、試料が反射及び/又は散乱する電子を検出することによって試料の像を形成することを伴う。試料上での電子ビームの走査は上記のように実行される。したがって、電子ビームに基づいた検査システムは、上記と同じ欠点による影響を受ける恐れがある。例えば、電子ビーム検査システムはステージに必要な移動範囲があるために構造のサイズが増大し、ステージの逆転に必要な遊び時間によって制限されるデューティ・サイクルを有する。
したがって、走査中に試料を移動させるステージの移動範囲を低減させ、これによりステージ移動のためにシステムにおける空間的要件を小さくし、かつ、現在達成可能なデューティ・サイクルよりもより高いデューティ・サイクルが可能で、これによりスループットを増大させて、電子ビームに基づいた方法とシステムのコストを低減させる、電子ビーム・リソグラフィ及び検査のための方法及びシステムを開発することが有利である。
システム、制御サブシステム、方法の種々の実施態様の以下の説明は、添付の特許請求の範囲の主題をいかようにも限定するものと解釈してはならない。
一実施態様は電子ビームを試料に照射するように構成されたシステムに関する。このシステムは非均一速度で試料を移動させるように構成されたステージを含む。このシステムはステージが非均一速度で試料を移動している間に、試料に電子ビームを照射するように構成された照射サブシステムも含む。また、このシステムは、照射サブシステムが非均一速度に基づいて試料に電子ビームを照射している間に、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成された制御サブシステムを含む。
一実施態様では、このシステムはリソグラフィ・システムとして構成される。異なる実施態様では、このシステムは検査システムとして構成される。
いくつかの実施態様では、非均一速度はほぼ正弦的に変動する。別の実施態様では、ステージは、ほぼ試料のサイズ以下の距離にわたって試料を移動させるように構成される。
一実施態様では、この制御サブシステムは、試料に照射される電子ビームの線量が試料の移動中は実質的に一定であるように、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成される。別の実施態様では、電子ビームの1つ又は複数の特性は電子ビームが試料に照射されるパターンを含む。いくつかの実施態様では、この制御サブシステムは、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えて、電子ビームによる試料の加熱を補償するように構成される。
追加の実施態様では、この制御サブシステムは、電子ビームに対する試料の位置を試料の移動中に動的に決定するように構成される。更なる実施態様では、この制御サブシステムは、電子ビームに対する試料の位置を試料の移動中に動的に決定するように構成された光学系サブシステムを含む。異なる実施態様では、この制御サブシステムは、電子ビームに対する試料の位置を試料の移動中に動的に決定するように構成された電子ビーム・サブシステムを含む。
他の実施態様では、この制御サブシステムは、所定の実験データを用いて、電子ビームに対する試料の位置を試料の移動中に決定するように構成される。さらに別の実施態様では、試料はサーボ・パターンを含む。このような一実施態様では、この制御サブシステムは、サーボ・パターンに応答して出力信号を断続的に生成するように構成された測定サブシステムを含む。また、この制御サブシステムは、出力信号の2つ以上から試料又はステージの位置を決定するように構成される。上記システムの実施態様の各々は、本明細書に記載のようにさらに構成されてもよい。
別の実施態様は、電子ビーム照射システムに結合されるように構成された制御サブシステムに関するに関する。この制御サブシステムは、電子ビーム照射システムによって試料に照射される電子ビームの1つ又は複数の特性を非均一速度で試料を移動中に変えるように構成される。この制御サブシステムは、本明細書に記載のようにさらに構成されてもよい。
追加の実施態様は、試料に電子ビームを照射する方法に関する。この方法は非均一速度で試料を移動させるステップを含む。この方法は試料の移動中に試料に電子ビームを照射するステップも含む。また、この方法は、非均一速度に基づいて電子ビームの照射中に電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップを含む。
一実施態様では、非均一速度はほぼ正弦的に変動する。別の実施態様では、試料を移動させるステップは、ほぼ試料のサイズ以下である距離にわたって実行される。
追加の実施態様では、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップは、電子ビームの線量が試料に電子ビームを照射中に実質的に一定であるように、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップを含む。更なる実施態様では、電子ビームの1つ又は複数の特性は、電子ビームが試料に照射されるパターンを含む。いくつかの実施態様では、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップは、電子ビームによる試料の加熱を補償するための電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップを含む。
別の実施態様では、この方法は、電子ビームに対する試料の位置を試料の移動中に動的に決定するステップを含む。異なる実施態様では、この方法は、所定の実験データを用いて電子ビームに対する試料の位置を試料の移動中に決定するステップを含む。追加の実施態様では、試料はサーボ・パターンを含む。このような一実施態様では、この方法はサーボ・パターンに応答して出力信号を断続的に生成するステップも含む。このような方法の実施態様は、出力信号の2つ以上から試料又はステージの位置を決定するステップも含む。上記方法の実施態様の各々は、本明細書に記載の1つ又は複数の任意の他のステップを含む。
本発明の他の目的及び利点は、以下の「発明を実施するための最良の形態」を読み、添付図面を参照すれば明白となろう。
本発明は種々の変形と代替形式が可能であるが、例としてその特定実施形態を図面に示し、ここで詳細に説明する。しかしながら、図面やその詳細な説明には本発明を開示された特定の形式に限定する意図はなく、その逆に、添付の特許請求の範囲によって定義された本発明の趣旨及び範囲内に入るすべての改変、同等、代替を保護することが意図されていることを理解すべきである。
本明細書で用いられる場合、用語「試料」とは概ね、ウエハ又はレチクルを指す。本明細書では用語「レチクル」と「マスク」は交換可能に用いられる。レチクルは概ね、不透明領域がパターンとして形成された、ガラス、ホウケイ酸ガラス、溶融シリカなどの透明基板を含む。この不透明な領域を、透明基板にエッチングされた領域と置き換えることができる。多数の異なるタイプのレチクルが当該分野では周知であり、本明細書で用いられる用語レチクルはあらゆるタイプのレチクルを包含することが意図される。
本明細書で用いられる場合、用語「ウエハ」とは概ね、半導体又は非半導体材料から形成された基板を指す。このような半導体又は非半導体材料の例には、限定するものではないが、単結晶シリコン、ガリウム砒素、リン化インジウムが挙げられる。こういった基板は、半導体製造設備において普遍的に見られ及び/又は加工される。ウエハは基板上に形成された1つ又は複数の層を含む。例えば、このような層には、限定するものではないが、レジスト、誘電体材料、導電性材料を含む。多数の異なるタイプのこのような層が当該分野では周知であり、本明細書で用いられる用語ウエハは、あらゆるタイプのそのような層を含むウエハを包含することが意図される。
ウエハ上に形成された1つ又は複数の層がパターン化又は非パターン化される。例えば、ウエハは反復可能なパターン・フィーチャを各々有する複数のダイを含む。このような材料の層の形成や加工によって、最終的には完成されたデバイスを得ることができる。多数の異なるタイプのデバイスがウエハ上に形成されてもよく、本明細書で用いられる用語ウエハは、当該分野では周知のあらゆるタイプのデバイスがその上に製造されるウエハを包含することが意図される。
ここで図面を参照するが、図面は縮尺通りには描かれていないことに留意されたい。特に、図面の要素の一部の縮尺は、要素の特徴を強調するためにかなり誇張されている。図面は同じ縮尺ではないことにも留意されたい。同様に構成することもできる2つ以上の図面に示した要素は、同じ参照番号を用いて示されている。
図1は試料10上に電子ビームを照射するように構成されたシステムの一実施形態を示す。このシステムは、試料に電子ビームを照射中に試料10を支持するように構成されたステージ12を含む。このステージは、本明細書でさらに詳細に説明するように、非均一速度で試料10を移動するようにも構成されている。このステージは当該分野では周知の任意の適した機械的又はロボット的アセンブリを含むことができる。また、このステージはマグレブ・ステージであってもよい。
このシステムは照射サブシステム14も含む。照射サブシステム14は、ステージ12が非均一速度で試料10を移動させている間に試料10に電子ビームを照射するように構成されている。照射サブシステム14は、電子源16、照明電子光学系18、電磁プリズム20、対物電子光学系22、動的パターン生成器(DPG)24、照射電子光学系26を含む。
電子源16は、比較的低い輝度で比較的低い面積上に比較的大きな電流(立体角当たりの単位面積当たりの電流)を供給するように構成される。この大きな電流により、サブシステムは高いスループット率を有することが可能となる。源16の材料は約104A/cm2sr又は約105A/cm2sr(平方センチメートル・ステラジアン当たりのアンペア)の輝度を50keVのビーム・エネルギで提供するように構成されることが好ましい。適した電子源の一例は、50keVのビーム・エネルギにおいて約106A/cm2ステラジアンの輝度を有するLaB6源である。 適した電子源の異なる例はタングステン・ディスペンサ・エミッタであり、これは典型的には50keVで動作するときに約105A/cm2ステラジアンの輝度を有する。適した電子源の追加の例には、タングステン・ショットキー・カソードと加熱された耐熱性金属ディスク(すなわち、タンタルTa)を含む。
電子源16は比較的低いエネルギ幅を有するように構成される。照射サブシステムは、電子のエネルギを制御して、それらの転換点(電子が反射するDPG24からの距離)が比較的一定に、例えば約100nm内になるように構成される。この転換点を約100nm内に維持するためには、電子源16は好ましくは約0.5電子ボルト(eV)未満のエネルギ幅を有する。LaB6エミッタは約0.5eV〜約1eVの典型的なエネルギ幅を有し、タングステン・ディスペンサ・エミッタは約0.2eV〜約0.5eVの典型的なエネルギ幅を有する。一実施形態では、電子源16は、発射された電子のエネルギ幅を低減させるために、その通常の動作温度より低い数百℃で動作される、LaB6源又はタングステンショットキー・エミッタを含む。しかし、より低い動作温度は、例えば源の表面に付着している不純物に起因して源16を不安定にすることがあり、これによりその信頼性と安定性が低減される。したがって、電子源材料は、不純物が表面に移動し難いような材料であるように選択され、これにより不純物による放出の妨げが低減される。さらに、不純物の問題を克服するために、照射サブシステム上の真空が改善される。従来のリソグラフィ・システムは10-6Torrの真空で動作する。LaB6源を用いる走査型電子顕微鏡(SEM)は一般に、10-7Torrで動作する。ショットキー・エミッタを用いるSEMは一般に、銃領域においては10-9Torr以上で動作する。一構成例では、照射サブシステムは、電子源の安定性を保護するために10-9Torr以下の銃領域の真空を用いて動作する。
照明電子光学系18は、電子源16からの電子ビームを受け取り、コリメートするように構成されている。照明光学系18は、DPG24を照明する電流の設定を可能にし、したがって、試料10を露光するのに用いられる電子線量を決定するために用いられる。照明光学系18は、電子源16からの電子を集束させ、これにより入射電子ビーム28を生成するように構成された、ある配置の磁気レンズ及び/又は静電レンズを含む。
磁気プリズム20は照明光学系18から入射電子ビーム28を受け取るように構成されている。入射ビームがプリズムの磁場を横断するとき、その磁場強度に比例する力が、軌道に対して直角の(すなわち、それらの速度ベクトルに対して直角の)方向に電子に作用する。特に、入射ビーム28の軌道は対物電子光学系22とDPG24の方に曲げられる。好ましい実施形態では、磁気プリズム20は、例えば本願に完全に記載されるように参照により組み入れるMankosに対する米国特許第6878937号に開示されているような、軸外非点収差なしに結像させるために非均一な磁場を用いて構成される。非均一な磁場は、集束が一方向のみに起こる(例えば、点を線として結像するように)非点収差焦点を提供する。対照的に、プリズム20も結像に用いられるので、磁気プリズム20は、(ポイントとして点を結像するように)両方向に集束させるように構成されてもよい。プリズム20の軸外非点収差なし結像は、異なるが均一な磁場を有するより小さなサブ領域にそれを分割することによって実施される。さらに、プリズム20のレンズ要素は、広いフィールド・サイズにわたって歪みの小さい像を得るために、比較的より長い長さと幅を有しいる。しかし、プリズム20の長さを長くすることは、更なる電子間相互作用のトレード・オフを伴い、これはより多くのボケを生じさせる可能性がある。したがって、プリズム長を長くするとき、低減された像の歪みは増大されたボケに対して均衡化される。
磁気プリズム20の下では、対物光学系の電子光学系的コンポーネントが照明光学系と照射電子光学系に共通する。対物光学系22は対物レンズと1つ又は複数の変換レンズ(図示せず)を含む。対物光学系は、プリズム20から入射ビームを受け取り、電子がDPG24に近づくときに入射電子を減速させ集束させるように構成されている。対物光学系は好ましくは、(電子源16、照明光学系18、プリズム20と協働して)液浸カソード・レンズとして構成され、効果的に均一な電流密度(すなわち、比較的均質なフラッド・ビーム)をDPG24の表面の上の平面の広い領域に届けるために利用されるように構成される。特定の一実施形態では、対物レンズは、約50keVのシステム動作電圧で動作するように構成される。他の構成においては他の動作電圧が用いられてもよい。
DPG24は画素のアレイを含む。各画素は電圧レベルが制御自在に印加される金属コンタクトを含む。DPG24は高電圧源(図示せず)と平行なデータ経路(図示せず)に結合される。平行なデータ経路は、(DPG24が電子を吸収又は反射するように)各画素上の電圧を制御するための制御信号をDPG24に運ぶように構成される。制御信号は、信号がシフト・レジスタを移動するのと実質的に同じ様式で、試料の線形的移動と適合するような速度で、パターンがDPG画素アレイを電子的に移動するように調節される。このように、試料の露光された各点は、経時的に統合されるDPG画素の列(又は行)全体から反射された電子を受け取ることができる。一構成例では、DPG24はスタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)回路に似るように構成されている。
図2はDPG24の動作を示している。特に、図2はDPG基板30と、画素の列又は行の断面を示している。各画素は導電性領域32を含む。制御された電圧レベルが各画素に印加される。図2に示す例では、画素の4つは「オフ」であり、0Vがそれに印加されており、一方、1つの画素が「オン」であり、1Vがそれに印加されている。画素がオフであるかオンであるかを決定する特定の電圧は、システムのパラメータに応じて変わる。得られた局所的に静電的等電位の線34が、オフ画素に関連する歪み36を用いて示されている。この例では、DPG基板30に接近する入射電子38は画素の前で止まるようになり、かつ各画素で反射されるが、入射電子はオフ画素内に引き込まれ、吸収される。得られた反射された電流(任意の単位)がグラフ40に示されている。グラフ40で分かるように、この反射された電流は、オフ画素についてはゼロであり、オン画素については1である。図2に示したDPG基板は本明細書でさらに説明されるように構成されるDPGに含まれてもよい。特定の数の画素が図2には示されているが、画素の数は任意の選択された数の画素を含んでもよい。
図3はDPGの別の実施形態を示している。図3に示すように、DPG基板42は2次元画素アレイ44を含む。特定の数の画素が図3に示されているが、画素44の数は任意の選択された数の画素を含んでいる。一例では、画素のアレイはアレイの1つの次元に沿って4000個の画素を、アレイの他方の次元に沿って1000個の画素を含んでいる。このような実施形態では、DPG基板はデータ経路46がアレイの1つの次元に沿った画素に結合されるように構成されている。このように、データ経路の各々は、アレイのこの次元に沿った画素の各々に独立して電圧を提供する。いくつかの実施形態では、4000個の画素はデータ経路の1つに各々結合されている。したがって、このデータ経路は4000個のチャネル・データ入力として構成される。一実施形態では、データ入力の周波数(及び故に、DPGのクロック・シフト率)は約10MHzから約50MHzである。いくつかの実施形態では、データ経路によって画素に入力される電圧は、DPG基板内に含まれた回路構成(図示せず)によってアレイを横断して画素から画素へ移動される。このように、画素に入力された電圧はDPG基板の表面を矢印48の方向に「回転」又は移動する。このように、試料上の画素50は「回転」的に露光される。図3に示したDPG基板は、本明細書でさらに説明されるように構成されるDPGに含まれてもよい。
図1を再び参照すると、対物レンズの抽出部分はDPG24の前方に抽出フィールドを提供する。対物光学系は、反射された電子52がDPG24を出て行くときに、反射された電子52をプリズム20を通してそれらの第2のパスの方に向けて加速するように構成されている。プリズム20は、変換レンズから反射された電子52を受け取り、反射された電子の軌道を照射光学系26の方に向けて曲げるように構成されている。
照射電子光学系26はプリズム20とステージ12との間に存在する。照射光学系26は、電子ビームを集束させ、試料10上にビームを縮小するように構成されている。この縮小は、例えば、約1×約20×縮小率(すなわち、約1×約0.05×縮小率)の範囲である。照射光学系26に起因する電子のボケと歪みは、画素サイズの小さい部分であることが好ましい。一構成例では、画素サイズは、例えば、約22.5nmである。このような場合、照射光学系26は、約10nm〜約20nm未満の収差及び歪みを有することが好ましい。
一実施形態では、図1に示したシステムはリソグラフィ・システムとして構成されている。特に、このシステムはマスクレス反射電子ビーム照射リソグラフィ・システムとして構成されている。このように、このシステムは試料上に形成されたレジストを所定のパターンで露光するように構成されている。試料はウエハ又はレチクルである。したがって、このシステムはウエハやレチクル製造の際に用いることができる。システムが電子ビーム・リソグラフィ・システムとして構成された実施形態では、図1に示した照射サブシステムは、本明細書に完全に記載されるかのように参照により組み入れる、Mankosらに対する米国特許第6870172号及びHessらによって2004年5月21日に出願された米国特許出願第10/851041号並びにBertscheらによって2005年3月16日に出願され米国特許出願第60/662463号に記載されたように、さらに構成されてもよい。
代替実施形態では、図1に示したシステムは検査システムとして構成される。このような実施形態では、この照射サブシステムは図1に示したように構成されてもよく、照射サブシステムの種々のパラメータが検査に選択されてもよい。例えば、上記システム構成は、電子が試料により上記よりも低い電流やより低い輝度で提供されるように変えらる。これらのパラメータは、電子ビームに起因する試料の変動を回避しながら、比較的高い感度と比較的高いスループットを用いて検査が実行されるように選択される。電流や輝度などのパラメータは、(例えば、適した電子源を選択することによって及び/又は照明電子光学系18を用いて試料に照射される電子の線量を制御することによって)上記のように選択されてもよい。このシステムは、ウエハやレチクルなどの試料を検査するように構成されてもよい。このように、このシステムはウエハ検査システム又はレチクル検査システムとして構成できる。電子ビームに基づく検査システムの例は、本明細書に完全に記載されるかのように参照により組み入れる、Mankosらに対する米国特許第6555830号、Mankosらに対する米国特許第6759654号、及びMankosに対する米国特許第6878937号に説明されている。検査システムとして構成されたシステムに関し、図1に示す照射サブシステムはこれらの特許に記載されているようにさらに構成されてもよい。
図1を再び参照すると、システムは制御サブシステム54を含む。制御サブシステム54は、照射サブシステム14が試料上に電子ビームを照射している間に、試料10上に照射される電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成されている。このように、このシステムは、試料の非均一速度移動の間に実行される描画又は検査中に電子ビームを動的に制御するように構成されている。電子ビームの1つ又は複数の特性は、ステージ12によって試料が移動されるときの非均一速度に基づいて変えられることが好ましい。好ましい実施形態では、制御サブシステムは、電子がリソグラフィ又は検査に望まれる通りに試料上に照射されるように、非均一速度に対して補償するために、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成されている。このように、他のシステムとは異なり、図1に示すシステムは、試料を支持するステージが連続的ではあるが非均一な速度で動いている間に、試料を描画又は検査するように構成されてもよい。すなわち、図1に示したシステムは、ステージの加速中に試料を描画又は検査するように構成されている。いくつかの場合では、描画又は検査はステージの著しい加速中に実行されてもよい。
したがって、本明細書に記載のシステムは現在使用されている他の電子ビーム・システムに対して多数の利点を提供する。例えば、本明細書に記載のシステムは、現在の最新のリソグラフィ・システムに対して20%〜50%の速度の改善が得られる。このように、本明細書に記載のシステムは電子ビーム・リソグラフィ工程のスループットへの制限を取り除き、ステージの加速中の描画から生じるかもしれないあらゆる複雑さを補正する手段を提供する。したがって、新しいリソグラフィ・システムが費用効率の高いものになるためにはスループットができるだけ高くなる必要があるので、本明細書に記載のシステムはリソグラフィ用途に対して費用効率の高い解決策を提供する。
本明細書に記載の電子ビーム・システムの速度のこのような改善は、同様に検査用途にも有益である。例えば、現行の電子ビーム検査システムのスループットが比較的低いために、電子ビーム検査システムはウエハなどの試料全体を検査するのには広くは用いられていない。しかし、本明細書に記載のシステムは試料の検査に用いることのできるより高いスループットのシステムを提供するので、電子ビーム検査は全般的な試料検査により幅広く使用することができる。また、電子ビーム検査は現在使用されている他の多くの検査システム(例えば、光学系検査システム)よりも高い分解能を提供するので、概して典型的には従来の電子ビーム検査によって生じるウエハ製造工程のスループットの低減を緩和しながら、本明細書に記載のシステムを用いて、ウエハなどの試料のより小さい欠陥をより数多く検査することができる。このように、ウエハ製造工程は、より多くのウエハをより高い分解能で検査することによって、より厳密に制御される。
現在使用されている他の電子ビーム・システムとは異なり、本明細書に記載のシステムは、ステージが非均一速度で移動中に、描画又は検査をすることができる。このように、描画又は検査を始めることが可能になる前に一定速度が再確立される必要がないので、ステージはスワス間の逆転中に試料から遠く離れて、かつ試料に向かって移動しなくてもよい。したがって、一実施形態では、図1に示したステージ12は試料ほぼ試料のサイズ以下である距離にわたって試料10を移動するように構成されている。例えば、このステージは、電子ビームが1つのスワスの終了から次のスワスの開始までに再位置決めされるのに十分に遠くにだけ電子ビームの位置を越えて試料を移動させる。このように、ステージが電子ビームの位置を越えて試料を移動させなければならない場合には、試料が電子ビームの位置を越えて移動される距離は、スワス長方向の電子ビームの寸法にほぼ等しくなる。このように、ステージは、試料のサイズよりも大きい(例えば、2倍以上大きい)移動範囲よりもむしろ、試料のサイズによって与えられる移動範囲を有することができ、これによりシステム用のよりしっかりした構造が提供される。
連続動作/均一速度システムと連続動作/非均一速度システムとの上記の違いを図4〜7に示す。特に、図4〜7は、従来の一定速度走査と正弦波/連続加速走査の一実施形態との違いを示している。例えば、図4は試料上の電子ビームの一定速度走査を示している。特に、図4に示すように、スワス幅sw及び試料上のスワスの距離diを有するスワス56に関し、ステージ(図4には示さず)は、電子ビーム(図4には示さず)が半径Rを有する試料60の外縁を越えて位置58に配置されるように移動する。次いで、ステージは、電子ビームがスワス56が始まる試料60の上に位置決めされるように移動する。電子ビームが試料60の外縁を越えて位置決めされている間、描画又は検査がスワス56にわたって一定速度で実行されるように、試料を支持するステージは一定速度viに達するまで減速又は加速する(すなわち、非均一速度で移動する)。このように、描画中の一定速度走査の後には、ステージ逆転に対する、ステージ速度の加速/減速を用いた描画は行われない。
位置58と試料60の外縁との間の距離は、ステージの加速度aと再確立されるべきステージの一定速度に必要な時間trviに基づいて決定される。図4に示すように、位置58は試料60の外縁を十分に越えている。電子ビームの位置が試料60の外縁を越えている間、これらの位置では描画が実行されないので、電子ビームは実際には、照射サブシステムを介して誘導することはできないことに留意されたい。
ステージの一定速度が達成された後、図4に示すように電子ビームが試料60上のスワス56にわたって走査される。スワスが電子ビームによって走査されると、電子ビームを試料60の外縁を越えて再位置決めして、次のスワスのために試料速度を逆転できるように、ステージは再度移動する必要がある。このステージ速度の逆転中、試料60に対する電子ビームの位置が試料の外縁から試料の外縁を越えた位置62まで移動するように、ステージは再度加速する。試料に対する電子ビームの位置は、ステージと試料が電子ビームから十分遠くに離れて位置決めされて、電子ビームが次のスワスの開始時に位置決めされるときにステージの一定速度が再確立されるように、スワス56の端部から位置62まで移動される。したがって、試料60の外縁と位置62との間の距離は上記のように決定される。したがって、ステージは、電子ビームがスワス56の両端上で試料の外縁を十分に越えて位置決めされるように、移動する必要がある。したがって、ステージが1回のスワスで移動しなければならない全長は、試料上の実際スワスの長さdiよりも著しく長い。
このようなステージの移動が、システムシステムによって実行される工程のスループットに影響を及ぼすことは明らかである。例えば、図4に示したように実行される試料の一定速度描画に関して図5のプロットに示すように、加速度aは経時的に段階的に変動する。すなわち、加速度は時間のステップ関数である。経時的な加速度の段階的変化は、ウエハ上にスワスを描画する前後に生じるステージの加速度とスワスがウエハ上に描画されるときの一定速度に相当する。(一定速度については、加速度はゼロである。)。すなわち、スワス全体を横切る試料に対する電子ビームの位置xi(xiは図6に示されている)に関し、|x|>di/2の場合は、a(x)=aである。そうでない場合は、a=0である。このように、電子ビームが試料を越えて位置決めされるとき、ステージは加速する。電子ビームが試料の上で位置決めされるとき、ステージは一定速度で移動させられる。
このように、 図5に示すように、時間の関数としての速度のプロットでは、速度は加速度が非ゼロの間の時間中に変化する。また、速度は加速度がゼロの時間においては一定である。ステージの速度ベクトルは、隣り合うスワスが反対方向に描画されるので、大きさが一定であるが、1つのスワスから次のスワスまで方向は反対である。試料に対する電子ビームの位置xのプロットに示したように、加速中、電子ビームは試料の外縁を越えて位置決めされる。図5の例は300mmの実際のスワス長diについていのものである。図5にさらに示すように、ステージが1回のスワスに移動しなければならない距離の全距離は、試料上の実際のスワスの両側において約50mm以上を含む。したがって、実際には試料上にあるスワスの長さは僅か300mmであるが、ステージは1回のスワスについて少なくとも400mmの距離全体を移動しなければならない。また、図5に示すように、加速中は描画が実行されないが、一定速度(非加速)中は描画が実行される。
上記例では、ウエハ全体を描画するための時間T(vi)=6.99sqrt(R3/a)/Sw(式中sqrtは平方根である)である。ステージ逆転中のステージの加速度が低減される場合、又はステージ逆転が実行される時間が増大されて、これにより加速によって生じる可能性のある描画中のステージの移動における外乱が低減される場合、ウエハ全体を描画するための時間はもっと長くてもよい。例えば、ステージのジャーキングを低減させるために、ステージ逆転中のステージの加速率は30%だけ低減される。このような例では、ウエハ全体を描画するための時間は、9.09sqrt(R3/a)/Swになる。
一実施形態では、試料が本明細書に記載のシステムの実施形態において移動されるときの非均一速度は、ほぼ正弦的に変動する。このような走査の一例が図6、7に示されている。特に、図6は試料の電子ビームの非均一速度走査を示している。図6に示すように、試料上でスワス幅sw及び距離diを有するスワス64に対して、ステージ(6には示さず)は、試料68に対する電子ビーム(図6図示せず)の位置が半径Rを有する試料68の外縁に位置して、スワスが始まる位置66から、スワスが終了する試料68の外縁に位置する位置70まで移動するように移動する。また、ステージは電子ビームが異なるスワス間の位置66と70をちょっと越えて位置決めされるように移動してもよい。したがって、電子ビームが試料上の次のスワスの開始時に位置決めされるようにスワス長diとは反対方向にステージの移動を可能にするために、ステージが1つのスワスに対して移動しなければならない距離全体は、スワスの距離diにほぼ等しく、スワスの距離よりも僅かに長くてもよい。
スワス長diはスワス長方向の試料の寸法以下になるので、いくつかの実施形態では、ステージはほぼ試料のサイズ以下の距離にわたって試料を移動させるように構成される。したがって、ステージが1つのスワスに対して非均一速度走査で移動しなければならない距離全体は、ステージが均一速度走査において1つのスワスに対して移動しなければならない距離全体よりも著しく小さい。このため、電子ビーム・システム(例えば、リソグラフィ・システム又は検査システム)におけるステージの空間的要件は、ステージの移動範囲が低減されたことに起因して、非均一速度走査の間より低くなる。
このようなステージの移動範囲の低減は、走査が非均一速度で実行されるという事実に起因するものである。したがって、ステージの一定速度が再確立されているときの時間中、ステージはスワス間を移動する必要はない。その代わり、試料68の描画又は検査は、ステージの加速と減速中に、本明細書でさらに説明するようにステージの非均一速度に基づいて電子ビームの1つ又は複数の特性を制御することによって実行可能である。また、描画又は検査はステージの加速と減速中に実行可能であるので、非均一速度で実行される走査は一定速度で実行される走査よりも非常に高いスループットを有する。例えば、非均一速度で実行される試料の走査は、一定速度を用いた同じ試料の走査よりも約20%〜約50%速くなる。
図7のプロットに示すように、図6に示したように実行される試料の非均一速度走査では、ステージの加速度aは加速度が図5に示すような一定速度走査の間に変動する段階的様式とは異なり、経時的にほぼ一定に変動する。図7に示した加速度の大きさの最大値と最小値は、試料の両側の外縁において達成される。また、加速度の最大変動率は、スワスのほぼ中間地点で達成される。加速度は試料の電子ビームの位置の関数xiであってもよく、この関数を図6に示す。特に、a(x)=a sin(ωit)である(式中、ω=sqrt(a/xi)である)。
図7の3つのプロット全部を貫いて引かれた垂直線は、走査が終了又は開始するときの時間を示している。したがって、図7に示したプロットでは、1回のスワスについての描画は約0.45秒で始まり、約1.2秒継続する。図7にさらに示されるように、スワス間のステージ逆転には約0.1秒以下を要する。対照的に、図5のプロットに引かれた垂直線によって示されるように、一定速度走査のステージ逆転には約0.5秒以上を要する。したがって、非均一速度走査のためのステージの逆転時間は、一定速度走査のためのステージの逆転時間よりも約5倍以上短くなる。
図7のプロットにさらに示すように、ステージの速度は試料上のスワスの描画中にほぼ連続的に変化する。この速度はスワスのほぼ中間地点において最大値を有する。さらに図7の試料に対する電子ビームの位置xのプロットに経時的に示すように、加速及び減速中、電子ビームは試料の上に位置決めされる。また、このプロットに示すように、電子ビームは、越えたとしても、実質的にはスワス間の試料の外縁を越えて移動されない。
上記例では、ウエハ全体を描画するための時間T(ωi)=5.49sqrt(R3/a)/Swである。したがって、描画デューティ・サイクルは連続的に加速中の走査については従来の一定速度走査についてよりも著しく高い。図6、7に示した非均一速度走査では、正弦波駆動が連続的加速でステージを移動することのできる駆動の一例として用いられている。正弦波駆動はステージにおける寄生共振のその高調波のみを励起する。しかし、平均的走査速度を増大させるために、幾分高いスループットが数次高い奇数高調波(例えば、第3調波、等)を加えることによって達成される。
図6、7に示すように、ステージの加速は実質的に連続的に変化される。このようにして、加速度の変動率は、現在実行され、図4、5に示されるように、ステージ逆転中のステージの加速度の変化率に比して高くなり得ない。この図ではゼロから幾分比較的高い加速度の最大の値までほぼ瞬間的に上がる。加速度を遅くすれば、システムに加えられる力の変動は遅くなる。例えば、加速度の正弦関数的変化とともに、この正弦波の周波数は試料の幅(例えば、加速度が変動する間の距離)に左右され、この正弦波の周波数の値の例は典型的には、約1Hz〜約3Hzで、最大値は約10Hzになる。また、典型的なステージでは、ステージの機械的共振は約100Hz〜約500Hzの周波数において励起される。したがって、本明細書に記載のシステムの実施形態のステージが経験する変化の周波数成分はステージにおける機械的共振を励起する周波数よりも実質的には低くなり、これによって、リンギングを生じさせる可能性のあるステージにおけるそのような共振を発生が回避される。
対照的に、図5に示すように加速度を0から2000mm/秒2までほぼ瞬時に変化させれば、約1kHzの周波数をステージに印加することができる。したがって、このような周波数がステージの機械的共振のすべてを励起し、これによりステージのリンギングが生じる。機械的減衰手法がステージに適用される場合でも、そういったステージにおける共振は描画が一定速度走査中に描画が開始できる前に弱められねばならず、このことがこれらのシステムのスループットを低くしている。したがって、本明細書に記載のようにステージの連続的に変化する加速が、現在使用されている電子ビーム・システムに対して追加の利点を提供する。
図1を再度参照すると、上記のように、制御サブシステム54は、試料10に電子ビームを照射中に電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成されている。電子ビームの1つ又は複数の特性は、ステージ12によって試料が移動される非均一速度に基づいて変えられるのが好ましい。このような一実施形態では、制御サブシステム54は、試料に照射される電子ビームの線量が非均一速度で試料を移動中には実質的に一定であるように、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成されている。このように、描画(リソグラフィの場合)は実質的なステージの加速中に行われるが、制御サブシステムは試料のレジストに対する一定の線量を実質的に維持するために試料が曝されるビーム電流を変えることができる。したがって、描画デューティ・サイクルは100%付近まで改善することが可能である。
線量は当該分野では周知の任意の様式で制御サブシステムによって変えることができる。例えば、制御サブシステムは照射サブシステム14の1つ又は複数のコンポーネントに結合される。特に、制御サブシステムは電子銃16、照明光学系18、及び/又はDPG24に結合される。こういった例では、制御サブシステムは伝送媒体によってこれらのコンポーネントの各々に結合されてもよい。この伝送媒体は当該分野では周知の任意の適した伝送媒体を含む。
このように、制御サブシステムは、1つ又は複数のコンポーネントの1つ又は複数のパラメータを制御し、これにより試料が曝される線量を変えるように構成される。したがって、照射サブシステムの1つ又は複数のコンポーネントの1つ又は複数のパラメータはステージの非均一速度に基づいて効果的に制御される。このような一例においては、1つ又は複数のパラメータが1つ又は複数のコンポーネント自身によって(例えば、1つ又は複数のコンポーネントに集積又は結合されたコントローラによって)変えられるように、制御サブシステムは、照射サブシステムの1つ又は複数のコンポーネントに信号を送信する。あるいは、制御サブシステムは、1つ又は複数のコンポーネントの1つ又は複数のパラメータを直接変えるように構成されてもよい。照射サブシステムの1つ又は複数のコンポーネントについての適したパラメータは、(例えば、選択された線量、本明細書でさらに説明されるように動的又は経験的に決定することが可能な試料の移動に関する情報、及び線量と1つ又は複数のコンポーネントの1つ又は複数のパラメータとの間の1つ又は複数の関係に基づいて)制御サブシステムによって経験的又は動的に決定することが可能である。
このような一例においては、制御サブシステムは、電子銃16の1つ又は複数のパラメータを変えることによって試料に対する線量を変えて、これにより電子銃16によって生成されたビーム電流を変えるように構成されてもよい。別の例では、制御サブシステムは、照明電子光学系18の1つ又は複数のパラメータを変え、これによりDPG24を照明する電流を変えることによって試料が曝される線量を変えるように構成されてもよい。このような例では、照明光学系の1つ又は複数のパラメータを調節して速度が変動するビーム電流を増減させて、試料に対する正味の線量が、経時的に実質的に同じであるように、ステージの加速に応答する信号が制御サブシステムによって照明光学系に供給される。更なる例では、制御サブシステムは、DPG24の1つ又は複数のパラメータを変えて試料に対する線量を変えるように構成されてもよい。例えば、制御サブシステムはDPGの個々の画素に印加される電圧を変えるように構成されてもよい。このように、グレー・レベルが、1つ又は複数の画素が電子を画素において十分な量よりも低い量で反射するように画素の1つ又は複数で生成される。このようなグレー・レベルは、DPG上の像がDPGを横断して「回転」又は移動する速度を制御することによって生成される。
別の実施形態では、制御サブシステムによって変えられる電子ビームの1つ又は複数の特性には、電子ビームが試料に照射されるパターンを含む。特に、制御サブシステムは上記のようなDPG24に結合されてもよい。このように、制御サブシステムは、電子ビームが試料上に照射されるパターンが、試料が移動されている非均一速度に従って変化(例えば、増減)されるように、DPGのクロック・シフト率を変える。このように、制御サブシステムは、電子ビームに転写されるDPG上のパターンのデータ寿命を変えるように構成されてもよい。
上記のような線量とデータ寿命の変更は、電子ビームがDPGに入射するときと電子ビームが試料に入射するときとの間の遅延を考慮してもよい。このような遅延は比較的一定で、事前の測定(例えば、システムの較正)に基づいて決定される。したがって、制御サブシステムは、電子ビームが試料上に照射されるパターンを変えるときのこの遅延、線量、ステージの非均一速度を補償するために変えられる電子ビームの他のあらゆる特性を考慮してもよい。
また、ビーム電流(例えば、線量)と、電子ビームが試料上に照射されるパターンとが同時に変えられてもよい。例えば、制御サブシステムは、データ寿命からのより高次の補正を含む、ステージの非均一速度に基づいて電子ビーム電流を制御するように構成されてもよい。また、制御サブシステムは、より高次の補正を含む、描画パターンを試料の位置にリンクさせるためのクロッキングを動的に変えるように構成されてもよい。
追加の実施形態では、制御サブシステムは電子ビームによる試料の加熱を補償するために電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成されている。試料を加熱すれば、(例えば、加熱によって生じる試料の膨張に起因して)試料上の電子ビームの位置を変えることができる。このように、第1のスワスは試料が比較的「冷たい」間に試料上に描画される。しかし、試料は第1のスワス中に比較的加熱されることがあり、そういった加熱によって生じるウエハの膨張は以降のスワスがウエハ上に描画されるときの実際の位置を変えるかもしれない。したがって、試料に対する電子ビームの位置は、(例えば、動的に、あるいは所定のデータを用いて)本明細書でさらに説明するように制御サブシステムによって決定され、それに相応して電子ビームの1つ又は複数の特性を制御サブシステムによって変えることが可能である。例えば、試料の加熱とそれにより生じる試料の膨張は比較的に予測可能及び/又は反復可能であり、(例えば、試料の材料の電気的特性、材料の熱膨張係数、等から)経験的に又は本明細書に記載するように実験的に決定されてもよい。したがって、試料上に照射されたパターンの位置は、試料の膨張に一致するように「拡張」される。
上記実施形態の各々において、制御サブシステムは非均一速度に基づいて電子ビームの1つ又は複数の特性を変えることが好ましい。このように、制御サブシステムは、電子ビームの1つ又は複数の特性を経時的に相応して変えることができるように非均一速度を時間の関数として決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、制御サブシステムは、(例えば、試料上に電子ビームが照射されている間に)非均一速度を動的に決定するように構成されてもよいし、所定のデータから非均一速度を決定するように構成されてもよい。例えば、制御サブシステムは、ステージ及び/又は試料の位置、ステージ速度、ステージ加速度、(加速、例えばジャークの)高次導関数、又はこれらのいくつかの組み合わせを監視するように構成されてもよい。また、制御サブシステムはステージ及び/又は試料の位置に対する電子ビーム位置を決定するように構成されてもよい。この情報は制御サブシステムによって本明細書にさらに記載されるように動的に取得されてもよい。あるいは、この情報は、本明細書においてさらに記載されるように、制御サブシステムによって取得されてもよいし、試料上に電子ビームを照射する前に制御サブシステムに提供されてもよい。このようにいずれかの様式で取得された情報を用いて、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えることによって描画又は検査中に電子ビームに対する試料の移動を補償することもできる。
一実施形態では、制御サブシステムは、試料の移動中に電子ビームに対する試料の位置を動的に決定するように構成されている。このような実施形態では、制御サブシステムは、電子ビームに対して決定された試料の位置に基づいて電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成されている。したがって、制御サブシステムは、非均一速度によって生じた試料の位置の誤差を動的に追跡するように構成される。したがって、制御サブシステムは照射サブシステムの最終レンズと試料との間に厳密なフィードバックを提供するように構成される。
このようないくつかの実施形態では、試料上のオンボード・サーボ・マークを用いて、電子ビームに対する試料の位置を追跡する。このサーボ・マークは、例えば、試料の描画又は検査のための案内として用いることのできるサーボ・トラックを含む。他の場合には、試料上にある既存の幾何学形状を用いて、電子ビームに対する試料の位置を決定することができる。この既存の幾何学形状は、例えば、試料(例えば、ウエハ)上に形成された「ストリート」又はけがき線を含む。
したがって、一実施形態では、試料はサーボ・パターンを含む。サーボ・パターンは比較的まばらであってもよい。このような実施形態では、制御サブシステムは、サーボ・パターンに応答する出力信号を断続的に生成するように構成された測定サブシステムを含む。測定サブシステムは光学系サブシステム又は電子ビーム・サブシステムを含み、この両方は本明細書にさらに記載するように構成される。測定サブシステムは、ステージによる試料の移動中に、又は照射サブシステムによって試料上に実行される工程の前に、(例えば、リソグラフィ又は検査中に動的に)出力信号を生成するように構成されてもよい。出力信号は、例えば、ステージ又は試料に関する位置データを提供するために十分に頻繁に、断続的に生成される。このように、出力信号はステージによる試料の移動中に連続的に生成されない。また、制御サブシステムは2つ以上の出力信号から試料又はステージの位置を決定するように構成されている。例えば、制御サブシステムは、これら2つ以上の出力信号を組み合わせることによってステージ又は試料の位置がいつでも推測されるように、位相ロック・ループ又は他のタイミングと補間サブシステムを含んでもよい。
制御サブシステムの電子コンポーネントに起因して、ステージ又は試料の位置が測定されるときとステージの位置が決定されるときとの間には遅延が存在することは明白である。このような遅延は比較的小さい(例えば、約100ns〜約300ns)が、試料をさらに正確に描画又は検査を行うために、制御サブシステムによって対処することが可能である。例えば、このような遅延は比較的一定であり、制御サブシステム及び/又は事前の測定(例えば、システムの較正)に関する情報に基づいて決定される。したがって、制御サブシステムは、電子ビームが試料上に照射されるパターンを変えるときのこの遅延、線量、ステージの非均一速度を補償するために変えられる電子ビームの他のあらゆる特性を考慮する。
いくつかの実施形態では、制御サブシステムは、試料の移動中に電子ビームに対する試料の位置を動的に決定するように構成された光学系サブシステムを含む。このような一実施形態では、光学系サブシステムは、干渉計として、又は反射に基づくイメージング・サブシステムなどの当該分野では周知の他の任意の適した光学系サブシステムとして構成されてもよい。どのような場合でも、光学系サブシステムを用いて、ステージ又はステージに結合されたコンポーネント(例えば、鏡)に対して測定を行ってもよい。あるいは、光学系サブシステムを用いて、試料に対して直接測定を行ってもよい。また、いくつかの実施形態では、光学系サブシステムを用いて、電子ビームによる試料のパターン依存性の加熱からの歪みに起因するレンズ対試料の位置を決定する。
上記のように構成された光学系サブシステムと制御サブシステムが含まれたシステムとを含む制御サブシステムの一実施形態が、図8に示されている。この実施形態では、光学系サブシステム72は干渉計として構成されている。特に、光学系サブシステム72は光を生成するように構成された光源74を含む。光源74は当該分野では周知の適した光源を含む。光学系サブシステム72はビーム・スプリッタ76も含む。ビーム・スプリッタ76は、光源によって生成された光をほぼ等しい強度を有する異なる2つのビーム(すなわち、サンプル・ビームと基準ビーム)に分割するように構成されている。 ビーム・スプリッタ76は当該分野では周知の適したビーム・スプリッタでよい。
サンプル・ビームは試料10に向けられ、基準ビームは反射性コンポーネント78に向けられる。反射性コンポーネント78は当該分野では周知の任意の適した反射性コンポーネント(例えば、平面鏡)を含む。また、反射性コンポーネント78はビーム・スプリッタ76から知られた距離に位置決めされ、ビーム・スプリッタに対する反射性コンポーネント78の位置は実質的に一定である。
サンプル・ビームと基準ビームが、試料と反射性コンポーネントによってそれぞれ反射された後、サンプル・ビームと基準ビームはビーム・スプリッタ76で結合される。このように、サンプル・ビームと基準ビームは相互に干渉する。また、サンプル・ビームと基準ビームとの間の干渉は、サンプル・ビームがビーム・スプリッタから試料まで移動し、再び戻る距離と基準ビームがビーム・スプリッタから反射性コンポーネント78まで移動し、再び戻る距離との間の差に応じて変動する。
サンプル・ビームと基準ビームが結合された後、この結合されたビームは検出器80に向けられる。検出器80は当該分野では周知の任意の適した検出器である。検出器80はビーム間の干渉に応答する出力信号(図示せず)を生成するように構成される。また、検出器80は上記のような制御サブシステム54に結合される。このように、制御サブシステムは、検出器からの出力信号を受け取り、出力信号を用いて試料10の位置を決定するように構成される。
図8には光学系サブシステム72が照射サブシステム14から側方に離間されて示されているが、光学系サブシステムの個々のコンポーネントを図面中で分かり易く説明できるように、光学系サブシステムはこのように示されているに過ぎない。光学系サブシステムは照射サブシステムに対して任意の適した位置に配置されてもよいことを理解されたい。また、光学系サブシステムが照射サブシステムに結合される(例えば、照射サブシステムの上に設置される)ように光学系サブシステムを配置することが好ましい。このように、照射サブシステムによって試料上に照射された電子ビームに対する光学系サブシステムの位置は実質的に一定になる。したがって、光学系サブシステムによって生成される位置情報を用いて、電子ビームに対する試料の位置を高精度で決定することができる。いくつかのそういった構成においては、光学系サブシステムは試料に最も近い照射サブシステムの表面に結合される。光学系サブシステムのそのような一構成例は、本願に完全に記載されているかのように参照により組み入れられるMankosらに対する米国特許第6870172号に説明されている。
本明細書に記載の実施形態に含まれ、用いられてもよい光学系サブシステムの追加の構成は、Pealeらに対する米国特許第6687008号、並びにHessらによって2002年6月4日に出願され、米国特許出願公開第2004/0039760として公開された米国特許出願第10/163172号、Zhuらによって2003年3月22日に出願され、米国特許出願公開第2004/0125488号として公開された米国特許出願第10/395051号、Pealeらによって2005年3月28日に出願された米国特許出願第60/665771号、及びHessらによって2005年5月17日に出願された米国特許出願第11/130830号において説明されており、これらを本願に完全に記載されているかのように参照により組み入れられる。光学系サブシステム72及び本明細書に記載のシステムは、この特許及びこれらの特許出願に記載されているようにさらに構成されてもよい。制御サブシステム、照射サブシステム、及び図8に示したシステムは、本明細書に記載のようにさらに構成されてもよい。
異なる実施形態では、制御サブシステムは、試料の移動中に電子ビームに対する試料の位置を動的に決定するように構成された電子ビーム・サブシステムを含む。この電子ビーム・サブシステムは二次コレクタ(図示せず)と一緒に用いられる電子ビームを含む。いくつかの実施形態では、二次コレクタと一緒に用いられる電子ビームは、照射サブシステムの電子ビームである。このように、二次コレクタは、描画又は検査中に試料から反射及び/又は散乱される電子を検出するように構成される。二次コレクタはシステム内の任意の適した位置に配置される(例えば、試料にも最も近いところに位置する照射サブシステムの表面に結合されてもよい)。いくつかの実施形態では、電子ビーム・サブシステムを用いて、パターン依存性の試料の電子ビーム加熱に起因する試料上の電子ビームの位置のずれを検出する。
上記のように構成された電子ビーム・サブシステムと制御サブシステムが含まれるシステムとを含む制御サブシステムの一実施形態が、図9に示されている。この実施形態では、電子ビーム・サブシステムは電子カラム82を含む。電子カラム82は、試料10上に電子を誘導し、試料10から反射及び/又は散乱された電子を収集するように構成される。また、電子カラム82は、収集された電子に応答して出力信号を生成するように構成されてもよい。電子カラムは上記のような制御サブシステム54に結合される。このように、制御サブシステムは、電子カラムから出力信号を受信し、この出力信号を用いて試料10の位置を決定するように構成されている。
図9には電子カラム82が照射サブシステム14から側方に離間されて示されているが、電子カラムは多数の異なる様式でシステム内に配置されてもよいことを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、照射サブシステム14はマルチカラム照射サブシステムとして構成される。このような実施形態では、照射サブシステムのカラムの1つを用いて、試料に関する位置的情報を決定する。
また、電子ビームに対する試料の位置を動的に決定するために、光学系サブシステム又は電子ビーム・サブシステムを含む制御サブシステムの実施形態が本明細書に記載されているが、実際のビーム対試料の位置に対する最も正確なプロキシを形成するために、他の位置、速度、及び/又は加速度測定デバイスが照射サブシステムに対して種々の場所に配置されてもよいことを理解されたい。例えば、図1に示すように、制御サブシステム54は、上記のようにステージ12に結合される。このように、制御サブシステムは、電子ビームに対するステージの、ひいては試料の位置を決定するのに用いることのできるステージの1つ又は複数のコンポーネントからの情報を受け取るように及び/又はそれにアクセスするように構成される。制御サブシステム、照射サブシステム、図9に示したシステムは本明細書に記載するようにさらに構成される。
異なる実施形態では、制御サブシステムは所定の実験データを用いて試料の移動中に電子ビームに対する試料の位置を決定するように構成されている。このように(反復的な誤差に対して機能する)事前に特徴付けられたケースでは、正確な規則で描画された試料(例えば、ウエハ)を用いて、加速、マウント上の歪み、ステージ、等から生じるウエハ位置の歪みのすべてを経験的にマッピングすることが可能である。また、パターン依存性の試料の電子ビーム加熱からの歪みは、このようにマッピングすることも可能である。
例えば、ウエハはシステムによって描画され、試料のイメージが(例えば、動的に、又は描画に続いて)取得される。このような実施形態では、上記の光学系サブシステム及び電子ビーム・サブシステムなどの検出器を用いて、そのような規則化された較正ウエハを読み取る。次いで、試料のイメージが、照射サブシステムによって照射されたパターン(例えば、ウエハ上の理想的なパターン)の空間的特性を示すマップと比較される。このように、試料イメージとマップとの間の違いがウエハ上のパターンの歪みを示す。このような歪みは、試料の加熱、ステージ移動、照射サブシステムの電子光学系の特性等によって生じる。また、違いの特性を用いて、どの歪みがどの違いを生じさせたかを決定することもできる。例えば、ウエハの加熱によって生じた歪みは、ステージ移動(例えば、ジャーク)の誤差によって生じた歪みとは異なる特性を有する。
したがって、この違いを用いて空間的誤差マップを作り、このマップを用いて予測可能な又は反復可能な誤差を無くすことができる。このように、空間的誤差マップは、規則化された較正試料(例えば、ウエハ)を用いて推測的に作製することができる。制御サブシステムは、描画又は検査中にステージ及び/又は電子ビームを微細位置決めするために、そのようなマップはフィード・フォワード・マップに変換するように構成される。
本明細書に記載の制御サブシステムは、リソグラフィ・システムと検査システムなどの既存の電子ビーム・システム(図示せず)に組み込むことが可能であるという点でも有利である。また、本明細書に記載の制御サブシステムが組み込まれる既存の電子ビーム・システムのステージは、描画又は検査中に非均一速度で移動可能なステージと置き換えられてもよい。このように、既存の電子ビーム・システムは、電子ビーム・システムが本明細書に記載の利点を有することができるように、本明細書に記載のような制御サブシステムが後付けされてもよい。
したがって、一実施形態は、電子ビーム照射システムに結合されるように構成された制御サブシステムに関する。この制御サブシステムは、非均一速度での試料の移動中に、電子ビーム照射システムによって試料上に照射された電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるようにも構成されている。この制御サブシステムは、本明細書に記載のように、かつ制御サブシステム54として図面に示したようにさらに構成されてもよい。
いくつかの既存のシステムでは、システムの既存の制御サブシステムの構成を変えて、本明細書に記載の機能を実行することが可能である。例えば、本明細書に記載の制御サブシステムの1つ又は複数の機能を実行するために、既存の制御サブシステムのプロセッサが改変される。このようなプロセッサはコンピュータ・システムに含まれてもよい。コンピュータ・システムは、パーソナル・コンピュータ・システム、メインフレーム・コンピュータ・システム、ワークステーション、又は当該分野で周知の他のデバイスを含む種々の形態を取ることができる。一般に、用語「コンピュータ・システム」は、メモリ媒体からの命令を実行する1つ又は複数のプロセッサを有するどのようなデバイスも包含するものと広義に定義される。
したがって、既存の制御サブシステムでは、本明細書に記載の制御サブシステムの1つ又は複数の機能を実行するために、プロセッサによって実行される命令が修正される。本明細書に記載のような方法を実行するプログラム命令は、搬送媒体を介して伝送されても、そこに格納されてもよい。搬送媒体は、ワイヤ、ケーブル、又は無線伝送リンクなどの伝送媒体である。搬送媒体は、リード・オンリー・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ、磁気又は画像収集ディスク、又は磁気テープなどの記憶媒体であってもよい。
プログラム命令は、プロシージャ・ベースの技法、コンポーネント・ベースの技法、及び/又は特にオブジェクト指向の技法を含む任意の種々の様式で実現できる。例えば、プログラム命令は、必要に応じて、Matlab、Visual Basic、ActiveXコントロール、C、C++オブジェクト、C#、Java(登録商標)Beans、Microsoft Foundation Classes(「MFC」)又は他の技術又は方法論を用いて実現される。
別の実施形態は試料上に電子ビームを照射する方法に関する。この方法は試料を非均一速度で移動させるステップを含む。この方法は非均一速度の試料の移動中に試料上に電子ビームを照射するステップも含む。また、この方法は非均一速度に基づいて、試料上に電子ビームを照射中に電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップも含む。
一実施形態では、非均一速度はほぼ正弦波的に変動する。別の実施形態では、試料を移動させるステップは、ほぼ試料のサイズ以下の距離にわたって実行される。
追加の実施形態では、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップは、電子ビームの線量が試料上への電子ビームの照射中に実質的に一定であるように電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップを含む。別の実施形態では、電子ビームの1つ又は複数の特性は、電子ビームが試料上に照射されるパターンを含む。更なる実施形態では、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップは、電子ビームの1つ又は複数の特性を変えて、電子ビームによる試料の加熱を補償するステップを含む。
いくつかの実施形態では、この方法は試料の移動中に電子ビームに対する試料の位置を動的に決定するステップを含む。他の実施形態では、この方法は所定の実験データを用いて試料の移動中に電子ビームに対する試料の位置を決定するステップを含む。
上記の方法の実施形態のステップの各々は、本明細書にさらに記載されるように実行されてもよい。また、上記方法の実施形態の各々は、本明細書に記載の他の1つ又は複数のステップを含んでもよい。さらに、上記方法の実施形態の各々は、本明細書に記載し、説明されたシステムの1つ又は複数によって実行されてもよい。
本発明の種々の態様の更なる改変例及び代替的実施形態は、この説明からみて当業者には明白となろう。例えば、試料上に電子ビームを照射するシステム、制御サブシステム、方法が提供される。したがって、この記載は単なる説明的なものと解釈されるべきであり、本発明を実施する一般的な様式を当業者に教示することを目的としたものである。本明細書に示し、記載した本発明の形態は現時点では好ましい実施形態とみなされるべきであることを理解されたい。本発明についての上記説明の利益を得た当業者にはすべて明らかであろうが、要素及び材料は、本明細書において示し、かつ、説明した要素及び材料に置き換えられてよく、パーツ及びプロセスは逆にすることが可能であり、また、本発明のいくつかの特徴は独立して用いられてもよい。添付の特許請求の範囲に記載されている本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、本明細書において記述した要素に変更を加えることができる。
試料上に電子ビームを照射するように構成されたシステムの一実施形態の側面図を示す略図である。 図1に示したシステムの照射サブシステムが電子ビームが試料上に照射されるパターンを如何に変えるかを示す略図である。 図1に示したシステムに含まれる照射サブシステムのパターン生成器の一例の斜視図を示す略図である。 試料上の電子ビームの一定速度走査を示す略図である。 加速度、速度、及び試料に対する電子ビームの位置を図4に示す一定速度走査に関する時間の関数として示すプロットである。 試料上の電子ビームの非均一速度走査の一実施形態を示す略図である。 加速度、速度、及び試料に対する電子ビームの位置を図6に示す非均一速度走査に関する時間の関数として示すプロットである。 試料上に電子ビームを照射するように構成されたシステムの異なる一実施形態の側面図を示す略図である。 試料上に電子ビームを照射するように構成されたシステムの異なる一実施形態の側面図を示す略図である。

Claims (23)

  1. 試料上に電子ビームを照射するように構成されたシステムであって、
    非均一速度で前記試料を移動させるように構成されたステージと、
    前記ステージが前記試料を前記非均一速度で移動している間に、前記試料上に前記電子ビームを照射するように構成された照射サブシステムと、
    前記照射サブシステムが前記非均一速度に基づいて前記試料上に前記電子ビームを照射している間に、前記電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるように構成された制御サブシステムと
    を備える、システム。
  2. 前記システムがリソグラフィ・システムとしてさらに構成された請求項1に記載のシステム。
  3. 前記システムが検査システムとしてさらに構成された請求項1に記載のシステム。
  4. 前記非均一速度がほぼ正弦波的に変動する請求項1に記載のシステム。
  5. 前記ステージが、ほぼ前記試料のサイズ以下の距離にわたって前記試料を移動させるようにさらに構成された請求項1に記載のシステム。
  6. 前記制御サブシステムが、前記試料上に照射される前記電子ビームの線量が前記移動中に実質的に一定になるように前記電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるようにさらに構成された請求項1に記載のシステム。
  7. 前記電子ビームの1つ又は複数の特性が、前記電子ビームが前記試料上に照射されるパターンを含む請求項1に記載のシステム。
  8. 前記制御サブシステムが、前記電子ビームによる前記試料の加熱を補償するために、前記電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるようにさらに構成された請求項1に記載のシステム。
  9. 前記制御サブシステムが、前記移動中に前記電子ビームに対する前記試料の位置を動的に決定するようにさらに構成された請求項1に記載のシステム。
  10. 前記制御サブシステムが、前記移動中に前記電子ビームに対する前記試料の位置を動的に決定するように構成された光学系サブシステムを備える請求項1に記載のシステム。
  11. 前記制御サブシステムが、前記移動中に前記電子ビームに対する前記試料の位置を動的に決定するように構成された電子ビーム・サブシステムを備える請求項1に記載のシステム。
  12. 前記制御サブシステムが、所定の実験データを用いて、前記移動中に前記電子ビームに対する前記試料の位置を決定するようにさらに構成された請求項1に記載のシステム。
  13. 前記試料がサーボ・パターンを含み、前記制御サブシステムが前記サーボ・パターンに応答して断続的に出力信号を生成するように構成された測定サブシステムを含み、前記制御サブシステムが前記出力信号の2つ以上から前記試料又は前記ステージの位置を決定するようにさらに構成された請求項1に記載のシステム。
  14. 電子ビーム照射システムに結合されるように構成された制御サブシステムであって、前記制御サブシステムが、非均一速度の前記試料の移動中に、前記電子ビーム照射システムによって試料上に照射された電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるようにさらに構成された、制御サブシステム。
  15. 試料上に電子ビームを照射する方法であって、
    非均一速度で前記試料を移動させるステップと、
    前記移動中に前記試料上に前記電子ビームを照射するステップと、
    前記非均一速度に基づいて前記照射中に、前記電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップと
    を含む、方法。
  16. 前記非均一速度がほぼ正弦波的に変動する請求項15に記載の方法。
  17. 前記移動させるステップが、ほぼ前記試料のサイズ以下の距離にわたって実行される請求項15に記載の方法。
  18. 前記変えるステップが、前記電子ビームの線量が前記照射中に実質的に一定になるように前記電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップを含む請求項15に記載の方法。
  19. 前記電子ビームの1つ又は複数の特性が、前記電子ビームが前記試料上に照射されるパターンを含む請求項15に記載の方法。
  20. 前記変えるステップが、前記電子ビームによる前記試料の加熱を補償するために前記電子ビームの1つ又は複数の特性を変えるステップを含む請求項15に記載の方法。
  21. 前記移動中に前記電子ビームに対する前記試料の位置を動的に決定するステップをさらに含む請求項15に記載の方法。
  22. 所定の実験データを用いて、前記移動中に、前記電子ビームに対する前記試料の位置を決定するステップをさらに含む請求項15に記載の方法。
  23. 前記試料がサーボ・パターンを含み、前記方法が、サーボ・パターンに応答して断続的に出力信号得を生成するステップと、前記出力信号の2つ以上から前記試料又は前記ステージの位置を決定するステップとをさらに含む請求項15に記載の方法。
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