JP2009295001A - 環境影響度判定装置及び環境影響度判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境影響度の観点からIT機器の性能を適切に評価することができる環境影響度判定装置及び環境影響度判定方法を提供する。
【解決手段】ユーザは、入力装置10を用いて、あるサーバについての1ヶ月間の消費電力量、ユニット数及び性能値を入力する。記憶部40には、単位消費電力量当たりの電気代及び単位ユニット数当たりの1ヶ月間の場所代を含む費用基本情報が記憶されている。演算手段51は、入力装置10から入力されたサーバの消費電力量及びユニット数と記憶部40に記憶されている費用基本情報とに基づいて、当該サーバ1台の電気代と当該サーバ1台の場所代との和である維持コストを算出し、入力装置10から入力された当該サーバの性能値をその算出した維持コストで割った値を評価指標として求める。この求められた評価指標は表示装置20に表示される。
【選択図】図1
【解決手段】ユーザは、入力装置10を用いて、あるサーバについての1ヶ月間の消費電力量、ユニット数及び性能値を入力する。記憶部40には、単位消費電力量当たりの電気代及び単位ユニット数当たりの1ヶ月間の場所代を含む費用基本情報が記憶されている。演算手段51は、入力装置10から入力されたサーバの消費電力量及びユニット数と記憶部40に記憶されている費用基本情報とに基づいて、当該サーバ1台の電気代と当該サーバ1台の場所代との和である維持コストを算出し、入力装置10から入力された当該サーバの性能値をその算出した維持コストで割った値を評価指標として求める。この求められた評価指標は表示装置20に表示される。
【選択図】図1
Description
本発明は、IT機器が環境に及ぼす影響度を評価するために用いられる環境影響度判定装置及び環境影響度判定方法に関する。
近年、地球温暖化防止等の環境問題に対する関心の高まりから、IT分野においても環境負荷低減が重要な課題の一つとなってきている。また、現在、IT機器そのものの消費電力の削減や、IT技術を活用することによって業務の効率化を図り、全体として環境負荷を低減させるなど各種の取組みが広がりつつある。そのような中、企業などでは様々な改善による環境への影響度を把握するために判断基準や評価方法が検討・提案されている。
具体的には、比較の基準となる基準製品と比較の対象となる対象製品との各々についての環境負荷値の算出に用いるデータを、対比しながら同時に入力し、基準製品の総合環境負荷値を算出すると共に対象製品の総合環境負荷値を算出し、基準製品と対象製品の総合環境負荷値を比較表示する環境負荷評価装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。かかる環境負荷評価装置を用いることにより、基準製品と対象製品の各々についての総合環境負荷値、例えば二酸化炭素排出量がどのくらいであるかを容易に知ることができる。
ところで、例えば企業がサーバ等のIT機器を導入しようとする場合にも、上記の特許文献1に記載された環境負荷評価装置を利用することが可能である。かかる環境負荷評価装置ではIT機器の環境影響度(環境負荷値)が求められるが、この環境影響度にのみ基づいてIT機器の導入の有無を決定するのは適当ではない。例えば、単に環境影響度が低いという理由でのみIT機器の導入を決定したのでは、もしそのIT機器の性能が低ければ、環境への影響を低く抑えることはできても、そのIT機器による業務効率化が図れなくなってしまう。すなわち、IT機器を選定する際には、環境影響度だけでなく、環境影響度と性能とのバランスを考慮する必要がある。このため、環境影響度の観点からIT機器の性能を適切に評価することができる環境影響度判定装置や環境影響度判定方法の実現が望まれている。
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、環境影響度の観点からIT機器の性能を適切に評価することができる環境影響度判定装置及び環境影響度判定方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するための本発明に係る環境影響度判定装置は、施設に収容して運用されるIT機器について、当該IT機器の消費電力、施設に収容されるときに当該IT機器がどれだけの領域を占めるかを表す占有領域、及び当該IT機器が所定の性能に関して示す性能値を含む各種の情報を入力するための入力手段と、単位消費電力量当たりの電気代、単位占有領域当たりの所定の基準期間における場所代、及び基準期間についての情報を含む費用基本情報を記憶する記憶手段と、入力手段から入力されたIT機器についての各種の情報と記憶手段に記憶されている費用基本情報とに基づいて、当該IT機器1台の電気代と当該IT機器1台の場所代との和である維持コストを算出し、入力手段から入力された当該IT機器についての性能値をその算出した維持コストで割った値を、当該IT機器の環境影響度に関連した評価指標として求める演算手段と、演算手段によって求められたIT機器についての評価指標を出力する出力手段と、を具備して構成される。
この構成により、演算手段は、入力手段から入力されたIT機器についての各種の情報と記憶手段に記憶されている費用基本情報とに基づいて、当該IT機器1台の電気代と当該IT機器1台の場所代との和である維持コストを算出し、入力手段から入力された当該IT機器についての性能値をその算出した維持コストで割った値を、評価指標として求める。ここで、維持コストの増大は、例えばIT機器の消費電力量が増大し、二酸化炭素排出量が多くなることを意味する。このことから、維持コストはIT機器の環境影響度を表しているといえる。このため、上記の評価指標は、維持コスト対性能比を表すものであるが、IT機器の環境影響度に関連した指標となっている。したがって、本発明の環境影響度判定装置では、IT機器を選定する際に上記の評価指標を用いることにより、環境影響度の観点からIT機器の性能を適切に評価することができる。
また、入力手段から入力される情報若しくは記憶手段に記憶されている情報には、施設に設けられた空調設備が基準期間の間に消費する消費電力量に応じた電気代のうち当該IT機器1台に相当する分の電気代に関する情報が含まれており、演算手段は、IT機器1台の電気代を、当該IT機器が基準期間の間に消費する消費電力量に応じた電気代と、空調設備が基準期間の間に消費する消費電力量に応じた電気代のうち当該IT機器1台に相当する分の電気代との和として求めることが望ましい。これにより、IT機器を設置する施設の環境に応じた電気代をも含めた維持コストを求めることができるので、IT機器の性能を環境影響度及び施設の観点から総合的に評価することができる。
尚、IT機器の具体例としては、サーバや、磁気ディスク装置等の記録装置を挙げることができる。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る環境影響度判定方法は、コンピュータの入力手段を用いて、施設に収容して運用されるIT機器について、当該IT機器の消費電力量、施設に収容されるときに当該IT機器がどれだけの領域を占めるかを表す占有領域、及び当該IT機器が所定の性能に関して示す性能値を含む各種の情報を入力する第一ステップと、コンピュータの記憶手段には、単位消費電力量当たりの電気代、単位占有領域当たりの所定の基準期間における場所代、及び基準期間についての情報を含む費用基本情報が記憶されており、コンピュータの演算手段が、入力手段から入力されたIT機器についての各種の情報と記憶手段に記憶されている費用基本情報とに基づいて、当該IT機器1台の電気代と当該IT機器1台の場所代との和である維持コストを算出し、入力手段から入力された当該IT機器についての性能値をその算出した維持コストで割った値を、当該IT機器の環境影響度に関連した評価指標として求める第二ステップと、コンピュータの制御手段が、演算手段によって求められたIT機器についての評価指標をコンピュータの出力手段に出力する第三ステップと、を備えて構成される。この場合も、上述の環境影響度判定装置と同様の作用・効果を奏する。
更に、上記の目的を達成するための本発明は上述の環境影響度判定装置の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである。この場合も、上述の環境影響度判定装置と同様の作用・効果を奏する。
本発明に係る環境影響度判定装置及び環境影響度判定方法によれば、環境影響度の観点からIT機器の性能を適切に評価することができる。
以下に、図面を参照して、本願に係る発明を実施するための最良の形態について説明する。
本実施形態の環境影響度判定装置は、IT機器が環境に及ぼす影響度を評価するために用いられるものである。この環境影響度判定装置で評価が行われる対象はIT機器である。ところで、環境省から出されている統計データによれば、オフィス等におけるIT機器からの二酸化炭素排出量は年々増加しており、しかも、このIT機器からの二酸化炭素排出量については今後さらなる増加が予想されている。このため、企業等では、例えばIT機器を導入する際に環境への負荷の低い機器を選定する等、環境負荷低減に関する各種の取り組みが行われている。本実施形態の環境影響度判定装置は、このようにIT機器を選定する場合等に用いるのに適している。本実施形態の環境影響度判定装置を用いると、IT機器の環境影響度に関連した指標の値が算出され、ユーザはその指標の値に基づいて当該IT機器の環境影響度を容易に評価することができる。
以下では、企業があるシステムを運用するためにIT機器の導入を検討しており、本実施形態の環境影響度判定装置を用いてIT機器の選定を行う場合を考える。ここで、選定対象のIT機器はラックマウント型のサーバであるとする。すなわち、かかるサーバは、施設のラックに収容され、その施設で管理・運用されることとなる。サーバを収容する施設としては、IT機器を設置するための専用施設や、オフィスルーム等の非専用施設を挙げることができる。専用施設には、例えば、データセンターや、企業等のサーバルーム等が該当する。本実施形態では、サーバを収容する施設がデータセンターであるとする。
本実施形態の環境影響度判定装置では、環境影響度に関連した二つの指標、すなわち第一指標及び第二指標が算出される。第一指標としては、サーバ全体の維持コストが用いられ、第二指標としては、サーバが所定の性能に関して示す性能値を、サーバ1台の維持コストで割った値が用いられる。以下、特に断らない限り、維持コストは、1ヶ月間の維持コストを意味するものとする。尚、一般に、維持コストとしては、1ヶ月間の維持コストに限らず、任意の基準期間の間の維持コストを考えることができる。
次に、第一指標について詳しく説明する。企業がサーバを導入し、その運用を行うためには、当然、維持コストがかかる。具体的に、サーバ1台の維持コストの内容は、電気代と場所代とに大きく分けられる。場所代は、サーバ1台をデータセンターに1ヶ月間収容するために要する費用である。データセンターでは、課金対象となる領域の中でサーバの占める領域(占有領域)に応じて、そのサーバの場所代が定められる。ラックマウント型のサーバについては、ラック領域が、課金対象となる領域である。電気代には、サーバ自身が消費する1ヶ月間の消費電力量に応じたサーバ用電気代が含まれる。また、電気代には、サーバ用電気代の他に、空調用電気代も含まれる。通常、データセンターには、サーバが発する熱を効率よく排出するための空調設備が備えられている。空調用電気代とは、この空調設備が消費する1ヶ月間の消費電力量に応じた電気代のうちサーバ1台に相当する分の電気代である。例えばデータセンターに同種のサーバが収容されている場合、空調用電気代は、空調設備の1ヶ月間の消費電力量に応じた電気代をデータセンターに収容されているサーバの総台数で割ることにより得られる。
サーバ全体の維持コストは、サーバ1台の電気代とサーバ1台の場所代との和に、必要なサーバ台数を乗じることにより求めることができる。したがって、第一指標Index1は、
Index1=(電気代/台+場所代/台)×必要な台数
と表すことができる。ここで、必要なサーバ台数は、今回サーバを導入して実行しようとする処理数を、そのサーバ1台当たりの処理可能数で割ることにより、求められる。
Index1=(電気代/台+場所代/台)×必要な台数
と表すことができる。ここで、必要なサーバ台数は、今回サーバを導入して実行しようとする処理数を、そのサーバ1台当たりの処理可能数で割ることにより、求められる。
サーバ自身の消費電力量や空調設備の消費電力量が多くなれば、電気代も増加することになる。上述したように、現在、オフィスやデータセンター等におけるIT機器からの二酸化炭素排出量の増加が問題となっているが、この原因の一つが、かかる消費電力量の増加なのである。この点で、サーバ1台の電気代とこのサーバの環境影響度との間には密接な関連がある。一方、データセンターでは、ラックという単位で場所代が決められている。ここで、ラックとはサーバを収容する筺体であり、一つのラックに複数台のサーバを収容することができる。サイズ(高さ)の大きいサーバについては、サイズの小さいサーバに比べて、一つのラックに収容することができるサーバの台数が減るので、1ヶ月間における当該サーバ1台の場所代が高くなる。しかも、サイズの大きいサーバが増えれば、データセンターの規模を大きくしたり、多くのデータセンターを建設したりしなければならず、ひいては環境への負荷が大きくなってしまう。また、近年、世界的な観点からはデータセンターにおける収容スペースが逼迫しており、今後、場所代が高くなると予想される。このようなことから考えると、サーバ1台の場所代は環境負荷と関係があるといえる。
このため、各種のサーバについてサーバ全体の維持コストを比較すれば、各種のサーバの中でどのサーバの環境影響度が最も大きいかを判定することができる。例えば、A社製のサーバに対するサーバ全体の維持コストがB社製のサーバに対するサーバ全体の維持コストよりも大きければ、A社製のサーバを導入する場合には、B社製のサーバを導入する場合に比べて、環境負荷が大きいといえる。このように、第一指標Index1は、サーバ全体の維持コストを表すものであるが、環境影響度に関連した指標にもなっているのである。
次に、第二指標について詳しく説明する。第二指標は、サーバが所定の性能に関して示す性能値を、そのサーバ1台の維持コストで割った値として定義される。ここで、本実施形態では、サーバの性能としてスループット性能を用いることにする。このとき、第二指標Index2は、
Index2=スループット/(電気代/台+場所代/台) ・・・(1)
と表される。尚、スループットとは、単位時間当たりのデータ処理量のことである。
Index2=スループット/(電気代/台+場所代/台) ・・・(1)
と表される。尚、スループットとは、単位時間当たりのデータ処理量のことである。
この第二指標Index2の値が大きいほど、単位維持コスト当たりのスループット性能が高いサーバ、すなわち、維持コスト対性能比に優れたサーバであることを意味する。このため、この第二指標Index2は、サーバ選択の際の基準として用いるのに最適である。また、上述したように、維持コストはサーバの環境影響度を表しているといえるので、この第二指標Index2も、第一指標Index1と同様に、当該サーバの環境影響度に関連した指標となっている。例えば、二つのサーバを比較する場合、もしそれらのサーバのスループット性能がほぼ同じであれば、第二指標Index2の値が大きい方のサーバは、小さい方のサーバに比べて、二酸化炭素の排出量が少なく、環境にやさしい製品であると判定することができる。したがって、サーバを選定する際には、かかる第二指標Index2を用いることにより、環境影響度の観点からサーバの性能を適切に評価することができる。
いま、評価対象のサーバのスループットをPとし、サーバ1台の電気代のうち、サーバ用電気代をa・W・t(万円)、空調用電気代をD(万円)とする。そして、サーバ1台の場所代をb・S(万円)とする。このとき、第二指標Index2は、(1)式より、
Index2=P/(a・W・t+D+b・S) ・・・(2)
と表される。ここで、Wは評価対象のサーバ1台の消費電力(kW)である。tは1ヶ月の間にサーバを駆動している時間(h)である。すなわち、W・tはサーバ1台が消費する1ヶ月間の消費電力量(kWh)である。変換係数aは、単位消費電力量当たりの電気代(万円/kWh)である。したがって、a・W・tは、評価対象サーバ自身が消費する1ヶ月間の消費電力量に応じた電気代を表す。また、Sは評価対象のサーバ1台のユニット数である。データセンターではサーバはラックに収容される。データセンターのラックに収容されるときに当該サーバがどれだけのラック領域を占めるかを表す単位がユニット数である。実際には、サーバの高さをユニット数で表すことにしている。ラックとしては、ユニット数が“42”ユニットであるもの、“43”ユニットであるもの、“48”ユニットであるものなど種々のものがあるが、本実施形態では、1つのラックのユニット数が“43”ユニットである場合について考えることにする。このとき、このラックには、サーバのユニット数が“1”ユニットであれば、当該サーバを43台収容することができ、サーバのユニット数が“2”ユニットであれば、当該サーバを21台収容することができる。また、変換係数bは単位ユニット数当たりの1ヶ月間の場所代(万円/ユニット)である。本実施形態では、この変換係数bがどのデータセンターであっても同じ一定値である場合を考えることにする。したがって、b・Sは、評価対象サーバ1台についての1ヶ月間の場所代を表す。尚、データセンターにおける1ヶ月間の場所代が1ラック当たりの費用として定められている場合、変換係数bは、1ラック当たりの1ヶ月間の場所代(万円/ラック)を1ラックのユニット数(ユニット/ラック)で割ることにより算出される。
Index2=P/(a・W・t+D+b・S) ・・・(2)
と表される。ここで、Wは評価対象のサーバ1台の消費電力(kW)である。tは1ヶ月の間にサーバを駆動している時間(h)である。すなわち、W・tはサーバ1台が消費する1ヶ月間の消費電力量(kWh)である。変換係数aは、単位消費電力量当たりの電気代(万円/kWh)である。したがって、a・W・tは、評価対象サーバ自身が消費する1ヶ月間の消費電力量に応じた電気代を表す。また、Sは評価対象のサーバ1台のユニット数である。データセンターではサーバはラックに収容される。データセンターのラックに収容されるときに当該サーバがどれだけのラック領域を占めるかを表す単位がユニット数である。実際には、サーバの高さをユニット数で表すことにしている。ラックとしては、ユニット数が“42”ユニットであるもの、“43”ユニットであるもの、“48”ユニットであるものなど種々のものがあるが、本実施形態では、1つのラックのユニット数が“43”ユニットである場合について考えることにする。このとき、このラックには、サーバのユニット数が“1”ユニットであれば、当該サーバを43台収容することができ、サーバのユニット数が“2”ユニットであれば、当該サーバを21台収容することができる。また、変換係数bは単位ユニット数当たりの1ヶ月間の場所代(万円/ユニット)である。本実施形態では、この変換係数bがどのデータセンターであっても同じ一定値である場合を考えることにする。したがって、b・Sは、評価対象サーバ1台についての1ヶ月間の場所代を表す。尚、データセンターにおける1ヶ月間の場所代が1ラック当たりの費用として定められている場合、変換係数bは、1ラック当たりの1ヶ月間の場所代(万円/ラック)を1ラックのユニット数(ユニット/ラック)で割ることにより算出される。
ところで、多くのデータセンターでは、空調用電気代Dとサーバ用電気代a・W・tとの比はほぼ一定となっている。すなわち、サーバが同種のものであれば、どのデータセンターでも、空調用電気代Dはほぼ同じである。そこで、第二指標Index2の取り扱いを容易にするため、D/(a・W・t)=eにより、冷却係数e(=一定値)を導入すると、(2)式は、
Index2=P/{(1+e)・a・W・t+b・S} ・・・(3)
と書き表すことができる。ここで、通常、空調用電気代Dはサーバ用電気代a・W・tの約2倍程度である。例えば、冷却係数eは、7/3と設定される。このように、空調用電気代Dとサーバ用電気代a・W・tとの比がどのデータセンターであっても一定であるという取り扱いが可能である場合には、第二指標Index2として(3)式を用いることができる。これにより、冷却係数e(=一定値)を用いて第二指標Index2の値を容易に計算することができる。尚、第一指標Index1の値を計算する際も同様である。
Index2=P/{(1+e)・a・W・t+b・S} ・・・(3)
と書き表すことができる。ここで、通常、空調用電気代Dはサーバ用電気代a・W・tの約2倍程度である。例えば、冷却係数eは、7/3と設定される。このように、空調用電気代Dとサーバ用電気代a・W・tとの比がどのデータセンターであっても一定であるという取り扱いが可能である場合には、第二指標Index2として(3)式を用いることができる。これにより、冷却係数e(=一定値)を用いて第二指標Index2の値を容易に計算することができる。尚、第一指標Index1の値を計算する際も同様である。
一方、通常の空調設備の他にさらに別の工夫を施してサーバを冷却する特別なデータセンターも存在する。例えば、各ラックに水冷装置を設けてサーバを効果的に冷却するような工夫が施されたデータセンターや、データセンター内の温度分布を監視・解析して、重点的に冷却する箇所を決定するというような工夫が施されたデータセンターがある。このような特別なデータセンターにおけるサーバ1台の空調用電気代は、通常のデータセンターにおけるものと大きく異なると考えられる。このため、かかる特別なデータセンターにサーバを収容する場合には、第二指標Index2の値を(2)式を用いて計算しなければならない。あるいは、第二指標Index2の値を(3)式を用いて計算するのであれば、(3)式において、当該データセンターの冷却方法に応じて冷却係数eを補正する必要がある。具体的には、冷却係数eをe+Δeで置き換えて、(3)式を、
Index2=P/{(1+e+Δe)・a・W・t+b・S} ・・・(4)
とする。ここで、Δeは、データセンターの冷却方法に応じた冷却係数eの補正値である。この補正値Δeはデータセンター毎に異なる。例えば、データセンターの冷却方法がとても優れており、少ない空調用電気代でサーバを十分冷却することができるような場合には、補正値はΔe<0となる。一方、データセンターの冷却方法に工夫を凝らしており、サーバを十分に冷却できるが、通常よりも空調用電気代が高くなるような場合には、補正値はΔe>0となる。
Index2=P/{(1+e+Δe)・a・W・t+b・S} ・・・(4)
とする。ここで、Δeは、データセンターの冷却方法に応じた冷却係数eの補正値である。この補正値Δeはデータセンター毎に異なる。例えば、データセンターの冷却方法がとても優れており、少ない空調用電気代でサーバを十分冷却することができるような場合には、補正値はΔe<0となる。一方、データセンターの冷却方法に工夫を凝らしており、サーバを十分に冷却できるが、通常よりも空調用電気代が高くなるような場合には、補正値はΔe>0となる。
このように、本実施形態では、サーバ1台の電気代の中に、当該サーバが1ヶ月間に消費する消費電力量に応じたサーバ用電気代の他に、データセンターに設けられた空調設備が1ヶ月間に消費する消費電力量に応じた電気代のうち当該サーバ1台に相当する分の空調用電気代を含めている。このため、維持コストとして、サーバを設置するデータセンターの環境に応じた電気代をも含めた維持コストを求めることができる。したがって、サーバを選定する際に、(2)式や(4)式で表される第二指標Index2を用いると、サーバの性能を環境影響度の観点から評価できるだけでなく、データセンターの観点からも評価することができる。
特に、第二指標Index2の値を、あるサーバをどのデータセンターに収容するべきかという、データセンターの選択基準として利用することも可能である。例えば、あるサーバをデータセンターX,Yのいずれに収容するかを判定する場合には、このサーバをデータセンターXに収容するときの第二指標Index2の値と、データセンターYに収容するときの第二指標Index2の値とを比較すればよい。このとき、第二指標Index2の値が大きい方のデータセンターに当該サーバを収容すれば、環境への影響が少ないと判定することができる。
尚、以下では、説明を簡単に行うため、第二指標Index2として(3)式を用いることができる場合、すなわち、空調用電気代Dとサーバ用電気代a・W・tとの比がどのデータセンターであっても一定であるという取り扱いが可能である場合を考えることにする。
次に、本実施形態の環境影響度判定装置の構成を説明する。図1は本実施形態の環境影響度判定装置の概略ブロック図である。この環境影響度判定装置は、図1に示すように、入力装置10と、表示装置20と、プリンタ30と、記憶部40と、制御部50とを備えている。かかる環境影響度判定装置は、例えばパーソナルコンピュータにより実現される。
入力装置(入力手段)10は、第一指標Index1及び第二指標Index2を計算するために必要な各種の情報を入力したり、所定の指示を入力したりするものである。この入力装置10としては、キーボードやマウス等が用いられる。具体的に、入力装置10から入力する情報としては、評価対象のサーバに関する情報と、そのサーバが収容されるべきデータセンターに関する情報とがある。サーバに関する情報には、サーバ名(製品名)、そのサーバの消費電力W(kW)、そのサーバのユニット数S、そのサーバのスループット性能P、必要なサーバ台数N等が含まれる。ここで、サーバの消費電力W、スループット性能Pとしては、公表されている値或いは実際に測定された値が用いられる。また、データセンターに関する情報には、データセンター名等が含まれる。入力装置10を用いて入力されたサーバに関する情報及びデータセンターに関する情報は記憶部40に一時記憶される。尚、第二指標Index2の値を(2)式又は(4)式を用いて計算する場合には、データセンターに関する情報に、空調用電気代D又は冷却係数の補正値Δeが含まれる。
表示装置20は、第一指標Index1及び第二指標Index2を計算するために必要な情報を入力するための入力画面や、制御部50によって算出された第一指標Index1及び第二指標Index2を示す結果画面を表示するものである。プリンタ30は、その結果画面の内容を印字するものである。かかる表示装置20又はプリンタ30は本発明の出力手段に該当する。
記憶部(記憶手段)40は、各種のプログラム、例えば第一指標Index1及び第二指標Index2を算出するためのプログラムを格納するものである。また、この記憶部40には、第一指標Index1及び第二指標Index2を計算する際に使用する費用基本情報が予め記憶されている。かかる費用基本情報には、単位消費電力量当たりの電気代である変換係数aと、単位ユニット数当たりの1ヶ月間の場所代である変換係数bと、冷却係数eと、1ヶ月間におけるサーバの駆動時間tとが含まれる。
ここで、記憶部40に記憶されている費用基本情報の具体例を示す。いま、単位消費電力量当たりの電気代が15円であり、1ラック当たりの1ヶ月間の場所代が15万円であるとする。このとき、変換係数aの値は、
a=15(円/kWh)÷10000(円/万円)
=15/10000(万円/kWh)
である。そして、1ラックのユニット数は“43”ユニットであるので、変換係数bの値は、
b=15(万円/ラック)÷43(ユニット/ラック)
=15/43(万円/ユニット)
である。また、冷却係数eの値は7/3であり、1ヶ月間におけるサーバの駆動時間tは、
t=30(日)×24(h/日)=720(h)
である。したがって、この例の場合、上記a、b、e、tの各値を(3)式に代入すると、第一指標Index1、第二指標Index2はそれぞれ、
Index1={(36/10)・W+(15/43)・S}・N ・・・(5)
Index2=P/{(36/10)・W+(15/43)・S} ・・・(6)
と表される。
a=15(円/kWh)÷10000(円/万円)
=15/10000(万円/kWh)
である。そして、1ラックのユニット数は“43”ユニットであるので、変換係数bの値は、
b=15(万円/ラック)÷43(ユニット/ラック)
=15/43(万円/ユニット)
である。また、冷却係数eの値は7/3であり、1ヶ月間におけるサーバの駆動時間tは、
t=30(日)×24(h/日)=720(h)
である。したがって、この例の場合、上記a、b、e、tの各値を(3)式に代入すると、第一指標Index1、第二指標Index2はそれぞれ、
Index1={(36/10)・W+(15/43)・S}・N ・・・(5)
Index2=P/{(36/10)・W+(15/43)・S} ・・・(6)
と表される。
制御部50は、本装置の各部を統括して制御するものである。この制御部50は、図1に示すように、演算手段51と、表示制御手段52とを有する。演算手段51は、入力装置10を用いて入力された各種の情報(消費電力W、ユニット数S、スループット性能P)及び記憶部40に記憶されている費用基本情報に基づいて、第一指標Index1の値及び第二指標Index2の値を算出するものである。すなわち、演算手段51は、まず、評価対象のサーバ1台の電気代(1+e)・a・W・t=(36/10)・Wと当該サーバ1台の場所代b・S=(15/43)・Sとの和であるサーバ1台当たりの維持コストを算出する。その後、その算出したサーバ1台の維持コストに必要なサーバ台数Nを乗じることにより得られるサーバ全体の維持コストを、第一指標Index1の値として求めると共に、上記(5)式にしたがい、当該サーバのスループット性能Pをその算出したサーバ1台の維持コストで割ることにより得られる値を、第二指標Index2の値として求める。こうして求められた第一指標Index1の値及び第二指標Index2の値は記憶部40に記憶される。
表示制御手段52は、所定の指示を受けたときに入力画面を表示装置20に表示したり、演算手段51によって算出された第一指標Index1の値及び第二指標Index2の値を示す結果画面を作成して表示装置20に表示したりするものである。
次に、本実施形態の環境影響度判定装置において第一指標の値及び第二指標の値を算出・表示する処理の手順について説明する。図2は本実施形態の環境影響度判定装置において第一指標の値及び第二指標の値を算出・表示する処理の手順を説明するためのフローチャートである。
まず、ユーザは、入力装置10を用いて表示装置20に表示された所定の画面上で入力画面を表示する旨のボタンを押す。すると、入力画面を表示する旨の指示が制御部50に送られる。制御部50の表示制御手段52は、かかる入力画面を表示する旨の指示を受け取ると(S1)、入力画面を表示装置20に表示する(S2)。ここで、この入力画面には、指標を算出して評価を行おうとするサーバ毎に、サーバに関する情報を入力する欄及びデータセンターに関する情報を入力する欄が設けられている。次に、ユーザは、その入力画面上で、評価対象のサーバについて、サーバに関する情報及びデータセンターに関する情報を入力する。評価対象のサーバが複数ある場合には、ユーザは、それらすべてのサーバについて入力作業を行う。こうして入力された情報は記憶部40に一時記憶される。
ユーザは、情報の入力作業が終了すると、入力画面上で指標計算を実行する旨のボタンを押す。すると、指標計算を実行する旨の指示が制御部50に送られる。制御部50の演算手段51は、かかる指標計算を実行する旨の指示を受け取ると(S3)、入力画面上で入力された各サーバについて、第一指標Index1の値及び第二指標Index2の値を算出する(S4)。次に、表示制御手段52は、演算手段51によって算出された各サーバについての第一指標Index1の値及び第二指標Index2の値を用いて、結果画面を生成する。その後、表示制御手段52は、その生成した結果画面を表示装置20に表示する(S5)。
いま、図3に結果画面の一例を示す。この結果画面には、評価対象のサーバ毎に、機種名、性能値、消費電力、ユニット数、必要な台数、第一指標Index1、第二指標Index2が表示される。この例では、A社○サーバ、A社×サーバ、B社△サーバ、C社◇サーバが評価対象のサーバとなっており、それら各サーバについての第一指標Index1の値及び第二指標Index2の値が計算された。ここで、第一指標Index1の値の計算には(5)式が用いられ、第二指標Index2の値の計算には(6)式が用いられた。具体的に、A社○サーバについては、スループット性能Pが113、消費電力Wが0.835kW、ユニット数Sが“2”ユニット、必要な台数Nが5台であり、Index1=18.5、Index2=30.5という結果が得られた。A社×サーバについては、スループット性能Pが66.9、消費電力Wが1.700kW、ユニット数Sが“3”ユニット、必要な台数Nが10台であり、Index1=71.7、Index2=9.3という結果が得られた。B社△サーバについては、スループット性能Pが73、消費電力Wが0.641kW、ユニット数Sが“1”ユニット、必要な台数Nが10台であり、Index1=26.6、Index2=27.5という結果が得られた。C社◇サーバについては、スループット性能Pが73、消費電力Wが0.795kW、ユニット数Sが“2”ユニット、必要な台数Nが10台であり、Index1=35.6、Index2=20.5という結果が得られた。
ユーザは、かかる結果画面に表示された内容に基づいて、評価対象のサーバの性能及び環境影響度を判定することになる。図3の例では、第一指標Index1の値が最も小さいのは、A社○サーバである。このことから、ユーザは、四つのサーバの中でA社○サーバを用いてシステムを構築すれば、維持コストが最も少なく、環境への影響も少なくて済むということが容易に分かる。また、第二指標Index2の値が最も大きいのは、A社○サーバである。このことから、ユーザは、四つのサーバのうち、環境影響度の観点から見たときの性能が最も優れているのがA社○サーバであるということが容易に分かる。したがって、この例の場合には、ユーザは、今回のシステムの導入に際してA社○サーバを採用しようという結論を下すことになる。
本実施形態の環境影響度判定装置では、演算手段は、入力装置から入力されたサーバについての各種の情報と記憶部に記憶されている費用基本情報とに基づいて、当該サーバ1台の電気代と当該サーバ1台の場所代との和である維持コストを算出し、入力装置から入力された当該サーバについての性能値をその算出した維持コストで割った値を、第二指標として求める。ここで、維持コストの増大は、例えばサーバの消費電力量が増大し、二酸化炭素排出量が多くなることを意味する。このことから、維持コストはサーバの環境影響度を表しているといえる。このため、第二指標は、維持コスト対性能比を表すものであるが、サーバの環境影響度に関連した指標となっている。したがって、本実施形態の環境影響度判定装置では、サーバを選定する際に第二指標を用いることにより、環境影響度の観点からサーバの性能を適切に評価することができる。
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、ユーザが入力装置を用いてサーバの消費電力を入力し、演算手段がその入力された消費電力と記憶部に記憶されている単位消費電力量当たりの電気代及び1ヶ月間におけるサーバの駆動時間とに基づいて、当該サーバが1ヶ月間に消費する消費電力量に応じたサーバ用電気代を求める場合について説明したが、ユーザは入力装置を用いて当該サーバが1ヶ月間に消費する消費電力量を入力し、演出手段がその入力された消費電力量と記憶部に記憶されている単位消費電力量当たりの電気代とに基づいて、上記サーバ用電気代を求めるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、維持コストを算出する際に用いられる変換係数bがどのデータセンターであっても同じ一定値である場合について説明した。しかしながら、データセンターの所在地によっては、データセンター毎に場所代が大きく異なることも起こり得る。例えば、大都市に建設されたデータセンターと地方に建設されたデータセンターとでは、当然、前者における場所代が後者における場所代よりも高いであろう。また、データセンターそのものの性能も場所代に影響することがある。例えば、より耐震性に優れたデータセンターにおける場所代は通常のデータセンターにおける場所代よりも高いであろう。そこで、このような場合には、変換係数bを費用基本情報の一つとして予め記憶部に記憶させておくのではなく、変換係数bをデータセンターに関する情報に含めて、入力パラメータの一つとして取り扱うようにすればよい。
また、上記の実施形態において、演算手段は、その算出した第一指標Index1の値又は第二指標Index2の値を利用して、運用期間x(ヶ月)とその運用期間xの経過時までに要する全コストy(万円)との関係を求め、その関係をグラフに示すようにしてもよい。具体的に、かかる運用期間xと全コストyとの関係は、
y=Index1・x+C
=(P・N/Index2)・x+C
と表される。ここで、Cは初期投資費用(万円)である。このCの値はユーザによって入力される。また、上記グラフとしては、横軸に運用期間xを、縦軸に全コストyを取ったものが生成される。このグラフには各種のサーバについての上記関係が重ねて表示される。これにより、ユーザは、かかるグラフを見れば、各種のサーバについて、所定期間が経過したときに全コストがどれだけかかるかを容易に比較することができる。
y=Index1・x+C
=(P・N/Index2)・x+C
と表される。ここで、Cは初期投資費用(万円)である。このCの値はユーザによって入力される。また、上記グラフとしては、横軸に運用期間xを、縦軸に全コストyを取ったものが生成される。このグラフには各種のサーバについての上記関係が重ねて表示される。これにより、ユーザは、かかるグラフを見れば、各種のサーバについて、所定期間が経過したときに全コストがどれだけかかるかを容易に比較することができる。
更に、上記の実施形態では、維持コストが電気代と場所代とから構成される場合について説明したが、維持コストの内容に、電気代及び場所代に加えて保守費用をも含めるようにしてもよい。これにより、サーバの維持コストとして実情に即したより正確な値を算出することができると共に、この正確な内容の維持コストの観点からサーバ性能を評価することができる。
加えて、上記の実施形態では、本発明の環境影響度判定装置による評価対象のIT機器がラックマウント型のサーバである場合について説明したが、評価対象のIT機器はBlade型や据え置き型のサーバであってもよい。また、評価対象のIT機器は、磁気ディスク装置等の記録装置や、ルータ、ファイアーウォール、ロードバランサ等のネットワーク機器などでもよく、一般に、性能を何らかの形(数値)で表すことができる機器であればよい。例えば、評価対象のIT機器が磁気ディスク装置である場合、その性能値としては、書き込み性能を表す値や読み込み性能を表す値を用いることができる。
本発明の目的は、上述した実施形態の装置の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(実行形式を含む)を、その全体あるいは一部を記録した記録媒体により、本実施形態の装置に供給し、その装置のコンピュータ(又はCPU、MPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出して、動作の全部あるいは一部を実行することによっても達成されることはいうまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。さらに、通信回線を介してダウンロードすることによってプログラムコードを供給するようにしてもよいし、JAVA(登録商標)などの技術を利用してプログラムコードを供給して実行するようにしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、本実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって本実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることはいうまでもない。
更に、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータが接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって本実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることはいうまでもない。
加えて、本発明はコンピュータに上記の実施形態の装置の機能を実現させるためのプログラムを含むプログラム・プロダクトであってもよい。ここで、プログラム・プロダクトというのは、コンピュータ・プログラムだけでなく、プログラムを記録した記録媒体あるいはコンピュータを含むものである。
以上説明したように、本発明の環境影響度判定装置によれば、演算手段は、入力手段から入力されたIT機器についての各種の情報と記憶手段に記憶されている費用基本情報とに基づいて、当該IT機器1台の電気代と当該IT機器1台の場所代との和である維持コストを算出し、入力手段から入力された当該IT機器についての性能値をその算出した維持コストで割った値を、評価指標として求める。ここで、維持コストはIT機器の環境影響度を表しているといえるので、上記の評価指標は、維持コスト対性能比を表すものであるが、IT機器の環境影響度に関連した指標となっている。このため、IT機器を選定する際に上記の評価指標を用いることにより、環境影響度の観点からIT機器の性能を適切に評価することができる。したがって、本発明は、IT機器が環境に及ぼす影響度を評価するために用いられる環境影響度判定装置及び環境影響度判定方法に適用することができる。
10 入力装置
20 表示装置
30 プリンタ
40 記憶部
50 制御部
51 演算手段
52 表示制御手段
20 表示装置
30 プリンタ
40 記憶部
50 制御部
51 演算手段
52 表示制御手段
Claims (5)
- 施設に収容して運用されるIT機器について、当該IT機器の消費電力、施設に収容されるときに当該IT機器がどれだけの領域を占めるかを表す占有領域、及び当該IT機器が所定の性能に関して示す性能値を含む各種の情報を入力するための入力手段と、
単位消費電力量当たりの電気代、単位占有領域当たりの所定の基準期間における場所代、及び前記基準期間についての情報を含む費用基本情報を記憶する記憶手段と、
前記入力手段から入力された前記IT機器についての前記各種の情報と前記記憶手段に記憶されている前記費用基本情報とに基づいて、当該IT機器1台の電気代と当該IT機器1台の場所代との和である維持コストを算出し、前記入力手段から入力された当該IT機器についての前記性能値をその算出した前記維持コストで割った値を、当該IT機器の環境影響度に関連した評価指標として求める演算手段と、
前記演算手段によって求められた前記IT機器についての前記評価指標を出力する出力手段と、
を具備することを特徴とする環境影響度判定装置。 - 前記入力手段から入力される情報若しくは前記記憶手段に記憶されている情報には、前記施設に設けられた空調設備が前記基準期間の間に消費する消費電力量に応じた電気代のうち当該IT機器1台に相当する分の電気代に関する情報が含まれており、
前記演算手段は、前記IT機器1台の電気代を、当該IT機器が前記基準期間の間に消費する消費電力量に応じた電気代と、前記空調設備が前記基準期間の間に消費する消費電力量に応じた電気代のうち当該IT機器1台に相当する分の電気代との和として求めることを特徴とする請求項1記載の環境影響度判定装置。 - 前記IT機器がサーバであることを特徴とする請求項1又は2記載の環境影響度判定装置。
- コンピュータの入力手段を用いて、施設に収容して運用されるIT機器について、当該IT機器の消費電力量、施設に収容されるときに当該IT機器がどれだけの領域を占めるかを表す占有領域、及び当該IT機器が所定の性能に関して示す性能値を含む各種の情報を入力する第一ステップと、
前記コンピュータの記憶手段には、単位消費電力量当たりの電気代、単位占有領域当たりの所定の基準期間における場所代、及び前記基準期間についての情報を含む費用基本情報が記憶されており、前記コンピュータの演算手段が、前記入力手段から入力された前記IT機器についての前記各種の情報と前記記憶手段に記憶されている前記費用基本情報とに基づいて、当該IT機器1台の電気代と当該IT機器1台の場所代との和である維持コストを算出し、前記入力手段から入力された当該IT機器についての前記性能値をその算出した前記維持コストで割った値を、当該IT機器の環境影響度に関連した評価指標として求める第二ステップと、
前記コンピュータの制御手段が、前記演算手段によって求められた前記IT機器についての前記評価指標を前記コンピュータの出力手段に出力する第三ステップと、
を備えることを特徴とする環境影響度判定方法。 - 請求項1、2又は3記載の環境影響度判定装置の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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JP2008149312A JP2009295001A (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 環境影響度判定装置及び環境影響度判定方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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2008
- 2008-06-06 JP JP2008149312A patent/JP2009295001A/ja active Pending
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