JP2009277214A - 位置入力装置 - Google Patents

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一欽 葛西
Kohei Shirakawa
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Abstract

【課題】多点同時入力を可能とする導光板を用いた場合であっても、入力位置の検出精度を高めること。
【解決手段】制御部5eによるたとえば順次点灯の制御により、導光板2の一座標方向に設けられた発光素子3からの光が導光板2内に入射され、そのタッチエリア2aへの指先10等の接触に応じた散乱光が導光板2の他座標方向に沿って設けられている受光素子4により受光されるとき、指先10等の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収体2bによって吸収されることで、主として指先10等の接触点に対応する受光素子4による散乱光の受光が行われ、制御部5eにより、指先10等の接触点に対応する受光素子4によって散乱光が受光されたときの座標と、その受光素子4の受光時に順次点灯させたときの発光素子3の座標とから、指先10等によるタッチエリア2aへの入力位置が特定されるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、座標位置を示す位置データを入力する位置入力装置に関する。
位置入力装置として、指や専用のペン等で画面に触れることにより、パソコン、ATM(Automatic Teller Machine)、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機等の操作を行うことができるタッチパネルと呼ばれるものが知られている。このタッチパネルは、指や専用のペン等が触れた位置を検知してパネル面上の位置(縦方向座標位置と横方向座標位置)を特定し、その特定した位置を入力信号(位置データ)として上述の各種機器に与えるものである。また、パネル面への接触の感知には、圧力の変化を感知する感圧式、静電気による電気信号を感知する静電式、発光素子と受光素子とを組み合わせた光学式等がある。
ここで、光学式によるものとして、特許文献1では、たとえば図15に示すように、表示面30の各辺に、複数の発光素子31,32と複数の受光素子33,34とを対向させて設け、順次発光を行う発光素子31,32から出射され、対向する受光素子33,34に入射される光の遮断状態を検出することにより、表示面30への入力位置を認識する際、隣接する発光素子31,32は連続して発光させないようにしたタッチパネルを提案している。
特開平07−20985号公報
上述した特許文献1に示されている光学式のタッチパネルでは、受光素子33,34が対向する発光素子31,32から放射された光を受光する際、その発光素子31,32に隣接する発光素子31,32から出射された光を受光しないことから、光学的ノイズが多い場所でタッチパネルを使用したり、操作者が正確にタッチ入力しなくても、誤動作することなく、タッチ入力が確実に検出できるようになっている。
ところで、このようなタッチパネルでは、それぞれ対向関係にある発光素子31,32と受光素子33,34とを結ぶ同一線上に複数の接触物がある場合、あるいはその同一線上でそれぞれの接触物の一部が重なっている場合、複数の接触物による多点同時入力を行うことができない場合があるという問題がある。
すなわち、図15において、たとえばA点とD点、B点とC点のように、発光素子31,32と受光素子33,34とを結ぶ同一線上でない個所にそれぞれ2個所に指等の接触物がある場合、それぞれ2個所の接触物に発光素子31,32からの光が届くため、それぞれの接触物の入力位置の特定を行うことができる。
ところが、A点とB点、A点とC点、B点とD点のように、発光素子31,32と受光素子33,34とを結ぶ同一線上のそれぞれ2個所に指等の接触物がある場合、受光素子33,34への光が遮られることで判別される座標はそれぞれ1つの一座標(たとえばX座標)及び他座標(たとえばY座標)となり、それぞれの入力位置の特定を行うことができないことになる。
しかも、たとえばA点、B点、D点のように3個所に指等の接触物がある場合を見ると、B点には発光素子31,32のいずれかからも光が届かないため、B点での接触物の入力位置の特定を行うことができないことになる。
このような問題を解消するためには、たとえば図16に示すように、導光板40のたとえばX座標方向に複数の発光素子41を並設し、これらの発光素子41をたとえば点灯走査(部分的な点灯)させて光を導光板40内に入射し、そのタッチエリア40aへの指先50等の接触位置下で生じる散乱光が導光板40のたとえばY座標方向に沿って設けられた複数の受光素子42により受光されるようにすることが考えられる。
このようにすると、たとえば同じY座標位置において、B点とC点とに同時に指先50等が接触された場合でも、発光素子41の順次点灯(点灯走査)に応じ、受光素子42によって受光が順次行われることで、それぞれの入力位置(B点及びC点)が特定されるものと考えられる。
また、たとえば同じX座標位置において、A点とC点とに同時に指先50等が接触された場合でも、発光素子41の順次点灯(点灯走査)に応じ、受光素子42によって受光が順次行われることで、それぞれの入力位置(A点及びC点)が特定されるものと考えられる。
当然に、A点〜C点に同時に指先50等が接触された場合でも、発光素子41の順次点灯(点灯走査)に応じ、受光素子42によって受光が順次行われることで、それぞれの入力位置(A点、B点及びC点)が特定されるものと考えられる。
ところが、このような導光板40を用いる方法では、たとえば図17に示すように、発光素子41aが点灯した際の光の進行方向にて指先50等がタッチエリア40aに接触されているとき、その指先50等の接触位置下での散乱光が複数の受光素子42a〜42e等で受光されることになる。
これは、指先50等の接触位置下での散乱による光が広がるためであり、その広がった散乱光が指先50等の接触点に対応する受光素子42c以外の受光素子42a,42b,42d,42eによって受光されると、Y座標位置の特定が困難となって検出精度の低下をもたらすおそれがある。
このような検出精度の低下を防ぐ場合、たとえば特開2003−099202号公報に示されているような遮光板を、導光板40の受光素子42が並設されている辺側に設けることが考えられる。
この場合、たとえば図18に示すように、受光素子42の間に遮光板43を設けるようにすれば、指先50等の接触点に対応する受光素子42c以外の受光素子42a,42b,42d,42eによる散乱光の受光が行われないようにすることが可能となるものと思われる。
ところが、このように遮光板43を設けるようにすると、それぞれの遮光板43による遮光を生かすために、それぞれの受光素子42を導光板40から僅かに離す必要があることから、受光素子42による散乱光の受光量が低下して入力位置の検出精度が劣化するおそれがある。
このようなことから、多点同時入力を可能とする導光板40を用いた場合であっても、入力位置の検出精度が劣化することのない装置の開発が望まれていた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、多点同時入力を可能とする導光板を用いた場合であっても、入力位置の検出精度を高めることができる位置入力装置を提供することを目的とする。
本発明の位置入力装置は、接触物によっての入力位置を示す位置データを入力する位置入力装置であって、一面側にタッチエリアを有し、該タッチエリアへの接触に応じて散乱光を発生させる導光板と、一座標を判別するために、前記導光板の一座標方向又は前記導光板の前記タッチエリアとは反対の面側の前記タッチエリアに対応する領域全体に設けられ、該導光板内に光を入射する発光手段と、他座標を判別するために、前記導光板の一辺に沿って設けられ、前記散乱光を受光する受光手段と、前記発光手段を部分的に点灯させる点灯走査又は部分的に非点灯させる非点灯走査を行う制御手段とを備え、前記導光板の前記受光手段が設けられる辺側の縁部には、前記タッチエリアにおける前記接触物の接触点に対応しない方向に進行する前記散乱光を吸収する光吸収手段が設けられ、前記制御手段は、前記受光手段によって前記散乱光が受光されたときの座標と、該受光手段の受光時に前記点灯走査又は非点灯走査させたときの前記発光手段の座標とから、前記接触物による前記タッチエリアへの入力位置を特定することを特徴とする。
また、前記光吸収手段は、赤外線光を吸収する光吸収体であるようにしてもよい。
また、前記光吸収手段は、前記導光板の少なくとも一面側の縁部に設けられているようにしてもよい。
また、前記受光手段は複数の受光素子を備え、前記光吸収手段は、前記導光板の前記受光手段が設けられる辺側の縁部の隣接する前記受光素子の間に形成されたスリットであるようにしてもよい。
また、前記導光板の前記スリットを形成する側面部に光吸収体を設けるようにしてもよい。
また、前記受光手段は指向性を有する複数の受光素子を備え、該受光素子の指向軸を前記発光手段から発せられる光が前記導光板内を全反射しながら進行するための臨界角以下の所定の角度だけ前記タッチエリアが形成される面に対して傾けて、前記受光手段を前記導光板に配設してもよい。このとき、前記所定の角度を、5度以上30度以下の角度に設定することができる。
本発明の位置入力装置では、制御手段によるたとえば点灯走査の制御により、導光板の一座標方向又は導光板の一面側のタッチエリアとは反対の面側のタッチエリアに対応する領域全体に設けられた発光手段からの光が導光板内に入射され、そのタッチエリアへの接触物の接触に応じた散乱光が導光板の他座標方向に沿って設けられている受光手段により受光されるとき、接触物の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収手段によって吸収されることで、主として接触物の接触点に対応する受光手段による散乱光の受光が行われ、制御手段により、接触物の接触点に対応する受光手段によって散乱光が受光されたときの座標と、その受光手段の受光時に点灯走査又は非点灯走査させたときの発光手段の座標とから、接触物によるタッチエリアへの入力位置が特定される。
この場合、接触物の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収手段によって導光板の受光手段が設けられる辺側の縁部から外部に抜け出る前に吸収されるため、受光手段を導光板に近接配置することができ、接触物の接触点に対応する受光手段による散乱光の受光量の低下が生じないことになる。
本発明の位置入力装置によれば、接触物の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収手段によって導光板の受光手段が設けられる辺側の縁部から外部に抜け出る前に吸収されるようにすることで、受光手段を導光板に近接配置することができ、接触物の接触点に対応する受光手段による散乱光の受光量の低下を生じないようにしたので、多点同時入力を可能とする導光板を用いた場合であっても、入力位置の検出精度を高めることができる。
また、受光手段が指向性を有する複数の受光素子を備え、これら受光素子の指向軸を発光手段から発せられる光が導光板内を全反射しながら進行するための臨界角以下の所定の角度だけ導光板のタッチエリアが形成される面に対して傾けて受光手段を導光板に配設することにより、感知電圧の高い検出値を得ることができ、位置検出の精度を向上させることができる。
本発明の位置入力装置の一実施例を示す図である。 図1の位置入力装置の導光板を説明するための図である。 図1の位置入力装置の導光板の基本原理について説明するための図である。 図1の位置入力装置の導光板のタッチエリアへの指先等による単一の接触点の入力位置の特定について説明するための図である。 図1の位置入力装置の導光板のタッチエリアへの指先等による複数の接触点の入力位置の特定について説明するための図である。 図1の位置入力装置の導光板をディスプレイ面に重ねた場合の一例を示す図である。 図1の位置入力装置の構成を変えた場合の他の実施例を説明するための側面図である。 図1の位置入力装置の構成を変えた場合の他の実施例を説明するための側面図である。 図1の導光板の他の実施例を説明するための図である。 導光板に対する受光素子の設置角度を説明するための図である。 導光板に対する受光素子の設置角度の差異による感知電圧の差異を調べる実験方法を説明するための図である。 図15に示す実験方法による実験結果を示す図である。 指先の湿潤度の差異による指先と導光板のタッチエリアとの接触状態の差異を説明するための図である。 図1の導光板の他の実施例を説明するための図である。 従来の光学式によるタッチパネルを説明するための平面図である。 図15のタッチパネルの不具合の解消例を説明するための図である。 図16の導光板における不具合を説明するための図である。 図17の導光板における不具合の解消例を説明するための図である。
本実施形態では、制御手段によるたとえば点灯走査の制御により、導光板の一座標方向又は導光板の一面側のタッチエリアとは反対の面側のタッチエリアに対応する領域全体に設けられた発光手段からの光が導光板内に入射され、そのタッチエリアへの接触物の接触に応じた散乱光が導光板の他座標方向に沿って設けられている受光手段により受光されるとき、接触物の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収手段によって吸収されることで、主として接触物の接触点に対応する受光手段による散乱光の受光が行われ、制御手段により、接触物の接触点に対応する受光手段によって散乱光が受光されたときの座標と、その受光手段の受光時に点灯走査又は非点灯走査させたときの発光手段の座標とから、接触物によるタッチエリアへの入力位置が特定されるようにした。
この場合、接触物の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収手段によって導光板の受光手段が設けられる辺側の縁部から外部に抜け出る前に吸収されるため、受光手段を導光板に近接配置することができ、接触物の接触点に対応する受光手段による散乱光の受光量の低下が生じないことから、多点同時入力を可能とする導光板を用いた場合であっても、入力位置の検出精度が高められる。
また、この場合、光吸収手段を、赤外線光を吸収する光吸収体とすると、これらの光吸収体を導光板に一体に設けることができることから、装置の大型化が抑制される。
また、接触物の接触位置下での散乱光は、タッチエリアとその反対側の面で反射を繰り返しながら進行するため、光吸収手段を、導光板の少なくとも一面側の縁部に設けた場合でも、接触物の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収手段によって吸収されることから、装置のコストアップが抑制される。
また、受光手段を複数の受光素子から構成し、光吸収手段として、導光板の受光手段が設けられる辺側の縁部の隣接する受光素子の間に形成されたスリットとすると、これらのスリットを導光板に一体に設けることができることから、装置の大型化が抑制される。この場合、スリットを形成する側面部(タッチエリアが形成される面に対して略垂直な面)に光吸収体を設けることにより、接触物の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収体によって吸収されることから位置検出の精度をさらに高めることができる。
また、受光手段を指向性を有する複数の受光素子から構成し、これら受光素子の指向軸を発光手段から発せられる光が導光板内を全反射しながら進行するための臨界角以下の所定の角度だけタッチエリアが形成される面に対して傾けて、受光手段を導光板に配設すると、受光素子の感知電圧を高めることができ、位置検出の精度を高めることができる。このとき、所定の角度を、5度以上30度以下の角度に設定することが好ましい。
以下、本発明の実施例の詳細について説明する。図1は本発明の位置入力装置の一実施例を示す図であり、図2は図1の導光板の一実施例を説明するための図である。
まず、図1に示すように、位置入力装置1は、導光板2と、複数の発光素子3と、複数の受光素子4と、入力位置検出部5とを備えている。
導光板2は、複数の発光素子3からの光を導くものであり、その表面がタッチエリア2aとなっている。また、導光板2は、タッチエリア2aに指先10等が接触すると、その接触位置下を進行する光を散乱させる。ここで、タッチエリア2aに指先10等が接触して生じる散乱は、そのタッチエリア2aでの指先10等の接触点における境界面での屈折率が変化することによって生じるものである。また、その散乱による散乱光は、複数の受光素子4のいずれかで受光されるが、その詳細については後述する。
複数の発光素子3は、一座標方向の座標位置であるたとえばX座標位置を判別するために設けられているものである。また、複数の発光素子3は、導光板2内に光を入射できるように、導光板2の1辺側の側端面(図1では下辺側の側端面)に並設されている。そして、それぞれの発光素子3からの光が1辺側の側端面から導光板2内に入射されると、その光が導光板2内をその入射方向に沿って、タッチエリア2aとその反対側の面で反射を繰り返しながら進行し、タッチエリア2aに指先10等が接触されると、その接触位置下で散乱する。
複数の受光素子4は、他座標方向の座標位置であるたとえばY座標位置を判別するために設けられているものである。また、複数の受光素子4は、導光板2内からの光(散乱光)を受光できるように、導光板2の他辺側の側端面(図1では右辺側の側端面)に並設されている。
ここで、複数の受光素子4が並設される他辺側は、複数の発光素子3が並設されている1辺側とは対向しない辺側である。これにより、それぞれの受光素子4は、タッチエリア2aでの指先10等の接触位置下で発生する散乱光のうち、発光素子3からの光の進行方向に対してほぼ直交する方向に進む散乱光を受光することになる。
なお、上述の発光素子3としては、たとえば赤外線波長(ピーク発光波長)が870nmで、半値角が±5°の赤外線LEDを用いることができる。また、上述の受光素子4としては、たとえば赤外線ピーク感度波長が870nmで、半値角が±15°のフォトトランジスタを用いることができる。また、導光板2としては、たとえばアクリル板(屈折率約1.49;全反射角(臨界角)42.2°)等を用いることができる。この場合、発光素子3の後述の入射角θを臨界角42.2°に近い値に設定することができる。また、アクリル板の厚さは、良好な入力位置感度が得られる例として2mmに設定することができる。
また、導光板2の複数の受光素子4が並設される他辺側の縁部には、複数の光吸収体2bが設けられている。これらの光吸収体2bは、それぞれの受光素子4の間に位置し、たとえば図2に示すように、導光板2の表面側のタッチエリア2aから導光板2の裏面側に跨るように設けられている。
また、これらの光吸収体2bは、たとえば赤外線光が黒色部材により吸収されやすい性質を有していることを利用し、黒色部材で形成されている。これらの光吸収体2bを導光板2に設ける場合には、印刷形成や黒色テープの貼着等によって行うことができる。なお、赤外線光が吸収されやすい性質を有する部材であれば、黒色に限定されない。
さらに、これらの光吸収体2bにあっては、必ずしも導光板2の表面側のタッチエリア2aから導光板2の裏面側に跨るように設ける必要はなく、たとえば導光板2の表面側のタッチエリア2a側のみ、あるいはたとえば導光板2の裏面側ののみに設けてもよい。これは、タッチエリア2aでの指先10等の接触位置下で発生する散乱光が導光板2内を、タッチエリア2aとその反対側の裏面側で反射を繰り返しながら進行するためである。また、これらの光吸収体2bにあっては、黒色部材等で形成するものに限らず、後述するスリットとしてもよい。
このような光吸収体2bを設けることで、指先10等の接触点に対応する受光素子4の周囲の受光素子4で受光される散乱光が吸収され、その接触点に対応する受光素子4によってのみの散乱光の受光が可能となり、指先10等の接触点であるX座標位置とY座標位置とを特定する際の検出精度が高められる。
発光素子駆動部5aは、制御部5eの制御により、発光素子3をたとえば順次点灯(点灯走査)させる。ここで、発光素子3の順次点灯(点灯走査)に際しては、図中右端の発光素子3から順に、又は図中左端の発光素子3から順に行わせることができる。また、発光素子3の順次点灯(点灯走査)に際しては、複数の発光素子3をランダムに点灯させるようにしてもよい。また、発光素子3を順次点灯(点灯走査)させるタイミングは、たとえば全ての発光素子3を点灯させておいて、受光素子4のいずれかによって受光があった場合とすることができる。
ここで、たとえば発光素子3を順次点灯(点灯走査)させるとき、全ての発光素子3を一旦消灯させてから、発光素子3を順次点灯(点灯走査)させるようにする。これにより、いずれかの発光素子3の点灯時にいずれかの受光素子4によっての受光があれば、その発光素子3によるX座標位置とその受光素子4によるY座標位置とが判別され、これらの座標位置から指先10等が接触したタッチエリア2aにおける単一の接触点である単一の入力位置(A点又はB点)等が特定されることになる。
また、発光素子3の順次点灯(点灯走査)によって複数の受光素子4による受光があれば、それぞれの発光素子3による複数のX座標位置とそれぞれの受光素子4による複数のY座標位置とが判別され、タッチエリア2aにおける複数の接触点である複数の入力位置(A点及びB点)等が特定されることになる。これは、発光素子3の順次点灯(点灯走査)に応じ、受光素子4によって受光が順次行われることで、それぞれの接触点の入力位置が特定されることによるためである。
また、たとえば同じY座標位置において、B点とC点とに同時に指先10等が接触された場合でも、発光素子3の順次点灯(点灯走査)に応じ、受光素子4によって受光が順次行われることで、それぞれの入力位置(B点及びC点)が特定されることになる。
また、たとえば同じX座標位置において、A点とC点とに同時に指先10等が接触された場合でも、それぞれの接触位置下で散乱光が生じるため、それぞれの入力位置(A点及びC点)が特定されることになる。このようなことから、タッチエリア2aのいずれの位置に複数の接触点があっても、それぞれの接触位置下で散乱光が生じるため、多点同時入力が可能となる。
なお、発光素子3の走査にあっては順次点灯(点灯走査)に限らず、図中右端の発光素子3から順に、又は図中左端の発光素子3から順に順次消灯(消灯走査)させることでも、上記同様に、単一又は複数のX座標位置と単一又は複数のY座標位置とを判別してタッチエリア2aにおける単一の入力位置(A点、B点又はC点)又は複数の入力位置(A点、B点及びC点)を特定することが可能である。
すなわち、このような順次消灯(消灯走査)にあっては、全ての発光素子3が一旦点灯しているため、いずれかの受光素子4によって上述した散乱光の受光が行われているとすると、いずれかの発光素子3が消灯されたときに、散乱光を受光中のいずれかの受光素子4の受光量が低下すれば、その受光量が低下したときの発光素子3と受光素子4とから単一又は複数のX座標位置と単一又は複数のY座標位置とを判別することができるためである。
受光素子駆動部5bは、制御部5eの制御により、全ての受光素子4による受光動作を行わせる。受光量計測部5cは、制御部5eの制御により、上述の散乱光を受光した受光素子4における受光量を計測する。なお、受光量の計測に際しては、たとえば所定のしきい値を設けておいて、その所定のしきい値を超えた場合の光量を計測するようにすることで、受光量の計測をより確実に行うことができる。
入力位置データ出力部5dは、制御部5eの制御により、順次点灯(点灯走査)又は順次消灯(消灯走査)によって判別される単一又は複数のX座標位置と単一又は複数のY座標位置とに基づいて特定されたタッチエリア2aにおける入力位置を示すデータを出力する。なお、タッチエリア2aにおける入力位置が複数である場合は、それぞれの入力位置を示すデータが出力されることになる。
制御部5eは、タッチエリア2aにおける入力位置の特定の判定を行うために、上述した発光素子駆動部5a、受光素子駆動部5b及び受光量計測部5cを駆動させるとともに、その特定及び判定した単一又は複数の入力位置を示すデータを入力位置データ出力部5dから出力させる。
なお、上述したそれぞれの発光素子3及び受光素子4にあっては、X座標位置及びY座標位置を判別する必要性から、指向性があることが望ましい。また、それぞれの発光素子3及び受光素子4の数にあっては、位置入力装置1の用途に応じて適宜決定すればよく、それぞれの数を増やすことで、タッチエリア2aにおける入力位置の判定を行う際の分解能を高めることが可能となる。
また、複数の発光素子3にあっては、1つの光源をシャッター機構等によって走査できるような構成としてもよい。また、複数の受光素子4にあっては、一つのラインセンサやイメージセンサで置き換え、受光状況の解析結果からY座標位置の識別の判定ができるようにしてもよい。
次に、図3を参照し、位置入力装置1の導光板2の基本原理について説明する。まず、図3(a)に示すように、導光板2の側端部2cを入射面として発光素子3を配置すると、発光素子3から出射された光(図では入射角θの場合で示している)は、導光板2内に入射されて全反射を繰り返しながら導光板2内を直進する。
導光板2は、入射される光の波長に比べて十分に大きい厚さを有するものであり、図3(a)のように、タッチエリア2aで入力位置が指されていないとき、入射された光は幅方向に散乱することなく直線的に進行する。
これに対し、図3(b)に示すように、導光板2のタッチエリア2aに指先10等が接触すると、その接触点下の導光板2の相対屈折率が変化し、入射された光がその接触点下で散乱を起こす。そして、導光板2に入射された光の進行方向に対し、直交方向(図1参照)に進んだ散乱光は受光素子4によって受光される。
ここで、タッチエリア2aでの入力位置を特定するための感度を上げるためには、指先10等の接触によって確実に散乱光が生じるようにする必要があり、全反射の繰り返し回数が多い方がよい。そのためには、導光板2の板厚をある程度薄くする(2〜5mm程度)ことが好ましい。
また、発光素子3からの光を導光板2の側端部2cから導光板2内に入射させるには、導光板2の屈折率や周囲の屈折率等によって決められるスネルの法則に従い、入射角θに向けた光の入射が必要となる。そこで、導光板2内に光を損失無く入射させるためには、図3(c)に示すように、側端部2cの端面に対して入射角θだけ光出射方向を傾けて発光素子3を配置することが好ましい。
この場合、図3(d)に示すように、導光板2の側端部2cを、上記の入射角θに応じた傾斜面とすれば、発光素子3の光出射方向と側端部2cとの位置合わせを容易に行うことができるばかりか、導光板2内に光を損失無く入射させることが可能となる。
また、タッチエリア2a内での接触点での感度を向上させるために、図3(e)に示すように、光出射方向の角度を変えた複数の発光素子3からの光を導光板2内に入射するようにしてもよい。
次に、図4を参照し、タッチエリア2aへの指先10等による単一の接触点の入力位置の特定について説明する。なお、以下の説明においては、タッチエリア2aでの接触点の入力位置を判別する際、発光素子3による順次点灯(点灯走査)が行われるものとする。
まず、発光素子3による順次点灯(点灯走査)が行われるとき、たとえば左端の発光素子3をONし、全ての受光素子4によって受光される散乱光を測定し、ONしている発光素子3をOFFする。ここで、タッチエリア2aにおける指先10等の接触点の有無を判別するが、全ての受光素子4によって受光が無ければ、次の発光素子3をONして上記同様に、全ての受光素子4により受光される散乱光を測定する。
このとき、図4に示すように、タッチエリア2aにおける指先10等の接触位置下で発生する散乱光が広がり、その指先10等の接触点に対応する受光素子4cの周囲の受光素子4a,4b,4d,4eでも受光されることになるが、導光板2の複数の受光素子4が並設される他辺側の縁部に、それぞれの受光素子4の間に位置し、その表面側のタッチエリア2aから導光板2の裏面側に跨るように設けられている光吸収体2bによって受光素子4cの周囲の受光素子4a,4b,4d,4e側に進む散乱光が吸収される。
これにより、指先10等の接触点に対応する受光素子4cによってのみ散乱光が受光される。そして、以上のような順次点灯(点灯走査)が全ての発光素子3に対して行われると、順次点灯(点灯走査)された発光素子3毎の受光データが解析され、タッチエリア2aにおける指先10等の接触点に対応するX座標位置とY座標位置とに基づく入力位置が特定される。
ここで、発光素子3aの順次点灯(点灯走査)による指先10等の接触位置下で発生する散乱光の受光は指先10等の接触点に対応する受光素子4cによってのみ行われるため、X座標位置とY座標位置とを特定する際の検出精度が高められる。
また、ここで、図5に示すように、タッチエリア2aへの指先10等による複数の接触点(E点、F点)がある場合、それぞれの接触位置下で散乱光が生じることになる。この場合、E点での散乱光のうち、そのE点に対応する受光素子4cの周囲の受光素子4a,4b,4d,4e側に進む散乱光が上述したように光吸収体2bによって吸収されることで、受光素子4cによってのみの受光が行われる。
また、F点での散乱光のうち、そのF点に対応する受光素子4fの周囲の受光素子4d,4e,4g,4h側に進む散乱光が上述したように光吸収体2bによって吸収されることで、受光素子4fによってのみの受光が行われる。
この場合、たとえばE点での散乱光は、F点に対応する受光素子4fやこの受光素子4fの周囲の受光素子4d,4e,4g,4h側にも進むことになるが、上述したように光吸収体2bによって吸収されることで、受光素子4fやこの受光素子4fの周囲の受光素子4d,4e,4g,4h側での受光が行われないことになる。
同様に、F点での散乱光は、E点に対応する受光素子4cやこの受光素子4cの周囲の受光素子4a,4b,4d,4e側にも進むことになるが、上述したように光吸収体2bによって吸収されることで、受光素子4cやこの受光素子4cの周囲の受光素子4a,4b,4d,4e側での受光が行われないことになる。
よって、タッチエリア2aへの指先10等による複数の接触点がある場合でも、それぞれの接触点におけるX座標位置とY座標位置との特定が精度良く行われることになる。
このように、本実施例では、制御手段としての制御部5eによるたとえば順次点灯(点灯走査)の制御により、導光板2の一座標方向に設けられた発光手段としての発光素子3からの光が導光板2内に入射され、そのタッチエリア2aへの接触物である指先10等の接触に応じた散乱光が導光板2の他座標方向に沿って設けられている受光手段としての受光素子4により受光されるとき、指先10等の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収手段としての光吸収体2bによって吸収されることで、主として指先10等の接触点に対応する受光素子4による散乱光の受光が行われ、制御部5eにより、指先10等の接触点に対応する受光素子4によって散乱光が受光されたときの座標と、その受光素子4の受光時に順次点灯(点灯走査)させたときの発光素子3の座標とから、指先10等によるタッチエリア2aへの入力位置が特定されるようにした。
この場合、指先10等の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収体2bによって導光板2の受光素子4が設けられる辺側の縁部から外部に抜け出る前に吸収されるため、受光素子4を導光板2に近接配置することができ、指先10等の接触点に対応する受光素子4による散乱光の受光量の低下が生じないことから、多点同時入力を可能とする導光板2を用いた場合であっても、入力位置の検出精度を高めることができる。
また、この場合、光吸収体2bは、導光板2に一体に設けることができることから、装置の大型化を抑制することができる。
また、指先10等の接触位置下での散乱光は、タッチエリア2aとその反対側の面で反射を繰り返しながら進行するため、光吸収体2bを、導光板2の少なくとも一面側の縁部に設けた場合でも、指先10等の接触点に対応しない方向に進行する散乱光が光吸収体2bによって吸収されることから、装置のコストアップを抑制することができる。
なお、本実施例では、複数の発光素子3を導光板2の一座標方向に沿って設け、導光板2のタッチエリア2aでの接触物10の接触による接触位置下からの散乱光を、導光板2の他辺側の側端面(図1では右辺側の側端面)に並設されている複数の受光素子4によって受光するようにした場合について説明したが、導光板2は透明な部材で構成することができるため、たとえば図6に示すように、その導光板2をたとえばタッチエリア2aへの入力位置に応じた内容を表示するディスプレイ面6に重ねても、ディスプレイ面6での映像に影響を及ぼすことがなくなる。この場合、それぞれの発光素子3からの光が非可視光である赤外線光とされているため、ディスプレイ面6からの可視光に影響を及ぼすことがない。
また、本実施例では、複数の発光素子3を導光板2の一座標方向に沿って設けた場合で説明したが、この例に限らず、図7及び図8(a)に示すように、複数の発光素子3を導光板2の一面側のタッチエリア2aとは反対の面側のタッチエリア2aに対応する領域全体に設けるようにしてもよい。また、この場合、図8(b)に示すように、それぞれの発光素子3を、透明EL等の面発光部材3Aとしてもよい。
次に、図9を参照して、本発明に係る導光板の他の実施例について説明する。図9(a)は、光吸収手段として、導光板2の受光素子4が配置される縁辺部2fに、対面する2つの壁面2e1、2e2とこれらの壁面2e1、2e2を略垂直に接続する壁面2e3とにより画定される空間であるスリット2dを形成した実施例を示す斜視図である。この実施例においては、図示のように、受光素子4が配置される側の導光板2の縁辺部2fは櫛歯状に形成され、それぞれの先端部2fに対向するように受光素子4が1つずつ配置される。換言すれば、隣接する受光素子4の間に光吸収手段としてのスリット2dが形成されている。
図9(b)は、図9(a)に示した光吸収手段としてのスリット2dを画定する上記した3つの壁面2e1、2e2、2e3に、光吸収体2g1、2g2、2g3をさらに設けた実施例を示す斜視図である。これらの光吸収体2g1〜2g3は、図2に示す光吸収体2bと同様に黒色部材を塗布または印刷形成したり黒色テープを貼着したりすることにより形成することができる。このように構成することにより、指先10等の接触点に対応する受光素子4の周囲の受光素子4で受光される散乱光は光吸収体2g1、2g2、2g3によって吸収され、その接触点に対応する受光素子4によってのみの散乱光(図中の矢符A歩行の光)の受光が可能となる。例えば、図中矢符Bで示すような接触点に対応しないノイズとしての散乱光は光吸収体2g2等に吸収されて受光素子4に検出されることがないため、指先10等の接触点であるX座標位置とY座標位置とを特定する際の検出精度が高められる。なお、光吸収体2g1等は、図9(b)に示すようにスリット2fの壁面2e1〜2e3に設けるものに限らず、例えば、スリット2f全体に充填するように設けてもよい。また、光吸収体2g1等は、黒色部材に限らず、散乱光を吸収できる様々な部材を用いることができる。
次に、図10ないし図12を参照して、導光板2に対する受光素子4の好適な配置角度について説明する。本発明に係る位置入力装置1の位置検出システムは、上記したように、導光板2に発光素子3から入射された光がアクリル板からなる導光板2と外部の空気層との境界面で全反射しながら進行する原理を利用している。全反射の原理として、導光板2に入射される光の角度が臨界角以下の角度であるとき、入射された光は導光板2内で全反射を繰り返しながら進行する。本実施形態において、アクリル板からなる導光板2と空気層との関係から、臨界角は42.2°である。
本発明者らは、導光板2に対する受光素子4の好適な設置角度を求めるため、以下の条件下で実験を試みた。
(1)導光板2の受光素子が設置される端面2fをタッチエリア2aの面に垂直な面から42.2°傾けた傾斜面とする。すなわち、図10におけるφ1=42.2°である。したがって、タッチエリア2aと反対の面と傾斜面2fのなす角度である図10に示すφ2の角度はφ1の余角となるので、φ2=90°−42.2°=47.8°である。
(2)導光板2の端面2fにおける受光素子4の指向軸41(図10参照)とタッチエリア2aの面と平行な面との角度(図10のφ3の角度)を0°〜42.2°の間で5°刻みで変化させて感知電圧を測定する。
(3)入力点から受光素子4までの光路長を等しくする。因みに、今回の実験においては、厚さ5mmのアクリル性の導光板2を用いて、入力点から受光素子4までの光路長を285mmとした。
図11は、上記実験の様子を模式的に示す図であり、図11(a)は上記したφ3の角度が42.2°のときを示し、図11(b)はφ3の角度が25°のときを示している。図11に示すように、φ3=42.2°のときの入力点から受光素子4までの距離は210mmであり、φ3=25°のときの入力点から受光素子4までの距離は275mmであるが、光路長は何れも等しく285mmである。
図12は、上記実験の結果を示す図であり、図12(a)は受光素子4の設置角度(φ3の角度)とそのときの受光素子4の感知電圧[V]を示す数値表であり、図12(b)は縦軸に受光素子の感知電圧[V]、横軸に受光素子4の設置角度(φ3)をとったときのグラフである。
図12に示すように、導光板2に対する受光素子4の設置角度(φ3)により、同一の光路長でありながら受光素子4の感知電圧に顕著な差異があることが判明した。この実験結果から、受光素子4の感知電圧は、φ3≒(1/2)*φ2の近傍でピーク値が計測されていることが判る。これは、φ3の角度が小さいときは受光素子4に入射する散乱光の指向軸41に近い入射方向成分の光量が少ないことが考えられ、φ3の角度が大きいときは全反射の回数が多くなるので、導光板2の表面の微細な凹凸や塵埃による反射時の光量の減衰が影響しているものと考えられる。したがって本実施形態においては、導光板2に対する受光素子4の設置角度φ3を5°〜30°の範囲に設定することが好ましく、20°〜25°の範囲に設定することがさらに好ましい。
次に、図13および図14を参照して、タッチエリア2aへの入力操作が人間の指で行われる場合の課題とその解決手段について説明する。
図13は、導光板2のタッチエリア2aに指10が接触したときの入射光の状況を模式的に示す図であり、図13(a)は皮膚の表面が潤っている指10がタッチエリア2aに接触したときの状況を示し、図13(b)は皮膚の表面が乾燥している指10がタッチエリア2aに接触したときの状況を示している。
一般に、人間の指先10には指紋が存在するので、指10がタッチエリア2aに接触した場合、指紋による凹凸によって図13(a−1)に示すように、接触部10aと非接触状態の空気層10bとが存在する。そして、皮膚の表面が潤っている指10でタッチエリア2aに接触したときには指先の凹凸が多いので図13(a)に示すように接触部10aが多く空気層10bも多い。皮膚の表面が乾燥している指10でタッチエリア2aに接触したときには指先の凹凸が少ないので図13(b)に示すように接触部10aと空気層10bが少ない。
接触部10aから指10の皮膚内に進行した光70、71は指10の皮膚内で散乱し、それぞれ図13(a−2)、(b−2)に示すように接触部10aから導光板2に透過する光70a、71aと、図13(a−3)、(b−3)に示すように空気層10bで散乱して導光板2に透過する光70b、71bとに分類される。そして、接触部10aから導光板2へ透過する光は散乱度が低く、空気層10bで散乱して導光板2へ透過する光は散乱度が高い。
皮膚の表面が潤っている指10でタッチエリア2aに接触したときには図13(a)に示すように接触部10aが多いため、導光板2から指10へ入射する光量が多く、指10の皮膚内に入射する光70の光強度が高い。また、図13(a)に示すように空気層10bが多いため、空気層10bで散乱して導光板2へ透過する光70bの強度が強い。一方、皮膚の表面が乾燥している指10でタッチエリア2aに接触したときには、上述の通り、指先の凹凸が少ないため、図13(b)に示すように接触部10aが少なく、指10の皮膚内に入射する光71の光強度が弱い。また、図13(b)に示すように空気層10bが少ないため、空気層10bで散乱して導光板2へ透過する光71bの強度が弱い。
上記した指10の皮膚の状態の違いにより生じる導光板2内へ透過する散乱光の強度の差は、受光素子4の感知電圧の差として現れるため、位置検出精度の低下を招く要因となるという課題がある。
次に、上記した課題を解決するための手段について、図14を参照して説明する。図14(a)は、上記した課題を解決するための導光板2の構造の概念を説明するための模式図である。この例においては、導光板2のタッチエリア2aの面上に弾力性部材20による層を形成している。これにより、図14(b)に示すように弾力性部材20上のタッチエリア20aに指10が接触すると、接触面が弾性変形することにより、指10に対してより密着するため、タッチエリア20aとの接触面積を増加させるとともに、良好な接触状態を実現することができるので、指10の皮膚の状態の差による接触状態の差をほとんどなくすことができ、位置検出精度の低下を効果的に防止することが可能となる。
図14(c)は、上記図14(a)に示した導光板2の概念を具体化した一例を示す断面図である。図14(c)に示す部材は、アクリル板からなる導光板2に粘着層21を介して弾力性部材20が貼着され、この弾力性部材20の上面に保護層22を形成して構成されている。粘着層21としては、導光板2と屈折率の等しい(屈折率:1.49)アクリル系の接着剤を使用し、弾力性部材20としては、導光板2と屈折率が等しい(屈折率:1.49)シリコン樹脂を使用している。なお、粘着層21の厚さは0.025mm、弾力性部材20の厚さは0.5mmである。また、弾力性部材20であるシリコン樹脂はキズのつき易い素材であるため、その上面に保護層22として、屈折率1.36、厚さ0.1mmのフッ素層をコーティングして、その上面をタッチエリア22aとしている。なお、上記した、弾力性部材、アクリル系の接着剤、フッ素層のような樹脂と分類される物質には、紫外線及び人間の体内から分泌される脂肪酸により、変色及び劣化現象が生じるものがある。よって、弾力性部材、アクリル系の接着剤、フッ素層等に採用する樹脂としては紫外線及び脂肪酸の耐性に強いものが望ましい。このように構成することにより、実用性の高い好適な導光板2を得ることができる。
本発明に係る位置入力装置1は、ゲーム機、PDA、携帯電話、ATM、券売機等の入力装置、PC(パーソナルコンピュータ)等の情報処理装置、カーナビ等の地図表示装置等に適用可能である。
1 位置入力装置
2 導光板
2a、20a、22a タッチエリア
2b、2g1、2g2、2g3 光吸収体
2c 側端部
2d スリット
3 発光素子
4 受光素子
5 入力位置検出部
5a 発光素子駆動部
5b 受光素子駆動部
5c 受光量計測部
5d 入力位置データ出力部
5e 制御部
6 ディスプレイ面
10 指先

Claims (7)

  1. 接触物によっての入力位置を示す位置データを入力する位置入力装置であって、
    一面側にタッチエリアを有し、該タッチエリアへの接触に応じて散乱光を発生させる導光板と、
    一座標を判別するために、前記導光板の一座標方向又は前記導光板の前記タッチエリアとは反対の面側の前記タッチエリアに対応する領域全体に設けられ、該導光板内に光を入射する発光手段と、
    他座標を判別するために、前記導光板の一辺に沿って設けられ、前記散乱光を受光する受光手段と、
    前記発光手段を部分的に点灯させる点灯走査又は部分的に非点灯させる非点灯走査を行う制御手段と、を備え、
    前記導光板の前記受光手段が設けられる辺側の縁部には、前記タッチエリアにおける前記接触物の接触点に対応しない方向に進行する前記散乱光を吸収する光吸収手段が設けられ、
    前記制御手段は、前記受光手段によって前記散乱光が受光されたときの座標と、該受光手段の受光時に前記点灯走査又は非点灯走査させたときの前記発光手段の座標とから、前記接触物による前記タッチエリアへの入力位置を特定することを特徴とする位置入力装置。
  2. 前記光吸収手段は、赤外線光を吸収する光吸収体であることを特徴とする請求項1に記載の位置入力装置。
  3. 前記光吸収手段は、前記導光板の少なくとも一面側の縁部に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の位置入力装置。
  4. 前記受光手段は複数の受光素子を備え、前記光吸収手段は、前記導光板の前記受光手段が設けられる辺側の縁部の隣接する前記受光素子の間に形成されたスリットであることを特徴とする請求項1に記載の位置入力装置。
  5. 前記導光板の前記スリットを形成する側面部に光吸収体を設けたことを特徴とする請求項4に記載の位置入力装置。
  6. 前記受光手段は指向性を有する複数の受光素子を備え、該受光素子の指向軸を前記発光手段から発せられる光が前記導光板内を全反射しながら進行するための臨界角以下の所定の角度だけ前記タッチエリアが形成される面に対して傾けて、前記受光手段を前記導光板に配設したことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の位置入力装置。
  7. 前記所定の角度を5度以上30度以下の角度に設定したことを特徴とする請求項6に記載の位置入力装置。
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