JP2009293799A - Cr−Mo鋼製ライナーを用いた高圧水素貯蔵用FRP容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧水素ガス充填下で疲労特性に優れ、燃料電池車用の水素燃料タンクとして好適に使用できる高圧水素用FRP容器の開発。
【解決手段】軽量化、コンパクト化、低コスト化高圧水素貯蔵用FRP容器を実現するとともに、水素ガス雰囲気下での疲労き裂の発生特性および伝播特性に優れる高圧水素貯蔵用FRP容器として、Cr−Mo鋼製のライナーの外周をFRPで被覆した高圧水素貯蔵用FRP容器であって、Cr−Mo鋼が、0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有し、好ましくは引張強さが830〜1000MPaの鋼である、高圧水素貯蔵用FRP容器を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、Cr−Mo鋼製ライナーの外周をFRPで被覆した高圧水素貯蔵用FRP容器に関する。具体的には、0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有する薄肉のCr−Mo鋼製ライナーを使用したFRP容器であり、高圧水素ガス環境下での疲労特性に優れるという特徴を備え、それにより燃料電池自動車用の水素燃料タンク等に好適に使用することができる高圧水素貯蔵用FRP容器に関する。
地球温暖化対策として、自動車からの二酸化炭素排出削減の要請が高まっている。このような自動車のクリーンエネルギー化の要請に対応すべく、初期には電気自動車や天然ガス自動車の普及が検討されてきたが、最近では燃料電池自動車の開発が精力的に検討されている。このような要請に対処するためには、特に高圧水素ガス燃料を充填した容器を自動車に搭載することが前提となる。
天然ガス自動車燃料装置用の圧縮天然ガス容器は、最高充填圧力が20MPa以上になることから、高耐圧性とともに、自動車の積載重量軽減のために、金属製ライナーや樹脂ライナーをFRPで補強したFRP複合容器が採用されている。金属製ライナーとしては、鋼、ステンレス鋼、アルミニウム又はその合金、チタン又はその合金の材料が例示されている(特許文献1及び2)。しかし、特許文献1の実施例で作製した鋼製ライナーは、容器保安規則に基づく天然ガス自動車燃料装置用複合容器告示に従って耐圧設計したJIS G 3429(1988)に定めるSTH21相当の継目無鋼管を使用しているが、鋼製ライナー重量が単位長さ(1m)当たり50kgにも達すると計算される。このため、ライナー部分の重量は自動車搭載用圧力容器としては過大であり実用的ではない。したがって、アルミ合金を使用したライナーが圧縮天然ガス容器搭載車用として実用化されている(非特許文献1)。
一方、水素を搭載した燃料電池用自動車の場合、車両の限られた空間に水素貯蔵容器を搭載しつつ走行自動車の燃費と貯蔵量を確保するために、圧縮天然ガス容器搭載車用よりも、容器重量の軽量化、コンパクト化に対する要求が著しく高い。すなわち、最高充填圧力は35MPa、70MPaまで高圧化される見通しであり、加えて貯蔵する高圧水素ガスに起因する水素脆化に対しても十分な耐性を有する必要がある。このため、圧縮天然ガス容器搭載車用として実績のある上述のアルミ合金ライナーや、樹脂ライナーが、ライナー材料として先行して検討されている。これらのライナー外周上に炭素繊維強化樹脂を設けた充填圧力35MPa容器は既に実用段階にあり、最高充填圧力70MPaへの高圧化の開発も進行している(非特許文献1)。特に、ヤング率や破断伸びを規定した繊維を補強繊維層として使用するFRP容器や、マグネシウム、ケイ素、及び銅を含有するアルミ合金を金属ライナーとして使用するFRP容器が、充填圧力70MPa級の水素貯蔵容器として開発されている(特許文献3及び4)。
このように、燃料電池用水素貯蔵容器では、軽量・高強度アルミライナーの開発が期待され、最適設計に伴う容器の薄肉化が進展し、容器当たりの水素貯蔵量の増加も期待されている(非特許文献1)。その反面、金属ライナーが貯蔵水素ガスと接触することによる水素脆化特性、あるいは水素充填時の圧力変動に伴う疲労特性、特に充填時の容器内の温度変化に伴う熱疲労特性は、金属ライナーを使用する高圧水素貯蔵用FRP容器において、非常に重要な課題であるが、これらの観点からの検討は未だほとんどなされていないのが実情である。
特開平10−292899号公報 特開平10−220691号公報 特開2005−36918号公報 特開2007−154927号公報
「水素貯蔵技術の現状と課題」、平成20年9月、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構報告書
軽量化、コンパクト化高圧水素貯蔵用FRP容器を実現するとともに、高圧水素ガス雰囲気下での疲労き裂の発生特性および伝播特性に優れる高圧水素貯蔵用FRP容器を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を達成するために鋭意検討した結果、金属ライナーとして耐水素脆化特性に優れる0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有するCr−Mo鋼を採用すると、上記の課題を解決することができることを見出し、さらにCr−Mo鋼が830〜1000MPaの引張強さを有することがより好ましいことを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、Cr−Mo鋼製のライナーの外周をFRPで被覆した高圧水素貯蔵用FRP容器であって、Cr−Mo鋼が0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有する鋼である、高圧水素貯蔵用FRP容器である。
本発明は、Cr−Mo鋼が830〜1000MPaの引張強さを有することが好ましい。また、本発明は、Cr−Mo鋼製のライナーが、底付円筒体を成形する工程、底付円筒体の片端開口部をスピニング加工によりネック部を形成しライナー素管とする工程、得られたライナー素管を焼入れ−焼戻しによる熱処理を行う工程、熱処理を経たライナー素管の内外面にショットブラスト処理を行う工程、を順次経て製造されたライナーであることが好ましい。
本発明はまた、底付円筒体を成形する工程が、圧延鋼板を深絞り加工して形成する工程、継目無し鋼管をスピニング加工して形成する工程、又はビレットを熱間穿孔して形成する工程のいずれかであることが好ましく、底付円筒体が圧延鋼板を深絞り加工して形成したものであることがより好ましい。
本発明の高圧水素貯蔵用FRP容器は、0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有するCr−Mo鋼製ライナーを使用する。本発明で使用するCr−Mo鋼は、830〜1000MPaの引張強さを有することが好ましい。この引張強さは、ライナー材料としてこれまで検討されてきたアルミ合金製ライナー容器、樹脂製ライナー容器やステンレス製ライナー容器に比較して強度が非常に大きいので、軽量化、コンパクト化という燃料電池用自動車に搭載するFRP容器に要求される基本特性を満たすことができる。したがって、ライナー容器の高強度化に伴い、ライナー厚さを小さくして貯蔵容積を増加するか、あるいはライナー厚さを維持して炭素繊維の使用量の軽減とそれに伴うコスト低減を図ることができる。加えて、本発明のCr−Mo鋼は、従来のCr−Mo鋼よりも耐水素脆化特性に優れるので、充填水素と接触する鋼製容器内面から発生する疲労き裂発生までの寿命を長くし、かつ、その後の伝播特性(疲労き裂成長速度)を遅くするという優れた耐疲労特性を有する。
本発明のCr−Mo鋼と従来のCr−Mo鋼のき裂伝播速度試験結果を比較して示す図である。 本発明のCr−Mo鋼と従来のCr−Mo鋼の胴部のき裂深さの進展と繰り返し数の関係を比較して示す図である(図1の測定結果を元に、厚さ3.2mmのライナーを貫通するまでのサイクル数を計算した結果を示す図である)。
本発明は、燃料電池用自動車に搭載する高圧水素貯蔵用FRP容器として、軽量化、コンパクト化という基本特性を満たすとともに、水素ガス雰囲気下での優れた耐疲労特性実現するために、0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有するCr−Mo鋼製ライナーを使用し、その外周をFRPで被覆する。以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるCr−Mo鋼
本発明では、0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有するCr−Mo鋼をライナー材料として使用する。この基本化学成分を有するCr−Mo鋼を使用すると、焼入れ−焼戻し熱処理により、830〜1000MPaの引張強さを得ることができ、これまで使用されてきた、又は使用が検討されてきたアルミ合金ライナー、樹脂ライナーあるいはステンレス鋼、例えばSUS316Lライナーに比べて、高強度化に伴う容器の軽量化とコンパクト化を実現することができる。その一方で、引張強さ830〜1000MPaは水素脆化感受性を適度に抑えることができる。なお、本発明で使用するCr−Mo鋼は、さらに、0.30〜0.40質量%のC、0.40質量%以下のSi、0.50/1.00質量%のMnのほか、不可避的に混入されるP、S、N、O等の不純物を含有することができる。さらに、通常の焼入れ焼戻し温度で上記の引張強さが得られる限り、2.00質量%以下のNiを含んでもよいが、基本的にはNiは含有しない。
本発明において使用するCr−Mo鋼は、表1に示すように、既に規格化されているCr−Mo鋼、例えばJISで規定されるクロムモリブデン鋼(SCM435鋼)、ニッケルクロムモリブデン鋼(SNCM439鋼)と比較すると、Cr量がほぼ同程度であってもMo量を増量しており、Mo量がほぼ同程度であるCr−Mo鋼と比較するとCr量を著しく低減している点で大きく相違する。加えて、Niを含有しないことを基本としている。本発明がこのような化学成分を選択したのは、耐水素脆化感受性を低減すべく、高Mo鋼として、熱処理おける高温焼戻しを可能とすることを意図したためである。したがって、既存のCr−Mo鋼に比べて、引張強さが低めであるといえる。
Figure 2009293799
本発明のCr−Mo鋼は、従来のCr−Mo鋼よりも、高圧水素ガス環境下での疲労き裂伝播特性に優れるので、耐水素脆化感受性が小さい。
本発明においては、耐水素脆化感受性は、高圧水素ガス環境下での疲労き裂成長速度により評価した。ここで、疲労き裂成長速度は、ASTM E647に規定されている以下の条件下で測定したものであり、結果を図1に示す。また図2には、図1の測定結果を元に、厚さ3.2mmのライナーを貫通するまでのサイクル数を計算した結果を示す。
(1)試験材
本発明鋼は以下の化学成分を有する熱延鋼板を熱処理して試験材とした。
本発明鋼(34CrMo44鋼):0.35%C−0.24%Si−0.69%Mn−0.98%Cr−0.45Mo、YS842MPa、TS939MPa、伸び16.0%
一方、比較鋼としてのCr−Mo鋼は、公知文献に記載された数値を引用した。すなわち、比較鋼1(SCM435鋼)は、「NEDO 水素ステーション機器解体調査結果 平成20年12月12日」から、また比較鋼2(SNCM439鋼)は、「NEDO 燃料電池・水素技術開発 平成19年度研究成果報告シンポジウム 水素インフラに関する安全技術研究(成果概要) 平成20年6月24日」から引用した。
(2)試験片形状
熱処理を終えた鋼板から厚さ6.30mmのコンパクトテンション(CT)試験片を使用し、き裂がライナー容器の軸方向に沿って進展するように、試験片を採取した。
(3)試験片プレクラックの導入
ノッチ先端部のプレクラック長さは、ASTM E1820に規定されている、最終き裂長さの5%以上となるように、2mmとした。
(4)試験条件
試験片にはASTM E647に規定されているK−decreasing または K-increasing controlに従って荷重を負荷した。試験機は、油圧サーボ式Instron 8500を使用し、クラック先端位置の計測は、ポテンシャルドロップ法により行った。高圧水素ガス雰囲気は、本発明鋼では62.5MPaとし、高圧水素の機密性が保持できるような試験容器を設計製作して試験した。一方比較鋼1は45MPa、比較鋼2は70MPaの水素ガス雰囲気下での試験結果である。
別途行った大気中の試験を参照すると、本発明鋼では、高圧水素ガス雰囲気下では大気中よりもΔKに対するda/dNの傾きが若干大きくなるものの、有意な差異は認められなかった。高圧水素ガス雰囲気下では、本発明のCr−Mo鋼と従来Cr−Mo鋼を比較すると、本発明鋼はき裂進展速度が小さく優れている。比較鋼1(SCM435鋼)は、大気中では本発明鋼と同等のき裂進展速度を示したが、水素中ではき裂進展速度の加速が著しく、水素脆化感受性が高い。また比較鋼2(SNCM439鋼)は、大気中、水素中のいずれもき裂進展速度が大きい。
図1の測定結果を基に、BS PD6493に基く解析から、ライナー内表面の初期き裂(深さ:0.16mm、長さ:25mm)から進展する疲労き裂がライナー厚さ3.2mmの外表面に到達する圧力サイクル数を計算した。結果を図2に示す。本発明のCr−Mo鋼ではライナー厚さ3.2mmを貫通する圧力サイクル数は87,300回となり、これは容器の15年間の耐用年数を保証する11,250回の圧力サイクル数を大きく上回り、疲労又は破裂による損傷を起こすことのないことを示している。一方、比較鋼2(SNCM439鋼)では、ライナー厚さ3.2mmを貫通する圧力サイクル数は8300回である。これは本発明鋼の1/10以下であり、容器の15年間の耐用年数を保証する圧力サイクル数を満たすことは到底できない。また、比較鋼1(SCM435鋼)では、ライナー厚さ3.2mmを貫通する圧力サイクル数は16,800回であり、容器の15年間の耐用年数を保証する圧力サイクル数を満たすものの、余裕がないといえる。
以上から、本発明の0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有するCr−Mo鋼製ライナーは、引張強さが830〜1000MPaに制御された適正な材料強度と相俟って、高圧水素ガス環境下でのき裂進展速度に優れ、水素脆化感受性が著しく低いことが理解できる。
ライナー製造
本発明のCr−Mo鋼製ライナーは、素材から底付円筒体を成形する工程、底付円筒体の片端開口部をスピニング加工によりネック部を形成しライナー素管とする工程、得られたライナー素管を焼入れ−焼戻しによる熱処理を行う工程、熱処理を経たライナー素管の内外面にショットブラスト処理を行う工程、を順次経て製造される。
ここで、底付円筒体を成形する工程は、圧延鋼板を深絞り加工して形成する工程、継目無し鋼管をスピニング加工して形成する工程、又はビレットを熱間穿孔して形成する工程のいずれかであることができるが、とりわけ、圧延鋼板を深絞り加工して形成した底付円筒体がより好ましい。
本発明のCr−Mo鋼製ライナーは、上述したように耐水素脆化特性に優れるので、ライナー素管として、従来と同様に、継目無鋼管の一端をスピニング加工して得られる底付円筒体、あるいは、ビレットを熱間穿孔して得た底付円筒体を使用することができる。しかしながら、継目無鋼管は、連続鋳造製の丸鋼片を、マンネスマン穿孔機を用いて製造するが、連続鋳造の最終凝固部となる丸鋼片の中心部近傍には介在物や不純物などが偏析することは避けられない。継目無鋼管に成形後においても、鋼管の内表面近傍の表層部はこの偏析部を含む層となり、極微小の表面欠陥ないしは成分偏析に起因する極微小の硬化組織層が存在する。このため、継目無鋼管をライナー素管とする高圧容器では、これらの極微小の表面欠陥ないしは硬化層が、高圧容器の内表面に残存している可能性が大きい。このような欠陥は、不活性ガス充填用の高圧容器では特段の問題を生じることはない。しかし、充填ガスが高圧水素ガスの場合、ガス充填時の大きな圧力変動と高圧水素ガス環境が、微小な表面欠陥、硬化層からの疲労き裂発生の起点となるおそれもあることから、水素脆化特性を増大させることも危惧される。ビレットを熱間穿孔して得た底付円筒体をライナー素管とする場合も同様である。
そこで、Cr−Mo鋼製ライナーを、継目無鋼管やビレットからの熱間穿孔から製造するのではなく、圧延鋼板を深絞り加工により底付円筒体に加工した素管を使用すると、疲労き裂発生の点でより好ましい。圧延鋼板は、具体的には厚鋼板やホットコイル(以下、「熱延鋼板」という)である。熱延鋼板をライナー素材とすることで、連続鋳造丸鋼片の中心最終凝固部が容器製品の内表面近傍に残存するという問題を解決できるので、容器内表面は微小の表面欠陥や硬化層を含まない健全な組織が得られ、疲労き裂発生特性を著しく改善することができる。
熱延鋼板からのライナー素管は以下の方法で製造することができる。
熱延鋼板を適当な長さに裁断し、その後円形に裁断する。熱延鋼板に潤滑剤を塗布した後、縦型プレス機により深絞り加工を行なう。容器寸法によっては、深絞り加工は2〜3段に分けて行なう必要があり、途中、加工ブランクに熱処理(焼鈍)を施して加工硬化組織を軟化させ、多段の深絞り加工を行うのがよい。深絞り加工を経た底付円筒状の長尺半製品加工を終了した後に、フローフォーミングにより、円筒部の肉厚を均一化する。引き続いて、片端開口部を適正な長さに切断後、スピンニング加工およびボス部の成形加工を施す。その後、焼入れ−焼戻しの熱処理を実施し、材料強度を適正な範囲に調整する。熱処理後にライナーの内・外表面全面にショットブラストを行ない、最後に、ネック部をネジ加工し、ライナーとしての容器の成形を完了する。このように、ライナー容器は、溶接継ぎ目を一切使用しない一体構造の容器を製造することができる、
なお、板状の素材を深絞り加工によってライナー容器として製造するのは、小型容器に対しては一般的であるが、燃料電池用自動車に搭載することを目的とする大型の高圧FRP容器、あるいは水素充填ステーションで蓄圧器として使用される大型の高圧FRP容器では一般的ではない。本発明者は、深絞り加工に縦型プレス機を用い、かつ、途中の焼鈍熱処理を組み合わせることにより、大型の高圧FRP容器用の鋼製ライナーを製造可能にした。
また、鋼製ライナー素管の内表面にもショットブラストを行なうのは、フローフォーミングで内表面近傍に形成される表層部のしわ状の微小欠陥を除去することに加え、内表面直下に圧縮残留応力を積極的に付与し、疲労き裂発生特性を大きく向上させることを目的とする。特に、ライナーの内表面近傍に大きな圧縮残留応力を残存させると、ライナー内面からの疲労き裂発生をさらに抑制することが期待できるので好ましい。
FRP容器製造
次に、形成した鋼製ライナーの外周上にFRPを形成する。このときのFRP容器の製造は一般的に採用されている、公知のフィラメントワインディング法を用いて行う。まず、容器外表面をプライマー・コーテイングした後、高強度を得るために、エポキシ系樹脂含浸炭素あるいはガラス繊維を容器表面に巻き付ける。繊維の巻き付けは、最初に炭素繊維、次いでガラス繊維とすることもできるし、全て炭素繊維又はガラス繊維とすることもできる。樹脂含浸繊維は、最後に加熱乾燥し、樹脂層を硬化させる。その後、水圧により塑性加工処理(Autofretague)を行い、鋼製ライナー部に降伏強さを超えない範囲の適度な圧縮残留応力を負荷した状態を最終製品とする。その後、製品保証のための耐圧試験、容器の外観検査、塗装、ラベル等の加工を実施する。
以下に、実施例に基いて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
表2に示す仕様を満たす本発明のCr−Mo鋼製ライナーを用いたFRP容器を作成した。
Figure 2009293799
ここで、使用したCr−Mo鋼製ライナーは、板厚12mmのホットコイルから切り出した熱延鋼板を深絞り加工して形成したものであり、その化学成分は以下の通りである(質量%)。
C:0.35、Si:0.24、Mn:0.69、Cr:0.98、Mo:0.45、Al:0.032
上記化学成分を用いて加工した胴部板厚3.2mmの鋼製ライナー容器を、焼入れ−焼戻し処理(焼入れ温度:900℃、焼戻し温度:645℃)に付した。熱処理後の機械的性質は以下の通りである。
降伏強さ:842MPa、引張強さ:939MPa、伸び:16%
本実施例で製造したCr−Mo鋼製ライナーの胴部の厚さは3.2mmである。従来使用されてきたアルミ合金製ライナー(グレード:Al 6061−T6、YS:275MPa以上、TS:310MPa以上)の場合、平均的なライナー厚さは10mmであるから、厚さは約1/3に減少する。ライナーの外径を300mm(一定)とすると、単位長さ(1m)当たりの重量は、アルミ合金製ライナーで24.6kg/m、Cr−Mo鋼製ライナーで23.2kg/mとなるので、本発明のCr−Mo鋼製ライナーの方がむしろ軽量となる。
上記のようにしてライナー素管を製造し、熱処理後にライナー素管の内外面にショットブラスト処理を行った。次いで、ライナーの外周上にFRPを被覆した。FRPは、フィラメントワインディング法により、炭素繊維をフルラップ構造としてフープ3層、ヘリカル4層の計7層巻き付け、さらに炭素繊維の保護層として、ガラス繊維をヘリカル2層により巻き付けた。FRP容器の高強度、軽量化を達成するために、炭素繊維は、東レ株式会社のSOFICAR T700SC−12000を、またガラス繊維は、Owens Corning Advantex社の製品を使用した。また、樹脂としては、エポキシ樹脂を使用した。
本発明で使用する、0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有するCr−Mo鋼製ライナーは、アルミ合金製ライナー容器、樹脂製ライナー容器やステンレス製ライナー容器に比較して強度が大きいので、軽量化、コンパクト化、低コスト化容器を実現できるとともに、耐水素脆性感受性にも優れる。したがって、水素ガスを使用する燃料電池用自動車に搭載する高圧水素貯蔵用FRP容器に要求される特性を満たすことができ、燃料電池用自動車の実用化に資する。

Claims (5)

  1. Cr−Mo鋼製のライナーの外周をFRPで被覆した高圧水素貯蔵用FRP容器であって、Cr−Mo鋼が、0.8〜1.2質量%のCrと0.3〜0.6質量%のMoを含有する鋼である、高圧水素貯蔵用FRP容器。
  2. Cr−Mo鋼が830〜1000MPaの引張強さを有する、請求項1記載の高圧水素貯蔵用FRP容器。
  3. Cr−Mo鋼製のライナーが、底付円筒体を成形する工程、底付円筒体の片端開口部をスピニング加工によりネック部を形成しライナー素管とする工程、得られたライナー素管を焼入れ−焼戻しによる熱処理を行う工程、熱処理を経たライナー素管の内外面にショットブラスト処理を行う工程、を順次経て製造されたライナーである、請求項1又は2記載の高圧水素貯蔵用FRP容器。
  4. 底付円筒体を成形する工程が、圧延鋼板を深絞り加工して形成する工程、継目無し鋼管をスピニング加工して形成する工程、又はビレットを熱間穿孔して形成する工程のいずれかである、請求項3記載の高圧水素貯蔵用FRP容器。
  5. 底付円筒体が圧延鋼板を深絞り加工して形成したものである、請求項3記載の高圧水素貯蔵用FRP容器。
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