JP2009301768A - 電子デバイス装置の製造方法、および電子デバイス装置の製造装置 - Google Patents

電子デバイス装置の製造方法、および電子デバイス装置の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】有機機能層を形成するための材料の劣化を多大な手間や時間をかけずに確実に検出することのできる電子デバイス装置の製造方法および製造装置を提供すること。
【解決手段】有機EL装置を製造する際、第1大型基板210上に有機機能層の検査パターン181t、182t、183t(R)、(G)、(B)、184tを互いにずれた位置に形成しておき、これらの検査パターンに単波長の光を照射し、検査パターンから出射されたPL光の検出結果に基づいて有機機能膜の良否を判定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子などの電子デバイスを基板上に備えた電子デバイス装置の製造方法、当該電子デバイス装置の製造装置に関するものである。
発光素子などの電光変換素子や、受光素子や太陽電池などの光電変換素子を備えた電子デバイス装置では、使用する材料が大気中の酸素や水分によって劣化する場合があり、このような場合、電子デバイス装置の製造工程では、大気とは異なる雰囲気中で基板に対して連続して行なう複数の処理工程が行なわれる。
例えば、基板上に電光変換素子として有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)が形成された有機エレクトロルミネッセンス装置(以下、有機EL装置という)を製造する場合には、基板上に、基板上に、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電膜からなる陽極層を形成した後、発光層などの有機機能層は真空雰囲気中で真空蒸着などの方法により形成される。また、有機機能層の上層に陰極層を形成する場合も真空雰囲気中で行なわれる。さらに、陰極層を形成した後も、大気に晒すと陰極層を介して酸素や水分が侵入するおそれがあるため、陰極層を形成した後、封止樹脂や封止基板を用いた封止処理工程が行なわれる(特許文献1参照)。
従って、有機機能層の形成工程、陰極層の形成工程、および封止工程の間も、基板が大気に晒されないようにして各工程が行なわれることになる。また、従来は、有機EL素子の検査は封止工程の後に行なわれる。
特開2006−80094号公報
しかしながら、有機EL装置を連続生産すると、水分などに対する管理が十分でも、途中から所望の発光特性を備えた有機EL素子を得ることができないことがある。例えば、同一の蒸着材料を用いて有機EL装置を連続生産すると、製造開始から1日目、2日目、3日目、4日目と経過するうちに、色度や輝度が以下
色度(x) 色度(y) 輝度(Cd/m2
1日目 0.188 0.316 1023
2日目 0.278 0.344 558
3日目 0.265 0.385 165
4日目 0.227 0.359 57
に示すように変化することがある。
本発明者らは、かかる問題を鋭意検討した結果、有機EL装置を連続生産する際、有機機能層の真空蒸着に用いた蒸着材料が真空蒸着時に繰り返し加熱されるうちに劣化するため、所望の発光特性を備えた有機EL素子を得ることができなくなる、という新たな知見を得た。従って、蒸着材料の劣化を監視し、劣化が始まったときには蒸着材料を交換する方法が考えられる。
しかしながら、蒸着材料を定期的に採取して分子構造などを分析しても、劣化の有無を判定できないという問題点があり、有機EL素子を製造した後、有機EL素子を発光させて検査し、検査結果をフィードバックするという方法しかないのが現状である。このため、蒸着材料の劣化を検査するのに多大な手間と時間がかかるとともに、有機EL素子では有機機能膜が複数積層されているため、いずれの有機機能膜が不具合であるか判定できないという問題点がある。
なお、有機材料は熱以外でも劣化することから、かかる問題点は、有機機能層を真空蒸着以外の方法により形成する場合でも同様に発生するおそれがある。また、かかる問題点は、有機EL装置に限らず、有機機能膜を用いた電光変換素子や光電変換素子を備えた電子デバイス装置では、同様に発生するおそれがある。
以上の問題に鑑みて、本発明の課題は、有機機能層を形成するための材料の劣化を多大な手間や時間をかけずに確実に検出することのできる電子デバイス装置の製造方法および製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、基板に対して電子デバイスを構成する有機機能膜を形成する有機機能膜形成工程を有する電子デバイス装置の製造方法において、前記有機機能膜形成工程の後、前記有機機能膜に単波長の光を照射し、当該有機機能膜から出射されたフォトルミネッセンス光(以下、PL光という)の検出結果に基づいて前記有機機能膜の良否を判定する検査工程を行なうことを特徴とする。
本発明では、基板に対して電子デバイスを構成する有機機能膜を形成する1乃至複数の有機機能膜形成エリアを有する電子デバイス装置の製造装置において、前記基板に形成された前記有機機能膜に照射する単波長の光を発生させる単波長光源と、前記光の照射により前記有機機能膜から出射されたPL光を検出する分光機とを有することを特徴とする。
本発明では、発光素子などの電光変換素子や、受光素子や太陽電池などの光電変換素子を備えた電子デバイス装置を製造するにあたって、電子デバイスを構成する有機機能膜を形成した後、有機機能膜に単波長の光を照射し、当該有機機能膜から出射されたPL光の検出結果に基づいて有機機能膜の良否を判定する。このため、電子デバイスを完成させずとも有機機能膜を判定できる。また、有機機能膜が複数用いられている場合でも、いずれの有機機能膜が不具合であるかを容易に判定することができる。さらに、PL光を利用した検出であれば、通常の化学分析と違って、電光変換特性や光電変換特性を直接、評価できるので、電子デバイスに用いる有機機能膜の良否を確実に判定することができる。さらにまた、PL光を利用した検査であれば、非接触かつ短時間のうちに多大な手間をかけずに行なうことができるので、製造工程に検査工程を追加しても、生産性を低下させることがなく、かつ、検査装置を追加しても製造装置が大型化することもない。
本発明において、前記電子デバイスは、有機EL素子である。有機EL素子を構成する有機機能膜の検査にPL光を利用すれば、有機EL素子の発光特性を直接、評価できるので、良否を確実に判定することができる。
本発明において、前記検査工程では、前記PL光におけるピーク波長の基準値からのずれ量が所定値以下である場合に当該有機機能膜を良と判定し、前記ずれ量が前記所定値を越える場合に当該有機機能膜を否と判定することが好ましい。PL光のスペクトルにおけるピーク波長の基準値からのずれ量であれば、有機EL素子などの発光素子の発光特性との相関性が特に高いため、蒸着材料の劣化を確実に判定することができる。また、ピーク波長の基準値からのずれ量であれば、数値化も容易であるため、量産での検査に適している。
本発明は、前記有機機能膜形成工程において前記有機機能膜を真空蒸着法により形成する場合に適用すると効果的である。真空蒸着法の場合、蒸着材料の加熱や輻射熱の影響で蒸着材料の熱劣化が発生しやすい分、本発明を適用した効果が顕著である。
本発明では、前記検査工程において前記有機機能膜が否と判定されたときの対応としては、当該有機機能膜の形成に用いた蒸着材料を交換することが好ましい。かかる方法を採用すれば、それ以降、熱劣化した蒸着材料を用いての成膜を中止でき、不具合品の発生を迅速に防止することができる。また、必要最小限の頻度、および最適なタイミングで蒸着材料を交換することができる。
本発明において、前記有機機能膜形成工程では、大気と異なる雰囲気中で前記有機機能膜を形成するとともに、当該有機機能膜形成工程の後、大気と異なる雰囲気中で前記有機機能膜の上層に無機膜を形成する無機膜形成工程を行なう場合、前記有機機能膜形成工程の後、前記無機膜形成工程の前に、前記有機機能膜を大気と接触させることなく大気と異なる雰囲気中に保持したまま前記検査工程を行なうことが好ましい。PL光の検出は、雰囲気に対する制約が少ないため、大気と異なる雰囲気で行なうことができる。従って、有機機能膜形成工程、検査工程、および無機膜形成工程を行なう間、基板を大気と異なる雰囲気に保持することができるので、基板を大気と異なる雰囲気から出した場合と違って、雰囲気を切り換えるために多大な時間を費やす必要がない。それ故、検査工程を追加した場合でも生産性が低下することがない。
本発明において、前記検査工程で検査対象となる有機機能膜については、前記基板において前記有機EL素子を形成すべき領域からずれた被検査領域に形成することが好ましい。このように構成すると、検査のためだけの基板を流す必要がなく、量産の中で検査を行うことができるので、無駄な成膜を行なう必要がないとともに、量産品一つ一つに対する全数検査を行なうことも容易である。
本発明において、前記基板に対して前記有機機能膜形成工程を複数回行なって複数種類の前記有機機能膜を積層するとともに、前記検査工程で検査対象となる有機機能膜は、複数種類であり、前記検査対象となる複数種類の有機機能膜については前記被検査領域において互いにずれた位置に形成することが好ましい。このように構成すると、検査対象が複数あっても、各々を検査することができる。
本発明を適用した有機EL装置の製造装置では、前記有機機能膜形成エリアと、前記単波長光源および前記分光機が配置された検査エリアとが前記基板の搬送方向に沿って配置され、前記有機機能膜形成エリア内、前記検査エリア内、および前記有機機能膜形成エリアから前記検査エリアに前記基板が移動する空間はいずれも、大気と異なる雰囲気に保持されることが好ましい。このように構成すると、製造工程の途中に検査工程を挿入した場合でも、有機機能膜が大気に触れて劣化することを防止することができる。
本発明において、前記単波長光源および前記分光機は前記検査エリアの外側に配置され、前記検査エリアの壁面には、前記単波長光源から出射された光を前記検査エリア内に導くとともに、前記PL光を前記検査エリア外に導く透光部が形成されていることが好ましい。このように構成すると、単波長光源および分光機を検査エリアの内側に配置した場合と違って、大気と異なる雰囲気とした検査エリアから、単波長光源や分光機のコードなどを引き出す必要がないので、検査エリアを密閉構造とするのが容易である。
本発明において、前記検査エリアに対して前記基板の搬送方向における下流側には、大気と異なる雰囲気で前記有機機能膜の上層に無機膜を形成する無機膜形成エリアを備え、前記検査エリアは、大気と異なる雰囲気で前記基板を前記有機機能膜形成エリアから前記無機膜形成エリアを搬送する基板搬送室に配置されていることが好ましい。PL光の検出は、雰囲気に対する制約が少ないため、大気と異なる雰囲気で行なうことができる。従って、有機機能膜形成工程、検査工程、および無機膜形成工程を行なう間、基板を大気と異なる雰囲気に保持することができるので、基板を大気と異なる雰囲気から出した場合と違って、雰囲気を切り換えるために多大な時間を費やす必要がない。それ故、検査エリアを追加した場合でも生産性が低下することがない。また、PL光の検出であれば、短時間に行なうことができるので、有機機能膜形成エリアから無機膜形成エリアに搬送する基板搬送室を検査エリアとして有効利用でき、かかる有効利用を行なえば、検査エリアを追加する場合でも、製造装置が大型化することがないという利点がある。
図面を参照して、本発明を適用した有機EL装置、その製造方法並びに製造装置について説明する。なお、以下の説明に用いる各図においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせてある。また、以下の実施の形態では、本発明が適用される電子デバイス装置として有機EL装置を例示する。
[有機EL装置の構成]
図1(a)、(b)は各々、本発明を適用した有機EL装置の平面的な構成を各構成要素と共に第2基板側から見た平面図、およびそのJ−J′断面図である。
図1(a)、(b)において、本形態の有機EL装置100では、素子基板としての第1基板110と、封止基板としての機能を担う第2基板120とを備えており、第1基板110において、複数の有機EL素子180が形成されている面側に第2基板120が重ねて配置されている。
第1基板110と第2基板120とは、第1シール材層191および第2シール材層192によって貼り合わされている。かかる第1シール材層191および第2シール材層192の詳細な構成は後述するが、第1シール材層191は、図1(a)にドットを密に付した領域で示してあるように、画素領域110aの周りを囲む周辺領域110cに沿って枠状に形成されている。これに対して、第2シール材層192は、図1(a)にドットを疎に付した領域で示してあるように、第1シール材層191で囲まれた領域の全体にわたって形成されている。なお、第1基板110において、第2基板120からの張り出し領域には端子102が形成されている。また、第1基板110において、周辺領域110cや、画素領域110aと周辺領域110cとに挟まれた領域を利用してデータ線駆動回路や走査線駆動回路(図示せず)が形成されている。
(有機EL素子の構成)
図2は、本発明を適用した有機EL装置の細部の断面構成を模式的に示す断面図である。なお、図2には、有機EL素子として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に対応する有機EL素子を1つずつ示してある。
図2に示すように、第1基板110は、石英基板、ガラス基板、セラミック基板、金属基板などからなる支持基板110dを備えている。支持基板110dの表面には、絶縁膜111、112、113、114、115が形成され、絶縁膜115の上層に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を出射する有機EL素子180(R)、(G)、(B)が形成されている。本形態において、絶縁膜111、112、113、115は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などにより形成された酸化シリコン膜や窒化シリコン膜などから形成され、絶縁膜114は、厚さが1.5〜2.0μmの厚い感光性樹脂からなる平坦化膜として形成されている。絶縁膜111は下地絶縁層であり、図示を省略するが、絶縁膜111、112、113、114の層間などを利用して、有機EL素子180(R)、(G)、(B)に対する通電を制御する薄膜トランジスタや配線が形成されている。
本形態の有機EL装置100は、トップエミッション型であり、矢印L1で示すように、支持基板110dからみて有機EL素子180(R)、(G)、(B)が形成されている側から光を取り出すので、支持基板110dとしては、アルミナなどのセラミックス、ステンレススチールなどといった不透明な基板を用いることができる。また、絶縁膜114、115の層間には、真空蒸着法などにより形成されたアルミニウム、銀、それらの合金からなる光反射層131が形成されており、有機EL素子180(R)、(G)、(B)から支持基板110dに向けて出射された光を光反射層131で反射することにより、光を出射可能である。なお、有機EL装置100をボトムエミッション型で構成した場合、支持基板110dの側から光を取り出すので、支持基板110dとしては、ガラスなどの透明基板が用いられる。
第1基板110では、絶縁膜115の上層にITO膜などからなる陽極層140(画素電極)が島状に形成されており、陽極層140の上層には、発光領域を規定するための開口部を備えた感光性樹脂などからなる厚い隔壁151が形成されている。陽極層140を構成するITOなどの酸化物材料についてはECRプラズマスパッタ法やプラズマガン方式イオンプレーティング法、マグネトロンスパッタ法などの高密度プラズマ成膜法により形成することができる。
陽極層140の上層には、正孔注入層181、正孔輸送層182、各色の発光層183(R)、(G)、(B)、電子輸送層184などの有機機能層が形成され、かかる有機機能層の上層に、LiFからなる電子注入層170と、AlやMgAgなどの薄膜金属からなる陰極層171が積層されている。また、陰極層171の上層には、Alなどからなる補助陰極線172がストライプ状に形成されている。正孔注入層181は、トリアリールアミン(ATP)多量体などからなり、正孔輸送層182は、TPD(トリフェニルジアミン)などからなる。発光層183(R)、(G)、(B)は、アントラセン系ドーパントやルブレン系ドーパントなどを含むスチリルアミン系材料(ホスト)などからなり、電子輸送層184は、アルミニウムキノリノール(Alq3)などからなる。このようにして、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を出射する有機EL素子180(R)、(G)、(B)が形成されている。これらの層(正孔注入層181、正孔輸送層182、発光層183(R)、(G)、(B)、電子輸送層184、電子注入層170、陰極層171、補助陰極線172)はいずれも、真空蒸着法で順次形成することができる。
なお、有機EL素子が白色光、または赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の混合色光を出射するように構成する場合があり、このような場合、第2基板120において、有機EL素子と対向する位置に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタ層を形成して色変換を行なえば、フルカラー表示を行なうができる。
このように構成した有機EL装置100において、有機機能層(正孔注入層181、正孔輸送層182、発光層183(R)、(G)、(B)、電子輸送層184)は、水分により劣化しやすく、かかる劣化は、電子注入効果の劣化などを惹き起こし、ダークスポットと呼ばれる非発光部分を発生させてしまう。そこで、本形態では、第2基板120を封止基板として第1基板110と貼り合せた構成が採用されている。
まず、図1(a)、(b)および図2に示すように、第1基板110と第2基板120との間では、周辺領域110cに沿って第1シール材層191が矩形枠状に形成されている。また、第1シール材層191で囲まれた領域の全体にわたって透光性の第2シール材層192が形成され、第1基板110と第2基板120とは、第1シール材層191および第2シール材層192によって貼り合わされている。本形態において、第1シール材層191(第1シール材191a)には、紫外線によって硬化するエポキシ系接着剤が用いられている。第2シール材層192(第2シール材192a)には、熱によって硬化するエポキシ系接着剤が用いられている。なお、第1基板110に対して、陰極層171の上層に、窒化シリコン(SiNx)膜や酸窒化シリコン(SiOxy)膜からなる第1層、樹脂層からなる第2層(有機緩衝層)と、および窒化シリコン膜や酸窒化シリコン)膜からなる第3層を備えた積層膜を封止膜として形成することもある。
(有機EL装置の製造方法および製造装置)
図1および図2を参照して説明した有機EL装置100は、図3を参照して説明する製造装置において、真空雰囲気(減圧雰囲気)や窒素雰囲気など、大気と異なる状態での複数の処理を行なうことにより製造される。
図3は、本発明を適用した有機EL装置100の製造装置の構成を模式的に示す平面図である。図4(a)、(b)、(c)は、図3に示す製造装置に用いられる真空蒸着装置の構成を模式的に示す断面図である。
図3には、有機EL装置100の製造装置10のうち、図1および図2に示す隔壁151までを形成し終えた第1基板110に対して、有機機能層(正孔注入層181、正孔輸送層182、発光層183(R)、(G)、(B)、電子輸送層184)、および無機膜(電子注入層170、陰極層171、補助陰極線172)を形成した後、封止用の第2基板120を貼り合せるまでの処理を行なう部分が示されている。
図3に示す製造装置10は、クラスタ型の処理ステーション11〜14と、封止ステーション15とを備えている。処理ステーション11と処理ステーション12との間は基板搬送室21で接続され、処理ステーション12と処理ステーション13との間は基板搬送室22で接続され、処理ステーション13と処理ステーション14との間は基板搬送室23で接続され、処理ステーション14と封止ステーション15との間は基板搬送室24で接続されている。ここで、処理ステーション11〜14、封止ステーション15、基板搬送室21〜24はいずれも、真空雰囲気(減圧雰囲気)や窒素雰囲気など、大気と異なる雰囲気に保持されている。
第1番目の処理ステーション11は、八角形の平面形状を備えたメインチャンバ11aと、メインチャンバ11aの辺に相当する接続されたサブチャンバ11b〜11eとを備えており、メインチャンバ11aおよびサブチャンバ11b〜11eは、真空雰囲気(減圧雰囲気)や窒素雰囲気など、大気と異なる雰囲気に保持されている。メインチャンバ11aの中央付近には、基板搬送ロボット(図示せず)が配置され、かかる基板搬送ロボットは、第1基板110(被処理基板)の搬送、取り上げ、載置などを行なうアームを備えている。本形態において、処理ステーション11は前処理クラスタとして利用される。このため、チャンバ11b〜11eは各々、第1基板110の仕込み室、加熱室、前処理室、予備室として利用される。
第2番目の処理ステーション12(有機機能膜形成エリア)も、第1番目の処理ステーション11と同様、八角形の平面形状を備えたメインチャンバ12aと、メインチャンバ12aの辺に相当する接続されたサブチャンバ12b〜12eとを備えており、メインチャンバ12aおよびサブチャンバ12b〜12eは、真空雰囲気(減圧雰囲気)や窒素雰囲気など、大気と異なる雰囲気に保持されている。メインチャンバ12aの中央付近には、基板搬送ロボット(図示せず)が配置されている。本形態において、処理ステーション12は、第1の有機蒸着クラスタとして利用される。このため、チャンバ12b〜12dは各々、有機蒸着室として利用され、チャンバ12eは、予備室として利用される。
第3番目の処理ステーション13(有機機能膜形成エリア)も、処理ステーション11と同様、八角形の平面形状を備えたメインチャンバ13aと、メインチャンバ13aの辺に相当する接続されたサブチャンバ13b〜13eとを備えており、メインチャンバ13aおよびサブチャンバ13b〜13eは、真空雰囲気(減圧雰囲気)や窒素雰囲気など、大気と異なる雰囲気に保持されている。メインチャンバ13aの中央付近には、基板搬送ロボット(図示せず)が配置されている。本形態において、第3番目の処理ステーション13は、第2の有機蒸着クラスタとして利用される。このため、チャンバ13b〜13dは各々、有機蒸着室として利用され、チャンバ13eは、予備室として利用される。
第4番目の処理ステーション14(無機膜形成エリア)も、処理ステーション11と同様、八角形の平面形状を備えたメインチャンバ14aと、メインチャンバ14aの辺に相当する接続されたサブチャンバ14b〜14dとを備えており、メインチャンバ14aおよびサブチャンバ14b〜14dは、真空雰囲気(減圧雰囲気)や窒素雰囲気など、大気と異なる雰囲気に保持されている。メインチャンバ14aの中央付近には、基板搬送ロボット(図示せず)が配置されている。本形態において、第4番目の処理ステーション14は、金属蒸着クラスタとして利用される。このため、チャンバ14b〜14dは各々、金属蒸着室として利用される。
封止ステーション15は、長方形のメインチャンバ15aと、メインチャンバ15aの辺に相当する接続されたサブチャンバ15b〜15dとを備えており、メインチャンバ15aおよびサブチャンバ15b〜15dは、真空雰囲気(減圧雰囲気)や窒素雰囲気など、大気と異なる雰囲気に保持されている。メインチャンバ14aの中央付近には、基板搬送ロボット(図示せず)が配置されている。ここで、サブチャンバ15b〜15dは各々、シール材塗布室、封止ガラス(第2基板120)の搬入室、基板搬出口として利用される。
なお、基板搬送室21〜24での基板の受け渡しは、その前後に位置するステーションに配置された基板搬送ロボットにより行なわれる。また、各ステーションにおいて、メインチャンバとサブチャンバとの間や、メインチャンバと基板搬送室との間にはゲートバルブ(図示せず)が配置されている。
このように構成した有機EL装置100の製造装置10において、基板搬送室21〜24での基板の受け渡しは、その前後に位置するステーションに配置された基板搬送ロボットにより行なわれる。また、各ステーションにおいて、メインチャンバとサブチャンバとの間や、メインチャンバと基板搬送室との間にはゲートバルブ(図示せず)が配置されている。
本形態では、後述する理由から、第3番目の処理ステーション13と第4番目の処理ステーション14とを接続する基板搬送室23を利用して検査エリア30が構成されており、かかる検査エリア30の構成は後述する。
なお、製造装置10において、真空蒸着室として利用されるチャンバ12b〜12d、13b〜13d、14b〜14dには、図4(a)〜(c)に示すように、蒸着材料を保持するとともに数百度℃に加熱するるつぼ581や、マニホールド582が配置されている。図4(a)、(b)に示す蒸着源では、るつぼ581がチャンバ12b〜12d、13b〜13d、14b〜14dの外側に配置され、図4(c)に示す蒸着源では、るつぼ581がチャンバ12b〜12d、13b〜13d、14b〜14dの内側に配置されている。図4(a)、(b)に示す蒸着源では、るつぼ581とマニホールド582との間にバルブ584、トランスファーチューブ585が配置され、図4(b)に示す蒸着源では、るつぼ581とバルブ584との間に短管586が配置されている。
(有機EL装置の製造方法)
図5は、本発明を適用した有機EL装置100の製造方法で用いた第1大型基板の説明図である。図6(a)、(b)は各々、本発明を適用した有機EL装置100の製造方法で正孔注入層の形成に用いた蒸着マスクの説明図、および正孔輸送層の形成に用いた蒸着マスクの説明図である。
図1および図2を参照して説明した有機EL装置100を製造するには、例えば、単品サイズの基板に対して各工程を行なう方法と、図5に示すように、第1基板110を多数取りできる第1大型基板210に各工程を行なった後、第1大型基板210に対して、第2基板120を多数取りできる第2大型基板を貼り合わせ、しかる後に単品サイズの有機EL装置100を切断する方法が採用される。以下の説明では、図5に示す第1大型基板210を用いる場合を説明する。
本形態では、図4(a)〜(c)を参照して説明したチャンバ12b〜12d、13b〜13d、14b〜14dにおいて、第1大型基板210の所定領域に真空蒸着を行なう際には、図6(a)、(b)に示す蒸着マスク51、52などを第1大型基板210に重ねておくマスク蒸着法を採用する。図6(a)に示す蒸着マスク51は、マスク蒸着によって正孔注入層181を形成するためのマスクであり、蒸着マスク51を第1大型基板210に重ねた状態で(図4参照)、蒸着マスク51において第1基板110と切り出される領域と重なる領域51aには、正孔注入層181の形成パターンに対応する開口パターン(図示せず)が形成されている。また、図6(b)に示す蒸着マスク52は、マスク蒸着によって正孔輸送層182を形成するためのマスクであり、蒸着マスク52を第1大型基板210に重ねた状態で(図4参照)、蒸着マスク52において第1基板110と切り出される領域と重なる領域52aには、正孔輸送層182の形成パターンに対応する開口パターン(図示せず)が形成されている。なお、他の有機機能層(発光層183(R)、(G)、(B)、電子輸送層184)を形成する場合や、無機膜(電子注入層170、陰極層171、補助陰極線172)も、蒸着マスク51、52と同様、蒸着マスクが用いられるが、かかる蒸着マスクは、開口パターンが相違する以外は、蒸着マスク51、52と略同様な構成を有しているため、その説明を省略する。
まず、図5に示すように、単品サイズの第1基板110を多数取りできる第1大型基板210を準備した後、第1大型基板210に対して周知の半導体プロセス、その他のプロセスを利用して第1大型基板210において第1基板110として切り出す領域に隔壁151を形成した後、図3に示す第1番目の処理ステーション11のサブチャンバ11b(仕込室)に第1大型基板210を投入する。次に、サブチャンバ11c(加熱室)において第1大型基板210に真空加熱を行ない、第1大型基板210に付着していた水分を除去する。次に、サブチャンバ11d(前処理室)において第1大型基板210に酸素プラズマを照射する。かかる酸素プラズマ照射を行なえば、陽極層140を構成するITO膜の仕事関数を正孔注入層181のHOMOレベルと同等レベルに調整することができるので、正孔移動の障壁ができることを防止することができる。
次に、基板搬送室21を介して第1大型基板210を第1番目の処理ステーション11から第2番目の処理ステーション12に搬送し、計3回の有機機能膜形成工程を行なう。第2番目の処理ステーション12では、まず、サブチャンバ12b(有機蒸着室)において正孔注入層181を真空蒸着する。その際、第1大型基板210に対して、図6(a)に示す成膜用マスク51を重ねておき、第1大型基板210の所定領域に正孔注入層181を選択的に形成する。次に、サブチャンバ12c(有機蒸着室)において正孔輸送層182を真空蒸着する。その際も、第1大型基板210に対して、図6(b)に示す成膜用マスク52を重ねておき、第1大型基板210の所定領域に正孔輸送層182を選択的に形成する。以下、同様な方法で、サブチャンバ12e(有機蒸着室)において、第1大型基板210の所定領域に発光層183(B)を真空蒸着(マスク蒸着)する。なお、サブチャンバ12e(予備室)は、第2番目の処理ステーション12での処理前、処理途中あるいは処理後の第1大型基板210の一時的な滞留や、蒸着材料の保管に用いられる。
次に、基板搬送室22を介して第1大型基板210を第2番目の処理ステーション12から第3番目の処理ステーション13に搬送し、計3回の有機機能膜形成工程を行なう。第3番目の処理ステーション13では、まず、サブチャンバ13b(有機蒸着室)において、第1大型基板210の所定領域に発光層183(G)を真空蒸着(マスク蒸着)する。次に、サブチャンバ13c(有機蒸着室)において、第1大型基板210の所定領域に発光層183(R)を真空蒸着(マスク蒸着)する。次に、サブチャンバ13d(有機蒸着室)において、第1大型基板210の所定領域に電子輸送層184を真空蒸着(マスク蒸着)する。なお、サブチャンバ13e(予備室)は、第3番目の処理ステーション13での処理前、処理途中あるいは処理後の第1大型基板210の一時的な滞留や、蒸着材料の保管に用いられる。
次に、基板搬送室23を介して第1大型基板210を第3番目の処理ステーション13から第4番目の処理ステーション14に搬送し、計3回の無機膜形成工程を行なう。第4番目の処理ステーション14では、まず、サブチャンバ14b(金属蒸着室)において、第1大型基板210の所定領域に正孔輸送層170を真空蒸着(マスク蒸着)する。次に、サブチャンバ14c(金属蒸着室)において、第1大型基板210の所定領域に陰極層171を真空蒸着(マスク蒸着)する。次に、サブチャンバ14d(金属蒸着室)において、第1大型基板210の所定領域に補助陰極線172を真空蒸着(マスク蒸着)する。
その結果、図5に示す第1大型基板210において、単品サイズの第1基板110として切り出される領域には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を出射する3つの有機EL素子180(R)、(G)、(B)をサブ画素して備えた画素がマトリクス状に形成される。
次に、基板搬送室24を介して第1大型基板210を第4番目の処理ステーション14から封止ステーション15に搬送する。封止ステーション15では、まず、サブチャンバ15b(シール材塗布室)において、第1シール材191aおよび第2シール材192aを順次塗布した後、メインチャンバ15aにおいて、サブチャンバ15c(封止ガラス搬入室)に搬入されていた第2大型基板を第1大型基板210に重ね合わせるとともに、シール材191a、192aを硬化させ、第1大型基板210と第2大型基板とを第1シール材層191および第2シール材層192によって貼り合せる。
しかる後には、第2大型基板が貼り合わされた第1大型基板210をサブチャンバ15d(基板搬出口)から搬出する。そして、第1大型基板210および第2大型基板は、単品サイズに切断されて有機EL装置100が完成する。
(検査の内容)
図7(a)、(b)は各々、有機EL装置100の製造方法で形成した正孔輸送層から得られたPLのスペクトラムおよび正孔注入層から得られたPLのスペクトラムである。
このようにして製造した有機EL装置100では、水分や酸素について十分に管理された状態で各工程が行なわれるため、水分や酸素の侵入に起因する不具合の発生を防止できる。但し、かかる管理が十分でも、有機EL装置100を連続生産すると、所望の発光特性が得られない場合がある。かかる事象について、本願発明者は、以下に説明するように、有機EL装置100を連続生産する際、有機機能層(正孔注入層181、正孔輸送層182、発光層183(R)、(G)、(B)、電子輸送層184)の真空蒸着に用いた蒸着材料が繰り返し加熱されるうちに劣化し、かかる劣化によって、有機機EL素子180(R)、(G)、(B)が変動するという新たな知見を得た。
まず、有機EL装置100を連続生産する場合を想定して、電子輸送層184のみを連続で蒸着し、その1日目、5日目に形成した電子輸送層184に波長400nmの単波長のレーザ光を照射した際のPL光を測定したときのスペクトラムを図7(a)に示す。図7(a)において、一点鎖線L11で示すのは、蒸着1日目に成膜した電子輸送層184のPL光のスペクトラムであり、実線L15で示すのは、蒸着5日目に成膜した電子輸送層184のPL光のスペクトラムである。また、図7(a)には、蒸着1日目に成膜した電子輸送層184のPL光のスペクトラムのピークを矢印P11で示し、蒸着5日目に成膜した電子輸送層184のPL光のスペクトラムのピークを矢印P15で示してある。
同様に、有機EL装置100を連続生産する場合を想定して、正孔注入層181のみを連続で蒸着し、その1日目、3日目、5日目に形成した正孔注入層181に波長400nmの単波長のレーザ光を照射した際のPL光を測定したときのスペクトラムを図7(b)に示す。図7(b)において、実線線L21で示すのは、蒸着1日目に成膜した正孔注入層181のPL光のスペクトラムであり、一点鎖線L23で示すのは、蒸着3日目に成膜した正孔注入層181のPL光のスペクトラムであり、点線L25で示すのは、蒸着5日目に成膜した正孔注入層181のPL光のスペクトラムである。また、図7(b)には、蒸着1日目に成膜した正孔注入層181のPL光のスペクトラムのピークを矢印P21で示し、蒸着3日目に成膜した正孔注入層181のPL光のスペクトラムのピークを矢印P23で示し、蒸着5日目に成膜した正孔注入層181のPL光のスペクトラムのピークを矢印P25で示してある。
なお、PL光の測定は、各々個別に形成した電子輸送層184および正孔注入層181に対して単波長のレーザ光を照射し、かかるレーザ光の照射によって、電子輸送層184および正孔注入層181から出射されたPL光を分光器で検出した。
図7(a)に示すように、電子輸送層184については、1日目と5日目との間でPL光のスペクトラムにおけるピーク波長に大きな変化が見られない。
これに対して、図7(b)に示すように、正孔注入層181については、1日目、3日目、5日目と真空蒸着を行なっていくうちにPL光のスペクトラムが変化し、そのピーク波長が高波長域にシフトしていく。かかるシフト量と、有機EL素子180(R)、(G)、(B)の発光特性とを検討した結果、有機EL素子180(R)、(G)、(B)において、出射光の色度や輝度、電流効率などの発光特性との間に明確な相関性が得られ、シフト量が蒸着1日目でのピーク波長(基準値)から5nmを超える量のシフトが発生すると、光学特性が著しく低下するという結果を得た。
また、他の有機機能層(正孔輸送層182、発光層183(R)、(G)、(B))でも、劣化速度の違いはあっても、同様な傾向がある。
そこで、本形態では、有機EL装置100の製造工程において、有機機能膜形成工程の後、正孔注入層181、正孔輸送層182、発光層183(R)、(G)、(B)、電子輸送層184と同時形成された各有機機能膜に単波長の光を照射し、有機機能膜から出射されたPL光の検出結果に基づいて各有機機能膜の良否を判定する検査工程を行なう。具体的には、有機機能膜形成工程の後、無機膜形成工程の前に、かかる検査工程を行ない、検査工程では、PL光におけるピーク波長の基準値からのずれ量が所定値(例えば5nm)以下である場合に有機機能膜を良と判定し、ずれ量が所定値(例えば5nm)を越える場合、有機機能膜を否と判定する。
なお、成膜材料の劣化は、インクジェット法で有機機能膜を塗布、定着する方法でも発生し得る事象であるが、真空蒸着法の場合、製膜材料(蒸着材料)の加熱や輻射熱の影響で蒸着材料の熱劣化が発生しやすい分、劣化が発生しやすい傾向にある。
(検査パターンの詳細説明)
上記検査工程を行なうために、本形態では、まず、図6(a)、(b)に示す蒸着マスク51、52の端部に検査用開口部51t、52tを形成してある。このため、図6(a)に示す蒸着マスク51を用いて正孔注入層181を形成すると、図5に示すように、第1大型基板210において第1基板110を切り出す際に除去される端部210t(有機EL素子180(R)、(G)、(B)を形成すべき領域からずれた被検査領域)には、正孔注入層181の検査パターン181tが形成される。また、図6(b)に示す蒸着マスク52を用いて正孔輸送層182を形成すると、図5に示すように、第1大型基板210の端部210tにおいて、正孔注入層181の検査パターン181tからずれた位置には、正孔輸送層182の検査パターン182tが形成される。
他の有機機能層を形成するための蒸着マスクにも同様な検査用開口部が形成されているため、第1大型基板210の端部には、検査パターン181t、182tからずれた位置に、発光層183(R)、(G)、(B)の各々に対する検査パターン183t(R)、183t(G)、183t(B)、および電子輸送層184に対する検査パターン184tが互いにずれた位置に形成される。本形態において、検査パターン181t、182t、183t(R)、183t(G)、183t(B)、184tは、第1大型基板210の端部210tにおいて、搬送方向に沿って一直線上に並ぶように形成される。
(検査エリア30の詳細説明)
上記検査工程を行なうために、本形態では、図3を参照して説明した製造装置100では、第3番目の処理ステーション13と第4番目の処理ステーション14とを接続する基板搬送室23を利用して検査エリア30を構成する。より具体的には、基板搬送室23を、図8に示すように構成する。
図8は、図3に示す製造装置100に構成した検査エリアの構成を模式的に示す縦断面図である。図8において、基板搬送室23は、底壁23dと上壁23uとが対向する空間として構成されており、第3番目の処理ステーション13との境界、および第4番目の処理ステーション14との境界には、所定のタイミングで開閉するゲートバルブ13g、14gが配置されている。また、基板搬送室23には、複数本の搬送ローラ23rが配置されている。このため、第3番目の処理ステーション13に配置された基板搬送ロボットによって、第3番目の処理ステーション13から基板搬送室23の搬送ローラ23r上に搬入された第1大型基板210は、有機機能膜が形成されている面を上に向けたまま、搬送ローラ23rによって、第4番目の処理ステーション14の側に向けて搬送され、第4番目の処理ステーション14に配置された基板搬送ロボットによって、基板搬送室23の搬送ローラ23r上から第4番目の処理ステーション14に搬出される。
ここで、基板搬送室23の上壁23uには、石英ガラスからなる2つの透光窓23x、23yが形成されている。また、基板搬送室23の外側には、透光窓23xを介して、基板搬送室23の内部に斜めに対向するように、単波長光源31が配置されているとともに、透光窓23yを介して、基板搬送室23の内部に斜めに対向するように分光機32が配置されている。ここで、単波長光源31および分光機32は、第1大型基板210が搬送ローラ23rによって搬送される際、第1大型基板210の端部210t、すなわち、検査パターン181t、182t、183t(R)、183t(G)、183t(B)、184tの形成領域が通過する位置に向いている。本形態において、単波長光源31は、例えば波長が400nmのレーザ光を出射するレーザ光源である。
このため、第1大型基板210が搬送ローラ23rによって搬送される際、検査パターン181t、182t、183t(R)、183t(G)、183t(B)、184tには、単波長光源31から出射された単波長の光が順次、照射され、検査パターン181t、182t、183t(R)、183t(G)、183t(B)、184tから出射されたPL光は順次、分光機32で受光される。その結果、図7を参照して説明したPL光のスペクトラムを得ることができる。
なお、製造装置10では、検査エリア30において、第1大型基板210は、移動したままPL光の検出が行なう構成、あるいは、一時停止中にPL光の検出が行なう構成が採用される。
(検査フロー)
かかる製造装置10を用いて有機EL装置100を連続生産する場合には、検査用基板を定期的に製造装置10に投入して検査する方法と、量産中、全ての第1大型基板210に対して検査を行なう方法とが行なわれる。かかる方法はいずれも、基本的な方法が同一であるので、以下の説明では、全ての第1大型基板210に検査を行なう方法を説明する。
図9は、本発明を適用した有機EL装置100の製造方法における検査フローを示す説明図である。図9に示すように、本形態では、まず、ステップST1において、第1大型基板210を製造装置10に搬入すると、第1大型基板210が第3番目の処理ステーション13を通過するまでの間に複数回の有機機能膜形成工程が行なわれ、第1大型基板210において第1基板110として切り出される領域には、複数の有機機能膜(正孔注入層181、正孔輸送層182、各色の発光層183(R)、(G)、(B)、電子輸送層184)が積層されるとともに、第1大型基板210の端部210tには、検査パターン181t、182t、183t(R)、183t(G)、183t(B)、184tが形成される。
次に、処理ステーション13に配置された基板搬送ロボットによって、第1大型基板210が基板搬送室23の基板搬送ローラ23r上に載置されると、第1大型基板210は、第4番目の処理ステーション14に向けて搬送される。
その間に、基板搬送室23(検査エリア30)では、ステップST2として、検査パターン181t、182t、183t(R)、183t(G)、183t(B)、184tに、単波長光源31から出射された単波長の光が順次、照射され、検査パターン181t、182t、183t(R)、183t(G)、183t(B)、184tから出射されたPL光は順次、分光機32で受光される。従って、各有機機能層から出射されたPL光のスペクトラムを得ることができる。
次に、ステップST3において、各有機機能層から出射されたPL光のスペクトラムと、基準となるスペクトラム(例えば、蒸着1日目のスペクラム)との比較が行なわれる。具体的には、各有機機能層から出射されたPL光におけるピーク波長と、基準となるピーク波長(基準値)との比較が行なわれる。
そして、ステップ4において、今回測定した各有機機能層のピーク波長と、基準となるピーク波長(基準値)とのずれ量が5nm以下か否かが判断される。
かかる判断において、今回測定した各有機機能層のピーク波長と、基準となるピーク波長(基準値)とのずれ量がいずれも5nm以下である場合、ステップST5において、第1大型基板210は、基板搬送室23から第4番目の処理ステーション14に搬出され、ステップST6において、正孔注入層170、陰極層171、補助陰極線172などといった金属膜を蒸着する無機膜形成工程、および封止工程が行なわれる。
これに対して、ステップST4での判断において、今回測定した各有機機能層のいずれかにおいて、ピーク波長が基準となるピーク波長(基準値)から5nmを超える量をずれていた場合、ステップST7において、その旨の警報を発した後、ステップST8において、今回の第1大型基板210にNGフラグを立てて、後工程に流動させる。
そして、ステップST9において、ピーク波長が基準となるピーク波長(基準値)から5nmを超える量をずれていた有機機能膜を蒸着するための蒸着材料については、新たな蒸着材料と交換する。それ以外の蒸着材料については、図9に示す検査フローにおいて不具合が発見された時点で交換する、それ故、それ以降、熱劣化した蒸着材料を用いての成膜を中止でき、不具合品の発生を迅速に防止することができるとともに、必要最小限の頻度、および最適なタイミングで蒸着材料を交換することができる。従って、複数の蒸着材料の劣化速度が相違する場合や、同一の蒸着材料でもロットによって劣化速度が相違する場合でも、最適なタイミングで蒸着材料の交換を行なうことができる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、有機EL素子180(R)、(G)、(B)を構成する有機機能膜(正孔注入層181、正孔輸送層182、発光層183(R)、(G)、(B)、電子輸送層184)を形成した後、これらの有機機能膜と同時形成された検査パターン181t、182t、183t(R)、(G)、(B)、184tの各々に単波長の光を照射し、各検査パターンから出射されたPL光の検出結果に基づいて複数種類の有機機能膜の良否を個別に判定する。このため、有機EL素子180(R)、(G)、(B)を完成させずとも有機機能膜を判定できる。また、有機機能膜が複数用いられている場合でも、いずれの有機機能膜が不具合であるかを容易に判定することができる。さらに、PL光を利用した検出であれば、通常の化学分析と違って、発光特性を直接、評価できるので、有機EL素子180(R)、(G)、(B)に用いる有機機能膜の良否を確実に判定することができる。さらにまた、PL光を利用した検査であれば、非接触かつ短時間のうちに多大な手間をかけずに行なうことができるので、製造工程に検査工程を追加しても、生産性を低下させることがなく、かつ、検査装置を追加しても製造装置10が大型化することもない。
また、本形態では、PL光のスペクトルにおけるピーク波長の基準値からのずれ量によって有機機能膜の良否を判定する。かかる検査事項であれば、有機EL素子180(R)、(G)、(B)の発光特性との相関性が特に高いため、蒸着材料の劣化を確実に判定することができる。また、ピーク波長の基準値からのずれ量であれば、数値化も容易であるため、量産での検査に適している。
さらに、本形態でも、有機機能膜形成工程、およびその後の無機膜形成工程を大気と異なる雰囲気中で行うとともに、検査工程も大気と異なる雰囲気中で行うため、基板を大気と異なる雰囲気から出して検査する場合と違って、雰囲気を切り換えるために多大な時間を費やす必要がない。それ故、検査工程を追加した場合でも生産性が低下することがない。しかも、基板搬送室23を検査エリア30として有効利用したので、検査エリア30を追加する場合でも、製造装置10が大型化することがないという利点がある。
また、本形態では、検査対象となる有機機能膜が複数、存在するが、第1大型基板210において、有機EL素子180(R)、(G)、(B)を形成すべき領域からずれた端部210t(被検査領域)に検査パターン181t、182t、183t(R)、183t(G)、183t(B)、184tを互いにずらして形成する。このため、検査のためだけの基板を流す必要がなく、量産の中で検査を行うことができるので、無駄な成膜を行なう必要がないとともに、量産品一つ一つに対する全数検査を行なうことも容易である。また、検査対象が複数あっても、各々を検査することができる。
また、本形態の検査は非接触で行なうことができることから、単波長光源71および分光機72を基板搬送室23(検査エリア30)の外側に配置できるので、単波長光源71および分光機72に対するコードを基板搬送室23から引き出す必要がないので、基板搬送室23を密閉構造とするのが容易である。
さらに、本形態の製造装置10では、新規材料に対しても、事前に蒸着材料の耐熱性の評価を行えるため、実験で生産を止める必要がなく、非常に効率的な運用ができる。
(その他の実施の形態)
上記形態では、真空蒸着法により形成された有機機能層を検査対象としたが、インクジェット法などで形成した有機機能層を検査対象としてもよい。すなわち、有機EL素子の正孔注入層を形成するにあたっては、3、4−ポリエチレンジオシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)などを溶媒に溶かした液状組成物をドット状に吐出した後、それを定着する方法が採用される場合があり、かかる場合でも、液状組成物が劣化する場合があるので、かかる劣化の判定に本発明を適用してもよい。また、有機EL素子の発光層を形成するにあたっては、ポリフルオレン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリチオフェン誘導体、またはこれらの高分子材料にペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素、例えばルブレン、ペリレン、ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等をドープした材料などを溶媒に溶かした液状組成物をドット状に吐出した後、それを定着する方法が採用される場合があり、かかる場合でも、液状組成物が劣化する場合があるので、かかる劣化の判定に本発明を適用してもよい。
上記形態においては、電子デバイス装置として有機EL装置100を例示したが、有機EL素子180(R)、(G)、(B)以外の電光変換素子や、受光素子や太陽電池などの光電変換素子、さらには有機機能膜を用いた有機半導体素子を備えた電子デバイス装置の製造に本発明を適用してもよい。
(a)、(b)は各々本発明を適用した有機EL装置の平面的な構成を各構成要素と共に第2基板側から見た平面図、およびそのJ−J′断面図である。 本発明を適用した有機EL装置の細部の断面構成を模式的に示す断面図である。 本発明を適用した有機EL装置の製造装置の構成を模式的に示す平面図である。 (a)、(b)、(c)は、図3に示す製造装置に用いられる真空蒸着装置の構成を模式的に示す断面図である。 本発明を適用した有機EL装置の製造方法で用いた第1大型基板の説明図である。 (a)、(b)は各々、本発明を適用した有機EL装置の製造方法で正孔注入層の形成に用いた蒸着マスクの説明図、および正孔輸送層の形成に用いた蒸着マスクの説明図である。 (a)、(b)は各々、有機EL装置の製造方法で形成した正孔輸送層から得られたPLのスペクトラムおよび正孔注入層から得られたPLのスペクトラムである。 図3に示す製造装置に構成した検査エリアの構成を模式的に示す縦断面図である。 本発明を適用した有機EL装置の製造方法における検査フローを示す説明図である。
符号の説明
10・・製造装置、11、12、13、14・・処理ステーション、21、22、23、24・・基板搬送室、30・・検査エリア、51、52・・蒸着マスク、71・・単波長光源、72・・分光機、100・・有機EL装置(電子デバイス装置)、110・・第1基盤板、180(R)、(G)、(B)・・有機EL素子(電子デバイス)、181・・正孔注入層(有機機能層)、181t、182t、183t(R)、(G)、(B)、184t・・検査パターン、182・・正孔輸送層(有機機能層)、183(R)、(G)、(B)・・発光層(有機機能層)、184・・電子輸送層(有機機能層)、170・・電子注入層、171・・陰極層、172・・補助陰極線、210・・第1大型基板、210t・・第1大型基板の端部(被検査領域)

Claims (13)

  1. 基板に対して電子デバイスを構成する有機機能膜を形成する有機機能膜形成工程を有する電子デバイス装置の製造方法において、
    前記有機機能膜形成工程の後、前記有機機能膜に単波長の光を照射し、当該有機機能膜から出射されたフォトルミネッセンス光の検出結果に基づいて前記有機機能膜の良否を判定する検査工程を行なうことを特徴とする電子デバイス装置の製造方法。
  2. 前記電子デバイスは、有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス装置の製造方法。
  3. 前記有機機能膜形成工程では、前記有機機能膜を真空蒸着法により形成することを特徴とする請求項1または2に記載の電子デバイス装置の製造方法。
  4. 前記検査工程において前記有機機能膜が否と判定されたときには、当該有機機能膜の形成に用いた蒸着材料を交換することを特徴とする請求項3に記載の電子デバイス装置の製造方法。
  5. 前記検査工程では、前記フォトルミネッセンス光におけるピーク波長の基準値からのずれ量が所定値以下である場合に当該有機機能膜を良と判定し、前記ずれ量が前記所定値を越える場合に当該有機機能膜を否と判定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電子デバイス装置の製造方法。
  6. 前記有機機能膜形成工程では、大気と異なる雰囲気中で前記有機機能膜を形成するとともに、当該有機機能膜形成工程の後、大気と異なる雰囲気中で前記有機機能膜の上層に無機膜を形成する無機膜形成工程を有し、
    前記有機機能膜形成工程の後、前記無機膜形成工程の前に、前記有機機能膜を大気と接触させることなく大気と異なる雰囲気中に保持したまま前記検査工程を行なうことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の電子デバイス装置の製造方法。
  7. 前記検査工程で検査対象となる有機機能膜については、前記基板において前記電子デバイス素子を形成すべき領域からずれた被検査領域に形成することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の電子デバイス装置の製造方法。
  8. 前記基板に対して前記有機機能膜形成工程を複数回行なって複数種類の前記有機機能膜を積層するとともに、前記検査工程で検査対象となる有機機能膜は、複数種類であり、
    前記検査対象となる複数種類の有機機能膜については前記被検査領域において互いにずれた位置に形成することを特徴とする請求項7に記載の電子デバイス装置の製造方法。
  9. 基板に対して電子デバイス素子を構成する有機機能膜を形成する1乃至複数の有機機能膜形成エリアを有する電子デバイス装置の製造装置において、
    前記基板に形成された前記有機機能膜に照射する単波長の光を発生させる単波長光源と、前記光の照射により前記有機機能膜から出射されたフォトルミネッセンス光を検出する分光機とを有することを特徴とする電子デバイス装置の製造装置。
  10. 前記電子デバイスは、有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス装置の製造装置。
  11. 前記有機機能膜形成エリアと、前記単波長光源および前記分光機が配置された検査エリアとが前記基板の搬送方向に沿って配置され、
    前記有機機能膜形成エリア内、前記検査エリア内、および前記有機機能膜形成エリアから前記検査エリアに前記基板が移動する空間はいずれも、大気と異なる雰囲気に保持されることを特徴とする請求項9または10に記載の電子デバイス装置の製造装置。
  12. 前記単波長光源および前記分光機は前記検査エリアの外側に配置され、
    前記検査エリアの壁面には、前記単波長光源から出射された光を前記検査エリア内に導くとともに、前記励起光を前記検査エリア外に導く透光部が形成されていることを特徴とする請求項9乃至11の何れか一項に記載の電子デバイス装置の製造装置。
  13. 前記検査エリアに対して前記基板の搬送方向における下流側には、大気と異なる雰囲気で前記有機機能膜の上層に無機膜を形成する無機膜形成エリアを備え、
    前記検査エリアは、大気と異なる雰囲気で前記基板を前記有機機能膜形成エリアから前記無機膜形成エリアを搬送する基板搬送室に配置されていることを特徴とする請求項9乃至12の何れか一項に記載の電子デバイス装置の製造装置。
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