JP2009278882A - 糖液の脱色装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、高い脱色性能が得られる糖液の脱色装置を目的とする。
【解決手段】樹脂塔10は、仕切り部材30により上段室12と下段室14とに区画され、上段室12には、アクリル系塩基性アニオン交換樹脂が、上段室12の上部に空間101を形成して充填され、下段室14には、スチレン系塩基性アニオン交換樹脂が、下段室14の上部に空間103を形成して充填され、下段室12には、中間コレクタ40がスチレン系塩基性アニオン交換樹脂に埋設され、アクリル系塩基性アニオン交換樹脂に下降流で再生剤を通液する手段と、中間コレクタ40の下方に充填されているスチレン系塩基性アニオン交換樹脂に、上昇流で再生剤を通液する手段と、を有することよりなる。
【選択図】図1

Description

本発明は糖液の脱色装置に関する。
糖液の製造工程において、原料由来あるいは製造工程で生成する色素の除去は高品質の製品を得る上で重要であり、特に蔗糖結晶の製造においては色価が重要な管理項目の一つである。蔗糖液の脱色に用いられている脱色剤としては粒状活性炭、骨炭、イオン交換樹脂がある。活性炭や骨炭は分子量の大きい色素を吸着し、色素の吸着容量が大きい。一方、イオン交換樹脂は、比較的分子量の小さい色素を吸着し、色素を強く吸着するが吸着容量が小さい。このため、活性炭や骨炭は色素負荷の高い液の粗取りとして使用し、イオン交換樹脂は仕上げ脱色として使用する。
イオン交換樹脂は、一般的に、塩化物イオン形の塩基性アニオン交換樹脂が使用される。脱色は、イオン交換樹脂が充填された樹脂塔に、塔上部から塔下部に下降流で糖液を通液して行う。イオン交換樹脂の吸着能力が低下すると、イオン交換樹脂に吸着した色素を溶離させる再生を行う。再生剤には塩化ナトリウム水溶液が用いられ、塔上部から下部に下降流で通液して再生する。また、再生剤としては、塩化ナトリウム水溶液に水酸化ナトリウムを添加する場合もある。
塩基性アニオン交換樹脂としては、通常、官能基に4級アンモニウムを有する塩基性アニオン交換樹脂が用いられている。この塩基性アニオン交換樹脂には、樹脂母体がスチレン−ジビニルベンゼン共重合体であるスチレン系塩基性アニオン交換樹脂(以後、スチレン系樹脂という)と、樹脂母体がアクリル−ジビニルベンゼン共重合体であるアクリル系塩基性アニオン交換樹脂(以後、アクリル系樹脂という)とがある。スチレン系樹脂は、色素の吸着力が強い一方、再生し難いため、仕上げ脱色に適しているという特徴がある。アクリル系樹脂は、色素の吸着力が弱い一方、再生し易いため、色素の粗取りに適しているという特徴がある。このような特徴を利用し、アクリル系樹脂が充填された樹脂塔に通液した糖液を、スチレン系樹脂が充填された樹脂塔に通液することで、高い脱色率の塔液を得られる脱色装置が報告されている(例えば、非特許文献1)。
こうした脱色装置は、アクリル系樹脂が前段にあるため、再生されにくいスチレン系樹脂への負荷が小さく、性能低下の原因である不可逆吸着が少なくなり、スチレン系樹脂単独で使用する場合と比べて樹脂交換までの使用期間が長くなる。再生は、アクリル系樹脂およびスチレン系樹脂に、並列に再生剤を下降流で通液する方法と、スチレン系樹脂−アクリル系樹脂の順に直列に下降流で再生剤を通液する方法により行われる。後者は、少ない再生剤で効率よく樹脂が再生することができるという利点がある。
Lief Ramm−Schmidt,Erkki Talvitie,Matti Tylli,Erkki Luoma,「ポリスチレン樹脂とアクリル樹脂を用いた二段脱色システムにおける知見(Experience of polystyrene and acrylic resins in two−bed decolorization systems)」,インターナショナル・シュガー・ジャーナル(International Sugar Journal),1989,Vol.91,No.1084,p.65−70
しかしながら、アクリル系樹脂とスチレン系樹脂との順に糖液を通液する脱色装置は、優れた脱色性能を示すが、2本の樹脂塔を設置するために設備コストが高くなり、また、設置スペースの拡大が必要となる。加えて、再生効率の低いスチレン系樹脂の再生が、通液時と同じ下降流で行われるため、再生効率が低く、再生されずに樹脂塔下部に残存した色素が糖液にリークして、糖液の色価を上げてしまう。糖液の色価を極力下げるためには、再生の頻度増大と、これに伴う過剰な再生剤量が必要となり、ランニングコストが高くなるという問題があった。
そこで、本発明は、低コストで、高い脱色性能が得られる、糖液の脱色装置を目的とする。
本発明の糖液の脱色装置は、被処理糖液を塩基性アニオン交換樹脂に接触させて、脱色を行う樹脂塔を有する糖液の脱色装置であって、前記樹脂塔は、仕切り部材により上段室と下段室とに区画され、前記上段室には、アクリル系塩基性アニオン交換樹脂が、前記上段室の上部に空間を形成して充填され、前記下段室には、スチレン系塩基性アニオン交換樹脂が、前記下段室の上部に空間を形成して充填され、前記下段室には、中間コレクタが前記スチレン系塩基性アニオン交換樹脂に埋設され、前記アクリル系塩基性アニオン交換樹脂に、塩基性アニオン交換樹脂の再生を行う再生剤を下降流で通液する手段と、前記中間コレクタの下方に充填されているスチレン系塩基性アニオン交換樹脂に、塩基性アニオン交換樹脂の再生を行う再生剤を上昇流で通液する手段と、を有することを特徴とする。
前記中間コレクタの下方に充填されているスチレン系塩基性アニオン交換樹脂に通液した再生剤の廃液を、前記上段室へ下降流で通液する手段を有することが好ましい。
前記スチレン系塩基性アニオン交換樹脂は、前記中間コレクタの上面を覆う塩基性アニオン交換樹脂が弱塩基性アニオン交換樹脂であり、前記中間コレクタの下方に充填されている塩基性アニオン交換樹脂が強塩基性アニオン交換樹脂であってもよい。
本発明の脱色装置によれば、低コストで、高い脱色性能を得ることができる。
本発明の実施形態の一例について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる糖液の脱色装置8(以下、単に脱色装置という)の模式図である。図1に示す通り、脱色装置8は、樹脂塔10と、貯留槽60と、被処理糖液供給源22と、再生剤供給源24、52と、洗浄水供給源26、54と、精製糖液貯留槽58とを有する。
樹脂塔10は、仕切り部材30により仕切られて、上段室12と、下段室14とが形成されている。上段室12は、アクリル系塩基性アニオン交換樹脂(以後、アクリル系樹脂という)が充填されたアクリル系樹脂層102を備えている。上段室12内のアクリル系樹脂層102の上方には、空間101が形成されている。空間101にはディストリビュータ20が設置され、ディストリビュータ20には配管21が接続されている。配管21は、バルブ23を経由して被処理糖液供給源22と接続され、バルブ25を経由して再生剤供給源24と接続され、バルブ27を経由して洗浄水供給源26と接続されている。また、樹脂塔10のディストリビュータ20の上方には、図示されない排水手段が設けられている。
下段室14は、スチレン系塩基性アニオン交換樹脂(以後、スチレン系樹脂という)が充填されたスチレン系樹脂層104を備えている。下段室14内のスチレン系樹脂層104の上方には、空間103が形成されている。スチレン系樹脂層104の上部には、中間コレクタ40が埋設され、中間コレクタ40には配管42、44が接続されている。配管42は、バルブ43を経由し、貯留槽60と接続されている。配管44は、バルブ45を経由し、図示されない排出口と接続されている。スチレン系樹脂層104の下部には、下部コレクタ50が埋設されている。下部コレクタ50には、配管51、57が接続されている。配管51は、バルブ53を経由して再生剤供給源52と接続され、バルブ55を経由して洗浄水供給源54と接続されている。配管57は、バルブ59を経由して精製糖液貯留槽58と接続されている。貯留槽60は、配管61により、バルブ62を経由して配管21と接続されている。
ここで、「前記アクリル系塩基性アニオン交換樹脂に、塩基性アニオン交換樹脂の再生を行う再生剤を下降流で通液する手段」とは、再生剤供給源24と、洗浄水供給源54と、バルブ25、55と、配管21、51と、ディストリビュータ20と、中間コレクタ40と、下部コレクタ50で構成されている。「前記中間コレクタの下方に充填されているスチレン系塩基性アニオン交換樹脂に、塩基性アニオン交換樹脂の再生を行う再生剤を上昇流で通液する手段」とは、洗浄水供給源26と、再生剤供給源52と、バルブ27、53と、配管21、51と、下部コレクタ50と、中間コレクタ40と、ディストリビュータ20とで構成されている。「前記中間コレクタの下方に充填されているスチレン系塩基性アニオン交換樹脂に通液した再生剤の廃液を、前記上段室へ下降流で通液する手段」とは、貯留槽60と、配管21、42、61と、バルブ43、62と、ディストリビュータ20と、中間コレクタ40とで構成されている。
仕切り部材30は、被処理糖液、洗浄水、再生剤を流通させ、かつ、アクリル系樹脂を支持できるものであれば特に限定されず、アクリル系樹脂の粒径に合わせて選択することができる。例えば、サランやフィルターノズル付仕切り板を用いて構成することができる。
アクリル系樹脂層102に充填されているアクリル系樹脂は特に限定されず、被処理糖液の品質等を考慮して選択することができ、強塩基性アニオン交換樹脂を選択することが好ましい。強塩基性アニオン交換樹脂は、色素の吸着力が高いためである。
また、アクリル系樹脂は、塩基(OH)形でも塩(Cl)形であってもよいが、塩型であることが好ましい。OH形であると、被処理糖液を通液させた際に、糖液のpHがアルカリ性側に変動するためである。加えて、Cl形であれば、塩化ナトリウム水溶液で再生ができ、経済的に有利なためである。
塩形のアクリル系強塩基性アニオン交換樹脂としては、例えば、ロームアンドハース社製アンバーライトIRA958(商品名)、IRA458(商品名)、ピュロライトインターナショナル社製ピュロライトA860(商品名)、ランクセス社製レバチットVPOC1074(商品名)等を用いることができる。また、強塩基性アニオン交換樹脂と弱塩基性アニオン交換樹脂とを混合した混床形態として充填してもよい。
樹脂の構造は特に限定されず、ゲル型であっても、ポーラス型であってもよい。
スチレン系樹脂層104に充填されているスチレン系樹脂は特に限定されず、被処理糖液の品質等を考慮して選択することができ、強塩基性アニオン交換樹脂を選択することが好ましい。強塩基性アニオン交換樹脂は、色素の吸着力が高いためである。
また、スチレン系樹脂は、塩基(OH)形でも塩(Cl)形であってもよいが、塩型であることが好ましい。OH形であると、被処理糖液を通液させた際に、糖液のpHがアルカリ性側に変動するためである。加えて、Cl形であれば、塩化ナトリウム水溶液で再生ができ、経済的に有利なためである。
塩形のスチレン系強塩基性アニオン交換樹脂としては、例えば、ロームアンドハース社製アンバーライトIRA404J(商品名)、三菱化学株式会社製ダイヤイオンPA308(商品名)、ダウケミカル社製ダウエックスMSA−1(商品名)等を用いることができる。また、強塩基性アニオン交換樹脂と弱塩基性アニオン交換樹脂とを混合した混床形態として充填してもよい。
樹脂の構造は特に限定されず、ゲル型であっても、ポーラス型であってもよい。
上段室12の体積に対する、空間101の割合は、30〜50体積%が好ましい。30体積%未満であると逆洗浄時における樹脂の流動が不十分となり、樹脂の洗浄が十分に行えないおそれがある。50体積%を超えると、上段室12に占める空間101の割合が大きくなりすぎ、脱色装置8が大型化するため好ましくない。
下段室14の体積に対する、空間103の割合は、30〜50体積%が好ましい。30体積%未満であると逆洗浄時における樹脂の流動が不十分となり、樹脂の洗浄が十分に行えないおそれがある。50体積%を超えると、下段室14に占める空間103の割合が大きくなりすぎ、脱色装置8が大型化する。加えて、脱色装置8の大型化に伴い、通液初期と終了時において、樹脂塔10内に滞留する被処理糖液や洗浄水の量が増大するため好ましくない。
中間コレクタ40は、アクリル系樹脂層102に下降流で通液された再生剤、洗浄水と、スチレン系樹脂層104に上昇流で通液された再生剤、洗浄水とを回収する装置である。中間コレクタは、例えば、複数の孔が設けられたパイプに、サラン等の透水性の合成樹脂製布を巻き、複数の該パイプを天面と略平行に配列したものを挙げることができる。
中間コレクタ40の設置位置は特に限定されないが、スチレン系樹脂層104の天面から500mm以内の位置に埋設されていることが好ましい。500mmを超えると、逆洗浄時に樹脂塔10底部から上昇流で通液した再生剤と接触しない樹脂が多くなり、再生効率が低くなるためである。
ディストリビュータ20は被処理糖液、再生剤、洗浄水をアクリル系樹脂層102の上面から供給する装置である。ディストリビュータ20は特に限定されず、公知のものを用いることができる。
下部コレクタ50は、アクリル系樹脂層102と、スチレン系樹脂層104とを下降流で流通して精製された精製糖液を回収し、かつ、再生剤および洗浄水を上昇流でスチレン系樹脂層104に通液する装置であり、中間コレクタ40と同様のものを用いることができる。
樹脂塔10に設けられている排水手段は、逆洗浄時の洗浄水を排水でき、かつ、樹脂塔10内の樹脂の流出を防ぐものであれば限定されず、例えば、樹脂塔10の天面に孔を設けて、そのまま配管と接続したものであってもよいし、樹脂流出を防止する目的で、該孔を網状のサランや針金等で覆ったものであってもよい。
次に、糖液の脱色装置8による糖液の脱色方法について、説明する。
まず、バルブ23、59を開、バルブ25、27、43、45、53、55、62を閉とし、被処理糖液供給源22から、被処理糖液を配管21に流す。被処理糖液は、配管21を流通してディストリビュータ20に至り、ディストリビュータ20から上段室12に供給される。上段室12に供給された被処理糖液は、下降流でアクリル系樹脂層102のアクリル系樹脂内を拡散しながら流通し、仕切り部材30を透過して下段室14に流入する。この間、被処理糖液中の色素の一部がアクリル系樹脂に吸着されて、粗取りが行われる。
次いで、下段室14に至った被処理糖液は、スチレン系樹脂層104のスチレン系樹脂内を拡散しながら下降流で流通し、樹脂塔10底部に至る。この間、アクリル系樹脂で除去されなかった、被処理糖液中の色素がスチレン系樹脂に吸着されて、精製糖液となる。そして、精製糖液は、下段コレクタ50により回収され、配管57を経由して精製糖液貯留槽58に送られる。
任意の期間、前記脱色工程を行った後、バルブ27、59を開、バルブ23、25、43、45、53、55、62を閉とし、洗浄水供給源26から押し出し用の水として、洗浄水を配管21に流す。洗浄水は配管21からディストリビュータ20に至り、ディストリビュータ20から上段室12に供給される。上段室に供給された洗浄水は、樹脂塔10内を下降流で流通し、樹脂塔内の被処理糖液を精製糖液貯留槽58に押し出す。この間、被処理糖液はアクリル系樹脂とスチレン系樹脂とを順に拡散しながら流通することで、脱色される(以上、脱色工程)。
次いで、バルブ55を開、バルブ23、25、27、43、45、53、59、62を閉とする。洗浄水供給源54から、洗浄水を配管51に流す。配管51に流された洗浄水は、下部コレクタ50から、下段室14に供給され、スチレン系樹脂層104を上昇流で流通する。この間、洗浄水は、スチレン系樹脂を流動し、スチレン系樹脂に蓄積した異物や濁質を取り込む。スチレン系樹脂層104を上昇流で流通した洗浄水は、仕切り部材30を透過して、上部室12に流入する。流入した洗浄水は、アクリル系樹脂層102を上昇流で流通する。この間、洗浄水は、アクリル系樹脂を流動しながら、アクリル系樹脂に蓄積した異物や濁質を取り込む。そして、洗浄水は、上部室12の上部に設けられた排水手段(不図示)により、樹脂塔10外に排出される(以上、逆洗浄工程)。
次いで、バルブ27、43、53を開、バルブ23、25、45、55、59、62を閉とする。再生剤供給源52から、再生剤を配管51に流すと同時に、洗浄水供給源26から洗浄水を配管21に流す。配管51に流された再生剤は、下部コレクタ50から、下段室14に供給され、スチレン系樹脂層104のスチレン系樹脂内を拡散しながら上昇流で流通し、中間コレクタ40に至る。この間、スチレン系樹脂に吸着した色素等は、溶離して再生剤に取り込まれる。
一方、配管21に流された洗浄水は、ディストリビュータ20から、上段室12に供給され、アクリル系樹脂層102を下降流で流通し、仕切り部材30を透過して、下段室14に流入する。そして、スチレン系樹脂層104の天面から中間コレクタ40に至る。
こうして、ディストリビュータ20から供給された洗浄水は中間コレクタ40の上方からスチレン系樹脂を介して、下部コレクタ50から供給された再生剤は中間コレクタ40の下方からスチレン系樹脂を介して、中間コレクタ40に対して水圧を掛けるように作用する。そして、再生剤と洗浄水とは、中間コレクタ40に回収され、再生廃液として貯留槽60に貯留される。
次いで、バルブ25、45、55、62を開、バルブ23、27、43、53、59を閉とする。再生剤供給源24から再生剤を配管21に流すと同時に、洗浄水供給源54から洗浄水を配管51に流す。さらに、貯留槽60に付属するポンプ(不図示)を起動して、配管61を経由させて再生廃液を配管21に流す。配管21に流された再生剤と再生廃液とは、ディストリビュータ20から、上段室12に供給され、アクリル系樹脂層102のアクリル系樹脂内を拡散しながら下降流で流通し、仕切り部材30を透過して、下段室14に流入する。この間、アクリル系樹脂に吸着した色素等は、溶離して再生剤に取り込まれる。そして、スチレン系樹脂層104の天面から、中間コレクタ40を覆うスチレン系樹脂内を拡散しながら流通し、中間コレクタ40に至る。この間、中間コレクタ40を覆うスチレン系樹脂に吸着された色素等が、溶離して再生剤に取り込まれる。
一方、配管51に流された洗浄水は、下部コレクタ50から下段室14に供給され、スチレン系樹脂層104を上昇流で流通し、中間コレクタ40に至る。
こうして、ディストリビュータ20から供給された再生剤は中間コレクタ40の上方からスチレン系樹脂を介して、下部コレクタ50から供給された洗浄水は中間コレクタ40の下方からスチレン系樹脂を介して、中間コレクタ40に対して水圧を掛けるように作用する。そして、再生剤と洗浄水とは、中間コレクタ40に回収され、配管44、バルブ45を経由して排出される(以上、再生工程)。
任意の期間、前記再生工程を行った後、バルブ27、45、55を開、バルブ23、25、43、53、59、62を閉とする。洗浄水供給源26から洗浄水を配管21に流すと同時に、洗浄水供給源54から、洗浄水を配管51に流す。配管21に流された洗浄水は、ディストリビュータ20から、上段室12に供給される。供給された洗浄水は、アクリル系樹脂層102を下降流で、再生剤を押し流しながら流通し、仕切り部材30を透過して、下段室14に流入する。下段室14に流入した洗浄水は、スチレン系樹脂層104の天面から、中間コレクタ40を覆うスチレン系樹脂内の再生剤を押し流しながら流通し、中間コレクタ40に至る。
一方、配管51に流された洗浄水は、下部コレクタ50から、下段室14に供給され、スチレン系樹脂層104を上昇流で、再生剤を押し流しながら流通し、中間コレクタ40に至る。
ディストリビュータ20から下降流で流通した洗浄水は、中間コレクタ40の上方からスチレン系樹脂を介して、下部コレクタ50から上昇流で流通した洗浄水は、中間コレクタ40の下方からスチレン系樹脂を介して、中間コレクタ40に対して水圧を掛けるように作用する。そして、ディストリビュータ20から下降流で流通した洗浄水と、下部コレクタから上昇流で流通した洗浄水とは、中間コレクタ40に回収され、配管44、バルブ45を経由して排出される(以上、洗浄工程)。
被処理糖液は特に限定されず、例えば、蔗糖、ブドウ糖、各種オリゴ糖等が溶解した糖液を挙げることができる。被処理糖液における前記蔗糖等の濃度は特に限定されないが、例えば、ブリックス30〜65%の範囲で調整することが好ましい。30%未満であると、通液中に樹脂塔10内で糖液の腐敗が進みやすく、精製糖液の品質の低下を起こすと共に、アクリル系樹脂層102やスチレン系樹脂層104の目詰まりの原因となる。65%を超えると、粘度が高くなりすぎて、塩基性アニオン交換樹脂との接触効率が低下し、被処理糖液中の色素の除去が不十分となるおそれがあるためである。
被処理糖液の通液量は、被処理糖液中の色素濃度や、精製糖液に求める色価に応じて決定することができ、ベッドボリウム(BV)が5以上となるように決定することが好ましい。BVが5未満であると、再生頻度が多くなり、経済的に好ましくないためである。なお、BVとは通液量を樹脂体積単位で表し、BV=1は樹脂体積と等量の通液量を表す。
被処理糖液の通液速度は、被処理糖液中の色素濃度や、精製糖液に求める色価、ブリックス、通液温度に応じて決定することができ、例えば、SV=0.5〜10の範囲で決定することができる。0.5未満であると生産効率が低くなりすぎ、10を超えると塩基性アニオン交換樹脂との接触効率が低下し、被処理液中の色素の除去が不十分となるおそれがあるためである。
被処理糖液の温度は特に限定されないが、40〜80℃の範囲で決定することが好ましい。40℃未満であると糖液の粘性が高くなり、被処理糖液と塩基性アニオン交換樹脂との接触効率が低下し、被処理糖液中の色素除去が不十分となるおそれがある。80℃を超えると糖の変性が起こりやすく、塩基性アニオン交換樹脂の劣化が進みやすくなるためである。
再生剤は、塩基性アニオン交換樹脂に吸着した色素を溶離できるものであれば特に限定されず、例えば、塩化ナトリウム水溶液や、塩化ナトリウム水溶液に水酸化ナトリウムを添加した水溶液を用いることができる。塩化ナトリウム水溶液の濃度は特に限定されないが、例えば4〜15質量%の範囲で決定することが好ましい。4質量%未満であると、塩基性アニオン交換樹脂からの色素の脱離が不十分となるおそれがある。15質量%を超えると、急激な浸透圧変化のために塩基性アニオン交換樹脂が壊れるおそれがあるためである。
再生剤の通液量は、塩基性アニオン交換樹脂への色素の吸着の程度等を勘案して決定することができ、例えば、BV=1〜4の範囲で決定することが好ましい。1未満であると塩基性アニオン交換樹脂の再生が不十分となる恐れがあり、4を超えると再生剤の量が過剰となって、経済的に好ましくないためである。
再生剤の通液速度は特に限定されないが、例えばSV=0.5〜5の範囲で決定することが好ましい。0.5未満であると、再生に長時間を要し、5を超えると塩基性アニオン交換樹脂との接触効率が低下し、塩基性アニオン交換樹脂からの色素の脱離が不十分となるおそれがあるためである。
洗浄水は、脱色工程を再開するに当たり再生剤を洗い流し、かつ精製糖液の品質に影響のないものであれば特に限定されず、例えば、純水、水道水、工業用水等を用いることができる。
洗浄水の通液量は特に限定されず、例えば、BV=2〜10の範囲で決定することが好ましい。2未満であると再生剤の押し出しが不十分となり、精製糖液へ再生剤が混入し、その後の精製工程において、色戻り等の不都合があるためである。10を超えると洗浄水の量が過剰となって、経済的に好ましくないためである。
上述の通り、脱色装置8は、アクリル系樹脂とスチレン系樹脂との順に被処理糖液を通液することで、それぞれの樹脂の特性に応じた処理が行える。即ち、被処理糖液についてアクリル系樹脂層102で色素等の粗取りを行った後、色素の除去能力の高いスチレン系樹脂層104で脱色を行うため、色価の高い精製糖液を安定して得ることができる。このような、アクリル系樹脂とスチレン系樹脂との順に通液する脱色方法は、従来、アクリル系樹脂層102を設けた樹脂塔と、スチレン系樹脂層104を設けた樹脂塔との、2つの樹脂塔を用いて行っていた。しかし、本発明によれば、1つの樹脂塔でアクリル系樹脂とスチレン系樹脂との順に通液を行うことができる。このため、設置スペースの拡大が不要で、かつ、設備コストを低減できる。
加えて、脱色装置8の再生工程では、スチレン系樹脂層104に上昇流で再生剤を通液すると同時に、アクリル系樹脂層102に下降流で洗浄水を通液する手段を有する。このため、上昇流で中間コレクタ40の下方からスチレン系樹脂を介して水圧を掛け、下降流で中間コレクタ40の上方からスチレン系樹脂を介して水圧を掛けるように作用させることで、スチレン系樹脂層104をパック状態とし、スチレン系樹脂の流動を防ぐことができる。加えて、アクリル系樹脂層102を流通して色素等を高濃度に含むこととなった再生剤は、中間コレクタ40の下方のスチレン系樹脂層104を流通しないため、スチレン系樹脂の再汚染を防ぐことができる。なお、下段室14にスチレン系樹脂を密に詰め込んで、上昇流で再生剤を流通させる方法も挙げられる。しかし、密に充填しても、再生剤がスチレン系樹脂と接触することで収縮し、再生工程ではスチレン系樹脂が流動してしまう。このため、スチレン系樹脂内への再生剤の拡散が不均一になり、再生剤接触効率が低下し、色素の脱離が不十分となるおそれがある。また、逆洗浄時においては、樹脂層が十分に流動しないため、スチレン系樹脂層104に蓄積する異物や濁質を十分に排出することができない。
また、スチレン系樹脂層104への再生剤の通液が、脱色工程での被処理糖液の通液方向の向流、即ち、上昇流で再生工程が行われる。このため、樹脂塔出口、即ち下部コレクタ50近傍のスチレン系樹脂が十分に再生され、精製糖液の品質の安定化を図ることができる。加えて、従来の再生工程(被処理糖液の通液方向と同方向での通液)と比べて、高い脱色性能が得られる、あるいは、従来と同じ脱色性能であれば、脱色工程における1サイクルの通液量を増やすことができ、再生操作の頻度が減らすことができる。この結果、脱色装置8のランニングコストの低減を図ることができる。
アクリル系樹脂層102では、色素の粗取りと、被処理糖液中の濁質等が除去される。そして、アクリル系樹脂は再生されやすいという特徴を有する。また、中間コレクタ40の下方に充填されているスチレン系樹脂には色素の吸着が少なく、該スチレン系樹脂を流通した再生剤は、アクリル系樹脂層102の再生剤としての能力を有している。そこで、脱色装置8では、スチレン系樹脂層104の内、中間コレクタ40の下方のスチレン系樹脂を流通した再生剤を貯留槽60に貯留して、アクリル系樹脂の再生工程で再利用する。このため、再生剤の使用量を低減し、ランニングコストを抑えることができる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。
脱塩装置8の下段室14のスチレン系樹脂層104では、中間コレクタ40を覆うスチレン系樹脂と、中間コレクタ40の下方のスチレン系樹脂とは同一のスチレン系樹脂が使用されているが、これらは異なるものであってもよい。
図2を用いて、スチレン系樹脂層の他の実施形態について、説明する。図2は、樹脂塔100の模式図である。図2のとおり、樹脂塔100の下段室114には、中間コレクタ40を覆う弱塩基性アニオン交換樹脂で形成されたスチレン系樹脂上部層111と、中間コレクタ40の下方に充填された強塩基性アニオン交換樹脂により形成されているスチレン系樹脂下部層112とで、スチレン系樹脂層110が構成されている。
弱塩基性アニオン交換樹脂は、強塩基性アニオン交換樹脂に比べて交換機の塩基性が弱いため、有機物を吸着しにくく、有機物汚染への耐性が強い。このため、弱塩基性アニオン交換樹脂は、被処理糖液中の濁質成分等による汚染の蓄積が少ない。また、弱塩基性アニオン交換樹脂は、強塩基性アニオン交換樹脂に比べて比重が小さい。このため、スチレン系樹脂層110を上昇流で再生・洗浄しても、弱塩基性アニオン交換樹脂によってスチレン系樹脂上部層111が形成され、汚染された樹脂がスチレン系樹脂下部層112に混在することがない。この結果、精製糖液の仕上げ脱色が、汚染の少ないスチレン系樹脂下部層112で行われることで、精製糖液の色価等の品質をさらに高めることができる。
また、例えば、空間103に、抜液手段が設けられていてもよい。この際、「前記アクリル系塩基性アニオン交換樹脂に、塩基性アニオン交換樹脂の再生を行う再生剤を下降流で通液する手段」とは、該抜液手段と、再生剤供給源24と、洗浄水供給源54と、バルブ25、55と、配管21、51と、ディストリビュータ20と、下部コレクタ50で構成される。
抜液手段は特に限定されず、アクリル系樹脂層102を下降流で流通した再生剤を回収し、かつ、回収した再生剤を樹脂塔10外に排出できるものであれば特に限定されない。抜液手段としては、例えば、複数の孔が設けられたパイプを配列したものや、中間コレクタ40と同様のものを挙げることができる。また、前記抜液手段の配置位置は、空間103内であれば特に限定されないが、例えば、仕切り部材30の直下や、スチレン系樹脂層104の天面に配置することができる。かかる抜液手段を設けることで、アクリル系樹脂層102を流下して汚染された再生剤をスチレン系樹脂層104に接触させることなく、樹脂塔10から排出することができる。ただし、アクリル系樹脂層102への再生剤通液と同時に行う、スチレン系樹脂層104の洗浄水の上昇流での通液において、スチレン系樹脂層104が流動しやすくなる。このため、スチレン系樹脂層104の流動防止の観点から、スチレン系樹脂層104に埋設された中間コレクタ40を用いて、アクリル系樹脂層102を通液した再生剤を回収することが好ましい。なお、前記抜液手段を設けた場合であっても、中間コレクタ40の下方のスチレン系樹脂の再生工程では、再生剤と洗浄水を中間コレクタ40から抜き出す。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
直径70mm、高さ1000mmのカラムを2本上下に接続し、それぞれのカラムの間にはイオン交換樹脂が通過しない目開きのサラン目板を固定した。また、下部カラムはカラムの中間付近にコレクタが設けられているものを使用した。上部カラムにアクリル系樹脂アンバーライトIRA958(塩化物イオン形)2.5Lを充填し、下部カラムにスチレン系樹脂アンバーライトIRA404J(塩化物イオン形)2.5Lを充填し、脱色カラムAを作製した。このとき、下部カラムの中間コレクタはスチレン系樹脂層の樹脂面から100mm下方に位置させた。
上記脱色カラムAに、ブリックス58〜60%、ICUMSA色価700の蔗糖液を60℃に加温した後、脱色カラムAの上部から10L/hの流速で100Lを通液し、脱色カラムAの下部から処理液を20L毎に採取した(脱色工程)。採取した処理液サンプルを純水で4倍希釈し、下記式によりブリックスおよび420nmにおける吸光度を測定し、ICUMSA色価を算出した。
ICUMSA色価=OD420×1000/(b×c) ・・・・(1)
OD420:波長420nmにおける吸光度
b:吸光度測定セル長(cm)
c:測定液の密度(g/cm
蔗糖液の通液終了後、純水で蔗糖液の押出しを行った(以上、脱色工程)。
次いで、スチレン系樹脂の再生工程として、10質量%の塩化ナトリウム水溶液3Lを再生剤に用い、65℃、5L/hの流速で脱色カラムAの下部から上昇流で通液し、中間コレクタから排出した。再生剤の通液終了後、純水2.5Lを再生剤と同流速で通水し、樹脂層中の塩化ナトリウム水溶液を押出した。この再生剤の通液、押出しと同時に、脱色カラムAの上部より純水を0.5L/hの流速で供給し、中間コレクタから排出した。中間コレクタから排出された廃液のうち、初期2.8Lを廃棄した後、3.3Lを回収した。
次に、アクリル系樹脂の再生工程として、再生剤に回収した再生廃液を用い、65℃、5L/hの流速で脱色カラムAの上部から、下降流でアクリル系樹脂層に通液し、中間コレクタから排出した。通液終了後、純水2.5Lを再生剤と同流速で通水し、樹脂層中の再生剤を押出した。この再生剤の通液、押出しと同時に、脱色カラムAの下部より純水を5L/hの流速で供給し、上昇流でスチレン系樹脂層に通水し、中間コレクタから排出した(再生工程)。
上記再生剤の通液、押出し終了後、脱色カラムAの上部および下部から純水をそれぞれ15L/hで供給し、アクリル系樹脂層とスチレン系樹脂層に40分間通水して中間コレクタから排出した(洗浄工程)。
上記の脱色工程と、再生工程と、洗浄工程との組み合わせを1サイクルとし、3サイクルを行い、それぞれのサイクルにおける通液処理液の平均脱色率を算出した。その結果を図3、図4に示す。
脱色率(%)={1−(処理液ICUMSA色価÷原液ICUMSA色価)}×100・・・・(2)
(比較例1)
直径70mm、高さ1000mmのカラムに、アクリル系樹脂アンバーライトIRA958(塩化物イオン形)2.5Lを充填したアクリル塔を作製した。同様に、直径70mm、高さ1000mmのカラムに、スチレン系樹脂アンバーライトIRA404J(塩化物イオン形)2.5Lを充填したスチレン塔を作製した。アクリル塔の下部と、スチレン塔の上部を接続し、脱色カラムBを作製した。
実施例1と同様の条件で、蔗糖液をアクリル塔からスチレン塔の順に、脱色カラムBに下降流で通液して脱色を行った。蔗糖液の通液終了後、純水で蔗糖液の押出しを行った(脱色工程)。
次いで、脱色カラムBに、10質量%の塩化ナトリウム水溶液3Lを再生剤として、65℃、5L/hの流速でアクリル塔からスチレン塔の順に、下降流で通液した。純水5Lを再生剤の通液と同流速で通水することで塩化ナトリウム水溶液を押し出した(再生工程)。
次いで、純水を15L/hの流速で60分間通水し、樹脂層を洗浄した(洗浄工程)。上記の脱色工程と、再生工程と、洗浄工程との組み合わせを1サイクルとし、3サイクルを行い、それぞれのサイクルにおける処理液の平均脱色率を実施例1と同様に算出した。その結果を図3、図4に示す。
図3は、各サイクルにおける脱色率を表すグラフである。凡例(a)は、実施例1における結果を表し、凡例(b)は比較例1における結果を表す。
図3に示すように、実施例1では、サイクルを経ても、脱色率の低下はほとんどみられなかった。これに対し、比較例1では、サイクルを繰り返すことにより脱色率が次第に低下し、3サイクル目の脱色率は、1サイクル目の脱色率よりも、約5ポイント低下していた。このことから、実施例1では、各サイクルでのアニオン交換樹脂の再生が、十分に行われていることが判った。
図4は、実施例1および比較例1の3サイクル目の通液における、通液量と色価の関係を表すグラフである。凡例(c)は、実施例1の結果を表し、凡例(d)は比較例1の結果を表す。
図4に示すように、3サイクル目においては、実施例1は、比較例1に比べて、低いICUMSA色価で推移していることが判る。例えば、精製蔗糖液のICUMSA色価が250に達した時点を脱色処理の終点とした場合、実施例1は比較例1と比べて、おおよそ1.4倍の処理量が得られることが判った。
本発明の実施形態にかかる脱塩装置を示す模式図である。 本発明の実施形態にかかる脱塩装置の樹脂塔を示す模式図である。 実施例1および比較例1の脱色率を示すグラフである。 実施例1および比較例1の3サイクル目の通液量と色価との関係を示すグラフである。
符号の説明
8 脱色装置
10、100 樹脂塔
12 上段室
14、114 下段室
20 ディストリビュータ
21、42、44、51、61 配管
24、52 再生剤供給源
25、27、43、53、55、62 バルブ
26、54 洗浄水供給源
30 仕切り部材
40 中間コレクタ
50 下部コレクタ
60 貯留槽
102 アクリル系樹脂層
104、110 スチレン系樹脂層

Claims (3)

  1. 被処理糖液を塩基性アニオン交換樹脂に接触させて、脱色を行う樹脂塔を有する糖液の脱色装置であって、
    前記樹脂塔は、仕切り部材により上段室と下段室とに区画され、
    前記上段室には、アクリル系塩基性アニオン交換樹脂が、前記上段室の上部に空間を形成して充填され、
    前記下段室には、スチレン系塩基性アニオン交換樹脂が、前記下段室の上部に空間を形成して充填され、
    前記下段室には、中間コレクタが前記スチレン系塩基性アニオン交換樹脂に埋設され、
    前記アクリル系塩基性アニオン交換樹脂に、塩基性アニオン交換樹脂の再生を行う再生剤を下降流で通液する手段と、
    前記中間コレクタの下方に充填されているスチレン系塩基性アニオン交換樹脂に、塩基性アニオン交換樹脂の再生を行う再生剤を上昇流で通液する手段と、を有する糖液の脱色装置。
  2. 前記中間コレクタの下方に充填されているスチレン系塩基性アニオン交換樹脂に通液した再生剤の廃液を、前記上段室へ下降流で通液する手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の糖液の脱色装置。
  3. 前記スチレン系塩基性アニオン交換樹脂は、前記中間コレクタの上面を覆う塩基性アニオン交換樹脂が、弱塩基性アニオン交換樹脂であり、前記中間コレクタの下方に充填されている塩基性アニオン交換樹脂が、強塩基性アニオン交換樹脂であることを特徴とする、請求項1または2に記載の糖液の脱色装置。
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