JP2009300627A - 横電界方式の液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 所望の色合わせをしながら、中間階調も含む全階調において色ズレの発生を最小限に抑えることができ、従来の製造工程を用いて製造できる横電界方式の液晶表示装置を提供する。
【解決手段】 単位画素30を構成する補助画素30a、30b、30c内の赤色層5aと緑色層5bと青色層5cの厚さt1、t2、t3を互いに異ならせて、所望の色合わせをする。赤色用補助画素30aの電極間隔L1とセルギャップd1の比(L1/d1)と、緑色用補助画素30bの電極間隔L2とセルギャップd2の比(L2/d2)と、青色用補助画素30cの電極間隔L3とセルギャップd3の比(L3/d3)とが、等しくなるように、電極間隔L1、L2、L3とセルギャップd1、d2、d3を設定し、補助画素30a、30b、30cでの階調特性を同一にする。中間階調も含む全階調において色ズレの発生が最小限になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、横電界方式の液晶表示装置に関し、さらに言えば、色合わせのために単位画素を構成する複数原色の補助画素の各色層の厚さが異なる、横電界(In-Plane Switching:IPS)方式のアクティブマトリックス型液晶表示装置に関する。
近年、横電界方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、視野角が広いという特徴から、高画質のテレビモニターや各種映像用モニター等、いわゆるハイエンドの画像表示装置として使用されている。この種の液晶表示装置は、一対の基板の間に球状あるいは柱状スペーサを設けて形成された均一なセルギャップ中に液晶が封入されて液晶層が形成されており、前記両基板の主平面に略平行な電界を前記液晶層に印加することにより、前記液晶層内の液晶分子を前記主平面に略平行な面内で回転させるようになっている。このようにして前記液晶分子の配向状態を変化させて単位画素毎に光透過率を変調し、もって所望の画像を表示するものである。しかし、横電界方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置では、色ズレを生じることがあるため、その色再現性は機種毎に調整する必要がある。
横電界方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置に関連する従来技術としては、例えば、特許文献1(特開2002−156643号公報)に開示されたものがある。この液晶表示装置は、電極間隔の狭小化と電極間隔の加工ばらつきに起因する光透過率の低下を抑制することにより、高輝度で輝度ムラをなくしたものである。
特許文献1の液晶表示装置では、一対の電極間隔をL、セルギャップをd、液晶のツイスト弾性定数をK2、真空の誘電率をε0、液晶の誘電率異方性(長軸方向と短軸方向の誘電率差)をΔεとし、液晶層の閾値電圧(それまで黒色または白色を示していた単位画素が所定色の光を表示し始める電圧)VC
C=(πL/d)×(K2/ε0|Δε|)1/2
で表したとき、一対の電極(画素電極と対向電極または共通電極)間に最大駆動電圧を印加したときの白表示時における相対液晶透過率が、最大液晶透過率の85%〜95%となる電極間隔で、前記一対の電極が配置されている。前記電極間隔は、当該液晶表示装置の全体を通じてほぼ一定に保持されている。
なお、「相対液晶透過率」とは、液晶層が、これに印加される電界(前記一対の電極間に印加される電圧に対応)に対して示す光透過率の最大値を100%としたとき、所定の電極間電圧(印加電圧)に対して示すパーセンテージである(請求項1、段落0026、0068、図4、図9、要約を参照)。
さらに、横電界方式の液晶表示装置において発生する色ズレを補正する従来技術としては、以下の文献がある。
特許文献2(特開2006−259501号公報)には、一つのサブ画素領域(補助画素)をさらに第1領域と第2領域(例えば反射表示領域と透過表示領域)に分割して、第1領域の光学特性と第2領域の光学特性をそれぞれ所望の関係に設定することが可能なIPS方式の液晶表示装置が開示されている。この液晶表示装置では、前記第1領域および第2領域にそれぞれ電極とスイッチング素子を配置して、それら二つの領域における液晶分子の配向制御を相互に独立して行えるようにしている。前記第1領域に設けられた電極の間隔は互いに等しく、前記第2領域に設けられた電極の間隔は互いに等しい。しかし、前記第1領域での電極の間隔と前記第2領域での電極の間隔は互いに異なっている(請求項1、4、6、段落0007〜0008、0094〜0095、図5〜6を参照)。
特許文献3(特開2003−241214号公報)には、一定の電圧を供給すると、各色表示で最大輝度を得ると共に、色度の偏移がない横電界方式の液晶表示装置が開示されている。この液晶表示装置では、液晶駆動部である画素電極と共通電極の間隔(電極間隔)が赤色、緑色および青色の画素(以下、補助画素という)に対して各色表示の電圧−透過率特性の最大輝度電圧が一致するよう、個別に最適化されている。このように画素電極と共通電極の間隔を個別に最適化することにより、色度は設計値から偏移してしまうが、そのような色度の偏移(色ズレ)を防止するために、カラーフィルタを構成する複数の色層の厚みを相互に変えて、色度を合わせている。
具体的に言えば、前記カラーフィルタの青色層に対応する画素電極および対向電極の間隔を、同カラーフィルタの赤色層に対応する画素電極と対向電極の間隔よりも大きくし、同カラーフィルタの緑色層に対応する画素電極と対向電極の間隔を、同カラーフィルタの赤色層に対応する画素電極と対向電極の間隔よりも小さくしている。このような電極間隔の関係は、同カラーフィルタの各色層に対応する画素電極の幅を変えることで実現している。また、これと同時に、同カラーフィルタの青色層の厚みをその赤色層の厚みよりも大きくし、同カラーフィルタの緑色層の厚みをその赤色層の厚みよりも小さくすることにより、色度の設計値からの偏移(色ズレ)を防止する(請求項1、段落0006〜0007、0014〜0015、図1〜図3、要約を参照)。
特開2002−156643号公報 特開2006−259501号公報 特開2003−241214号公報
上述したように、一般に所望の色合わせを実現する方法として、液晶表示装置の一方の基板(通常はカラーフィルタ基板)上に、一つの単位画素を構成する複数原色の補助画素の各々に対応して設けられた、カラーフィルタを構成する色層(例えば赤色層、緑色層および青色層)の厚さを変えて調整する場合が多い。しかし、赤色層と緑色層と青色層の厚さが異なった場合、それらの色層に対応する箇所(すなわち赤色用補助画素と緑色用補助画素と青色用補助画素)において液晶に印加される電圧に対する液晶回転量が、その厚さの差異に応じて異なるため、これら補助画素の間で中間階調表示時の液晶印加電圧−透過率特性にズレが発生する。その結果、全白表示時の白色度と中間階調表示時の白色度に隔たりが生じてしまうという問題が生じる。これは、特許文献1に開示された上記数式に示されるように、液晶印加電圧−透過率特性がセルギャップdに応じて変動することが要因であり、一定の電極間隔で構成された単位画素において補助画素毎にセルギャップが異なる場合は、液晶印加電圧−透過率特性が一致しないことから発生する。
カラーフィルタを構成する赤色層、緑色層および青色層の厚さを相互に変えた構成は、特許文献3の従来の液晶表示装置に開示されている。しかし、その目的は、画素電極と共通電極の間隔を変えて赤色層、緑色層および青色層に対応する箇所において液晶印加電圧−透過率特性の最大輝度電圧を一致させた際に、色度の偏移が生じないようにする点にある。特許文献3の従来の液晶表示装置では、色層の厚さを変更したことによる液晶印加電圧−透過率特性の変動は考慮しておらず、全白表示時の最大輝度と白色度のみ考慮し、中間階調段階での色度については設定されていないため、中間階調表示時の色度および白色度に隔たりが生じてしまうという上記問題については、なんら考慮されていない。
また、特許文献3の従来の液晶表示装置では、画素電極と共通電極の間隔に関する上記関係を、赤色層、緑色層および青色層に対向する箇所にある画素電極の幅を変えることで実現しているので、必然として画素電極と対向電極の幅が不均一になる。このため、液晶に矩形波電圧を印加してこれを駆動する液晶表示装置では、正電圧印加時と負電圧印加時に不均一な電界が生じやすく、長時間駆動時の表示劣化を招きやすい。
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所望の色合わせを実現しながら、中間階調も含む全階調において色ズレの発生を最小限に抑えることができ、しかも従来の製造工程を用いて容易に製造することができる横電界方式の液晶表示装置を提供することにある。
ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかである。
(1) 本発明の横電界方式の液晶表示装置は、
対向して配置された第1および第2の基板と、当該第1および第2の基板の間に挟持された液晶層と、当該液晶層に駆動電圧を印加するために前記第1基板上にマトリックス状に配置された複数対の第1液晶駆動電極および第2液晶駆動電極を有する液晶駆動部と、当該液晶駆動部に対向して前記第2基板の内面に形成された、複数の異なる厚さの原色層の補助画素を組み合わせてなるカラーフィルタとを備えた横電界方式の液晶表示装置であって、
前記補助画素と前記第1基板とのセルギャップと、対応して配置された前記第1液晶駆動電極と前記第2液晶駆動電極との電極間隔が、前記セルギャップと前記電極間隔との比が前記補助画素の各々において一定となるように設定されていることを特徴とするものである。
すなわち、当初段階での色度合わせのために、前記カラーフィルタの前記補助画素の各原色層の厚さが互いに異なっており、結果として、その厚さの差異に対応して、前記補助画素の各々とそれに対向する前記第1基板との間隔(すなわちセルギャップ)が互いに異なっている。一方、前記第1基板上に配置された、液晶分子駆動のための液晶駆動部である複数対の前記第1液晶駆動電極(画素電極)および前記第2液晶駆動電極(共通電極)の電極間隔は、前記セルギャップと前記電極間隔との比が前記補助画素の各々において一定となるように設定されている。
したがって、本発明の横電界方式の液晶表示装置では、単位画素を構成する複数の前記補助画素の各原色層の厚さを、所望の色合わせが得られるように適宜調整することが可能であり、それら原色層の厚さに対応して液晶印加電圧−透過率特性を合わせることにより、中間階調での所望の色合わせを容易に実現することができる。
また、前記補助画素の前記原色層の厚さの差異に対応して前記補助画素のセルギャップが互いに異なっているため、前記補助画素に対応する箇所において前記液晶層に印加される電圧が異なり、そのままでは前記補助画素間で(つまり前記原色層間で)前記液晶印加電圧−透過率特性にズレ(つまり色ズレ)が発生することになる。しかし、本発明の液晶表示装置では、前記補助画素の各々に対応して配置された前記第1液晶駆動電極と前記第2液晶駆動電極の間の前記電極間隔を、当該電極間隔と前記セルギャップとの比が一定となるように設定しているため、前記補助画素毎に前記セルギャップが相違しても、それら補助画素(色層)での階調特性を同一に設定することができる。よって、中間階調も含む全階調において色ズレの発生を最小限に抑えることができる。
さらに、色合わせは、前記原色層に使用する顔料の厚さを調整することで可能である。例えば、より青い白色を所望する際には、青色層をより厚く形成すればよい。この場合、青色層に対応する前記セルギャップは、それだけ狭くなるが、青色層に対応して配置された前記第1液晶駆動電極と前記第2液晶駆動電極の間の前記電極間隔を、当該セルギャップに対応して適切に(つまり当該セルギャップと前記電極間隔との比が一定となるように)設定するだけで、当該セルギャップの減少に対処することができる。したがって、予めこの点をマスク設計時に考慮すれば、従来の製造工程を変えることなく、本発明の横電界方式の液晶表示装置を製造することができる。
したがって、所望の色合わせを実現しながら、中間階調も含む全階調において色ズレの発生を最小限に抑えることができると共に、従来の製造工程を用いて容易に製造することができる。
(2) 本発明の液晶表示装置の好ましい例では、前記第1液晶駆動電極が少なくとも一つの櫛歯状部を有すると共に、前記第2液晶駆動電極が少なくとも一つの櫛歯状部を有し、前記1液晶駆動電極と前記第2液晶駆動電極とが同じ幅を有する。この例では、矩形波電圧を印加して前記液晶層を駆動する際に、正電圧印加時と負電圧印加時の電界に対称性が得られる。
(3) 本発明の液晶表示装置の他の好ましい例では、前記第1液晶駆動電極が少なくとも一つの櫛歯状部を有すると共に、前記第2液晶駆動電極が少なくとも一つの櫛歯状部を有し、前記電極間隔が、前記1液晶駆動電極の少なくとも一つの櫛歯状部と前記第2液晶駆動電極の少なくとも一つの櫛歯状部との間の間隔とされる。
本発明の横電界方式の液晶表示装置では、(a)所望の色合わせを実現しながら、中間階調も含む全階調において色ズレの発生を最小限に抑えることができる、(b)従来の製造工程を用いて容易に製造することができる、という効果が得られる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
(液晶表示装置の構成)
図1は、本発明の一実施形態による横電界方式のアクティブマトリックス型液晶表示装置1の単位画素の構成を示す部分断面図であり、その単位画素に属する赤色、緑色および青色の三原色の色層と、画素電極および共通電極との寸法関係および位置関係が示されている。図2は、図1に示した液晶表示装置1のTFT基板の部分平面図であり、その単位画素を構成する三つの補助画素のうちの一つの構成を示している。図3(A)は、図2のA−A’線に沿った部分断面図であり、図3(B)は、図2のB−B’線に沿った部分断面図である。
本実施形態の液晶表示装置1は、図1に示すように、複数の薄膜トランジスタ(Thin-Film Transistor,TFT)がマトリックス状に配置されたTFT基板2(第1基板)と、所定間隔をあけてTFT基板2に対向して配置された、カラーフィルタ(CF)を有するCF基板3(第2基板)と、TFT基板2およびCF基板3の間に挟まれた液晶層4とを備えている。
この液晶表示装置1は、マトリックス状に配置された複数の単位画素30(これらの平面形状は矩形である)を備えており、これら単位画素30の各々が、一方向(図1では横方向)に並列して形成された三つの補助画素、すなわち、赤色用補助画素30aと緑色用補助画素30bと青色用補助画素30cとから構成されている。赤色用補助画素30aと緑色用補助画素30bと青色用補助画素30cの平面形状は任意であるが、ここでは矩形とされている(図2を参照)。これら補助画素30a、30bおよび30cの配列も任意であり、モザイク状、ストライプ状、デルタ状等のいずれであってもよい。
TFT基板2は、ガラス基板11と、ガラス基板11上に形成された複数の共通電極8(第2液晶駆動電極)および複数のゲート線12と、これら共通電極8およびゲート線12を覆うようにガラス基板11の全面に形成された第1絶縁膜13と、第1絶縁膜13上に形成された複数の画素電極7(第1液晶駆動電極)および複数のドレイン線18とを備えている。第1絶縁膜13としては、例えば窒化シリコン(SiNx)膜が使用可能である。
ゲート線12は、図2の横方向(左右方向)に延在していると共に、図2の縦方向(上下方向)に所定間隔で配置されている。ドレイン線18は、図2の縦方向に延在していると共に、図2の横方向に所定間隔で配置されていて、ゲート線12に直交している。このように直交せしめられたゲート線12とドレイン線18によって、TFT基板2上(およびCF基板3上)に複数の矩形領域が画定される。それら矩形領域の各々が、この液晶表示装置1の一つの補助画素に対応する。
液晶表示装置1の単位画素30は、図1に示すように、一方向に並列された赤色用補助画素30aと緑色用補助画素30bと青色用補助画素30cとから構成されている。図2には緑色用補助画素30bのみが示してある。これは、後述するように、画素電極7と共通電極8の電極間隔が異なることを除いて、これら三つの補助画素30a、30bおよび30cの構成は同一であるからである。したがって、図示されてはいないが、図2の緑色用補助画素30bの左側には赤色用補助画素30aが配置され、緑色用補助画素30bの右側には青色用補助画素30cが配置されている。さらに、図示されてはいないが、図2の緑色用補助画素30bの上側および下側にもそれぞれ所定色用の補助画素が配置されていることは、言うまでもない。
図2の緑色用補助画素30bは、隣接する2本のゲート線12と隣接する2本のドレイン線18とによって画定されており、図2の左側にあるゲート線12とその下側にあるドレイン線18との交差部の近傍の所定位置(図2では左下の位置)に、当該緑色用補助画素30bに属するTFT用の半導体アイランド部17が形成されている。半導体アイランド部17は、図3(B)に示すように、第1絶縁膜13上にアイランド状に形成されたi型アモルファスシリコン(a−Si)膜15と、a−Si膜15上にアイランド状に形成されたn+型a−Si膜16とから構成されており、二層構造を有している。n+型a−Si膜16は、後述するソース電極20bとドレイン電極20aとのオーミックコンタクトを実現するために設けられたものであり、ソース電極20bとドレイン電極20aに対応して二つの領域に分割されている。
半導体アイランド部17は、対応するゲート線12と重なる位置にある。当該ゲート線12の半導体アイランド部17と重なっている部分は、当該緑色用補助画素30bのTFT用のゲート電極12aとして機能する。第1絶縁膜13の半導体アイランド部17と重なっている部分は、当該TFT用のゲート絶縁膜として機能する。
図1と図2と図3(A)に明瞭に示すように、当該緑色用補助画素30bに配置された画素電極7は、ドレイン線18に沿って(図2の縦方向に)延在する2本の櫛歯状部分を有しており、当該補助画素30bに配置された共通電極8は、ドレイン線18に沿って延在する3本の櫛歯状部分を有している。画素電極7の2本の櫛歯状部分と共通電極8の3本の櫛歯状部分は、当該緑色用補助画素30bの内部において、ゲート線12に沿って(図2の横方向に)所定間隔で交互に配置されている。画素電極7の一端は、当該補助画素30bのTFT用のソース電極20bと一体的に形成されていて、当該ソース電極20bに電気的に接続されている。当該TFT用のドレイン電極20aは、当該緑色用補助画素30bに対応するドレイン線18(図2では左側にある)と一体的に形成されていて、当該ドレイン線18に電気的に接続されている。ソース電極20bとドレイン電極20aは、図3(B)に示すように、n+型a−Si膜16の二つの領域にそれぞれ接触せしめられていて、それら二つの領域を介して半導体アイランド部17に電気的に接続されている。
当該緑色用補助画素30bの共通電極8は、当該単位画素30を構成する赤色用補助画素30aと青色用補助画素30cの内部にそれぞれ設けられた共通電極8に対して、電気的に相互接続されている。また、当該単位画素30を構成する三つの補助画素30a、30bおよび30cの内部にそれぞれ設けられた共通電極8は、当該単位画素30以外の他の単位画素30にそれぞれ設けられた共通電極8に対しても、電気的に相互接続されている。
CF基板3は、TFT基板2の対向基板となるものであり、図1に示すように、ガラス基板10と、ガラス基板10上に所定のパターン(平面形状)でそれぞれ形成された複数の赤色層5a、複数の緑色層5bおよび複数の青色層5cと、ガラス基板10上の赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5c以外の箇所に形成された遮光用のブラックマトリックス層9とを備えている。赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cは、カラーフィルタ(CF)を構成する。赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cの平面形状は、それぞれ、単位画素30を構成する赤色用補助画素30a、緑色用補助画素30bおよび青色用補助画素30cの平面形状とほぼ同一とされている。
赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cは、単位画素30を構成する赤色用補助画素30aと緑色用補助画素30bと青色用補助画素30cの内部にそれぞれ配置されている。換言すれば、複数の赤色層5aは、複数の赤色用補助画素30aの内部にそれぞれ配置され、複数の緑色層5bは、複数の緑色用補助画素30bの内部にそれぞれ配置され、複数の青色層5cは、複数の青色用補助画素30cの内部にそれぞれ配置されている。ここでは、赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cを覆うオーバーコート層は存在せず、赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cは液晶層4の内部に露出している。
TFT基板2とCF基板3との間には、多数の球状あるいは柱状のスペーサ(図示せず)が分散配置されていて、それによって所望の隙間が設けられている。液晶層4は、TFT基板2とCF基板3との間にこうして設けられた隙間内に形成されている。TFT基板2とCF基板3は、この状態で相互に接合・一体化されており、液晶層4は両基板2および3によって挟持されている。
TFT基板2とCF基板3の外側には、一対の偏光板(図示せず)がそれぞれ設けられている。
本実施形態の液晶表示装置1では、赤色層5aと緑色層5bと青色層5cの厚さは同一ではなく、所望の色度を得る(色合わせをする)ために個別に最適値に設定されている。ここでは、図1に示すように、赤色層5aの厚さが最小、青色層5cの厚さが最大とされ、緑色層5bの厚さがそれらの中間に設定されている。つまり、赤色層5aの厚さをt1、緑色層5bの厚さをt2、青色層5cの厚さをt3とすると、それらはt1<t2<t3という関係を持っている。その結果、液晶層4の内部では、赤色用補助画素30aにおけるセルギャップ(すなわち赤色層5aに対応するセルギャップ)d1が、緑色用補助画素30bにおけるセルギャップ(すなわち緑色層5bに対応するセルギャップ)d2よりも大きく、青色用補助画素30cにおけるセルギャップ(すなわち青色層5cに対応するセルギャップ)d3が、緑色用補助画素30bにおけるセルギャップd2よりも小さくなっている。すなわち、セルギャップd1とd2とd3の間には、d1>d2>d3という関係が成立している。
赤色用補助画素30aのセルギャップd1は、図1に明瞭に示すように、TFT基板2の内表面から、CF基板3上にある対応する赤色層5aの表面までの距離をいう。緑色用補助画素30bのセルギャップd2、青色用補助画素30cのセルギャップd3についても同様である。
このように、赤色用補助画素30aと緑色用補助画素30bと青色用補助画素30cのセルギャップの大きさが異なっていると、これら三色の補助画素30a、30bおよび30c内で画素電極7と共通電極8を介して液晶分子に印加される電圧(液晶駆動電圧)が互いに異なるため、各補助画素30a、30bおよび30cの内部で液晶分子の電圧−透過率特性にズレが発生する。その結果、全白表示時(白電圧印加時)の白色度と中間階調表示時の白色度に隔たりが生じてしまう。
このような全白表示時の白色度および白色度ばかりでなく、中間階調表示時の色度および白色度の間の隔たりを防止するため、本実施形態の液晶表示装置1では、赤色用補助画素30a内の画素電極7と共通電極8の間の電極間隔L1(これは画素電極7の櫛歯状部分と共通電極8の櫛歯状部分との間隔に等しい)と、緑色用補助画素30b内の画素電極7と共通電極8の間の電極間隔L2と、青色用補助画素30c内の画素電極7と共通電極8の間の電極間隔L3とが、それらのセルギャップd1、d2およびd3に応じて最適な値にそれぞれ設定されている。
具体的に言えば、赤色用補助画素30aの電極間隔L1は、そのセルギャップd1が緑色用補助画素30bのセルギャップd2より少し大きいことから、緑色用補助画素30bの電極間隔L2よりも少し大きくしている。また、青色用補助画素30cの電極間隔L3は、そのセルギャップd3が緑色用補助画素30bのセルギャップd2より少し小さいことから、緑色用補助画素30bの電極間隔L2よりも少し小さくしている。そして、各補助画素30a、30bおよび30cの電極間隔L1、L2およびL3とセルギャップd1、d2およびd3の各々の比(L1/d1)、(L2/d2)および(L3/d3)が、相互に等しくなるように、つまり、(L1/d1)=(L2/d2)=(L3/d3)が成り立つように調整している。
これを一般化すると、単位画素30を構成する複数色の補助画素の各々において、画素電極7と共通電極8の間の電極間隔Lとセルギャップdとの比(L/d)が、(L/d)=一定となるように、電極間隔Lとセルギャップdの値をそれぞれ選定すればよいことになる。
図1に示すように、赤色用補助画素30a内の画素電極7の幅(ここでは画素電極7の各櫛歯状部分の幅)と共通電極8の幅(ここでは共通電極8の各櫛歯状部分の幅)は、それぞれ、W1pおよびW1cである。同様に、緑色用補助画素30b内の画素電極7と共通電極8の幅は、それぞれ、W2pおよびW2cであり、青色用補助画素30c内の画素電極7と共通電極8の幅は、それぞれ、W3pおよびW3cである。各補助画素30a、30bおよび30cの内部にある三つの画素電極7(それらの各櫛歯状部分)は、すべて同じ幅を有するから、W1p=W2p=W3pが成り立つ。また、三つの共通電極8(それらの各櫛歯状部分)も、すべて同じ幅を有しているので、W1c=W2c=W3cが成り立つ。
このため、赤色用補助画素30aでは、その電極間隔L1を緑色用補助画素30bの電極間隔L2より少し大きくしているので、赤色用補助画素30a内の共通電極8の両端にある二つの櫛歯状部分と、それらに隣接する二つのドレイン線18との距離L5は、緑色用補助画素30bでの同様の距離L6よりも少し小さくなっている。これに対し、青色用補助画素30cでは、その電極間隔L3を緑色用補助画素30bの電極間隔L2より少し小さくしているので、青色用補助画素30c内の共通電極8の両端にある二つの櫛歯状部分と、それらに隣接する二つのドレイン線18との距離L7は、緑色用補助画素30bでの同様の距離L6よりも少し大きくなっている。つまり、L5<L6<L7である。
赤色用補助画素30aと緑色用補助画素30bと青色用補助画素30cの電極間隔とセルギャップの比(L1/d1)、(L2/d2)および(L3/d3)を、(L1/d1)=(L2/d2)=(L3/d3)という関係式を満たすように設定することにより、全白表示時の白色度と中間階調表示時の白色度に隔たりが生じなくなる理由は、次のとおりである。
一般に、横電界方式の液晶表示装置において、各単位画素における液晶の閾値電圧Vcは、その電極間隔Lとセルギャップdを用いて、以下の数式(1)で与えられる。
Vc=(πL/d)×(K2/ε0×Δε)1/2 (1)
ただし、K2は液晶のツイスト弾性定数、ε0は真空誘電率、Δεは液晶の長軸方向および短軸方向の誘電率差である。
数式(1)を、単位画素30を構成する三色の補助画素30a、30bおよび30cに適用すると、補助画素30a、30bおよび30cにおける電極間隔とセルギャップの比が互いに等しくなるように、換言すれば、(L1/d1)=(L2/d2)=(L3/d3)という関係式が成り立つように、各補助画素30a、30bおよび30cの電極間隔とセルギャップの値を設定すれば、液晶の閾値電圧Vcが一致することが分かる。したがって、各補助画素30a、30bおよび30cの電極間隔とセルギャップの値がこの関係式を満足していれば、色ズレは生じず、それら補助画素30a、30bおよび30cにおいて液晶層4の電圧−透過率特性が一致する。
図4は、横電界方式の液晶表示装置における液晶層の駆動電圧と透過率の関係(電圧−透過率特性)のセルギャップ依存性の一例を示すグラフである。
カラーフィルタを構成する複数の原色層間に厚みの差がある場合に、対応する補助画素間の液晶印加電圧−透過率特性のズレをなくすためには、液晶駆動電圧Vdを原色層毎に設定すればよい。しかし、実際には、1系統の階調電源ICからの出力が液晶駆動電圧Vdとして使用されるから、補助画素毎に液晶印加電圧−透過率特性を変えようとすると、階調電源ICの開発等が必要となり、現実的でない。
これに対して、本実施形態の液晶表示装置1では、色合わせに起因して赤色層5aと緑色層5bと青色層5cの厚さt1、t2およびt3がt1<t2<t3であり、結果として、各補助画素30a、30bおよび30cにおけるセルギャップd1、d2およびd3が相違しているが、それに応じて画素電極7と共通電極8の電極間隔L1、L2およびL3が(L1/d1)=(L2/d2)=(L3/d3)となるように調整されているので、補助画素30a、30bおよび30cにおいて液晶印加電圧−透過率特性が一致する。このため、全白表示時の白色度と中間階調表示時の白色度に隔たりが生じないのである。
例えば、色合わせのため、青色層5cの厚さt3が緑色層5bの厚さt2よりも大きくなり、青色層5cに対応するセルギャップd3が緑色層5bに対応するセルギャップd2よりも小さくなっている場合、それに応じて、青色層5cに対応する電極間隔L3を小さくして、(L2/d2)=(L3/d3)となるようにすれば、青色層5cと緑色層5bに対応する補助画素30bと30cの液晶印加電圧−透過率特性にズレが生じない。
この液晶表示装置1は、ノーマリーブラック・モードで動作し、画素電極7と共通電極8の間に電位差がない(Vd=0)時には、画面全体が黒表示となる。他方、画素電極7と共通電極8の間に印加される駆動電圧Vdが最大駆動電圧(白電圧、Vdm)に等しくなると、画面全体が白表示となる。また、画素電極7と共通電極8の間に印加される駆動電圧Vdが、閾値電圧Vcと最大駆動電圧Vdmの間にある時は、その電圧値に応じた階調で画像が表示される。
(液晶表示装置の製造方法)
次に、以上の構成を持つ本実施形態の液晶表示装置1の製造方法について、簡単に説明する。
TFT基板2は次のようにして製造される。
まず、スパッタ法により、ガラス基板11上にクロム(Cr)膜(図示せず)を形成する。その後、そのCr膜に選択的エッチング処理を施すことにより、複数のゲート線12をガラス基板11上に形成する。また、ガラス基板11上に透明導電膜であるITO(Indium Tin Oxide)膜を形成し、これに対して選択的エッチング処理を施すことにより、複数の共通電極8をガラス基板11上に形成する。その後、共通電極8とゲート線12が形成されたガラス基板11上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、第1絶縁膜13としてのSiNx膜を形成する。
次に、図3(B)に示すように、第1絶縁膜13上にi型a−Si膜15およびn+型a−Si膜16をこの順に形成し、これらに対して選択的エッチング処理を施して、ゲート線12の所定位置にTFT用の半導体アイランド部17を形成する。
その後、第1絶縁膜13上に、スパッタ法により、半導体アイランド部17を覆うようにCr膜を形成した後、そのCr膜に対して選択的エッチング処理を施すことにより、ドレイン線18と、TFTのソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する。この時、単位画素30を構成する三色の補助画素30a、30bおよび30cの液晶駆動部の電極間隔L1、L2およびL3は、(L1/d1)=(L2/d2)=(L3/d3)=一定という関係式を満たすように、セルギャップd1、d2およびd3に応じて設定する。補助画素30a、30bおよび30cの画素電極7の幅W1p、W2pおよびW3pは、互いに等しくする。共通電極8の幅W1c、W2cおよびW3cも、互いに等しくする。この構造は、変更する電極間隔分を画素電極7と共通電極8に対して均等に割り振ることにより、容易に実現可能である。
引き続いて、ソース電極20aおよびドレイン電極20bをマスクとして、半導体アイランド部17のn+型a−Si膜16をエッチング処理によって選択的に除去し、図3(B)に示すように、二つの領域に分割する。こうしてTFTが完成する。
その後、第1絶縁膜13上にCVD法によってITO膜を形成し、これに対して選択的エッチング処理を施すことにより、複数の画素電極7を形成する。そして、画素電極7、ドレイン線18、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように、第2絶縁膜21としてのSiNx膜を形成する。こうしてTFT基板2が完成する。
CF基板3は、次のようにして製造される。
まず、ガラス基板10上に、スピンコート法やスリットコート法により、金属膜(例えばCr膜)を形成し、これに選択的エッチング処理を施してブラックマトリックス層9を形成する。次いで、ブラックマトリックス層9が形成されたガラス基板10上に、着色樹脂の成膜とその選択的エッチング処理を3回繰り返すことにより、赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cを所定パターンで形成し、カラーフィルタとする。この際に、赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5c毎に任意の色度が得られるように、色層の厚さを成膜時の顔料塗布量にて調整し、それらの厚さt1、t2およびt3をt1<t2<t3となるように形成する。こうしてCF基板3が完成する。
その後、TFT基板2とCF基板3をそれらの間に球状あるいは柱状スペーサを介在させて対向配置し、両基板2および3の間の隙間に液晶を封入して液晶層4とする。このようにして、本実施形態の液晶表示装置1が製造される。
(確認試験)
本実施形態の液晶表示装置1における効果を、特許文献3に開示された従来の液晶表示装置100と比較して確認した。
比較対象として使用した従来の液晶表示装置100の構成を図5に示す。図5では、図1の構成と共通する要素には図1と同一の符号が付してあり、それら同一要素については説明を省略する。
図5の従来の液晶表示装置100では、CF基板3上にあるカラーフィルタを構成する赤色層5aと緑色層5bと青色層5cの厚さt1、t2およびt3は、t1<t2<t3の関係を満たしており、この点は本実施形態の液晶表示装置1の場合と同様である。また、赤色用補助画素30aのセルギャップd1、緑色用補助画素30bのセルギャップd2および青色用補助画素30cのセルギャップd3は、t1<t2<t3の関係に応じてd1>d2>d3の関係を満たしており、この点も本実施形態の液晶表示装置1の場合と同様である。
TFT基板101上の画素電極102および共通電極103間の電極間隔は、各補助画素30a、30bおよび30cにおいて、いずれもL4とされており、同一である。また、画素電極102の幅はいずれもW4p、共通電極103の幅はいずれもW4cであり、同一である。したがって、セルギャップと電極間隔の比は、(L4/d1)<(L4/d2)<(L4/d3)の関係を持っており、本実施形態の液晶表示装置1とは異なっている。
図6(A)は、従来の液晶表示装置100における白色(W)、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の相対輝度と階調との関係と、γ特性とを示したものである。図6(B)は、本実施形態の液晶表示装置1におけるW、R、GおよびBの相対輝度と階調との関係と、γ特性とを示したものである。
従来の液晶表示装置100では、各階調においてかなりの色ズレが観察された。図6(A)から分かるように、三つの補助画素30a、30bおよび30c間で輝度特性にかなりのズレが生じており、白色、赤色、緑色および青色のいずれの輝度特性についても、γ=2.2とした場合の理想とする輝度特性からかなり大きくずれている。
これに対し、本実施形態の液晶表示装置1では、各階調において色ズレがほとんど観察されなかった。図6(B)に示すように、補助画素30a、30bおよび30c間で輝度特性にほとんどズレが生じていないと共に、白色、赤色、緑色および青色のいずれの輝度特性についても、γ=2.2とした場合の理想とする輝度特性にほぼ合致している。
このように、本実施形態の液晶表示装置1では、選択された階調全てにおいて色ズレの発生が最小限に抑制されることが確認できた。
以上説明したように、本実施形態の液晶表示装置1では、単位画素30を構成する補助画素30a、30bおよび30cの各々に属する赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cの厚さを、所望の色合わせが得られるように適宜調整することが可能である。したがって、所望の色合わせを容易に実現することができる。
また、CF基板3上の赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cの厚さの差異に対応して補助画素30a、30bおよび30cの内部でのセルギャップが互いに異なっているため、補助画素30a、30bおよび30cの内部で液晶層4に印加される電圧が異なり、そのままでは補助画素30a、30bおよび30cの間で液晶層4の電圧−透過率特性にズレが発生することになる。しかし、本実施形態の液晶表示装置1では、補助画素30a、30bおよび30cの内部にそれぞれ配置された一対の画素電極7と共通電極8の間の電極間隔が、互いに異なっているだけでなく、前記セルギャップと前記電極間隔が、補助画素30a、30bおよび30cの各々における前記電極間隔と前記セルギャップとの比が一定(すなわち(L1/d1)=(L2/d2)=(L3/d3)=一定)となるように設定されているため、補助画素30a、30bおよび30c毎に前記セルギャップが相違しても、それら補助画素30a、30bおよび30c(赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5c)での液晶印加電圧−透過率特性、つまり階調特性を同一に設定することができる。
さらに、補助画素30a、30bおよび30cの内部にそれぞれ配置された赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cの厚さを、所望の色合わせが得られるように互いに異ならせると共に、補助画素30a、30bおよび30cの各々に配置された一対の画素電極7と共通電極8の間の電極間隔を、対応する色層(赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5c)の厚さに応じて決定される前記セルギャップに対応して個別に選定するだけでよいから、従来の製造工程を変えることなく製造することができる。
よって、所望の色合わせを実現しながら、中間階調も含む全階調において色ズレの発生を最小限に抑えることができると共に、従来の製造工程を用いて容易に製造することができる。
また、液晶表示装置1では、補助画素30a、30bおよび30cの階調特性が赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cの厚さの差異の影響を受けないことから、赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cに起因する段差の平坦化を目的としたオーバーコート層をCF基板3に形成することが不要である。このため、それだけ構成の簡素化を図れるとともに、製造工程を簡略化できる。さらに、赤色層5a、緑色層5bおよび青色層5cの段差に対する制約がなくなるから、色味調整の制限をなくすこともできる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、本発明の好適な例を示すものである。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能なことは言うまでもない。
例えば、特許文献3に開示されているように、赤色用補助画素30a、緑色用補助画素30bおよび青色用補助画素30cの内部にある画素電極7(それらの各櫛歯状部分)の幅W1p、W2pおよびW3pを、電極間隔L1、L2およびL3の大小関係に応じて異ならせてもよい。この場合、画素電極7(それらの各櫛歯状部分)の配置位置は、電極間隔L1、L2およびL3を等しくした場合(図5を参照)と同一にすればよい。共通電極8についても同様である。
また、TFT基板2の構成は、上記実施形態で使用されたものに限定されず、これとは異なる任意の構成のTFT基板を用いてもよい。
上記実施形態では、画素電極7が第1絶縁膜13上に配置され、共通電極8がガラス基板11上に配置されていて、両者が異なる層に位置しているが、本発明はこれに限定されない。画素電極7と共通電極8が同じ層に配置されていてもよい。画素電極7や共通電極8等の各種配線材料にも制限はなく、種々の配線材料を用いることができる。
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の単位画素の構成を示す部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の単位画素を構成する三つの補助画素のうちの一つの構成を示す、TFT基板の部分平面図である。 (A)は図2のA−A’線に沿った部分断面図、(B)は図2のB−B’線に沿った部分断面図である。 液晶の電圧−透過率特性のセルギャップ依存性の一例を示すグラフである。 従来の液晶表示装置の単位画素の構成を示す部分断面図である。 (A)は従来の液晶表示装置におけるW、R、GおよびBの輝度−階調特性と、γ特性とを示すグラフ、(B)は本発明の一実施形態の液晶表示装置におけるW、R、GおよびBの輝度−階調特性と、γ特性とを示すグラフである。
符号の説明
1 液晶表示装置
2 TFT基板(第1基板)
3 CF基板(第2基板)
4 液晶層
5a 赤色層
5b 緑色層
5c 青色層
7 画素電極(第1液晶駆動電極)
8 共通電極(第2液晶駆動電極)
9 ブラックマトリックス
10 CF基板用のガラス基板
11 TFT基板用のガラス基板
12 ゲート線
12a ゲート電極
13 第1絶縁膜
15 アモルファスシリコン膜
16 n+型アモルファスシリコン膜
17 半導体アイランド部
18 ドレイン線
20a ドレイン電極
20b ソース電極
21 第2絶縁膜
30 単位画素
30a 赤色補助画素
30b 緑色補助画素
30c 青色補助画素
d1 赤色補助画素のセルギャップ
d2 緑色補助画素のセルギャップ
d3 青色補助画素のセルギャップ
L1 赤色補助画素の電極間隔
L2 緑色補助画素の電極間隔
L3 青色補助画素の電極間隔
W1p 赤色補助画素の画素電極の幅
W2p 緑色補助画素の画素電極の幅
W3p 青色補助画素の画素電極の幅
W1c 赤色補助画素の共通電極の幅
W2c 緑色補助画素の共通電極の幅
W3c 青色補助画素の共通電極の幅

Claims (4)

  1. 対向して配置された第1および第2の基板と、当該第1および第2の基板の間に挟持された液晶層と、当該液晶層に駆動電圧を印加するために前記第1基板上にマトリックス状に配置された複数対の第1液晶駆動電極および第2液晶駆動電極を有する液晶駆動部と、当該液晶駆動部に対向して前記第2基板の内面に形成された、複数の異なる厚さの原色層の補助画素を組み合わせてなるカラーフィルタとを備えた横電界方式の液晶表示装置であって、
    前記補助画素と前記第1基板とのセルギャップと、対応して配置された前記第1液晶駆動電極と前記第2液晶駆動電極との電極間隔が、前記セルギャップと前記電極間隔との比が前記補助画素の各々において一定となるように設定されていることを特徴とする横電界方式の液晶表示装置。
  2. 前記第1液晶駆動電極が少なくとも一つの櫛歯状部を有していると共に、前記第2液晶駆動電極が少なくとも一つの櫛歯状部を有しており、
    前記1液晶駆動電極と前記第2液晶駆動電極とが同じ幅を有している請求項1に記載の横電界方式の液晶表示装置。
  3. 前記第1液晶駆動電極が少なくとも一つの櫛歯状部を有していると共に、前記第2液晶駆動電極が少なくとも一つの櫛歯状部を有しており、
    前記電極間隔が、前記1液晶駆動電極の少なくとも一つの櫛歯状部と前記第2液晶駆動電極の少なくとも一つの櫛歯状部との間の間隔とされている請求項1または2に記載の横電界方式の液晶表示装置。
  4. 単位画素の内部に配置された前記原色層が、赤色層と緑色層と青色層を含んでいると共に、前記赤色層の厚さが前記緑色層の厚さよりも小さく、前記青色層の厚さが前記緑色層の厚さよりも大きく設定されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の横電界方式の液晶表示装置。
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