JP2009287013A - インクジェット用インク、インクジェット用インクの作製方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用インク、インクジェット用インクの作製方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発色性、耐湿性、耐ガス性、耐光性、画像品位に優れる画像を与えるインクジェット用インク等を提供する。
【解決手段】少なくとも色材を含有するインクジェット用インクであって、前記色材が、下記一般式(I)で表される化合物、並びに、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.同132、及びC同173からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とするインクジェット用インク。一般式(I)

【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット用インク、インクジェット用インクの作製方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、インク小滴を普通紙や光沢メディア等の記録媒体に付与して画像を形成する記録方法であり、その低価格化、記録速度の向上により、急速に普及が進んでいる。また、インクジェット記録方法により得られる画像の高画質化が進んだことに加えて、デジタルカメラの急速な普及に伴い、インクジェット記録方法には銀塩写真と同等の記録物を出力することが要求されている。
インクジェット記録方法により得られる記録物が銀塩写真に匹敵する要件として、画像の発色性及び堅牢性に優れることが挙げられる。イエローインクを用いて作製した記録物を高い湿度の環境で長時間保存すると、記録物上の色材が移動(マイグレーション)し、画像の色調変化や褪色が発生しやすい、すなわち、耐湿性が劣るという課題がある。特に、イエローインクで形成した画像の耐湿性は、シアンインクやマゼンタインクで形成した画像よりも低い傾向があるため、イエローインクで形成した画像の耐湿性に関しては、従来から数多くの検討がなされている。
例えば、画像の耐湿性を向上させるために、C.I.ダイレクトイエロー86やC.I.ダイレクトイエロー173を含む特定の構造を有する色材を含有するインクに関する提案がある(特許文献1及び2参照)。また、新規の添加剤を用いることにより、画像の耐湿性を向上させることに関する提案がある(特許文献3参照)。
一方で、インクジェット記録方法で得られた記録物は銀塩写真と比較して、その耐ガス性や耐光性が低い傾向がある。具体的には、記録物が、光、湿度、熱、空気中に存在するオゾンガス等に長時間さらされた際に、記録物上の色材が劣化し、画像の色調変化や褪色が発生しやすいといった問題がある。
例えば、イエローインクにより形成される画像の耐ガス性や耐光性を向上させるために、従来から数多くの提案がなされている。具体的には、発色性、耐オゾン性、及び耐光性に優れた画像を与えるイエロー染料として、C.I.ダイレクトイエロー132を含有するインクに関する提案がある(特許文献4及び5参照)。
特開平02−233781号公報 特開平04−233975号公報 特開2004−285269号公報 特開平11−70729号公報 特開2001−288391号公報
イエローインクで形成された画像の堅牢性を向上することを目的として、これまでにも上記で挙げたような様々な検討がなされている。しかし、これらのようないずれの方法をもってしても、近年要求されるような高いレベルの発色性、耐湿性、耐ガス性、耐光性の全てを満足するイエローインクは得られていない。具体的には、本発明者らが上記で挙げたような従来の技術について検討した結果、以下のことがわかった。すなわち、特許文献1及び2に記載されているC.I.ダイレクトイエロー86や173等の色材を含有するインクを用いることで、記録画像の耐湿性は向上するが、耐ガス性、耐光性、発色性においては近年要求されるレベルの性能は得られなかった。また、特許文献3に記載されている添加剤を用いて充分な記録画像の耐湿性を得るためには、該添加剤の含有量をある程度高める必要があることがわかった。そして、記録画像の耐湿性を十分に得られる程度にまで前記添加剤の含有量を高めたインクを用いて、インクジェット記録装置により所定の記録パターンの画像を記録したところ、画像にヨレが見られ、画像品位が十分に得られないことがわかった。また、特許文献4及び5に記載されているC.I.ダイレクトイエロー132を含有するインクによる記録画像においては、発色性、耐光性、及び耐ガス性に優れてはいるものの、耐湿性が十分でないことがわかった。
したがって、本発明の第1の目的は、発色性、耐湿性、耐ガス性、耐光性、画像品位に優れる画像を与えるインクジェット用インクを提供することである。また、本発明の第2の目的は、発色性、耐湿性、耐ガス性、耐光性、画像品位に優れる画像を与えるインクジェット用インクを作製する方法を提供することである。更に、本発明の別の目的は、上記構成のインクジェット用インクを使用したインクカートリッジ及びインクジェット記録方法を提供することである。
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。すなわち、本発明のインクジェット用インクは、少なくとも色材を含有するインクジェット用インクであって、前記色材が、下記一般式(I)で表される化合物、並びに、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、及びC.I.ダイレクトイエロー173からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする。
一般式(I)
(一般式(I)中、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。)
また、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット用インクの作製方法は、インクジェット用インクの作製方法であって、色材として、下記一般式(I)で表される化合物を含有するインクジェット用インクを収容するインクカートリッジのインク収容部に、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、及びC.I.ダイレクトイエロー173からなる群から選ばれる少なくとも1種を色材として含有するインクジェット用インクを充填する工程を有することを特徴とする。
一般式(I)
(一般式(I)中、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。)
また、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット用インクは、上記構成のインクジェット用インクの作製方法により得られたことを特徴とする。
また、本発明の別の実施態様にかかるインクカートリッジは、インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジであって、前記インク収容部に収容されたインクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
また、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録方法は、インクをインクジェット方法で吐出して記録媒体に記録を行う工程を有するインクジェット記録方法であって、前記インクが、上記構成のインクジェット用インクであることを特徴とする。
本発明によれば、発色性、耐湿性、耐ガス性、耐光性、画像品位に優れる画像を与えるインクジェット用インクを提供することができる。また、本発明の別の実施態様によれば、発色性、耐湿性、耐ガス性、耐光性、画像品位に優れる画像を与えるインクジェット用インクを作製する方法を提供することができる。更に、本発明の別の実施態様によれば、上記構成のインクジェット用インクを用いたインクカートリッジ及びインクジェット記録方法を提供することができる。
インクカートリッジの概略説明図である。 インクカートリッジの概略説明図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。なお、本発明においては、色材が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。
<インク>
以下、本発明のインクジェット用インク(以下、単にインクと呼ぶこともある)を構成する成分等について詳細に述べる。
(色材)
本発明のインクは、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、及びC.I.ダイレクトイエロー173からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが必須である。この色材群を構成する各色材は、画像の発色性や堅牢性に優れるため、これらの色材を含有するインクを用いることで、銀塩写真の発色性や堅牢性に匹敵するインクジェット記録画像を形成することができる。以下、本発明においては、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、及びC.I.ダイレクトイエロー173からなる群を、「色材群」と呼ぶことがある。
本発明のインクは、上記色材群から選ばれる少なくとも1種に加えて、更に、下記一般式(I)で表される化合物を含有することが必須である。一般式(I)で表される化合物は、画像の耐湿性、耐光性、及び耐ガス性に非常に優れるため、インク中の含有量が微量であっても、上記色材群から選ばれる少なくとも1種の色材を用いた画像の耐湿性、耐光性、及び耐ガス性を顕著に向上させることができる。
つまり、本発明のインクにおいては、画像の発色性や堅牢性に優れた上記色材群から選ばれる少なくとも1種の色材と、下記一般式(I)で表される化合物とを併用する。かかる構成のインクとすることで、上記色材群が本来有する優れた画像の発色性を損なうことなく、画像の耐湿性、耐光性、及び耐ガス性をも向上させることができる。
一般式(I)
(一般式(I)中、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。)
一般式(I)におけるMはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。前記アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、前記有機アンモニウムとしては、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、及びフェニルアミノ等が挙げられる。
本発明においては、上記色材群から選ばれる少なくとも1種の色材と一般式(I)で表される化合物とを用い、更に下記一般式(II)で表される化合物を併用することが特に好ましい。かかる構成のインクとすることで、画像の耐湿性、耐光性、及び耐ガス性を飛躍的に向上させることができる。
一般式(II)
(一般式(II)中、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。)
一般式(II)におけるMはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。前記アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、前記有機アンモニウムとしては、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、及びフェニルアミノ等が挙げられる。
〔色材の含有量〕
インク中の一般式(I)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.2質量%以上であることが好ましい。一般式(I)で表される化合物の含有量が0.2質量%未満であると、画像の耐水性、耐ガス性、及び耐光性が十分に得られない場合がある。更に、インク中の一般式(I)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、2.0質量%以下であることが好ましい。一般式(I)で表される化合物の含有量が2.0質量%を越えると、画像の発色性が十分に得られない場合がある。
また、インク中の上記色材群から選ばれる少なくともの1種の色材の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.55質量%以上9.25質量%以下であることが好ましい。
また、インク中の一般式(II)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.2質量%以上であることが好ましい。一般式(II)で表される化合物の含有量が0.2質量%未満であると、画像の耐水性、耐ガス性、及び耐光性をより向上させる効果が十分に得られない場合がある。更に、インク中の一般式(II)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、2.0質量%以下であることが好ましい。一般式(II)で表される化合物の含有量が2.0質量%を越えると、画像の発色性をより向上させる効果が十分に得られない場合がある。
また、インク中の色材の含有量の合計(質量%)は、インク全質量を基準として、1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。色材の含有量の合計が1.0質量%未満であると、画像の発色性及び堅牢性が十分に得られない場合があり、また、10.0質量%を越えると、画像品位やインクの保存安定性が低下する場合がある。
更に、インク中における、一般式(I)で表される化合物の含有量(質量%)が、色材の含有量の合計(質量%)に占める割合が、7.5質量%以上45.0質量%以下であることがより好ましい。一般式(I)で表される化合物が色材の含有量の合計に占める割合が7.5質量%未満であると、画像の耐水性、耐ガス性、及び耐光性が十分に得られない場合があり、また、45.0質量%を越えると、画像の発色性が十分に得られない場合がある。なお、この場合の一般式(I)で表される化合物の含有量や色材の含有量の合計は、インク全質量を基準とした値である。本発明においては特に、一般式(I)の化合物の含有量が0.2質量%以上2.0質量%以下であり、かつ、一般式(I)で表される化合物の含有量が色材の含有量の合計に占める割合が7.5質量%以上45.0質量%以下であることが特に好ましい。
〔色材の検証方法〕
本発明で用いる色材がインク中に含まれているか否かの検証には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた下記(1)〜(3)の検証方法が適用できる。
(1) ピークの保持時間
(2) (1)のピークについての最大吸収波長
(3) (1)のピークについてのマススペクトルのM/Z(posi)、M/Z(nega)
高速液体クロマトグラフィーの分析条件は、以下に示す通りである。純水で約1,000倍に希釈した液体(インク)を測定用サンプルとした。そして、下記の条件で高速液体クロマトグラフィーでの分析を行い、ピークの保持時間(retention time)、及び、ピークの最大吸収波長を測定した。
・カラム:SunFire C18 2.1mm×150mm(日本ウォーターズ製)
・カラム温度:40℃
・流速:0.2mL/min
・PDA:200nm〜700nm
・移動相及びグラジエント条件:表1
また、マススペクトルの分析条件は以下に示す通りである。得られたピークについて、下記の条件でマススペクトルを測定し、最も強く検出されたM/Zをposi及びnegaのそれぞれに対して測定する。
・イオン化法
・ESI
キャピラリ電圧:3.5kV
脱溶媒ガス:300℃
イオン源温度:120℃
・検出器
posi:40V 200〜1500amu/0.9sec
nega:40V 200〜1500amu/0.9sec。
上記した方法及び条件下で、それぞれの色材の代表例として、一般式(I)及び一般式(II)で表される化合物の具体例である化合物(I)及び化合物(II)について測定を行った。その結果、得られた保持時間、最大吸収波長、M/Z(posi)、M/Z(nega)の値を表2に示した。未知のインクについて、上記と同様の方法及び条件下で測定を行って、表2に示す値に該当する場合、本発明において用いる化合物に該当すると判断できる。
(その他の色材)
本発明においては、上記色材群から選ばれる少なくとも1種の色材と一般式(I)で表される化合物とに、必要に応じて使用する一般式(II)で表される化合物に加えて、その他の色材を組み合わせてもよい。
また、フルカラーの画像を形成するために、本発明のインクとは別の色調を有する、例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、グレーインク、及びブラックインク等のインクを併用することができる。更に、これらのインクと同一の色調を有する淡インクを組み合わせてもよい。上記の別の色調を有するインクや淡インクの色材としては、公知の色材であっても、新規に合成された色材であっても用いることができる。
(水性媒体)
本発明のインクは、水、又は水と水溶性有機溶剤との混合溶媒である水性媒体を含有することが好ましい。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、5.0質量%以上90.0質量%以下、更には10.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。含有量が5.0質量%未満であると、吐出性等が低下する場合があり、含有量が10.0質量%を越えると、インクの粘度が高くなり、インクの供給不良等が起きる場合がある。
水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に制限はなく、以下に挙げるようなものを用いることができる。
エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等の炭素数1乃至4のアルキルアルコール類。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド類。アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン類又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類。グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2又は1,3−プロピレングリコール、1,2又は1,4−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、アセチレングリコール誘導体等のグリコール類。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類。2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルモルホリン等の複素環類。チオジグリコール、ジメチルスルホキシド等の含硫黄化合物。尿素、尿素誘導体等の含窒素化合物。これらの水溶性有機溶剤は、1種又は2種以上を用いることができる。
(その他の添加剤)
本発明のインクには必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、キレート剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、消泡剤、及び、水溶性ポリマー等、種々の添加剤を含有させてもよい。例えば、界面活性剤の具体例としては、アニオン界面活性剤、両面界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤等が挙げられる。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクは、インクジェット方法でインクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法に好ましく適用することができる。インクジェット記録方法は、インクに力学的エネルギーを作用させてインクを吐出させる記録方法や、インクに熱エネルギーを作用させてインクを吐出させる記録方法等がある。特に、本発明においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を好ましく用いることができる。
<インクカートリッジ>
本発明のインクを適用するのに好適なインクカートリッジは、これらのインクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジが挙げられ、前記インク収容部に収容されたインクが、本発明のインクであることが好ましい。以下にインクカートリッジの具体例を示す。
図1は、インクカートリッジの概略説明図である。インクカートリッジは、内部に負圧発生部材132を収容する負圧発生部材収容室134、及び、インクを収容する実質的に密閉されたインク収容室136、を仕切壁138で仕切る構造を有する。また、上部で大気連通口112を介して大気に連通し、下部でインク供給口114に連通する。負圧発生部材収容室134及びインク収容室136は、インクカートリッジの底部付近で仕切壁138に形成された連通孔140、及びインク供給動作時にインク収容室136への大気の導入を促進するための大気導入溝150を介してのみ連通されている。負圧発生部材収容室134を形成するインクカートリッジの上壁には、内部に突出する形態で複数個のリブが一体に成形され、負圧発生部材収容室134に圧縮状態で収容される負圧発生部材と当接している。このリブにより、上壁と負圧発生部材の上面との間にエアバッファ室が形成されている。また、インク供給口114を備えたインク供給筒には、負圧発生部材より毛管力が高く、且つ物理的強度が大きい圧接体146が設けられており、負圧発生部材と圧接している。
負圧発生部材収容室134内には、負圧発生部材として、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂の繊維で構成される、第1の負圧発生部材132Bと第2の負圧発生部材132Aとの2つの毛管力発生型の負圧発生部材を収容している。132Cはこの2つの負圧発生部材の境界層であり、境界層132Cの仕切壁138との交差部分は、インク供給口114を下方にしたインクカートリッジの使用時の姿勢において大気導入溝150の上端部より上方に存在している。また、負圧発生部材内に収容されるインクは、インクの液面Lで示されるように、上記境界層132Cよりも上方まで存在している。
ここで、第1の負圧発生部材132Bと第2の負圧発生部材132Aとの境界層132Cは圧接しており、負圧発生部材132の境界層132C近傍は他の部位と比較して圧縮率が高く、毛管力が強い状態となっている。ここで、第1の負圧発生部材132Bの毛管力をP1、第2の負圧発生部材132Aの毛管力をP2、負圧発生部材同士の界面の持つ毛管力をPSとすると、P2<P1<PSとなっている。
図2は、別のインクカートリッジの概略説明図であり、このインクカートリッジには記録ヘッドが一体となって構成されている。インクカートリッジ1001は、インクジェット記録装置本体に載置されているキャリッジの位置決め手段及び電気的接点によって支持固定されるとともに、キャリッジに着脱可能となっており、収容したインクが消費されると交換することができる。
インクカートリッジ1001は異なる複数の色のインク(例えば、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインク)を吐出させるものである。そして、インクカートリッジは、記録素子基板1100、電気配線テープ1300、インク供給保持部材1400、インク吸収体1501、1502、及び1503、蓋部材1600等で構成される。記録素子基板1100には、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクを供給するインク供給口1200が並列して形成されており、電気配線テープ1300はインクを吐出するための電気信号を印加する。また、樹脂により成型されたインク供給保持部材1400の内部には、インクを保持するための負圧を発生するインク吸収体1501、1502、及び1503が収容される。
インク供給保持部材1400は、インクカートリッジの機能とインク供給機能とを備えている。即ち、内部にシアン、マゼンタ、イエローのインクを保持するための負圧を発生するための吸収体1500を保持するための空間を有することでインクカートリッジの機能を有する。また、記録素子基板1100のインク供給口にインクを導くための独立したインク流路を形成することでインク供給機能を有する。インク流路の下流部には、記録素子基板1100にインクを供給するためのインク供給口1200が形成されている。そして、記録素子基板1100のインク供給口がインク供給保持部材1400のインク供給口1200に連通するよう、記録素子基板1100がインク供給保持部材1400に対して固定される。又、インク供給口1200付近周囲の平面には、電気配線テープ1300の一部の裏面が固定される。蓋部材1600は、インク供給保持部材1400の上部開口部に溶着されることで、インク供給保持部材1400内部の空間を閉塞するものである。蓋部材1600は記録ヘッドをインクジェット記録装置に固定するための係合部1700を有している。
<インクジェット用インクの作製方法>
本発明のインクの作製方法は、本発明のインクにおける必須の構成要件、すなわち、色材として、上記色材群から選ばれる少なくとも1種及び一般式(I)で表される化合物を含有するインクが得られることを満たしていれば、その方法は特に限定されない。
本発明においては、一般式(I)で表される化合物を含有するインクを収容するインクカートリッジのインク収容部に、色材として、上記色材群から選ばれる少なくとも1種を含有するインクを充填する工程を有することが特に好ましい。これは、画像の堅牢性等の特性に優れた一般式(I)で表される化合物を含有するインク、及び該インクを収容するインクカートリッジを再利用することにより、コストの削減や廃棄物の削減による環境負荷の軽減が可能となるためである。また更に、上記の効果に加えて、一度インクを収容したインクカートリッジは、インクの再充填が容易となるという付帯的効果も同時に得ることができるためである。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、下記の「色材の合成」及び「インクの調製」の項目において、「部」又は「%」とあるのは、特に指定のない限り、質量基準である。
<色材の合成>
(化合物(I)の合成と物性値の測定)
以下に示す手順にしたがって、化合物(I)(一般式(I)におけるMがナトリウム原子である化合物)を合成した。
(1)式(a)で表されるアゾ化合物の合成
3−アミノベンゼンスルホン酸17.3部を、水酸化ナトリウムでpH6に調整しながら水200部に溶解し、次いで亜硝酸ナトリウム7.2部を添加した。この溶液を温度0〜10℃として、5%塩酸300部中に30分間かけて滴下した後、10℃以下で1時間撹拌して、ジアゾ化反応を行い、ジアゾニウム塩を調製した。
また、2−メトキシアニリン12.3部を、水酸化ナトリウムでpH5に調整しながら水130部に溶解し、10.4部の重亜硫酸ナトリウム及び8.6部の35%ホルマリンを用いて、常法によりメチル−ω−スルホン酸誘導体を得た。得られたメチル−ω−スルホン酸誘導体を、先に調製したジアゾニウム塩中に加え、温度0〜15℃、pH2〜4として、5時間撹拌した。得られた反応液を水酸化ナトリウムでpH11に調整した後、pHを11に維持しながら、温度80〜95℃として5時間撹拌した。これに、塩化ナトリウム100部を加えて塩析を行い、析出した固体を濾取することで、ナトリウム塩型の下記式(a)で表されるアゾ化合物100部をウェットケーキとして得た。
式(a)
(2)式(b)で表されるアゾ化合物の合成
3−アミノベンゼンスルホン酸17.3部を水酸化ナトリウムでpH6に調整しながら水200部に溶解し、次いで亜硝酸ナトリウム7.2部を添加した。この溶液を温度0〜10℃として、5%塩酸300部中に30分間かけて滴下した後、10℃以下で1時間撹拌して、ジアゾ化反応を行い、ジアゾニウム塩を調製した。
また、2−スルホプロポキシアニリン23.1部を、水酸化ナトリウムでpH5に調整しながら水130部に溶解し、10.4部の重亜硫酸ナトリウム及び8.6部の35%ホルマリンを用いて、常法によりメチル−ω−スルホン酸誘導体を得た。得られたメチル−ω−スルホン酸誘導体を、先に調製したジアゾニウム塩中に添加し、温度0〜15℃、pH2〜4として5時間撹拌した。得られた反応液を水酸化ナトリウムでpH11に調整した後、pHを11に維持しながら、温度80〜95℃として5時間撹拌した。これに、塩化ナトリウム100部を加えて塩析を行い、析出した固体を濾取することで、ナトリウム塩型の下記式(b)で表されるアゾ化合物130部をウェットケーキとして得た。
式(b)
(3)化合物(I)の合成と特性値の測定
次に、250部の氷水中に界面活性剤(商品名:レオコールTD90;ライオン製)0.10部を加えて激しく撹拌し、これに塩化シアヌル8.0部を添加して、温度0〜5℃で30分間撹拌し、懸濁液を得た。上記で得られた式(a)で表されるアゾ化合物100部のウェットケーキを水200部に溶解し、これに、上記で得られた懸濁液を30分間かけて滴下した。その後、温度0〜10℃、pH5〜6として6時間撹拌して、溶液を得た。更に、上記で得られた式(b)で表されるアゾ化合物130部のウェットケーキを水300部に溶解し、前記の溶液に30分間かけて滴下した。その後、温度25〜35℃、pH6〜7として6時間撹拌し、更にタウリン18.8部を加え、温度75〜80℃、pH7〜9として3時間撹拌して、反応液を得た。得られた反応液を温度20〜25℃まで冷却した後、この反応液にアセトン800部を加え、温度20〜25℃で1時間撹拌して、固体を析出させた。析出した固体を濾取することで、ウェットケーキ95.0部を得た。このウェットケーキを温度80℃の熱風乾燥機で乾燥することで、下記の化合物(I)30.0部を得た。
化合物(I)
上記で得られた化合物(I)について、水中でのλmax値を以下の条件で測定したところ、λmax=391nmであった。
・分光光度計:自記分光光度計(商品名:U−3300;日立製作所製)
・測定セル:1cm 石英セル
・サンプリング間隔:0.1nm
・スキャン速度:30nm/min。
(化合物(II))
下記の化合物(II)(一般式(II)におけるMがカリウム原子である化合物)は、国際公開第2005/014439号パンフレットの実施例1において合成されたDYE−11を用いた。
化合物(II)
(化合物(III))
高い耐湿性及び発色性を有する画像を与えるイエロー染料である下記の化合物(III)(一般式(III)におけるMがナトリウム原子である化合物)は、特開2003−321627号公報に記載されたNo.3の染料をナトリウム塩型としたものを用いた。
化合物(III)
<インクの調製>
下記表3及び4の上段に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。なお、比較例9〜12の各インクには、耐湿性を向上させる添加剤であるベタイン化合物(下記の化合物(IV))を用いた。また、化合物(IV)は、特開2004−285269号公報に記載されたX1−1の化合物である。
化合物(IV)
<記録物の作製>
上記で得られた各インクをそれぞれ充填したインクカートリッジをインクジェット記録装置(商品名:Pixus iP8600;キヤノン製)に搭載して、記録物を作製した。記録条件を、温度23℃、相対湿度55%、記録密度2,400dpi×1,200dpi、吐出量2.5pLとした。記録媒体(商品名:プロフェッショナルフォトペーパーPR101;キヤノン製)に、記録デューティを60%とした画像を形成し、得られた記録物を温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間自然乾燥させた。
<評価>
(発色性)
上記で得られた記録物の画像の部分について、分光光度計(Spectorolino;Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件でイエロー成分の光学濃度を測定して、発色性の評価を行った。発色性の評価基準は以下の通りである。評価結果を表5に示した。本発明においては、下記の評価基準でAA、A及びBを十分な性能を有するレベルとし、AAを特に優れているレベル、Aを優れているレベル、Cを許容できないレベルとした。
AA:光学濃度が1.7以上であった
A:光学濃度が1.6以上1.7未満であった
B:光学濃度が1.5以上1.6未満であった
C:光学濃度が1.5未満であった。
(耐湿性)
上記で得られた記録物を、温度30℃、湿度80%の環境で168時間放置した。その後、記録物を目視で観察して、非記録部への色の滲みの状態を目視で観察して、耐湿性の評価を行った。耐湿性の評価基準は以下の通りである。評価結果を表5に示した。本発明においては、下記の評価基準でA及びBを十分な性能を有するレベルとし、Aを優れているレベル、Cを許容できないレベルとした。
A:非記録部への色の滲みがほとんどなかった
B:非記録部への色の滲みがやや見られた
C:非記録部への色の滲みがかなり見られた。
(耐光性)
上記で得られた記録物の画像の部分について、分光光度計(Spectorolino;Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件でイエロー成分の光学濃度を測定した(「試験前の光学濃度」とする)。その後、スーパーキセノン試験機(商品名:SX−75;スガ試験機製)中に上記で得られた記録物を入れ、照射強度100キロルクス、槽内温度24℃、相対湿度60%の条件で168時間曝露した。その後更に、記録物の画像の部分について、上記と同様の条件でイエロー成分の光学濃度を測定した(「試験後の光学濃度」とする)。得られた試験前の光学濃度及び試験後の光学濃度の各値から、下記式に基づいて光学濃度の残存率を算出して、耐光性の評価を行った。耐光性の基準は以下の通りである。評価結果を表5に示した。本発明においては、下記の評価基準でAA、A及びBを十分な性能を有するレベルとし、AAを特に優れているレベル、Aを優れているレベル、Cを許容できないレベルとした。
AA:光学濃度の残存率が75%以上であった
A:光学濃度の残存率が70%以上75%未満であった
B:光学濃度の残存率が65%以上70%未満であった
C:光学濃度の残存率が65%未満であった。
(耐ガス性)
上記で得られた記録物の画像の部分について、分光光度計(Spectorolino;Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件でイエロー成分の光学濃度を測定した(「試験前の光学濃度」とする)。その後、オゾン試験装置(商品名:OMS−H;スガ試験機製)中に上記で得られた記録物を入れ、オゾンガス濃度10ppm、槽内温度40℃、相対湿度60%の条件で4時間暴露した。その後更に、記録物の画像の部分について、上記と同様の条件でイエロー成分の光学濃度を測定した(「試験後の光学濃度」とする)。得られた試験前の光学濃度及び試験後の光学濃度の各値から、上記式に基づいて光学濃度の残存率を算出して、耐ガス性の評価を行った。耐ガス性の基準は以下の通りである。評価結果を表5に示した。本発明においては、下記の評価基準でAA、A及びBを十分な性能を有するレベルとし、AAを特に優れているレベル、Aを優れているレベル、Cを許容できないレベルとした。
AA:光学濃度の残存率が90%以上であった
A:光学濃度の残存率が85%以上90%未満であった
B:光学濃度の残存率が80%以上85%未満であった
C:光学濃度の残存率が80%未満であった。
(画像品位)
上記で得られたインクを充填したインクカートリッジをインクジェット記録装置(商品名:Pixus iP8600;キヤノン製)に搭載して、記録物を作製した。記録条件を、温度23℃、相対湿度55%、記録密度2,400dpi×1,200dpi、吐出量2.5pLとした。A4サイズの記録媒体(商品名:高品位専用紙HR−101;キヤノン製)の全面に縦罫線を約400μm間隔で記録する罫線のパターンを50枚記録した。そして、50枚目に記録した罫線のパターンにおけるヨレの状態を目視で確認して、画像品位の評価を行った。画像品位の評価基準は以下の通りである。評価結果を表5に示した。本発明においては、下記の評価基準でAを十分な性能を有するレベルとし、Bを許容できないレベルとした。
A:罫線にヨレがなかった
B:罫線に1本以上のヨレがあった。
<インクの調製>
下記表6に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過を行い、インクAを調製した。
図1の構成を有するインクカートリッジに、表6に示す処方で調製したインクAを10.0gずつ充填したインクカートリッジを4つ作製した。その後、各インクカートリッジから8.0gのインクAを排出した。更に、比較例1〜4の各インクを、前記4つのインクカートリッジにそれぞれ8.0gずつ充填して、実施例13〜16の各インクを調製した。実施例13〜16のインクをインクカートリッジから抜き取り、組成を分析したところ、下記表7の上段に示す組成であることがわかった。
<評価>
上記で得られた実施例13〜16の各インクが充填されたインクカートリッジを、インクジェット記録装置(商品名:Pixus iP8600;キヤノン製)にそれぞれ搭載して、記録物を作製した。記録条件を、温度23℃、相対湿度55%、記録密度2,400dpi×1,200dpi、吐出量2.5pLとした。記録媒体(商品名:プロフェッショナルフォトペーパーPR101;キヤノン製)に、記録デューティを60%とした画像を形成し、得られた記録物を温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間自然乾燥した。このようにして得られた記録物について、上記と同様の方法及び評価基準で、発色性、耐湿性、耐光性、耐ガス性、及び画像品位の評価を行った。結果を表8に示した。
112 大気連通口
114 インク供給口
132A 第2の負圧発生部材
132B 第1の負圧発生部材
132C 第1の負圧発生部材と第2の負圧発生部材の境界層
134 負圧発生部材収容室
136 インク収容室
138 仕切壁
140 連通孔
146 圧接体
150 大気導入溝
L インクの液面
1001 インクカートリッジ
1100 記録素子基板
1200 インク供給口
1300 電気配線テープ
1400 インク供給部材
1500 インク吸収体
1501 インク吸収体
1502 インク吸収体
1503 インク吸収体
1600 蓋部材
1700 係合部

Claims (6)

  1. 少なくとも色材を含有するインクジェット用インクであって、
    前記色材が、下記一般式(I)で表される化合物、並びに、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、及びC.I.ダイレクトイエロー173からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とするインクジェット用インク。
    一般式(I)

    (一般式(I)中、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。)
  2. 前記インク中における、一般式(I)で表される化合物の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.2質量%以上である請求項1に記載のインクジェット用インク。
  3. インクジェット用インクの作製方法であって、
    色材として、下記一般式(I)で表される化合物を含有するインクジェット用インクを収容するインクカートリッジのインク収容部に、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、及びC.I.ダイレクトイエロー173からなる群から選ばれる少なくとも1種を色材として含有するインクジェット用インクを充填する工程を有することを特徴とするインクジェット用インクの作製方法。
    一般式(I)

    (一般式(I)中、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。)
  4. 請求項3に記載のインクジェット用インクの作製方法により得られたことを特徴とするインクジェット用インク。
  5. インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジであって、
    前記インク収容部に収容されたインクが、請求項1、2、及び4のいずれか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  6. インクをインクジェット方法で吐出して記録媒体に記録を行う工程を有するインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、請求項1、2、及び4のいずれか1項に記載のインクジェット用インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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