JP2009282804A - 比較判定装置及び比較判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラントモデルを用いたダイナミックシミュレーションにおける予測の精度を高めることである。
【解決手段】シミュレーション装置10は、実プラントの測定データと、前記実プラントのプラントモデルのトラッキングモデル部113と同じプラントモデルの解析モデル部115によりシミュレーションされた将来の予測結果を示す予測データと、が記憶されるデータベース30から、前記測定データ及び前記予測データを読み出し、当該測定データ及び当該予測データの差分情報を算出し、当該差分情報に応じて当該差分情報に応じて測定データ及び予測データに誤差が発生したか否かを判定し、当該誤差が発生した場合に、トラッキングモデル部113の同定計算を行う同定モデル部114に、前記差分情報を前記同定計算に用いる誤差情報として出力する比較判定部112を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、比較判定装置及び比較判定方法に関する。
従来、化学、石油、電力、ガス、鉄鋼、薬品、食品、上下水道等のプラントにおいて、プラントモデルを用いたシミュレーションにより、温度、電圧、圧力等の物理量を算出し、プラントの最適運転の実現等を行っていた(例えば、特許文献1、2参照)。
ここで、プラントモデルを用いたシミュレーションについて説明する。プラントモデルは、実際のプラント(以下、実プラントという)を構成している機器をモデル化したもので、予めその機器の特性をデータベースに持っている。プラントモデルは実プラントと並行して動作する。
実プラント側の測定装置は、常に実プラントの各部の状態を示す運転データ(以下、測定データという)を測定して、プラントモデルを用いたシミュレーションを行うシミュレータへ送信する。そして、そのシミュレータは、常に測定データを実プラント側から受信し、プラントモデルの出力値が受信した測定データに合うようにプラントモデルのパラメータを変化させる。このようにすることで、プラントモデルと実プラントの挙動はリアルタイムで追従(トラッキング)させることができ、シミュレーションの時間を進めることにより、実プラントの挙動を予測することが可能になる。
また、プラントモデルを用いたシミュレーションとして、トラッキングモデル、同定モデル及び解析モデルの3つのモデルを用いたオンライントラッキングシミュレーションが考えられている。図7を参照して、従来のオンライントラッキングシミュレーションを説明する。図7に、従来のシミュレーション装置10Aと、プラントデータ測定装置20Aと、の構成を示す。
プラントデータ測定装置20Aは、実プラントの各部の状態を示す運転データをリアルタイムに測定し測定データとしてシミュレーション装置10Aに送信する。測定データは、リアルタイムに送信される第1の測定データと、定期的に送信される第2の測定データと、からなる。シミュレーション装置10Aは、プラントデータ測定装置20Aから第1、第2の測定データを受信し、第1、第2の測定データに基づいてオンライントラッキングシミュレーションを行う。
シミュレーション装置10Aは、トラッキングモデル部113Aと、同定モデル部114Aと、解析モデル部115Aと、を備えて構成される。トラッキングモデル部113Aは、オンラインでリアルタイムに第1の測定データがプラントデータ測定装置20Aから受信され、第1の測定データを用いて、プラントモデルを用いたダイナミックシミュレーションを行う。また、トラッキングモデル部113Aは、ダイナミックシミュレーションのパラメータ、変数の値を出力する。
同定モデル部114Aは、第2の測定データがプラントデータ測定装置20Aから受信され、ダイナミックシミュレーションで用いるパラメータ、変数の値がトラッキングモデル部113Aから入力され、そのパラメータ、変数の値及び第2の測定データを用いて、測定データとダイナミックシミュレーションの結果データとの誤差を最小にするように、トラッキングモデル部113Aで用いるパラメータ等の同定計算を定周期で行う。そして、同定モデル部114Aは、その誤差が最小になるような整合がとれたパラメータ、変数の値を生成して出力する。その出力された整合がとれたパラメータ、変数の値は、トラッキングモデル部113Aに入力される。
トラッキングモデル部113Aは、同定モデル部114Aから受信した整合がとれたパラメータ、変数の値を用いてダイナミックシミュレーションを行うことにより、測定データとダイナミックシミュレーションの結果データとの誤差を最小にできる。トラッキングモデル部113A及び同定モデル部114Aにより、実プラントの状態は忠実に再現される。
また、解析モデル部115Aは、トラッキングモデル部113Aからパラメータ、変数の値が入力され、そのパラメータ、変数の値を用いて、プラントモデルを用いたダイナミックシミュレーションを行い、そのダイナミックシミュレーションを時間的に加速することで、将来の実プラントの状態を予測し、予測データとして外部に出力する。解析モデル部115Aは、実プラントの状態が忠実に再現されたトラッキングモデル部113Aのプラントモデルの状態がコピーされるので、実プラントの運転条件を変更したときの実プラントの挙動を予測することが可能である。
特開2008−33608号公報 特開2007−133571号公報
しかし、従来のシミュレーション装置10Aでは、誤差を生じさせる多くの要因が存在するため、解析モデル部115Aによる将来の実プラントの状態の予測が、遠い未来の予測になるほど測定データとシミュレーション結果(予測データ)との誤差が拡大するおそれがあった。常に、数時間先の実プラントの挙動を予めシミュレーション装置で把握できれば、オペレータの負担が軽減されるので、有効な操業支援となる。
本発明の課題は、プラントモデルを用いたシミュレーションにおける予測の精度を高めることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の比較判定装置は、
実プラントにおいて測定された測定データと、前記実プラントのプラントモデルのダイナミックシミュレーションを行うトラッキングモデル部と同じプラントモデルの解析モデル部によりシミュレーションされた将来の予測結果を示す予測データと、が記憶されるデータベースから、前記測定データ及び前記予測データを読み出し、当該測定データ及び当該予測データの差分情報を算出し、当該差分情報に応じて測定データ及び予測データに誤差が発生したか否かを判定し、当該誤差が発生した場合に、前記トラッキングモデル部のダイナミックシミュレーションに用いるパラメータの同定計算を行う同定モデル部に、前記差分情報を前記同定計算に用いる誤差情報として出力する比較判定部を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の比較判定装置において、
前記比較判定部は、前記算出した測定データ及び予測データの差分情報を前記データベースに記憶させる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の比較判定装置において、
警告を出力する警告部を備え、
前記比較判定部は、前記測定データ及び前記測定データの差分値の微分係数を算出し、当該微分係数に応じて前記プラントモデルの誤差のおそれがある異常が発生したか否かを判定し、当該異常が発生した場合に、前記プラントモデルの誤差がある旨を前記警告部に警告させる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の比較判定装置において、
前記データベースは、前記実プラントにおける操作内容を示す操作データを記憶し、
前記比較判定部は、測定データ及び予測データに誤差が発生した場合に、前記データベースから操作データを読み出し、当該操作データに応じて誤差発生の相関操作があるか否かを判定し、当該相関操作がある場合に、当該相関操作に対応するオフセットを前記解析モデル部に設定する。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の比較判定装置において、
前記データベースを備える。
請求項6に記載の発明の比較判定方法は、
実プラントにおいて測定された測定データと、前記実プラントのプラントモデルのダイナミックシミュレーションを行うトラッキングモデル部と同じプラントモデルの解析モデル部によりシミュレーションされた将来の予測結果を示す予測データと、が記憶されるデータベースから、前記測定データ及び前記予測データを読み出し、当該測定データ及び当該予測データの差分情報を算出し、当該差分情報に応じて測定データ及び予測データに誤差が発生したか否かを判定し、当該誤差が発生した場合に、前記トラッキングモデル部のダイナミックシミュレーションに用いるパラメータの同定計算を行う同定モデル部に、前記差分情報を前記同定計算に用いる誤差情報として出力する工程を含む。
請求項1、6に記載の発明によれば、解析モデル部が、誤差情報を用いてトラッキングモデル部と同じプラントモデルにより将来予測を行うので、プラントモデルを用いたダイナミックシミュレーションにおける予測の精度を高めることができる。
請求項2に記載の発明によれば、データベースに蓄えられた差分情報を人間が分析することにより、プラントモデルの誤差要因を把握することができる。
請求項3に記載の発明によれば、警告により、パラメータの修正だけではカバーできないプラントモデルの誤差の存在を示し、プラントモデルの修正を促すことができ、ユーザが、トラッキングモデル部、同定モデル部、解析モデル部のプラントモデルを修正することで、予測精度の悪いプラントモデルを使い続けることを防ぐことができる。また、異常の発生は、プラントモデルの問題ではなく、実プラントの機器異常の可能性も考えられ、警告を実プラントの異常診断の一助とすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、解析モデル部が誤差発生の相関操作に対応するオフセットを加味した予測データを出力するので、プラントモデルを用いたダイナミックシミュレーションにおける将来予測の精度をさらに高めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、システム構成を簡単にできる。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。但し、発明の範囲は図示例に限定されない。
先ず、図1を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1に、本実施の形態のシミュレーションシステム1の構成を示す。
図1に示すように、本実施の形態のシミュレーションシステム1は、シミュレーション装置10と、プラントデータ測定装置20と、データベース30と、を備えて構成される。
シミュレーション装置10は、プラントデータ測定装置20から送信される測定データに基づいてオンライントラッキングシミュレーションを行う。また、シミュレーション装置10は、オンライントラッキングシミュレーションの結果としての予測データをデータベース30へ送信して記憶させる。さらに、シミュレーション装置10は、データベース30から予測データを取得し、当該取得した予測データと、プラントデータ測定装置20からの測定データとの比較結果をオンライントラッキングシミュレーションに反映させる。
プラントデータ測定装置20は、実プラントに設けられ、実プラントの各部の状態を示す運転データをリアルタイムに測定して測定データとしてシミュレーション装置10及びデータベース30へ送信する。また、プラントデータ測定装置20は、実プラントの各部の運転の操作内容を操作記録データとして記録し、その操作記録データをデータベース30へ送信する。
プラントデータ測定装置20からシミュレーション装置10へ送信される測定データは、リアルタイムに送信される第1の測定データと、定期的に送信される第2の測定データとを含む。プラントデータ測定装置20からデータベース30へ送信される測定データは、第1及び第2の測定データを含む。また、各測定データ、操作記録データは、その測定時刻データ、操作時刻データを含む。
データベース30は、プラントデータ測定装置20から送信される測定データ及び操作記録データと、シミュレーション装置10から送信される予測データと、を記憶する。
図2及び図3を参照して、シミュレーション装置10の構成を説明する。図2に、シミュレーション装置10の内部構成を示す。
図2に示すように、シミュレーション装置10は、制御部11と、操作部12と、記憶部13と、表示部14と、通信部15と、を備えて構成され、各部がバス16を介して接続される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)を備えて構成される。制御部11において、記憶部13から読み出されて適宜RAMに展開されたプログラムとCPUとの協働により、各種の機能部として機能する。つまり、制御部11は、本体制御部111、比較判定部112、トラッキングモデル部113、同定モデル部114、解析モデル部115、として機能する。
本体制御部111は、シミュレーション装置10の各部の通常の制御を行う。特に、本体制御部111は、トラッキングモデル部113、同定モデル部114、解析モデル部115の各種データの入出力を制御する。比較判定部112は、予測データと、プラントデータ測定装置20から受信した測定データとの比較結果を同定モデル部114のダイナミックシミュレーションの同定に反映させる。
トラッキングモデル部113は、同定モデル部114から入力される整合がとれたパラメータ、変数の値と、プラントデータ測定装置20から入力される第1の測定データとを用いて、プラントモデルによりダイナミックシミュレーションを行う。整合がとれたパラメータ、変数の値は、測定データとダイナミックシミュレーションの結果データとの誤差を最小にするためのデータである。また、トラッキングモデル部113は、ダイナミックシミュレーションのパラメータ、変数の値を出力する。
同定モデル部114は、プラントデータ測定装置20から入力される第2の測定データと、比較判定部112から入力される誤差情報とを用いて、トラッキングモデル部113で用いるパラメータ、変数の値の同定計算を定周期で行い、測定データとダイナミックシミュレーションの結果データとの誤差を最小にするような整合がとれたパラメータ、変数の値を生成して出力する。
解析モデル部115は、トラッキングモデル部113から入力されるパラメータ、変数の値を用いて、プラントモデルを用いたダイナミックシミュレーションを行い、そのダイナミックシミュレーションを時間的に加速することで、将来の実プラントの状態を予測し、予測データとして出力する。解析モデル部115は、実プラントの状態が忠実に再現されたトラッキングモデル部113のプラントモデルの状態がコピーされる。予測データには、予測後の時刻データが含まれる。
操作部12は、各種入力キーを備えるキーボードや、マウス等のポインティングデバイスを備え、ユーザからこれらデバイスに操作入力される操作情報を受け付け、その操作情報を制御部11へ送信する。
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)等により構成され、各種データ及び各種プログラムを記憶する。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、制御部11の指示による各種表示情報を画面表示する。
通信部15は、モデム、ターミナルアダプタ、ルータ、ネットワークカード等から構成され、プラントデータ測定装置20及びデータベース30と情報の送受信を行う。
次に、図3〜図5を参照して、シミュレーションシステム1の動作を説明する。先ず、図3を参照して、シミュレーションシステム1のトラッキングモデル部113、同定モデル部114、解析モデル部115に関する動作を説明する。図3に、シミュレーションシステム1におけるデータの流れを示す。
本体制御部111により、プラントデータ測定装置20から通信部15を介して第1の測定データが受信されトラッキングモデル部113に入力される。トラッキングモデル部113により、プラントデータ測定装置20から入力される第1の測定データを用いてダイナミックシミュレーションが行われ、またダイナミックシミュレーションのパラメータ、変数の値が出力される。本体制御部111により、トラッキングモデル部113から出力されたパラメータ、変数の値が、同定モデル部114及び解析モデル部115に入力される。
また、本体制御部111により、プラントデータ測定装置20から通信部15を介して第2の測定データが受信され同定モデル部114に入力される。同定モデル部114により、プラントデータ測定装置20から入力される第2の測定データと、比較判定部112から入力される誤差情報と、を用いて、パラメータ、変数の値の同定計算が定周期で行なわれ、整合がとれたパラメータ、変数の値が生成されて出力される。
本体制御部111により、同定モデル部114から出力された整合がとれたパラメータ及び変数の値がトラッキングモデル部113に入力される。トラッキングモデル部113では、同定モデル部114から入力される整合がとれたパラメータ、変数の値を用いて、プラントデータ測定装置20から入力される第1の測定データを用いて、ダイナミックシミュレーションが行われる。また、プラントデータ測定装置20からデータベース30に送信された測定データは、データベース30に記憶される。
解析モデル部115により、トラッキングモデル部113から入力されるパラメータ、変数の値を用いて、トラッキングモデル部113と同じダイナミックシミュレーションが行われて時間的に加速され、将来の実プラントの予測データが出力される。本体制御部111により、解析モデル部115から出力された予測データが通信部15を介してデータベース30に送信されて記憶される。但し、データの重複を避けるため、データベース30に記憶される予測データとして同一の時刻の予測データが存在する場合には、最新の予測データがデータベース30に記憶される。
次いで、図4〜図6を参照して、比較判定部112の動作を説明する。図4に、比較判定部112により実行される予測精度向上処理の流れを示す。図5(a)に、実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)の一例を示す。図5(b)に、図5(a)に対応し、上下の閾値内にある実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)の差分値を示す。図6(a)に、実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)の別の一例を示す。図6(b)に、図6(a)に対応し、上下の閾値内にある実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)の差分値を示す。以下、予測精度向上処理を、その実行主体が比較判定部112であるものとして説明する。
先ず、データベース30に記憶されている測定データ及び予測データのうち、時刻データが同時刻の測定データ及び予測データがデータベース30から読み出されて通信部15を介して受信されて取得される(ステップS1)。そして、ステップS1で取得された同時刻の測定データ及び予測データが比較され、その差分値が算出される(ステップS2)。なお、測定データ及び予測データの差分値について、その上下の閾値が予め設定されているものとする。
そして、ステップS2で取得された測定データ及び予測データの差分値が、予め設定された上下の閾値を超えているか否かが判定される(ステップS3)。差分値が上下の閾値を超えている場合(ステップS3;YES)、測定データ及び予測データに誤差が発生しており、誤差発生時刻等の操作記録データがデータベース30から読み出されて通信部15を介して受信されて取得され、測定データ及び予測データの差分値による誤差発生に相関する操作記録データの操作があるか否かが判定される(ステップS4)。差分値の誤差発生に相関する操作がある場合(ステップS4;YES)、相関する操作の際の誤差(差分値)に対応するオフセット値を示すオフセット情報が生成されて解析モデル部115に出力され、相関する操作の際の予測データに誤差情報のオフセットが設定される(ステップS5)。
ステップS5に対応して、解析モデル部115では、比較判定部112からオフセット情報が入力され、将来予測のためのダイナミックシミュレーション実行時に、前記入力されたオフセット情報を用いてダイナミックシミュレーションを実行し、そのオフセットが加えられた予測データを出力する。このようにして、解析モデル部115で実行されるダイナミックシミュレーション(の予測データ)の修正が行われる。
差分値の誤差発生に相関する操作がない場合(ステップS4;NO)、同定モデル部114における同定モデルの修正箇所が特定される(ステップS6)。比較判定部112は、予め、誤差が発生した際に同定モデルで修正すべきパラメータの情報(誤差とパラメータとの関係の情報)を有する。ステップS6において、この同定モデルで修正すべきパラメータの情報を用いて同定モデルの修正箇所が特定される。そして、測定データ及び予測データの差分値が誤差情報として同定モデル部114に出力される(ステップS7)。
ステップS7に対応して、同定モデル部114では、比較判定部112から誤差情報が入力され、周期的な同定計算実行時に、プラントデータ測定装置20から入力される第2の測定データと、前記比較判定部112から入力された誤差情報とに基づいて同定計算が実行され、整合がとれたパラメータ、変数の値が生成されて出力される。同定モデル部114から出力された整合がとれたパラメータ、変数の値は、本体制御部111によりトラッキングモデル部113へ入力される。このようにして、トラッキングモデル部113で実行されるダイナミックシミュレーションのパラメータ、変数の値の修正が行われる。
そして、ステップS5,S7実行後に、測定データ及び予測データに誤差が発生した旨を示す誤差発生情報と、ステップS3において算出された測定データ及び予測データの差分値である差分情報とが、通信部15を介してデータベース30に送信されて保存(記憶)され(ステップS8)、ステップS1に移行される。
差分値が上下の閾値を超えていない場合(ステップS3;NO)、ステップS3において算出された差分値の微分係数が算出される(ステップS9)。そして、ステップS9で算出された微分係数が正又は負で且つ予め設定された一定時間以上継続しているか否かが判定される(ステップS10)。ステップS10では、異常が発生したか否かが判定されている。
ステップS10では、例えば、図5(a)に示すような実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)である場合に、図5(b)に示すように、差分値が上下の閾値を超えずにステップS3でNOとなり異常でないとできる。しかし、例えば、図6(a)に示すような実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)であるような、実プラントとダイナミックシミュレーションの結果とが逆の挙動をする場合にも、図6(b)に示すように、差分値が上下の閾値を超えずにステップS3でNOとなる。このため、ステップS9,S10で、図6(b)のような場合の実プラントとダイナミックシミュレーションの結果とが逆の挙動をする異常を検出している。このような、逆の挙動をする異常は、ステップS7のようなパラメータ修正による誤差修正ができない異常である。
微分係数が正又は負で且つ一定時間以上継続している場合(ステップS9;YES)、実プラントとダイナミックシミュレーションの結果とが逆の挙動をしている異常の旨を示す異常情報と、ステップS3において算出された測定データ及び予測データの差分値である差分情報とが、通信部15を介してデータベース30に送信されて保存される(ステップS11)。そして、データベース30に記憶されている異常情報が読み出されて通信部15を介して受信され、その異常情報に基づいて異常が頻繁に発生しているか否かが判定される(ステップS12)。
異常が頻繁に発生している場合(ステップS12;YES)、パラメータの修正だけではカバーしきれない誤差をプラントモデルが持っている可能性が高いため、トラッキングモデル部113、同定モデル部114、解析モデル部115のプラントモデルの修正を促す旨の警告メッセージが表示部14に表示され(ステップS13)、ステップS1に移行される。異常が頻繁に発生していない場合(ステップS12;NO)、ステップS1に移行される。微分係数が正又は負で且つ一定時間以上継続していない場合(ステップS10;NO)、異常が発生しておらず、ステップS3において算出された測定データ及び予測データの差分値が差分情報として通信部15を介してデータベース30に送信されて保存され(ステップS14)、ステップS1に移行される。
以上、本実施の形態によれば、シミュレーションシステム1において、実プラントのプラントデータ測定装置20により測定された測定データと解析モデル部115により算出された予測データとがデータベース30に記憶される。シミュレーション装置10の比較判定部112は、データベース30から同時刻の測定データ及び予測データを読み出して差分値を算出し、その差分値が上下の閾値を超えるか否かを判定し、上下の閾値を超える場合に測定データ及び予測データに誤差が発生しているとして、その誤差情報を同定モデル部114に出力する。同定モデル部114は、定周期的な同定計算時に、入力された誤差情報を加味して、誤差を低減するよう整合がとれたパラメータ及び変数の値を生成して出力する。トラッキングモデル部113は、整合がとれたパラメータ及び変数の値に応じてダイナミックシミュレーションを行う。解析モデル部115は、トラッキングモデル部113のパラメータ、変数の値を用いて、トラッキングモデル部113のプラントモデルがコピーされたプラントモデルにより将来予測を行う。このため、プラントモデルを用いたダイナミックシミュレーションにおける将来予測の精度を高めることができる。
また、比較判定部112は、測定データ及び予測データの差分値の微分係数を算出し、微分係数が正又は負で一定時間継続するか否かを判定し、微分係数が正又は負で一定時間継続する場合に、異常が発生したとし、異常が頻繁に発生する場合に、表示部14にプラントモデル修正を促す警告表示をする。つまり、パラメータの修正だけではカバーできないプラントモデルの誤差の存在を示し、プラントモデルの修正を促している。このため、プラントモデル修正を促す警告表示に応じて、ユーザがシミュレーション装置10(トラッキングモデル部113、同定モデル部114、解析モデル部115)のプラントモデルを修正することで、予測精度の悪いプラントモデルを使い続けることを防ぐことができる。また、異常の発生は、プラントモデルの問題ではなく、実プラントの機器異常の可能性も考えられ、警告表示を実プラントの異常診断の一助とすることができる。
また、比較判定部112は、測定データ及び予測データの差分情報、誤差発生情報及び異常情報をデータベース30に記憶する。このため、データベース30に蓄えられた差分情報、誤差発生情報及び異常情報を人間が分析することにより、プラントモデルの誤差要因を把握することができる。例えば、誤差情報の分析により、比較判定部112が予め有する同定モデルで修正すべきパラメータの情報を取得できる。
また、比較判定部112は、測定データ及び予測データに誤差が発生した場合に、誤差発生の相関操作があるか否かを判定し、相関操作がある場合に、解析モデル部115に相関操作に対応するオフセット情報を生成して解析モデル部115に出力する。解析モデル部115は、オフセット情報を加味した予測データを出力する。このため、プラントモデルを用いたダイナミックシミュレーションにおける将来予測の精度をさらに高めることができる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る比較判定装置及び比較判定方法の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、シミュレーション装置10が、比較判定部112と、トラッキングモデル部113、同定モデル部114、解析モデル部115と、を有する装置としたが、これに限定されるものではない。トラッキングモデル部113、同定モデル部114、解析モデル部115を有する装置とは別に、比較判定部112を有する比較判定装置としてもよい。また、シミュレーション装置10又は比較判定部112を有する比較判定装置が、データベース30を備える構成としてもよい。この構成によれば、システム構成を簡単にできる。
また、上記実施の形態では、比較判定部112が、測定データ及び予測データの差分値の微分係数を算出し、この微分係数が正又は負で一定時間継続したするか否かを判定し、微分係数が正又は負で一定時間継続した場合に、異常が発生したと判定する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、比較判定部112が、ある区間(例えば、5分間)の間での測定データ及び予測データの差分値を用いて直線回帰計算を行い、その結果の傾き(微分係数)の絶対値が決められた閾値を超えるか否かを判定し、この微分係数の絶対値が決められた閾値を越える場合に、異常が発生したと判定する構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、警告部が警告表示を行う表示部14である構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、音、光等により警告を行う警告部や、音、光、表示等の少なくとも2つを組み合わせた警告部としてもよい。
その他、上記実施の形態におけるシミュレーションシステム1の細部構成及び詳細動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係る実施の形態のシミュレーションシステムの構成を示すブロック図である。 シミュレーション装置の内部構成を示すブロック図である。 シミュレーションシステムにおけるデータの流れを示す図である。 比較判定部により実行される予測精度向上処理を示すフローチャートである。 (a)は、実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)の一例を示す図である。(b)は、(a)に対応し、上下の閾値内にある実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)の差分値を示す図である。 (a)は、実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)の別の一例を示す図である。(b)は、(a)に対応し、上下の閾値内にある実測値(測定データ)及び予測値(予測データ)の差分値を示す図である。 従来のシミュレーション装置と、プラントデータ測定装置と、の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 シミュレーションシステム
10,10A シミュレーション装置
11 制御部
111 本体制御部
112 比較判定部
113,113A トラッキングモデル部
114,114A 同定モデル部
115,115A 解析モデル部
12 操作部
13 記憶部
14 表示部
15 通信部
20,20A プラントデータ測定装置
30 データベース

Claims (6)

  1. 実プラントにおいて測定された測定データと、前記実プラントのプラントモデルのダイナミックシミュレーションを行うトラッキングモデル部と同じプラントモデルの解析モデル部によりシミュレーションされた将来の予測結果を示す予測データと、が記憶されるデータベースから、前記測定データ及び前記予測データを読み出し、当該測定データ及び当該予測データの差分情報を算出し、当該差分情報に応じて測定データ及び予測データに誤差が発生したか否かを判定し、当該誤差が発生した場合に、前記トラッキングモデル部のダイナミックシミュレーションに用いるパラメータの同定計算を行う同定モデル部に、前記差分情報を前記同定計算に用いる誤差情報として出力する比較判定部を備える比較判定装置。
  2. 前記比較判定部は、前記算出した測定データ及び予測データの差分情報を前記データベースに記憶させる請求項1に記載の比較判定装置。
  3. 警告を出力する警告部を備え、
    前記比較判定部は、前記測定データ及び前記測定データの差分値の微分係数を算出し、当該微分係数に応じて前記プラントモデルの誤差のおそれがある異常が発生したか否かを判定し、当該異常が発生した場合に、前記プラントモデルの誤差がある旨を前記警告部に警告させる請求項1又は2に記載の比較判定装置。
  4. 前記データベースは、前記実プラントにおける操作内容を示す操作データを記憶し、
    前記比較判定部は、測定データ及び予測データに誤差が発生した場合に、前記データベースから操作データを読み出し、当該操作データに応じて誤差発生の相関操作があるか否かを判定し、当該相関操作がある場合に、当該相関操作に対応するオフセットを前記解析モデル部に設定する請求項1から3のいずれか一項に記載の比較判定装置。
  5. 前記データベースを備える請求項1から4のいずれか一項に記載の比較判定装置。
  6. 実プラントにおいて測定された測定データと、前記実プラントのプラントモデルのダイナミックシミュレーションを行うトラッキングモデル部と同じプラントモデルの解析モデル部によりシミュレーションされた将来の予測結果を示す予測データと、が記憶されるデータベースから、前記測定データ及び前記予測データを読み出し、当該測定データ及び当該予測データの差分情報を算出し、当該差分情報に応じて測定データ及び予測データに誤差が発生したか否かを判定し、当該誤差が発生した場合に、前記トラッキングモデル部のダイナミックシミュレーションに用いるパラメータの同定計算を行う同定モデル部に、前記差分情報を前記同定計算に用いる誤差情報として出力する工程を含む比較判定方法。
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