JP2009281426A - ロックナット - Google Patents

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Abstract

【課題】高速回転速度領域での主軸のたわみ等の変形を矯正し、当該主軸の低振動化および静音化に寄与する、ロックナットを提供することである。
【解決手段】複数のバランス調整用ねじ穴38にバランス調整用セットスクリュー46が装着されると、主軸50の回転バランスが調整され、主軸50を含む回転系のラジアル方向へのがたつきが防止される。バランス調整用セットスクリュー46を装着済みのバランス調整用ねじ穴38に制振用スクリュープラグ48が装着されると、バランス調整用セットスクリュー46と制振用スクリュープラグ48との協働作用により、当該回転系の振動がより一層低減され、且つ、バランス調整用ねじ穴38が制振用スクリュープラグ48により閉塞されるため、非閉塞状態にある場合に比べて、風切り音による騒音の発生が低減され、主軸50の回転中の騒音を静音化することが可能となっている。
【選択図】図1

Description

本願発明は、ロックナットに関し、高速マシニングセンタ、高速NC旋盤、4軸加工機,5軸加工機等の複合加工機、その等の高速回転する工作機械の主軸の平行度、たわみ等を矯正する位置決め部品として用いられ、特に、当該主軸に取付けられた軸受等の被固定部材を位置決め固定する、ロックナットに関する。
従来、たとえばマシニングセンタの主軸装置として、先端に工具が取付けられる中空状主軸と、主軸内に主軸に対して回転しないが、その軸方向に移動可能なように当該主軸と同軸線上に配設され、且つ、軸方向の移動により主軸先端への工具の着脱を行うドローバーとを具備したものが知られている。
このような主軸装置においては、主軸の内周面とドローバーの外周面との間に隙間が存在することは避けられないため、主軸およびドローバーを含む回転系が回転した場合に、ドローバーが当該隙間の分だけラジアル方向にがたついてその重心が主軸回転中心軸線上から外れることになる。したがって、上記回転系の重心が主軸の回転中心軸線上からずれて回転中に振動が生じ、その結果加工精度が低下するという問題があった。
そのため、従来、高速回転する工作機械の主軸においては、通常、主軸の振動低減のためバランス修正を行っている。この主軸の回転バランスの調整としては、主軸をバランシング装置に載せ、主軸の回転バランスを測定しながら、主軸の所要の部位に穴を設けること、あるいは、当該部位を研削することによって、主軸のバランス修正を行うものであった。この場合、主軸の回転バランス調整は、主軸頭組立前に、主軸単体の状態で調整されている。
ところが、このような主軸単体での回転バランスの調整では、主軸単体の回転バランスを調整しても、主軸に組み込まれる他の部品、例えば、主軸を回動自在に支持する軸受および当該軸受を位置決め固定するロックナット等の部品のアンバランスを調整することができなかった。そのため、毎分1万回転を越える、たとえば10,000rpm〜30,000rpmの高速回転速度領域では、主軸に組み込まれる他の部品のアンバランスによって主軸の振動が大きくなるものであった。
そこで、特に、高速回転速度で回転させる工作機械の主軸の回転バランスを調整するのに好適な工作機械の回転バランス調整方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、主軸の両端部にそれぞれ複数個のねじ穴を形成し、ドローバー、皿ばね、モータロータを組み付けた状態で、このねじ穴に重さが調整された試し錘を挿入した後、主軸を回転させて主軸の回転角と振動振幅を測定し、この測定結果に基づいて主軸の回転バランス調整を行っている。この場合、ドローバーの一端には、カラーが装着され、さらに、バランス調整用のねじ穴が形成されたナットが螺合されている。
この従来の回転バランス調整方法では、主軸を組立てた状態で、主軸の回転バランスを調整することができる。
特開平6−126588号公報
しかしながら、最近では、さらに加工効率を高めるために、工作機械の主軸をより一層高速回転速度で回転させる傾向にあり、この傾向は今後一層高まるものと考えられ、この場合、毎分3万回転を越える、たとえば30,000rpm〜50,000rpmの高速回転速度領域での工作機械の主軸の振動の低減化および静音化が希求されるものと考えられる。
しかし、このような高速回転速度領域では、主軸にたわみ等の変形が発生し、この主軸の変形によるアンバランスが起因となって、主軸の振動が増大することが問題点として予想される。
また、上記した従来技術によれば、高速回転速度領域で回転する主軸では、当該主軸の回転時に、バランス調整用のねじ穴に起因する風切り音により騒音が発生することも予想される。
そこで、本願発明者は、上記した事情を鑑み、高速回転速度領域での主軸の平行度、たわみ等の変形を矯正する位置決め部品として用いられるロックナットに着目して本願発明を考案するに至った。
すなわち、本願発明の主たる目的は、高速回転速度領域での主軸のたわみ等の変形を矯正し、当該主軸の低振動化および静音化に寄与する、ロックナットを提供することである。
請求項1に係る本願発明は、工作機械の主軸の雄ねじ部に螺合され、主軸に取付けられた被固定部材を位置決め固定するロックナットであって、その内周面に主軸の雄ねじ部と螺合される雌ねじ部を有するロックナット本体と、ロックナット本体の軸方向の一端側に形成され、被固定部材を主軸の軸方向に押圧する座面と、ロックナット本体の軸方向の他端側に形成される頂面と、ロックナット本体の頂面の円周方向に所定の間隔を隔てて、且つ、頂面からロックナット本体の軸方向に延びて配設される複数のバランス調整用のねじ穴と、ロックナット本体の頂面側からバランス調整用のねじ穴に装着され、主軸の回転バランスを調整するバランス調整用セットスクリューと、バランス調整用セットスクリューが装着されたバランス調整用のねじ穴に、バランス調整用のねじ穴を閉塞するようにして装着され、主軸の回転時の振動を低減させる制振用スクリュープラグを含むことを特徴とする、ロックナットである。
請求項1に係る本願発明では、複数のバランス調整用ねじ穴にバランス調整用セットスクリューが装着されることによって、主軸を含む回転系のラジアル方向へのがたつきが防止され、主軸の回転バランスが調整される。すなわち、バランス調整用セットスクリューは、主軸を含む回転系の重心の主軸回転中心軸線上からのずれを修正する。この場合、複数のバランス調整用ねじ穴の内で、主軸の回転中心軸線を挟んで当該主軸を含む回転系の重心がずれた方向とは反対方向に位置するバランス調整用ねじ穴にバランス調整用セットスクリューを装着することによって、主軸を含む回転系の重心の主軸回転中心軸線上からのずれが修正されることが好ましい。
また、バランス調整用セットスクリューを装着済みのバランス調整用ねじ穴に、制振用スクリュープラグが装着されると、主軸回転中の振動がさらに抑制される。つまり、バランス調整用セットスクリューと制振用スクリュープラグとの協働作用によって、主軸を含む回転系の振動がより一層低減されるものとなっている。この場合、当該バランス調整用ねじ穴は、制振用スクリュープラグによって閉塞されて、所謂、栓をして塞がれた状態となるため、非閉塞状態にある場合に比べて、風切り音による騒音の発生が低減され、主軸回転中の騒音を静音化することが可能となっている。
請求項2に係る本願発明は、主軸に取付けられた被固定部材を、請求項1に記載のロックナットにより位置決め固定することによって、主軸の回転バランスを調整することを特徴とする、主軸の回転バランス調整構造である。
請求項2に係る本願発明では、上記したロックナットを用いて、たとえば主軸を回動自在に支持する軸受等の被固定部材が位置決め固定可能となるので、主軸を含む回転系の回転バランスを適宜調整することが可能となっている。
本願発明よれば、超高速回転速度領域での主軸のたわみ変形を矯正し、当該主軸の低振動化および静音化を可能とする、ロックナットが得られる。
本願発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
図1は、本願発明の実施形態の一例を示す要部断面図解図であり、図2は、図1のA部の詳細を示す拡大図解図であり、図3の(A)は、図1のB部の詳細を示す拡大図解図であり、図3の(B)は、制振用スクリュープラグの斜視図解図であり、図5の(A)は、ロックナット本体の正面図解図であり、図5の(B)は、図5の(A)のB−B断面図解図であり、図5の(C)は、図5の(A)のC−C断面図解図である。
本実施形態例に係るロックナット10は、たとえば図1に示すように、工作機械の主軸50の雄ねじ部50Aに螺合され、主軸50に取付けられ、当該主軸50をハウジング70内の所定の位置に回動自在に支持する軸受60(被固定部材)を位置決め固定するものである。
ロックナット10は、たとえば図4および図5に示すように、その内周面に雌ねじ部12を有する円筒形のロックナット本体14を含む。ロックナット本体14は、その軸方向の一端側に形成される座面16と、その軸方向の他端側に形成される頂面18とを有する。座面16は、たとえば図1に示す軸受60を主軸50の軸方向から押圧する押圧面として形成されている。
ロックナット本体14は、たとえば図4および図5の(B),(C)に示すように、ロックナット本体14の軸方向に対して直交するリング状溝部20を含む。ロックナット本体14の雌ねじ部12は、リング状溝部20によって、第1雌ねじ部12aを有する座面16側の第1ロックナット部22と、第2雌ねじ部12bを有する頂面18側の第2ロックナット部24とに区画され、ロックナット本体14の雌ねじ部12は、座面16側の第1雌ねじ部12aと頂面18側の第2雌ねじ部12bとに分割されている。この場合、第1雌ねじ部12aの長さは、第2雌ねじ部12bの長さよりも長く形成されている。つまり、第1雌ねじ部12aのねじの条数は、第2雌ねじ部12bのねじの条数よりも多く形成されている。
この場合、発明者の荷重試験によれば、第1雌ねじ部12aのねじの条数が第2雌ねじ部12bのねじの条数よりも多く形成されるほど、軸荷重に耐える力が大きくなることが実証されている。また、このロックナット本体14では、リング状溝部20により、雌ねじ部12が、第1雌ねじ部12aと第2雌ねじ部12bとに分割されて、第2雌ねじ部12bの長さが第1雌ねじ部12aの長さよりも短く形成されているため、規定の締め付けトルクを掛けて、このロックナット本体14を主軸50へ押入する場合(たとえば図1参照。)、第2雌ねじ部12bのねじ山の変形が大きくなる。そのため、このロックナット本体14では、第2雌ねじ部12bのフランク面による主軸50の雄ねじ部50Aに対する面圧を増大させ、ロックナット本体14の雌ねじ部12と主軸50との緩み止め作用がより一層発揮される。
第1ロックナット部22は、その外周面のリング状溝部20寄りの位置から、ロックナット本体14の軸方向に直交する方向に配設された環状のスリット溝部26を含む。このスリット溝部26は、第1ロックナット部22の外周端面から第2雌ねじ部12bの近傍まで延び設けられている。また、第1ロックナット部22は、その外周面の円周方向に所定の間隔を隔てて、複数のバカ穴28を有する。これらのバカ穴28は、当該ロックナット本体14をたとえば図1に示す主軸50に取付ける際に用いられるフックスパナ等の専用スパナ(図示せず)を係合させるためのものである。
同様の機能を有する複数のバカ穴30が、第2ロックナット部24の頂面にも配設されている。複数のバカ穴30は、特に、図4および図5の(B)に示すように、ロックナット本体14の頂面の円周方向に所定の間隔を隔てて配設されている。なお、本実施形態例では、バカ穴28およびバカ穴30は、それぞれ、たとえば6個ずつ形成されている。
また、ロックナット本体14は、その座面16の円周方向に所定の間隔を隔てて、複数の締め付け用のねじ穴32を有している。各締め付け用のねじ穴32は、ロックナット本体14の軸方向に延びて設けられ、第1ロックナット部22の側端面(ロックナット本体14の座面16)からスリット溝部26に亘って設けられている。
一方、ロックナット本体14の頂面18には、上記した各締め付け用のねじ穴32と対向する部位に、複数の締め付け用の挿入穴34が配設されている。複数の締め付け用の挿入穴34は、頂面18の円周方向に所定の間隔を隔てて配設され、それぞれ、第1ロックナット部22の側端面(ロックナット本体14の頂面18)から、リング状溝部20を経由してスリット溝部26まで到達するものとなっている。複数の締め付け用の挿入穴34は、それぞれ、当該頂面18寄りに、後述する締め付け用セットスクリュー40の頭部42が入る座ぐり穴部36を有するものである。
上記した各締め付け用のねじ穴32と各締め付け用の挿入穴34とは、同一軸線上に配設されて連接され、後述する締め付け用セットスクリュー40が、締め付け用の挿入穴34から挿入され、締め付け用のねじ穴32に螺合されるものとなっている。なお、本実施形態例では、複数の締め付け用のねじ穴32および締め付け用の挿入穴34は、それぞれ、たとえば6個形成されている。
さらに、ロックナット本体14は、その頂面18の円周方向に所定の間隔を隔てて、複数のバランス調整用のねじ穴38を有するものである。複数のバランス調整用のねじ穴38は、それぞれ、ロックナット本体14の軸方向に延びて設けられ、第2ロックナット部24の側端面(ロックナット本体14の頂面18)からリング状溝部20に亘って設けられている。
これらのバランス調整用のねじ穴38には、頂面18側から後述するバランス調整用セットスクリュー46が挿入され、螺合されるものとなっている。バランス調整用のねじ穴38の軸方向の長さは、当該バランス調整用セットスクリュー46の軸方向の長さよりも長く形成されている。
さらに、ロックナット本体14には、バランス調整用のねじ穴38にバランス調整用セットスクリュー46を挿入して螺合させた後で、当該バランス調整用のねじ穴38に、バランス調整用のねじ穴を閉塞するようにして、後述する制振用スクリュープラグ48が挿入され、螺合されるものとなっている。
そこで、次に、上記したロックナット10を用いて、工作機械の主軸50の回転バランスを調整する主軸の回転バランス調整構造の一例について、図1,図2,図3および図4,図5を参照しながら以下、説明する。
すなわち、図1〜図3に示す本実施形態例に係る主軸の回転バランス調整構造100は、たとえば中空状の主軸50を含む。主軸50は、その軸方向の中間部および両側部の複数箇所が、複数の軸受60によって、たとえば厚肉円筒状のハウジング70に対して回転自在に支持されている。軸受60としては、アンギュラ玉軸受、深溝玉軸受、円すいころ軸受等のラジアル荷重と少なくとも一方向のスラスト荷重を受ける、たとえば転がり軸受が用いられている。
ハウジング70は、主軸頭(図示せず)または主軸台(図示せず)等の工作機械本体(図示せず)に固定されている。ハウジング70内には、主軸50を回転させるための駆動装置としてのたとえばビルトイン型の電動機(図示せず)が配設されている。電動機(図示せず)は、主軸50の外周に配設されたロータ(図示せず)と、その周囲のハウジング(図示せず)の内周に設けられたステータ(図示せず)とで構成されている。
主軸50は、その外周面に雄ねじ部50Aを含み、この雄ねじ部50Aには、上記したロックナット本体14の雌ねじ部12が螺合される。
本実施形態例では、ロックナット本体14の座面16によって、軸受60の内輪62が押圧・固定される。すなわち、ロックナット本体14の複数の締め付け用の挿入穴34には、図1に示すように、それぞれ、締め付け用セットスクリュー40が挿入される。この場合、締め付け用セットスクリュー40は、特に、図2に示すように、その頭部42が座ぐり穴部36に嵌入され、その軸部44のねじ部44aが締め付け用のねじ穴32に螺合されるものである。
締め付け用セットスクリュー40を締め付けると、リング状溝部20およびスリット溝部26の間隔が強制的に狭められて、第1ロックナット部22と第2ロックナット部24とは、その弾性復元力によって、その第1雌ねじ部12aおよび第2雌ねじ部12bのフランクが、それぞれ、主軸50の雄ねじ部50Aに対する面圧を増大させ、ロックナット本体14の雌ねじ部12との緩み止め作用をより強固なものとする。
また、本実施形態例では、図1に示すように、ロックナット本体14のバランス調整用のねじ穴38に、頂面18側からバランス調整用セットスクリュー46が挿入され、螺合される。バランス調整用セットスクリュー46は、特に、図3に示すように、その先端部が第1ロックナット部22の座面16とは反対側の側面17に押圧されるように、そのねじ部46aがバランス調整用のねじ穴38に螺合されるものである。
複数のバランス調整用ねじ穴38にバランス調整用セットスクリュー46が装着されることによって、主軸50を含む回転系のラジアル方向へのがたつきが防止され、主軸50の回転バランスが調整される。つまり、バランス調整用セットスクリュー46によって、主軸50を含む回転系の重心の主軸回転中心軸線上からのずれが修正される。この場合、複数のバランス調整用ねじ穴38の内で、主軸50の回転中心軸線を挟んで当該主軸50を含む回転系の重心がずれた方向とは反対方向に位置するバランス調整用ねじ穴38にバランス調整用セットスクリュー46を装着することによって、主軸50を含む回転系の重心の主軸回転中心軸線上からのずれが修正される。
さらに、本実施形態例では、特に、図3の(A)に示すように、バランス調整用セットスクリュー46をバランス調整用のねじ穴38に挿入して螺合させた後で、バランス調整用のねじ穴38を閉塞するようにして、バランス調整用のねじ穴38に制振用スクリュープラグ48が挿入され、螺合される。この制振用スクリュープラグ48は、頭部にすり割り48aを有し、ねじ部48bがバランス調整用のねじ穴38に螺合されるものである。本実施形態例では、制振用スクリュープラグ48が、ポリカーボネートファイバー等の弾性を有し、耐衝撃性のある弾性を有する材料で形成されている。
バランス調整用セットスクリュー46を装着済みのバランス調整用ねじ穴38に、制振用スクリュープラグ48が装着されると、主軸50の回転中の振動がさらに抑制されるものとなる。すなわち、バランス調整用セットスクリュー46と制振用スクリュープラグ48との協働作用により、主軸50を含む回転系の振動がより一層低減されるものとなる。
この場合、バランス調整用ねじ穴38は、制振用スクリュープラグ48によって閉塞される。つまり、バランス調整用ねじ穴38は、所謂、栓をして塞がれた状態となるため、当該バランス調整用ねじ穴38が非閉塞状態にある場合に比べて、たとえば風切り音に起因する騒音の発生が低減され、主軸50の高速回転中の騒音を抑制し、静音化することができるものとなっている。
上述したように図1〜図3に示す実施形態例では、上記したロックナット10を用いて、主軸50を回動自在に支持する軸受60等の被固定部材が位置決め固定可能となるため、主軸50を含む回転系の回転バランスを適宜調整することができる。すなわち、本実施形態例に係るロックナット10は、高速回転する工作機械の主軸50の平行度、たわみ等の変形を矯正する位置決め部品として用いられて好適なものとなる。
図6の(A)は、ロックナット本体の他の例を示す正面図解図であり、図6の(B)は、図6の(A)のB−B断面図解図である。
図6に示すロックナット本体15は、図5に示すロックナット本体14と比べて、特に、雌ねじ部12の一部分に、ロックナット本体15の軸方向に対して平行な複数の切り欠き溝部23と、当該ロックナット本体15の軸方向に直交する方向で、且つ、当該ロックナット本体15の外周面から切り欠き溝部23に連通する複数の締め付け用のねじ穴27とを含み、切り欠き溝部23に黄銅等の弾性を有する金属材料で形成されたロッキングメタル25が挿入されている点で相違している。締め付け用のねじ穴27には、締め付け用セットスクリュー40が挿入され螺合される。なお、ロックナット本体15は、その外周面の円周方向に所定の間隔を隔てて、複数の凹溝からなる係合穴39を有する。これらの係合穴39は、当該ロックナット本体15をたとえば図1に示す主軸50に取付ける際に用いられるフックスパナ等の専用スパナ(図示せず)を係合させるためのものである。
図6に示すロックナット本体15を上記した主軸50の雄ねじ部50Aに螺合させて取付けた後、締め付け用セットスクリュー40締め付けると、ロッキングメタル25が主軸50の雄ねじ部50Aのフランク面を押圧し、当該ロックナット本体15の緩み止め機能が作用するものとなっている。
また、図6に示すロックナット本体15においても、ロックナット本体15の頂面18の円周方向に配設されたバランス調整用のねじ穴39に、バランス調整用セットスクリュー46と制振用スクリュープラグ48とが装着されることによって、上述した実施形態例と同様の作用・効果を有するものである。
本願発明に係る実施形態の一例を示す要部断面図解図である。 図1のA部の詳細を示す拡大図解図である。 図3の(A)は、図1のB部の詳細を示す拡大図解図であり、図3の(B)は、制振用スクリュープラグの斜視図解図である。 ロックナット本体を示す斜視図解図である。 図5の(A)は、ロックナット本体の正面図解図であり、図5の(B)は、図5の(A)のB−B断面図解図であり、図5の(C)は、図5の(A)のC−C断面図解図である。 図6の(A)は、ロックナット本体の他の例を示す正面図解図であり、図6の(B)は、図6の(A)のB−B断面図解図である。
符号の説明
10 ロックナット
12 雌ねじ部
12a 第1雌ねじ部
12b 第2雌ねじ部
14 ロックナット本体
16 座面
18 頂面
20 リング状溝部
22 第1ロックナット部
24 第2ロックナット部
26 スリット溝部
28,30 バカ穴
32 締め付け用のねじ穴
34 締め付け用の挿入穴
36 座ぐり穴
38 バランス調整用のねじ穴
40 締め付け用セットスクリュー
42 締め付け用セットスクリューの頭部
44 締め付け用セットスクリューの軸部
44a 締め付け用セットスクリューのねじ部
46 バランス調整用セットスクリュー
48 制振用スクリュープラグ
50 工作機械の主軸
50A 主軸の雄ねじ部
60 軸受
70 ハウジング
100 主軸の回転バランス調整構造

Claims (2)

  1. 工作機械の主軸の雄ねじ部に螺合され、前記主軸に取付けられた被固定部材を位置決め固定するロックナットであって、
    その内周面に前記主軸の雄ねじ部と螺合される雌ねじ部を有するロックナット本体、
    前記ロックナット本体の軸方向の一端側に形成され、前記被固定部材を前記主軸の軸方向に押圧する座面、
    前記ロックナット本体の軸方向の他端側に形成される頂面、
    前記ロックナット本体の頂面の円周方向に所定の間隔を隔てて、且つ、前記頂面から前記ロックナット本体の軸方向に延びて配設される複数のバランス調整用のねじ穴、
    前記ロックナット本体の頂面側から前記バランス調整用のねじ穴に装着され、前記主軸の回転バランスを調整するバランス調整用セットスクリュー、および
    前記バランス調整用セットスクリューが装着されたバランス調整用のねじ穴に、前記バランス調整用のねじ穴を閉塞するようにして装着され、前記主軸の回転時の振動を低減させる制振用スクリュープラグを含むことを特徴とする、ロックナット。
  2. 前記主軸に取付けられた前記被固定部材を、前記請求項1に記載の前記ロックナットにより位置決め固定することによって、前記主軸の回転バランスを調整することを特徴とする、主軸の回転バランス調整構造。
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