JP2009288102A - 光学測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な干渉計構成により測定対象の位置又は移動量を高分解能で且つ高精度に測定可能な光学測定装置を提供する。
【解決手段】測定対象50にレーザ光を照射してこの測定対象の位置又は変位量を測定する光学測定装置100である。そして、測定対象50の複数の面51a,51bに対応して複数の光路長増倍光学系4A,4Bが配置され、これら複数の光路長増倍光学系4A,4Bを経た2光路のレーザ光を位相計42により干渉させて位相を計測することで、測定対象50の位置又は変位量を求める構成とした。
【選択図】図2

Description

この発明は、測定対象にレーザ光を照射してこの測定対象の位置又は変位量を測定する光学測定装置に関する。
従来、レーザ光源から出力されたレーザ光を2つに分割するとともに、それぞれ異なる光路を通過させた後に干渉させ、干渉光の計測を行うことで精密な長さを測定するレーザ干渉測長システムが知られている。
レーザ干渉による測長システムは、高精度な長さ測定が実現可能であり、産業機器類の評価や構成に使用されるなど重要な役割を果たしている。そして、各種産業分野の発展に伴い、レーザ干渉測長システムの更なる高分解能化、高精度化への要望が高い。
レーザ干渉測長システムによる測長の分解能は、使用するレーザ光の波長、光学系構成によって決定される光学分割数、内挿回路によって決定される電気分割数などによって規定される。分解能の向上には、レーザ光の波長を短くすること、光学分割数を高めること、電気分割数を高めることが必要である。
但し、レーザ光の波長安定性や出力強度、寿命、コスト等を考慮した場合、使用可能なレーザ光源は限られてしまうので、レーザ光源の選定によりレーザ光の波長を短くするのは容易ではない。
また、近年、4000分割程度の電気分割数を有する内挿回路も見られるようになったが、電気分割数の一層の向上には限界が見え始めている。
これに対し、光学分割数を高める方法によれば、その光学分割数に応じてレーザ干渉信号の周期が短くなり、見かけ上短い波長のレーザ光を用いたのと同様の効果が得られるとともに、内挿回路の不確かさの低減に関するメリットもある。
従来、光路長を増倍して光学分割数を高めるための技術が幾つか提案されている。例えば、コーナーキューブあるいは直角プリズムを利用する光路長増倍に関する技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、コーナーキューブを使用せずに、偏光ビームスプリッタ、波長板、各種ミラー等を利用する光路長増倍に関する技術が知られている(例えば、非特許文献2参照)。
集積型マイクロ干渉計と走査型電子顕微鏡を用いた微小線幅の精密測定、精密工学会誌、Vol60、No.11、1994、初澤・豊田・谷村・奈良・豊永・原・岩崎・近藤、pp.1582-1585 長さ標準にトレーサブルな測長AFMとナノ・メトロロジー用標準スケール、砥粒加工学会誌、Vol48、No.5、2004、三隅伊知子、pp.249-252
しかしながら、上記非特許文献1の光路長増倍技術では、光路長の増倍数を増やすに連れて、コーナーキューブあるいは直角プリズムのサイズを大きくする必要がある。そのため、コーナーキューブや直角プリズムを測定装置に搭載する際に広いスペースが必要になることに加え、測定対象の移動軸に対応させて測定装置の測定軸を設定するのが困難になる。また、アッベ誤差なども生じやすくなる。その結果、干渉計の小型化や軽量化などの実用的な面から、光路長の増倍数に制限が生じるという課題があった。
また、上記非特許文献2の光路長増倍技術では、光路長を4倍に増倍しているが、光路長を増倍する形式に規則性がないので、これ以上の光路長増倍が容易でなく、光路長を増倍するためには干渉計の過度な複雑化を招くという課題があった。また、光路長の増倍数に応じて干渉計構成を個別に考える必要性も生じるので、光学設計が複雑なものとなる。その結果、干渉計の小型化や軽量化などの実用的な面から、光路長の増倍数に制限が生るという課題があった。
この発明の目的は、単純な光学構成により、測定対象の位置又は移動量を高分解能で且つ高精度に測定可能な光学測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
測定対象にレーザ光を照射してこの測定対象の位置又は変位量を測定する光学測定装置であって、
前記測定対象の複数の面に対応して複数個所にそれぞれ配置され、レーザ光を光路途中で複数段反射させることで当該レーザ光が前記測定対象に当たって戻ってくる複数の迂回光路を発生させる複数の光路長増倍光学系と、
前記複数の光路長増倍光学系を経た少なくとも2光路のレーザ光を干渉させて干渉光の計測を行う計測手段と、
を備え、
前記計測手段の計測結果により前記測定対象の位置又は変位量が求められることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光学測定装置において、
2個一組の前記光路長増倍光学系が、前記測定対象の所定方向の変位に対して一方の光路長増倍光学系から前記測定対象までの距離が長くなった場合に、他方の光路長増倍光学系から前記測定対象までの距離が短くなるように差動配置され、
前記計測手段は、前記2個一組の光路長増倍光学系を経た2光路のレーザ光の干渉光を計測して前記所定方向の位置又は変位量を求める構成であることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の光学測定装置において、
前記2個一組の光路長増倍光学系が、前記測定対象の複数軸方向の変位に対応する位置に複数組み配置され、
前記計測手段は、各組2個の前記光路長増倍光学系を経た2光路のレーザ光の干渉光をそれぞれ計測する構成であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の光学測定装置において、
光源から出射されたレーザ光を分割するビームスプリッタを備え、
前記ビームスプリッタにより分割されたレーザ光が前記複数の光路長増倍光学系を経て前記計測手段に入射される構成であることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の光学測定装置において、
前記光路長増倍光学系は、
複数の偏光ビームスプリッタが一連に並べられたビームスプリッタ列と、
前記複数の偏光ビームスプリッタの前記測定対象の配置側およびその逆側にそれぞれ配置された1/4波長板と、
前記複数の偏光ビームスプリッタの前記測定対象の逆側に前記1/4波長板を挟んで配置された平面ミラーと、
を備え、
前記ビームスプリッタ列の一端側から入射されたレーザ光が当該ビームスプリッタ列中の1個の偏光ビームスプリッタにより前記測定対象又は前記平面ミラーの何れか一方の側に反射され、この反射ビームが、前記1/4波長板を介して前記測定対象又は前記平面ミラーの何れか一方にあたって戻ることで前記偏光ビームスプリッタを通過し、前記測定対象又は前記平面ミラーの何れか他方の側へ進行するとともに、前記1/4波長板を介して前記測定対象又は前記平面ミラーの何れか他方にあたって戻ってくることで、前記偏光ビームスプリッタで反射されて、当該反射されたレーザ光が前記ビームスプリッタ列の次の偏光ビームスプリッタに入射される構成であることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の光学測定装置において、
前記光路長増倍光学系は、
前記ビームスプリッタ列の一端側または両端側に配置された1個又は複数の光折返体を備え、
前記1個又は複数の光折返体により前記ビームスプリッタ列を通過したレーザ光が折り返されて、当該ビームスプリッタ列を複数回往復するように構成されていることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項5記載の光学測定装置において、
前記複数の光路長増倍光学系のうち、第1の光路上に配置された第1光路長増倍光学系および第2光路長増倍光学系と、前記第1の光路とは異なる第2の光路上に配置された第3光路長増倍光学系および第4光路長増倍光学系と、
前記第1光路長増倍光学系に入射するレーザ光の偏光面と、前記第2光路長増倍光学系に入射するレーザ光の偏光面とを90°異なる状態にする光学系と、
前記第3光路長増倍光学系に入射するレーザ光の偏光面と、前記第4光路長増倍光学系に入射するレーザ光の偏光面とを90°異なる状態にする光学系と、
を備え、
前記計測手段は、
前記第1光路長増倍光学系で複数段に反射し、前記第2光路長増倍光学系を直通した偏光状態のレーザ光と、前記第3光路長増倍光学系を直通し、前記第4光路長増倍光学系で複数段に反射した偏光状態のレーザ光との干渉光を計測する第1計測部と、
前記第1光路長増倍光学系を直通し、前記第2光路長増倍光学系で複数段に反射した偏光状態のレーザ光と、前記第3光路長増倍光学系で複数段に反射し、前記第4光路長増倍光学系を直通した偏光状態のレーザ光との干渉光を計測する第2計測部と、
を備えていることを特徴としている。
本発明に従うと、光路長増倍光学系により測定対象にレーザ光をあてて戻す迂回光路の数が増倍するので、それにより測定系の光学分割数が増倍される。さらに、このような光路長増倍光学系を複数配置し、測定対象の複数の面にレーザ光をあて、複数の光路で上記光路長増倍光学系を経て送られてきたレーザ光を干渉させて計測を行うことにより、さらに光学分割数を倍増させることができる。それにより、測定対象の位置や変位量を高分解能で且つ高精度に測定することができる。
また、この光学測定装置の構成によれば、同一構成の光路長増倍光学系を複数用いて装置を構成できたり、1個の光路長増倍光学系においてもレーザ光を反射させる同様の構成が繰り返し現れる構造にできるなど、各部品を規則的でかつ単純な構造として構成することができる。それにより、装置のコンパクト化や部品点数の削減を図れるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のレーザ干渉測長システムに備わる光路長増倍光学系を示す構成図である。図中、レーザ光の光路を一点鎖線で示す。
本発明の実施形態のレーザ干渉測長システム100の説明の前に、まず、レーザ干渉測長システム100に備わる光路長増倍光学系4について説明する。
この光路長増倍光学系4は、測定対象50の或る面51に対して、この面51に沿ってレーザ光を進行させるとともに、その途中で、多段にレーザ光を反射させることで、レーザ光が測定対象50にあたって戻ってくる複数の迂回光路f1〜fmを生成し、それによりレーザ光の光路長を増倍させるようにした光学系である。
測定対象50には、光路長増倍光学系4と対向する位置に、レーザ光を反射する平面ミラー或いは高精度に加工されて平面ミラーと同様の作用を有する側面51が形成されている。光路長増倍光学系4は、この側面51と対向するように配置される。
光路長増倍光学系4は、複数の偏光ビームスプリッタ11〜1mを一列に並べてなるビームスプリッタ列10と、このビームスプリッタ列10の測定対象側に配置された1/4波長板22と、ビームスプリッタ列10の測定対象の反対側に配置された1/4波長板21と、ビームスプリッタ列10の測定対象の反対側で1/4波長板21を間に挟んで配置された平面ミラー31等から構成される。
偏光ビームスプリッタ11〜1mは、内部の反射斜面に対して偏光方向が平行なS偏光を反射斜面により直角方向(例えば、入射側から平面ミラー31の方向、或いは、測定対象50から出射側の方向)に反射するとともに、上記S偏光と偏光方向が90°異なるP偏光に対してはそのまま直進させるものである。
上記構成の光路長増倍光学系4によれば、ビームスプリッタ列10の一端側からS偏光のレーザ光が入射されると、矢印A1に示すように、先ず、このレーザ光は偏光ビームスプリッタ11で反射して平面ミラー31の側へ進行する。そして、平面ミラー31にあたって戻ってくる。このときレーザ光は1/4波長板21を往復で2回通過するのでP偏光となる。従って、このP偏光のレーザ光は、そのまま偏光ビームスプリッタ11を通過して測定対象50の方向へ進行する。さらに、このレーザ光は、測定対象50の側面51にあたって戻る際に、1/4波長板22を往復で2回通過することでS偏光に戻される。そのため、その後、偏光ビームスプリッタ11で反射されて、次の偏光ビームスプリッタ12へと入射する。
そして、このような反射を複数の偏光ビームスプリッタ11〜1mにて同様に繰り返して、ビームスプリッタ列10の他端側から送出される。このような作用により、レーザ光が測定対象50の側面51にあたって戻される複数の迂回光路f1〜fmが生成されて、その光路長が増倍される。
一方、ビームスプリッタ列10の一端側からP偏光のレーザ光が入射された場合には、矢印A2に示すように、このレーザ光は偏光ビームスプリッタ11〜1mで反射されずに、そのまま直進してビームスプリッタ列10の他端側から送出される。
つまり、光路長増倍光学系4は、S偏光のレーザ光に対してはその光路途中で多段の反射を繰り返すことで、複数の迂回光路f1〜fmを生成する一方、P偏光のレーザ光に対しては何も作用を及ぼすことなく、レーザ光を通過させるようになっている。
なお、上記光路長増倍光学系4の構成は、上記のような構成に限られず、例えば、平面ミラー31や1/4波長板21,22は、レーザ光の光路と交差するように配置されれば良いので、上記のように一体的な構成とせず、複数に分割されて各偏光ビームスプリッタ11〜1mに対応して配置されるように構成しても良い。また、平面ミラー31や1/4波長板21,22をビームスプリッタ列10の側面に接着するようにしても良い。
また、偏光ビームスプリッタ11〜1mは、その反射斜面の向きが図1の逆向きになるように配置しても良い。この場合、S偏光のレーザ光が入射した場合に、先ず、このレーザ光は偏光ビームスプリッタ11の反射斜面で測定対象50の側に反射し、その後、戻ってきたレーザ光が偏光ビームスプリッタ11を通過して平面ミラー31の方向に向かい、その後、平面ミラー31で反射したレーザ光が偏光ビームスプリッタ11で反射して次の偏光ビームスプリッタ12側へ向うように作用することとなり、図1の構成と同様に複数の迂回光路f1〜fmを生成することが可能となる。
図2は、本発明の第1実施形態のレーザ干渉測長システムの全体構成を示す図である。図中、1はレーザ光源、2,5,6は1/2波長板、3,9は偏光ビームスプリッタ、42は位相計である。
本実施形態のレーザ干渉測長システム(光学測定装置)100は、測定対象50のX方向の位置や変位をレーザ干渉計の技術を用いて高精度に測定するものである。このレーザ干渉測長システム100は、レーザ光を出力するレーザ光源1と、干渉光の位相測定を行う測定手段としての位相計42と、レーザ光源1から出力されたレーザ光の偏光面の向き調整する1/2波長板2と、レーザ光を2つに分割するビームスプリッタ(偏光ビームスプリッタ)3と、この分割されたレーザ光のうち一方と他方の各光路上に配置される2個の光路長増倍光学系4A,4Bと、一方の光路長増倍光学系4Aのレーザ光の送出端側に配置された1/2波長板5と、他方の光路長増倍光学系4Bのレーザ光の入射端側に配置された1/2波長板6と、光路を適宜な方向に折り曲げる平面ミラー7,8と、2光路のレーザ光を1本にして位相計42に送る偏光ビームスプリッタ9と、位相計42の前段で偏光面の調整を行う1/2波長板41とから構成される。
測定対象50は、X方向に変位される構成であり、X方向と垂直な両側面51a,51bが鏡面状の平面にされている。この測定対象50は、被検体そのものとなる場合もあるし、被検体が載置されるステージとなる場合もある。
2個の光路長増倍光学系4A,4Bは、一方が測定対象50の一方の側面51aに対向するように(すなわち、各迂回光路f1〜fmが側面51aに垂直にあたるように)配置され、他方が測定対象50の他方の側面51bに対向するように差動配置されている。従って、測定対象50がX方向に変位量Δxだけ変位した場合、一方の光路長増倍光学系4Aの複数の迂回光路f1〜fmが変位量Δxだけそれぞれ長くなるとともに、他方の光路長増倍光学系4Aの複数の迂回光路f1〜fmが変位量Δxだけそれぞれ短くなるようになっている。
上記構成のレーザ干渉測長システム100によれば、レーザ光源1からレーザ光が出射されることで、次のような光学作用が実現される。すなわち、先ず、レーザ光源1から直線偏光のレーザ光が出射されると、1/2波長板2によってこのレーザ光の偏光面が例えば45°に傾けられて偏光ビームスプリッタ3へ入射する。そして、そのうちS偏光成分のレーザ光S1が反射され、P偏光成分のレーザ光P1が直進する。ここで、例えば、S偏光成分とP偏光成分とは同一光量となるように1/2波長板2によりその偏光面が調整される。
S偏光成分のレーザ光S1は、そのまま光路長増倍光学系4Aに入射され、図1で説明したように、複数の迂回光路f1〜fmを経て他端側から送出される。そして、1/2波長板2によって偏光面を90°回転させてP偏光のレーザ光となって、平面ミラー7を介して偏光ビームスプリッタ9へ入射する。
一方、偏光ビームスプリッタ3で分割されたP偏光成分のレーザ光P1は、平面ミラー8で反射され1/2波長板6によって偏光面を90°回転させてS偏光のレーサ光となって、もう一方の光路長増倍光学系4Bに入射される。そして、図1で説明したように、複数の迂回光路f1〜fmを経て他端側から送出される。送出されたレーザ光は、そのまま偏光ビームスプリッタ9に入射する。
そして、これらピームスプリッタ9に入射した2光路のレーザ光が一方は直進、他方は反射されることで1光路上に重ねられる。そして、このレーザ光が1/2波長板41で偏光面が調整されて例えば偏光面を45°回転させられて位相計42に入射する。位相計42は、これら2光路の光を干渉させて、この干渉信号の位相を計測することで、偏光ビームスプリッタ3で分割された2光路の光路長の差を計測する。そして、この光路長の差から測定対象50のX方向の位置や変位量が求められることとなる。
ここで、偏光ビームスプリッタ3により分割された2光路の光は、位相計42に至るまでの区間において、上記の各光学系を通過するのみとなるため、測定対象50の移動量以外による光路長差に変化が生じにくい。すなわち、種々の外乱要素に対して頑健な構成になっている。実際の構成においては、測定対象50の大きさを十分に小さく設計したり、光路の一部を、例えば、複数の平面ミラーなどを介して測定対象50の下側を通過させるようにすることで、大気中の光路長を短くして、より外乱要素の影響を低減することが可能である。
図2の構成において、光路長増倍光学系4A,4Bと測定対象50との間の迂回光路f1〜fmがそれぞれm個ずつあるとすれば、位相計42において得られる干渉信号の一周期に相当する検出波長λ1は、レーザ光の波長をλ0として、次式(1)のように表わすことができる。
λ1 =(λ0/2)×(1/m)×(1/2) ・・・・・・ (1)
このうち、(1/m)の項は、各光路長増倍光学系4A,4Bの迂回光路f1〜fmの作用であり、(1/2)の項は、2個の光路長増倍光学系4A,4Bを測定対象50の差動配置とした作用による。
すなわち、測定対象50がX方向にΔxだけ変位した場合、一方の光路長はΔx×mだけ長くなる一方、他方の光路長はΔx×mだけ短くなり、その差分はΔx×m×2となって、上記の検出波長λ1の作用が奏される。
例えば、m=8の構成とすれば、光学分割数は16となる。さらに、レーザ光の波長λ0を633nmとすれば、干渉信号の一周期に相当する検出波長λ1は633÷2÷16=19.78nmとなる。これに電気分割数4000の内挿回路を併用すると、約0.0049nmとなり、ピコメートルオーダーの理論分解能が得られることとなる。光路長増倍光学系4A,4Bの偏光ビームスプリッタの段数mをもっと増やせば、さらに高分解能化や高精度化が可能となる。
以上のように、この実施形態のレーザ干渉測長システム100によれば、光路長増倍光学系4A,4Bやこれらを測定対象50に対して差動配置とする構成により、単純で規則的な構造の光学構成により、光学分割数を容易に大きな値にすることができるという効果が得られる。そして、これにより、外乱の影響を受けにくく、高分解能で高精度な位置や変位量の測定が可能になるという効果が得られる。
また、光路長増倍光学系4A,4Bは、複数の偏光ビームスプリッタ11〜1mと1/4波長板21,22と平面ミラー31とによりレーザ光を複数段に反射して複数の迂回光路f1〜fmを生成する構成なので、比較的容易に組み立て可能な構造であり、低コストに且つ高精度な部品製造が可能となる。
また、測定対象50には、その側面51a,51b等に平面ミラーを搭載するか、その側面51a,51bが鏡面状の平面になっていれば良いため、測定対象に複雑な構造の光学部品を搭載しなければならない構成と比較して、測定対象50の製作が容易となり、また、測定対象50の小型化を図ることができる。それゆえ、システム全体の大きさもコンパクトにすることができる。また、測定対象50に鏡面状且つ平面状の側面51a,51bを設ける場所は、その平面加工の容易性から自由度が高く、その分、測定対象50の移動軸上に測定軸を配置しやすく、アッベ誤差などの影響を低減しやすいという効果が得られる。
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態のレーザ干渉測長システムの全体構成を示す図である。
第2実施形態のレーザ干渉測長システム(光学測定装置)100Aは、測定対象50の複数軸方向(例えばX方向とY方向の2軸方向)の移動に対してその位置や変位量を測定可能としたものである。
このレーザ干渉測長システム100Aは、レーザ光を出力するレーザ光源1と、X方向の変位に係る干渉光の位相測定を行う第1測定部としての第1位相計42Aと、Y方向の変位に係る干渉光の位相測定を行う第2測定部としての第2位相計42Bと、レーザ光源1から出力されたレーザ光の偏光面の向きを調整する1/2波長板2と、レーザ光を偏光状態によらずに2分割するビームスプリッタ3Aと、この分割されたレーザ光のうち一方の光路上に順に配置される第1光路長増倍光学系4Hおよび第2光路長増倍光学系4Iと、他方の光路上に順に配置される第3光路長増倍光学系4Jおよび第4光路長増倍光学系4Kと、一方の光路上の2つの光路長増倍光学系4H,4Iの間でレーザ光の偏光状態を90°回転させる1/2波長板44と、他方の光路上の2つの光路長増倍光学系4J,4Kの間でレーザ光の偏光状態を90°回転させる1/2波長板45と、光路を適宜な向きに変更する平面ミラー7,8と、2光路のレーザ光を適宜な組み合わせで1つの光路に重ね合わせる偏光ビームスプリッタ9と、第1と第2の位相計42A,42Bの前段でレーザ光の偏光面の傾きを調整する1/2波長板41A,41Bとを備えている。
この実施形態においては、レーザ光を2分割するビームスプリッタ3Aは、偏光ビームスプリッタではなく、偏光状態に関わらずにビームを2分割するものが採用されている。
測定対象50は、X方向とY方向の二軸に変位される構成であり、X方向に垂直な両側面51h,51kが鏡面状の平面にされ、Y方向に垂直な両側面51i,51jも鏡面状の平面にされている。
2個の光路長増倍光学系4H,4Kは、一方が測定対象50のX方向の一側面51hに対向するように配置され、他方が他側面51kに対向するように差動配置されている。また、2個の光路長増倍光学系4I,4Jは、一方が測定対象50のY方向の一側面51iに対向するように配置され、他方が他側面51jに対向するように差動配置されている。従って、測定対象50がX方向に変位量Δxだけ変位した場合には、光路長増倍光学系4Hの迂回光路がそれぞれ変位量Δxだけ長くなるとともに、他方の光路長増倍光学系4Kの迂回光路がそれぞれ変位量Δxだけ短くなるようになっている。また、測定対象50がY方向に変位量Δyだけ変位した場合には、光路長増倍光学系4Iの迂回光路がそれぞれ変位量Δyだけ長くなるとともに、他方の光路長増倍光学系4Jの迂回光路がそれぞれ変位量Δyだけ短くなるようになっている。
上記構成のレーザ干渉測長システム100Aによれば、レーザ光源1からレーザ光が出射されることで、次のような光学作用が実現される。すなわち、レーザ光源1から直線偏光のレーサ光が出射されると、1/2波長板2によってこのレーザ光の偏光面が例えば45°に傾けられてビームスプリッタ3Aへ入射する。すると、ビームスプリッタ3Aで、P偏光成分とS偏光成分をそれぞれ含んだレーザ光が等分に分割されて、90°方向へ反射される光路と直進する光路とでそれぞれ進行する。すなわち、第1と第2の光路長増倍光学系4H,4Iが配置された第1光路には、レーザ光のP偏光成分A1とS偏光成分A2とが進行し、同様に、第3と第4の光路長増倍光学系4J,4Kが配置された第2光路にも、レーザ光のP偏光成分A3とS偏光成分A4とが進行する。
そして、第1光路に進んだレーザ光のP偏光の成分A1は、図1で説明したように、第1光路長増倍光学系4Hはそのまま素通りする一方、その後、1/2波長板44により偏光面を90°回転させられることでS偏光となって第2光路長増倍光学系4Iにおいて多段に反射して迂回光路を経て通過する。そして、偏光ビームスプリッタ9で反射されて第1位相計42Aに入射する。
また、第1光路に進んだレーザ光のS偏光の成分A2は、逆に、第1光路長増倍光学系4Hで多段に反射されて迂回光路を経て通過する一方、その後、1/2波長板44により偏光面を90°回転させられることでP偏光となって第2光路長増倍光学系4Iをそのまま素通りする。そして、偏光ビームスプリッタ9を直通して第2位相計42Bに入射する。
また、第2光路に進んだレーザ光のP偏光の成分A3は、第3光路長増倍光学系4Jはそのまま素通りする一方、その後、1/2波長板45により偏光面を90°回転させられることで第4光路長増倍光学系4Kにおいて多段に反射して迂回光路を経て通過する。そして、偏光ビームスプリッタ9で反射されて第2位相計42Bに入射する。
また、第2光路に進んだレーザ光のS偏光の成分A4は、逆に、第3光路長増倍光学系4Jで多段に反射されて迂回光路を経て通過する一方、その後、1/2波長板45により偏光面を90°回転させられることで第4光路長増倍光学系4Kをそのまま素通りする。そして、偏光ビームスプリッタ9を直通して第1位相計42Aに入射する。
また、各レーザ光の成分A1〜A4は、位相計42A,42Bに入射される前段で、1/2波長板45により例えば偏光面を45°に変更するように調整されて位相計42A,42Bに入射される。
このような光学作用により、第1実施形態で説明したのと同様に、第1位相計42AにはY方向に差動配置された第2光路長増倍光学系4Iと第3光路長増倍光学系4Jの迂回光路をそれぞれ経たレーザ光が入射され、これらの干渉光の位相を測定して、測定対象50のY方向の位置又は変位量が求められるようになっている。
また、第2位相計42BにはX方向に差動配置された第1光路長増倍光学系4Hと第4光路長増倍光学系4Kの迂回光路をそれぞれ経たレーザ光が入射され、これらの干渉光の位相を測定して、測定対象50のX方向の位置又は変位量が求められるようになっている。
以上のように、この第2実施形態のレーザ干渉測長システム100Aによれば、第1実施形態のレーザ干渉測長システム100により得られる効果に加えて、レーザ光を2つに分割して2光路を設けるとともに、この2光路の各々に2個ずつ光路長増倍光学系4H〜4Kを配置することで、測定対象50の2軸の移動方向に対して、その位置や変位量を高分解能に且つ高精度に測定できるという効果が得られる。
また、測定対象50には、その側面51h〜51kに平面ミラーを搭載するか、これらの側面51h〜51kを鏡面状の平面にすれば良いため、測定対象に複雑な構造の光学部品を搭載しなければならない構成と比較して、測定対象50の製作が容易となり、また、測定対象50の小型化を図ることができる。特に、2軸以上の移動量を測定する構成の場合には、高精度に仕上げられた直角面を有する部材(低膨張材料を用いて四直角マスタなど)を測定対象50として使用することで、高精度な移動量計測に有利となる。また、この場合、測定対象50の側面自体が基準面となるので、この基準面を利用することで、システムの各部を通過するレーザ光の光軸調整なども容易に行うことができるという効果が得られる。
なお、第2実施形態においては、X方向とY方向の2軸方向の位置や変位量を測定する構成を示したが、例えば、測定対象50が平面形状で六角形やそれ以上の多角形に形成され、X−Y平面上の3軸方向やそれ以上の軸方向に移動する構成である場合、これらの移動方向に交差する2側面があれば、この2側面に対向するように光路長増倍光学系を配置して、これらを通過したレーザ光の干渉光の計測をすることで、3軸方向やそれ以上の軸方向の位置や変位を測定することが可能となる。
また、X−Y平面上の方向のみでなく、X−Y平面と垂直なZ方向に対しても、例えば、測定対象の上面と底面に対向するように2つの光路長増倍光学系を配置し、これらを通過したレーザ光の干渉光を計測することで、Z方向の位置や変位も測定可能となる。
[変形例1]
次に、レーザ干渉測長システム100,100Aに備わる光路長増倍光学系の変形例について説明する。
図4には、実施形態のレーザ干渉測長システム100,100Aに備わる光路長増倍光学系の第1変形例の構成図を示す。
この第1変形例の光路長増倍光学系4Qは、図1の光路長増倍光学系4の構成に加えて、そのビームスプリッタ列10の一端側と他端側とに光を折り返す光折返体25,26を備えたものである。光折返体25,26は、入射光の光路をずらして入射光路と平行な光路でレーザ光を折り返すように作用するもので、例えば、直角プリズム、コーナーキューブ、直角に組み合わせた2枚の平面ミラーなどを適用することができる。
このような構成によれば、ビームスプリッタ列10の一端側から入射され内部で多段に反射して通過したレーザ光が、再び、一方の光折返体25で光路をずらして折り返えされて同様にビームスプリッタ列10を通過する。更に、ビームスプリッタ列10を通過したレーザ光がもう一方の光折返体26で光路をずらして折り返され、同様にビームスプリッタ列10を通過する。そして、この光路長増倍光学系4Qから送出されることとなる。従って、ビームスプリッタ列10をレーザ光が3回折り返されて通過することとなって、迂回光路f1a〜fmcの数を3倍にすることができる。
これにより、システムの光学分割数をさらに倍増して、より高分解能で高精度な測定が可能となる。
[変形例2]
図5には、実施形態のレーザ干渉測長システム100,100Aに備わる光路長増倍光学系の第2変形例の構成図を示す。同図(a)はその平面図、(b)は(a)の矢印E−E線断面図である。
この第2変形例では、第1変形例の光折返体25,26が両方ともX方向に光路を変位させてレーザ光を折り返す構成だったのに対して、一方の光折返体28は光路をZ方向に変位させてレーザ光を折り返す構成にしたものである。
図5の光路長増倍光学系4Rによれば、ビームスプリッタ列10の一端側から入射され内部で多段に反射して通過したレーザ光(A11)は、一方の光折返体27で光路をX方向に変位して折り返されてビームスプリッタ列を通過する(A12)。さらに、他方の光折返体28で光路がZ方向に変位して折り返されてビームスプリッタ列を通過する(A13)。さらに、再び、一方の光折返体27により光路がX方向に戻され且つ折り返されてビームスプリッタ列を通過する(A14)。そして、この光路長増倍光学系4Rから送出されることとなる。
このような光の折り返し作用によって、光路長増倍光学系4Rに入射されたレーザ光はビームスプリッタ列10を4回通過することとなり、4倍の迂回光路を生成することができ、これによりシステムの光学分割数を4倍に倍増して、より高分解能で高精度な測定が可能となる。
なお、図4や図5で光路長増倍光学系の変形例を示したが、例えば、レーザ光の折返し数は、図4や図5の変形例のものに限られず、幾らでも増やすことが可能である。また、多数の折り返しによる光路のズレ量がビームスプリッタ列の幅を超えてしまうような場合には、ビームスプリッタ列を複数列併設することで対応することも可能である。この場合、複数列のビームスプリッタ列が一連のビームスプリッタ列と見なすことができる。
以上のように、本発明の実施形態のレーザ干渉測長システム100,100Aによれば、光路長を増倍する構成が規則的な構成であるため、光路長の増倍数に構造的な制限がなく、任意の像倍数を光学系の構成を大きく変更することなく容易に得られるという効果がある。
また、上記の光路長増倍光学系4Q,4Rのように、光折返体25〜28を用いてビームスプリッタ列10にレーザ光を複数回折り返して通過させるようにすることで、光学系をさほど大型にしたり部品点数を増大させたりすることなく、さらに光路長を倍増させてより高い光学分割数を得ることが可能である。
また、上記実施形態のレーザ干渉測長システム100,100Aは、複数の光路長増倍光学系が同一構成であったり、また、1個の光路長増倍光学系の構成を見たときにも、個々の偏光ビームスプリッタ11〜1mごとに同一の構造が繰り返し現れる構成となっているなど、全体に規則的な構造となっている。従って、規則的な構造の各部品を例えば接着剤などで一体構成としておき、システムに適用することが可能となり、システムの小型化を図ったり、システムの設計変更を容易に行えるようにすることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上記第1と第2の実施形態では1個のレーザ光源1を用いた構成を例示したが、例えば異なる方向の測定を行うのに異なるレーザ光源を用いた構成を適用しても良い。また、レーザ光があたる測定対象50の面は全体が同一の平面でなく段差のある平面としても良い。その他、レーザ光源の出力を分割する構成や、2光路のレーザ光を1光路に重ねる構成など、実施形態で具体的に示した細部構造は適宜変更可能である。
本発明は、レーザ干渉測長システム、変位構成装置、微細形状測定装置などの各種高精度測定装置に利用することができる。
本発明の第1実施形態のレーザ干渉測長システムに備わる光路長増倍光学系を示す構成図である。 本発明の第1実施形態のレーザ干渉測長システムの全体構成を示す図である。 本発明の第2実施形態のレーザ干渉測長システムの全体構成を示す図である。 実施形態のレーザ干渉測長システムに備わる光路長増倍光学系の第1の変形例を示す構成図である。 実施形態のレーザ干渉測長システムに備わる光路長増倍光学系の第2の変形例を示す構成図である。
符号の説明
1 レーザ光源
2 1/2波長板
3 偏光ビームスプリッタ
3A ビームスプリッタ
4,4A,4B 光路長増倍光学系
4H〜4K 光路長増倍光学系
4Q,4R 光路長増倍光学系
10 ビームスプリッタ列
21,22 1/4波長板
31 平面ミラー
11〜1m 偏光ビームスプリッタ
f1〜fm 迂回光路
25,26 光折返体
27,28 光折返体
5,6 1/2波長板
7,8 平面ミラー
9 偏光ビームスプリッタ
41,41A,41B 1/2波長板
42,42A,42B 位相計
44,45 1/2波長板
100,100A レーザ干渉測長システム

Claims (7)

  1. 測定対象にレーザ光を照射してこの測定対象の位置又は変位量を測定する光学測定装置であって、
    前記測定対象の複数の面に対応して複数個所にそれぞれ配置され、レーザ光を光路途中で複数段反射させることで当該レーザ光が前記測定対象に当たって戻ってくる複数の迂回光路を発生させる複数の光路長増倍光学系と、
    前記複数の光路長増倍光学系を経た少なくとも2光路のレーザ光を干渉させて干渉光の計測を行う計測手段と、
    を備え、
    前記計測手段の計測結果により前記測定対象の位置又は変位量が求められることを特徴とする光学測定装置。
  2. 2個一組の前記光路長増倍光学系が、前記測定対象の所定方向の変位に対して一方の光路長増倍光学系から前記測定対象までの距離が長くなった場合に、他方の光路長増倍光学系から前記測定対象までの距離が短くなるように差動配置され、
    前記計測手段は、前記2個一組の光路長増倍光学系を経た2光路のレーザ光の干渉光を計測して前記所定方向の位置又は変位量を求める構成であることを特徴とする請求項1記載の光学測定装置。
  3. 前記2個一組の光路長増倍光学系が、前記測定対象の複数軸方向の変位に対応する位置に複数組み配置され、
    前記計測手段は、各組2個の前記光路長増倍光学系を経た2光路のレーザ光の干渉光をそれぞれ計測する構成であることを特徴とする請求項2記載の光学測定装置。
  4. 光源から出射されたレーザ光を分割するビームスプリッタを備え、
    前記ビームスプリッタにより分割されたレーザ光が前記複数の光路長増倍光学系を経て前記計測手段に入射される構成であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光学測定装置。
  5. 前記光路長増倍光学系は、
    複数の偏光ビームスプリッタが一連に並べられたビームスプリッタ列と、
    前記複数の偏光ビームスプリッタの前記測定対象の配置側およびその逆側にそれぞれ配置された1/4波長板と、
    前記複数の偏光ビームスプリッタの前記測定対象の逆側に前記1/4波長板を挟んで配置された平面ミラーと、
    を備え、
    前記ビームスプリッタ列の一端側から入射されたレーザ光が当該ビームスプリッタ列中の1個の偏光ビームスプリッタにより前記測定対象又は前記平面ミラーの何れか一方の側に反射され、この反射ビームが、前記1/4波長板を介して前記測定対象又は前記平面ミラーの何れか一方にあたって戻ることで前記偏光ビームスプリッタを通過し、前記測定対象又は前記平面ミラーの何れか他方の側へ進行するとともに、前記1/4波長板を介して前記測定対象又は前記平面ミラーの何れか他方にあたって戻ってくることで、前記偏光ビームスプリッタで反射されて、当該反射されたレーザ光が前記ビームスプリッタ列の次の偏光ビームスプリッタに入射される構成であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の光学測定装置。
  6. 前記光路長増倍光学系は、
    前記ビームスプリッタ列の一端側または両端側に配置された1個又は複数の光折返体を備え、
    前記1個又は複数の光折返体により前記ビームスプリッタ列を通過したレーザ光が折り返されて、当該ビームスプリッタ列を複数回往復するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の光学測定装置。
  7. 前記複数の光路長増倍光学系のうち、第1の光路上に配置された第1光路長増倍光学系および第2光路長増倍光学系と、前記第1の光路とは異なる第2の光路上に配置された第3光路長増倍光学系および第4光路長増倍光学系と、
    前記第1光路長増倍光学系に入射するレーザ光の偏光面と、前記第2光路長増倍光学系に入射するレーザ光の偏光面とを90°異なる状態にする光学系と、
    前記第3光路長増倍光学系に入射するレーザ光の偏光面と、前記第4光路長増倍光学系に入射するレーザ光の偏光面とを90°異なる状態にする光学系と、
    を備え、
    前記計測手段は、
    前記第1光路長増倍光学系で複数段に反射し、前記第2光路長増倍光学系を直通した偏光状態のレーザ光と、前記第3光路長増倍光学系を直通し、前記第4光路長増倍光学系で複数段に反射した偏光状態のレーザ光との干渉光を計測する第1計測部と、
    前記第1光路長増倍光学系を直通し、前記第2光路長増倍光学系で複数段に反射した偏光状態のレーザ光と、前記第3光路長増倍光学系で複数段に反射し、前記第4光路長増倍光学系を直通した偏光状態のレーザ光との干渉光を計測する第2計測部と、
    を備えていることを特徴とする請求項5記載の光学測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012078269A (ja) * 2010-10-05 2012-04-19 Naoyuki Furuyama 測距方法及びレーザ測距装置

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