JP2009285627A - 除電除塵装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気供給源からの空気を放電針の針先付近へ供給してイオンを除電除塵対象物へ吹き付ける空気供給手段と、空気供給手段による放電針の針先付近への空気の供給状態を第一状態と第一状態とは異なる第二状態との間で繰り返し制御する空気制御手段と、空気制御手段における1回当たりの第一状態の時間を変更する変更手段とを備え、第一状態は空気を供給する状態であり、第二状態は空気の供給を停止する状態である、又は、第一状態は空気を強く供給する状態であり、第二状態は空気を弱く供給する状態である。
【選択図】図6
Description
しかしながら、上述した除塵装置では射出時間が固定であるため、空気供給源の能力や高速除電するか否かなどに応じてより適した射出時間で除塵を行うことができないという問題がある。
この発明によると、1回当たりの第一状態の時間を変更できるので、空気供給源の能力や高速除電するか否かなどに応じてより適した空気供給時間で除塵を行うことができる。
第一状態の時間を調整する場合、作業者に空気供給時間を選択させてもよい。
この発明によると、塵埃を筺体内に吸い込むことができ、再び除電除塵対象物に付着することを防止できる。
本発明の実施形態1を図1ないし図11によって説明する。
(1)除電除塵装置の概略
図1は本発明の実施形態1に係る除電除塵装置1(除電除塵装置の一例)を表側から見た斜視図であり、図2は除電除塵装置1を裏側から見た斜視図である。除電除塵装置1は空気をイオン化して除電除塵対象物に吹き付けることにより、除電除塵対象物を除電、除塵するための装置である。
筺体11の上部にはコロナ放電によって空気をイオン化するタイプのイオン発生器16(以下「イオナイザ」という)が設けられている。イオナイザ16は処理空間15の上方に設けられており、外部のエアコンプレッサ(空気供給源の一例)から供給される圧縮空気をイオン化して処理空間15内に向けて吹き付ける。
また、例えば静電気によって塵埃が付着した除電除塵対象物の場合は、イオン化した空気を吹き付けて除電することにより静電気による付着力を失わせ、風圧によって塵埃を飛散させることにより塵埃を除塵することができる。
図3は、除電除塵装置1の要部構成を示すブロック図である。除電除塵装置1は、制御回路35、継手19、20、21、レギュレータ22、圧力センサ23、エアバルブ24、イオナイザ16、光電センサ25、動作設定部26、排気ファン27、操作パネル28などを備えている。
圧力センサ23は、エアバルブ24よりも上流に配置されており、空気供給流路部内の空気の圧力を検出して制御回路35に出力する。圧力センサ23としては例えば隔膜(ダイアフラム)の歪を電気信号に変換するダイアフラム式の圧力センサ23を用いることができる。図示するように圧力センサ23はレギュレータ22とエアバルブ24との間の空気の圧力を測定する。
排気ファン27は、モータと当該モータによって回転駆動されるファンなどで構成されている。除電除塵対象物に吹き付けられたイオン化空気は排気ファン27によって開口から筺体11内に吸引され、筺体11の背面に設けられている排気ダクト36(図2参照)から外部に排気される。なお、排気ダクト36に図示しない連通ダクトを接続して集塵フィルタなどに集塵空気を案内することにより、塵埃をフィルタに集めるようにしてもよい。
図4は、イオナイザ16の内部構造を示す模式図である。イオナイザ16は、イオン生成室16a、イオン生成室16a内に配置されている放電針16b、接地電極16cなどを有している。接地電極16cは金属の筒状部材で構成されており、イオン生成室16aにネジ固定されている。イオン生成室16aには空気供給流路部からイオン生成室16a内に空気を流入させる空気流入口16d、空気流入口16dから流入した空気を外部へ放出する空気放出口16eが形成されている。イオナイザ16は放電針16bに交流電圧を印加して接地電極16cとの間にコロナ放電を起こすことにより、放電針16bの周囲の空気をプラスイオンとマイナスイオンとに交互にイオン化する。
図5は動作設定部26の模式図であり、図6は動作設定部26によって設定される設定項目を示す模式図である。図2に示すように動作設定部26は除電除塵装置1の背面側に設けられている。図5に示すように動作設定部26は6つのディップスイッチSW1〜SW6を有しており、各ディップスイッチ(以下「スイッチ」という)はそれぞれ1(ON)又は0(OFF)が選択的に設定される。
ここで外部入力とは、筺体11に設けられているインタフェース部41(図2参照)を介して外部から入力される信号(外部入力信号)をいい、作業者は外部入力信号を入力することによっても除電除塵装置1を作動させることが可能である。
言い換えると、スイッチSW4は、空気供給流路部の開閉を繰り返すことにより除電除塵対象物にイオン化空気を間欠的に吹き付けるか、又は空気供給流路部を開いた状態を維持して連続して吹き付けるかを作業者が選択するためのスイッチである。
ここでパルス信号の周波数とは1秒当たりに出力されるパルス数をいい、デューティ比とはパルス周期中においてパルス信号がONである時間の割合をいう。
図8は、エアコンプレッサの能力が高い場合の1回当たりの空気供給時間とイオン生成室16a内の空気の圧力との関係を模式的に示すグラフである。前述したように本実施形態では周波数が固定であり、したがってパルス周期が固定であるので、空気供給時間を短くするとその分だけエアバルブ24の閉時間が長くなる。エアバルブ24より上流側の空気の圧力は閉時間に比例して上昇するので、空気供給時間を短くするとその分だけエアバルブ24の閉時間が長くなることにより、エアバルブ24を開いたときにイオン生成室16aに供給される空気の圧力が高くなる。逆に、空気供給時間を長くするとその分だけ閉時間が短くなり、エアバルブ24を開いたときにイオン生成室16a内に供給される空気の圧力は相対的に低くなる。
なお、図8に示すグラフではエアバルブ24を開いているときのイオン生成室16a内の圧力は時間が経過しても一定であるが、このグラフは空気供給時間が短いときと長いときとでイオン生成室16a内に供給される空気の圧力が異なることを概念的に説明するためのものであり、実際にはエアバルブ24を開いているときのイオン生成室16a内の圧力は一定とは限らない。
図10は制御回路35に入出力される信号のタイミングチャートであり、図11は動作設定部26の設定の一例を示す模式図である。以下、動作設定部26が図11に示すように設定されているものとして除電除塵装置1の作動を説明する。
光電センサ25から検出信号が出力されてからT1ミリ秒[ms]が経過すると、制御回路35は排気ファン27に駆動信号を出力し、排気ファン27が動作を開始する。
除電除塵対象物が移動して投光器25aから発光された光が受光器25bに入光すると、光電センサ25の検出信号がOFFになる。制御回路35は検出信号がOFFになってからT4ミリ秒が経過すると、イオナイザ16への放電許可信号の出力を停止するとともに、エアバルブ24へのパルス信号の出力を停止する。これによりイオナイザ16でのコロナ放電が停止するとともに、エアバルブ24が閉状態となる。
図示する例では除電除塵対象物が搬出された後に再度光電センサ25から検知信号42が出力されている。しかしながら検知信号42はイオナイザ16が停止する前であるため無視される。
エアコンプレッサの能力が高過ぎると空気供給流路部内の圧力が過度に高くなり、それにより配管が破損する虞がある。逆にエアコンプレッサの能力が低過ぎると空気供給流路部内の圧力が過度に低くなり、それによりエアバルブ24を開いたときのイオン生成室16a内の空気の圧力が異常放電圧力以下となって除電不良やオゾンの大量発生が起きる虞がある。
また、本実施形態では第一の異常状態であるか第二の異常状態であるかを識別可能に外部に報知するので、作業者は異常の発生原因を把握し易い。
以上説明した除電除塵装置1によると、エアコンプレッサの能力が低くて供給される空気の圧力が低い場合は動作設定部26によって1回当たりの空気供給時間を短くすることにより異常放電を抑制することができる。逆にエアコンプレッサの能力が高くて供給される空気の圧力が高い場合は動作設定部26によって1回当たりの空気供給時間を長くすることにより高速除電を行うことができる。よって除電除塵装置1によると、エアコンプレッサの能力や高速除電するか否かなどに応じてより適した空気供給時間で除電、除塵を行うことができる。
よって除電除塵装置1によると、イオン化された空気を間欠的に放出する動作を実行しつつ圧力異常時に所定の異常時処理を実行できる。
次に、本発明の実施形態2を図12によって説明する。
実施形態2では、実施形態1においてスイッチSW5によって設定されていた「パルスモード切替」を、圧力センサ23によって測定される空気供給流路部内の空気の圧力に応じて自動で設定する。
例えば、作業者はエアコンプレッサの能力を的確に把握できず、それにより空気供給時間を長くするべきか短くするべきか迷う場合もあり得る。実施形態2によると、圧力センサ23によって測定された圧力に応じて制御回路35が空気供給時間を設定するので、作業者がエアコンプレッサの能力を的確に把握していなくても空気供給時間を適切に設定することができる。
実施形態2はその他の点において実施形態1と実質的に同一である。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
16…イオナイザ(イオン発生器)
16b…放電針
19〜21…継手(空気供給手段)
23…圧力センサ
24…エアバルブ(空気制御手段)
26…動作設定部(変更手段、選択手段)
27…排気ファン
29〜34…チューブ(空気供給手段)
35…制御回路(電圧印加手段、空気制御手段、及び変更手段、設定手段)
Claims (4)
- 放電針と、
前記放電針に電圧を印加してイオンを発生させる電圧印加手段と、
空気供給源からの空気を前記放電針の針先付近へ供給して前記イオンを除電除塵対象物へ吹き付ける空気供給手段と、
前記空気供給手段による前記放電針の針先付近への空気の供給状態を第一状態と前記第一状態とは異なる第二状態との間で繰り返し制御する空気制御手段と、
前記空気制御手段における1回当たりの前記第一状態の時間を変更する変更手段とを備え、
前記第一状態は空気を供給する状態であり、前記第二状態は空気の供給を停止する状態である、又は、前記第一状態は空気を強く供給する状態であり、前記第二状態は空気を弱く供給する状態である除電除塵装置。 - 前記変更手段は、1回当たりの前記第一状態の時間と前記第二状態の時間との和を一定に保ちつつ、前記第一状態の時間を変更する請求項1に記載の除電除塵装置。
- 前記変更手段は、互いに異なる複数の時間が予め設定されている設定手段と、前記設定手段に設定されている時間を作業者が選択するための選択手段とを有し、前記第一状態の時間を前記選択手段で選択された時間に変更する請求項1又は請求項2に記載の除電除塵装置。
- 前記放電針を備えるイオン発生器と、
排気ファンを有する筺体とを備え、
前記イオン発生器を前記筺体内の上方に設けて、前記イオン発生器より除電除塵対象物にイオン化された空気を吹き付け、その吹き付けられた空気を前記筺体内の下方に配置された前記排気ファンにて吸い込むよう構成されている請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の除電除塵装置。
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