JP2009290029A - スピンコータ - Google Patents
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Abstract
【課題】スピンコータにおける基板の回転運動に伴うレジストの飛沫の基板上への再付着を防止しながら、レジスト塗布工程における製造効率を向上させる手段を提供する。
【解決手段】スピンコータが、基板を水平に固定して回転させるターンテーブルと、ターンテーブル上の基板の上方にターンテーブルと平行に配置され、ターンテーブルと同軸に基板の外径より大きい開口部が形成された円盤状の天板と、天板の半径方向外側の縁部に接続し下方に向かって拡大する円錐状の傾斜板とを有するコータカップと、コータカップの、天板と傾斜板との曲折部に垂直方向の下方に向かって延在する、開口部と同心円状に配置された円筒状の遮蔽板と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】スピンコータが、基板を水平に固定して回転させるターンテーブルと、ターンテーブル上の基板の上方にターンテーブルと平行に配置され、ターンテーブルと同軸に基板の外径より大きい開口部が形成された円盤状の天板と、天板の半径方向外側の縁部に接続し下方に向かって拡大する円錐状の傾斜板とを有するコータカップと、コータカップの、天板と傾斜板との曲折部に垂直方向の下方に向かって延在する、開口部と同心円状に配置された円筒状の遮蔽板と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体ウェハ等の基板上に、スピンコート法によりレジストマスクを形成するためのレジストを塗布するレジスト塗布装置に用いられるスピンコータに関する。
従来のスピンコータは、基板を吸着により水平に固定して回転させるターンテーブルと、ターンテーブル上の基板の上方に配置され、ターンテーブルと同軸に、基板の外径より僅かに大きく形成された開口部と、開口部から下方に向かって拡大する円錐状の傾斜板と、開口部から垂直方向の下方に向かって延在する円筒状の鍔部とを有するコータカップと、コータカップ内の空気を掃気する掃気配管とを備え、基板をターンテーブルにより回転させながら、開口部の上方に配置されたノズルから吐出させた液状のレジストを、基板の中央に落下させてレジストの薄膜を形成するときに、基板の回転に伴って基板の外径端から飛散し、上方へ巻き上がったレジストの飛沫を、開口部に設けられた鍔部に付着させ、基板の外側で滴下させて、コーティング中の基板の上面へのレジストの再付着を防止している(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−320100号公報(段落0003〜0005、0017〜0019、第1図)
一般に、スピンコータのコータカップ内においては、基板の回転運動によって、図5に破線の矢印で示すように、基板の外径端で振り切られたレジストの飛滴が、ほぼ水平に旋回しながら全方位に飛散し、コータカップの傾斜板の内面に衝突して飛沫となって飛散する。
このとき、レジストは粘性を有しているために、一部が内面に付着してコータカップの内面を伝って下方に流下し、衝突により飛散した細かな飛沫の大部分は、傾斜板により下方に反射し、コータカップ内の掃気のための空気の主流M(図5に1点鎖線で示す矢印)によって下方に運ばれる。
このとき、レジストは粘性を有しているために、一部が内面に付着してコータカップの内面を伝って下方に流下し、衝突により飛散した細かな飛沫の大部分は、傾斜板により下方に反射し、コータカップ内の掃気のための空気の主流M(図5に1点鎖線で示す矢印)によって下方に運ばれる。
また、破線の矢印Aのように、上方に跳ね返された飛沫は、その一部がコータカップ内の空間を旋回しながら浮遊し、他の飛沫はコータカップの内面の方向に旋回しながら接近し、コータカップ内の掃気に伴って開口部から吸引される空気により生ずる鍔部の裏側に回り込む渦流Cによって上方および半径方向内側へ運ばれる。
しかしながら、上述した従来の技術においては、コータカップ内で巻き上がったレジストの飛沫を、開口部に設けられた鍔部に付着させ、基板の外側で滴下させて基板の上面へのレジストの再付着を防止しているため、レジスト塗布工程における処理枚数が少ない場合は十分に機能するものの、塗布工程における処理枚数が増加すると、コータカップの内面や鍔部の裏側に付着したレジストが、その粘性により微量であっても固着して徐々に堆積し、この堆積が進行すると、鍔部の裏側に付着したレジストの滴下に伴って氷柱状の堆積物Tが形成され、図5に示すように、氷柱状の堆積物Tが成長して、その下端が基板の上面の水平面に近い位置まで垂れ下がると、氷柱状の堆積物Tは基板の外径端に近接した位置に形成されるので、その後のレジストの塗布の際に、基板の回転運動に伴って飛散したレジストの飛滴が、氷柱状の堆積物Tに衝突して飛沫となって飛散し、その一部が破線の矢印Bのように跳ね返されて、基板の上面に再付着してしまう場合があるという問題が生ずる。
しかしながら、上述した従来の技術においては、コータカップ内で巻き上がったレジストの飛沫を、開口部に設けられた鍔部に付着させ、基板の外側で滴下させて基板の上面へのレジストの再付着を防止しているため、レジスト塗布工程における処理枚数が少ない場合は十分に機能するものの、塗布工程における処理枚数が増加すると、コータカップの内面や鍔部の裏側に付着したレジストが、その粘性により微量であっても固着して徐々に堆積し、この堆積が進行すると、鍔部の裏側に付着したレジストの滴下に伴って氷柱状の堆積物Tが形成され、図5に示すように、氷柱状の堆積物Tが成長して、その下端が基板の上面の水平面に近い位置まで垂れ下がると、氷柱状の堆積物Tは基板の外径端に近接した位置に形成されるので、その後のレジストの塗布の際に、基板の回転運動に伴って飛散したレジストの飛滴が、氷柱状の堆積物Tに衝突して飛沫となって飛散し、その一部が破線の矢印Bのように跳ね返されて、基板の上面に再付着してしまう場合があるという問題が生ずる。
このレジストの飛沫が基板の上面に再付着すると、基板に塗布されたレジストに塗布ムラが発生し、レジストの塗布膜厚の均一性が損なわれることになり、塗布後の露光および現像等の処理によって、LSI(Large Scale Integrated circuit)の回路パターンに線幅の不均一や、配線同士の接触等が発生し、不良回路が生じる等の重大な欠陥を生じせしめる要因になる。
このため、氷柱状の堆積物Tが所定の長さに成長したときに保守作業により除去すると、保守期間内に塗布できる処理枚数が制限され、レジスト塗布工程における製造効率を低下させるという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、基板の回転運動に伴うレジストの飛沫の基板上への再付着を防止しながら、レジスト塗布工程における製造効率を向上させる手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、基板の回転運動に伴うレジストの飛沫の基板上への再付着を防止しながら、レジスト塗布工程における製造効率を向上させる手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、スピンコータが、基板を水平に固定して回転させるターンテーブルと、前記ターンテーブル上の基板の上方に、前記ターンテーブルと平行に配置され、前記ターンテーブルと同軸に、前記基板の外径より大きい開口部が形成された円盤状の天板と、前記天板の半径方向外側の縁部に接続し、下方に向かって拡大する円錐状の傾斜板とを有するコータカップと、前記コータカップの、前記天板と前記傾斜板との曲折部に、垂直方向の下方に向かって延在する、前記開口部と同心円状に配置された円筒状の遮蔽板と、を備えたことを特徴とする。
これにより、本発明は、基板の回転運動に伴って上方へ巻き上げられたレジストの飛沫を、遮蔽板の裏面に付着させて、基板上へのレジストの再付着を防止することができると共に、基板に近接して形成される氷柱状の堆積物Tの成長を抑制して、レジスト塗布工程における保守期間を延長することができ、保守期間内の処理枚数を増加させて、レジスト塗布工程の製造効率を向上させることができるという効果が得られる。
以下に、図面を参照して本発明によるスピンコータの実施例について説明する。
図1は実施例のレジスト塗布装置の断面を示す説明図、図2は実施例のスピンコータの断面を示す説明図、図3は実施例のスピンコータの上面を示す説明図である。
図1において、1はレジスト塗布装置であり、スピンコート法により半導体ウェハ等の基板2上へフォトリソグラフィにおけるレジストの塗布を行うスピンコータ3、スピンコータ3内の基板2の上面の中心部にレジストを吐出するノズル5、スピンコータ3の底面に溜ったレジストを廃液タンク6に導く廃液配管7、スピンコータ3内の空気を掃気する掃気配管8等を備えている。
図1において、1はレジスト塗布装置であり、スピンコート法により半導体ウェハ等の基板2上へフォトリソグラフィにおけるレジストの塗布を行うスピンコータ3、スピンコータ3内の基板2の上面の中心部にレジストを吐出するノズル5、スピンコータ3の底面に溜ったレジストを廃液タンク6に導く廃液配管7、スピンコータ3内の空気を掃気する掃気配管8等を備えている。
なお、廃液タンク6は、レジスト塗布装置1の外部に設置するようにしてもよい。
図2、図3において、11はスピンコータ3のターンテーブルであり、上面に芯を合せて載置された基板2を吸着保持して水平に固定し、固定した基板2を図示しないスピンモータ等の回転駆動装置により回転させる機能等を有している。
12はスピンコータ3のコータカップであり、有底の下カップ12aの円筒状の側板13の内側に、上カップ12bの円筒状の側板14を嵌合させて構成され、回転する基板2から飛散したレジストの外部への漏洩を防止する機能等を有している。
図2、図3において、11はスピンコータ3のターンテーブルであり、上面に芯を合せて載置された基板2を吸着保持して水平に固定し、固定した基板2を図示しないスピンモータ等の回転駆動装置により回転させる機能等を有している。
12はスピンコータ3のコータカップであり、有底の下カップ12aの円筒状の側板13の内側に、上カップ12bの円筒状の側板14を嵌合させて構成され、回転する基板2から飛散したレジストの外部への漏洩を防止する機能等を有している。
15はコータカップ12の上カップ12bの天板であり、ターンテーブル11上の基板2の上方に、ターンテーブル11と平行に配置されており、ターンテーブル11と同軸に基板2の外径より僅かに大きい直径を有する開口部16が形成された円盤状の板部材である。
17は上カップ12bの傾斜板であり、天板15の半径方向外側の縁部に接続し、下方に向かって拡大する円錐状に形成され、側板14と天板15との間を接続しており、傾斜板17に衝突したレジストの飛滴により飛散した飛沫の反射方向が、極力下方に向かうような傾斜角に形成されている。
17は上カップ12bの傾斜板であり、天板15の半径方向外側の縁部に接続し、下方に向かって拡大する円錐状に形成され、側板14と天板15との間を接続しており、傾斜板17に衝突したレジストの飛滴により飛散した飛沫の反射方向が、極力下方に向かうような傾斜角に形成されている。
このため、傾斜板17と側板14との接続部は、基板2の上面が属する水平面より下方に位置している。
18は鍔部であり、上カップ12bの開口部16に形成された、開口部16から垂直方向の下方に向かって延在する円筒状の板部材であって、裏面18a側(裏側という。)に付着したレジストを基板2の外径端の半径方向の外側で滴下させて、基板2上へのレジストの再付着を防止する機能、および開口部16の強度を補う機能等を備えている。
18は鍔部であり、上カップ12bの開口部16に形成された、開口部16から垂直方向の下方に向かって延在する円筒状の板部材であって、裏面18a側(裏側という。)に付着したレジストを基板2の外径端の半径方向の外側で滴下させて、基板2上へのレジストの再付着を防止する機能、および開口部16の強度を補う機能等を備えている。
19は遮蔽板であり、上カップ12bの天板15と、傾斜板17との曲折部の内面に、垂直方向の下方に向かって延在する円筒状の板部材であって、開口部16と同心円状に配置されており、その下端は、基板2の上面が属する水平面より上方に位置している。
21はスピンコータ3の整流板であり、ターンテーブル11の下方に、ターンテーブル11と平行かつ同軸に配置された、天板15の外径より小さい直径を有する円盤状の頂板22と、頂板22の半径方向外側の縁部に接続し、下方に向かって拡大する円錐状の斜板23と、斜板23の半径方向外側の縁部に接続すると共に下カップ12aの底面に達する、上カップ12bの側板14の直径より小さい直径を有する円筒状の側板23とで形成されており、掃気配管8による掃気により、コータカップ12の上カップ12bと下カップ12aとにより形成される空間(コータカップ12内の空間という。)を通過する空気の主流M(図4に示す1点鎖線の矢印参照)を整流する機能、およびターンテーブル11のシャフト11a等へのレジストの付着を防止する機能等を有している。
21はスピンコータ3の整流板であり、ターンテーブル11の下方に、ターンテーブル11と平行かつ同軸に配置された、天板15の外径より小さい直径を有する円盤状の頂板22と、頂板22の半径方向外側の縁部に接続し、下方に向かって拡大する円錐状の斜板23と、斜板23の半径方向外側の縁部に接続すると共に下カップ12aの底面に達する、上カップ12bの側板14の直径より小さい直径を有する円筒状の側板23とで形成されており、掃気配管8による掃気により、コータカップ12の上カップ12bと下カップ12aとにより形成される空間(コータカップ12内の空間という。)を通過する空気の主流M(図4に示す1点鎖線の矢印参照)を整流する機能、およびターンテーブル11のシャフト11a等へのレジストの付着を防止する機能等を有している。
上記の構成の作用について、図4を用いて説明する。
スピンコータ3によって基板2上にレジストを塗布する場合は、レジスト塗布装置1のスピンコータ3へ基板2を搬送し、ターンテーブル11上に芯を合せた状態で基板2を吸着保持して固定し、コータカップ12を上昇させ、またはターンテーブル11を下降させて、基板2をコータカップ12内に配置する。
スピンコータ3によって基板2上にレジストを塗布する場合は、レジスト塗布装置1のスピンコータ3へ基板2を搬送し、ターンテーブル11上に芯を合せた状態で基板2を吸着保持して固定し、コータカップ12を上昇させ、またはターンテーブル11を下降させて、基板2をコータカップ12内に配置する。
コータカップ12内に配置された基板2の上面の中心部に、コータカップ12の上方に位置するノズル13から液状のレジストを適量吐出させ、ターンテーブル11により基板2を回転させて、基板2上のレジストを回転運動による遠心力により半径方向に拡散させ、基板2の上面の全面にレジストの薄膜を形成する。
このとき、余剰となったレジストは、基板2の外径端で振り切られ、飛滴となって基板2の回転運動による周方向速度成分と遠心力による半径方向速度成分との合成方向、つまり回転方向の斜め前方に、ほぼ水平に旋回しながら全方位に飛散する。
このとき、余剰となったレジストは、基板2の外径端で振り切られ、飛滴となって基板2の回転運動による周方向速度成分と遠心力による半径方向速度成分との合成方向、つまり回転方向の斜め前方に、ほぼ水平に旋回しながら全方位に飛散する。
そして、飛散した飛滴は、コータカップ12の上カップ12bの傾斜板17の内面に衝突し、レジストの粘性によって、一部が内面に付着してコータカップの内面を伝って下方へ流下し、衝突により飛散した細かな飛沫の大部分は、傾斜板17の傾斜角によって下方に反射し、掃気配管8から掃気されるコータカップ12内の空間の空気の主流Mによって旋回しながら下方に運ばれ、下カップ12aの底面から廃液配管7に導かれて廃液タンク6に貯留される。
一方、破線の矢印Aのように、上方に跳ね返された飛沫は、反射により与えられた半径方向内向きの速度成分と、衝突後に残留した旋回成分(周方向速度成分)による遠心力による外向きの速度成分とのバランスに応じて旋回しながら上方に巻き上がり、内向きの速度成分の大きいものは、コータカップ12内の空間を旋回しながら浮遊し、外向きの速度成分の大きいものは、傾斜板17や天板15の内面に向かって旋回しながら接近する。
また、旋回している飛沫同士の衝突により結合して重量が重くなったものは自重および主流Mにより下カップ12aの底面に落下し、更に微細になって旋回成分を失ったものは主流Mによって下方に運ばれる。
この場合に、開口部16から吸引された空気により、鍔部18の裏側に回り込む渦流Cおよび遮蔽板19の裏面19a側の回り込む渦流D(図4に示す2点鎖線の矢印)が生ずるが、本実施例の遮蔽板19は、天板15と傾斜板17との曲折部の内面、つまり鍔部18の半径方向の外側に同心円状に形成されているので、傾斜板17や天板15の内面に向かって旋回しながら接近する飛沫や、コータカップ12内の空間を旋回しながら浮遊する飛沫は、主に渦流Dによって遮蔽板19の裏側に運ばれて裏面19aに付着し、付着したレジストは滴下して下カップ12aの底面から廃液タンク6に導かれる。
この場合に、開口部16から吸引された空気により、鍔部18の裏側に回り込む渦流Cおよび遮蔽板19の裏面19a側の回り込む渦流D(図4に示す2点鎖線の矢印)が生ずるが、本実施例の遮蔽板19は、天板15と傾斜板17との曲折部の内面、つまり鍔部18の半径方向の外側に同心円状に形成されているので、傾斜板17や天板15の内面に向かって旋回しながら接近する飛沫や、コータカップ12内の空間を旋回しながら浮遊する飛沫は、主に渦流Dによって遮蔽板19の裏側に運ばれて裏面19aに付着し、付着したレジストは滴下して下カップ12aの底面から廃液タンク6に導かれる。
このため、渦流Cによって鍔部18に運ばれるレジストの飛沫は、主流Mに抗して遮蔽板19の下方を通過した飛沫のみになり、鍔部18の裏面18aに付着するレジストの量が減少し、そこの形成される氷柱状の堆積物Tの成長が抑制される。
このように、本実施例のスピンコータ3のコータカップ12には、その天板15と傾斜板17との曲折部に垂直方向に延在する遮蔽板19が設けられているので、基板の回転運動に伴って飛散し、上方へ巻き上げられたレジストの飛沫を、遮蔽板19の裏面19aに付着させて、鍔部18の裏面への付着を抑制することができ、基板2上へのレジストの再付着を防止することができると共に、鍔部18に形成される基板に近接した氷柱状の堆積物Tの成長を遅らせて、レジスト塗布工程における保守期間を延長することができ、保守期間内の塗布工程における処理枚数を増加させて、レジスト塗布工程の製造効率を向上させることができる。
このように、本実施例のスピンコータ3のコータカップ12には、その天板15と傾斜板17との曲折部に垂直方向に延在する遮蔽板19が設けられているので、基板の回転運動に伴って飛散し、上方へ巻き上げられたレジストの飛沫を、遮蔽板19の裏面19aに付着させて、鍔部18の裏面への付着を抑制することができ、基板2上へのレジストの再付着を防止することができると共に、鍔部18に形成される基板に近接した氷柱状の堆積物Tの成長を遅らせて、レジスト塗布工程における保守期間を延長することができ、保守期間内の塗布工程における処理枚数を増加させて、レジスト塗布工程の製造効率を向上させることができる。
この場合に、遮蔽板19に氷柱状の堆積物Tが形成される場合があるが、本実施例の遮蔽板19は、基板2の外径端から十分に遠い位置に設けられているので、例え遮蔽板19に氷柱状の堆積物Tが形成され、そこに基板2から飛散したレジストの飛滴が衝突したとしても、反射した飛沫が基板2上に達することはなく、基板2上へのレジストの再付着を防止することができる。
また、本実施例の遮蔽板19の下端は、基板2の上面より上方に位置しているので、基板2から飛散したレジストの飛滴が、遮蔽板19に直接衝突することはなく、遮蔽板19が傾斜板17の半径方向の内側に設けられていたとしても、基板2上へのレジストの再付着を防止することができる。
以上説明したように、本実施例では、基板を水平に固定して回転させるターンテーブルと、ターンテーブル上の基板の上方に配置され、ターンテーブルと同軸に基板の外径より大きい開口部が形成された円盤状の天板と、天板の半径方向外側の縁部に接続し下方に向かって拡大する円錐状の傾斜板とを有するコータカップとからなるスピンコータに、コータカップの天板と傾斜板との曲折部に、垂直方向の下方に向かって延在する、開口部と同心円状に配置された円筒状の遮蔽板を設けるようにしたことによって、基板の回転運動に伴って飛散し、上方へ巻き上げられたレジストの飛沫を、遮蔽板の裏面に付着させて、基板上へのレジストの再付着を防止することができると共に、基板に近接して形成される氷柱状の堆積物Tの成長を抑制して、レジスト塗布工程における保守期間を延長することができ、保守期間内の処理枚数を増加させて、レジスト塗布工程の製造効率を向上させることができる。
以上説明したように、本実施例では、基板を水平に固定して回転させるターンテーブルと、ターンテーブル上の基板の上方に配置され、ターンテーブルと同軸に基板の外径より大きい開口部が形成された円盤状の天板と、天板の半径方向外側の縁部に接続し下方に向かって拡大する円錐状の傾斜板とを有するコータカップとからなるスピンコータに、コータカップの天板と傾斜板との曲折部に、垂直方向の下方に向かって延在する、開口部と同心円状に配置された円筒状の遮蔽板を設けるようにしたことによって、基板の回転運動に伴って飛散し、上方へ巻き上げられたレジストの飛沫を、遮蔽板の裏面に付着させて、基板上へのレジストの再付着を防止することができると共に、基板に近接して形成される氷柱状の堆積物Tの成長を抑制して、レジスト塗布工程における保守期間を延長することができ、保守期間内の処理枚数を増加させて、レジスト塗布工程の製造効率を向上させることができる。
なお、上記実施例においては、遮蔽板は、垂直方向の下方に向かって延在させるとして説明したが、垂直方向から半径方向の内側または外側に傾斜させた円錐状に形成するようにしてもよい。
また、上記実施例においては、遮蔽板の設置位置は、上カップの天板と傾斜板との曲折部として説明したが、遮蔽板の設置位置は前記に限らず、上カップの傾斜板または天板の曲折部の近傍に設けるようにしてもよい。要は遮蔽板に形成された氷柱状の堆積物Tで反射したレジストの飛沫が、基板上に達しない位置であれば、何れの位置であってもよい。
また、上記実施例においては、遮蔽板の設置位置は、上カップの天板と傾斜板との曲折部として説明したが、遮蔽板の設置位置は前記に限らず、上カップの傾斜板または天板の曲折部の近傍に設けるようにしてもよい。要は遮蔽板に形成された氷柱状の堆積物Tで反射したレジストの飛沫が、基板上に達しない位置であれば、何れの位置であってもよい。
更に、上記実施例においては、開口部に鍔部を設けるとして説明したが、開口部の強度等に問題がなければ、鍔部を省略するようにしてもよい。
1 レジスト塗布装置
2 基板
3 スピンコータ
5 ノズル
6 廃液タンク
7 廃液配管
8 掃気配管
11 ターンテーブル
12 コータカップ
12a 下カップ
12b 上カップ
13、14、24 側板
15 天板
16 開口部
17 傾斜板
18 鍔部
18a、19a 裏面
19 遮蔽板
21 整流板
22 頂板
23 斜板
2 基板
3 スピンコータ
5 ノズル
6 廃液タンク
7 廃液配管
8 掃気配管
11 ターンテーブル
12 コータカップ
12a 下カップ
12b 上カップ
13、14、24 側板
15 天板
16 開口部
17 傾斜板
18 鍔部
18a、19a 裏面
19 遮蔽板
21 整流板
22 頂板
23 斜板
Claims (3)
- 基板を水平に固定して回転させるターンテーブルと、
前記ターンテーブル上の基板の上方に、前記ターンテーブルと平行に配置され、前記ターンテーブルと同軸に、前記基板の外径より大きい開口部が形成された円盤状の天板と、前記天板の半径方向外側の縁部に接続し、下方に向かって拡大する円錐状の傾斜板とを有するコータカップと、
前記コータカップの、前記天板と前記傾斜板との曲折部の近傍に、垂直方向の下方に向かって延在する、前記開口部と同心円状に配置された円筒状の遮蔽板と、を備えたことを特徴とするスピンコータ。 - 請求項1において、
前記遮蔽板の下端が、前記基板の上面より上方に位置していることを特徴とするスピンコータ。 - 請求項1または請求項2において、
前記天板の前記開口部に、垂直方向の下方に向かって延在する円筒状の鍔部を設けたことを特徴とするスピンコータ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2008141702A JP2009290029A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | スピンコータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008141702A JP2009290029A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | スピンコータ |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2008141702A Withdrawn JP2009290029A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | スピンコータ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20210080169A (ko) | 2019-12-20 | 2021-06-30 | 쥬가이로 고교 가부시키가이샤 | 도포 장치 및 도포 방법 |
WO2022070665A1 (ja) | 2020-10-01 | 2022-04-07 | 中外炉工業株式会社 | 塗布装置及び塗布方法 |
-
2008
- 2008-05-29 JP JP2008141702A patent/JP2009290029A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
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KR20220044402A (ko) | 2020-10-01 | 2022-04-08 | 쥬가이로 고교 가부시키가이샤 | 도포 장치 및 도포 방법 |
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