JP2009285910A - 印刷方法および印刷装置 - Google Patents

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浩 浅井
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Abstract

【課題】網点ドットの大きさを変化させることにより階調を表現する網点画像をインクジェット方式にて印刷する際に、一部のインクの液滴による描画位置が走査方向に僅かにずれる場合であっても、ずれの影響による筋状のムラを抑制する。
【解決手段】複数の吐出ユニットを有する印刷装置において走査方向にずれて吐出を行う異常吐出ユニットが存在する場合に、予めテストパターンを印刷して異常吐出ユニットおよび描画位置のずれ量が取得され、行方向および列方向に2画素並ぶ網点ドットが描画される際に、異常吐出ユニットが描画を行う異常画素列811に隣接する隣接画素列812の描画画素が3つの描画画素に変更され、異常画素列811の描画画素が、描画ずれを反映した後の位置において隣接画素列812の描画画素に接する1つの描画画素に変更される。これにより、描画される網点ドット821bは1つの塊とされ、網点画像における筋状のムラが抑制される。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット方式の印刷装置において網点画像を印刷媒体上に印刷する技術に関する。
従来より、規則的に配列されたドットの大きさを変えることにより階調を表現するAM(Amplitude Modulated)スクリーニングがオフセット印刷等の有版印刷用の網点画像の生成に用いられるが、近年、インクジェット方式の印刷装置による印刷画像の質(解像度等)の向上に伴って、インクジェット方式にてAM網点画像の印刷が行われる場合がある。なお、元画像を網点化する際には、多くの場合、複数の要素が行方向および列方向に配列されるとともに各要素に閾値が付与された閾値マトリクスが予め準備され、元画像と閾値マトリクスとを比較することにより各画素に対応する印刷媒体上の位置に描画を行うか否か、すなわち、インクを吐出するか否かが決定され、網点画像の印刷が行われる。
一方、インクジェット方式の印刷装置では、吐出口の配置が従来の1次元から2次元に拡張されたり、複数の吐出ユニットを配置して1色の描画を行う場合がある。このような場合に、複数の吐出口からのインクの吐出方向のばらつきや吐出口の配置精度、インクの吐出タイミングの調整不良等に起因して印刷画像に周期的なノイズが発生することがあり、当該ノイズが網点画像中の周期的に配列された網点ドットの周期構造と干渉すると印刷された網点画像中(特に、中間調の領域)にヘッドの走査方向に伸びる筋状のムラが発生する。このため、筋状のムラを低減する様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、網点画像の最もハイライト側を除く階調に属する領域において、AM網点の形成に利用される閾値マトリクスに、一定の大きさのドットの個数を変更することにより階調を表現するFM(Frequency Modulated)網点用の閾値マトリクスが合成される。これにより、AM網点のドットの外側にFM網点の微小なドットであるノイズ用描画素が散在した状態とされ、ムラが低減される。
特許文献2では、画像データに網点を模したノイズを加えた上で、誤差拡散法等のドット分散型のハーフトーン処理を施して印刷を行うことにより、濃淡ムラを抑制した網点状の印刷を行う技術が開示されている。なお、特許文献3では、大きさが変化する網点の中心をランダムに配置することにより、筋状のムラであるビートムラを抑える技術が開示されている。
特開2004−289624号公報 特開2001−144959号公報 特開2001−186346号公報
ところで、インクジェット方式にてAM網点画像を印刷する場合、網点画像中のハイライト側の階調に属する領域では、網点ドットが小さいことからインクの吐出方向にずれが生じると網点ドットが1つの塊とならない場合があり、このような不自然な網点ドットが走査方向に並ぶと非常に目立つ筋状のムラが発生する。仮に、特許文献1に示される手法をハイライト側の階調に属する領域に適用すると、網点画像の網点ドットの周囲の本来描画されない領域に多くの微小なドットが描画されるため、印刷画像にざらつきが生じてしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、ヘッドから一部のインクの液滴が走査方向にずれて吐出される現象が生じた場合であっても、網点画像のハイライトの領域においてずれの影響による筋状のムラを抑制することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、インクジェット方式にて網点画像を印刷する印刷装置における印刷方法であって、前記印刷装置が、インクの液滴を吐出するヘッドと、前記ヘッドに対して印刷媒体を相対的に走査方向に移動する移動機構とを備え、印刷時に、前記ヘッドが前記印刷媒体の各位置を1回だけ通過し、前記ヘッドが、それぞれが前記走査方向に対して交差する方向に伸びるとともに前記走査方向に配列された複数の吐出ユニットを有し、前記複数の吐出ユニットのそれぞれが、一定のピッチにて配列された複数の吐出口を有し、印刷される画像において前記走査方向に平行に画素が並ぶ複数の画素列が、前記走査方向に垂直な幅方向において前記複数の吐出ユニットの吐出口に順番に繰り返し対応しており、前記印刷方法が、a)テストパターンを印刷媒体に印刷する工程と、b)前記印刷媒体に印刷された前記テストパターンから前記複数の吐出ユニットのうち前記走査方向にずれて液滴の吐出を行う異常吐出ユニットが存在するか否かを確認する工程と、c)前記b)工程にて前記異常吐出ユニットの存在が確認された場合に、印刷予定の理想網点画像において液滴により描画が行われる描画画素の集合である網点ドットのうち、前記走査方向および前記幅方向に2つの描画画素が並び、かつ、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に重なる網点ドットにおいて、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に隣接する画素列の2つの描画画素を3つの描画画素に変更し、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列の2つの描画画素を、前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記3つの描画画素に前記幅方向に接する1つの描画画素に変更した網点画像を印刷媒体に印刷する工程とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の印刷方法であって、前記c)工程において、前記理想網点画像中の5以上9以下の描画画素の集合である網点ドットのうち前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に重なるものにおいて、前記異常吐出ユニットが描画を行わないいずれかの画素列に並ぶ描画画素の個数が1つだけ増やされ、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に2つの描画画素が並ぶ場合に、当該2つの描画画素が、前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記幅方向の少なくとも一方の画素列に存在する描画画素に接する1つの描画画素へと変更され、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に3つの描画画素が並ぶ場合に、当該3つの描画画素が、前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記幅方向の少なくとも一方の画素列に存在する描画画素に少なくとも1つが接する2つの描画画素へと変更される。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の印刷方法であって、前記c)工程において、前記理想網点画像中の5以上9以下の描画画素の集合である網点ドットのうち前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に重なるものにおいて、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列の描画画素の個数が2以上の場合に、当該描画画素が、個数が50%以下だけ減少され、減少後の描画画素の半分以上が前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記幅方向の少なくとも一方の画素列の描画画素に接するものへと変更される。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の印刷方法であって、前記異常吐出ユニットによる描画位置の前記走査方向におけるずれ量が3画素以下である。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の印刷方法であって、前記理想網点画像において、網点ドットが互いに垂直な2方向に等間隔にて配列されており、前記2方向のそれぞれが、前記走査方向に対して7度以上83度以下の角度にて傾斜する。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の印刷方法であって、前記c)工程において、前記複数の吐出ユニットの数の1つの約数であって2以上かつ前記複数の吐出ユニットの数未満のものが予め定められており、前記異常吐出ユニットにて描画対象となっている画素列の間を前記1つの約数にて等分した位置に存在する他の画素列が特定され、前記印刷媒体に網点画像が印刷される際に、前記理想網点画像において描画画素の集合である網点ドットのうち、前記走査方向および前記幅方向に2つの描画画素が並び、かつ、前記他の画素列に重なる網点ドットにおいて、前記他の画素列に隣接する画素列の2つの描画画素が3つの描画画素に変更され、前記他の画素列の2つの描画画素が前記幅方向において前記3つの描画画素に接する1つの描画画素に変更される。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の印刷方法であって、2次元に閾値が配列された閾値マトリクスが予め準備されており、前記理想網点画像が多階調の元画像の画素値と前記閾値マトリクスの閾値とを比較した場合に生成される網点画像であり、前記c)工程において、前記閾値マトリクスの閾値が修正された上で前記元画像の画素値と前記閾値マトリクスの閾値とが比較されることにより、前記理想網点画像における網点ドットの変形が行われる。
請求項8に記載の発明は、インクジェット方式にて網点画像を印刷する印刷装置であって、インクの液滴を吐出するヘッドと、前記ヘッドに対して印刷媒体を相対的に走査方向に移動する移動機構と、前記ヘッドおよび前記移動機構を制御する制御部とを備え、印刷時に、前記ヘッドが前記印刷媒体の各位置を1回だけ通過し、前記ヘッドが、それぞれが前記走査方向に対して交差する方向に伸びるとともに前記走査方向に配列された複数の吐出ユニットを有し、前記複数の吐出ユニットのそれぞれが、一定のピッチにて配列された複数の吐出口を有し、印刷される画像において前記走査方向に平行に画素が並ぶ複数の画素列が、前記走査方向に垂直な幅方向において前記複数の吐出ユニットの吐出口に順番に繰り返し対応しており、前記ヘッドおよび前記移動機構により予め印刷媒体に印刷されたテストパターンに基づいて前記走査方向にずれて液滴を吐出する異常吐出ユニットの存在を示す情報が前記制御部に入力された場合に、前記制御部の制御により、印刷予定の理想網点画像において液滴により描画が行われる描画画素の集合である網点ドットのうち、前記走査方向および前記幅方向に2つの描画画素が並び、かつ、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に重なる網点ドットにおいて、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に隣接する画素列の2つの描画画素を3つの描画画素に変更し、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列の2つの描画画素を、前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記3つの描画画素に前記幅方向に接する1つの描画画素に変更した網点画像が印刷媒体に印刷される。
本発明によれば、網点ドットの大きさを変化させることにより階調を表現する網点画像のハイライトの領域において、インクの液滴の吐出ずれの影響による筋状のムラを抑制することができる。請求項2および3の発明では、網点画像の広い階調範囲のハイライトの領域における筋状のムラを抑制することができ、請求項5の発明では、筋状のムラをさらに抑制することができる。
請求項6の発明では、多くの網点ドットの形状をほぼ同じ形状とすることにより、筋状のムラをさらに抑制することができる。請求項7の発明では、網点ドットの変形を容易に行うことができる。
まず、本発明に係るインクジェット方式の印刷装置において、網点ドットの大きさを変化させることにより階調を表現する網点画像を印刷する際に、インクの吐出方向が走査方向にずれた場合であっても網点画像中のハイライト側の領域における筋状のムラの発生が抑制される原理について説明する。図1はインクの液滴を吐出するヘッド21の一部の概略を示す底面図である。ヘッド21は図1におけるY方向に並ぶ4つの吐出ユニット211a〜211dを有し、各吐出ユニット211a〜211dには図1におけるX方向に一定のピッチにて複数の吐出口2111が設けられる。なお、図1におけるY方向はヘッド21に対する印刷媒体の相対移動方向であり、以下、適宜、Y方向を「走査方向」と呼び、Y方向に垂直なX方向を「幅方向」と呼ぶ。
吐出ユニット211a〜211dは、吐出口2111が互いに幅方向に僅かにずれるように配置され、ヘッド21では(+X)方向に向かって吐出ユニット211a,211b,211c,211dの吐出口2111が繰り返し順番に配置される。これにより、各吐出ユニット211a〜211dにおける吐出口2111のピッチの1/4のピッチにてX方向に吐出口が配列される。以下の説明では、4つの吐出ユニット211a〜211dのいずれかを区別せずに指すときは「吐出ユニット211」と呼ぶ。
印刷装置では、印刷時に吐出ユニット211a〜211dが印刷媒体の各位置を1回だけ通過し、通過の際に吐出口2111が描画を行うべき位置でインクの微小液滴を吐出することにより、印刷媒体上に所定の画像が印刷される。本実施の形態では、網点画像上の描画の1単位が網点画像の画素に対応し、以下、インクの液滴により描画が行われる画素を「描画画素」という。
図2は印刷装置にて印刷される予定の画像のデータが示す一の階調の網点画像801aを例示する図であり、図1の下側が図2の上側に対応する。図2では、網点画像801aの1つの画素を図2における最小矩形にて示し、インクの液滴にて描画が行われる描画画素に平行斜線を付している(以下の同様の図においても同様の手法にて示している。)。なお、実際に印刷媒体上に印刷が行われる際には、描画画素に液滴が略円形に付与される。網点画像801aでは、図2における上下方向である走査方向に平行に画素が並ぶ複数の画素列がそれぞれ、幅方向において吐出ユニット211a〜211dの1つの吐出口2111(図1参照)に順番に繰り返し対応する。図2では、吐出ユニット211a〜211dにそれぞれ対応する画素列に符号A〜Dを付している(以下の同様の図においても同様)。
網点画像801a中の1つの網点ドット821は、走査方向および幅方向に2つの描画画素が並ぶ略正方形状となっている。以下、走査方向および幅方向にそれぞれ2つの描画画素が並ぶものを「2×2画素」と表現する。網点画像801aでは、複数の網点ドット821が走査方向に対して共に45度で傾斜し、かつ、互いに垂直である2方向91,92に等間隔に配列される。
ところで、図1に示すヘッド21では、吐出時にインクに加えられる圧力の違い等により、描画位置が正しい位置から走査方向に僅かにずれてインクの液滴を吐出する吐出ユニット(以下、「異常吐出ユニット」という。)が発生する場合がある(ただし、描画位置のずれの方向を表現する場合の「走査方向」は(+Y)方向であっても(−Y)方向であってもよい。以下同様)。図3は異常吐出ユニットを有するヘッド21により印刷された網点画像801bを例示する図であり、図2に示す網点画像801aを印刷した場合を示している。以下、吐出ユニット211dが異常吐出ユニットであるものとして説明する。
吐出ユニット211dでは、各吐出口2111により走査方向(図3において印刷媒体がヘッド21に対して下側から上側に向かう方向に相対移動するものとする。)に沿う下方へと理想的な位置から2画素ずれて印刷媒体上に描画が行われ、これにより、異常吐出ユニットが描画を行う画素列(以下、「異常画素列811」という。)に重なる網点ドットが1つの塊とはならない(すなわち、描画画素を正方形とみなした場合に1つの網点ドットに対応する描画画素が頂点のみで接する2つの集合となる、または、2つの集合に分離する。)。そして、このような網点ドットが走査方向に並ぶことにより、幅方向に周期的に並ぶとともに走査方向に伸びる筋状のムラであるビートムラが発生する。以下、異常画素列811に重なる網点ドットを他の網点ドット821と区別するために符号821cを付して示す。
図3に示すビートムラを抑制するために、本発明に係る印刷装置では、図3の1つの網点ドット821cにおいて、図4に示すように、異常画素列811に隣接する画素列(以下、「隣接画素列812」という。)の2つの描画画素が3つの描画画素に変更され、異常画素列811の2つの描画画素が、(描画後の位置において)隣接画素列812の3つの描画画素に幅方向に接する1つの描画画素に変更される。このような変更が施された網点ドット821bは1つの塊として印刷されるため、インクの液滴の吐出ずれの影響による筋状のムラが抑制される。以下の説明では、描画画素の配置が変更される前の画像データが示す網点画像、すなわち、図2に示す網点画像801aを含む網点画像全体を「理想網点画像」と呼ぶ。
なお、印刷後の画像である図4の網点画像801bに対応する画像データが示す網点画像は図5に示すものとなっている。すなわち、吐出ユニット211dが異常でない場合は、図5に示すように、異常画素列811に重なる網点ドット(符号821aを付して示す。)では、図4の異常画素列811の描画画素が上側に2画素ずれて印刷媒体上に印刷される。
印刷装置では、異常吐出ユニットからのインクの液滴の吐出方向のずれ(いわゆる、飛行曲がり)は不安定であり、描画位置のずれ量が変化した場合であっても、図4に示すように、異常吐出ユニットにて描画される描画画素の数が図2に示す網点画像801aにおける描画画素の数よりも削減されることにより、網点画像が受ける影響が低減される。
図6は本発明の一の実施の形態に係るインクジェット方式の印刷装置1の構成を示す図である。印刷装置1の本体12は、インクの微小液滴を印刷用紙6に向けて吐出するヘッド21、ヘッド21を幅方向(図6中のX方向)へと進退させるヘッド進退機構22、ヘッド21の下方にて印刷用紙6を相対的に走査方向(図1中のY方向)へと移動させる移動機構である紙送り機構3、並びに、ヘッド21、ヘッド進退機構22および紙送り機構3に接続されてこれらを制御する本体制御部4を備え、本体制御部4には、各種演算処理を行うCPUや各種情報を記憶するメモリ等を有するコンピュータ11が接続される。印刷装置1では、本体制御部4およびコンピュータ11が印刷装置1の制御部を構成し、本体制御部4がコンピュータ11からの信号を受けて制御を行うことにより、印刷用紙6上にハーフトーン画像である網点画像が印刷される。なお、印刷用紙6以外にフィルム等が印刷装置1における印刷媒体とされてもよい。
紙送り機構3は、図示省略のモータに接続された2つのベルトローラ31、および、2つのベルトローラ31の間に掛けられたベルト32を有する。印刷用紙6は(−Y)側のベルトローラ31の上方に設けられたローラ33を介してベルト32上へと導かれて保持され、ベルト32と共にヘッド21の下方を通過して(+Y)方向へと移動する。
ヘッド進退機構22には、X方向に細長い環状に設けられたタイミングベルト222が設けられ、モータ221がタイミングベルト222を往復移動することにより、幅方向にヘッド21が滑らかに移動する。
既述のように、図1に示すヘッド21には、幅方向(X方向)に伸びる複数の吐出ユニット211が走査方向(Y方向)に配列されており、吐出ユニット211にはそれぞれがインクの微小液滴を印刷用紙6に向けて(図1中の(−Z)方向に)吐出する複数の吐出口2111が形成される。複数の吐出ユニット211全体では、例えば、14400個の吐出口2111が幅方向に関して一定のピッチ(例えば、180dpi(dot per inch)に相当する0.14ミリメートル(mm)のピッチ)にて配列される。吐出ユニット211では、各吐出口2111に対して設けられる圧電素子を駆動することにより、吐出口2111からインクの微小液滴が吐出される。
図7はコンピュータ11の内部構成を示す図である。コンピュータ11は各種演算処理を行うCPU101、基本プログラムを記憶するROM102および各種情報を記憶するRAM103をバスラインに接続した一般的なコンピュータシステムの構成となっている。バスラインにはさらに、網点化(ハーフトーン化)される画像(以下、「元画像」という。)のデータを記憶する画像メモリ104、様々な情報を格納する固定ディスク105、各種情報の表示を行うディスプレイ106、作業者からの入力を受け付けるキーボード107aおよびマウス107b、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体110から情報の読み取りを行ったり記録媒体110に情報の書き込みを行う読取/書込装置108、並びに、本体制御部4と通信を行う通信部109が、適宜、インターフェイス(I/F)を介する等して接続される。
コンピュータ11には、事前に読取/書込装置108を介して記録媒体110からプログラム1101が読み出され、固定ディスク105に記憶される。そして、プログラム1101がRAM103にコピーされるとともにCPU101がRAM103内のプログラムに従って演算処理を実行することにより、コンピュータ11では多階調の元画像の網点化に用いられる2次元に閾値が配列された閾値マトリクスの生成および変更が行われる。閾値マトリクスおよび画像メモリ104に記憶されている元画像のデータは通信部109を介して本体制御部4に転送される。
図8は、印刷装置1の機能構成を示すブロック図であり、図8の演算部5中に示すテストパターン記憶部51および閾値マトリクス変更部52がコンピュータ11により実現される機能を示す。また、本体制御部4は、元画像のデータを記憶する画像メモリ41、閾値マトリクスを記憶するメモリであるマトリクス記憶部42(SPM(Screen Pattern Memory)とも呼ばれる。)、多階調の元画像と閾値マトリクスとを比較する比較器43、印刷用紙6(図6参照)のヘッド21に対する相対移動を制御する移動制御部45、および、印刷用紙6の相対移動に同期してヘッド21の複数の吐出口2111(図1参照)からのインクの吐出を制御する吐出制御部44を備える。なお、演算部5の機能は専用の電気的回路により実現されてもよく、部分的に専用の電気的回路が用いられてもよい。
次に、印刷装置1が印刷を行う際の動作および作業について図9を参照しつつ説明する。印刷装置1にて印刷が行われる際には、まず、図6に示す紙送り機構3により印刷用紙6がヘッド21に対して相対的に走査方向である(+Y)方向へと移動されるとともに図8に示す演算部5のテストパターン記憶部51に記憶されているテストパターンのデータに基づいてヘッド21からインクの吐出が開始され、幅方向に伸びる複数の直線を含むテストパターンが印刷用紙6上に印刷される(ステップS11)。
次に、印刷されたテストパターンを作業者が目視にて確認することにより、ヘッド21に異常吐出ユニットが存在するか否かが確認される(ステップS12)。図10は異常吐出ユニットが存在しない場合に印刷されるテストパターン831を示す図であり、図11は異常吐出ユニットが存在する場合に印刷されるテストパターン832を例示する図である。
異常吐出ユニットが存在しない場合には、図10に示すように、幅方向(図10中の左右方向)に伸びる複数の直線が描画される。これに対し、図11に示す例では、図1に示す吐出ユニット211dが異常吐出ユニットとなっており、吐出ユニット211dにより描画される描画画素が(正常な)他の吐出ユニット211a,211b,211cにより描画される描画画素に対して図11における上側から下側に向かう方向(図1における(−Y)方向に対応する。)に2画素ずれて吐出される。このように、印刷されたテストパターンから異常吐出ユニットおよび描画位置のずれ量(すなわち、吐出方向のずれ量)が確認される。
なお、本実施の形態では、異常吐出ユニットの存在の確認は、作業者がテストパターンを顕微鏡等を用いて観察することにより行われるが、図10に示すテストパターン831をコンピュータ11(図6参照)に記憶するとともに、印刷されたテストパターンをスキャナにて読み込み、テストパターン831と印刷されたテストパターンとをコンピュータ11が比較することにより異常吐出ユニットの存在の有無および描画位置のずれ量が自動的に確認されてもよい。
次に、異常吐出ユニットが存在しない場合の通常の印刷動作について説明する。まず、予め準備された閾値マトリクスが図8に示す演算部5(すなわち、コンピュータ11)から本体制御部4に出力されてマトリクス記憶部42に記憶される。また、コンピュータ11から本体制御部4に元画像のデータが出力されて画像メモリ41に記憶される。
続いて、画像データ生成部である図8の比較器43では、画像メモリ41にて記憶される多階調の元画像の画素値とマトリクス記憶部42にて記憶される閾値マトリクスの閾値とが比較されることにより、元画像が網点化され(すなわち、網掛け処理が行われ)、印刷装置1の印刷に用いられる網点画像(すなわち、図2に示す網点画像801aを含む理想網点画像)が生成される(ステップS14)。
ここで、元画像の網点化について説明する。図12は、閾値マトリクス72および元画像71を抽象的に示す図である。閾値マトリクス72では、幅方向に対応する行方向(図12にてx方向として示す。)、および、走査方向に対応する列方向(図12にてy方向として示す。)に複数の要素が配列されており、元画像71においても幅方向に対応する方向(以下、閾値マトリクス72と同様に「行方向」と呼ぶ。)および走査方向に対応する方向(以下、閾値マトリクス72と同様に「列方向」と呼ぶ。)に複数の画素が配列されている。
元画像71の網点化の際には、図12に示すように元画像71を同一の大きさの多数の領域に分割して網点化の単位となる繰り返し領域711が設定される。マトリクス記憶部42(図8参照)は1つの繰り返し領域711に相当する記憶領域を有し、この記憶領域の各アドレス(座標)に閾値が設定されることにより閾値マトリクス72を記憶している。そして、概念的には元画像71の各繰り返し領域711と閾値マトリクス72とを重ね合わせ、繰り返し領域711の各画素の画素値と閾値マトリクス72の対応する閾値とが比較されることにより、印刷用紙6上のその画素の位置に描画を行うか否かが決定される。
実際には、図8の比較器43が有するアドレス発生器からのアドレス信号に基づいて画像メモリ41から元画像71の1つの画素の画素値が読み出され、アドレス発生器では当該画素に対応する繰り返し領域711中の位置を示すアドレス信号も生成され、閾値マトリクス72における1つの閾値が特定されてマトリクス記憶部42から読み出される。そして、画像メモリ41からの画素値とマトリクス記憶部42からの閾値とが比較器43にて比較されることにより、出力画像である2値の網点画像における当該画素の位置(アドレス)の画素値が決定される。
例えば、図12に示す多階調の元画像71において、画素値が閾値マトリクス72の対応する閾値よりも大きい位置には画素値「1」が付与され(すなわち、インクの吐出が行われ)、画素値が閾値以下の位置には画素値「0」が付与される(インクの吐出が行われない。)。このようにして、本体制御部4では、元画像71が閾値マトリクス72を用いて網点化され、後述する印刷時における複数の吐出口2111からのインクの吐出のON/OFFを示す網点画像のデータが生成される。
図6の印刷装置1では、元画像において最初に印刷される部分の網点画像のデータが生成されると、移動制御部45(図8参照)が紙送り機構3を駆動することにより印刷用紙6の走査方向への移動が開始され(ステップS15)、網点画像のデータの生成処理に並行して、印刷用紙6の移動に同期しつつ各吐出ユニット211の複数の吐出口2111からのインクの吐出が吐出制御部44により制御される(ステップS16)。
網点画像の画素列の数(すなわち、幅方向に並ぶ画素数)はヘッド21の複数の吐出ユニット211の吐出口2111の数と同じとされ(または、複数の吐出口2111の数よりも少なくされ)、ヘッド21が印刷用紙6に対して走査方向に1回相対的に移動するのみで、印刷用紙6上の各位置をいずれかの吐出口2111が通過するようになっている。そして、ヘッド21の印刷用紙6に対する相対移動に並行して、各吐出口2111の印刷用紙6上の吐出位置に対応する網点画像の画素値が「1」である場合には当該吐出位置にインクが吐出され、網点画像の画素値が「0」である場合には当該吐出位置にはインクが吐出されないことにより、印刷用紙6の全体に網点画像が印刷される。網点画像の全体が印刷されると、印刷用紙6の移動が停止され、印刷装置1における印刷動作が終了する(ステップS17)。
次に、図9に示すステップS11において印刷されたテストパターンが図11に例示するものとなり、ステップS12においてヘッド21に異常吐出ユニットが存在すると確認された場合の作業者の作業および印刷装置1の動作について説明する。
作業者により印刷されたテストパターンから図1に示す吐出ユニット211dによる描画位置が(−Y)方向へ2画素ずれていることが確認されると、作業者が異常吐出ユニットの番号およびずれ量(ずれの方向も含む。)を図6に示すコンピュータ11に入力し、入力された情報は適宜RAM103(図7参照)に記憶される。
次に、図8に示す閾値マトリクス変更部52により閾値マトリクスの修正が行われ(ステップS13)、修正後の閾値マトリクス(詳細については後述する。)が本体制御部4に出力されてマトリクス記憶部42に記憶される。その後、比較器43にて修正後の閾値マトリクスの閾値と画像メモリ41にて記憶される元画像の画素値とが比較されることにより元画像が網点化され、図5に示す網点画像802aのデータが生成される(ステップS14)。
図13は閾値マトリクスの一部を拡大して示す図であり、図2に示す網点ドット821のうち吐出ユニット211dにより描画が行われる画素列(異常画素列811)に重なる網点ドット821近傍の領域に対応する。図14は閾値マトリクス変更部52による修正後の閾値マトリクスの図13に対応する部分を示す図である。図13および図14では、吐出ユニット211a〜211dに対応する閾値の列に符号A〜Dを付しており、図4に示す異常画素列811に対応する列(すなわち、Dが付された列)に符号721を付しており、異常画素列811に隣接する描画画素が存在する隣接画素列812に対応する列(すなわち、Cが付された列)に符号722を付している。
図13では、説明の便宜上、0から15までの閾値が図13における中心付近に位置する(マトリクスの)要素から外側に位置する要素に向かって順に割り当てられているが、実際の閾値マトリクスでは、複数の網点ドット821を含む領域に対応するマトリクス領域に閾値が順に設定され、1つの網点ドットに対応する部分では中心付近に位置する要素から外側に位置する要素に向かってほぼ一定の間隔にて(すなわち、値が不連続な)閾値が割り当てられる。
閾値マトリクス変更部52(図8参照)は、図13における列721の閾値を、2倍して2を加えたものに修正して図14に示す閾値マトリクスを生成する。これにより、図13において閾値「5」、「2」、「3」、「6」が割り当てられた4つの要素に閾値「12」、「6」、「8」、「14」が割り当てられる。その結果、図13では値が小さい4つの閾値が正方形状に幅方向に2、列方向に2並ぶが、図14では太線にて囲むように、値が小さい4つの閾値が、列722の閾値「0」、「1」、「4」と閾値「0」に幅方向に隣接する列721の閾値「6」となる。これにより、異常画素列811に対するインクの吐出の優先度が他の画素列に対して相対的に低下される。なお、実際には、閾値の変更が行われた後に、閾値の大小関係に従って閾値マトリクスにて1ずつ増加する閾値を順番に再度割り当てする処理が行われる。
以上のように閾値マトリクスが修正されることにより、2×2画素にて描画されるべき異常画素列811に重なる網点ドット821が、図15中に平行斜線にて示すように、隣接画素列812に3つの描画画素が並ぶとともに異常画素列811の1つの描画画素が隣接画素列812の一番上の描画画素に隣接する(上下が反転したL字状の)網点ドット821aとされる。異常画素列811に重なる他の網点ドットに対応する閾値マトリクスの他の部位においても同様の処理が行われるため、最終的に図5に示す網点画像(のデータ)が生成される。
その後、既述の通常の印刷動作と同様に、印刷用紙6上に網点画像の印刷が行われ(ステップS15,S16)、図5に示す網点画像のデータから図4に示す網点画像が印刷される(ステップS17)。
図16は図4に示す実際に印刷される網点画像802bにおいて異常画素列811に重なる網点ドット821bを拡大して示す図であり、画像データが示す網点画像の一部を示す図15に対応する。なお、図16では描画画素を平行斜線にて示している(以下、同様の図においても同様)。網点ドット821bでは、異常画素列811上の描画画素が図15に示す位置から下側に2画素ずれて印刷されるため、隣接画素列812に3つの描画画素が並び、異常画素列811では、3つの描画画素の最も下側の描画画素に幅方向に隣接する1つの描画画素が存在するのみとされる(すなわち、L字状の網点ドット821bが描画される。)。
ところで、図1に示す吐出ユニット211dによる印刷用紙6への吐出が(+Y)方向に2画素ずれる場合、すなわち、図3に示す異常画素列811の2つの描画画素が図3に示す位置よりも4画素上側に位置する場合、図14に示す閾値マトリクスを用いると印刷後に網点ドットが1つの塊とはならない。そこで、このような場合は、閾値マトリクスの全体の上下を反転した上で同様の閾値の修正が行われる(すなわち、図14に示す閾値の並びが上下に反転される。)。これにより、2×2画素の描画画素からなる網点ドットが図15に示す網点ドット821aの上下を反転した形状となり、実際に印刷される網点ドットは図16に示すものを上下反転した形状となる。
以上に説明したように、印刷装置1では、異常吐出ユニットの存在(および描画位置のずれ量)を示す情報がコンピュータ11に入力された場合に、印刷装置1の制御部の一部であるコンピュータ11により閾値マトリクスの修正が行われる。これにより、本体制御部4の制御により、当初の印刷予定の網点画像801a(すなわち、理想網点画像)における異常画素列811に重なる2×2画素の網点ドット821において、隣接画素列812の2つの描画画素が3つの描画画素に変更され、異常画素列811の2つの描画画素が吐出ユニット211dの描画ずれを反映した後の位置において隣接画素列812の3つの描画画素に幅方向に接する1つの描画画素に変更された印刷が行われる。
このような網点ドット821の変形が行われることにより、図4に示すように、印刷された網点ドット821bが1つの塊となり、網点画像においてインクの液滴の吐出ずれの影響による筋状のムラが抑制される。また、印刷装置1では異常吐出ユニットの描画位置のずれ量は不安定であるが、異常画素列811の描画画素が1つとされるため、描画位置のずれ量が変化した場合であっても、印刷画像が受ける影響が低減される。
次に、異常吐出ユニットが存在する場合に、図2に示すもとは異なる大きさの網点ドットが印刷画像において変形される例について説明する。図17は8画素の描画画素の集合である1つの網点ドット822を拡大して示す図である。なお、図17は図2に示す場合よりも網点ドットの間隔が広い理想網点画像の一部を示しており、印刷装置1にて使用される閾値マトリクスも図2の場合とは異なるものとなっている。
図18は、閾値マトリクスの閾値が修正された上で印刷された網点ドット822bを示す図である。図18に示すように、印刷される網点画像の異常画素列811では図17に示す異常画素列811の2つの描画画素に代えて当該2つの描画画素の下に接する1つの画素が描画画素とされ、隣接画素列812では図17に示す3つの描画画素の下に接する画素が描画画素に変更される。
実際には、異常吐出ユニットでは描画位置が図18において下側に2画素ずれているため、元画像と閾値マトリクスとが比較されることにより生成される網点ドット822aは図19に示すものとなっている。網点ドット822aでは、図17に示す網点ドット822において隣接画素列812の描画画素が4つにされるとともに異常画素列811の描画画素が図17に示す異常画素列811の上側の描画画素のみとされる。
図20は図17に示す理想網点画像における網点ドット822よりも高い階調における網点ドット823を示す図であり、網点ドット823では描画画素が正方形状に行方向に3画素、列方向に3画素並ぶ。
図21は、閾値マトリクスの閾値が修正された上で印刷された網点ドット823bを示す図であり、図21に示すように、網点ドット823bでは、異常画素列811において図20に示す3つの描画画素に代えて当該3つの描画画素の下に位置する2つの画素が描画画素とされ、隣接画素列812において図20に示す3つの描画画素と共に当該3つの描画画素の下に接する1つの画素が描画画素とされる。なお、図21では、吐出ユニット211dによる描画位置が図21における上側から下側に向かう方向に3画素ずれているものとする。
元画像と修正された閾値マトリクスとが比較されることにより生成される網点ドット823aは図22に示すものとなっており、網点ドット823aでは、隣接画素列812の描画画素が4つにされるとともに異常画素列811の3つの描画画素が図20に示す異常画素列811の上側の2つの描画画素のみとされる。
図18や図21に示す網点ドットの印刷を実現するために閾値マトリクスが修正される際には、図8に示す演算部5の閾値マトリクス変更部52により、異常画素列811に対応する閾値が大きくされる(ステップS13)。これにより、異常画素列811における描画の優先度が下げられて異常画素列811の描画画素の個数が減少する。また、異常画素列811の優先度の低下により、(通常は)隣接画素列812の描画画素の個数が増加される。
なお、閾値マトリクスの修正により、2×2画素の網点ドットは既述のものとほぼ同様に変形される。
図17に示す理想網点画像における網点ドット822から図18に示す印刷された網点ドット822bへの変形を一般的に表現すると、画像データが示す網点画像の網点ドットのうち異常吐出ユニットが描画を行う異常画素列811に重なる網点ドット822において異常画素列811に2つの描画画素が並ぶ場合に、印刷される網点ドット822bでは、異常吐出ユニットが描画を行わない隣接画素列812に並ぶ描画画素の個数が1つだけ増やされ、異常画素列811の2つの描画画素が異常ユニットの描画ずれを反映した後の位置において隣接画素列812の描画画素に接する1つの描画画素へと変更される。
また、図20に示す理想網点画像における網点ドット823から図21に示す印刷された網点ドット823bへの変形を一般的に表現すると、画像データが示す網点画像の網点ドットのうち異常吐出ユニットが描画を行う異常画素列811に重なる網点ドット823において異常画素列811に3つの描画画素が並ぶ場合に、印刷される網点ドット823bでは、異常吐出ユニットが描画を行わない隣接画素列812に並ぶ描画画素の個数が1つだけ増やされ、異常画素列811の3つの描画画素が2つの描画画素へと変更され、当該2つの描画画素の少なくとも1つは吐出ユニット211dの描画ずれを反映した後の位置において隣接画素列812の描画画素に接する状態とされる。
なお、図17および図20に示す網点ドット822,823が形成される階調では、異常画素列811の両側に隣接画素列812が位置する網点ドットも存在するが、このような場合、一方の隣接画素列812に並ぶ描画画素の個数が1つだけ増やされるとともに、異常画素列811の2つまたは3つの描画画素が、吐出ユニット211dのずれを反映した後の位置において幅方向の両方の隣接画素列の描画画素に(少なくとも一部が)接する1つまたは2つの描画画素へと変更される。
上述の理想網点画像の網点ドットから実際に印刷される網点ドットへの変形規則は、8または9の描画画素の集合である網点ドットに限定されず、異常画素列811に重なる5以上9以下の描画画素の集合である網点ドットに共通して適用される(ただし、異常画素列811に位置する描画画素の数は2以上の場合に限る。)。
また、上記変形規則は、より一般的には、理想網点画像中の5以上9以下の描画画素の集合である網点ドットのうち異常吐出ユニットが描画を行う異常画素列に重なるものにおいて、異常画素列の描画画素の個数が2以上の場合に、当該描画画素が、個数が(1画素以上)50%以下だけ減少され、減少後の描画画素の半分以上が異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において幅方向の隣接画素列の描画画素に接するものへと変更される、と表現することができる。
以上に説明した網点ドットの変形により、5ないし9画素の描画画素の集合の網点ドットが形成される階調においても異常画素列811に重なる網点ドットが1つの塊として印刷されるため、印刷される網点画像の広い階調範囲のハイライト領域においてインクの液滴の吐出ずれの影響によるムラが抑制される。また、異常画素列811の描画画素の数が減少することにより、異常吐出ユニットの描画位置のずれ量が変化した場合であってもこの変化により網点画像が受ける影響が低減される。
また、網点ドットの変形による筋状のムラの抑制は、異常吐出ユニットによる印刷用紙6上の描画位置の走査方向におけるずれ量が3画素以下の場合に適用されることが好ましい。仮に、ずれ量が3画素を超える大きなものである場合には、ずれを吐出時の描画タイミングの電気的修正により3画素以下のずれに容易に補正可能であるからである。
以上、印刷装置1およびその動作、並びに、網点画像を生成する手法について説明したが、印刷装置1では、網点ドットの大きさを変化させることにより階調を表現する網点画像を印刷する際に、描画画素の数が4以上9以下の網点ドットが形成される網点画像のハイライト側の領域において、インクの液滴の吐出ずれの影響による筋状のムラを抑制することができる。また、閾値マトリクスを利用して網点画像を生成することにより、簡単な規則にて閾値マトリクスを修正するのみで画像データが示す網点ドットから実際に印刷される網点ドットへの変形が容易に行われる。
また、印刷装置1により形成される網点ドットの2つの配列方向は共に走査方向に対して45度傾斜し、かつ、互いに垂直であることから、異常画素列811に重なる網点ドットが走査方向に密に並んだり、幅方向に多数並ぶことが防止され、印刷される網点画像の幅方向における筋状のムラが抑制される。
次に、印刷装置1により、異常吐出ユニットが存在する場合に印刷される網点画像の他の例について説明する。図23は図2と同様に2×2画素の網点ドット821(一部の網点ドットの符号を824に変更している。)が形成される階調の網点画像801aを示す図であり、図24は印刷装置1により印刷された網点画像803bを示す図である。以下、図3の場合と同様に、異常画素列811に重なる網点ドットの描画画素が(−Y)方向に2画素ずれて描画されるものとして説明する。
図24に示す網点画像では、吐出ユニット211d(図1参照)にて描画対象となっている異常画素列811の間を2等分した位置に存在する画素列813、すなわち、吐出ユニット211bに対応する画素列813に重なる網点ドット824bが、図23に示す網点ドット824において画素列813の2つの描画画素が1つの描画画素へと変更され、画素列813に隣接するとともに網点ドット824に重なる画素列(以下、「画素列814」という。)の2つの描画画素が3つの描画画素へと変更され、当該3つの描画画素に画素列813の描画画素が幅方向に接する。図23において異常画素列811に重なる網点ドット821は、図4の場合と同様の網点ドット821bへと変形される。
これにより、印刷された網点画像803bでは多数の網点ドット824bが異常画素列811に重なる網点ドット821bと同様にL字状とされるため網点ドット821bが目立たなくなり、結果としてインクの液滴の吐出ずれの影響による筋状のムラがより抑制される。
閾値マトリクスが変更される際には、図9に示すステップS13において、画素列813が特定され、図14の場合と同様に、図23に示す異常画素列811に重なる網点ドット821に対応する閾値の変更と共に画素列813に重なる網点ドット824に対応する閾値の変更も行われる。このとき、画素列813に対応する閾値全体が大きくされることにより、網点ドット824では、画素列813の2つの描画画素のうち下側のものに対応する閾値が画素列814の2つの描画画素の下に接する画素に対応する閾値よりも大きくされる。そして、画像メモリ41(図8参照)にて記憶される元画像と修正後の閾値マトリクスとが比較されることにより、元画像が網点化されて図25に示す網点画像803aが生成される。
図25に示すように、変更後の網点画像803aの画素列813に重なる網点ドット824aでは、画素列814の描画画素が3とされるとともに画素列813の描画画素が図23に示す画素列813の2つの描画画素のうち上側のもののみとされ、異常画素列811に重なる網点ドット821では、図5と同様の網点ドット821aとされる。網点画像803aは印刷装置1により図24に示す網点画像803bとして印刷される。
印刷装置1では、図23に示す網点ドットのピッチより大きなピッチの網点ドットを形成する閾値マトリクスが使用され、かつ、多数の吐出ユニット211が走査方向に並べられる場合は、5以上9以下の描画画素の集合の網点ドットが形成される階調においても、図17ないし図21を参照して説明した異常画素列811に重なる網点ドットの変形とともに、異常画素列811の間を2等分した画素列813に重なる網点ドットの変形が行われてもよい。この場合、異常画素列811と画素列813とが同一の網点ドットに重ならないことが求められる。
画素列813に重なる5以上9以下の網点ドットでは、画素列813の描画画素の数が2である場合に、画素列813に隣接する画素列814(画素列813の両側に画素列814が存在する場合はいずれか一方)の描画画素が1つだけ増やされ、画素列813の2つの描画画素が画素列814の描画画素に幅方向に接する1つの描画画素へと変更される。また、画素列813の描画画素の数が3である場合には、画素列814(画素列813の両側に画素列814が存在する場合はいずれか一方)の描画画素が1つだけ増やされるとともに、画素列813の3つの描画画素が画素列814の描画画素に少なくとも1つが接する2つの描画画素へと変更される。これにより、多くの網点ドットが異常画素列811に重なる網点ドットとほぼ同形状とされるため筋状のムラがさらに抑制される。
多数の吐出ユニット211が走査方向に並べられる場合、多数の網点ドットの変形のために設定される画素列813(図24参照)は、異常画素列811の間を3以上に等分して設定されてもよい。すなわち、異常画素列811の間を吐出ユニットの数の1つの約数(ただし、2以上かつ吐出ユニットの数未満)にて等分した位置に存在する他の画素列に重なる網点ドットが、異常画素列に重なる網点ドットに準じて変形されてよい。
具体的には、網点画像が印刷される際に、図9に示すステップS13において予め定められた約数にて異常画素列間を等分する画素列(以下、「等分画素列」という。)が特定され、理想網点画像中の等分画素列に重なる2×2画素の描画画素の網点ドットに関して閾値マトリクスが修正されることにより、印刷画像において等分画素列に隣接する画素列の2つの描画画素が3つの描画画素に変更され、等分画素列の2つの描画画素が幅方向において3つの描画画素に接する1つの描画画素に変更される。5以上9以下の網点ドットに関しても図17ないし図22を参照して説明した規則に準じて変形が行われる。
次に、印刷装置1の他の動作例について説明する。本動作例に係る印刷装置1のヘッド21の各吐出口2111(図1参照)は、異なる量の微小液滴が吐出可能とされ、本実施の形態ではSサイズ、MサイズおよびLサイズの微小液滴(Sサイズから順に液滴量が増大する。)が吐出される。以下、異常吐出ユニットが存在する場合に、異常吐出ユニットによる吐出が図1に示す(−Y)方向に2画素ずれて行われるものとして説明する。
印刷装置1では、網点画像のハイライト側の領域に属する階調においてSサイズのドットが描画され、中間調の領域に属する階調に向かうに従ってMサイズのドットの割合が増え、さらに、シャドウ側の領域に属する階調に向かうに従ってLサイズのドットの割合が増える。
網点画像が生成される際には、予めS,M,Lサイズ用の閾値マトリクスが準備され、元画像の各画素の画素値がSサイズ用の閾値マトリクス、Mサイズ用の閾値マトリクスおよびLサイズ用の閾値マトリクスのそれぞれの対応する閾値と順に比較される。Mサイズ用の閾値マトリクスにはSサイズ用のものよりも大きい閾値が割り当てられ、Lサイズ用の閾値マトリクスにはMサイズ用のものよりも大きい閾値が割り当てられる。そして、元画像の画素値とS〜Lの各サイズの閾値マトリクスの対応する閾値との比較結果である4値の出力画像が網点画像として取得される。例えば、元画像の画素値がSサイズの閾値マトリクスの閾値以下の場合は液滴の吐出禁止を示す「0」、Sサイズの閾値マトリクスの閾値よりも大きく、Mサイズの閾値マトリクスの閾値以下の場合はSサイズの液滴の吐出を示す「1」、Mサイズの閾値マトリクスの閾値よりも大きく、Lサイズの閾値マトリクスの閾値以下の場合はMサイズの液滴の吐出を示す「2」、Lサイズの閾値マトリクスの閾値よりも大きい場合はLサイズの液滴の吐出を示す「3」が、網点画像の画素値として取得される。
印刷装置1により網点画像の印刷が行われる際には、図9に示すステップS11においてS,M,Lのそれぞれについてテストパターンが印刷され、ヘッド21に異常吐出ユニットが存在するか否かが確認される(ステップS12)。異常吐出ユニットが存在しない場合は通常の網点画像の印刷動作が行われる(ステップS14〜S17)。
一方、異常吐出ユニットが存在する場合には、液滴のサイズ毎に異常吐出ユニットにおける描画位置のずれ量が取得されてコンピュータ11に入力され、各液滴サイズの閾値マトリクスが個別に修正されて網点画像が変更され(ステップS13,S14)、変更後の網点画像が印刷用紙6上に印刷される(ステップS15〜S17)。印刷された網点画像では、図2の場合と同様に、Sサイズの2×2画素の描画画素の集合である網点ドットが形成される階調において、図16と同様の網点ドットの変形が行われ、異常画素列811に重なる網点ドットが1つの塊とされる。
すなわち、異常画素列811に隣接する隣接画素列812のドットの個数が1つだけ増やされ、異常画素列811の描画画素が隣接画素列812のドットに接する1つのドットへと変更され。また、Mサイズの2×2画素の描画画素の集合の網点ドット、および、Lサイズの2×2画素の描画画素の集合である網点ドットにおいてもSサイズの場合と同様の印刷される網点ドットの変形が行われ、異常画素列811に重なる網点ドットが各サイズの描画画素の1つの塊として印刷される。
これにより、印刷装置1にて異なる量のインクが吐出可能とされる場合においても、印刷される網点画像の(ハイライト側の)領域において、インクの液滴の吐出ずれの影響による筋状のムラが抑制される。
なお、図17ないし図21にて示した例と同様に、S〜Lの各サイズの5以上9以下の描画画素の集合である網点ドットにおいて、網点ドットの分離を防止することによる筋状のムラの抑制が行われてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態にて既に述べたようにヘッド21の吐出ユニット211の数は4には限定されず、4以上であればより多くの吐出ユニット211が設けられてよい。
上記実施の形態では、各吐出ユニット211a〜211dは必ずしも幅方向に平行に配置される必要はなく、図1におけるX−Y平面に平行な面内において走査方向に交差する方向であれば様々な方向に向けられてよい。ヘッド21および紙送り機構3により印刷されるテストパターンは異常吐出ユニットの存在が確認可能であれば図10に示すもの以外であってもよい。また、理想網点画像における網点ドットの配列方向は上記実施の形態に示したものに限定されず様々な方向とされてよいが、好ましくは、筋状のムラをより効果的に抑制するために走査方向に対して7度以上83度以下の角度の2方向とされる。
上記実施の形態における閾値マトリクスの閾値の修正では、異常吐出ユニットの描画位置のずれ量(および方向)に応じて閾値に定数を加える(オフセットを加える)処理と定数を乗じる(ゲインを乗じる)処理とが組み合わされるが、いずれか一方の処理が行われるのみでもよい。さらに、異常吐出ユニットの描画位置のずれ量(および方向)に応じて異常画素列811に対応する閾値マトリクスの列の閾値を列方向にずらすことにより描画後の異常画素列811の描画画素が隣接画素列812の描画画素に接するように強制的に網点画像の変形が行われてもよい。なお、閾値がずらされることにより閾値が存在しなくなった閾値マトリクスの要素には、閾値がずらされることにより閾値マトリクスからはみ出した閾値が割り当てられる。
上記実施の形態では、5以上9以下の描画画素の集合の網点ドットにおいて、異常画素列811の両側に隣接画素列812が存在する場合、網点ドットの変形により異常画素列811の描画画素は両側の隣接画素列812の描画画素に接するものとされるが、少なくとも一方に接するのであれば筋状のムラのある程度の抑制が可能である。また、上記実施の形態では、隣接画素列812の描画画素の個数が1つ増やされるが、描画画素の個数が増やされる画素列は異常画素列以外(すなわち、異常吐出ユニットが描画を行わないいずれかの画素列)であれば他のものであってもよい。
印刷装置1はカラー画像の印刷に利用されてもよく、この場合、網点ドットを変形する手法は各色成分に対して適用可能である。また、上記実施の形態では、多数の吐出ユニット211が設けられて2以上の異常吐出ユニットが散在する場合には、各異常吐出ユニットに対応して網点ドットの変形が行われる。
上記実施の形態における網点ドットを変形する手法は、網点ドットが規則的に整列されるAM網点画像のみならず、網点ドットの中心がランダムに配置され、階調の増加とともに網点ドットが成長する網点画像(いわゆる、AMスクリーニングとFMスクリーニングとのハイブリッドスクリーニングによる網点画像)に適用されてもよい。
上記実施の形態ではヘッド21に対して印刷媒体(印刷用紙6)が移動するが、印刷媒体に対してヘッド21が移動してもよい。また、印刷時に、ヘッド21が印刷媒体の各描画位置を1回だけ通過するのであれば、ヘッド21は主走査方向(上記実施の形態の走査方向に対応する。)に移動される毎に主走査方向に垂直な副走査方向に移動される2次元の走査が行われてもよい。
一の実施の形態に係る印刷装置の吐出ユニットを示す底面図である。 画像データが示す網点画像の図である。 異常吐出ユニットが存在する場合に印刷される網点画像を示す図である。 異常吐出ユニットが存在する場合に印刷される網点画像を示す図である。 画像データが示す網点画像の図である。 印刷装置を示す図である。 コンピュータの内部構成を示す図である。 印刷装置の機能構成を示すブロック図である。 印刷装置が印刷を行う際の動作および作業の流れを示す図である。 テストパターンを示す図である。 異常吐出ユニットが存在する場合に印刷されるテストパターンを示す図である。 閾値マトリクスおよび元画像を抽象的に示す図である。 閾値マトリクスの一部を示す図である。 閾値マトリクスの一部を示す図である。 画像データにおける網点ドットを示す図である。 印刷される網点ドットを示す図である。 画像データにおける網点ドットを示す図である。 印刷される網点ドットを示す図である。 画像データにおける網点ドットを示す図である。 画像データにおける網点ドットを示す図である。 印刷される網点ドットを示す図である。 画像データにおける網点ドットを示す図である。 画像データが示す網点画像の図である。 印刷される網点画像を示す図である。 画像データが示す網点画像の図である。
符号の説明
1 印刷装置
3 紙送り機構
4 本体制御部
6 印刷用紙
11 コンピュータ
21 ヘッド
72 閾値マトリクス
91,92 (網点ドットが配列される)方向
211,211a〜211d 吐出ユニット
821,821a〜821c,822,822a,822b,823,823a,823b,824,824a,824b 網点ドット
801a,801b,802a,802b,803a,803b 網点画像
811 異常画素列
812 隣接画素列
813,814 画素列
831,832 テストパターン
2111 吐出口

Claims (8)

  1. インクジェット方式にて網点画像を印刷する印刷装置における印刷方法であって、
    前記印刷装置が、
    インクの液滴を吐出するヘッドと、
    前記ヘッドに対して印刷媒体を相対的に走査方向に移動する移動機構と、
    を備え、
    印刷時に、前記ヘッドが前記印刷媒体の各位置を1回だけ通過し、
    前記ヘッドが、それぞれが前記走査方向に対して交差する方向に伸びるとともに前記走査方向に配列された複数の吐出ユニットを有し、
    前記複数の吐出ユニットのそれぞれが、一定のピッチにて配列された複数の吐出口を有し、
    印刷される画像において前記走査方向に平行に画素が並ぶ複数の画素列が、前記走査方向に垂直な幅方向において前記複数の吐出ユニットの吐出口に順番に繰り返し対応しており、
    前記印刷方法が、
    a)テストパターンを印刷媒体に印刷する工程と、
    b)前記印刷媒体に印刷された前記テストパターンから前記複数の吐出ユニットのうち前記走査方向にずれて液滴の吐出を行う異常吐出ユニットが存在するか否かを確認する工程と、
    c)前記b)工程にて前記異常吐出ユニットの存在が確認された場合に、印刷予定の理想網点画像において液滴により描画が行われる描画画素の集合である網点ドットのうち、前記走査方向および前記幅方向に2つの描画画素が並び、かつ、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に重なる網点ドットにおいて、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に隣接する画素列の2つの描画画素を3つの描画画素に変更し、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列の2つの描画画素を、前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記3つの描画画素に前記幅方向に接する1つの描画画素に変更した網点画像を印刷媒体に印刷する工程と、
    を備えることを特徴とする印刷方法。
  2. 請求項1に記載の印刷方法であって、
    前記c)工程において、
    前記理想網点画像中の5以上9以下の描画画素の集合である網点ドットのうち前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に重なるものにおいて、
    前記異常吐出ユニットが描画を行わないいずれかの画素列に並ぶ描画画素の個数が1つだけ増やされ、
    前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に2つの描画画素が並ぶ場合に、当該2つの描画画素が、前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記幅方向の少なくとも一方の画素列に存在する描画画素に接する1つの描画画素へと変更され、
    前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に3つの描画画素が並ぶ場合に、当該3つの描画画素が、前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記幅方向の少なくとも一方の画素列に存在する描画画素に少なくとも1つが接する2つの描画画素へと変更されることを特徴とする印刷方法。
  3. 請求項1に記載の印刷方法であって、
    前記c)工程において、前記理想網点画像中の5以上9以下の描画画素の集合である網点ドットのうち前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に重なるものにおいて、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列の描画画素の個数が2以上の場合に、当該描画画素が、個数が50%以下だけ減少され、減少後の描画画素の半分以上が前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記幅方向の少なくとも一方の画素列の描画画素に接するものへと変更されることを特徴とする印刷方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の印刷方法であって、
    前記異常吐出ユニットによる描画位置の前記走査方向におけるずれ量が3画素以下であることを特徴とする印刷方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の印刷方法であって、
    前記理想網点画像において、網点ドットが互いに垂直な2方向に等間隔にて配列されており、前記2方向のそれぞれが、前記走査方向に対して7度以上83度以下の角度にて傾斜することを特徴とする印刷方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の印刷方法であって、
    前記c)工程において、前記複数の吐出ユニットの数の1つの約数であって2以上かつ前記複数の吐出ユニットの数未満のものが予め定められており、前記異常吐出ユニットにて描画対象となっている画素列の間を前記1つの約数にて等分した位置に存在する他の画素列が特定され、
    前記印刷媒体に網点画像が印刷される際に、前記理想網点画像において描画画素の集合である網点ドットのうち、前記走査方向および前記幅方向に2つの描画画素が並び、かつ、前記他の画素列に重なる網点ドットにおいて、前記他の画素列に隣接する画素列の2つの描画画素が3つの描画画素に変更され、前記他の画素列の2つの描画画素が前記幅方向において前記3つの描画画素に接する1つの描画画素に変更されることを特徴とする印刷方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の印刷方法であって、
    2次元に閾値が配列された閾値マトリクスが予め準備されており、前記理想網点画像が多階調の元画像の画素値と前記閾値マトリクスの閾値とを比較した場合に生成される網点画像であり、
    前記c)工程において、前記閾値マトリクスの閾値が修正された上で前記元画像の画素値と前記閾値マトリクスの閾値とが比較されることにより、前記理想網点画像における網点ドットの変形が行われることを特徴とする印刷方法。
  8. インクジェット方式にて網点画像を印刷する印刷装置であって、
    インクの液滴を吐出するヘッドと、
    前記ヘッドに対して印刷媒体を相対的に走査方向に移動する移動機構と、
    前記ヘッドおよび前記移動機構を制御する制御部と、
    を備え、
    印刷時に、前記ヘッドが前記印刷媒体の各位置を1回だけ通過し、
    前記ヘッドが、それぞれが前記走査方向に対して交差する方向に伸びるとともに前記走査方向に配列された複数の吐出ユニットを有し、
    前記複数の吐出ユニットのそれぞれが、一定のピッチにて配列された複数の吐出口を有し、
    印刷される画像において前記走査方向に平行に画素が並ぶ複数の画素列が、前記走査方向に垂直な幅方向において前記複数の吐出ユニットの吐出口に順番に繰り返し対応しており、
    前記ヘッドおよび前記移動機構により予め印刷媒体に印刷されたテストパターンに基づいて前記走査方向にずれて液滴を吐出する異常吐出ユニットの存在を示す情報が前記制御部に入力された場合に、前記制御部の制御により、印刷予定の理想網点画像において液滴により描画が行われる描画画素の集合である網点ドットのうち、前記走査方向および前記幅方向に2つの描画画素が並び、かつ、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に重なる網点ドットにおいて、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列に隣接する画素列の2つの描画画素を3つの描画画素に変更し、前記異常吐出ユニットが描画を行う画素列の2つの描画画素を、前記異常吐出ユニットの描画ずれを反映した後の位置において前記3つの描画画素に前記幅方向に接する1つの描画画素に変更した網点画像が印刷媒体に印刷されることを特徴とする印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015051584A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 東芝テック株式会社 画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2015174217A (ja) * 2014-03-12 2015-10-05 セイコーエプソン株式会社 印刷制御装置および印刷制御方法

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