JP2009284819A - 選択的造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法 - Google Patents

選択的造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法 Download PDF

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Abstract

【課題】臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法、および当該方法にて得られた造血系幹細胞又は前駆細胞を提供する。
【解決手段】臍帯血、胎盤または羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞を、臍帯、胎盤又は羊膜由来の組織抽出物とサイトカイン存在下において、非接触状態で、共培養することを特徴とする、選択的なCD133陽性を含む造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、臍帯血、胎盤または羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞を、臍帯、胎盤又は羊膜由来の組織抽出物とサイトカイン存在下において、非接触状態で、共培養することを特徴とする、造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法に関する。特に、CD133陽性細胞を選択的に培養及び/又は増幅可能な造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法に関する。
血液中には、生体機能を司る血球細胞として、酸素運搬に関わる赤血球系、血小板を産生する巨核球系、感染防御に関わる顆粒球、単球/マクロファージなどの骨髄球系、免疫を担当するT細胞・B細胞などのリンパ球系の各細胞系列がある。血球細胞のいずれの細胞も、共通の起源である造血系幹細胞より分化・成熟することにより、一生を通じて維持、産生されている。
造血系幹細胞は、リンパ球、赤血球、血小板等の機能細胞に分化し得る多能性と、そのような多能性を維持したまま、自己複製能を兼ね備えており、造血制御機構によって造血系幹細胞が枯渇しないように自己複製を行うと共に、各種血球細胞に分化・成熟していく。
これまでの多くの研究から、造血系幹細胞が各種血球細胞へ分化する過程は、多段階の分化決定によって各血球系列への分化が方向づけられていることがわかっている。
造血系幹細胞は、まず骨髄球系及びリンパ球系の2系列へ方向づけられ、それぞれ骨髄系幹細胞(CFU-GEMM)及びリンパ球系幹細胞へ分化する。さらに骨髄系幹細胞はBFU-E、CFU-Eを経て赤血球に、CFC-MEGを経て好中球に、EO-CFCを経て好酸球に、CFU-GMを経て単球・好中球・好塩基球になる。またリンパ球系幹細胞は、T前駆細胞を経てT細胞に、B前駆細胞を経てB細胞になる。
骨髄系幹細胞及びこれから派生する各種前駆細胞の特定方法については、各種サイトカインの存在下における半流動性培地中にできるコロニーの性状によって、これらの細胞を特定するいわゆるコロニー形成法が知られている。この方法によって、骨髄系幹細胞である顆粒球・赤血球系・単球系・巨核球系コロニー形成細胞(CFU-GEMM)及び前駆細胞である顆粒球・マクロファージコロニー形成細胞(CFU-GM)、赤血球バースト形成細胞(BFU-E)、巨核球コロニー形成細胞(CFU-MEG)、好酸球コロニー形成細胞(EO-CFC)等の骨髄系の前駆細胞を特定することが可能である(非特許文献1)。
ヒトにおいて、生体外でコロニーを形成する前駆細胞が、細胞表面抗原であるCD34分子を発現している細胞集団に濃縮されることから(非特許文献2)、Berensonらは血球細胞死滅処理したがん患者へCD34陽性細胞の移植を試みたところ、造血系の再構築が認められ、造血能を有する造血系幹細胞はCD34陽性細胞の集団に含まれることが臨床的にも認められるようになった(非特許文献3)。
一方、造血系幹細胞は、主として骨髄、臍帯血などに存在し、さらに末梢血中にも存在することが明らかにされている(非特許文献4)。
造血再構築能を有する細胞である造血系幹細胞は、主として骨髄中に多く存在することが知られている。このため、骨髄移植治療をおこなうことによって、一生涯にわたり各種血球細胞を産生する造血系幹細胞を提供者(ドナー)から、受容者(レシピエント)の骨髄に生着させ、血液に関連する各種疾患を根治できるのではないかと考えられた。初期には実験的治療法であったものの、現在では確立された治療法となった。急性白血病をはじめとする腫瘍性血液疾患や、重症免疫不全、アデノシンデアミナーゼ欠損症、再生不良性貧血等の疾患に対し、骨髄移植治療が施されている。
さらに、これら造血系幹細胞が少量ながら、末梢血にも存在することが明らかになるにつれ、コロニー刺激因子製剤(CSF)を投与して、造血系幹細胞を含む末梢血を用いた移植も普及しつつある(非特許文献5、6)。この方法は、骨髄移植が大量の骨髄細胞を必要とするためドナーの心身への負担が大きいのに対して、ドナーに対して心身への負担が軽減され、また白血球や血小板の回復が早いという利点がある。
加えて、臍帯血が骨髄と同程度の造血系幹細胞を含むことが明らかにされ、移植治療に有用であることが明らかにされた(非特許文献7)。臍帯血は、骨髄や末梢血と比べて重症の急性移植片対宿主病(GVHD)の発生率が低く、その有用性が期待されている。しかし、臍帯血は採取量の少なさが問題とされ、1個体に由来する臍帯血では、体重40kg程度までのレシピエントにのみ、移植可能であると考えられている(非特許文献4)。
臍帯からは少量の臍帯血しか得られないため、結果的に得られる造血幹細胞または前駆細胞の量は必然的に制限される。このため、骨髄だけではなく、臍帯血由来のヒト造血幹細胞または前駆細胞の試験管内の増幅への関心が高まっている。
上記理由から、造血幹細胞または前駆細胞の移植のためには、所望の造血幹細胞または前駆細胞を大量に得る技術の開発が極めて切望されている。この種の造血幹細胞または前駆細胞を大量に増幅するために、各種の方法及び最適な培養条件への開発が試みられてきている。そして、いくつかの特許出願がされている(参照:下記先行特許文献)。
特開平10-295369(特許文献1)では、「哺乳動物由来のストローマ細胞と造血幹細胞を共培養することにより造血幹細胞を増殖する方法」を開示している。
なお、本文献は、「ストローマ細胞株ならびにサイトカイン存在下で全血球細胞の増殖において、投入後7日目で全血球細胞数の増加倍率は70倍以上になり、投入後10日目では全血球細胞数の増加倍率は270倍以上になること」を開示している。しかし、本文献は、「CD34強陽性細胞数については、投入後7日目で増加倍率は約6倍、投入後10日目での増加倍率はわずか約9倍になること」を開示している。
すなわち、本文献に記載の方法は、CD34強陽性細胞、CD133陽性細胞等を選択的に増幅することができないと考えられる。
特開2002-6520(特許文献2)では、「ヒト臍帯血から得られる造血支持能を有する細胞を体外で増幅させて造血幹細胞を得ること」を開示している。
なお、増幅対象細胞は、CD34陰性及びCD45陰性細胞である。
特開2004-222502(特許文献3)では、「ヒト造血幹細胞または前駆細胞を、ヒト胎盤組織または臍帯組織由来のストローマ細胞の共存下で培養する方法」を開示している。
なお、本文献では、造血幹細胞または前駆細胞は、同一由来のヒト胎盤組織または臍帯組織由来のストローマ細胞の共存下で培養することを対象としている。
特表2007-525231(特許文献4)では、「子宮内膜細胞を用いた造血幹細胞または前駆細胞の培養及び増幅方法」を開示している。
本発明とは、子宮内膜細胞を用いる点において明らかに異なる。
特開平10-295369号公報 特開2002-6520号公報 特開2004-222502号公報 特表2007-525231号公報 Lu, L. et al. ; Exp. Hematol., 11, 721, 1983 Ema, H. et al. ; Blood, 75, 1941, 1990 Berenson, R. J. et al. ; Blood, 77, 1717, 1991 Emerson, S. G. et al. ; Blood, 87, 3082-3088, 1996 Takaue, Y. ; J. Hematother., 2,513, 1993 Russell, N. H. et al ; Lancet ,341, 1482, 1993 Kurtzberg, J. et al ; New EnglandJ. Med., 335, 157, 1996
以上のように、造血系幹細胞の増幅方法は多数の報告がある。しかし、幼弱な造血系幹細胞特にCD133陽性細胞を選択的に培養及び/又は増幅可能な方法については報告がされていない。しかし、造血再構築能が特に強い、幼弱な造血系幹細胞であるCD133陽性細胞について、移植応用への期待が高まっており、選択的なCD133陽性細胞を培養・増幅する方法の構築が課題となっている。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、臍帯血、胎盤または羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞を、臍帯、胎盤又は羊膜由来の組織抽出物とサイトカイン存在下において、非接触状態で、共培養することにより、CD133陽性細胞を選択的かつ効果的に増幅可能であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の主要部は以下の内容から構成される。
1.臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞を、臍帯、胎盤又は羊膜由来の組織抽出物とサイトカイン存在下において非接触状態で共培養することを特徴とする造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法。
2.前記造血系幹細胞若しくは前駆細胞を、非自己の組織抽出物とサイトカイン存在下において非接触状態で共培養することを特徴とする前項1の方法。
3.選択的に培養及び/又は増幅されたCD133陽性細胞が、全細胞中に約4〜10%存在することを特徴とする前項1又は2の方法。
4.前記造血系幹細胞若しくは前駆細胞の由来が、臍帯血由来である前項1〜3のいずれか1に記載の方法。
5.前記組織抽出物の由来が、臍帯由来である前項1〜4のいずれか1に記載の方法。
6.前項1〜5のいずれか1の方法で得られた造血系幹細胞又は前駆細胞。
本発明では、CD133陽性細胞を選択的かつ効率的に培養・増幅が可能である。さらに、非接触状態で培養するため、目的の増幅したCD133陽性細胞を含む造血系幹細胞又は前駆細胞を簡単に回収(精製)することができる。
加えて、幼弱(未熟)なCD133陽性細胞を選択的に増幅できるので、従来の造血系幹細胞又は前駆細胞と異なり、培養・増幅過程でおきる分化を抑制する必要性が低い。
(造血系幹細胞)
本発明の「造血系幹細胞」は、あらゆる種類の血球に分化する能力を有するとともに造血再構築能を有する細胞である。主に骨髄、臍帯血、脾臓あるいは肝臓中に存在し、微量ながら末梢血にも存在する。
なお、「幹細胞」は、多能性造血系幹細胞及びこれから分化したリンパ球系幹細胞、骨髄系幹細胞(CFU-GEMM)を意味する。これら細胞はCD34、CD133陽性細胞である。
(前駆細胞)
本発明の「前駆細胞」は、造血系幹細胞から各系統の血液細胞が分化形態学的には同定できないが、すでに赤血球系など一方向の血液細胞にしか分化し得ない細胞を意味する。
具体的には血小板コロニー形成細胞(CFC-MEG)、好酸球コロニー形成細胞(EO-CFC)、顆粒球単球コロニー形成細胞(CFU-GM)、赤血球形成細胞(BFU-E、CFU-E)、T前駆細胞、B前駆細胞などである。これらはいずれもCD34陽性細胞である。
(造血系幹細胞若しくは前駆細胞)
本発明の「造血系幹細胞若しくは前駆細胞」は、臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞を対象とする。特に、本発明の「造血系幹細胞若しくは前駆細胞」は、臍帯血由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞が好ましい。
(CD133陽性細胞)
本発明の「CD133陽性細胞」は、抗原表現型の一つであるCD133を発現している細胞を意味する。CD133遺伝子は、造血系幹細胞又は前駆細胞、網膜芽細胞腫、血管芽細胞、神経幹細胞などで発現が認められる。また、CD133抗体は、骨髄、臍帯血、末梢血で陽性となる。CD133陽性の造血系幹細胞又は前駆細胞は、ほとんどがCD34陽性であるが、CD34陽性の中でも、特に幼弱な造血系幹細胞又は前駆細胞であることがわかっている。なお、CD133は、5回膜貫通レセプターの糖タンパク質である。
なお、抗原表現型とは、哺乳動物の細胞表面上、好ましくはヒト血球細胞上に存在する分化抗原の表現型を意味する。通常、この種の抗原はCDの番号をもって分類される。CDは"cluster of differentiation"の略で、モノクローナル抗体によって認識される抗原の一かたまり(cluster)を意味する。
さらに、本発明の造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法で得られたCD133陽性細胞は、培養・増幅された全細胞中に約4%〜約10%、好ましくは約5%〜10%、より好ましくは6〜10%含まれる。
(CD34陽性細胞)
本発明の「CD34陽性細胞」は、抗原表現型の一つであるCD34を発現している細胞を意味し、具体的には、造血系幹細胞、HPP-CFC等の造血系幹細胞、リンパ球系幹細胞、骨髄系幹細胞等の幹細胞、T前駆細胞、B前駆細胞、BFU-E、CFU-E、CFU-MEG、EO-CFC、CFU-GM等の前駆細胞がこれに該当する。
なお、「CD34強陽性細胞」は、抗原表現型の一つであるCD34を特に強く発現している細胞を意味し、具体的には高増殖能コロニー形成細胞{High-Proliferative Potential Colony-Forming Cells (HPP-CFC)}または造血系幹細胞それ自体、またはこれら細胞をより多く含んでいるCD34陽性細胞群を意味する。
なお、「コロニー」とは、固型培地で1個の細胞から出発してできた可視的な集塊をいう。
(非自己)
本発明の「非自己」とは、「臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞」と「臍帯、胎盤又は羊膜由来の組織抽出物」は異なる由来であることを意味する。すなわち、本発明の造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法では、非接触状態で共培養を行うので、同一検体由来に限定されない。
(組織抽出物)
本発明の「組織抽出物」は、組織を細かく切断して、酵素処理したものであり、細胞及び細胞の分泌因子等を含有するものを意味する。
本発明の組織抽出物は、臍帯、胎盤及び羊膜由来の組織抽出物を対象とする。特に、本発明の組織抽出物は、臍帯由来の組織抽出物が好ましい。
なお、組織抽出物は、細切後、コラゲナーゼにより処理する。
(サイトカイン)
本発明の「サイトカイン」は、細胞から放出され、細胞間相互作用を媒介するタンパク質性因子で、免疫応答の制御作用、抗腫瘍作用、抗ウイルス作用、細胞増殖・分化の調節作用などを示す物質を意味する。具体的には、インターロイキン−1(IL-1)、インターロイキン−2(IL-2)、インターロイキン−3(IL-3)、インターロイキン−4(IL-4)、インターロイキン−5(IL-5)、インターロイキン−6(IL-6)、インターロイキン−7(IL-7)、インターロイキン−8(IL-8)、インターロイキン−9(IL-9)、インターロイキン−10(IL-10)、インターロイキン−11(IL-11)、インターロイキン−12(IL-12)、インターロイキン−13(IL-13)、インターロイキン−14(IL-14)、インターロイキン−15(IL-15)、インターロイキン−16(IL-16)、インターフェロンα(IFN-α)、インターフェロンβ(IFN-β)、インターフェロンγ(IFN-γ)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、顆粒球-単球コロニー刺激因子(GM-CSF)、単球コロニー刺激因子、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子、好酸球コロニー刺激因子、血小板コロニー刺激因子、幹細胞因子(SCF)、幹細胞増殖因子、flk2/flt3-リガンド、白血病阻害(阻止)因子、エリスロポエチン(EPO)、マクロファージ由来炎症性タンパク1α(MIP-1α)などが挙げられ、好ましくはインターロイキン−3、幹細胞因子(SCF)、Flt-3L、顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子、flk2/flt3-リガンド、MIP-1αまたはエリスロポエチンなどが挙げられる。
(非接触状態)
本発明の「非接触状態」は、所望の臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞と組織抽出物(組織抽出物中の細胞)が、支持具及び/又は支持膜からなる支持体により、培地中で距離を隔てて別々に存在し、互いに直接的に触れ合っていない状態、又は微孔性の支持膜を介してその表面側と裏面側にそれぞれ隔てて層状に存在する状態等、直接細胞同士が接触していない状態を意味する(参照:図1)。
(共培養)
本発明の「共培養」は、臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞と組織抽出物(組織抽出物中の細胞)が、一つの培地(培養液)中で、存在している状態を意味する。
(支持体)
本発明の「支持体」は、組織抽出物並びに臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞を培養容器中に支持するためのものであり、下記のごとき「支持膜」と「支持具」から構成される。好ましくはシルクハット形状をしたセルカルチャーインサートと呼ばれるものである。
(支持膜)
本発明の「支持膜」は、臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞と組織抽出物由来の細胞を、隔てるために使用される部材である。支持膜としては微孔性のものが好ましく、このときの孔の大きさは、臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞と組織抽出物由来の細胞の両者とも、通過できない大きさの孔であることが好ましい。
具体的には、水、ナトリウムイオンや塩素イオンなどの電解質などが通過でき、タンパク質、ホルモンなどが通過できないセロハンのような膜であってもよいし、水、ナトリウムイオンや塩素イオンなどの電解質、タンパク質、ホルモンなどが通過できるフィルム状の又は多孔性の膜であってもよい。
好ましくは水、ナトリウムイオンや塩素イオンなどの電解質、サイトカイン等のタンパク質、ホルモンなどの高分子は通過でき、両方の細胞または一方の細胞の一部が突起状に突き出すことができる多孔性の膜が好ましい。
また、膜の素材は組織抽出物由来の細胞が維持・生存でき、かつ臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞が維持・生存・分化・成熟・自己複製するのに、何ら阻害するものでなければ如何なる素材であってもよい。素材としては具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどが挙げられる。
さらに、膜は形状が一定しないで、変化する任意の形状であってもよいし、形状の一定しているものであってもよい。具体的には平面状、波状の他、半球状、箱状のような一部が開放されている形状、球形、チューブ状または形状が一定しないで変化する任意の形状でもよい。また膜の硬さは如何なるものであってもよい。また、微孔性支持体の例としては、網状、織布状、不織布状、紙状あるいは微孔性を穿孔してなる微小有孔板等を挙げることができる。
本発明の「支持具」は、「支持膜」を培養容器に固定するための部材であり、必要により様々なものを使用することができる。具体的には、支持体を培養容器に釣り下げるための吊具、容器壁に固定することができる棚状に固定するための支持片、あるいは支持膜をその上に載置するための支持台等を挙げることができる。
本発明の「培養容器」は、組織抽出物由来の細胞が維持・生存でき、かつ臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞が維持・生存・分化・成熟・自己複製するのに何ら阻害するものでなければ、如何なる素材、形状のものを用いてもよい。具体的には培養容器の素材としてはガラス、合成樹脂、天然樹脂、金属、プラスチックなどが挙げられ、形状としては具体的には三角柱、立方体、直方体などの多角柱、三角錐、四角錐などの多角錘、ひょうたんのような任意の形状、球形、半球形、円柱(底面が円形、楕円形または半円形等を含む)などを挙げることができ、また例えば半球形から球形のように培養中に必要に応じて形状を変化させてもよい。培養は開放条件下であってもよいし、閉鎖(密閉)条件下であってもよい。
{培養液(培地)}
本発明の「培養液(培地)」については、組織抽出物由来の細胞が維持・生存でき、かつ臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞が維持・生存・分化・成熟・自己複製するのに何ら阻害するものでなければ、如何なる培養液(培地)を用いることができる。
例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、塩素などの無機物、アミノ酸、ビタミン、ホルモン、抗生物質、サイトカイン、脂肪酸、糖または目的に応じてその他の化学成分もしくは血清のような生体成分を含有することもできる。
一例として DMEM 10%FBS (細胞培養のための抗生物質を含む)等を使用することができる。
(培養条件)
本発明の「培養条件」は、温度、浸透圧、光などの物理的環境条件、酸素、炭酸ガス、pH、酸化還元電位などの化学的環境条件としては、組織抽出物由来の細胞が維持・生存でき、かつ臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞が維持・生存・分化・成熟・自己複製するのに何ら阻害するものでなければ如何なる環境条件であってもよい。
温度については、好ましくは約37℃である。
浸透圧については具体的には生理条件における浸透圧であり、好ましくは生理食塩水と等しい浸透圧である。
光としては暗室ほどの暗い条件であってもよいし、晴天時の外の明るさほどに明るくてもよい。
酸素濃度としては具体的には培養系が気相中の酸素濃度が10%の気相と接触している状態での溶存酸素濃度、又は気相中の酸素濃度が30%の気相と接触している状態での酸素濃度であってもよく、好ましくは気相中の酸素濃度が20%の気相と接触している状態での溶存酸素濃度の気相と接触している状態での酸素濃度である。
培養系における一般的なpHは、6.0〜8.0であり、好ましくは生理条件と同等のpHである。pHをコントロールするには二酸化炭素を用いてもよいし、他のいかなる緩衝液を用いてもよい。
炭酸ガスの濃度としては具体的には培養が5%の気相と接触している状態での溶存炭酸ガス濃度である。
(幹細胞関連遺伝子)
本発明の「幹細胞関連遺伝子」は、幹細胞(ES細胞)が自己複製するのに必須な遺伝子をいう。幹細胞関連遺伝子の発現は自己複製能の指標となる。例えば、Oct3/4、Nanog及びSox2遺伝子は、幹細胞関連遺伝子であり、幹細胞に発現していることが知られている。
(CD133陽性細胞の回収方法)
CD133陽性細胞の回収方法は、細胞表面のCD133分子を認識する抗体と反応性を有する陽性細胞を回収することが基本原理である。CD133抗体をビオチンや磁気ビーズで標識し、分離したい細胞群と反応させ、その後それぞれアビジンビーズや磁石でCD133陽性細胞を回収する方法や、CD133抗体をコートした培養器具に細胞を入れ、CD133抗体と反応しない細胞を除去した後、CD133陽性細胞を回収する方法がよく使用されており、いずれの方法であっても質的には差のないCD133陽性細胞が回収できる。
(CD34陽性細胞の回収方法)
CD34陽性細胞の回収方法は、上記同様に細胞表面のCD34分子を認識する抗体と反応性を有する陽性細胞を回収することが基本原理である。CD34抗体をビオチンや磁気ビーズで標識し、分離したい細胞群と反応させ、その後それぞれアビジンビーズや磁石でCD34陽性細胞を回収する方法や、CD34抗体をコートした培養器具に細胞を入れ、CD34抗体と反応しない細胞を除去した後、CD34陽性細胞を回収する方法がよく使用されており、いずれの方法であっても質的には差のないCD34陽性細胞が回収できる。
臨床では、磁気標識したCD34抗体と磁石を利用した機器が開発され、日本でも医薬審議会において希少疾患治療器具として認定されている。
(保存方法)
増幅したCD133陽性細胞を含む造血系幹細胞若しくは前駆細胞を保存(長期間も含む)する場合、自体公知の方法を用いることができる。保存の方法として、例えば凍結保存法が挙げられ、この場合必要に応じてグリセリン、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ショ糖、グルコース、ポリビニルピロリドン(PVP)などの凍結防御剤を加え、プログラムフリーザーなどを用い緩速凍結を行い、その後液体窒素などの中に保存すればよい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、これらの実施例は本発明を具体的に説明のためのものであり、本発明の技術的範囲を制限するものではない。
(ヒト臍帯から臍帯由来の組織抽出物の分離)
産科婦人科医院においてインフォームドコンセントを得た後、臍帯を入手した。該臍帯を48 時間以内に細切し、続いてコラゲナーゼ(コラゲナーゼB)処理した。さらに、コラーゲナーゼ処理した臍帯を、遠心し、細胞を含む沈査を、抗生物質含有 DMEM 10% FBSにて培養して、組織抽出物(付着細胞)を得た。その後、組織抽出物中の付着細胞を継代し、回収後、凍結保存した。
(ヒト臍帯血から臍帯血由来有核細胞の分離)
産科婦人科医院においてインフォームドコンセントを得た後、臍帯血を入手した。臍帯血は48 時間以内に、Ficoll法により単核球分画(臍帯血由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞)を得た。その後、該単核球分画は液体窒素中にて凍結保存した。
(臍帯血由来細胞と臍帯由来の組織抽出物との非接触状態での共培養)
実施例1の凍結してある組織抽出物を、37℃の恒温槽中ですみやかに解凍し、抗生物質含有DMEM 10% FBSにて予備培養をおこなった後、2×104 cells/well で 6 wellプレートにまいた。
翌日、実施例2の凍結してある臍帯血由来細胞(臍帯血由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞)を細胞抽出物と同様にすみやかに解凍し、一定の細胞数をカルチャーインサートにまいて、DMEM 10% FBS、50ng/ml SCF、10ng/ml Flt-3Lの存在下で該細胞抽出物と非接触状態で共培養をおこなった。
なお、3〜4日目ごとに臍帯由来細胞(組織抽出物)をあらかじめ前日に2×104 cells/wellで6 wellプレートでまいた細胞と交換し最長21日間培養を行い、造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅を行った。
(増幅された造血系幹細胞若しくは前駆細胞の解析)
実施例3で培養及び/又は増幅した造血系幹細胞若しくは前駆細胞の評価を行った。評価内容は、(1)細胞数、(2)コロニー形成能、(3)遺伝子発現とした。詳細は以下の通りである。
(1)細胞数の測定
A:CD34の陽性率の測定
CD34陽性細胞の実施例3で培養及び/又は増幅した造血系幹細胞若しくは前駆細胞中の割合を測定した。詳しくは、CD34 の測定にはベックマンコール社の造血幹細胞測定キット(Stem-Kit)を使用して、ベックマンコール社のEPIX XLフローサイトメーターを用いて解析を行った。
なお、コントロール(図2:Control-PE)は、ミリテニーバイオの mouseIgG2b-PE を使用した。
上記測定結果を図2に示す。非接触状態での共培養条件下(臍帯由来の組織抽出物存在下)でのCD34陽性細胞は、陽性率4.8%であった。すなわち、CD34陽性細胞は、培養及び/又は増幅した造血系幹細胞若しくは前駆細胞中に約4.8%存在していた。
B:各細胞の増幅率の測定
CD45弱陽性細胞、CD34陽性細胞及びCD133陽性細胞の増幅率を測定した。詳しくは、CD45、CD34 の測定にはベックマンコール社の造血幹細胞測定キット(Stem-Kit)を使用して、CD133の測定にはミリテニーバイオの抗CD133 抗体PE標識体を使用して、フローサイトメーターを用いて解析を行った。また、細胞の生存率は、7-AAD をもちいて解析を行った。
上記測定結果を図3に示す。増幅率は、Day0 を基準にして、Day21での増幅割合で比較した。CD45陽性細胞は約2.5倍、CD34陽性細胞は約6.6倍であった。しかし、CD133陽性細胞は、約9.4倍であった。
加えて、CD133陽性細胞は、培養及び/又は増幅した造血系幹細胞若しくは前駆細胞中に約4.0〜10.0%存在していると考えられる。
以上により、本発明の造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法では、選択的かつ効果的にCD133陽性細胞を増幅させることができる。
(2)コロニー形性能の測定
メチルセルロース培養(MethoCultR GF H4034, StemCell Technologies)を行い一定の CD34陽性細胞から形成されるコロニー数を測定した。なお、参考として、臍帯血採取後分離までの経過時間と、臍帯由来の細胞抽出物の非存在下でのCD34陽性細胞から形成されるコロニー形成能との関係も調べた。
上記測定結果を図4、5に示す。
図4は、7日および14日間培養でのCD34陽性細胞100個当たりから形成されるコロニー形成能を示す(なお、コロニー形成能が高いことは、自己複製能が高いことを意味する)。14日目のコロニー形成能は、7日目のコロニー形成能と比較して高い。これは、CD34陽性細胞の自己増幅能が落ちないだけでなく、上昇していることを示す。
一方、図5は、臍帯血採取後分離までの経過時間と、CD34陽性細胞から形成されるコロニー形成能との関係を示す。
この結果、臍帯血採取後、分離にいたるまでの時間が長いほど、CD34陽性細胞はコロニーを形成する能力が落ちることがわかった。しかし、臍帯由来の細胞抽出物の存在下でのCD34陽性細胞は、 14日目でもコロニー形成能が高いことがわかった。
以上により、本発明の造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法は、高い自己増幅能を維持した造血系幹細胞又は前駆細胞の培養・増幅が可能である。
(3)発現している遺伝子の検出
実施例3で21日間培養・増幅した細胞から、RNA抽出試薬 TRIzolR Reagent を使用して、RNAを抽出した。そして、抽出したRNAを各幹細胞関連遺伝子に対して特異的増幅可能なプライマーを用いてRT-PCR法を行った。
上記検出結果を図6に示す。ES細胞関連遺伝子である Oct3/4、Nanog及びSox2が発現していることがわかった。また、採取後間もない細胞から抽出したRNAと同様にES細胞関連遺伝子の発現が維持されていることがわかった。
以上により、本発明の造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法は、選択的に未分化状態の造血系幹細胞又は前駆細胞の培養・増幅が可能である。
本発明では、CD133陽性細胞を選択的に培養・増幅が可能である。さらに、目的の増幅したCD133陽性細胞を含む造血系幹細胞又は前駆細胞を簡単に回収することができる。
本発明の造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法の概要。 CD34の陽性率の結果。なお、図2において、増幅しているCD34陽性細胞を□により示している。 CD45、CD34及びCD133陽性細胞の増幅率の結果。 CD34陽性細胞から形成されるコロニー形成能の結果。 臍帯血採取後分離までの経過時間と、CD34陽性細胞から形成されるコロニー形成能との関係を示す結果。 幹細胞関連遺伝子 Oct3/4,、Nanog及び Sox2 の発現を示す結果。

Claims (6)

  1. 臍帯血、胎盤又は羊膜由来の造血系幹細胞若しくは前駆細胞を、臍帯、胎盤又は羊膜由来の組織抽出物とサイトカイン存在下において非接触状態で共培養することを特徴とする造血系幹細胞又は前駆細胞の培養及び/又は増幅方法。
  2. 前記造血系幹細胞若しくは前駆細胞を、非自己の組織抽出物とサイトカイン存在下において非接触状態で共培養することを特徴とする請求項1の方法。
  3. 選択的に培養及び/又は増幅されたCD133陽性細胞が、全細胞中に約4〜10%存在することを特徴とする請求項1又は2の方法。
  4. 前記造血系幹細胞若しくは前駆細胞の由来が、臍帯血由来である請求項1〜3のいずれか1に記載の方法。
  5. 前記組織抽出物の由来が、臍帯由来である請求項1〜4のいずれか1に記載の方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1の方法で得られた造血系幹細胞又は前駆細胞。
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