JP2009294435A - 画像形成装置及び制御方法並びに制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】圧接/離間状態の切り替え時に発生する生産性の低下を抑制する。
【解決手段】電子写真プロセスによって形成されるトナー像を像担持体(中間転写ベルト)から記録媒体に転写するように構成された画像形成装置において、トナー濃度検出センサと、前記像担持体に対して圧接状態と離間状態との間で移動可能な転写部材(2次転写ローラ)と、圧接/離間機構と、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出する圧接/離間検出センサと、制御部とを有し、前記制御部は、前記圧接/離間検出センサからの出力が異常と判断した場合に、前記像担持体上に、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出するための圧接/離間検出用パターンを生成し、前記トナー濃度検出センサに前記圧接/離間検出用パターンの濃度を検出させ、検出した濃度に基づいて、前記転写部材が圧接状態であるか離間状態であるかを判別する。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像形成装置及び制御方法並びに制御プログラムに関し、特に、電子写真プロセスによって形成されるトナー像を像担持体から転写材に転写するように構成された画像形成装置及び像担持体と転写材との圧接/離間状態に基づいて画像形成装置を制御する制御方法並びに制御プログラムに関する。
従来より、電子写真方式の画像形成装置では、感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルトに1次転写し、それをさらに記録紙に2次転写し、これを定着することにより画像形成を行っている。上記画像形成装置には、トナー像を中間転写ベルトから記録紙に2次転写を行うために、像担持体である中間転写ベルトに対して圧接状態となる2次転写ローラが設けられており、像担持体と2次転写ローラ間の圧接状態及び離間状態が確実に切り替わったか否かを検出するために、従来からフォトインタラプタなどの圧接/離間検出センサが設けられている。
また、像担持体である中間転写ベルトと2次転写ローラ間の圧接状態及び離間状態が確実に切り替わったか否かを検出する別の方法として、中間転写ベルトにテスト用のトナーパッチを形成し、そのトナーパッチをIDC(Image Density Control)センサなどのトナー濃度検出センサで検出し、その検出結果から圧接/離間状態を判断する装置も提案されている。
例えば、下記特許文献1には、感光体ドラム上に形成した検査パターンのトナー濃度をトナー濃度検出センサで検出し、その検出結果から転写搬送装置の転写ベルトの離間動作異常を検出する装置が開示されている。
特開平11−084904号公報
しかしながら、従来の方法では以下のような問題があった。
像担持体と2次転写ローラ間の圧接状態及び離間状態が確実に切り替わったか否かを圧接/離間検出センサで検出する形態では、その圧接/離間検出センサが故障した場合は、ユーザもしくはサービスマンにより故障したセンサ部品が交換されるまで、ユーザが画像形成装置を利用することができないマシンダウン時間が発生する。
また、中間転写ベルトに形成したテスト用のトナーパッチをトナー濃度検出センサで検出する形態では、検出処理後は2次転写ローラがテスト用のトナーパッチにより汚れている可能性があるため、2次転写ローラのクリーニング処理が必要となり、ファーストプリントタイムが遅れる要因となる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、像担持体(中間転写ベルト)と転写部材(2次転写ローラ)との圧接/離間状態の切り替え動作に起因する生産性の低下を抑制することができる画像形成装置及び制御方法並びに制御プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、電子写真プロセスによって形成されるトナー像を像担持体から記録媒体に転写するように構成された画像形成装置において、前記像担持体上のトナー像の濃度を検出するトナー濃度検出センサと、前記像担持体に対して圧接状態と離間状態との間で移動可能であり、圧接状態となることによって前記トナー像を前記記録媒体に転写する転写部材と、前記転写部材を圧接状態と離間状態との間で移動させる圧接/離間機構と、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出する圧接/離間検出センサと、前記画像形成装置の動作を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記圧接/離間検出センサからの出力が異常と判断した場合に、前記像担持体上に、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出するための圧接/離間検出用パターンを生成し、前記トナー濃度検出センサに前記圧接/離間検出用パターンの濃度を検出させ、検出した濃度に基づいて、前記転写部材が圧接状態であるか離間状態であるかを判別するものである。
本発明においては、前記制御部は、前記トナー濃度検出センサで検出した前記圧接/離間検出用パターンの濃度と予め定めた閾値とを比較し、前記濃度が前記閾値以上の場合に、前記転写部材が圧接状態であると判別する構成とすることができる。
また、本発明においては、前記圧接/離間検出用パターンの濃度検出に基づく前記転写部材の圧接状態又は離間状態の判別処理を実施した後のプリント処理に際して、前記制御部は、前記プリント処理で指定された前記記録媒体の副走査方向の幅と前記トナー濃度検出センサの前記副走査方向の間隔とを比較し、その比較結果に基づいて、前記転写部材のクリーニング処理を実施するタイミングを切り換える構成とすることができ、前記記録媒体の前記副走査方向の幅よりも、前記トナー濃度検出センサの前記副走査方向の間隔の方が大きい場合は、前記プリント処理を実施した後に、前記転写部材のクリーニング処理を実施する構成とすることもできる。
また、本発明は、電子写真プロセスによって形成されるトナー像を像担持体から記録媒体に転写するように構成された画像形成装置の制御方法であって、前記画像形成装置に、前記像担持体上のトナー像の濃度を検出するトナー濃度検出センサと、前記像担持体に対して圧接状態と離間状態との間で移動可能であり、圧接状態となることによって前記トナー像を前記記録媒体に転写する転写部材と、前記転写部材を圧接状態と離間状態との間で移動させる圧接/離間機構と、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出する圧接/離間検出センサと、を設け、前記圧接/離間検出センサからの出力が異常と判断した場合に、前記像担持体上に、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出するための圧接/離間検出用パターンを生成し、前記トナー濃度検出センサを用いて前記圧接/離間検出用パターンの濃度を検出し、検出した濃度に基づいて、前記転写部材が圧接状態であるか離間状態であるかを判別し、前記異常の原因が、前記圧接/離間検出センサの異常であるか前記圧接/離間機構の異常であるかを識別可能にするものである。
また、本発明は、電子写真プロセスによって形成されるトナー像を像担持体から記録媒体に転写するように構成され、前記像担持体上のトナー像の濃度を検出するトナー濃度検出センサと、前記像担持体に対して圧接状態と離間状態との間で移動可能であり、圧接状態となることによって前記トナー像を前記記録媒体に転写する転写部材と、前記転写部材を圧接状態と離間状態との間で移動させる圧接/離間機構と、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出する圧接/離間検出センサと、を有する画像形成装置で動作する制御プログラムであって、コンピュータを、前記圧接/離間検出センサからの出力が異常と判断した場合に、前記像担持体上に、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出するための圧接/離間検出用パターンを生成し、前記トナー濃度検出センサに前記圧接/離間検出用パターンの濃度を検出させ、検出した濃度に基づいて、前記転写部材が圧接状態であるか離間状態であるかを判別する制御部として機能させるものである。
本発明の画像形成装置及び制御方法並びに制御プログラムによれば、像担持体(中間転写ベルト)と転写部材(2次転写ローラ)との圧接/離間状態の切り替え動作に起因する生産性の低下を抑制することができる。
その理由は、制御部(制御プログラム)は、圧接/離間検出センサからの出力が異常であると判断した場合に、像担持体である中間転写ベルト上に圧接/離間検出用パターンを形成し、その圧接/離間検出用パターンをトナー濃度検出センサに検出させ、その検出結果に基づいて実際の圧接/離間状態を判定するため、異常の原因が、圧接/離間検出センサの異常であるか圧接/離間機構の異常であるかを識別することができるからである。
また、制御部(制御プログラム)は、中間転写ベルトに圧接/離間検出用パターンを形成した場合であっても、トナー濃度検出センサよりも幅が狭いサイズのプリント処理が要求された場合には、プリント処理の実施後に2次転写ローラのクリーニング処理を実施する制御を行うからである。
背景技術で示したように、電子写真方式の画像形成装置では、トナー像を中間転写ベルトから記録紙に2次転写を行うために、像担持体である中間転写ベルトに対して圧接/離間動作を行う2次転写ローラが設けられており、中間転写ベルトと2次転写ローラ間の圧接状態及び離間状態が確実に切り替わったか否かを検出する必要がある。
そこで、フォトインタラプタなどの圧接/離間検出センサで圧接/離間状態を検出したり、中間転写ベルトにテスト用のトナーパッチを形成し、IDCセンサなどのトナー濃度検出センサで検出した結果から圧接/離間状態を判断する方法が用いられる。
しかしながら、上記圧接/離間検出センサが故障した場合は、中間転写ベルトと2次転写ローラ間の圧接/離間状態が正常であるか異常であるかに関わらず、圧接/離間検出センサを修理するまでは画像形成装置を利用することができず、マシンダウン時間が発生する。また、テスト用のトナーパッチをトナー濃度検出センサで検出する場合、トナーパッチにより2次転写ローラが汚れる可能性があるため、2次転写ローラのクリーニング処理が必要になり、ファーストプリントタイムが遅れてしまう。
そこで、本発明では、圧接/離間検出センサで中間転写ベルトと2次転写ローラ間の圧接状態及び離間状態を検出する構成において、圧接/離間検出センサからの出力が異常であると判断した場合に、直ちに画像形成装置を使用できないようにするのではなく、中間転写ベルトに圧接/離間検出用パターンを生成し、その圧接/離間検出用パターンをトナー濃度検出センサで検出し、その検出結果に基づいて2次転写ローラ間の実際の圧接状態及び離間状態を判定する。これにより、異常の原因が、圧接/離間検出センサの異常であるか圧接/離間機構の異常であるかを識別することが可能となり、マシンダウン時間を抑制することができる。
また、中間転写ベルトに圧接/離間検出用パターンを生成する場合の動作として、常に、2次転写ローラのクリーニング処理の実施後にプリント処理を実施するのではなく、トナー濃度検出センサの間隔よりも幅が狭い用紙に対するプリント要求を受信した場合は、2次転写ローラのクリーニング処理を実施する前にプリント処理を実施する。これにより、ファーストプリントタイムの遅れを回避することができる。
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る画像形成装置及び制御方法並びに制御プログラムについて、図1乃至図8を参照して説明する。図1は、本実施例の画像形成装置の構造を模式的に示す断面図であり、図2は、画像形成装置の機能を示すブロック図である。また、図3は、2次転写ローラの圧接/離間状態を示す断面図であり、図4は、トナー濃度検出センサの配置を示す斜視図である。また、図5乃至図8は、本実施例の画像形成装置の制御手順を示すフローチャート図である。
まず、本実施例の画像形成装置の構造について説明する。図1は、タンデムカラープリンタの主要部の断面構造を示しており、作像部と搬送部などを主な構成要素としている。なお、図中の符番の添え字(a〜d)は、各々、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に対応している。
作像部は、感光体3a〜3dと感光体3a〜3dを帯電する帯電部5a〜5dと画像パターンを露光する露光部6a〜6dとトナーを現像する現像部4a〜4dとが内蔵されたカートリッジ28a〜28dと、感光体3a〜3d上に形成された4色のトナー像を重ねて画像形成する中間転写ベルト2と、中間転写ベルト2上のトナー像の濃度を検出するIDCセンサなどのトナー濃度検出センサ11cと、転写残トナーを中間転写ベルト2から分離する中間転写ベルトクリーナ7と、分離した転写残トナーを収納する廃トナーボックス15と、攪拌羽26a〜26dを動作させることでカートリッジ28a〜28dにトナーを補給させるトナーボトル25a〜25dと、トナー補給モータ23、24などで構成されている。
また、搬送部は、記録媒体収納部16から記録媒体を給紙する給紙ローラ8と、給紙された記録媒体を一旦停止させるタイミングローラ10と、中間転写ベルト2に画像形成されたトナー像を記録媒体上に転写する2次転写ローラ11aと、2次転写ローラ11aを圧接状態もしくは離間状態となるように移動させる圧接/離間機構(図示せず)と、2次転写ローラ11aの圧接状態もしくは離間状態を検出するフォトインタラプタなどの圧接/離間検出センサ11bと、2次転写ローラ11aに付着したトナーを除去するクリーニング部(図示せず)と、記録媒体上に転写されたトナー像を定着する定着ローラ12a、12bと、定着後の記録媒体を排出もしくは両面搬送経路へ搬送する排紙ローラ13と、両面搬送経路を経由してタイミングローラ10まで搬送する両面経路搬送ローラ14a、14bと、2次転写ローラ11aが近接する転写部と定着ローラ12a、12bとが用紙に形成するループが一定に達したか否かを判定する定着ループセンサ27と、各種モータ17〜22と、用紙を検知する用紙検知センサ29〜31と、用紙材質を検知する用紙材質検知センサ32などで構成されている。
なお、図1は、本実施例の画像形成装置の一例であり、像担持体である中間転写ベルト2と、中間転写ベルト2に圧接/離間可能に移動する2次転写ローラ11aと、中間転写ベルト2上のトナー像の濃度を検出するために所定の間隔で設置されるトナー濃度検出センサ11cと、2次転写ローラ11aの圧接状態もしくは離間状態を検出する圧接/離間検出センサ11bとを備えていればよい。
次に、本実施例の画像形成装置の制御部の構成について説明する。図2は画像形成装置の制御部の主要構成を示しており、コントローラ部とエンジン制御部などで構成される。
エンジン制御部には、画像形成装置を制御するCPU(Central Processing Unit)があり(ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含む。)、プリントヘッドを制御する。また、用紙搬送のためのモータや、定着ヒータなどの各種負荷もCPUによって制御される。また、圧接/離間検出センサ11bやトナー濃度検出センサ11cの出力信号もCPUによって処理される。さらに、記憶媒体である本体付属不揮発性メモリ(例えば、EEPROM:Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)とCPUが接続されており、CPUで計測したデータなどを記憶することが出来る。EEPROM以外にも消耗品にはユニット付属不揮発性メモリ(例えば、CSIC:Customer Specific Integrated Circuit)が取り付けられており、消耗品の情報などを記憶することもできる。エンジン制御部とコントローラ部は接続されており、ユーザからのプリント要求などの必要な情報をやり取りしている。
また、本実施例では、CPUは、圧接/離間検出センサ11bが圧接/離間機構の状態が正常でないと判断した場合に、中間転写ベルト2上に圧接/離間状態を検出するための圧接/離間検出用パターンを形成させ、その圧接/離間検出用パターンをトナー濃度検出センサ11cに検出させ、その検出結果に基づいて中間転写ベルト2と2次転写ローラ11aの実際の圧接/離間状態を判定する機能、及び、中間転写ベルト2に圧接/離間検出用パターンを形成した後にプリント処理を行う場合に、そのプリント処理で使用する用紙のサイズをコントローラ部から取得し、トナー濃度検出センサ11cの間隔と用紙の幅とを比較し、トナー濃度検出センサ11cの間隔よりも幅が狭い用紙に対するプリント処理に対しては、2次転写ローラ11aのクリーニング処理を実施させる前にプリント処理を実施させる機能を有する。これらの機能は、CPU上で動作する制御プログラムによって実行させてもよいし、ハードウェアによって実行させてもよい。
次に、本実施例の制御部の制御対象となる部分について説明する。図3は、2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の詳細構造を示す断面図である。
2次転写ローラ11aを離間状態から圧接状態に変化させる場合には、圧接離間CLを連結することで圧接離間カムを回転させ、圧接状態になる所定時間経過後に圧接離間CLを開放する。その際、圧接/離間検出センサ(フォトインタラプタ)11bは、圧接時に通光し、離間時に遮光となる。なお、2次転写ローラ11aを圧接状態から離間状態に変化させる場合の動作はその逆になる。
また、図4は、トナー濃度検出センサ11cの配置を示す斜視図である。
トナー濃度検出センサ(IDCセンサ)11cは、中間転写ベルト2の移動方向に直交する方向に所定の間隔を空けて配置されており、トナー濃度検出センサ11cにより中間転写ベルト2上にのったトナー濃度を検出することができる。なお、トナー濃度検出センサ11cの間隔は特に限定されず、その間隔はCPUのROMやEEPROM等に予め登録されている。
次に、図5のフローチャート図を参照して、2次転写ローラ11aを圧接する際(例えばプリント開始時)の処理について説明する。なお、2次転写ローラ11aを離間する際の処理は圧接時とほぼ同じであるので説明を省略する。
まず、ステップS101で、制御部は、不揮発性メモリから予め記憶された2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態情報を読み出し、読み出した状態情報から2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態が、正常/暫定救済/異常処理のいずれであるかを判断する。
圧接/離間機構の状態が異常の場合(ステップS102のNoの場合)は、制御部は、圧接/離間動作ができない状態であると判断し、特に何も処理しない。
圧接/離間機構の状態が異常以外の場合(ステップS102のYesの場合)は、ステップS103で、制御部は、圧接離間カムを回転させて圧接離間CLを連結させ、圧接動作を開始する。
そして、制御部は、圧接離間カムの回転が開始してから圧接動作が完了するまでの予め定められた時間待機し(ステップS104)、所定時間が経過した時点で圧接離間カムの回転を停止させて圧接離間CLを開放する。
次に、圧接/離間機構の状態が正常の場合(ステップS106のYesの場合)は、ステップS107で、制御部は、圧接/離間検出センサ11bを用いて、2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態を判定する。この圧接/離間検出センサ11bを用いた2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態の判定手順については後述する。
そして判定の結果、圧接状態と判断した場合(ステップS108のYesの場合)は処理を終了し、離間状態と判断した場合(ステップS108のNoの場合)は、ステップS109で、制御部は、不揮発性メモリに2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態情報として”暫定救済”を書き込む。
一方、2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態が暫定救済の場合(ステップS106のNoの場合)は、ステップS110で、制御部は、トナー濃度検出センサ11cを用いて2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態を判定する。このトナー濃度検出センサ11cを用いた2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態の判定手順については後述する。
そして判定の結果、圧接状態と判断した場合(ステップS110のYesの場合)は処理を終了し、離間状態と判断した場合(ステップS110のNoの場合)は、制御部は、不揮発性メモリに2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態情報として”異常”を書き込む。
なお、上記フローチャートでは1回の処理で2次転写ローラ11aが圧接状態にならなければ、直ちに不揮発性メモリに2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態情報として”暫定救済”もしくは”異常”を書き込む構成としているが、複数回圧接動作をリトライしてから判定してもよい。
次に、圧接/離間検出センサ11bを用いた2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態の判定手順について、図6のフローチャート図を参照して説明する。
圧接/離間検出センサ11bが遮光状態の場合(ステップS107aのYesの場合)は、制御部は、2次転写ローラ11aが離間状態であると判断する。
一方、圧接/離間検出センサ11bが透光状態の場合(ステップS107bのNoの場合)は、制御部は、2次転写ローラ11aが圧接状態であると判断する。
次に、トナー濃度検出センサ11cを用いた2次転写ローラ11aの圧接/離間機構の状態の判定手順について、図7のフローチャート図を参照して説明する。
まず、ステップS110aで、制御部は、2次転写出力を2次転写ローラ11aの圧接/離間検出用出力に設定する。なお、圧接/離間検出用出力では、中間転写ベルト2で搬送された−側に帯電したトナーを、極力2次転写ローラ11aに引き付ける電圧(例えば、2000V)に設定する。
次に、ステップS110bで、制御部は、露光部に予め定めた圧接/離間検出用パターンを露光させ、中間転写ベルト2上に圧接/離間検出用パターンを生成する。なお、この圧接/離間検出用パターンは、2次転写ローラ11aの圧接/離間状態を検出可能な構成であればよく、その構成は特に限定されないが、トナー濃度検出センサ11cの設置位置のみのパターンとすることができる。
そして、ステップS110cで、制御部は、中間転写ベルト2上に圧接/離間検出用パターンを生成してから所定時間が経過するのを待つ。ここで、パターン生成から所定時間が経過するのを待つのは、圧接/離間検出用パターンがトナー濃度検出センサ11cの位置にくるまでの時間を調整するためであり、その所定時間は、例えば、以下の式で算出することができる。
(K露光位置〜K1次転写位置+K1次転写位置〜2次転写位置+2次転写位置〜トナー濃度検出センサ位置)/ベルト回転速度(≒システム速度) … (1)
なお、ここでは、判定時間を極力短くするために圧接/離間検出用パターンをKで生成しているが、この圧接/離間検出用パターンはY、M、Cで生成することもできる。
次に、ステップS110dで、制御部は、トナー濃度検出センサ11cを用いて圧接/離間検出用パターンの濃度検出を開始する。
次に、ステップS110eで、制御部は、トナー濃度検出センサ11cの濃度検出結果に基づいて2次転写ローラ11aの圧接/離間状態を判定する。例えば、濃度検出結果が予め定めた圧接判定閾値よりも大きいかを判断する。
そして、濃度検出結果が圧接判定閾値以上であれば、ステップS110fで、制御部は、圧接/離間判定結果を”圧接状態”と判定し、濃度検出結果が圧接判定閾値未満であれば、ステップS110gで、制御部は、圧接/離間判定結果を”離間状態”と判定する。
なお、2次転写ローラ11aが中間転写ベルト2に圧接している状態では、圧接/離間検出用パターンが2次転写ローラ11aに引き寄せ拭き取られてしまうため、圧接/離間検出用パターンがトナー濃度検出センサ11cを通過する時には、ほとんど中間転写ベルト2上にトナーが残っておらず、トナー濃度検出センサ11cの検出結果はほぼ裸面と変わらない結果となる。逆に、2次転写ローラ11aが中間転写ベルト2から離間している状態では、濃いパターンを検出した結果となる。そして、裸面の場合は反射率が小さく(濃度が大きく)なり(アナログ値:4.5V/5V)、ベタパターンを検出した場合は反射率が大きく(濃度が小さく)なる(アナログ値:1V未満/5V)。従って、この場合は、圧接判定閾値を2.5Vに設定することにより、2次転写ローラ11aの圧接/離間状態を判定することができる。
このように、制御部(制御プログラム)は、圧接/離間検出センサ11bが圧接/離間機構の状態が正常でないと判断した場合に、中間転写ベルト2上に圧接/離間検出用パターンを形成させ、その圧接/離間検出用パターンをトナー濃度検出センサ11cに検出させ、その濃度検出結果と予め定めた圧接判定閾値とを比較することによって、中間転写ベルト2と2次転写ローラ11aの実際の圧接/離間状態を判定するため、異常の原因が、圧接/離間検出センサ11bの異常であるか圧接/離間機構の異常であるかを識別することが可能となり、マシンダウン時間を抑制することができる。
次に、2次転写ローラ11aのクリーニング処理について説明する。
電源ON時は、2次転写ローラ11aが圧接状態であるか離間状態であるかが不明のため、必ず初期位置に復帰させる処理(2次転写ローラ11aを離間位置へ移動させる処理)を実施する。その際、暫定救済処理にて初期位置復帰を実施した場合は、2次転写ローラ11aが汚れている可能性がある。また、初期位置復帰実施時にプリント要求を受け付けていない場合においては、初期位置復帰処理直後に2次転写ローラ11aのクリーニング処理を実施しても良いが、初期位置復帰動作中もしくは、初期位置復帰処理前に既にプリント要求を受け付けた場合は、できるだけ早くプリント動作を実施した方がユーザにとってメリットが大きい。
そこで、本実施例では、ファーストプリントタイムの遅れを回避するために、制御部(制御プログラム)は、プリント処置と2次転写ローラ11aのクリーニング処理の順番を制御する。以下、電源ON後、最初のプリント要求受付時の動作について、図8のフローチャート図を参照して説明する。
まず、ステップS201で、制御部(制御プログラム)は、不揮発性メモリから2次転ローラ11aの圧接/離間機構の状態情報を取得する。圧接/離間機構の状態が異常の場合(ステップS202のNoの場合)は特に何も処理しない。
圧接/離間機構の状態が異常でない場合は、圧接/離間機構の状態が正常であるか暫定救済であるかを判断し、圧接/離間機構の状態が正常の場合(ステップS203のYesの場合)は、中間転写ベルト2上に圧接/離間検出用パターンは形成されておらず、2次転写ローラ11aは汚れていないため、ステップS204で、制御部は、即座にプリント処理を実施する。そして、ステップS205で、プリント動作が完了したら処理を終了する。
一方、圧接/離間機構の状態が暫定救済の場合(ステップS203のNoの場合)は、中間転写ベルト2上に圧接/離間検出用パターンが形成されており、2次転写ローラ11aが汚れている可能性があるため、ステップS206で、制御部は、トナー濃度検出センサ11cの間隔とコントローラから指定された用紙のサイズ(用紙の幅)とを比較して、2次転写ローラ11aのクリーニング処理の実施タイミングを判定する。
例えば、トナー濃度検出センサ11cの間隔が155mmであり、コントローラからの指定サイズがA4の場合はA4の副走査方向の長さは210mmであることから、コントローラの指定サイズ(用紙の幅)≧トナー濃度検出センサの間隔となり、A4の用紙は、2次転写ローラ11aの圧接/離間検出用パターンによって汚れた部分に接触する。そこで、その場合は、ステップS207で、2次転写ローラ11aのクリーニング処理を実施し、その後、ステップS208でプリント処理を実施する。そして、ステップS209で、プリント動作が完了したら処理を終了する。
一方、コントローラからの指定サイズがハガキの場合は、ハガキの副走査方向の長さは148mmであることから、コントローラの指定サイズ(用紙の幅)<トナー濃度検出センサの間隔となり、ハガキは、2次転写ローラ11aの圧接/離間検出用パターンによって汚れた部分に接触しない。すなわち、圧接/離間検出用パターンがトナー濃度検出センサの位置のみのパターンの場合、ハガキは、用紙搬送経路の中央部分に配置されるため、2次転写ローラ11aの圧接/離間検出用パターンによって汚れた部分の間(汚れていない部分)を通過する。そこで、その場合は、ステップS210でプリント処理を実施し、ステップS211でプリント動作が完了したら、ステップS212で2次転写ローラ11aのクリーニング処理を実施する。
このように、中間転写ベルト2に圧接/離間検出用パターンを生成する場合の動作として、トナー濃度検出センサ11cの間隔よりも幅が狭い用紙に対するプリント要求を受信した場合は、2次転写ローラ11aのクリーニング処理を実施する前にプリント処理を実施することにより、ファーストプリントタイムの遅れを回避することができる。
なお、本発明は上記実施例の記載に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、画像形成装置の構成及び制御部(制御プログラム)の制御方法は適宜変更可能である。
本発明は、画像形成装置及び画像形成装置の制御方法並びに制御プログラムに利用可能である。
本発明の一実施例に係る画像形成装置(タンデムカラープリンタ)の主要構造を示す断面図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の主要構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置における2次転写ローラの圧接/離間機構の詳細構造を示す図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置におけるトナー濃度検出センサの配置を示す斜視図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の制御手順(2次転写ローラの圧接処理手順)を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の制御手順(圧接/離間検出センサを用いた2次転写ローラの圧接/離間状態の判定手順)を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の制御手順(トナー濃度検出センサを用いた2次転写ローラの圧接/離間状態の判定手順)を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の制御手順(電源ON後、最初のプリント要求受付時の動作)を示すフローチャート図である。
符号の説明
1 画像形成装置(タンデムカラープリンタ)
2 中間転写ベルト
3a〜3d 感光体(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)
4a〜4d 現像器(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)
5a〜5d 帯電装置(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)
6a〜6d 露光装置(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)
7 中間転写ベルトクリーナ
8 給紙ローラ
9 手差し給紙ローラ
10 タイミングローラ
11a 2次転写ローラ
11b 圧接/離間検出センサ(フォトインタラプタ)
11c トナー濃度検出センサ(IDCセンサ)
12a 定着ローラ(加熱ローラ)
12b 定着ローラ(加圧ローラ)
13 排紙ローラ
14a、14b 両面経路搬送ローラ
15 廃トナーボックス
16 記録媒体収納部
17 カラーPCモータ
18 メインモータ
19 定着モータ
20 カラー現像モータ
21 現像モータ
22 両面搬送モータ
23 トナー補給モータ(イエロー、マゼンダ用)
24 トナー補給モータ(シアン、ブラック用)
25a〜25d トナーボトル(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)
26a〜26d 攪拌羽(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)
27 定着ループセンサ
28a〜28d カートリッジ(イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック)
29〜31 用紙検知センサ
32 用紙材質検知センサ

Claims (12)

  1. 電子写真プロセスによって形成されるトナー像を像担持体から記録媒体に転写するように構成された画像形成装置において、
    前記像担持体上のトナー像の濃度を検出するトナー濃度検出センサと、
    前記像担持体に対して圧接状態と離間状態との間で移動可能であり、圧接状態となることによって前記トナー像を前記記録媒体に転写する転写部材と、
    前記転写部材を圧接状態と離間状態との間で移動させる圧接/離間機構と、
    前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出する圧接/離間検出センサと、
    前記画像形成装置の動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記圧接/離間検出センサからの出力が異常と判断した場合に、前記像担持体上に、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出するための圧接/離間検出用パターンを生成し、前記トナー濃度検出センサに前記圧接/離間検出用パターンの濃度を検出させ、検出した濃度に基づいて、前記転写部材が圧接状態であるか離間状態であるかを判別することを特徴とする特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記トナー濃度検出センサで検出した前記圧接/離間検出用パターンの濃度と予め定めた閾値とを比較し、前記濃度が前記閾値以上の場合に、前記転写部材が圧接状態であると判別することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記圧接/離間検出用パターンの濃度検出に基づく前記転写部材の圧接状態又は離間状態の判別処理を実施した後のプリント処理に際して、
    前記制御部は、前記プリント処理で指定された前記記録媒体の副走査方向の幅と前記トナー濃度検出センサの前記副走査方向の間隔とを比較し、その比較結果に基づいて、前記転写部材のクリーニング処理を実施するタイミングを切り換えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記記録媒体の前記副走査方向の幅よりも、前記トナー濃度検出センサの前記副走査方向の間隔の方が大きい場合は、前記プリント処理を実施した後に、前記転写部材のクリーニング処理を実施することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 電子写真プロセスによって形成されるトナー像を像担持体から記録媒体に転写するように構成された画像形成装置の制御方法であって、
    前記画像形成装置に、
    前記像担持体上のトナー像の濃度を検出するトナー濃度検出センサと、
    前記像担持体に対して圧接状態と離間状態との間で移動可能であり、圧接状態となることによって前記トナー像を前記記録媒体に転写する転写部材と、
    前記転写部材を圧接状態と離間状態との間で移動させる圧接/離間機構と、
    前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出する圧接/離間検出センサと、を設け、
    前記圧接/離間検出センサからの出力が異常と判断した場合に、前記像担持体上に、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出するための圧接/離間検出用パターンを生成し、前記トナー濃度検出センサを用いて前記圧接/離間検出用パターンの濃度を検出し、検出した濃度に基づいて、前記転写部材が圧接状態であるか離間状態であるかを判別し、
    前記異常の原因が、前記圧接/離間検出センサの異常であるか前記圧接/離間機構の異常であるかを識別可能にすることを特徴とする特徴とする制御方法。
  6. 前記トナー濃度検出センサで検出した前記圧接/離間検出用パターンの濃度と予め定めた閾値とを比較し、前記濃度が前記閾値以上の場合に、前記転写部材が圧接状態であると判別することを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
  7. 前記圧接/離間検出用パターンの濃度検出に基づく前記転写部材の圧接状態又は離間状態の判別処理を実施した後のプリント処理に際して、
    前記プリント処理で指定された前記記録媒体の副走査方向の幅と前記トナー濃度検出センサの前記副走査方向の間隔とを比較し、その比較結果に基づいて、前記転写部材のクリーニング処理を実施するタイミングを切り換えることを特徴とする請求項5又は6に記載の制御方法。
  8. 前記記録媒体の前記副走査方向の幅よりも、前記トナー濃度検出センサの前記副走査方向の間隔の方が大きい場合は、前記プリント処理を実施した後に、前記転写部材のクリーニング処理を実施することを特徴とする請求項7に記載の制御方法。
  9. 電子写真プロセスによって形成されるトナー像を像担持体から記録媒体に転写するように構成され、
    前記像担持体上のトナー像の濃度を検出するトナー濃度検出センサと、
    前記像担持体に対して圧接状態と離間状態との間で移動可能であり、圧接状態となることによって前記トナー像を前記記録媒体に転写する転写部材と、
    前記転写部材を圧接状態と離間状態との間で移動させる圧接/離間機構と、
    前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出する圧接/離間検出センサと、を有する画像形成装置で動作する制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記圧接/離間検出センサからの出力が異常と判断した場合に、前記像担持体上に、前記転写部材の圧離状態及び離間状態を検出するための圧接/離間検出用パターンを生成し、前記トナー濃度検出センサに前記圧接/離間検出用パターンの濃度を検出させ、検出した濃度に基づいて、前記転写部材が圧接状態であるか離間状態であるかを判別する制御部として機能させることを特徴とする特徴とする制御プログラム。
  10. 前記制御部は、前記トナー濃度検出センサで検出した前記圧接/離間検出用パターンの濃度と予め定めた閾値とを比較し、前記濃度が前記閾値以上の場合に、前記転写部材が圧接状態であると判別することを特徴とする請求項9に記載の制御プログラム。
  11. 前記圧接/離間検出用パターンの濃度検出に基づく前記転写部材の圧接状態又は離間状態の判別処理を実施した後のプリント処理に対して、
    前記制御部は、前記プリント処理で指定された前記記録媒体の副走査方向の幅と前記トナー濃度検出センサの前記副走査方向の間隔とを比較し、その比較結果に基づいて、前記転写部材のクリーニング処理を実施するタイミングを切り換えることを特徴とする請求項9又は10に記載の制御プログラム。
  12. 前記制御部は、前記記録媒体の前記副走査方向の幅よりも、前記トナー濃度検出センサの前記副走査方向の間隔の方が大きい場合は、前記プリント処理を実施した後に、前記転写部材のクリーニング処理を実施することを特徴とする請求項11に記載の制御プログラム。
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