JP2009283640A - ヒートシンク付き太陽光発電モジュール - Google Patents
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Abstract
太陽光発電パネルはエネルギー変換効率が12%前後である現在、何れの設置サイトに置いても必要な受光面積が大きくなり、設置スペースやエネルギー単価等の点に於いて石油、ガスを用いたエネルギー装置に比し実用的な不利は否めない。そこで電力と同時に温熱を獲得する太陽光コジェネレイションパネルが有望であるがこれを製品として具体化する上で構造上に多くの課題がある。
【解決手段】
ヒートシンク平板上に発電セルを担持させ、該ヒートシンクに冷媒回路を伝熱関係に固定する上で、各材料に生じる熱歪を緩和させるように緩衝ゾーンを設け、且つ温熱を温度降下を増やさずに伝えるために熱的に密着させる方式と構造、及び破損し易い発電セルをヒートシンクへとマウントするために必要な構造と加工方法、低価格材料を利用した簡易構造など、太陽光コジェネレイションモジュールを実用化する為の技術を明示した。
【選択図】 図1
Description
本発明の技術が適用される技術分野は民生用、特に家庭用、業務用、さらには工業用に使われるものとして、太陽光を受けて発電と温熱供給とを行う太陽光利用装置(以下太陽光コジェネレイション装置と呼ぶ)に関するものである。この装置の実現により現在の単独機能の太陽光発電装置及び太陽熱温水器の市場分野を大きく拡大進展させることを目指している。
さらに太陽光発電装置では広い受光面積が必要で、このため装置が大型化し設置可能な場所が限定されることもその大きな要因となっている。例えば家庭用の3KWの太陽光発電装置では通常30平方メーターの受光面積が必要であり、そのため設置スペース上の制約が大きいばかりでなく、実際の据付工事が極めて大変な作業を伴う事も価格アップ要因であり、且つ又普及拡大を妨げている要因である。
他方、太陽光温水器の場合は以上の課題は決定的では無いが、冬季には外気温度の低下に伴い出力温水の温度が40℃程度まで低下してしまい風呂などに利用するにはガス乃至は電気を利用しての追い炊き装置が必要となる。また、寒冷地に於いては水の凍結の問題がある。また、そのエネルギー出力が温水に限られており、消費者のその他多くの種類のエネルギー用途を賄えない点などが広く普及する事を妨げていると考えられる。
またエネルギー効率の点では、太陽光発電装置に照射される太陽光エネルギーが電力へ変換される変換効率(ECR)は実用化されている装置で12〜14%程度であり、その他の88〜86%は利用できていない。これが大面積の装置を必要とし、発電された電力コストが商用電力で得られるコストの2倍以上に達する主な原因となっている。このため発電セル自体の変換効率(ECR)の向上のための技術が期待されている。
1、光エネルギーを電力と温熱に変換する上での高い変換効率が必要で、電力は10〜1 3%(1平米当たり100〜130W)、温熱は40〜50%(1平米当たり40 0〜500Wの出力)トータルエネルギーとして50〜63%程度(1平米当り5 00〜630W)の変換効率の達成を目標としている。(数値は季節、地域条件に よる変化を含めている)
2、光から電気と温熱という相容れにくい出力を狭い緻密な空間で集約的に創出させるわ けで、厳しい気候条件と使用条件の変化の下で長い年月(30年が目標)作動でき る品質と信頼性の確立を目指す。
3、モジュールの実現には、多くの材料資源を使用するため、それを生み出すために消費 する材料とエネルギー資源が必要で、材料使用量の削減(効率向上)とコストの低 減と及び地球環境即ちCO2発生量の視点でも高い目標レベルを目指している。
1、発電セルの材料はシリコン、ガラスなど熱膨張係数が極めて小さくかつ伝熱性能が悪 い材料からなるが、一方その背面に配置されるヒートシンクや冷却配管に使われる材料 は伝熱性能が高い材料で、線膨張係数が極めて大きい。この結果効率高い熱の取り出し 構造の実現と広範囲の温度変化によって生じる大きな熱歪による材料の劣化、割れなど の双方を解決する技術が確立されていない。
2、鉄板など、線膨張係数が比較的小さくシリコンやガラスなどから出来ている発電セル とはその点ではなじみ易い材料があるが、この場合には伝熱性能が悪く、温熱収集
特性上で課題がある。
3、冬季の様に外界が低温度の時には発電セルからの放熱、特に輻射放熱ロスが多く、T CRが著しく低下するためモジュール全体を断熱して放熱させない構造が必要である。 冷却装置である集熱装置が故障などで作動していない時はセル及びセル周囲が100℃ 以上の高温度に晒され、耐久性の問題が生じやすい。
4、材料も構造的な特性も全く異なる発電セルとヒートシンクの間の接合方式が確立され ていない。
5、これらの課題を解決する材料・製造方法などはモジュールの全体のコストの増加を
招いてしまい、実用的なコストを実現する事が難しい。
などが主な理由であり、現在も課題として残されている。
特許文献3も太陽光集熱器における集熱を低温度で行いその収集熱を低温度蓄熱槽に蓄熱することにより太陽光発電セルの温度を低温度に保ち発電効率を向上させたものである。
本発明で取り上げる太陽光コジェネレイション装置の最大の狙いはコンパクトでコスト効果の高いシステムであるから、電気エネルギー変換効率(ECR)の高い発電セルを用い。発電効率の高い装置に仕上げる事を重視としている。このためECRの低いシースルー型発電セルは採用できない。対象とする方式は発電セルをヒートシンク基板上に設置して発電セルで発生する温熱を直接ヒートシンク基板へと伝熱させて集熱する構造の方式であり、特許文献6の方式は採用できない。
特許文献8に見られるように太陽光熱発電装置のセル表面乃至は放熱面に光の波長選択吸収特性を付与する微細加工技術がある。
(1)発電セル〜ヒートシンク〜ヒートシンク内〜冷却媒体の間の多岐に渡る伝熱性能を 高く保つ。
(2)この結果発電セルの温度が高温になることを防ぎ、発電性能を高く保ち、且つ発電 せるからの放熱損失が少なくなるように保つ。
(3)シリコン結晶乃至はガラス平板など極めて歪や加圧力に弱い材質から構成される発 電セルが構造歪的にかつ熱歪的に破損されることを防止する。
(4)その為にも、また其の他の品質キープ、性能確保の点からもヒートシンク(今後H Sと略称する)の形状(基本的には平板である)を精度良く保つ。
(5)発電セル〜HS平板〜冷媒管路の間の構造的、熱性能的な接合を保つ。
(7)冷却媒体が水の場合、低温度状態で凍結する事により問題とならないようにする。
(8)冷却媒体の作動がポンプ作動不良などの原因で停止してしまって、モジュールの温 度が高温度(夏には130℃程度が想定される)に晒された時にも発電セル、その 接着剤其の他の部材が劣化しないようにする。
(9)枠体を利用して設置サイトに固定設置して長期間使用した時に、発電セル、HSな ど、モジュール部材に破損や障害を生じることなく、安定して保持する。
(10)モジュールの各部材は安価で製造加工も容易で完成コストが市場ニーズの商品価 格に対応できるように工夫をする。
(A)発電セルは厚さ0.2mm程度の割れ易いシリコン結晶体を組み合わせて回路 構成したものとか、ガラス平板に金属を蒸着乃至はスパッタリングした薄膜タイプの ものが使われるが、いづれも機械的、熱的な強度は弱く破損し易い。
(B)これらシリコン結晶やガラスは温度変化に対し線膨張係数が極めて小さな材料であ る(2.7〜3.5/百万/℃)、この発電セルから熱を取り出すHS乃至は冷却配 管として使われる熱伝導性の高い銅、アルミニウムなどは温度膨張係数が極めて大き い(16〜24/百万/℃)。この両者を接合して熱を取り出す場合には温度変化に よる相対歪がおおきくなり吸収することが難しい。(このためシリコンセルや基板と なるガラス板の面積を縮小して組み合わせる方式が有効で在る)
(C)この両者の接合には高温度(例えば150℃)の温度硬化材料(例えばEVAホッ トメルトなど)を用いて加工時間の短縮を図る方式が採られる事が多いが、この場合 いの接合温度が高く、加工後に常温に戻った際に相対歪量の増大、これによる変形、 破壊を招く危険がある。
(E)これを回避するためにヒートシンク(HS)の材料として、鉄板やステンレス鋼板 など、アルミや銅より線膨張係数の小さな材料(12.1/百万/℃)を利用して発 電セルのシリコンなどと組み合わせても相対歪を大きくさせない方法が考えられるが 、この材料は熱伝導率が極めて小さく、温熱収集性能の悪化が問題となる。
錆びの問題を解決する方法として冷却回路を樹脂製にする方法も有力であるが、樹脂 は線膨張係数がアルミより更に大きく(20〜90/百万/℃)熱伝導率が極めて小 さい(0.3W/m℃)という問題がある。
(G)HSの材料として伝熱性能、線膨張係数、材料コスト、接合性(ロー付け他)、防 錆特性といった全ての特性に優れた材料は存在しない。従ってそれら材料をどのよう に最適に組み合わせて利用するか、という複合的な技術課題の視点が重要である。
(H)太陽光コジェネレイションモジュールの構造的な構成は発電セルを安定構造で支え 、
それを熱の回収機構と一体にモジュール枠体で保持させ、設置するサイト(例えば家 屋の屋根上など)にしっかりと固定する事が重要である。
以上が本発明が解決しようとしている具体的な課題である。
従って家庭用コジェネレイション装置の場合、単独の太陽光発電セル方式(約30平方メートル)に比べて全受光面積は10〜15平方メートル程度に小型化しても実用的な効果を満たすことができる。一方、従来の太陽熱温水器の受光面積が4〜6平方メートルであるのに較べ大面積であるが、出力の利用価値が高いことが優位である。
ヒートシンク平板と冷却管乃至は冷却媒体回路カバーなどとの接着はその作用温度、硬化時間、硬化後の硬度と接合強度、耐熱温度、耐湿度など多くの特性項目が適正である事を要請されるが。他方、HS平板の上に発電セルを接合することを考えてどちらを先に行うか、同時に行うかというその作業順番、温度や押し圧力や作業空間条件などの作業環境を適正に制御することが求められる。したがってその接着剤の材質も極めて慎重に選定される。その材質はウレタン系、フェノール系、エポキシ系、エティレンビニル系(EVA)などの高機能接着剤から選定されるが、作業温度は常温に近い事が望ましく少なくとも150℃以下の温度が選定される。
1、太陽光を利用して電力と温熱を同時に同一のセルから獲得する機能(コジェネレイ ション)を持った太陽光コジェネレイションモジュールが実現できることを提示した。
2、太陽光コジェネレイションモジュールの設計、製造に必要な構造、材料其の他の基本
的な技術を明確化した。
3、本発明に提示した技術により高性能で実用的な、高い信頼性で長寿命、生産性の高い コスト対応力のある太陽光コジェネレイションモジュールの実現ができる。
4、このモジュールを組み込んだエネルギー利用システムを実現する見通しを立てること が可能であり、このシステム実現のための検討を進める事ができる。
5、このシステムを実現して普及させ、エネルギー価格に優れた、CO2発生の少ない地 球環境保護に貢献させる事が可能になると期待される。
図1は請求項1、2に提示した太陽光コジェネレイションモジュールの事例の構造断面図とその一部分(A部分)の拡大図を示す。図に示されたモジュールはその受光面(即ち発電セルの表面)の面積は1平米(1m四角)で全ての部材は直接間接にモジュール枠体9により支持されている。発電セル4、ヒートシンク平板6、冷却媒体回路カバー7などから成る太陽電池コアはヒートシンク平板6に担持されモジュール枠体9にヒートシンク平板留め金10により固定されている。ヒートシンク平板6は肉厚1mmの一枚のステンレス鋼板製で、肉厚0.5mmのステンレス鋼板を図の様に成型した冷却媒体回路カバー7とが図中L2で示された部分の中央でシーム溶接されて接合されている。 カバー7は幅L1で示された冷却媒体回路を形成するもので、全体としてその回路は蛇行状にHS平板6のほぼ全面積に渡ってカバーする様に形成されている。その回路はピッチ(L1+L2)の間隔の並行部分と両端のUターン部分で蛇行状に連続する様に構成されている。
と小さく、発電セルの材質の線膨張係数(シリコン結晶は2.7(同)、硬質ガラス3.5(同))に近い特性であることが、全体の熱歪による不良の低減、発電セルの破損防止の点で有利である。
請求項6に提示した「隣接冷却配管までの管の中心間の距離寸法が50mmと冷却管の径の和の寸法を超えない」という規定は60mm(50mmと10mmの和)以下であるからその規定を満たしている。この結果発電セル4において生じる温熱は大きな温度差無くHS平板6を伝って冷却配管13を加熱して温熱を伝える事ができる。ここでは冷却媒体に水を用いているから冷却配管13には錆の無いステンレス鋼管を用いている。ステンレスの熱伝導率はアルミニウムは勿論鉄に比べても悪いが、その外周を鉄板の押え金具がカバーして熱を伝えるためその悪い熱抵抗を補完する事が出来る。
以上述べてきた何れの事例でもHS平板と冷却管乃至はその構成部材との間を接着する樹脂接着剤は請求項8に提示された接着剤を用いている。エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、EVAは金属同士又は樹脂との接合強度が充分であり、作業温度も150℃以下での選定が可能であり、加工時間も適正に選定でき、信頼性の高い接合が実現に適している接着剤であるからである。
2 空気層
3 発電セルカバー
4 発電セル
5 接着用ホットメルト
6 ヒートシンク平板
7 冷却媒体回路カバー
8 下部断熱層
9 モジュール枠体
10 ヒートシンク平板留め金
11 冷却媒体
12 押さえ金具
13 冷却配管
14 冷却配管平坦面
100屋根
101モジュール据付台
Claims (8)
- 太陽光透過性の高いガラス平板乃至は樹脂平板を上面カバーとし、その下に空気層からなる上部断熱層、その下に発電セルとヒートシンクを積層して接合させた太陽電池コア、さらにその下に下部断熱層を順次重ね、枠体で周囲を被い全体を平板状に構成させ、前記ヒートシンクの基板としてアルミニウムより線膨張係数と熱伝導率が小さい鉄やステンレス鋼で製作された平面形状のヒートシンク平板を用い、前記発電セルに受光した太陽光によって生じた温熱を前記ヒートシンク平板の下面において冷却媒体によって冷却する太陽光コジェネレイションモジュールに於いて、
前記ヒートシンク平板下面上で、前記冷却媒体の流路外であって該冷却媒体が直接冷却しない領域の幅方向の寸法が50mmを超えないように前記冷却媒体の流動回路を相互に近付けて加工形成した鉄板製乃至はステンレス鋼板製の冷却媒体回路カバーを前記ヒートシンク平板の下面に溶接乃至はロー付けにより接合させて前記ヒートシンクを構成させ、
該ヒートシンクの上面に前記発電セルをホットメルト乃至は接着剤で接合して前記太陽電池コアを完成させ、
該ヒートシンク平板乃至はヒートシンクをモジュール枠体に支持させることにより該太陽電池コアをモジュール枠体に支持させたことを特徴とするヒートシンク付き太陽光コジェネレイションモジュール。 - 太陽光透過性の高いガラス平板乃至は樹脂平板を上面カバーとし、その下に空気層からなる上部断熱層、その下に発電セルとヒートシンクを積層して接合させた太陽電池コア、さらにその下に下部断熱層を順次重ね、枠体で周囲を被い全体を平板状に構成させ、前記ヒートシンクの基板としてアルミニウムより線膨張係数と熱伝導率が小さい鉄やステンレス鋼で製作された平面形状のヒートシンク平板を用い、前記発電セルに受光した太陽光によって生じた温熱を前記ヒートシンク平板の下面において冷却媒体によって冷却する太陽光コジェネレイションモジュールに於いて、
前記ヒートシンク平板の上面に前記発電セルをホットメルト乃至は接着剤で接合し、
前記ヒートシンク平板下面で、前記冷却媒体の流路外であって該冷却媒体が直接冷却しない領域の幅方向の寸法が50mmを超えないように前記冷却媒体の流動回路を相互に近付けて加工形成した樹脂製乃至は上面が樹脂ライニングされた鉄板又はステンレス鋼板製の冷却媒体回路カバー乃至は冷却媒体回路を
前記ヒートシンク平板の下面に150℃以下の作業温度下で行う接着剤接合乃至は溶着接合乃至は樹脂ホットメルト接合して前記太陽電池コアを構成させ、
前記ヒートシンク平板をモジュール枠体に支持させることにより該太陽電池コアをモジュール枠体に支持させたことを特徴とするヒートシンク付き太陽光コジェネレイションモジュール。 - 太陽光透過性の高いガラス板乃至は樹脂製の平板を上面カバーとし、その下に空気層からなる上部断熱層、その下に発電セルとヒートシンクを積層して接合させた太陽電池コア、さらにその下に下部断熱層を順次重ね、枠体で周囲を被い全体を平板状に構成させ、前記ヒートシンクの基板としてアルミ乃至はアルミ合金製の平面形状のヒートシンク平板を用い、前記発電セルに受光した太陽光によって生じた温熱を前記ヒートシンク平板の下面において冷却媒体によって冷却する太陽光コジェネレイションモジュールに於いて、
ヒートシンク平板の上面に前記発電セルをホットメルト乃至は接着剤で接合し、
該ヒートシンク平板の下面に、平面と密着して接する事が可能な様に外表面の30%以上で45%以下の面積を占める平坦面を形成し且つ全体を平面状に曲げ成型したステンレス鋼管乃至は内面を樹脂でライニングした鉄管又はステンレス管乃至は銅又は銅合金製管体乃至は樹脂製管体からなる冷却配管を前記平担面を前記ヒートシンク平板の下面に当接させ、150℃以下の作業環境温度下で樹脂製接着剤乃至は樹脂製ホットメルト材により密着状態に両者を接合固定させて前記太陽電池コアを構成させ、
前記ヒートシンクをモジュール枠体に支持させることにより該太陽電池コアをモジュール枠体に支持させたことを特徴とするヒートシンク付き太陽光コジェネレイションモジュール。 - 太陽光透過性の高いガラス平板乃至は樹脂平板を上面カバーとし、その下に空気層からなる上部断熱層、その下に発電セルとヒートシンクを積層して接合させた太陽電池コア、さらにその下に下部断熱層を順次重ね、枠体で周囲を被い全体を平板状に構成させ、前記ヒートシンクの基板としてアルミニウムより線膨張係数と熱伝導率が小さい鉄やステンレス鋼で製作された平面形状で、必要により下面が樹脂ライニングされたヒートシンク平板を用い、前記発電セルに受光した太陽光によって生じた温熱を前記ヒートシンク平板の下面において冷却媒体によって冷却する太陽光コジェネレイションモジュールに於いて、
前記ヒートシンク平板の上面に前記発電セルをホットメルト乃至は接着剤で接合し、
該ヒートシンク平板の下面に、平面と密着して接する事が可能な様に外表面の30%以上で45%以下の面積を占める平坦面を成形し且つ全体を平面状に曲げ成形したステンレス鋼管乃至は内面を樹脂でライニングした鉄管又はステンレス管乃至は銅又は銅合金製管体乃至は樹脂製管体からなる冷却配管を、前記平坦面が前記ヒートシンク平板の下面に当接する様に、且つ前記ヒートシンク平板において前記冷却配管が接することなく従って冷却媒体が直接冷却する事のない領域の幅方向の寸法が50mmを超えないように前記冷却配管を相互に近付けて形成し、
該冷却配管を樹脂製接着剤乃至は樹脂製ホットメルト材により前記ヒートシンク平板に接合させて前記太陽電池コアを構成させ、
前記ヒートシンク乃至はヒートシンク平板をモジュール枠体に支持させることにより該太陽電池コアをモジュール枠体に支持させたことを特徴とするヒートシンク付き太陽光コジェネレイションモジュール。 - 前記太陽電池コアの前記ヒートシンク平板上において前記発電セルが積層されていない外周部に於いて、前記冷却配管を機械的に前記ヒートシンク平板に固定した事を特徴とした請求項3、4の何れか一項に記載のヒートシンク付き太陽光コジェネレイションモジュール。
- 太陽光透過性の高いガラス平板乃至は樹脂平板を上面カバーとし、その下に空気層からなる上部断熱層、その下に発電セルとヒートシンクを積層して接合させた太陽電池コア、さらにその下に下部断熱層を順次重ね、枠体で周囲を被い全体を平板状に構成させ、前記ヒートシンクの基板としてアルミニウムより線膨張係数と熱伝導率が小さい鉄やステンレス鋼で製作された平面形状のヒートシンク平板を用い、前記発電セルに受光した太陽光によって生じた温熱を前記ヒートシンク平板の下面において冷却媒体によって冷却する太陽光コジェネレイションモジュールに於いて、
該ヒートシンク平板の上面に前記発電セルをホットメルト乃至は接着剤で接合し、
管体を内面に接する形で挟み込める形状に形成した鉄板や亜鉛メッキ鉄板乃至はステンレス鋼板製の押さえ金具で、前記冷却媒体用の冷却配管として樹脂管乃至はステンレス鋼管乃至は内面に樹脂ライニングをしたステンレス鋼管乃至は内面に樹脂ライニングをした鉄管を、その外表面に熱伝導性充填材乃至は接着剤を塗布して押さえ金具の内面に接する形で挟みこみ、
且つ前期ヒートシンク平板の下面の該冷却配管の隣接冷却配管までの距離寸法が50mmを超えない様に相互に近付けて該冷却配管と前記押さえ金具をレイアウトし、前記ヒートシンク平板と押さえ金具の間を樹脂接着乃至は金属溶接乃至はロー付けにより接合固定して前記太陽電池コアを構成させ、
前記ヒートシンク平板乃至は前記ヒートシンクをモジュール枠体に支持させることによりモジュール枠体に支持させたことを特徴とするヒートシンク付き太陽光コジェネレイションモジュール。 - 前記太陽光コジェネレイションモジュールの上下の平行な両端部に対し、前記冷却管の流路を大略並行に設け、該冷却管の両端部を交互にUの字に連結して全体として蛇行状に連結するとともに、前記太陽光コジェネレイションモジュールを前記平行な二つの端面が水平になるようにして全体を傾斜させて設置し、前記冷却媒体を前記蛇行状の流路内を前記太陽光コジェネレイションモジュールの下端部から上端部へと流通させたときに、前記冷却管の流路が入り口から出口へと水平乃至は上昇する様に設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4、6の何れか一項に記載のヒートシンク付き太陽光コジェネレイションモジュール。
- 太陽光透過性の高いガラス板乃至は樹脂製の平板を上面カバーとし、その下に密閉された空気層からなる上部断熱層、その下に発電セルと金属製のヒートシンク平板を積層して接合させた太陽電池コア、さらにその下に下部断熱層を順次重ねて全体を平板状に構成させた太陽光コジェネレイションモジュールにおいて、
前記金属製のヒートシンク平板と前記冷却管の接着剤としてエポキシ樹脂乃至はウレタン樹脂乃至はフェノール樹脂乃至はEVA樹脂を主成分とした接着剤を用いて接着したことを特徴とする請求項2、3、4の何れか一項に記載のヒートシンク付き太陽光コジェネレイションモジュール。
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