JP2009294567A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半透過半反射型の液晶表示装置について、IPSモードやFFSモード等のように液晶分子の配向方向が基板と略平行な場合であっても、特に反射表示部において良好な表示特性を得られるようにする。
【解決手段】一対の基板1a,1bと、これらの間に挟持されて各基板面と平行な方向に配向された液晶分子を有する液晶層2と、一方の基板1aにパターン形成され、その形成領域を反射表示部4とし、非形成領域を透過表示部5とする反射層3と、を備える液晶表示装置において、前記反射層3の形成領域における当該反射層3と前記液晶層2との間に、前記基板面と平行な方向における屈折率nx,nyと、これらに直交する光軸方向における屈折率nzとが、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する位相差層7を配設する。
【選択図】図1
【解決手段】一対の基板1a,1bと、これらの間に挟持されて各基板面と平行な方向に配向された液晶分子を有する液晶層2と、一方の基板1aにパターン形成され、その形成領域を反射表示部4とし、非形成領域を透過表示部5とする反射層3と、を備える液晶表示装置において、前記反射層3の形成領域における当該反射層3と前記液晶層2との間に、前記基板面と平行な方向における屈折率nx,nyと、これらに直交する光軸方向における屈折率nzとが、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する位相差層7を配設する。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示装置およびその製造方法に関し、特には半透過半反射表示が可能な液晶表示装置とその製造方法に関する。
従来、液晶表示装置の広視野角化を図る手法の一つとして、同一基板側に一対の電極(画素電極およびコモン電極)を設け、各電極間に基板面と略平行な方向の電界を形成し、この電界によって液晶分子を基板に略平行な面内で回転させる、というものがある。具体的には、インプレーンスイッチング(In Plane Switching、以下「IPS」と略す。)モードによるものや、フリンジ・フィールド・スイッチング(Fringe field Switching、以下「FFS」と略す。)モードによるもの等が知られている。
また、近年では、モバイル用途の液晶表示装置として、半透過半反射表示を可能とし、これにより暗状態や外光下等での視認性を向上させたものが知られているが、このような半透過半反射表示とIPSモードとを組み合わせて液晶表示装置を構成することが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
図13は、IPSモードによる半透過半反射型の液晶表示装置の構成例を示す側断面図である。
図例のように、半透過半反射型の液晶表示装置は、一対の基板31a,31bの間に、液晶層32が挟持されて構成されている。そして、一方の基板31aのみに、光を反射する反射層33が、選択的にパターン形成されている。この反射層33の形成領域は、入射する外光を反射して画像表示を行う反射表示部34として機能することになる。一方、反射層33の非形成領域は、バックライトからの光を透過させて画像表示を行う透過表示部35として機能することになる。
また、図13(a)に示す構成の液晶表示装置では、液晶層32がλ/4の位相差層として機能する反射表示部34における波長分散を打ち消して黒を表示すべく、当該液晶層32と反射層33が形成されていない側の基板31bとの間にλ/2位相差層36が配設されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
一方、図13(b)に示す構成の液晶表示装置では、反射表示部34に入射する外光について、偏光板と平行または直交状態でそのまま液晶層32を透過させ、当該液晶層32と反射層33との間にλ/4位相差層37を配設することで、黒を表示するような構成になっている(例えば、特許文献3参照。)。
図13は、IPSモードによる半透過半反射型の液晶表示装置の構成例を示す側断面図である。
図例のように、半透過半反射型の液晶表示装置は、一対の基板31a,31bの間に、液晶層32が挟持されて構成されている。そして、一方の基板31aのみに、光を反射する反射層33が、選択的にパターン形成されている。この反射層33の形成領域は、入射する外光を反射して画像表示を行う反射表示部34として機能することになる。一方、反射層33の非形成領域は、バックライトからの光を透過させて画像表示を行う透過表示部35として機能することになる。
また、図13(a)に示す構成の液晶表示装置では、液晶層32がλ/4の位相差層として機能する反射表示部34における波長分散を打ち消して黒を表示すべく、当該液晶層32と反射層33が形成されていない側の基板31bとの間にλ/2位相差層36が配設されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
一方、図13(b)に示す構成の液晶表示装置では、反射表示部34に入射する外光について、偏光板と平行または直交状態でそのまま液晶層32を透過させ、当該液晶層32と反射層33との間にλ/4位相差層37を配設することで、黒を表示するような構成になっている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、上述した従来構成では、特に反射表示部34において、必ずしも良好な表示特性が得られるとは限らない。すなわち、反射層33は拡散反射を行うために、通常、凹凸を有しているが、例えば、IPSモードでは、液晶分子の配向方向が基板と略平行であるため、当該液晶分子の配向状態が当該凹凸の影響でその位相差がλ/4の一定とはならず、光抜けが生じてしまうおそれがある。また、液晶分子が横方向に並ぶだけのため、視野角依存性が生じてしまい、斜め方向からの光抜けが大きくなってしまうという問題も生じることが考えられる。
そこで、本発明は、半透過半反射型の液晶表示装置について、IPSモードやFFSモード等のように液晶分子の配向方向が基板と略平行な場合であっても、特に反射表示部において良好な表示特性を得られるようにすることを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出された液晶表示装置で、一対の基板と、前記一対の基板の間に挟持され、各基板面と平行な方向に配向された液晶分子を有する液晶層と、前記一対の基板の一方にパターン形成され、その形成領域を反射表示部とし、非形成領域を透過表示部とする反射層と、前記反射層の形成領域における当該反射層と前記液晶層との間に配されて、前記基板面と平行な方向における屈折率nx,nyと、これらに直交する光軸方向における屈折率nzとが、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する位相差層とを備えるものである。
上記構成の液晶表示装置では、液晶層における液晶分子が基板面と平行な方向に配向されているので、当該液晶層を基板面と平行な方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなせる。一方、反射層の形成領域である反射表示部に配された位相差層は、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能するので、当該位相差層を基板面に直交する光軸方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなせる。したがって、各屈折率楕円体を足し合わせると、見かけ上屈折率楕円体が等方体となり、視野角によらずに黒表示状態での光抜けの発生を抑制し得るようになる。
しかも、位相差層は、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能することから、当該位相差層内での光軸方向における光透過を阻害してしまうことがない。したがって、位相差層を配置しても、反射表示部での明るさ(輝度)低下を招いてしまうのを回避し得るようになる。
さらには、反射層と液晶層との間にポジティブCプレートとして機能する位相差層が存在することから、例えば反射層が凹凸を有した形成された場合であっても、当該位相差層では、基板面に直交する光軸方向については、当該凹凸によって位相差が影響を受けてしまうことがない。つまり、位相差層によって反射層の凹凸を平坦化し得るので、液晶層が受ける凹凸による位相差ズレのための光抜けの影響をなくすことができる。
しかも、位相差層は、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能することから、当該位相差層内での光軸方向における光透過を阻害してしまうことがない。したがって、位相差層を配置しても、反射表示部での明るさ(輝度)低下を招いてしまうのを回避し得るようになる。
さらには、反射層と液晶層との間にポジティブCプレートとして機能する位相差層が存在することから、例えば反射層が凹凸を有した形成された場合であっても、当該位相差層では、基板面に直交する光軸方向については、当該凹凸によって位相差が影響を受けてしまうことがない。つまり、位相差層によって反射層の凹凸を平坦化し得るので、液晶層が受ける凹凸による位相差ズレのための光抜けの影響をなくすことができる。
本発明によれば、半透過半反射型の液晶表示装置において、IPSモードやFFSモード等のように液晶分子の配向方向が基板と略平行な場合であっても、視野角によらずに黒表示状態での光抜けの発生を抑制することができる。また、反射表示部での明るさ(輝度)低下を招いてしまうこともない。例えば反射層が凹凸を有した形成された場合であっても、その影響による光抜けも抑えることができる。したがって、特に反射表示部での視野角特性を改善し反射コントラストを向上させることが可能になるので、その結果として当該反射表示部での良好な表示特性を実現できるようになる。
以下、図面に基づき本発明に係る液晶表示装置およびその製造方法について説明する。
ここでは、1つの画素にそれぞれ透過表示部と反射表示部とを有する半透過半反射型の液晶表示装置であり、電圧無印加の際には黒表示を行うノーマリーブラック(NB)タイプのものを例に挙げて説明を行う。
ここでは、1つの画素にそれぞれ透過表示部と反射表示部とを有する半透過半反射型の液晶表示装置であり、電圧無印加の際には黒表示を行うノーマリーブラック(NB)タイプのものを例に挙げて説明を行う。
〔第1の実施の形態〕
先ず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態における液晶表示装置の概略構成例を示す側断面図である。
先ず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態における液晶表示装置の概略構成例を示す側断面図である。
図例のように、本実施形態で例に挙げる液晶表示装置は、一対の基板1a,1bの間に、液晶層2が挟持されて構成されている。そして、一方の基板1aのみに、光を反射する反射層3が、選択的にパターン形成されている。この反射層3の形成領域は、入射する外光を反射して画像表示を行う反射表示部4として機能することになる。一方、反射層3の非形成領域は、バックライトからの光を透過させて画像表示を行う透過表示部5として機能することになる。
ところで、電界ON(白表示)時に、透過表示部5における明るい白表示を実現するためには、当該透過表示部5における液晶層2の位相差Δndを、およそλ/2とすればよい。そのため、透過表示部5におけるセルギャップ(液晶層2の厚さ方向の大きさ)は、当該透過表示部5における液晶層2の位相差Δnd(a)=λ/2となるように調整されているものとする。
これに対して、反射表示部4におけるセルギャップは、当該反射表示部4における液晶層2の位相差Δnd(b)が、Δnd(b)=Δnd(a)/2=λ/4となるように調整する必要がある。また、液晶層2だけでは黒がでないため、黒を出し、かつ、波長分散を打ち消して黒を表示すべく、λ/2の位相差が必要となる。このことから、反射表示部4には、λ/4の位相差層として機能する液晶層2の波長依存性を打ち消すべく、当該液晶層2と反射層3が形成されていない側の基板1bとの間に、λ/2位相差層6が配設されている。そして、λ/4の位相差層として機能する液晶層2とλ/2位相差層6とを合わせて広帯域λ/4(可視光の波長帯域でλ/4となる)を形成することで、黒表示時に可視光領域全体にわたる光の反射を抑えて、反射表示部4において良好なコントラストを得ることを可能にしている。
ここまでは、従来構成の液晶表示装置(図12(a)参照。)と略同様の構成である。
ところで、電界ON(白表示)時に、透過表示部5における明るい白表示を実現するためには、当該透過表示部5における液晶層2の位相差Δndを、およそλ/2とすればよい。そのため、透過表示部5におけるセルギャップ(液晶層2の厚さ方向の大きさ)は、当該透過表示部5における液晶層2の位相差Δnd(a)=λ/2となるように調整されているものとする。
これに対して、反射表示部4におけるセルギャップは、当該反射表示部4における液晶層2の位相差Δnd(b)が、Δnd(b)=Δnd(a)/2=λ/4となるように調整する必要がある。また、液晶層2だけでは黒がでないため、黒を出し、かつ、波長分散を打ち消して黒を表示すべく、λ/2の位相差が必要となる。このことから、反射表示部4には、λ/4の位相差層として機能する液晶層2の波長依存性を打ち消すべく、当該液晶層2と反射層3が形成されていない側の基板1bとの間に、λ/2位相差層6が配設されている。そして、λ/4の位相差層として機能する液晶層2とλ/2位相差層6とを合わせて広帯域λ/4(可視光の波長帯域でλ/4となる)を形成することで、黒表示時に可視光領域全体にわたる光の反射を抑えて、反射表示部4において良好なコントラストを得ることを可能にしている。
ここまでは、従来構成の液晶表示装置(図12(a)参照。)と略同様の構成である。
以上のような構成に加えて、本実施形態の液晶表示装置では、その特徴的な構成として、反射表示部4における反射層3と液晶層2との間に、ポジティブCプレートとして機能する位相差層(以下、この位相差層を「p−C層」という。)7が配設されている。p−C層7は、基板1a,1b面と平行な方向における屈折率nx,nyと、これらに直交する光軸方向における屈折率nzとが、nz>nx=nyとなる関係を有するように構成されている。このような関係を有することで、p−C層7は、面内において屈折率が等方性を有し、厚さ方向の屈折率が大きい媒体であるポジティブCプレートとして機能することになる。
図2は、第1の実施の形態における液晶表示装置の構成例をさらに具体的に示す側断面図であり、TFT液晶構造に適用した場合の具体的な構成例を示すものである。なお、図1と同一の構成要素については、同一の符号を付している。
図例の液晶表示装置は、ガラス板等の透明板からなる各基板1a,1bの間に挟持された液晶層2が、例えばネマチック液晶で構成されている。そして、IPSモードへの対応のために、液晶層2における液晶分子が、各基板1a,1b面と略平行な方向に配向されている。なお、各基板1a,1bの外側の面には、クロスニコル状態で設けられた偏光板8a,8bが配設されている。
また、各基板1a,1bのうち、表示面ではない側(図中下側)の基板1aには、その液晶層2に向かう側の面上に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)9等の駆動用素子およびこれに接続された電極や配線が設けられ、これらが層間絶縁膜10で覆われている。そして、層間絶縁膜10上には、反射表示部4のみを覆う状態で、選択的に反射層3がパターン形成されている。この反射層3は、その表面で光散乱させて、拡散反射を行うために、凹凸形状に形成されているものとする。
凹凸形状を有する反射層3の液晶層2に向かう側の面上には、p−C層7が配設されている。p−C層7は、上述したように、nz>nx=nyとなる関係を有するように構成されたもので、具体的には液晶材料をその液晶分子が光軸方向に沿った配向状態のまま硬化させたものを用いて構成することが考えられる。このようなp−C層7を形成することで、反射層3における凹凸形状は、当該p−C層7の上面側では平坦化されることになる。
透過表示部5における層間絶縁膜10、および、反射表示部4における反射層3上には、上述した電極や配線を介して駆動用素子に接続されたコモン電極11および画素電極12が配置されている。つまり、コモン電極11および画素電極12は、一方の基板1aの側のみに配置されており、各電極間11,12で基板1a,1b面と略平行な方向の電界を形成し、この電界によって液晶層2における液晶分子を基板1a,1bに略平行な面内で回転させるようになっている。
一方、コモン電極11および画素電極12が設けられた側の基板1aと液晶層2を挟んで対向する側の基板1bには、その液晶層2に向かう面上に、カラーフィルタ13が設けられている。さらに、反射表示部4には、カラーフィルタ13に重ねて、λ/2位相差層6が配設されている。つまり、λ/2位相差層6は、反射表示部4に対してのみ選択的に設けられ、反射層3に対向する状態で配置されている。
なお、透過表示部5および反射表示部4におけるセルギャップは、上述したように、透過表示部5における液晶層2の位相差Δnd(a)=λ/2、反射表示部4における液晶層2の位相差Δnd(b)=Δnd(a)/2=λ/4に調整されているものとする。
なお、透過表示部5および反射表示部4におけるセルギャップは、上述したように、透過表示部5における液晶層2の位相差Δnd(a)=λ/2、反射表示部4における液晶層2の位相差Δnd(b)=Δnd(a)/2=λ/4に調整されているものとする。
続いて、以上のような構成の液晶表示装置における処理動作例を説明する。
例えば、透過表示部5では、コモン電極11と画素電極12とに電位差が無い状態時に、バックライトからの光が液晶層2を透過せずに、黒表示状態となる。また、コモン電極11に対して画素電極12が電位差がある状態時には、液晶層2に印加される電界により、偏光板8bを通過したバックライトの光に対して、液晶層2の部分がλ/2層として機能する。そのため、偏光板8bを通過した光が液晶層2を通過することで90°回転した直線偏光となり、クロスニコル状態で配置された偏光板8aを透過して、白表示となる。これらは、通常のIPSモードにおけるノーマリーブラックの表示の場合と同様である。
一方、反射表示部4においては、コモン電極11および画素電極12に対して電圧を印加しない状態時(電界OFF時)、すなわちコモン電極11と画素電極12とに電位差が無い状態時に、検光子となる偏光板8b側から入射して直線偏光に変換された外光が、λ/4の位相差層として機能する液晶層2を通過することにより、円偏光となって反射層3に達する。その後、外光は、反射層3で反射して逆向きの円偏光となり、さらに液晶層2を通過することにより偏光板8bの透過軸に対して135°位相がずれた直線偏光となる。さらにこの外光は、λ/2位相差層6を通過することにより、偏光板8bの透過軸に対して270度(90度)位相がずれる。これにより、外光は、偏光板8bにおいて吸収され、反射表示部4においては黒表示となる。つまり、偏光板8bとλ/2位相差層6との角度をx、λ/2位相差層6と液晶層2との角度をyとし、その関係を広帯域条件y=2x+45°としておくことにより、黒表示を実現することができる。
ただし、このとき、外光は、p−C層7も通過することになる。
p−C層7は、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する。そのため、p−C層7については、基板1a,1b面に直交する光軸方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなすことができる。
その一方で、λ/4の位相差層として機能する液晶層2は、液晶分子が基板1a,1b面と平行な方向に配向されているので、当該基板1a,1b面と平行な方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなすことができる。
したがって、これらの各屈折率楕円体を足し合わせると見かけ上屈折率楕円体が等方体となるので、反射表示部4においては、視野角によらずに黒表示状態での光抜けの発生を抑制し得るようになる。
p−C層7は、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する。そのため、p−C層7については、基板1a,1b面に直交する光軸方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなすことができる。
その一方で、λ/4の位相差層として機能する液晶層2は、液晶分子が基板1a,1b面と平行な方向に配向されているので、当該基板1a,1b面と平行な方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなすことができる。
したがって、これらの各屈折率楕円体を足し合わせると見かけ上屈折率楕円体が等方体となるので、反射表示部4においては、視野角によらずに黒表示状態での光抜けの発生を抑制し得るようになる。
さらに、反射表示部4では、p−C層7が存在することによって、反射層3が凹凸形状に形成されていても、当該p−C層7の上面側では平坦化されている。このことによっても、反射表示部4では、p−C層7が存在してしない場合に比べて、黒表示状態での光抜けの発生を抑制することが可能となる。すなわち、p−C層7が存在していなければ、液晶層2のホモジニアス配向が反射層3の凹凸による位相差Δndの違いの影響を受けて、黒表示時に光り抜けしてしまうおそれがある。ところが、p−C層7が存在することによって、液晶層2に対しての平坦化が行われ、しかもp−C層7は位相差Δndの影響を受けないため、反射表示部4での黒表示が安定するようになるのである。
また、反射表示部4において、コモン電極11および画素電極12に対して電圧を印加した状態時(電界ON時)には、検光子となる偏光板8b側から入射した外光が、λ/2位相差層6を通過することにより当該偏光板8bの透過軸に対して、当該偏光板8bと当該λ/2位相差層6との角度がxであれば、2xだけ偏光面が回転した直線偏光となる。この直線偏光は、液晶分子に電界の加わった白状態では、液晶分子の軸方向が45°回転していて同一方向になるため、液晶層2で位相差の影響を受けることなく、そのまま反射され、さらにλ/2位相差層6でまた2xだけ偏光面が回転するため、白表示となる。
このときも、外光は、p−C層7も通過することになる。ただし、p−C層7は、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する。つまり、p−C層7は、当該p−C層7内での光軸方向における光透過を阻害してしまうことがない。したがって、反射表示部4では、p−C層7が存在していても、白表示状態での明るさ(輝度)低下を招いてしまうのを回避し得るようになる。
図3は、反射表示部における光学特性の一具体例を示す説明図である。
図例のように、本実施形態で説明した構成の液晶表示装置(図中における本発明構造参照。)では、反射表示部4にp−C層7が存在しない従来構造(図中における従来構造参照。)のものに比べて、黒レベルを低く抑えることができるとともに、白レベルの低下を招いてしまうことがない。したがって、従来構造に比べて、高コントラストを実現することが可能になる。
図例のように、本実施形態で説明した構成の液晶表示装置(図中における本発明構造参照。)では、反射表示部4にp−C層7が存在しない従来構造(図中における従来構造参照。)のものに比べて、黒レベルを低く抑えることができるとともに、白レベルの低下を招いてしまうことがない。したがって、従来構造に比べて、高コントラストを実現することが可能になる。
図4は、黒状態の反射輝度の視野角特性の一具体例を示す説明図である。
図4(a)に示すように、本実施形態で説明した構成の液晶表示装置によれば、図4(b)に示す従来構造に比べて、図中白く見える領域部分の面積が少なく、角度を振ったときの光抜けが大きく改善されていることがわかる。これは、p−C層7が存在することによって、反射光学構成の視野角が改善されるためであると考えられ、このことも反射表示部4におけるコントラスト改善に大きく寄与することになる。
図4(a)に示すように、本実施形態で説明した構成の液晶表示装置によれば、図4(b)に示す従来構造に比べて、図中白く見える領域部分の面積が少なく、角度を振ったときの光抜けが大きく改善されていることがわかる。これは、p−C層7が存在することによって、反射光学構成の視野角が改善されるためであると考えられ、このことも反射表示部4におけるコントラスト改善に大きく寄与することになる。
以上に説明したように、本実施形態における液晶表示装置は、反射表示部4にnz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能するp−C層7が存在しているため、半透過半反射型の構成において、IPSモードやFFSモード等のように液晶分子の配向方向が基板1a,1bと略平行な場合であっても、視野角によらずに黒表示状態での光抜けの発生を抑制することができる。また、反射表示部4での明るさ(輝度)低下を招いてしまうこともない。したがって、特に反射表示部4での視野角を改善し反射コントラストを向上させることが可能になるので、その結果として当該反射表示部4での良好な表示特性を実現できるようになる。
また、本実施形態における液晶表示装置では、反射表示部4において、p−C層7と液晶層2を挟んで対向する側に、λ/2位相差層6が配されている。したがって、液晶層2とλ/2位相差層6とを合わせて広帯域λ/4(可視光の波長帯域でλ/4となる)を形成することになり、その結果として黒表示時に可視光領域全体にわたる光の反射を抑えて、反射表示部4において良好なコントラストを得ることが可能になる。
また、本実施形態における液晶表示装置では、p−C層7における液晶層2側の面上に、コモン電極11が形成されている。したがって、p−C層7が存在している場合であっても、コモン電極11の位置を反射層3の側に最も近づけることが可能となり、当該p−C層7の存在に起因する電圧降下を極力抑制することが実現可能となる。
さらに、本実施形態における液晶表示装置では、基板1a,1bの間に、p−C層7、液晶層2およびλ/2位相差層6を、光軸方向に沿って順に配置することで、当該p−C層7のいわゆるインセル化を実現可能にしている。したがって、液晶セルが厚膜化されることがない。その上、上述したような反射表示部4におけるコントラスト改善を、液晶表示装置に対する外付け部品を要することなく、すなわち装置構成の複雑化を招くことなく、実現することも可能となる。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、ここでは、上述した第1の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、ここでは、上述した第1の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
図5は、第2の実施の形態における液晶表示装置の概略構成例を示す側断面図である。
図例のように、本実施形態で例に挙げる液晶表示装置では、反射表示部4において、第1の実施の形態で説明したλ/2位相差層6が設けられておらず、液晶層2の反射層3が形成されている側に、λ/4位相差層14が配設されている。そして、λ/4位相差層14が存在することで、反射表示部4におけるセルギャップは、透過表示部5におけるセルギャップの1/2となるように調整されている。
ここまでは、従来構成の液晶表示装置(図12(b)参照。)と略同様の構成である。
なお、本実施形態の液晶表示装置では、以上のようなλ/4位相差層14が配設されていることから、当該λ/4位相差層14と反射層3との間に、ポジティブCプレートとして機能するp−C層7が配設されることになる。
図例のように、本実施形態で例に挙げる液晶表示装置では、反射表示部4において、第1の実施の形態で説明したλ/2位相差層6が設けられておらず、液晶層2の反射層3が形成されている側に、λ/4位相差層14が配設されている。そして、λ/4位相差層14が存在することで、反射表示部4におけるセルギャップは、透過表示部5におけるセルギャップの1/2となるように調整されている。
ここまでは、従来構成の液晶表示装置(図12(b)参照。)と略同様の構成である。
なお、本実施形態の液晶表示装置では、以上のようなλ/4位相差層14が配設されていることから、当該λ/4位相差層14と反射層3との間に、ポジティブCプレートとして機能するp−C層7が配設されることになる。
図6は、第2の実施の形態における液晶表示装置の構成例をさらに具体的に示す側断面図であり、TFT液晶構造に適用した場合の具体的な構成例を示すものである。
図例の液晶表示装置においても、凹凸形状を有する反射層3の液晶層2に向かう側の面上には、p−C層7が配設されている。これにより、反射層3における凹凸形状は、当該p−C層7の上面側では平坦化されることになる。
そして、p−C層7の液晶層2に向かう側の面上には、λ/4位相差層14が配設されている。つまり、λ/4位相差層14は、p−C層7に重なるように、反射表示部4に対してのみ選択的に設けられている。
なお、λ/4位相差層14の液晶層2に向かう側の面上には、コモン電極11および画素電極12が配置されている。
図例の液晶表示装置においても、凹凸形状を有する反射層3の液晶層2に向かう側の面上には、p−C層7が配設されている。これにより、反射層3における凹凸形状は、当該p−C層7の上面側では平坦化されることになる。
そして、p−C層7の液晶層2に向かう側の面上には、λ/4位相差層14が配設されている。つまり、λ/4位相差層14は、p−C層7に重なるように、反射表示部4に対してのみ選択的に設けられている。
なお、λ/4位相差層14の液晶層2に向かう側の面上には、コモン電極11および画素電極12が配置されている。
一方、p−C層7およびλ/4位相差層14が設けられた側と液晶層2を挟んで対向する側では、カラーフィルタ13に重ねて、段差層15が配設されている。この段差層15は、反射表示部4におけるセルギャップを調整するために配されているもので、例えば光透過性を備えた透明樹脂材料によって形成することが考えられる。ただし、p−C層7およびλ/4位相差層14の調整によっては、段差層15が不要になる場合もある。
続いて、以上のような構成の液晶表示装置における処理動作例を説明する。ただし、透過表示部5については、第1の実施の形態の場合と同様なので、その説明を省略する。
反射表示部4においては、コモン電極11および画素電極12に対して電圧を印加しない状態時(電界OFF時)に、検光子となる偏光板8b側から入射した外光が、この偏光板8bの透過軸と平行な向きに液晶分子を配向させた液晶層2内を、位相差を生じることなくそのまま通過する。そして、次いで、λ/4位相差層14を往復することで(λ/4)×2の位相差を生じて90°回転した直線偏光となり、再び位相差を生じることなく液晶層2内をそのまま通過する。このため、偏光板8bの透過軸と90°をなす偏光方向の外光が、当該偏光板8bにおいて吸収され、黒表示となる。
ただし、このとき、外光は、p−C層7も通過することになる。
p−C層7は、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する。そのため、p−C層7については、基板1a,1b面に直交する光軸方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなすことができる。
その一方で、液晶層2は、液晶分子が基板1a,1b面と平行な方向に配向されているので、当該基板1a,1b面と平行な方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなすことができる。
したがって、これらの各屈折率楕円体を足し合わせると見かけ上屈折率楕円体が等方体となるので、反射表示部4においては、視野角によらずに黒表示状態での光抜けの発生を抑制し得るようになる。
p−C層7は、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する。そのため、p−C層7については、基板1a,1b面に直交する光軸方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなすことができる。
その一方で、液晶層2は、液晶分子が基板1a,1b面と平行な方向に配向されているので、当該基板1a,1b面と平行な方向に長手方向が延びる屈折率楕円体とみなすことができる。
したがって、これらの各屈折率楕円体を足し合わせると見かけ上屈折率楕円体が等方体となるので、反射表示部4においては、視野角によらずに黒表示状態での光抜けの発生を抑制し得るようになる。
さらに、反射表示部4では、p−C層7が存在することによって、反射層3が凹凸形状に形成されていても、当該p−C層7の上面側では平坦化されている。このことによっても、反射表示部4では、p−C層7が存在してしない場合に比べて、黒表示状態での光抜けの発生を抑制することが可能となる。すなわち、p−C層7が存在していなければ、λ/4位相差層14が凹凸形状の影響を受けて、黒表示時に光抜けを生じてしまう。ところが、p−C層7が存在することによって、液晶層2に対しての平坦化が行われ、しかもp−C層7は位相差Δndの影響を受けないため、反射表示部4での黒表示が安定するようになるのである。
また、反射表示部4において、コモン電極11および画素電極12に対して電圧を印加した状態時(電界ON時)、すなわちコモン電極11に対して画素電極12が電位差のある状態時には、検光子となる偏光板8b側から入射した外光に対して、液晶層2の部分がλ/4層として機能する。この液晶層2の液晶分子の軸は、λ/4位相差層14の配向方向と直交している。このため、偏光板8bを透過した外光は、この液晶層2内とλ/4位相差層14とを往復で通過することで0°の直線偏光に戻り、当該偏光板8bを透過して白表示となる。なお、この際に、液晶層2内とλ/4位相差層14とが直交する構成とすることにより、波長分散の影響が抑えられるようになる。
このときも、外光は、p−C層7も通過することになる。ただし、p−C層7は、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する。つまり、p−C層7は、当該p−C層7内での光軸方向における光透過を阻害してしまうことがない。したがって、反射表示部4では、p−C層7が存在していても、白表示状態での明るさ(輝度)低下を招いてしまうのを回避し得るようになる。
図7は、黒状態の反射輝度の視野角特性の一具体例を示す説明図である。
図7(a)に示すように、本実施形態で説明した構成の液晶表示装置によれば、図7(b)に示す従来構造に比べて、図中白く見える領域部分の面積が少なく、角度を振ったときの光抜けが大きく改善されていることがわかる。これは、p−C層7が存在することによって、反射光学構成の視野角が改善されるためであると考えられ、このことも反射表示部4におけるコントラスト改善に大きく寄与することになる。
図7(a)に示すように、本実施形態で説明した構成の液晶表示装置によれば、図7(b)に示す従来構造に比べて、図中白く見える領域部分の面積が少なく、角度を振ったときの光抜けが大きく改善されていることがわかる。これは、p−C層7が存在することによって、反射光学構成の視野角が改善されるためであると考えられ、このことも反射表示部4におけるコントラスト改善に大きく寄与することになる。
以上に説明したように、本実施形態における液晶表示装置は、反射表示部4にnz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能するp−C層7が存在しているため、半透過半反射型の構成において、IPSモードやFFSモード等のように液晶分子の配向方向が基板1a,1bと略平行な場合であっても、視野角によらずに黒表示状態での光抜けの発生を抑制することができる。また、反射表示部4での明るさ(輝度)低下を招いてしまうこともない。したがって、特に反射表示部4での視野角を改善し反射コントラストを向上させることが可能になるので、その結果として当該反射表示部4での良好な表示特性を実現できるようになる。
また、本実施形態における液晶表示装置では、反射表示部4において、液晶層2とp−C層7との間に、λ/4位相差層14が配されている。したがって、液晶層2内とλ/4位相差層14とが直交する構成とすることで波長分散の影響が抑えられるようになり、電圧印加時の反射表示部4において、より輝度の高い白表示を実現することが可能となる。
さらに、本実施形態における液晶表示装置では、基板1a,1bの間に、p−C層7、λ/4位相差層14および液晶層2を、光軸方向に沿って順に配置することで、当該p−C層7および当該λ/4位相差層14のいわゆるインセル化を実現可能にしている。したがって、液晶セルが厚膜化されることがない。その上、上述したような反射表示部4におけるコントラスト改善を、液晶表示装置に対する外付け部品を要することなく、すなわち装置構成の複雑化を招くことなく、実現することも可能となる。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、ここでも、上述した第1または第2の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1または第2の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、ここでも、上述した第1または第2の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1または第2の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
図8は、第3の実施の形態における液晶表示装置の構成例を具体的に示す側断面図であり、TFT液晶構造に適用した場合の具体的な構成例を示すものである。
図例の液晶表示装置においても、凹凸形状を有する反射層3の液晶層2に向かう側の面上には、p−C層7が配設されている。これにより、反射層3における凹凸形状は、当該p−C層7の上面側では平坦化されることになる。
そして、p−C層7の液晶層2に向かう側の面上には、コモン電極11および画素電極12が配置されている。
図例の液晶表示装置においても、凹凸形状を有する反射層3の液晶層2に向かう側の面上には、p−C層7が配設されている。これにより、反射層3における凹凸形状は、当該p−C層7の上面側では平坦化されることになる。
そして、p−C層7の液晶層2に向かう側の面上には、コモン電極11および画素電極12が配置されている。
ただし、第1または第2の実施の形態の場合とは異なり、反射表示部4において、第1の実施の形態で説明したλ/2位相差層6が設けられておらず、第2の実施の形態で説明したλ/4位相差層14も設けられていない。すなわち、反射表示部4に存在する位相差層は、p−C層7のみである。
その代わりに、本実施形態の液晶表示装置では、反射表示部4における液晶層2が、捩れ配向になっており、これにより半透過型表示を行うようになっている。つまり、液晶層2は、反射表示部4と透過表示部5とで配向分割されており、当該反射表示部4が捩れ配向状態となっているのである。
反射表示部4における液晶層2の捩れ配向は、公知技術を利用して実現すればよく、例えばマスクラビング、UV分割配向、グレーティング層による配向等の手法を用いることが考えられる。このような捩れ配向に関する技術を記載した文献としては、例えば特開2007−47734号公報が挙げられる。
その代わりに、本実施形態の液晶表示装置では、反射表示部4における液晶層2が、捩れ配向になっており、これにより半透過型表示を行うようになっている。つまり、液晶層2は、反射表示部4と透過表示部5とで配向分割されており、当該反射表示部4が捩れ配向状態となっているのである。
反射表示部4における液晶層2の捩れ配向は、公知技術を利用して実現すればよく、例えばマスクラビング、UV分割配向、グレーティング層による配向等の手法を用いることが考えられる。このような捩れ配向に関する技術を記載した文献としては、例えば特開2007−47734号公報が挙げられる。
以上のような構成の液晶表示装置においても、第1または第2の実施の形態の場合と同様に、透過表示部5では、通常の透過型IPSモードと同じ構成で広視野角が実現できる。また、反射表示部4については、液晶層2の捩れ配向により、半透過型表示を行うことになる。ただし、その半透過型表示を行う際には、光がp−C層7を通過する。そのため、反射表示部4において、視野角によらずに黒表示状態での光抜けの発生を抑制することができる。また、反射表示部4での明るさ(輝度)低下を招いてしまうこともない。したがって、特に反射表示部4での視野角を改善し反射コントラストを向上させることが可能になるので、その結果として当該反射表示部4での良好な表示特性を実現できるようになる。
また、本実施形態における液晶表示装置では、液晶層2の捩れ配向により、半透過型表示を行うようになっている。したがって、反射表示部4にλ/2位相差層6またはλ/4位相差層14を設ける必要がなく、当該反射表示部4に存在する位相差層はp−C層7のみで済むため、その分だけ装置構成の簡素化や装置製造工程の削減等を実現することが可能になる。
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、ここでも、上述した第1〜第3の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1〜第3の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、ここでも、上述した第1〜第3の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1〜第3の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
図9は、第4の実施の形態における液晶表示装置の概略構成例を示す側断面図である。
図例のように、本実施形態で例に挙げる液晶表示装置では、p−C層7が、反射表示部4に加えて、透過表示部5にも形成されている。透過表示部5におけるp−C層7は、反射表示部4におけるp−C層7とは分割配向され、分割される形で形成され、当該反射表示部4におけるp−C層7よりも厚く(例えば、より縦長の液晶分子を硬化させて)形成することが考えられる。
図例のように、本実施形態で例に挙げる液晶表示装置では、p−C層7が、反射表示部4に加えて、透過表示部5にも形成されている。透過表示部5におけるp−C層7は、反射表示部4におけるp−C層7とは分割配向され、分割される形で形成され、当該反射表示部4におけるp−C層7よりも厚く(例えば、より縦長の液晶分子を硬化させて)形成することが考えられる。
さらには、透過表示部5におけるp−C層7に対応して、反射表示部4と同様に、当該透過表示部5にもλ/2位相差層6を形成することも考えられる。その場合に、λ/2位相差層6は、反射表示部4と透過表示部5とで配向分割されているものとする。また、反射表示部4には、セルギャップ調整のために、例えば光透過性を備えた透明樹脂材料からなる段差層16を形成する。
なお、反射表示部4にλ/2位相差層6ではなくλ/4位相差層14が形成されている場合には、当該反射表示部4と同様に、透過表示部5には、λ/4位相差層14が形成されるものとする。そして、当該λ/4位相差層14が、反射表示部4と透過表示部5とで配向分割されることになる。
なお、反射表示部4にλ/2位相差層6ではなくλ/4位相差層14が形成されている場合には、当該反射表示部4と同様に、透過表示部5には、λ/4位相差層14が形成されるものとする。そして、当該λ/4位相差層14が、反射表示部4と透過表示部5とで配向分割されることになる。
以上のような構成の液晶表示装置では、反射表示部4に加えて透過表示部5にもp−C層7が形成されているため、当該反射表示部4での良好な表示特性を実現しつつ、当該透過表示部5における視野角特性についても、当該p−C層7が存在しない場合に比べて改善されていることになる。
〔第5の実施の形態〕
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、ここでも、上述した第1〜第4の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1〜第4の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、ここでも、上述した第1〜第4の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1〜第4の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
ここでは、液晶表示装置の製造手順、特に反射表示部4における反射層3およびp−C層7を形成する際の手順を説明する。
図10は液晶表示装置の製造手順の一具体例を示すフローチャートであり、図11は製造される層構成の一具体例を示す説明図である。
図10は液晶表示装置の製造手順の一具体例を示すフローチャートであり、図11は製造される層構成の一具体例を示す説明図である。
一般に、反射層3およびp−C層7の形成は、例えば図10(a)に示す手順で行うことが考えられる。すなわち、基板1a上に層間絶縁膜10を形成した後、その層間絶縁膜10上に反射層3となるベタ膜をスパッタリングによって形成し(ステップ101、以下ステップを「S」と略す。)、そのベタ膜上へのレジスト塗布(S102)、マスク露光(S103)、現像(S104)、アニール(S105)、エッチング(S106)および不要なレジストの剥離(S107)を順に行って、反射層3をパターン形成する。そして、反射層3の形成後に、p−C層7となるベタ膜を塗布によって形成し(S108)、そのベタ膜上へのマスク露光(S109)、現像(S110)、アニール(S111)を順に行って、反射層3と同パターンのp−C層7を形成する。
ところが、上述した手順では、反射層3およびp−C層7を形成するのにあたり、反射層3を形成するための第1プロセスと、p−C層7を形成するための第2プロセスとで、2回のフォトリソグラフィ処理を行う必要がある。
このことから、反射層3およびp−C層7の形成にあたっては、例えば図10(b)に示す手順のように、反射層3のエッチングのマスクとしてp−C層7を用いて当該形成を行うことが望ましい。具体的には、先ず、図11(a)のように、基板1a上に層間絶縁膜10を形成した後、その層間絶縁膜10上に反射層3となるベタ膜3aをスパッタリングによって形成し(S201)、続いてそのベタ膜3a上に、図11(b)のように、p−C層7となるベタ膜7aを塗布によって形成する(S202)。そして、そのベタ膜7aに対して、マスク露光(S203)、現像(S204)、アニール(S205)を順に行って、図11(c)のように、p−C層7をパターン形成する。その後は、形成したp−C層7をマスクとして用いて、反射層3となるベタ膜3aに対するエッチングを行い(S206)、これにより図11(d)のように反射層3をパターン形成する。
このような手順で反射層3およびp−C層7の形成を行えば、2回分のフォトリソグラフィ処理を1回にすることができ、製造工程の削減を実現することができるので、その結果として液晶表示装置の製造コストを抑えることが可能になる。
〔第6の実施の形態〕
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、ここでも、上述した第1〜第5の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1〜第5の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、ここでも、上述した第1〜第5の実施の形態との相違点についてのみ説明する。すなわち、説明のない事項は、第1〜第5の実施の形態の場合と同一か、または同様のものが適用可能であるものとする。
図12は、第6の実施の形態における液晶表示装置の構成例を具体的に示す側断面図であり、TFT液晶構造に適用した場合の具体的な構成例を示すものである。
図例の液晶表示装置では、コモン電極11が、反射層3と液晶層2を挟んで対向する側に配されている。すなわち、一対の基板1a,1bのうち、反射層3が形成されている側の基板1aとは液晶層2を挟んで対向する基板1bの側に、コモン電極11が形成されている。また、反射表示部4において、反射層3およびp−C層7に重ねて形成された画素電極12は、ストライプ状ではなく、ベタ電極となっている。
なお、軸、位相差等についての構成は、第1の実施の形態の場合(図2参照)と同様である。
このような構成の液晶表示装置では、反射表示部4において、光軸方向に沿った方向(図中における縦方向)の電界がかかることにより、液晶分子は縦方向にスイッチングする電界効果複屈折モードとなる。したがって、第1の実施の形態の場合と同様に、黒が黒くなり、反射率はより向上する。
図例の液晶表示装置では、コモン電極11が、反射層3と液晶層2を挟んで対向する側に配されている。すなわち、一対の基板1a,1bのうち、反射層3が形成されている側の基板1aとは液晶層2を挟んで対向する基板1bの側に、コモン電極11が形成されている。また、反射表示部4において、反射層3およびp−C層7に重ねて形成された画素電極12は、ストライプ状ではなく、ベタ電極となっている。
なお、軸、位相差等についての構成は、第1の実施の形態の場合(図2参照)と同様である。
このような構成の液晶表示装置では、反射表示部4において、光軸方向に沿った方向(図中における縦方向)の電界がかかることにより、液晶分子は縦方向にスイッチングする電界効果複屈折モードとなる。したがって、第1の実施の形態の場合と同様に、黒が黒くなり、反射率はより向上する。
なお、上述した第1〜第6の実施の形態では、本発明の好適な実施具体例を説明したが、本発明はその内容に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、上述した各実施の形態では、主にIPSモードに対応する場合を例に挙げたが、FFSモードに対応する場合であっても、全く同様に本発明を適用することが可能である。
例えば、上述した各実施の形態では、主にIPSモードに対応する場合を例に挙げたが、FFSモードに対応する場合であっても、全く同様に本発明を適用することが可能である。
1a,1b…基板、2…液晶層、3…反射層、4…反射表示部、5…透過表示部、6…λ/2位相差層、7…p−C層、11…コモン電極、12…画素電極、14…λ/4位相差層
Claims (11)
- 一対の基板と、
前記一対の基板の間に挟持され、各基板面と平行な方向に配向された液晶分子を有する液晶層と、
前記一対の基板の一方にパターン形成され、その形成領域を反射表示部とし、非形成領域を透過表示部とする反射層と、
前記反射層の形成領域における当該反射層と前記液晶層との間に配されて、前記基板面と平行な方向における屈折率nx,nyと、これらに直交する光軸方向における屈折率nzとが、nz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する位相差層と
を備える液晶表示装置。 - 前記反射層の形成領域における前記位相差層と前記液晶層を挟んで対向する側に配されたλ/2位相差層
を備える請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記反射層の形成領域における前記位相差層と前記液晶層との間に配されたλ/4位相差層
を備える請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記液晶層は、前記反射表示部と前記透過表示部とで配向分割されており、当該反射表示部が捩れ配向状態となっている
請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記位相差層の前記液晶層側の面上に形成されたコモン電極
を備える請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記コモン電極は、前記反射層と前記液晶層を挟んで対向する側に配されている
請求項5記載の液晶表示装置。 - 前記位相差層は、前記反射表示部に加えて、前記非形成領域にも形成されている
請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記非形成領域における前記位相差層は、前記反射表示部における前記位相差層よりも、厚く形成されている
請求項7記載の液晶表示装置。 - 前記位相差層は、前記反射表示部に加えて、前記非形成領域にも形成されており、
前記λ/2位相差層は、前記反射表示部に加えて、前記非形成領域にも形成されているとともに、当該反射表示部と当該非形成領域とで配向分割されている
請求項2記載の液晶表示装置。 - 前記位相差層は、前記反射表示部に加えて、前記非形成領域にも形成されており、
前記λ/4位相差層は、前記反射表示部に加えて、前記非形成領域にも形成されているとともに、当該反射表示部と当該非形成領域とで配向分割されている
請求項3記載の液晶表示装置。 - 一対の基板と、前記一対の基板の間に挟持され各基板面と平行な方向に配向された液晶分子を有する液晶層と、前記一対の基板の一方にパターン形成されその形成領域を反射表示部とし非形成領域を透過表示部とする反射層と、前記反射層の形成領域における当該反射層と前記液晶層との間に配されて前記基板面と平行な方向における屈折率nx,nyとこれらに直交する光軸方向における屈折率nzとがnz>nx=nyとなる関係を有したポジティブCプレートとして機能する位相差層と、を備える液晶表示装置の製造過程にて、前記反射層を形成する際のエッチングマスクとして前記位相差層を用いる液晶表示装置の製造方法。
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-
2008
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