JP2009291949A - 熱可塑性樹脂の成形方法および成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱可塑性樹脂からなるシート部材に所定のパターンを正確に転写することが可能な熱可塑性樹脂の成形方法および成形装置を提供する。
【解決手段】成形装置1は、金型63と、加熱部材としてのヒータ3と、搭載部材(ロール4、ロール支持部材68、ベース部材69、ガイド部材67)とを備える。金型63は、熱可塑性樹脂からなるシート部材7に転写するパターンが表面に形成されている。ヒータ3は、金型63を加熱するためのものである。搭載部材はシート部材7を金型63上に搭載する。搭載部材は、シート部材7において金型63と接触する部分の面積が徐々に大きくなるように、シート部材7を操作するとともに、シート部材7を金型63に押圧する。
【選択図】図1
【解決手段】成形装置1は、金型63と、加熱部材としてのヒータ3と、搭載部材(ロール4、ロール支持部材68、ベース部材69、ガイド部材67)とを備える。金型63は、熱可塑性樹脂からなるシート部材7に転写するパターンが表面に形成されている。ヒータ3は、金型63を加熱するためのものである。搭載部材はシート部材7を金型63上に搭載する。搭載部材は、シート部材7において金型63と接触する部分の面積が徐々に大きくなるように、シート部材7を操作するとともに、シート部材7を金型63に押圧する。
【選択図】図1
Description
この発明は、熱可塑性樹脂の成形方法および成形装置に関し、より特定的には、金型上に熱可塑性樹脂を搭載する熱可塑性樹脂の成形方法および成形装置に関する。
従来、熱可塑性樹脂からなるシート部材などに対して、加熱された型を押圧することで当該型に形成されていたパターンをシート部材に転写する熱式ナノインプリントプロセスが知られている(たとえば、特開2007−19451号公報(以下、特許文献1という))。特許文献1では、ナノインプリントプロセスについて、スループットの向上および大面積のシート部材への転写を可能とするため、所定のパターンが形成された型(モールド)と、当該型をシート部材に押圧するための、平面状の押圧面を有するヘッドと、シート部材を搭載するステージとを備える成形装置が開示されている。当該装置では、ヘッドが大型の型の上を摺動しながら、当該型をシート部材へ押圧する。
特開2007−19451号公報
しかし、上述した従来の成形装置では、以下のような問題があった。すなわち、ステージ上にシート部材を搭載する場合に、シート部材とステージとの間に空気が巻き込まれ、結果的にシート部材においてステージとの間に空気が密閉された部分(気泡部分)が形成されるという問題があった。このような気泡部分が形成されると、型の所定のパターンをシート部材に転写するときに、シート部材に当該気泡部分の痕跡が残ったり、転写されたパターンの位置ずれが起きるといった問題が発生する場合があった。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、熱可塑性樹脂からなるシート部材に所定のパターンを正確に転写することが可能な熱可塑性樹脂の成形方法および成形装置を提供することである。
この発明に従った成形装置は、金型と、加熱部材と、搭載部材とを備える。金型は、熱可塑性樹脂からなるシート部材に転写するパターンが表面に形成されている。加熱部材は、金型を加熱するためのものである。搭載部材は、シート部材を金型上に搭載する。搭載部材は、シート部材において金型と接触する部分の面積が徐々に大きくなるように、シート部材を操作するとともに、シート部材を金型に押圧する。
このようにすれば、金型が加熱された状態(たとえば熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上の温度に加熱された状態)で、搭載部材によりシート部材を徐々に金型に接触していくように金型へ搭載するとともに金型へ押圧することができるので、シート部材と金型との間に空気が巻き込まれることを抑制できる。また、金型を予め加熱しておくことができるので、シート部材のうち金型に接触した部分をすぐに融着させることができる。このため、シート部材を金型上に配置する工程において一度金型に接触したシート部材の部分と金型との間に空気が入り込む可能性を低減できる。このため、気泡部分の発生を抑制して、金型の表面上にシート部材を万遍なく密着させるとともに、金型にシート部材を押圧することで金型に形成されたパターンを正確にシート部材に転写することができる。
この発明に従った熱可塑性樹脂の成形方法は、熱可塑性樹脂からなるシート部材を準備する工程と、シート部材を金型に押圧する工程とを備える。シート部材を金型に押圧する工程では、シート部材に転写するパターンが表面に形成され、熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱された金型上に、シート部材において金型と接触する部分の面積が徐々に大きくなるようにシート部材を搭載するとともに、シート部材を金型に押圧する。
このようにすれば、シート部材が金型に接触するときに、シート部材と金型との間に空気が巻き込まれることを抑制できる。また、金型を熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱しているとともにシート部材が金型に押圧されるので、シート部材のうち金型に接触した部分をすぐに金型へ密着させると同時に金型に形成されたパターンをシート部材へ転写することができる。このため、シート部材を金型に押圧する工程において一度金型に接触したシート部材の部分と金型との間に空気が入り込む可能性を低減できる。このため、気泡部分の発生を抑制して、金型に形成された所定のパターンをシート部材に正確に転写することができる。
本発明によれば、シート部材と金型との間に空気が巻き込まれることを抑制できる。このため、気泡部分の発生を抑制して、金型の表面上にシート部材を万遍なく密着させるとともに、金型にシート部材を押圧することで金型に形成されたパターンを正確にシート部材に転写することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1は、本発明による成形装置の実施の形態を示す模式図である。図1を参照して、本発明による成形装置の実施の形態1を説明する。
図1に示した成形装置1は、プレス加工装置であって、定盤2と、定盤2の上部表面上に設置された金型63と、金型63の上部表面上に移動可能に配置された冷却プレート65と、金型63上にシート部材7を搭載するためのロール4および押さえロール83、84と、制御部13とを備えている。
成形装置1では、加工対象物であるシート部材7を受取るため、2組の駆動ローラ81にそれぞれ掛け渡された2つの搬送ベルト82が定盤2の入口側に配置されている。そして、定盤2から遠い側の一方の搬送ベルト82を挟むように押さえロール83、84が配置されている。この押さえロール83、84は、矢印76、75に示す方向にそれぞれ独立して移動可能になっている。そして、搬送ベルト82の上方には、ロール4が配置されている。ロール4の内部にはロール用ヒータ12が設置されている。このロール4の中心軸を支持するロール支持部材68は、ベース部材69に接続されている。また、このベース部材69は、ガイド部材67に沿って矢印73に示す方向に移動可能になっている。また、ロール支持部材68は、矢印79に示す方向にロール4の中心軸を移動可能に支持する。つまり、ロール4も矢印79に示す方向に移動可能になっている。
定盤2の内部にはヒータ3が配置されている。また、定盤2の内部には、ヒータ3の下方に冷却機構64が設置されている。冷却機構64の構成としては、任意の構成を取ることができる。たとえば、冷却機構64として水などの冷却材を内部に流通させる冷却用配管を定盤2に配置してもよい。定盤2は架台61上に設置されている。
定盤2の上部表面上には、金型ベース62が搭載されている。金型ベース62の上部表面には、金型63を配置するための凹部が形成される。当該凹部に金型63が設置されている。金型63の上部表面には、シート部材7に転写するためのパターンが形成されている。
金型63の上部表面と対向する位置には、冷却プレート65が配置されている。冷却プレート65の内部には冷却機構66が配置されている。冷却プレート65は、矢印74に示す方向に移動可能になっている。すなわち、冷却プレート65の下部表面は、後述するように金型63の上部表面上に搭載されたシート部材7の表面に押圧可能になっている。これらの定盤2、冷却プレート65、ベース部材69など成形装置1を構成する機器は、制御部13によって制御される。
なお、金型63および金型ベース62が搬送ベルト82の位置する領域に予め配置され、当該領域において金型63上にロール4などを用いてシート部材7が供給されるようにしてもよい。この場合、シート部材7が供給された金型63は、金型ベース62ごと搬送ベルト82の位置する領域から定盤2上へ移動される。金型63の移動には、従来周知の任意の方法を用いることができる。
次に、図1に示した成形装置1の動作を説明する。図2は、図1に示した成形装置を用いた成形方法を説明するためのフローチャートである。図3〜図6は、図1に示した成形装置1の動作を説明するための模式図である。図2〜図6を参照して、図1に示した成形装置1を用いた成形方法を説明する。
図2に示すように、本発明による成形方法では、まず準備工程(S10)を実施する。この準備工程(S10)においては、熱可塑性樹脂からなるシート部材7を準備する。
次に、シート部材の搭載・押圧工程(S20)を実施する。具体的には、シート部材7が搬送ベルト82上に配置された後、ロール4がシート部材7側に移動することにより、シート部材7の上部表面上にロール4が接触する。ロール4の接触位置は、図1に示すようにシート部材7の端部であることが好ましい。そして、同時にシート部材7の下面側から押さえロール83、84がロール4に近づく方向に移動する。この結果、押さえロール83、84により、ロール4の表面にシート部材7が押圧される。この結果、図3に示すように、シート部材7の端部がロール4の表面に沿った状態、つまりロール4の表面に接触した状態になる。なお、このとき図3に示すように、シート部材7においてロール4と接触していない側の端部近傍をガイドロール85によって支持してもよい。
この状態で、ロール4を図1の矢印73に示す方向(具体的には金型63に向かう方向)に移動することにより、ロール4とシート部材7および押さえロール83、84を金型63の上部表面上にまで移動させる。この移動は、ベース部材69をガイド部材67に沿って移動させることにより実施できる。そして、定盤2の上にまでロール4およびシート部材7が移動した後で、ロール4を、図4の矢印87に示す方向に移動させるとともに、押さえロール83を矢印88に示す方向に移動させる。この結果、ロール4によりシート部材7の端部が金型63の表面に押圧された状態になる。なお、このとき一方の押さえロール84はシート部材7を保持するためにシート部材7の下面からシート部材7を介してロール4に向けてシート部材7を押圧した状態になっている。このようにして、図4に示す構成とすることができる。ここで、押さえロール84の長さは、金型63や定盤2の幅より長くなっており、当該押さえロール84の両端で支持部により支持される。そして、当該支持部が金型63を挟んで対向する領域を移動可能になっていれば、図4に示すように押さえロール84を金型63上に位置させることができる。
なお、金型63は予めヒータ3によってシート部材7を構成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上の温度に加熱されている。そのため、金型63に接触したシート部材7は、接触した部分から順次金型63に密着する。また、ロール4は金型63側にシート部材7を押圧しているため、金型63の表面に形成されたパターンはシート部材7が接触した部分から順次シート部材に転写されていく。
次に、図5に示すように、矢印89に示す方向へとロール4を回転させながら移動する。この結果、ロール4に押圧されながらシート部材7は金型63の表面との接触角θ(図4参照)をほぼ一定の保ちながら、また徐々にその接触部の面積が大きくなるように金型63の表面上に密着していく。このようにして、金型63の表面上に気泡を形成することなくシート部材7が搭載されるとともに、シート部材7に金型63のパターンが転写される。その後、ロール4、押さえロール83、84は図1に示す位置に復帰する。上述のようにして、図2の工程(S20)が実施される。なお、接触角は、金型63の表面と、ロール4の真下に位置するシート部材7と金型63との接触領域端部から、ロール4の進行方向(矢印89に示す方向)に向けて5mmの位置におけるシート部材7の延在方向(当該位置におけるロール4の表面での接線方向)とのなす角度を言う。
次に、図2に示す冷却工程(S30)を実施する。具体的には、図6の矢印90に示す方向に冷却プレート65が移動することにより、冷却プレート65がシート部材7の上部表面上に押圧される。このとき、冷却プレート65の冷却機構66(図1参照)により冷却プレート65は十分冷却されている。この結果、シート部材7が一様に冷却される。なお、このとき定盤2の冷却機構64を動作させることにより、定盤2、金型ベース62および金型63を介してもシート部材7を冷却することが好ましい。このようにすれば、シート部材7のパターンが転写された面と、当該面とは反対側の裏面との両面より迅速に冷却することができる。
その後、冷却プレート65が図1に示したような待機位置にまで後退し、シート部材7が金型63から取出される。このようにして、シート部材7の表面に金型63の形状を正確に転写することができる。
ここで、上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、本発明の特徴的な構成を列挙する。この発明に従った成形装置1は、金型63と、加熱部材としてのヒータ3と、搭載部材(図1のロール4、ロール支持部材68、ベース部材69、ガイド部材67)とを備える。金型63は、熱可塑性樹脂からなるシート部材7に転写するパターンが表面に形成されている。ヒータ3は、金型63を加熱するためのものである。搭載部材は、図3〜図6に示すように、シート部材7を金型63上に搭載する。搭載部材は、シート部材7において金型63と接触する部分の面積が徐々に大きくなるように、シート部材7を操作するとともに、シート部材7を金型63に押圧する。
このようにすれば、金型63がシート部材7を構成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上の温度に加熱された状態で、搭載部材によりシート部材7を徐々に金型63に接触していくように金型63へ搭載するとともに金型63へシート部材7を押圧することができる。このため、シート部材7と金型63との間に空気が巻き込まれることを抑制できる。また、金型63を予め加熱しておくことができるので、シート部材7のうち金型63に接触した部分をすぐに融着させることができる。このため、シート部材7を金型63に押圧する工程において一度金型63に接触したシート部材7の部分と金型63との間に空気が入り込む可能性を低減できる。このため、気泡部分の発生を抑制して、金型63の表面上にシート部材7を万遍なく密着させるとともに、金型63にシート部材7を押圧することで金型63に形成されたパターンを正確にシート部材7に転写することができる。
上記成形装置1において、搭載部材は、シート部材7を加熱するシート加熱部材としてのロール用ヒータ12を含んでいてもよい。この場合、シート部材7を金型63に押圧するより前に、ロール用ヒータ12によってもシート部材7を加熱することができるので、金型63に接触される前にシート部材7をある程度加熱しておくことができる。このため、金型63に接触したシート部材7が金型63からの熱によってすぐ所定の処理温度(たとえば、シート部材7を構成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上の温度)になり、金型63へシート部材7を確実に密着させることができる。
上記成形装置1において、搭載部材は、ロール4と移動部材(ベース部材69およびガイド部材67)とを含んでいてもよい。ロール4はシート部材7を表面に沿わせるものである。移動部材は、ロール4を、金型63においてシート部材7が搭載される表面に向かう方向および当該金型63の表面(所定のパターンが形成された表面)に沿った方向に移動させる。この場合、図3〜図4に示すように、ロール4に沿わせたシート部材7の一部を金型63表面に接触させて、さらにシート部材7において金型63に接触する部分を広げるようにロール4を移動させることができる。このため、ロール4に沿わせることで金型63表面とシート部材7との接触角(ロール4下において金型63表面とシート部材7の延在方向とのなす角度)をほぼ一定に保つことができる。このため、安定してシート部材7を金型63に接触させることができるので、シート部材7と金型63との間に空気が巻き込まれることを確実に抑制できる。さらに、ロール4によって金型63表面にシート部材7を押圧するので、金型63表面に形成されたパターンをシート部材7へ確実に転写することができる。
上記成形装置1は、ロール4表面にシート部材7を沿わせるための補助支持部材としての押さえロール83、84を更に備えている。この場合、ロール4表面に沿った状態でシート部材7を確実に保持することができる。また、上記成形装置1は、シート部材7においてロール4表面に沿って配置された部分以外の部分を支持するサポート部材としてのガイドロール85をさらに備えていてもよい。この場合、シート部材7においてロール4表面に沿って配置された部分以外の部分が金型63に接触するといった問題の発生を抑制できる。
上記成形装置1は、金型63に押圧されたシート部材7を冷却する冷却部材としての冷却プレート65を更に備えていてもよい。この場合、金型63に押圧されることにより所定のパターンが転写されたシート部材7を冷却し、シート部材7の形状(所定のパターンが転写された部分の表面形状)を確実に維持させることができる。また、冷却プレート65はシート部材7の広い領域に接触する接触面(冷却プレート65のシート部材7と対向する面)を有する。具体的には、シート部材7において金型63が接触している領域と重なる(好ましくは当該領域を覆う)ように、冷却プレート65の接触面はシート部材7と接触することが好ましい。この場合、シート部材7のパターンが転写された領域を均一に冷却することが可能になる。
この発明に従った熱可塑性樹脂の成形方法は、熱可塑性樹脂からなるシート部材7を準備する工程(準備工程(S10))と、シート部材7を金型に押圧する工程(シート部材の搭載・押圧工程(S20))とを備える。シート部材を金型に押圧する工程(S20)では、シート部材7に転写するパターンが表面に形成され、熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱された金型63上に、シート部材7において金型63と接触する部分の面積が徐々に大きくなるようにシート部材7を搭載するとともに、シート部材7を金型63に押圧する。
このようにすれば、シート部材7が金型63に接触するときに、シート部材7と金型63との間に空気が巻き込まれることを抑制できる。また、金型63を熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱しているとともにシート部材7が金型63に押圧されるので、シート部材7のうち金型63に接触した部分をすぐに金型63へ密着させると同時に金型63に形成されたパターンをシート部材7へ転写することができる。このため、シート部材7を金型63に押圧する工程において一度金型63に接触したシート部材7の部分と金型63との間に空気が入り込む可能性を低減できる。そのため、気泡部分の発生を抑制して、金型63に形成された所定のパターンをシート部材7に正確に転写することができる。
上記成形方法では、シート部材を金型に押圧する工程(S20)において、シート部材7が加熱されていてもよい。具体的には、シート部材7が沿うように接触しているロール4のロール用ヒータ12によりシート部材7が加熱されていてもよい。この場合、シート部材7を金型63に押圧する前に、シート部材7をある程度加熱しておくことができる。このため、金型63に接触したシート部材7が金型63からの熱によってすぐ所定の処理温度(たとえば、シート部材7を構成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上の温度)になり、金型63へシート部材7を確実に密着させることができる。
上記成形方法において、シート部材7を金型63に押圧する工程(S20)では、シート部材7を表面に沿わせたロール4を、金型63のシート部材7が搭載される表面に押圧するとともに、当該金型63の表面に沿ってロール4を移動させてもよい。この場合、ロール4に沿わせることで金型63表面とシート部材7との接触角(ロール下において金型63表面とシート部材7の延在方向とのなす角度)をほぼ一定に保つことができる。このため、安定してシート部材7を金型63に接触させることができるので、シート部材7と金型63との間に空気が巻き込まれることを確実に抑制できる。さらに、ロール4によりシート部材7を金型63表面に押圧することにより、金型63表面に対するシート部材7の密着性を向上させることができるとともに、シート部材7へ金型63のパターンを確実に転写することができる。
上記成形方法において、シート部材を金型に押圧する工程では、予め補助支持部材としての押さえロール83、84によりロール4表面にシート部材7が沿って配置され、シート部材7が金型63に押圧されるときには図4に示すように当該補助支持部材(押さえロール83)がロール4から離れる方向に移動されていてもよい。この場合、押さえロール83、84によってロール4表面に沿った状態でシート部材7を確実に金型63と対向する位置にまで移動させることができる。また、シート部材を金型に押圧する工程(S20)では、シート部材7においてロール4表面に沿って配置された部分以外の部分をサポート部材としてのガイドロール85によって支持してもよい。この場合、シート部材7においてロール4表面に沿って配置された部分以外の部分が金型63に接触するといった問題の発生を抑制できる。
上記成形方法は、金型63に押圧されたシート部材7を冷却する工程(冷却工程(S30))を更に備えていてもよい。この場合、金型63に押圧されることにより所定のパターンが転写されたシート部材7を冷却し、シート部材7の形状(所定のパターンが転写された部分の表面形状)を確実に維持させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、熱可塑性樹脂からなるシート部材のうち、特に比較的膜厚の薄いシート部材を金型上に搭載して当該金型のパターンを転写するプレス方法および当該プレス方法を実施するプレス成形装置に適用することができる。
1 成形装置、2 定盤、3 ヒータ、4 ロール、7 シート部材、12 ロール用ヒータ、13 制御部、81 駆動ローラ、82 搬送ベルト、61 架台、62 金型ベース、63 金型、64,66 冷却機構、65 冷却プレート、67 ガイド部材、68 ロール支持部材、69 ベース部材、73〜76,79,87〜90 矢印、83,84 押さえロール、85 ガイドロール。
Claims (8)
- 熱可塑性樹脂からなるシート部材に転写するパターンが表面に形成された金型と、
前記金型を加熱するための加熱部材と、
前記シート部材を前記金型上に搭載する搭載部材とを備え、
前記搭載部材は、前記シート部材において前記金型と接触する部分の面積が徐々に大きくなるように、前記シート部材を操作するとともに、前記シート部材を前記金型に押圧する、成形装置。 - 前記搭載部材は、前記シート部材を加熱するシート加熱部材を含む、請求項1に記載の成形装置。
- 前記搭載部材は、
前記シート部材を表面に沿わせるロールと、
前記ロールを前記金型において前記シート部材が搭載される表面に向かう方向および前記金型の前記表面に沿った方向に移動させる移動部材とを含む、請求項1または2に記載の成形装置。 - 前記金型に押圧された前記シート部材を冷却する冷却部材を更に備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形装置。
- 熱可塑性樹脂からなるシート部材を準備する工程と、
前記シート部材に転写するパターンが表面に形成され、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上に加熱された金型上に、前記シート部材において前記金型と接触する部分の面積が徐々に大きくなるように前記シート部材を搭載するとともに、前記シート部材を前記金型に押圧する工程とを備える、熱可塑性樹脂の成形方法。 - 前記シート部材を前記金型に押圧する工程において、前記シート部材が加熱されている、請求項5に記載の熱可塑性樹脂の成形方法。
- 前記シート部材を前記金型に押圧する工程では、前記シート部材を表面に沿わせたロールを、前記金型の前記シート部材が搭載される表面に押圧するとともに、前記金型の前記表面に沿ってロールを移動させる、請求項5または6に記載の熱可塑性樹脂の処理方法。
- 前記金型に押圧された前記シート部材を冷却する工程を更に備える、請求項5〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂の成形方法。
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