JP2009293614A - ターボチャージャーの軸受構造 - Google Patents

ターボチャージャーの軸受構造 Download PDF

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Nobuji Tsukiyama
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Abstract

【課題】ころがり軸受外輪の位置決めを精度よく管理し、スムーズで安定したターボチャージャーの回転を実現させる。
【解決手段】ターボチャージャー100の軸受構造において、回転軸50のタービン側、コンプレッサ側にそれぞれアンギュラ型ころがり軸受20、21を装着し、単一のカラー部材30をころがり軸受20、21の外輪22、23の間に配置する。外輪22、23は、カラー部材30の保持部37、38とルーズに嵌合し、保持部37、38は軸方向移動自在に外輪22、23を保持する。そして、保持部37、38に対し、外輪22、23の端面22A、23Aへ潤滑油を供給するための潤滑油供給孔35、36を軸方向に沿って形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターボチャージャーの軸受構造に関し、特に、ころがり軸受によって回転軸を軸支するターボチャージャーの軸受構造に関する。
従来のターボチャージャーでは、タービンホイールとコンプレッサホイールとを連結する回転軸が、一対のころがり軸受によって軸支されている。ころがり軸受間には、ころがり軸受の外輪を保持する一対のカラー部材が配置され、各外輪は対応するカラー部材に嵌装される。また、ターボチャージャーの回転時に受けるスラスト力を受けるスプリングが、2つのカラー部材間に装着されており、各外輪は、カラー部材を介したスプリングの付勢力(予圧)によって軸方向に位置決めされる。
スプリングのばね定数は、運転中(ターボチャージャーの最高回転数付近で)受ける最大スラスト力に十分対抗できるように定められる。そのため、必要以上の予圧が低回転時に作用すると、軸受の摩擦抵抗が増大してターボチャージャーの加速性能が悪化する。このような問題を解消するため、2つのカラー部材間に可撓性の弾性部材を設け、予圧を可変とするころがり軸受が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1では、2つのカラー部材間に設けられた弾性部材内に潤滑油が供給され、潤滑油の油圧によってカラー部材が軸方向へ付勢される。また、エンジン回転数の増大に応じて油圧も上がるため、油圧に応じてその付勢力が可変となる。エンジン回転数の増大に応じて外輪の受ける予圧が増加するため、低回転時に予圧を小さくしてフリクションを低減することができる。
特開昭61−211519号公報
特許文献1に開示されたころがり軸受では、2つのカラー部材間に潤滑油室を形成するため、カラー部材間の隙間を寸法管理する必要があり、2つのカラー部材、および潤滑油室の合計3つの寸法誤差が重なって、軸受外輪を精度よく位置決めすることが難しい。また、2つのカラー部材を配置する構成では、カラー部材の軸心ずれが生じやすく、ターボチャージャーの回転安定性が低下する。
本発明のターボチャージャーの軸受構造は、回転軸を軸支する一対のころがり軸受と、一対のころがり軸受の外輪間に配置され、2つの外輪を保持する単一のカラー部材とを備える。そして、カラー部材には、軸受ハウジング内に供給される潤滑油を、外輪の端面に向けて供給する潤滑油供給孔が形成される。潤滑油供給孔を介して外輪にかかる潤滑油の油圧は予圧となり、両外輪が互いに離れる方向へ予圧が付与される。
エンジン回転数の上昇に応じて潤滑油の油圧は高くなることから、外輪の受ける予圧は、潤滑油の油圧に応じて可変とされる。低回転運転のときには外輪に対して過度な予圧がかからない一方、高回転運転時にはスラスト力に対抗する予圧が外輪に付与される。よって、低回転時における加速性能が向上するとともに、高回転時においても安定したターボチャージャーの回転が実現される。
さらに、スプリングなどの弾性部材を設けることなく単一のカラー部材によって2つの軸受外輪を保持するため、カラー部材のみの寸法誤差を考慮して寸法管理すればよく、軸受外輪の位置を精度よく定めることができ、寸法管理が改善される。また、単一のカラー部材であるため、回転軸に対するカラー部材の軸心ずれが起こりにくく、ターボチャージャーが安定して回転できる。
例えば、アンギュラ型玉軸受などの玉軸受において軸方向正すきまを形成し、外輪を、カラー部材と軸方向移動自在に嵌合させるようにしてもよい。予圧の増加に伴って外輪がカラー部材に対し相対的に移動して離間できるため、スラスト力によって回転軸が軸方向に動いても、玉が隙間のない状態で内輪と接することができ、軸方向に安定した状態で転動できる。
例えば、カラー部材と軸受ハウジング内面との間にオイルフィルムを形成する隙間を設けたカラー部材を構成することが可能である。この場合、外輪の端面に対して圧力を確実に軸方向に付与するため、カラー部材の外面周方向に沿って溝を形成するとともに、潤滑油供給孔を溝と連通させ、軸方向に形成すればよい。
例えば、本発明のターボチャージャーの軸受構造の一形態においては、一対のころがり軸受に軸方向正すきまが形成され、外輪が回転軸の軸方向に移動可能に構成され、外輪が受ける油圧による予圧の方向とは反対方向の圧力を外輪に作用させる圧力付与部材をさらに備えてもよい。この場合、圧力付与部材による圧力と油圧による予圧とが向かい合うようにして外輪に作用するので、回転軸の軸方向への外輪の移動を制限することができる。即ち、低回転運転時には軸方向正すきまが確保されるように外輪を位置させることができるし、高回転運転時には軸方向すきまが無くなるように外輪を位置させることができる。これにより、低回転時に外輪を介してころがり軸受の玉に作用する予圧を低減することができる。従って、低回転運転時の潤滑油の供給量が少ない状態でころがり軸受の玉に大きな予圧が作用することにより、玉の外周がバンド状に磨耗すること、及びその磨耗により異音が発生することを抑えることができる。また、高回転運転時にころがり軸受の玉に充分な予圧が作用するので、ターボチャージャーの回転を安定化させることができる。
上記形態において、軸受ハウジングには、外輪を挟んで潤滑油供給孔の反対側に位置するリテーナーが設けられ、圧力付与部材は、リテーナーに突き当てられた状態でリテーナーと外輪との間に位置してもよい。この形態によれば、圧力付与部材をリテーナーに突き当てることにより、圧力付与部材を回転軸の軸方向に位置決めすることができるので、外輪が受ける油圧による予圧の方向とは反対方向の圧力を外輪に作用させることができる。
このように本発明によれば、ころがり軸受外輪の位置決めを精度よく管理することが可能であり、スムーズで安定したターボチャージャーの回転を実現することができる。
以下では、図面を参照して、本発明の実施形態であるターボチャージャーの軸受構造について説明する。
(第1の形態)
図1は、本発明の第1の形態に係るターボチャージャーのころがり軸受構造の概略的断面図である。
ターボチャージャー(排気タービン過給機)100は、エンジンからの排気ガスによって回転駆動されるタービンホイール(図示せず)と、吸入空気を加圧してエンジンに圧縮空気を送るコンプレッサホイール(図示せず)とを備え、タービンホイールとコンプレッサホイールは回転軸50によって連結されている。運転中、排気によるタービンホイールの回転によって回転軸50が回転し、コンプレッサも一体的に回転する。
回転軸50は、軸受ハウジング10内に収納され、軸受ハウジング10と回転軸50との間に設けられる一対のころがり軸受20、21によって軸支されている。所定間隔を設けて配置されるころがり軸受20、21は、アンギュラ型玉軸受であり、ラジアル荷重およびスラスト荷重を受ける。ころがり軸受20、21の内輪24、25は、スペーサ90を介して回転軸50に固定されている。
ころがり軸受20、21の外輪22、23の間には、スリーブ状のカラー部材30が配設されており、カラー部材30の保持部37、38に外輪22、23が嵌装される。カラー部材30と軸受ハウジング10との間には、オイルフィルムを形成する隙間Lが設けられ、運転中、浮動状態で支持される。カラー部材30は、軸受ハウジング10に固定されたリテーナー80と隙間を介して軸方向に位置決めされ、また、軸受ハウジング10から突出するピン(図示せず)と当接して回転が抑えられている。
カラー部材30の中央部には、外面周方向に沿って溝31、32が形成されている。軸受ハウジング10に形成された潤滑油通路12を介して、潤滑油が軸受ハウジング10内に供給され、隙間L、溝31、32は潤滑油によって満たされる。これによって軸受ハウジング10とカラー部材30との間にオイルフィルムが形成され、回転振動が減衰される。
また、潤滑油は、カラー部材30の溝31、32に形成された供給孔33、34を通り、ころがり軸受20、21に向けて供給される。これにより、玉26、27の転動によって熱をもつ軸受20、21が冷却される。供給された潤滑油は、排出孔(図示せず)を通って重力排出される。なお、回転軸50のタービン側には、軸シール51が設けられている。
カラー部材30の保持部37、38は、外輪22、23を径方向に位置決めする一方、軸方向に関し、外輪22、23を移動可能となるように保持する。すなわち、外輪22、23の軸方向位置は固定されず、外輪22、23は保持部37、38との間に隙間が形成された状態で(ルーズに)嵌合している。
また、カラー部材30の保持部37、38には、外輪22、23と面する部分に潤滑油供給孔35、36が軸方向に沿って形成され、溝31、32と連通する。潤滑油は、油供給孔35、36を通って外輪22、23の端面22A、23Aへ流出しようとする。潤滑油の油圧が予圧となって外輪22、23を付勢し、外輪22、23はそれぞれコンプレッサ側、タービン側へ向けて力を受ける。
図2は、ころがり軸受20、21の正すきま構造を示したころがり軸受構造の概略的断面図である。図3は、回転軸50がタービン側からスラスト力を受けたときの軸受20の位置を示した軸受構造の概略的断面図である。図2、図3を用いて、軸受20、21の軸方向位置について説明する。
図2に示すように、アンギュラ型ころがり軸受20、21の内輪24、25には、互いに対向する円弧状傾斜面24A、25Aが形成されており、軸方向に正すきまを設けている。すなわち、外輪22、23の初期位置に従った玉26、27の位置と傾斜面24A、25Aとの間に隙間Sが形成されている。ただし、カラー部材30に外輪22、23を嵌合させ、その端面22A、23Aを当接させたときの外輪22、23の位置を初期位置とする。また、図2では隙間Sを誇張して描いている。
上述したように、外輪22、23は、カラー部材30の保持部37、38に対して軸方向に移動可能であり、予圧によって互いに離れる方向に力を受けている。また、正すきま構造によって、玉26、27は、傾斜面24A、25Aとの接触位置までを限度として軸方向に移動可能である。したがって、外輪22、23の端面22A、23Aが保持部37、38と離れた状態で、玉26、27が軸方向の隙間なく内輪24、25、外輪22、23と接触しながら転動することが可能である。
エンジン回転数の上昇によって過給がかかると、回転軸50はタービン側からスラスト力を受け、コンプレッサ側へ移動する。この回転軸50の移動に伴い、玉27は内輪25の傾斜面25Aと接し、タービン側の外輪23が押し込まれる。これによって、外輪23の端面23Aは油膜を介してカラー部材30の保持部38と接触し、それとともに油供給穴36を介して予圧を受ける。
スラスト力による回転軸50のコンプレッサ側への移動によって、コンプレッサ側にある内輪24の位置もカラー部材30に対して軸方向に相対移動する。すなわち、内輪24の傾斜面24Aはさらにコンプレッサ側へ移動する。しかしながら、外輪22は、潤滑油供給孔35から予圧を受け、カラー部材30に対してコンプレッサ側へ移動する(図3参照)。
外輪22の端面22Aは、カラー部材30の保持部37から軸方向に離れ、端面22Aとの間に隙間Mを設け、玉26は傾斜面24Aの位置、すなわち玉26と傾斜面24Aとの間に隙間Sがない状態で転動する。一方、コンプレッサ側からタービン側へスラスト力がかかる場合、回転軸50の移動に伴って外輪22、23が予圧により移動する。
軸受ハウジング10内に供給される潤滑油の油圧は、エンジンの回転数上昇に伴って増加し、低回転時には油圧が相対的に低い。したがって、エンジンが低回転状態であるとき、潤滑油によって外輪22、23へ付与される予圧は小さく、軸受20、21の玉26、27における摩擦抵抗が抑えられる。これにより、玉26、27の磨耗損傷を防ぐとともに、ターボチャージャーの加速性能が向上する。
一方、外輪22、23の受ける予圧は回転上昇とともに増加するため、タービン側から受けるスラスト力が大きくなるとともに外輪23には大きな予圧を受ける。したがって、回転軸50がコンプレッサ側へ移動しても、玉26、27は内輪24、25の傾斜面24A、25Aと接し、玉26、27は軸方向へずれを生じることなく転動する。その結果、軸受20、21は高回転時においても安定して回転軸50を軸支することができる。
このように本実施形態では、ターボチャージャー100の軸受構造において、回転軸50のタービン側、コンプレッサ側にそれぞれアンギュラ型ころがり軸受20、21が装着されるとともに、単一のカラー部材30がころがり軸受20、21の外輪22、23の間に配置される。外輪22、23は、カラー部材30の保持部37、38とルーズに嵌合し、軸方向に移動自在に保持される。そして、保持部37、38には、外輪22、23の端面22A、23Aへ潤滑油を供給するための潤滑油供給孔35、36が軸方向に形成される。
このような構成により、スプリング、あるいは油圧に応じて可変する弾性部材を設けることなく、軸受外輪22、23に対して適正な予圧を付与することができ、エンジン低回転時には軸受20、21の摩擦抵抗を少なくして加速性能を向上させ、高回転時には玉26、27が軸方向に安定した状態で転動し、安定した回転が実現される。また、溝31、32を設けて潤滑油供給孔35、36を軸方向に形成しているため、外輪22、23へ確実に予圧がかかる。
カラー部材が単一部材として構成されるため、従来のように2つのカラー部材を配置する構成と比べて寸法誤差が小さくなり、寸法管理もしやすい。すなわち、従来では、2つのカラー部材の寸法誤差、そしてその間に配置される弾性部材の寸法誤差を合わせて寸法管理する必要があるが、本実施形態では1つのカラー部材に対する寸法管理を行えばよいため、ころがり軸受外輪の位置決め精度が向上する。また、単一のカラー部材で構成するため、カラー部材の軸心ずれが起こりにくく、回転軸50が安定して回転することができる。
また、回転軸50が回転している間、外輪22、23が回転軸50周りに回転してしまうことがある。そのような場合でも、外輪22、23の端面22A、23Aに潤滑油が供給されているため、外輪22、23とカラー部材30の保持部37、38が擦れて回転軸50の回転運動に支障をきたすことがない。
なお、軸受のすきま構造については、正すきまを設けないように構成してもよい。また、アンギュラ型以外のころがり軸受によって構成してもよい。
(第2の形態)
図4は本発明の第2の形態に係るターボチャージャー200のころがり軸受構造の概略的断面図である。なお、上述した第1の形態と共通する部分には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。図4に示すように、コンプレッサ側に位置する外輪22とリテーナー80との間には圧力付与部材40が設けられている。圧力付与部材40としては弾性部材が用いられ、例えば板ばねを利用してもよい。圧力付与部材40は、その一端がリテーナー80に他端が外輪22に接している。つまり、圧力付与部材40はリテーナー80に突き当てられた状態で回転軸50の軸方向への外輪22の移動を許容できるように弾性変形する。これにより、圧力付与部材40が回転軸50の軸方向に位置決めされて、外輪22が受ける油圧による予圧の方向とは反対方向の圧力を外輪22に作用させることができる。また、圧力付与部材40は、外輪22が初期位置にあるときに外輪22をタービン側に押し付ける(付勢する)ように設定されている。圧力付与部材40の弾性率は、エンジンの低回転時に外輪22の端面22Aが保持部37に接触し、エンジンの高回転時に外輪22の端面22Aが保持部37から離れるように設定されている。
本形態では、エンジンの低回転時には、外輪22に作用する圧力付与部材40の圧力が予圧よりも大きいので、外輪22の端面22Aが保持部37に接触して軸方向の隙間Sが確保される。これにより、外輪22を介して玉26に作用する予圧を低減することができる。よって、潤滑油の供給量が少ない状態でころがり軸受20の玉26に予圧が作用することにより、玉26の外周がバンド状に磨耗すること、及びその磨耗により異音を発生することを抑えることができる。また、エンジンの高回転時には、外輪22に作用する圧力付与部材40の圧力が予圧よりも小さくなるので、外輪22の端面22Aが保持部37から離れて玉26に作用する予圧が大きくなる。これにより、高回転時のターボチャージャー200の回転を安定化させることができる。
図5は、ターボチャージャー200の回転数(ターボ回転数)ところがり軸受20の玉26が受ける予圧荷重との対応関係の一例を示している。この図では、玉26にバンド状の磨耗が発生する領域Mをハッチングで示し、回転数N1未満のターボ回転数がエンジンの低回転時に、回転数N1以上のターボ回転数がエンジンの高回転時に相当する。ターボチャージャー200が回転数N1未満で運転している場合、エンジンの油圧が低いので圧力付与部材40にて外輪22がタービン側に保持されて軸方向の隙間Sが確保される。そのため、玉26が受ける予圧荷重は領域Mよりも低くなり、玉26にバンド状の磨耗が発生することを抑えることができる。
本形態の圧力付与部材は、リテーナーに突き当てられた状態でリテーナーと外輪との間に設けられた例に限らず、外輪が受ける油圧による予圧とは反対方向の圧力を外輪に作用させることができる限り、適宜に変更が可能である。例えば、圧力付与部材をカラー部材の保持部に取り付けてもよい。圧力付与部材はゴムで構成されていてもよい。本形態では、コンプレッサ側に位置する外輪に圧力が作用するように圧力付与部材を設けたが、コンプレッサ側に位置する外輪ではなくタービン側に位置する外輪に圧力が作用するように圧力付与部材を設けて本発明を実施することも可能である。また、両方の外輪に圧力が作用するように圧力付与部材を設けて本発明を実施してもよい。
本発明の第1の形態に係るターボチャージャーのころがり軸受構造の概略的断面図である。 ころがり軸受の正すきま構造を示したころがり軸受構造の概略的断面図である。 回転軸からービン側からのスラスト力を受けたときのコンプレッサ側軸受の位置を示した軸受構造の概略的断面図である。 本発明の第2の形態に係るターボチャージャーのころがり軸受構造の概略的断面図である。 ターボチャージャーの回転数ところがり軸受の玉が受ける予圧荷重との対応関係の一例を示すグラフである。
符号の説明
10 軸受ハウジング
12 潤滑油通路
20、21 ころがり軸受
22、23 外輪
22A、22B 外輪の端面
24、25 内輪
24A、25A 傾斜面
30 カラー部材
31、32 溝
35、36 潤滑油供給孔
37、38 保持部
40 圧力付与部材
50 回転軸
100、200 ターボチャージャー

Claims (5)

  1. 回転軸を軸支する一対のころがり軸受と、
    前記一対のころがり軸受の外輪間に配置され、前記外輪を保持する単一のカラー部材とを備え、
    前記カラー部材が、軸受ハウジング内の潤滑油を前記外輪の端面に向けて供給する潤滑油供給孔を有し、
    前記潤滑油供給孔を介して前記外輪の受ける予圧が、潤滑油の油圧に応じて可変とされることを特徴とするターボチャージャーの軸受構造。
  2. 前記一対のころがり軸受に軸方向正すきまが形成され、
    前記外輪が、前記カラー部材と軸方向移動自在に嵌合することを特徴とする請求項1に記載のターボチャージャーの軸受構造。
  3. 前記カラー部材の外面周方向に沿って溝が形成され、
    前記潤滑油供給孔が、前記溝と連通して軸方向に形成されていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のターボチャージャーの軸受構造。
  4. 前記一対のころがり軸受に軸方向正すきまが形成され、前記外輪が前記回転軸の軸方向に移動可能に構成され、
    前記外輪が受ける油圧による予圧の方向とは反対方向の圧力を前記外輪に作用させる圧力付与部材をさらに備えている請求項1に記載のターボチャージャーの軸受構造。
  5. 前記軸受ハウジングには、前記外輪を挟んで前記潤滑油供給孔の反対側に位置するリテーナーが設けられ、前記圧力付与部材は、前記リテーナーに突き当てられた状態で前記リテーナーと前記外輪との間に位置している請求項4に記載のターボチャージャーの軸受構造。
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