JP2009279528A - 描画検査装置および描画検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アライメントマスクを用いて行う機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査を、短時間で且つ精度良く行う描画検査装置を提供する。
【解決手段】機能液滴吐出ヘッド3から機能液を吐出・着弾させて吐出性能を検査する描画検査装置34であって、機能液滴の基準着弾位置となる着弾マークをマーキングしたアライメントマスク46と、検査吐出された機能液滴が着弾する検査シートSと、着弾マークと検査シートSの着弾ドットDとを位置認識する画像認識手段と、検査シートに臨んだ機能液滴吐出ヘッド3を位置認識するヘッド認識手段と、を備え、アライメントマスク46は、着弾マークがマーキングされたマスク本体46aと、マスク本体46aから検査シートを越えて延在する延設部と、を一体に有すると共に、機能液滴吐出ヘッド3を位置認識する位置においてヘッド認識手段をキャリブレーションするヘッド校正マークが設けられている。
【選択図】図7
【解決手段】機能液滴吐出ヘッド3から機能液を吐出・着弾させて吐出性能を検査する描画検査装置34であって、機能液滴の基準着弾位置となる着弾マークをマーキングしたアライメントマスク46と、検査吐出された機能液滴が着弾する検査シートSと、着弾マークと検査シートSの着弾ドットDとを位置認識する画像認識手段と、検査シートに臨んだ機能液滴吐出ヘッド3を位置認識するヘッド認識手段と、を備え、アライメントマスク46は、着弾マークがマーキングされたマスク本体46aと、マスク本体46aから検査シートを越えて延在する延設部と、を一体に有すると共に、機能液滴吐出ヘッド3を位置認識する位置においてヘッド認識手段をキャリブレーションするヘッド校正マークが設けられている。
【選択図】図7
Description
本発明は、アライメントマスクを用い、機能液滴吐出ヘッドからの着弾ドットを画像認識して機能液滴吐出ヘッドの吐出性能を検査する描画検査装置および描画検査方法に関する。
従来、描画検査装置ではないが、アライメントマスクを用いて液晶パネルの基板部分にドライバICを実装する電子部品の実装装置が知られている(特許文献1参照)。この電子部品の実装装置は、給材エリアで給材した液晶パネルを、ACF貼着エリア、ドライバICの仮圧着エリアおよび除材エリアの順で各作業エリアに臨ませるインデックステーブルと、ACF貼着エリアに配設したACF貼着ユニットと、仮圧着エリアに配設した仮圧着ユニットと、を備えている。また、仮圧着ユニットは、ACFを介してドライバICを液晶パネルに熱圧着する仮圧着ヘッドと、ドライバICを画像認識する第1カメラおよび液晶パネルを画像認識する第2カメラから成る撮像ユニットと、アライメントマスクである光学基準板を搭載した基準ユニットと、を有している。
この仮圧着ユニットでは、仮圧着ヘッドに保持されたドライバICの下面および液晶パネルの基板の下面にそれぞれ形成したアライメントマークを、撮像ユニットで位置認識し、これらの位置情報に基づき、仮圧着ヘッドの姿勢調整および実装域上への移動が行われ、液晶パネルにドライバICを実装する。一方、撮像ユニットは、環境温度等の経時的変化による位置精度の低下が生じるため、定期的にキャリブレーションを行うようにしている。キャリブレーションでは、インデックステーブルにより液晶パネルを非作業エリアに移動させておいて、基準ユニットにより、仮圧着エリアに光学基準板を導入し、光学基準板上のカメラ用の基準マークを撮像ユニットにより撮像し、第1カメラおよび第2カメラの校正を行うようにしている。
特開2001−174215号公報
この仮圧着ユニットでは、仮圧着ヘッドに保持されたドライバICの下面および液晶パネルの基板の下面にそれぞれ形成したアライメントマークを、撮像ユニットで位置認識し、これらの位置情報に基づき、仮圧着ヘッドの姿勢調整および実装域上への移動が行われ、液晶パネルにドライバICを実装する。一方、撮像ユニットは、環境温度等の経時的変化による位置精度の低下が生じるため、定期的にキャリブレーションを行うようにしている。キャリブレーションでは、インデックステーブルにより液晶パネルを非作業エリアに移動させておいて、基準ユニットにより、仮圧着エリアに光学基準板を導入し、光学基準板上のカメラ用の基準マークを撮像ユニットにより撮像し、第1カメラおよび第2カメラの校正を行うようにしている。
このような従来の実装装置では、撮像ユニット(第1カメラおよび第2カメラ)のキャリブレーションを行う際に、インデックステーブルを駆動し、液晶パネルを非作業エリアに移動させ、キャリブレーション終了後、再度仮圧着エリアに戻すようにしている。すなわち、キャリブレーションを行うために、インデックステーブルを非作業エリアに一旦停止させる必要があり、作業に待ち時間が生じ、全体として作業時間を要する問題があった。また、キャリブレーションから液晶パネルおよびドライバICの位置認識までに時間を要するため、位置精度に、温度変化等の経時的な影響を受ける問題があった。
本発明は、アライメントマスクを用いて行う機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査を、短時間で且つ精度良く行うことを可能とする描画検査装置および描画検査方法を提供することを課題とする。
本発明の描画検査装置は、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドから機能液を吐出・着弾させて、機能液滴吐出ヘッドの吐出性能を検査する描画検査装置であって、機能液滴吐出ヘッドによる機能液滴の基準着弾位置となる着弾マークをマーキングしたアライメントマスクと、機能液滴吐出ヘッドから検査吐出された機能液滴が着弾する検査シートと、着弾マークと検査シートに吐出・着弾した着弾ドットとを位置認識する画像認識手段と、検査シートに臨んだ機能液滴吐出ヘッドを位置認識するヘッド認識手段と、を備え、アライメントマスクは、着弾マークがマーキングされたマスク本体と、マスク本体から検査シートを越えて延在する延設部と、を一体に有すると共に、機能液滴吐出ヘッドを位置認識する位置においてヘッド認識手段をキャリブレーションするヘッド校正マークが設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、アライメントマスクの、ヘッド校正マークによりキャリブレーションされるヘッド認識手段は、検査シートに臨んだ機能液滴吐出ヘッドを位置認識する位置で、ヘッド校正マークを位置認識する。このため、ヘッド認識手段は、自身のキャリブレーションのための位置認識と、ヘッドアライメントのための機能液滴吐出ヘッドの位置認識と、をアライメントマスクの移動を伴うことなく、ほぼ同時に実施することができる。したがって、両位置認識に経時的な影響を受けることがなく、且つ検査作業においてキャリブレーションのための待ち時間を最小限に抑えられる。その結果、精度良く且つ短時間で吐出検査を行うことができる。
この場合、アライメントマスクには、画像認識手段をキャリブレーションする基準校正マークが、更に設けられていることが、好ましい。
この構成によれば、アライメントマスクによりヘッド認識手段のキャリブレーションを行うと同時に、画像認識手段のキャリブレーションも並行して行うことができる。これにより、経時的な環境温度の変化等の影響を受けることなく、ヘッド認識手段と画像認識手段との相互のキャリブレーションを、精度良く且つ短時間で行える。
この場合、検査シートを延設部上に繰り出す繰出しリールと、延設部上の検査シートを巻き取る巻取りリールと、を有するシート供給手段、を更に備え、延設部には、検査シートの送り経路を構成すると共に、検査シートをマスク本体と面一に支持する浅溝が形成されていることが、好ましい。
この構成によれば、吐出検査終了後に使用済みの検査シートを巻き取ることにより、新たな検査シートをアライメントマスク上にセットすることができる。このため、検査シートの除給材作業を簡単に行うことができると共に、このシート供給手段の自動化も容易に可能となる。また、検査シートを浅溝に臨ませることにより、マスク本体と面一となっているため、着弾マークと着弾ドットとの高さ方向における差が検査精度に影響を与えることがなく、高精度な吐出検査を行うことができる。なお、この検査吐出は、検査シートの直上に移動した機能液滴吐出ヘッドが、実際に描画装置等で描画を行なうときと同一のワークギャップで行うことが好ましい。
また、この場合、延設部には、開口部が形成され、開口部には、検査シートをマスク本体と面一になるように吸着する吸着テーブルが臨んでいることが、好ましい。
この構成によれば、検査シートを吸着テーブル上に吸着固定することにより、検査シートをセットした位置からのずれや浮き上がりを防止することができる。このため、検査シートと機能液滴吐出ヘッドとの間隔を適切に維持することができ、精度の高い画像認識処理を行うことができる。
一方、他の描画検査装置は、検査シートをマスク本体と面一に吸着セットするシートテーブルを、更に備え、延設部には、検査シートをセットしたシートテーブルが臨む開口部が形成されていることが、好ましい。
この構成によれば、枚葉の検査シートを、位置ずれや浮き上がりを生ずることなく適切に吸着テーブル上にセットすることができ、精度の高い画像認識処理を行うことができる。
この場合、機能液滴吐出ヘッドの複数個が、キャリッジに同一の配列パターンで複数組に分けて搭載され、マスク本体には、着弾マークの複数個が配列パターンに倣ったマスクパターンでマーキングされ、検査シートには、複数組の配列パターンに対応する複数組の着弾パターンとなるように複数の機能液滴吐出ヘッドから検査吐出された機能液滴が着弾し、画像認識手段は、アライメントマスクに対し相対的に移動しながら、マスクパターンを位置認識するマスク認識手段と、検査シートに対し相対的に移動しながら、複数の着弾パターンをそれぞれ位置認識する複数の着弾認識手段と、から成り、マスク認識手段および複数の着弾認識手段を、平面内におけるマスクパターンおよび複数組の着弾パターンの位置関係で一体に保持する保持手段と、保持手段を介して、マスク認識手段および複数の着弾認識手段を、アライメントマスクおよび検査シートに対し相対的に移動させる移動手段と、を更に備えていることが、好ましい。
この構成によれば、保持手段により、マスク本体上のマスクパターンと検査シート上の検査シートとの位置関係で、マスク認識手段と着弾認識手段とを一体として移動させることができる。すなわち、マスク認識手段によりマスクパターンを位置認識しながら、着弾認識手段により着弾パターンを位置認識することができる。これにより、マスクパターンおよび着弾パターンの位置認識を、一括して行うことができる。その結果、各パターンの位置認識を別々に位置認識する必要がなく、吐出検査の時間を短縮することができる。
本発明の描画検査方法は、上記した描画検査装置を用い、マスク認識手段、複数の着弾認識手段およびヘッド認識手段のキャリブレーションを行うキャリブレーション工程と、キャリッジに搭載した複数の機能液滴吐出ヘッドを位置認識し、その認識結果に基づいて位置補正した後の複数の機能液滴吐出ヘッドにより、検査シートに機能液を吐出・着弾させる検査吐出工程と、マスク認識手段によりマスクパターンを位置認識する動作に並行して、複数の着弾認識手段により複数の機能液滴吐出ヘッドの着弾結果である複数の着弾パターンを位置認識する認識工程と、認識工程の認識結果に基づいて、機能液滴吐出ヘッドの吐出性能を評価する検査工程と、を有することを特徴とする。
この方法によれば、ヘッド認識手段は、自身のキャリブレーションと、ヘッドアライメントのための機能液滴吐出ヘッドの位置認識と、をアライメントマスクの移動を伴うことなく、ほぼ同時に実施することができる。このため、両位置認識に経時的な影響を受けずに、且つ検査作業においてキャリブレーションのための待ち時間を最小限に抑えられ、高精度且つ短時間での吐出検査を行うことができる。また、マスクパターンおよび着弾パターンの位置認識を、一括して実施でき、各パターンの位置認識を別々に位置認識する必要がなく、吐出検査の時間を短縮することができる。
以下、添付した図面を参照して、本実施形態に係る描画検査装置を搭載した吐出検査装置について説明する。この吐出検査装置は、カラーフィルタなどを製造する描画装置に搭載する前に、機能液を用いて機能液滴吐出ヘッド(吐出ノズル)の吐出性能を検査するものである。具体的には、複数の機能液滴吐出ヘッドをキャリッジに組み込んだ状態で、各機能液滴吐出ヘッドから機能液を検査吐出させ、その着弾位置や飛行曲がり等の吐出性能を検査する。まず、吐出検査装置の説明に先立ち、検査対象となるヘッドユニットについて説明する。
図1に示すように、ヘッドユニット1は、キャリッジ2と、キャリッジ2に搭載した12個の機能液滴吐出ヘッド3と、を備えている。12個の機能液滴吐出ヘッド3は、キャリッジ2に対して、6個ずつ左右(Y軸方向)に二分され、6個の機能液滴吐出ヘッド3から成る各ヘッド群は、R・G・Bの配色および階段状の配置において同一の配列パターンで配設されている。
キャリッジ2は、12個の機能液滴吐出ヘッド3を取り付けるための12個の装着開口4が形成された本体プレート5と、本体プレート5の下面に突設された一対の基準ピンP(図7(b)参照)と、本体プレート5の両短辺部分に取り付けた左右一対のプレート支持部材6と、一対のプレート支持部材6の上端部に掛け渡され、後述する吐出検査装置31の第1メインキャリッジ43(いずれも図3参照)に取り付けられるヘッド取付プレート7と、を有している。なお、本体プレート5に対し12個の機能液滴吐出ヘッド3は、上記の一対の基準ピンPを基準としてアライメントされた状態で組みつけられている。また、一対の基準ピンPの先端は、機能液滴吐出ヘッド3のノズル面17と同一平面上に位置するように形成されている。
また、本体プレート5上には、機能液滴吐出ヘッド3に接続される圧力調整弁付きの左右一対の配管接続アッセンブリ8が設けられ、各配管接続アッセンブリ8は、吐出検査装置31の機能液供給ユニット45(図3参照)に配管接続されている。また、ヘッド取付プレート7の内側には、機能液滴吐出ヘッド3に接続される中間基板付きの配線接続アッセンブリ(図示省略)が設けられ、各配線接続アッセンブリは、後述する吐出検査装置31の制御コンピュータ(図示省略)に配線接続されている。
図2に示すように、機能液滴吐出ヘッド3は、いわゆる2連のインクジェットヘッドであり、2連の接続針14を有する機能液導入部11と、機能液導入部11に連なる2連のヘッド基板12と、ヘッド基板12の下方に連なり機能液を吐出するヘッド本体13と、を備えている(図2(a)参照)。
機能液導入部11は、一対の接続針14を有しており、上記の配管接続アッセンブリ8を介して機能液供給ユニット45(図3参照)から機能液の供給を受けるようになっている。また、ヘッド本体13は、ピエゾ素子等で構成される2連のポンプ部15と、複数の吐出ノズル19が形成されたノズル面17を有するノズルプレート16と、を有している。ノズルプレート16のノズル面17に形成された多数(複数)の吐出ノズル19は、相互に平行且つ半ノズルピッチ分、位置ズレして列設された2列のノズル列(A列およびB列)18を構成しており、各ノズル列18は、等ピッチで並べた180個の吐出ノズル19で構成されている(図2(b)参照)。なお、180個の吐出ノズル19のうち、列端部の各10個の吐出ノズル19は、実際の描画では使用しないダミーノズルとなり、ダミーノズルに挟まれた吐出ノズル19は、有効ノズルとなる。
ヘッド基板12には、2連のコネクタ20が設けられており、各コネクタ20はフレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介して、上記の配線接続アッセンブリ(制御コンピュータ)に接続されている。そして、この制御コンピュータから出力された駆動波形が各コネクタ20を介して各ポンプ部15(圧電素子)に印加されることで、各吐出ノズル19から機能液が吐出される。
次に、図3および図4を参照して、ヘッドユニット1単位で機能液滴吐出ヘッド3(吐出ノズル19)の吐出性能を検査する吐出検査装置31について説明する。吐出検査装置31は、機台32と、機台32上に設けた石定盤33と、石定盤33上の全域に広く載置され、ヘッドユニット1を搭載した描画検査装置34と、機能液滴吐出ヘッド3の機能維持・回復を行うメンテナンスユニット(フラッシング装置、ワイピング装置および吸引装置)35と、上記したヘッドユニット1を描画検査装置34に供給する給材装置36と、メンテナンスユニット35および給材装置36を支持する共通架台37と、を備えており、チャンバ装置(図示省略)内に収容されている。また、吐出検査装置31には、装置全体を統括制御する制御コンピュータが接続されており、制御コンピュータは、チャンバ装置の外に配置されている。吐出検査装置31は、給材装置36により給材されたヘッドユニット1を描画検査装置34に搭載すると共に、搭載したヘッドユニット1(機能液滴吐出ヘッド3)の吐出検査をすべく、メンテナンスユニット35により機能液滴吐出ヘッド3の機能維持・回復を行いながら機能液を検査吐出させ、検査吐出した機能液の着弾位置や飛行曲がり等を検査する。
図3および図4に示すように、描画検査装置34は、石定盤33上に載置され、Y軸方向の移動軸を構成するY軸テーブル41と、Y軸テーブル41を跨いで設置され、X軸方向の移動軸を構成するX軸テーブル42と、X軸テーブル42上をスライド自在に移動すると共に、ヘッドユニット1を着脱自在に垂設する第1メインキャリッジ43と、X軸テーブル42上をスライド自在に移動する第2メインキャリッジ47に搭載され、複数台(3台)の認識カメラを有するカメラユニット44と、Y軸テーブル41の下側に配設され、2台のアンダーカメラ65,65を有するヘッド認識ユニット55(図4参照)と、を備えている。なお、ヘッドユニット1は、Y軸方向が主走査方向となる姿勢でX軸テーブル42に搭載されている。
また、描画検査装置34は、第1メインキャリッジ43に搭載され、ヘッドユニット1に機能液を供給する機能液供給ユニット45と、Y軸テーブル41上に搭載され、各種基準となるマークが形成されたアライメントマスク46(図4参照)と、を備えている。この描画検査装置34において、X軸テーブル42およびY軸テーブル41が交わる領域が処理エリアとなっており、この処理エリアにおいて、カメラユニット44およびヘッド認識ユニット55のキャリブレーションを行うと共に、機能液滴吐出ヘッド3により機能液を検査吐出してその検査を行うようにしている(詳細は後述する)。
X軸テーブル42は、一対の走行レール上を走査するX軸リニアモータを有しており、ヘッドユニット1を搭載した第1メインキャリッジ43と、カメラユニット44を搭載した第2メインキャリッジ47と、を個別にX軸方向にスライド移動させる。また、X軸テーブル42は、石定盤33上に立設した4本の柱に支持されており、Y軸テーブル41を跨いでメンテナンスユニット35の上方に臨む位置まで延在している。これにより、第1メインキャリッジ43に搭載したヘッドユニット1は、メンテナンスユニット35の直上部に位置するメンテナンスエリアおよび上記の処理エリアの間で、適宜移動され、また第2メインキャリッジ47に搭載したカメラユニット44を、処理エリアおよび処理エリアを挟んでメンテナンスエリアと反対側に位置する待機エリアの間で、適宜移動される。
第1メインキャリッジ43は、一対の走行レールに掛け渡されたキャリッジフレーム94に、Z軸テーブル95およびθテーブルを組み込んで構成されており、θテーブルの下側で、ヘッドユニット1を着脱自在に保持している。同様に、第2メインキャリッジ47は、一対の走行レールに掛け渡された第2キャリッジフレーム96に、ブラケットを組み込んで構成されており、このブラケットの下側で、カメラユニット44を着脱自在に保持している。この場合、ヘッドユニット1のX軸方向の移動軌跡は、図3の一対の走行レールの左寄りに位置し、カメラユニット44のX軸方向の移動軌跡は、図3の一対の走行レールの右寄りに位置している。そして、ヘッドユニット1の移動軌跡とカメラユニット44の移動軌跡とは、中央においてその一部がY軸方向にオーバーラップしている。
カメラユニット44は、1台のマスク認識カメラ92と、2台の着弾認識カメラ93,93と、これらを下向きに一体に保持するカメラ支持フレーム97と、から構成されている(図7(a)参照)。カメラ支持フレーム97は、略直角三角形に形成されており、上記のブラケットを介して、第2キャリッジフレーム96に水平に保持されている。カメラ支持フレーム97の頂側の隅部にはマスク認識カメラ92が保持され、底辺側の両隅部には一対の着弾認識カメラ93が保持されている。すなわち、マスク認識カメラ92および一対の着弾認識カメラ93のうちの1台(図7(a)の左側のもの)は、カメラ支持フレーム97のY軸方向に並ぶように配設されており、2台の着弾認識カメラ93,93はX軸方向に並ぶようにそれぞれ配設されている(図7(a)参照)。また、各カメラ92,93は、マイクロヘッド等の微調整機構(図示省略)によりX、YおよびZ軸方向にそれぞれ微調整することが可能となっている。なお、特に図示しないが、マスク認識カメラ92および各着弾認識カメラ93による撮像時の照明は、落射照明が採用されている。
図4に示すように、Y軸テーブル41は、下Y軸テーブル53と、下Y軸テーブル53上に配設された上Y軸テーブル54と、で構成されている。下Y軸テーブル53は、主にアライメントマスク46および検査シートSを微少移動させる際に用いられ、上Y軸テーブル54は、主にアライメントマスク46および検査シートSを大きく移動させる際、例えば、これらの交換やメンテナンスの際に用いられる。
下Y軸テーブル53は、Y軸方向に延在するよう石定盤33上に直接支持された左右一対のテーブル台61と、一対のテーブル台61上に設けられ、Y軸方向に延びる一対の第1ガイドレール62と、一方のテーブル台61上に設けられたY軸リニアモータ63と、Y軸リニアモータ63により第1ガイドレール62上をスライド自在に移動する第1スライダ64と、を備えている。そして、一対のテーブル台61の間の石定盤33上には、上記のヘッド認識ユニット55(2台のアンダーカメラ65,65)が、Y軸方向に並ぶように配設されている。
ヘッド認識ユニット55を構成する2台のアンダーカメラ65,65は、検査吐出のために検査シートSの直上部に臨んだヘッドユニット1における一対の基準ピンP(図7(b)参照)を、それぞれの視野に同時に取り込み得る位置に、上向きで固定されている。この場合、ヘッド認識ユニット55(2台のアンダーカメラ65,65)は、アライメントマスク46によってキャリブレーションされ、また、検査吐出に先立って行うヘッドユニット1のアライメントのために、上記の一対の基準ピンPを位置認識する。各アンダーカメラ65には、被写界深度の浅いものが用いられており、アライメントマスク46を撮像する際の下降撮像位置と、基準ピンPを撮像する際の上昇撮像位置との間で昇降させる昇降機構が組み込まれている。なお、被写界深度の深いカメラを用いる場合には、昇降機構は不要である。
上Y軸テーブル54は、第1スライダ64上に設けられ、Y軸方向に延びる一対の第2ガイドレール71と、一対の第2ガイドレール71の外側に設けられたY軸ロッドレスシリンダ72と、Y軸ロッドレスシリンダ72により第2ガイドレール71上をスライド自在に移動する板状の第2スライダ73と、を備えている。なお、請求項に言う移動手段は、X軸テーブル42およびY軸テーブル41(下Y軸テーブル53)から構成されている。
第2スライダ73上には、各種基準となるマークが形成されたアライメントマスク46を保持したマスクテーブル74が配置されている。また、ヘッドユニット1の移動軌跡と重なる位置に、マスクテーブル74の両サイドを支持するようにして、アライメントマスク46を横断するように送るシート供給装置87が配設されている。なお、第1スライダ64、第2スライダ73およびマスクテーブル74には、一対のアンダーカメラ65が臨む位置に、アライメントマスク46およびヘッドユニット1を撮像(位置認識)するための一対のカメラ穴66が形成されている。
図5に示すように、アライメントマスク46は、透明な石英ガラスで板状に構成されており、カメラユニット44が臨むマスク本体46aと、ヘッド認識ユニット55が臨むマスク延設部46bとで一体に形成されている。マスク本体46aには、一方のアンダーカメラ65のキャリブレーション基準となる一方のアンダーカメラ基準マークMaと、マスク認識カメラ92のキャリブレーション基準となるマスク認識マークMbと、一対の着弾認識カメラ93のキャリブレーション基準となる一対の着弾認識マークMcと、ヘッドユニット1から吐出された機能液を検査するための着弾位置の基準となる複数の吐出基準マークMdと、がマーキングされている。アンダーカメラ基準マークMaは、ヘッドユニット1の基準ピンPと合致している。複数の吐出基準マークMdは、ヘッドユニット1の1のヘッド群の配列パターンに対応し、片側6個の機能液滴吐出ヘッド3のノズル列(A列およびB列)18の位置、すなわち6個の機能液滴吐出ヘッド3から吐出された機能液の着弾位置の基準となるマスクパターンMeを形成している。
マスク認識マークMbは、マスク本体46aの図示左上隅部にマーキングされており、着弾認識マークMcはマスク本体46aの図示左下隅部および図示中央やや右下にマーキングされている。そして、上記のカメラ支持フレーム97に下向きに保持されたマスク認識カメラ92および2台の着弾認識カメラ93,93は、キャリブレーションのためにマスク本体46aに臨んだ状態で、それぞれマスク認識マークMbおよび一対の着弾認識マークMcを同時に視野内に取り込み得るようになっている(図7(a)参照)。また同時に、マスク認識カメラ92および2台の着弾認識カメラ93,93は、平面内におけるマスクパターンMeおよび後述する2つの着弾パターンDaの位置関係と同一の位置関係となるように配設されている。なお、請求項に言う基準校正マークは、マスク認識マークMbおよび着弾認識マークMcから構成されている。
一方、マスク延設部46bには、他方のアンダーカメラ基準マークMaがマーキングされている。すなわち、一対のアンダーカメラ基準マークMaは、マスク本体46aの図示中央下と、マスク延設部46bの図示中央下とに各1つマーキングされている。そして、検査シートSの直上に臨んだヘッドユニット1の一対の基準ピンPを撮像可能位置に上向きで固定された2台のアンダーカメラ65,65は、キャリブレーションのために、一対のアンダーカメラ基準マークMaを視野内に取り込み得るようになっている(図7(a)参照)。また、マスク延設部46bには、シート供給装置87による検査シートSの送り経路となると共に、検査シートSをマスク本体46aと面一に支持する浅溝85が、X軸方向に横断するように形成されている。マスク延設部46bの浅溝85形成部分には、X軸方向に並ぶように左右一対の開口部86が形成されている。
詳細は後述するが、本実施形態では、マスク認識カメラ92によりマスクパターンMeを位置認識する動作に並行して、一対の着弾認識カメラ93によりヘッドユニット1の着弾結果である2つの着弾パターンDaを位置認識する。このため、検査シートSには、12個の機能液滴吐出ヘッド3の2つの配列パターンに対応する2つの着弾パターンDaが描画される一方、アライメントマスク46(マスク本体46a)には、一方の配列パターンに対応する1つのマスクパターンMeが形成されている。
図6に示すように、マスクテーブル74は、アライメントマスク46よりも一回り大きく形成され、その中央にアライメントマスク46が位置決め状態でセットされる。また、マスクテーブル74は、マスク延設部46bの左右一対の開口部86に臨む部分において、内部に左右一対のエアーチャンバ81を有するマスクテーブル本体82と、各エアーチャンバ81の直上に配置された左右一対の吸着プレート83と、各エアーチャンバ81内部のエアーを吸引する真空吸引装置84と、を有しており、各エアーチャンバ81と真空吸引装置84とは、エアーチューブ88で接続されている。一対の吸着プレート83は、上記した一対の開口部86に臨んでおり、その上面にマトリクス状に配置した多数の吸着孔Hを有している。各吸着孔Hは、下側のエアーチャンバ81に連通している。なお、吸着プレート83は、多数の吸着孔Hがランダムに形成された多孔質プレートで構成してもよい。また、図示では、アライメントマスク46をマスクテーブル74に位置決め状態でセットするセット機構は、省略されている。さらに、本実施形態では、マスク延設部46bの強度を考慮して、中桟を設けたため、一対の開口部86(および一対の吸着プレート83)としているが、強度的に問題がなければ、1つの開口部86(および1つの吸着プレート83)として構成してもよい。
検査シートSは、ポリプロピレン等で長尺に形成され、シート供給装置87により、一対の吸着プレート83上に繰り出されて使用され、その使用済み部分はシート供給装置87に巻き取られる。シート供給装置87は、巻回した検査シートSを繰り出す繰出しリール87aと、繰出しリール87aからアライメントマスク46上に繰り出された検査シートSを巻き取る巻取りリール87bと、巻取りリール87bを駆動するモータ(図示省略)と、を備えている。繰出しリール87aおよび巻取りリール87bは、それぞれマスクテーブル74のX軸方向両端側に、Y軸方向に沿って配設されている。巻取りリール87bにより検査シートSが巻き取られてゆくと、繰出しリール87aは、これに組み込んだ制動機構(図示省略)により、検査シートSに張り(バックテンション)を与えた状態で繰り出すようになっている。浅溝85にガイドされ吸着プレート83上に繰り出された検査シートSは、その表面を、マスク本体46aの表面と同一平面内(面一)に位置するように吸着固定される。これにより、検査シートSの位置ずれや浮き上がりを防止することができ、検査吐出のために検査シートSの直上に移動したヘッドユニット1は、その各機能液滴吐出ヘッド3のノズル面17が、図外の描画装置で描画を行なうときと同一のワークギャップ(シートギャップ)を維持することができる。
また、特に図示しないが、エアーチューブ88に流路切替バルブを介設して、真空吸引装置84と、別途設けた加圧装置と、を接続する構成としてもよい。この場合、シート供給装置87による検査シートSの巻き取り(繰り出し)の際には、流路切替バルブを加圧装置側に切り替えて、圧縮エアーを供給することで、検査シートSを吸着プレート83表面から僅かに浮上させる。こうすることで、検査シートSを非接触で、円滑に巻き取ることができる。
なお、検査シートSの無駄な消費を抑制するため、ヘッドユニット1の着弾結果である2つの着弾パターンDaを位置ズレさせつつ複数組み分、吐出してから、検査シートSのタクト送りを行うようにしてもよい。かかる場合には、アライメントマスク46にも複数組分の吐出基準マークMdを位置ズレさせて形成しておく。
次に、図7ないし図10を参照して、吐出検査装置31を用いた吐出性能の検査方法について説明する。この吐出検査方法は、12個の機能液滴吐出ヘッド3の吐出着弾位置や飛行曲がりを検査するものであり、カメラユニット44およびヘッド認識ユニット55のキャリブレーションを行うキャリブレーション工程と、検査シートS上に着弾ドットDが着弾すべき位置(着弾予定位置)に機能液を検査吐出する検査吐出工程と、着弾ドットDおよびアライメントマスク46(マスク本体46a)の吐出基準マークMdを同時に位置認識する認識工程と、取得した着弾ドットDおよび吐出基準マークMdの画像データを比較して複数の吐出ノズル19の吐出性能を評価する検査工程と、から成る。
図7(a)に示すように、キャリブレーション工程では、1台のマスク認識カメラ92および2台の着弾認識カメラ93,93、さらに、2台のアンダーカメラ65,65のキャリブレーションを行う。このキャリブレーションは、カメラユニット44を、X軸テーブル42により、処理エリア(マスク本体46aの直上)に臨ませて、マスク認識カメラ92により、マスク認識マークMbを位置認識すると共に、各着弾認識カメラ93により、一対の着弾認識マークMcを位置認識する。それと同時に、下降撮像位置において各アンダーカメラ65を用いて、一対のアンダーカメラ基準マークMaを位置認識する。これらの位置認識により、マスク認識カメラ92、一対の着弾認識カメラ93および一対のアンダーカメラ65のデータ上におけるキャリブレーションが行われる。
図7(b)に示すように、検査吐出工程では、先ず、X軸テーブル42により、上記のキャリブレーションが終了したカメラユニット44に代えて、ヘッドユニット1を搭載した第1メインキャリッジ43を処理エリア(マスク延設部46bの直上)に臨ませる。次に、2台のアンダーカメラ65,65を上昇撮像位置に上昇させ、ヘッドユニット1の一対の基準ピンPを位置認識する。この認識結果に基づいて、X軸テーブル42および第1メインキャリッジ43のθテーブルの協働によりヘッドユニット1をアライメントする。このように、実際に吐出を行う位置において、ヘッド認識ユニット55(アンダーカメラ65)を移動することなく、機能液滴吐出ヘッド3のアライメントを行うため、経時的な環境温度の変化等の影響を受けることなく、精度良く且つ短時間で行うことができる。アライメントが完了したら、全機能液滴吐出ヘッド3の全吐出ノズル19から機能液を検査吐出させる(上記した有効ノズルのみ検査吐出させてもよい)。なお、この検査吐出は、各吐出ノズル19においてワンショットあるいは複数ショットで行う。
次に、図8に示すように、認識工程では、X軸テーブル42により、第1メインキャリッジ43に代えて、再び、カメラユニット44を処理エリア(マスク本体46aの直上)に臨ませる。そして、マスク認識カメラ92により、マスク本体46a上の吐出基準マークMd(マスクパターンMe)を撮像すると同時に、各着弾認識カメラ93により、検査シートS上の着弾ドットDも撮像する。ここで、マスク認識カメラ92および各着弾認識カメラ93は、カメラ支持フレーム97に対して相互に位置決めされているため、同様の軌跡を描きながらマスクパターンMeおよび着弾パターンDaを、複数個のドット単位で移動しながら位置認識する。
具体的には、図9に示すように、X軸テーブル42および下Y軸テーブル53を適宜駆動し、先ず、図示下側に位置した機能液滴吐出ヘッド3の上側のノズル列(A列)18にあたる吐出基準マークMd(着弾ドットD)を、図示左側から右側へ移動して撮像する(実際には、着弾ドットD8個単位)。図示右側まで移動しきった後、図示下側へ移動し、下側のノズル列(B列)18にあたる吐出基準マークMd(着弾ドットD)を、図示右側から左側へ移動して撮像する。今度は、その上側に位置した複数の吐出基準マークMd(着弾ドットD)を撮像する。これを6回繰り返すことで、計3台の認識カメラ92,93により、全吐出ノズル19の着弾ドットDおよびマスク本体46aの全ての吐出基準マークMdを撮像する(有効ノズルのみ検査吐出した場合は、有効ノズルの着弾ドットD)。撮像した着弾ドットDおよび吐出基準マークMdの画像データは、制御コンピュータに記憶される。
続く、検査工程では、同時に撮像し制御コンピュータに記憶した着弾ドットDおよび吐出基準マークMdの画像データを比較することにより、吐出ノズル19の吐出検査(性能評価)を行う。具体的には、図10に示すように、同時に撮像した着弾ドットDおよび吐出基準マークMdの画像データにおいて、着弾ドットDと吐出基準マークMdとが一致している場合(図10(a)参照)、機能液を吐出した吐出ノズル19は、着弾予定位置に正常に吐出していると判断される。一方、吐出した機能液が、吐出基準マークMdから外れている場合(図10(b)参照)には飛行曲がりと判断され、また、着弾ドットDが小さい場合や円形でない場合(図10(c)参照)には不良吐出と判断され、さらに、着弾ドットDが無い場合には不吐出と判断される。なお、図10では、判断しやすいように吐出基準マークMdを着弾ドットDよりひと回り大きな円で表示している。
以上の構成によれば、実際に検査吐出を行う位置において、アンダーカメラ65のキャリブレーションおよびヘッドユニット1のアライメントを行うことができる。また、マスク認識カメラ92,一対の着弾認識カメラ93および一対のアンダーカメラ65が相互にキャリブレーションされた状態で、マスク認識カメラ92が、アライメントマスク46に対し相対的に移動しながらマスクパターンMeを位置認識すると同時に、一対の着弾認識カメラ93により、検査シートS上の2組の着弾パターンDaを位置認識することができる。これらにより、キャリッジ2に搭載した複数の機能液滴吐出ヘッド3の吐出性能の検査を、短時間で且つ精度良く行うことができる。
次に、図11を参照して、描画検査装置34を搭載した吐出検査装置31の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、シート供給装置87を省略して、左右2つの着弾パターンDaに対応する枚葉の検査シートSを2枚用いて、一対の吸着プレート83に、それぞれ吸着セットする。また、第2の実施形態では、マスク延設部46bの浅溝85は形成せずに開口部86を設けている。そして、吸着プレート83は、開口部86において、マスク本体46a表面から検査シートSの厚み分下がって臨むことにより、各検査シートSをマスク本体46aと面一に吸着セットするようにしている。なお、請求項にいうシートテーブルは、吸着プレート83をいう。また、シート供給装置87および浅溝85を省略したこと以外の構成は、上述した第1の実施形態と同様であるため、その他の構成の説明は省略する。
この場合、各エアーチャンバ81と真空吸引装置84とは、吸引圧力の低圧・高圧を切り替える圧力切替バルブ101と、圧力切替バルブ101の上流に設けられ、吸引の開閉を行う吸引開閉バルブ102と、を介設したエアーチューブ88により配管接続されている。吸着プレート83に検査シートSをセットする場合、先ず、真空吸引装置84を停止した状態において、各吸着プレート83の平面形状と略同一サイズの検査シートSを、開口部86の2辺にあてがい、これを吸着プレート83上に配置する。この後、圧力切替バルブ101を低圧吸引に切り替え、吸引開閉バルブ102を開く。すると、検査シートSは移動可能に吸着され(仮固定)、この状態において、検査シートSにシワ等が生じた場合は、検査シートSを引っ張る等してシワ等を取り除く。仮固定が終了後、吐出検査装置31の検査動作開始に伴って、制御コンピュータにより圧力切替バルブ101が高圧吸引に切り替えられ、検査シートSが移動不能となるように吸着固定される。なお、検査シートSは、左右2つの着弾パターンDa全体に相当する大きさの検査シートSを1枚で構成してもかまわない。
以上の構成によれば、枚葉の検査シートSを、位置ずれや浮き上がりを生ずることなく適切に吸着プレート83上にセットすることができ、先述の第1の実施形態と同様に、キャリッジ2に搭載した複数の機能液滴吐出ヘッド3の吐出性能の検査を、短時間で且つ精度良く行うことができる。
1:ヘッドユニット、3:機能液滴吐出ヘッド、34:描画検査装置、44:カメラユニット、46:アライメントマスク、46a:マスク本体、46b:マスク延設部、55:ヘッド認識ユニット、65:アンダーカメラ、83:吸着プレート、84:真空吸引装置、85:浅溝、86:開口部、87:シート供給装置、87a:繰出しリール、87b:巻取りリール、92:マスク認識カメラ、93:着弾認識カメラ、D:着弾ドット、Ma:アンダーカメラ基準マーク、Mb:マスク認識マーク、Mc:着弾認識マーク、Md:吐出基準マーク、S:検査シート
Claims (7)
- インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドから機能液を吐出・着弾させて、前記機能液滴吐出ヘッドの吐出性能を検査する描画検査装置であって、
前記機能液滴吐出ヘッドによる機能液滴の基準着弾位置となる着弾マークをマーキングしたアライメントマスクと、
前記機能液滴吐出ヘッドから検査吐出された機能液滴が着弾する検査シートと、
前記着弾マークと前記検査シートに吐出・着弾した着弾ドットとを位置認識する画像認識手段と、
前記検査シートに臨んだ機能液滴吐出ヘッドを位置認識するヘッド認識手段と、を備え、
前記アライメントマスクは、前記着弾マークがマーキングされたマスク本体と、前記マスク本体から前記検査シートを越えて延在する延設部と、を一体に有すると共に、前記機能液滴吐出ヘッドを位置認識する位置においてヘッド認識手段をキャリブレーションするヘッド校正マークが設けられていることを特徴とする描画検査装置。 - 前記アライメントマスクには、前記画像認識手段をキャリブレーションする基準校正マークが、更に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の描画検査装置。
- 前記検査シートを前記延設部上に繰り出す繰出しリールと、前記延設部上の検査シートを巻き取る巻取りリールと、を有するシート供給手段、を更に備え、
前記延設部には、前記検査シートの送り経路を構成すると共に、前記検査シートを前記マスク本体と面一に支持する浅溝が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の描画検査装置。 - 前記延設部には、開口部が形成され、
前記開口部には、前記検査シートを前記マスク本体と面一になるように吸着する吸着テーブルが臨んでいることを特徴とする請求項3に記載の描画検査装置。 - 前記検査シートを前記マスク本体と面一に吸着セットするシートテーブルを、更に備え、
前記延設部には、前記検査シートをセットした前記シートテーブルが臨む開口部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の描画検査装置。 - 前記機能液滴吐出ヘッドの複数個が、キャリッジに同一の配列パターンで複数組に分けて搭載され、
前記マスク本体には、前記着弾マークの複数個が前記配列パターンに倣ったマスクパターンでマーキングされ、
前記検査シートには、前記複数組の配列パターンに対応する複数組の着弾パターンとなるように前記複数の機能液滴吐出ヘッドから検査吐出された機能液滴が着弾し、
前記画像認識手段は、前記アライメントマスクに対し相対的に移動しながら、前記マスクパターンを位置認識するマスク認識手段と、前記検査シートに対し相対的に移動しながら、前記複数の着弾パターンをそれぞれ位置認識する複数の着弾認識手段と、から成り、
前記マスク認識手段および前記複数の着弾認識手段を、平面内における前記マスクパターンおよび前記複数組の着弾パターンの位置関係で一体に保持する保持手段と、
前記保持手段を介して、前記マスク認識手段および前記複数の着弾認識手段を、前記アライメントマスクおよび前記検査シートに対し相対的に移動させる移動手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の描画検査装置。 - 請求項6に記載の描画検査装置を用い、
前記マスク認識手段、前記複数の着弾認識手段および前記ヘッド認識手段のキャリブレーションを行うキャリブレーション工程と、
前記キャリッジに搭載した前記複数の機能液滴吐出ヘッドを位置認識し、その認識結果に基づいて位置補正した後の前記複数の機能液滴吐出ヘッドにより、前記検査シートに機能液を吐出・着弾させる検査吐出工程と、
前記マスク認識手段により前記マスクパターンを位置認識する動作に並行して、前記複数の着弾認識手段により前記複数の機能液滴吐出ヘッドの着弾結果である前記複数の着弾パターンを位置認識する認識工程と、
前記認識工程の認識結果に基づいて、前記機能液滴吐出ヘッドの吐出性能を評価する検査工程と、を有することを特徴とする描画検査方法。
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