JP2013214268A - 入力装置およびそれを具備する入力システム - Google Patents

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謙一郎 三上
Makoto Horiyama
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Abstract

【課題】導光板の迷光を抑制した新規な入力装置および入力システムを提供する。
【解決手段】本発明の一形態の入力システム50のペン入力装置40は、操作部材が接触するタッチ面を有する、内部を光が伝搬する導光板1Aと、導光板1A内を伝搬する光束の一部の光束を互いに異なる箇所で捕らえる撮像ユニット10、20とを備えている。導光板1Aの背面の端部領域には当該端部領域に至った伝搬光を吸収する光吸収部5が配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力位置の座標検出をおこなう入力装置、および、当該入力装置を具備する入力システムに関する。
タッチペン、スタイラスペン等の棒状の操作部材(以下、ペンと記載する)と、当該ペンによる座標入力を受け付けるタブレット、タッチパネル等の座標入力装置(位置検出装置ともいう)とを組み合わせた入力システムが知られている。ペンを、座標入力装置の座標入力領域に接触させ、座標入力装置は、ペンが接触(以下、タッチと記載する)した位置の座標を求める。求められた座標は、例えば座標入力装置とは別体の液晶ディスプレイ、または座標入力装置に一体的に積層されている液晶パネル等の表示画面に点画像、直線画像等のオブジェクトを表示するため等に用いられる。
例えば、特許文献1に開示されているタッチパネル100は、図25(a)および(b)に示すように、導光板101と、導光板101に光を入射する光源102と、導光板101の側面の一部に配置された受光素子104、105と、導光板101の側面と受光素子104、105との間に被検出体110により散乱した光源102からの光を受光素子104、105に結像する結像手段107と、光吸収手段108とを備えている。光吸収手段108は、受光素子104、105が配置された導光板101の側面に配置され、受光素子104、105は、図25(b)に示すように、光源102の照射範囲外に配置されている。導光板101の側面に配置された光源102から照射された光は導光板101の内部で全反射を繰り返しながら伝搬する。通常の状態では、受光素子104、105は光源102の照射範囲外に配置されているため、導光板101の内部を伝搬する伝搬光を受光しない。ここで、透明の導光板101上に指等の被検出体110がタッチされると、伝搬光が乱され、散乱光が発生する。散乱光の一部は受光素子104、105の方向にも伝搬し、図26(a)および(b)に示すように、受光素子104、105で受光される。これにより、その方位角が測定され、三角測量法により散乱光が発生した点、つまり、指等の被検出体110がタッチされたポイントが特定される。
図27は、特許文献2に開示されている座標入力装置を示す構成概略図である。図27に示すように、蛍光染料201を均一に添加した状態に形成された平板部材202の四隅200a、200b、200c、200dは凹面に形成され、この凹面に向かって受光器203a、203b、203c、203dが配置されている。受光器203a、203b、203c、203dはそれぞれ検出回路部211に接続されている。平板部材202の内部を伝搬して四隅200a〜200dの凹面に達した光のうち、各受光器203a〜203dに向かうもののみが各受光器203a〜203dに向けて出射され、それ以外の光は凹面から外部に出射される際に受光器203a〜203d以外に向かって屈折されて平板部材202の四辺に配置された光吸収部材204a、204b、204c、204dに吸収される。平板部材202の上面に手動操作で動かされる光源部205より射出されたスポット光は、平板部材202の上面よりその内部に入射し、平板部材202の内部に添加された蛍光染料201に当たって励起して等方的な光を発する。そして、その発光位置を、受光器203a、203b、203c、203dを用いて特定する。
特開2009−258967号公報(2009年11月5日公開) 特開平11−327769号公報(1999年11月30日公開)
上述の従来構成は、受光素子(受光器)に受光されない光を、導光板(特許文献1の導光板101、特許文献2の平板部材202)の側面に配した光吸収手段(部材)によって吸収しているが、このように光吸収手段を導光板の側面に配する場合、導光板の厚さが薄いと、光吸収手段の設置が困難となる虞がある。
また上述の従来構成は、導光板の側面の大部分の領域を光吸収手段(部材)の設置領域として占められるため、光源および/または受光手段の配置位置が限定されてしまう。
本発明は、上記の課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、迷光を抑制する新規な構成の入力装置、およびそれを具備する入力システムを提供することにある。
そこで、上記の課題を解決するために、本発明に係る入力装置は、
上面、下面および側面を有し、且つ、内部を光が伝搬する導光板と、
上記導光板における互いに離れた複数の箇所に在って、導光板を伝搬する光の一部を取り出す複数の光取り出し部と、
各上記光取り出し部によって取り出された光を受光する受光手段と、
上記導光板における互いに離れた二箇所の光取り出し部から取り出した光の進行方向を上記受光手段の受光結果から求めて、当該進行方向と、当該二箇所の光取り出し部の離間距離とから、前記導光板の上記上面に接触した接触物の位置座標を検出する検出手段と、を備え、
上記導光板の上記上面および上記下面のうちの少なくとも一方の面における、上記側面に隣接した領域の少なくとも一部の領域に、導光板の内部を伝搬し当該少なくとも一部の領域に至った光を吸収する光吸収手段、または、当該少なくとも一部の領域に至った光を散乱させる光散乱手段を設けていることを特徴としている。
上記の構成によれば、上記導光板の上記上面および上記下面のうちの少なくとも一方の面における、上記側面に隣接した領域の少なくとも一部の領域に、導光板の内部を伝搬し当該領域に至った光を吸収する光吸収手段、または、当該領域に至った光を散乱させる光散乱手段を配していることから、導光板の側面にこれら光吸収手段または光散乱手段を配する必要がないので、導光板の厚さに影響されずに、光吸収手段または光散乱手段を配することができる。
また本発明に係る入力装置の一形態は、上記の構成に加えて、
上記光吸収手段または上記光散乱手段は、上記隣接した領域の少なくとも一部の領域から当該少なくとも一部の領域が隣接している上記側面にも延設されていることが好ましい。
上記の構成によれば、光吸収手段または光散乱手段が、導光板の側面にも延設されているため、光吸収または光散乱をより一層確実に実現することができる。更に、光吸収手段または光散乱手段を導光板の側面に配設する態様において、側面とこれに隣接する領域とにそれぞれ別体の光吸収手段または光散乱手段を配する場合と比較して、本発明の構成によれば、側面とこれに隣接する領域とに、一体となった光吸収手段または光散乱手段を配設することができることから、設置が良いとなる。
また本発明に係る入力装置の一形態は、上記の構成に加えて、
上記側面には、光源が配されており、当該光源から発せられた光が、当該側面から上記導光板の内部に入射して当該内部を伝搬することが好ましい。
上記の構成によれば、迷光を抑制するとともに、指や発光しないペン等が導光板の上面に接触した場合にその位置座標を、上記光源から導光板の内部に入射して当該内部を伝搬する光を用いて検出することができる。
また本発明に係る入力装置の一形態は、上記の構成に加えて、
上記光吸収手段または上記光散乱手段は、上記導光板の上記下面における、上記側面に隣接した領域の少なくとも一部の領域に配設されているか、あるいは、当該少なくとも一部の領域から当該少なくとも一部の領域に隣接した上記側面に延設されていて、上記導光板を支持していることが好ましい。
上記の構成によれば、光吸収手段または上記光散乱手段が導光板を支持する支持部材を兼ねている。
また本発明に係る入力装置の一形態は、上記の構成に加えて、
上記導光板の上記上面および上記下面のうちの少なくとも一方の面における、上記側面に隣接した領域の少なくとも一部の領域に、上記光散乱手段を設けており、
上記光散乱手段は、上記側面に隣接した領域の少なくとも一部の領域に設けられた湾曲面、あるいは、当該少なくとも一部の領域に設けられた、当該上面および当該下面に対して傾斜した傾斜面であり、
上記湾曲面または上記傾斜面は、上記少なくとも一部の領域が隣接している上記側面にも延設されており、
上記導光板の内部に入射して当該内部を伝搬した光のうち、上記少なくとも一部の領域に至った光を、上記湾曲面または上記傾斜面を含む複数の面によって繰り返し反射させながら減衰させる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記導光板の内部に入射して当該内部を伝搬した光のうち、上記少なくとも一部の領域に至った光を、上記湾曲面または上記傾斜面を含む複数の面によって繰り返し反射させて減衰させることによって、迷光の発生を回避することができる。これにより、迷光による誤検出を抑制し、信頼性の高い入力装置を実現することができる。
また本発明に係る入力システムは、上記の課題を解決するために、
上記構成を具備した入力装置と、
複数の画素を有する画像表示パネルと、を備え、
上記検出手段によって検出された上記位置座標に基づいて、上記画像表示パネルの上記画素を駆動することを特徴としている。
上記の構成によれば、画像表示パネルにおける上記位置座標に対応した画素を駆動して視認することができるように構成することができる。
以上のように、本発明により、迷光を抑制する新規な構成の入力装置、およびそれを具備する入力システムを実現することができる。
本発明の一実施形態の入力システムの構成を示す斜視図である。 図1の部分平面図である。 図2に示す切断線A−A´の矢視断面図である。 本発明の一実施形態の入力システムのペン入力装置に具備された導光板の平面図である。 図2に示す切断線B−B´の矢視断面図である。 本発明の一実施形態の入力システムのペンの構成を示す図である。 本発明の一実施形態の入力システムのペン入力装置に具備された撮像素子において取得される取得画像の図である。 本発明の一実施形態の入力システムのペン入力装置において座標位置の校正に必要な構成を示す図である。 本発明の一実施形態の入力システムのペン入力装置において行われる座標位置の校正および補正の方法を示すメインフローチャートである。 座標校正工程の流れを示すサブルーチンフローチャートである。 座標補正工程の流れを示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の一実施形態の入力システムのペン入力装置の変形例を示す断面図である。 本発明の一実施形態の入力システムのペン入力装置の変形例を示す断面図である。 本発明の一実施形態の入力システムのペン入力装置の変形例を示す断面図である。 本発明の一実施形態の入力システムのペン入力装置の変形例を示す断面図である。 本発明の一実施形態の入力システムのペン入力装置の変形例を示す断面図である。 本発明の他の実施形態の入力システムのペン入力装置の断面図である。 図17に示すペン入力装置に具備された撮像素子において取得される取得画像の図である。 本発明の別の実施形態の入力システムを示す図である。 本発明の別の実施形態の入力システムを示す図である。 本発明の別の実施形態の入力システムを示す図である。 本発明の別の実施形態の入力システムを示す図である。 本発明の別の実施形態の入力システムを示す図である。 本発明の別の実施形態の入力システムを示す図である。 従来構成の図である。 従来構成の図である。 従来構成の図である。
〔実施形態1〕
本発明に係る入力システムの一実施形態について、図1〜図16を参照して説明する。以下では、本発明に係る入力システムの一実施形態を中心に説明し、そのなかで本発明に係る入力装置の一実施形態であるペン入力装置を説明する。
図1は、本実施形態の入力システムの構成を示す斜視図である。
(入力システムの構成)
本実施形態の入力システム50は、図1に示すように、ペン入力装置40(入力装置)と、操作部材であるペン3(接触物)とを具備しており、ペン入力装置40の表面であるタッチ面にペン3が接触すると、その接触位置座標をペン入力装置40が求めることができる。
●ペン入力装置40
ペン入力装置40は、図1に示すように、液晶表示パネル2(画像表示パネル)と、液晶表示パネル2の表示面側に重ねて配置された四角形の導光板1Aと、導光板1Aの或る一辺の両端近傍にそれぞれ配設された撮像ユニット10、20(受光手段)と、光吸収部5(光吸収手段)と、位置座標検出部90(検出手段)とを有している。
液晶表示パネル2は、一対の基板間に液晶層を挟持しており、各基板には、電圧印加によって当該液晶層の液晶分子の配向を変えるための各種電極が少なくとも設けられている。そして、電圧印加によって液晶分子の配向を変化させることによって、各画素の液晶層を透過する光の透過量を調整して所望の表示をおこなう。液晶表示パネル2の構成は、従来周知の液晶表示パネルを用いることができる。
導光板1Aは、透光性材料からなる矩形の一枚の平板であり、図1に示すように液晶表示パネル2の表示面側に重ねて配設されている。導光板1Aは、図1に示すように、撮像ユニット10、20を配設する一辺側が液晶表示パネル2よりも大きく構成されており、撮像ユニット10、20のそれぞれの少なくとも一部分を背面(下面)側に配設している。これにより、ペン入力装置40のタッチ面に沿って拡がる方向のサイズの大型化を抑制し、コンパクトサイズの実現に寄与している。
導光板1Aにおける液晶表示パネル2とは反対側の表面(上面)が、後述する光を発するペン3が接触する接触面(タッチ面)である。
また、導光板1Aにおける撮像ユニット10、20を配設する一辺の両端近傍には、それぞれ、タッチ面から背面に貫通した貫通孔1h(光取り出し部)が設けられている。貫通孔1hについての詳細は後述するが、貫通孔1hは、全反射しながら導光板1Aの内部を伝搬する光を、導光板1Aの外部に取り出すための構成であり、且つ、外部に取り出すために伝搬光の光路を変換する光路変換部である。そのため、本実施形態においては、導光板1Aの上面の全面ではなく、二つの貫通孔1hが設けられた二つの角部に隣接した(上面の)3辺よりも内側に座標検出可能領域が構成されている。換言すれば、貫通孔1hは、座標検出可能領域の外側に配設されている。
また、導光板1Aの背面には、本発明の特徴的構成である光吸収部5が設けられている。図2は、図1の部分平面図であるが、光吸収部5は、導光板1Aの背面における、(導光板1Aの)側面に隣接した少なくとも一部の領域に設けられている。具体的には、図1および図2に示すように、光吸収部5は、四角形の導光板1Aの背面の四辺のうちの、二つの貫通孔1hが設けられている二つの角部に隣接した三辺に沿って設けられている。図2に示すように、光吸収部5は、貫通孔1hと当該貫通孔1hに最も近い(導光板1Aの)角部との間にも配されている。各辺に配される光吸収部5は互いに連続しており、コの字型の構造を有している。
ここで、図3は、図2に示す切断線A−A´の矢視断面図である。図3に示すように、全反射しながら導光板1Aの内部を伝搬する光が光吸収部5に至ると、光は光吸収部5に入射してしまい、全反射条件が崩れる。光吸収部5に至った光は、全反射することもなく、光吸収部5において再び導光板1Aに反射することもないため、図3の破線で示すように光が導光板1Aの側面で反射して迷光となることを回避することができる。
光吸収部5の設置幅(背面の端辺からの、当該端辺に対して垂直方向に沿った長さ)について、図4を用いて説明する。図4は、導光板1Aの上面から見た平面図である。上記座標検出可能領域は、図4において、導光板1Aの上面の端部から当該上面の中心に向けて狭まった領域80である。座標検出可能領域80では、上述したように光が伝搬し全反射する。そのため、この座標検出可能領域80には、光吸収部5は設置しない。光吸収部5は、座標検出可能領域80の端部から、導光板1Aの上面の端辺までの間に配設されている。また特に、座標検出可能領域80から外れた領域のなかの、撮像ユニット10、20が導光板1Aの内部を伝搬した伝搬光を受光できる受光可能領域から外れた領域60(図中の斜線部)に光吸収部5を設けることが望ましい。この領域60であれば、伝搬光を乱すことはない。ここで、上記受光可能領域とは、導光板1Aに設けられた二つの貫通孔1hのそれぞれの中心と、四角形の座標検出可能領域80の四隅のうちの各貫通孔1hに最も近い隅に隣り合っている二つの隅と、を結んだ直線よりも座標検出可能領域80に近い側の領域をいう。
光吸収部5は、例えばカーボンブラック含有樹脂などが用いられる。
光吸収部5は、導光板1Aの背面に接着剤などを用いて貼り付けて固定することによって配設される。
なお、導光板1Aの材料としては、例えばアクリルが用いられ、ポリカーボネートやガラスでも構わない。また導光板1Aの厚さは1〜3mmが主に用いられるが、これより厚くてもかまわない。また、導光板1Aのサイズ(タッチ面のサイズ)は、約1m角とすることができるが、これに制限されるものではない。
図1に示す撮像ユニット10、20は、固定用部材7を介して、固定されている。この固定用部材7も、図4の座標検出可能領域80の外側、より望ましくは領域60に設けられている。固定用部材7は、撮像ユニット10、20および導光板1に対して接着剤などを用いて固定すればよい。このように本実施形態のペン入力装置40は、撮像ユニット10、20がそれぞれ導光板1Aに固定されていることから、導光板1Aが環境温度の変化に応じて膨張、収縮した場合であっても、撮像ユニット10、20のそれぞれと導光板1Aとが位置ずれを起こすことがなく、相対位置を一定に保つことができる。そのため、環境温度の変化に対応可能な、信頼性の高い位置座標検出を実現することができる。
次に、図5を用いて、貫通孔1hの詳細と、撮像ユニットについて説明する。図5は、図2に示す切断線B−B´の矢視断面図である。なお、二つの貫通孔1hはそれぞれ同じ構造であり、また撮像ユニット10、20もそれぞれ同じ構成であるので、図5では、説明の便宜上、一方の撮像ユニット10と、この撮像ユニット10の上方に位置する貫通孔1hについて説明する。
貫通孔1hは、図5に示すように、導光板1Aにおけるタッチ面側の開口径が背面側の開口径よりも大きく構成されており、且つ、タッチ面側から背面側に向かって径が連続的に小さくなった漏斗形状である。換言すれば、貫通孔1hの壁面は、タッチ面および背面と垂直な方向に対して傾斜している。
撮像ユニット10は、導光板1Aの背面に対向する位置の、貫通孔1hおよびその周囲の直下に配されている。図5に示すように、ペン3から導光板1Aに入射して結合した光は、全反射しながら導光板1Aの内部を伝搬する(図中の矢印で示す方向に伝搬)。そして、貫通孔1hの上記壁面(導光板の上面の端部に隣接した端面)まで達すると、当該壁面によって光の光路が変化し、導光板1Aの背面に向かい、さらに背面から出射して撮像ユニット10に入射する。
ここで貫通孔1hの壁面は、導光板1Aの背面に対して、45度以下、例えば30度や45度で傾斜している(図5中のγ)。これにより、導光板1Aの内部を伝搬して当該壁面に至った光の全反射条件を破綻させることができる。例えば、貫通孔1hの壁面は、導光板1Aの内部を伝搬して当該壁面に至った光を、90度変化させて導光板1Aの背面に向かわせ、背面から更に下方に出射させることができる。
なお、漏斗形状の壁面には、ミラーコーティングが施してあってもよい。ミラーティングを施して光反射加工することによって、より効果的に光路を変換して、光を導光板1A外部へ取り出すことができ、光量のロスも抑えることが可能である。
なお、本実施形態では、漏斗形状の貫通孔を挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板のタッチ面側が開口しているすり鉢状の窪みであってもよい。また、貫通孔1hは、円錐体にも似た構造である。しかし本発明はこれに限定されるものではなく、多角面状に構成されていてもよい。
撮像ユニット10は、図5に示すように、光入射側から、レンズ11と、可視光カットフィルタ12と、撮像素子13とをこの順で有している。撮像ユニット20も同じ構成である。
導光板1Aの背面から出射して撮像ユニット10に入射した光は、まずレンズ11によって集光され、続いて可視光カットフィルタ12によって可視光が遮断されて、撮像素子13に受光される。撮像素子13では、受光した光が光電変換されて画像が形成される。この点については、後述する。
撮像ユニット10によって形成された画像のデータは、位置座標を検出する位置座標検出部90に送られる。位置座標検出部90での検出方法については後述する。
●ペン3
一方、ペン入力装置40に対応するペン3は、いわゆるタッチペン、スタイラスペンと呼ばれる操作部材である。本実施形態のペン3の詳細について、図6を用いて説明する。
図6は、ペン3の構成を示す断面図である。ペン3は、外形となる筐体35の内部に、赤外光を出射する発光素子31および当該赤外光をペン3の先端へと導く導光部材32を有する発光部30と、電源装置33と、制御装置34とが、格納されている。そして、本実施形態のペン3の特徴的構成として、ペン3の先端に発光部30が配置された構成となっているとともに、その光出射側に、光を拡散させる光拡散部材36を取り付けている点がある。
この光拡散部材36は、光拡散材料を含有する樹脂から構成されている。上記光拡散材料としては、ガラスビーズを用いることができる。また上記樹脂としては、フッ素樹脂(具体例としてはポリテトラフルオロエチレン)、シリコンラバーを用いることができ、弾性を有して構成されていることが好ましい。弾性材を用いることによって、ペン入力装置40の導光板1Aにペン3の先端、すなわち光拡散部材36を接触させて用いる場合に、導光板1A表面を傷付けることなく、且つ、接触によって僅かに接触部分が変形して導光板1A表面との接触面積を大きくすることができるので、導光板1A表面にカップリングする光量を多くすることができる。
光拡散部材36の光出射面は、図6に示すように、曲面を有している。すなわち、光拡散部材36は概ね半球体である。なお、この曲面は、均一な曲率によって構成されている必要はなく、ペン3の最も先端部となる領域とそれを囲む領域とで曲率を異ならせても良い。なお、この曲面には、表面に微細な凹凸形状が設けられていても良い。
また、光拡散部材36の光出射面には、耐磨耗加工が施されていることが好ましい。光拡散部材36がポリテトラフルオロエチレンによって構成されている場合には不要であるが、光拡散部材36自体が耐磨耗に優れていない他の材料から構成されている場合には、その光出射面に耐磨耗加工を施すことは有効である。耐磨耗加工とは、特に制限はないが、例えばポリテトラフルオロエチレンを光拡散部材36の光出射面にコーティングする加工が挙げられる。
さらに、この光拡散部材36は、ペン3に対して着脱可能に構成されている。光拡散部材36が何らかの理由で損傷した場合(経時劣化を含む)であっても、光拡散部材36を交換するだけでペン3の使用を継続することができる。ペン3ごと交換する構成に比べて、低コストで使用を継続することができる。着脱可能であるために、光拡散部材36が取り付けられる側の部材(本実施形態では、導光部材32)には、光拡散部材36と接触する部分に、溝構造、咬合する構造、または、嵌め合う構造が設けられており(不図示)、光拡散部材36には、その構造に合う構造が設けられている(不図示)。なお、本実施形態では、導光部材32に光拡散部材36を取り付ける態様であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、筐体35に光拡散部材36を取り付ける態様であってもよく、他の態様であってもよい。
上記発光素子31は、赤外光を発するLED(light emitting diode)あるいはLD(laser diode)を用いることができる。なお、LEDもしくはLDは、1つのペン3に対して1つだけ設けられている構成に限らず、複数個を搭載してもよい。
上記電源装置33から電源を受けて発光した発光素子31からの赤外光は、上記導光部材32を経てこの光拡散部材36に入射し、当該光拡散部材36の上記光拡散材料および上記微細凹凸によって乱反射する。そして、光拡散部材36の光出射面から拡散光となって出射される。
電源装置33は、例えば電池を内蔵する構成とすることができるほか、充電式に構成されていてもよい。
上記制御装置34は、発光素子31の発光を制御する。例えば、発光素子31が導光板1Aに接触したときにのみに発光する仕組み等が盛り込まれる。この仕組みは感圧スイッチ等を用いることにより構成され、発光時間を制御できるため、消費電力を低減し、電池寿命を延ばすことができる。
以上のように、ペン3には、赤外光を出射する光源が設けられており、ペン先から赤外光が拡散放射される構成となっている。ペン3のペン先が導光板1Aに接触すると、ペン先から放射された赤外光の一部が、導光板1Aに結合して、導光板1A内を伝搬する。ペン3は、ペン先から赤外光を拡散放射するため、導光板1Aに結合した光は、導光板1A内を拡散放射する。
そして、撮像ユニット10、20は、図1に示すように導光板1Aの内部を伝搬する赤外光(以下、伝搬光4a、4bと記載する)を、それぞれ捕らえて、撮像素子から得られる各画像から、当該接触の二次元の位置座標を求める。撮像素子の受光面は、導光板1Aの表面と平行であるように配設されている。以下に、ペン入力の検出原理について詳述する。
(ペン入力の検出原理)
ペン3のペン先がペン入力装置のタッチ面(導光板のタッチ面)に接触したとき、ペン3から放射される赤外光の一部が屈折率Nの導光板1A内に入射する。この入射光のうち、図5に示す導光板1A内の伝搬角θが、式;
sin(90°−θ) < 1/N
に示す条件を満たす光束は、図5に示すように、導光板1A内に閉じ込められ、導光板1Aのタッチ面(上面)、および背面(下面)での反射を繰り返し、導光板1A内を進行する。
ペン3から発せられた赤外光はペン先を中心にして放射状に拡散され、導光板1A内を伝搬し、その光束のうちの一部の光束4a、4b(図1)は貫通孔1hの壁面に導かれ、当該端面の反射光が撮像ユニット10、20で受光される。撮像ユニット10、20に入った光は、レンズ11にて集光され、続いて、可視光カットフィルタ12を通って、最後に撮像素子13に受光される。可視光カットフィルタ12はペン3から放射される赤外光を透過し、それ以外の波長帯の光を遮断する役割を果たす。可視光カットフィルタ12により、太陽光や、液晶表示パネルバックライト光等の迷光が遮断され、SN比を高くすることができる。
ここで図7は、検出原理を説明する図であり、図7(a)は説明の便宜上、導光板1Aが、片方の貫通孔1hの中心軸の位置で切断した断面図となっている。なお、撮像ユニット10と撮像ユニット20とは同じ構成であるため、以下では撮像ユニット10についてのみ説明する。
図7(a)に示すように、ペン3から発せられ導光板1A内を伝搬し、貫通孔1hの壁面で光路を変え、導光板1Aから出射して撮像ユニット10に入射し、撮像素子13に入射して線状の像15を形成する。
図7(b)に撮像素子13の取得画像を示す。赤外線を照射している状態にあるペン3のペン先が導光板1Aに接触していないとき、撮像素子13の取得画像には何も現れない。一方、発光部から赤外線を照射している状態にあるペン3のペン先が導光板1Aに接触して赤外光が導光板1Aに結合すると、図4に示すように、その光束のうちの一部の光束4a(図1)が撮像素子13に導かれ、撮像素子13の撮像面に線状の像が形成され、取得画像上に線状の像15が現れる。この線状の像15の長手方向は、光束の進行方向に沿って延びている。
図7に示す線状の像15の位置は、ペン3のペン先の接触点の位置に依存して変化し、ペン先の接触点の位置を変えると、線状像は破線で示した線状像17のように変化する。その線状像の軌跡は一点鎖線で示した扇形状16になる。その扇形の中心18と線状像を結ぶ線分の回転角度α’(円弧の中心を回転中心とする)は、ペン3と撮像素子13を結ぶ線分と導光板1Aの上記辺Aとがなす角度αと同じ角度になる。撮像素子の取得画像からα’が求められ、α’からαが求められる。同様にペンが3bの位置に移動すると、線状像17が形成され、その線状像17の傾きα’を求めることにより、αが求められる。
撮像ユニット20の撮像素子についても同様に取得画像の分析から発光点の位置が特定され、ペン3と当該撮像素子とを結ぶ線分と辺Aとがなす角度βが求められる。
そして、辺Aの長さをL、撮像素子13からの画像を読み取り求めた輝点の変位角度をα、撮像ユニット20の撮像素子からの取得画像を読み取り求めた輝点の変位角度をβとしたとき、輝点の座標(X、Y)は下記の関係式(1)および(2);
Y=tanα・X …(1)
Y=tanβ・(L−X) …(2)
を満足する。これを解くと、輝点の座標(X、Y)は、
X=tanβ・L/(tanα+tanβ) …(3)
Y=(tanα・tanβ)・L/(tanα+tanβ) …(4)
と表され、上述のように求めたα、βと、予め求めることができるLにより、ペン先が接触した地点の座標X、Yが求められる。このうちLは固定の値である。α、βを求めることにより、ペン入力座標X、Y(位置座標)を求めることができる。
なお、Lとは、二つの貫通孔1hの中心軸同士の間の距離(貫通孔同士の離間距離)である。
以上の方法でペン3の位置座標を求めるために、ペン入力装置40には、位置座標検出部90(図1)を設けている。なお、位置座標検出部90は、入力システム50に構成されていればよく、ペン入力装置40の外部に設けてもよい。
また、以上の方法で求められたペン3の位置座標に基づいて、液晶表示パネル2の当該位置座標に対応する位置にある画素を駆動して、ユーザが、ペン3のタッチ位置を視認することができるようにすることが可能である。そのためには、液晶表示パネル2の駆動を制御する制御部(不図示)が、位置座標検出部で求めた位置座標の情報を取得して、当該情報に基づいて液晶表示パネル2を駆動すればよい。
以上のように本実施形態の入力システム50は、導光板1Aにおける互いに離れた少なくとも二箇所において、伝搬した光を捕らえることによって、ペン3の位置座標を求めることができる。このように導光板1Aを備えた光学方式のペン入力装置40においては、使用時に、導光板1Aが伸縮または位置ずれしている場合がある。例えば、導光板1Aをアクリルから構成した場合、環境温度の変化によって伸縮したり、液晶表示パネル2からの発熱などにより膨張したりする。また、何らかの理由でペン入力装置40が落下した場合には、導光板1Aと液晶表示パネル2との関係が出荷時に比べて位置ずれしている場合がある。その場合には、ペン3と、撮像ユニット10、20(より具体的には撮像素子)との位置関係がずれてしまい、座標検出精度が低下する。
この座標検出精度の低下を防止するために、例えば、本実施形態のペン入力装置40のように、操作部材が発光部を有するペン3である場合に、そのペン3を所定の定められた位置に接触させることにより、ペン3と撮像ユニット10、20(撮像素子)との位置関係を校正、つまり座標位置のキャリブレーションをすることが考えられる。しかし、そのような校正方法は、使用者にタッチペンを所定の定められた位置に接触させるという操作を強要するので、使用者にとっては煩わしく、負担となる。
そこで、本実施形態では、以下のような構成によって、座標位置の校正を実現する。
(校正用光源を用いた座標位置の校正および校正値に基づく座標補正)
導光板1Aの伸縮および位置ずれに伴う、ペン3における導光板1Aの表面への接触位置を校正すべく、以下の構成を有している。
まず、図8(a)および(b)は、座標位置の校正に必要な構成を示す図である。図8に示すように、導光板1Aの下側には、導光板1Aにおける既知の正確な座標位置から該導光板1Aに光を入射させる校正用光源9が設けられている。
この校正用光源9は、例えば、導光板1Aの座標検出可能領域80(図4)の端部近傍に複数個設けられている。なお、校正用光源9の個数は、複数に限らず、1個でもよい。また、校正用光源9の設置位置においても、導光板1Aの端部近傍の近傍でなく、中央であってもよい。
この校正用光源9は、例えば赤外光等の光を発するLEDまたはLDを用いることができる。また、校正用光源9は、液晶表示パネル2の一部を点灯することにより、光を導光板1Aに入射させる構成とすることも可能である。この構成によれば、校正用光源9を別途に設ける必要が無くなる。
また、本実施形態の入力システム50には、図示しないCPUからなる座標校正補正部が設けられている。この座標校正補正部は、校正用光源9を点灯することにより検出した校正用光源9における光の入射位置の座標と、校正用光源9における既知の正確な座標とを比較して位置ずれ量を求める本発明の座標校正手段としての機能を有している。また、この座標校正補正部は、ペン3を導光板1Aのタッチ面に接触させて接触位置の座標を検出したときに、位置ずれ量に基づいて検出座標を補正するようになっており、本発明の座標補正手段としての機能を有している。
上記校正用光源9を用いた座標校正方法およびその校正に基づく座標補正方法について、図9に基づいて説明する。図9は校正用光源9を用いた座標校正方法およびその校正に基づく座標補正方法を示すメインフローチャートである。
校正用光源9を用いた座標校正方法およびその校正に基づく座標補正方法は、図9に示すように、出荷前に行われる準備工程(S1)と、出荷後に行われる座標校正工程(S2)および座標補正工程(S3)とに大別される。
上記準備工程(S1)では、設置された校正用光源9の導光板1Aにおける正確な座標の位置、正しくは校正用光源9の導光板1Aへの入射光の位置を求める処理が行われる(S1)。具体的には、入力システム50の出荷前に、予めキャリブレーションを人の手により行い、キャリブレーションが正確であるときの撮像ユニット10、20(撮像素子)から見た校正用光源9の位置つまり角度を記録しておく。
次いで、出荷後においては、座標校正工程(S2)において、入力システム50の電源立ち上げ時に校正用光源9を点灯して校正用光源座標検出工程および位置ずれ量算出工程を行う。そして、実際のペン3での導光板1Aへの接触時においては、算出された位置ずれ量に基づいて座標補正工程(S3)が行われる。
上記座標校正工程の流れを、図10に基づいて説明する。図10は座標校正工程の流れを示すサブルーチンフローチャートである。
図10に示すように、入力システム50の出荷後において、入力システム50の電源をオンする(S11)。次いで、校正用光源9を点灯し、一定時間発光させる(S12)。尚、この処理は、最初においては、この入力システム50の電源をオンに同期して校正用光源9を点灯することが好ましい。
これにより、校正用光源9からの光が導光板1Aに入射し、導光板1Aを伝搬する伝搬光4a、4bは撮像ユニット10、20(撮像素子)にて検知され、校正用光源9における光の入射位置の座標が検出される(S13)。
上記S11〜S13が、校正用光源座標検出工程に相当する。
次いで、位置ずれ量算出工程として、上記校正用光源座標検出工程(S11〜S13)にて求めた校正用光源9における光の入射位置の座標と、前記準備工程(S1)にて求めた校正用光源9における正確な座標とを比較して位置ずれ量を算出する(S14)。
ここで、本実施形態では、入力システム50の電源がオンしている間において、例えば1時間毎の一定時間毎に、S12〜S14の処理が行われるようになっている。これにより、液晶表示パネル2の点灯によって導光板1Aが経時的に膨張しても、その膨張にもかかわらず、精度の高い座標検出を行うことができる。
次いで、上記座標補正工程の流れを、図11に基づいて説明する。図11は座標補正工程の流れを示すサブルーチンフローチャートである。
座標補正工程においては、図11に示すように、ペン3を接触させる(S21)。これにより、ペン3からの光が導光板1Aに入射し、導光板1Aを伝搬する伝搬光4a、4bは撮像ユニット10、20(撮像素子)にて検知され、ペン3における導光板1Aの表面への接触位置の座標が検出される(S22)。
次いで、位置ずれ量算出工程にて算出された位置ずれ量に基づいて検出座標を補正する(S23)。
ここで、具体的な、座標校正工程および座標補正工程での処理について説明する。例えば、校正用光源9が1個の場合、校正用光源9の設置位置以外においては、校正用光源9の設置位置と撮像ユニット10、20(撮像素子)との距離との比例配分により、位置ずれ量が算出される。
また、校正用光源9が複数の場合、各校正用光源9での位置ずれ量を求める。そして、その位置ずれ量の幅を相関により求めることが可能であり、例えば各位置ずれ量の平均値を位置ずれ量とすることが可能である。或いは、例えば、導光板1Aを格子状に区画し、各区画に1個の校正用光源9を設置して、それぞれ位置ずれ量を求める。そして、その区画内にペン3が接触された場合には、その区画内の位置ずれ量を用いてペン3の検出座標を補正することが可能である。
このように、本実施形態のペン入力装置40は、導光板1Aの伸縮および位置ずれに伴う、ペン3における導光板1Aのタッチ面への接触位置を校正すべく、校正用光源9と、校正用光源9を点灯することにより検出した該校正用光源9における光の入射位置の座標と、該校正用光源9における既知の正確な座標とを比較して位置ずれ量を求め、ペン3を導光板1Aの表面に接触させて接触位置の座標を検出したときに、上記位置ずれ量に基づいて検出座標を補正する座標校正補正部とが設けられている。そのため導光板1Aの伸縮または位置ずれに伴う検出座標を自動的に校正および補正して座標検出精度の低下を防止し得るペン入力装置40を提供することができる。また、校正時において、基準となる座標を使用者が操作して検出するのではなく、自動的に、常に固定された場所から検出するため、使用者の負担は発生しない。
(本実施形態の作用効果)
以上の本実施形態の入力システム50によれば、ペン入力装置40に設けられた導光板の端部近傍の背面に、導光板の内部を伝搬し当該領域に至った光を吸収する光吸収部を備えていることから、導光板の迷光を抑制することができる。特に、本実施形態のように、導光板の端部近傍の背面に光吸収部を備えることにより、導光板の側面に光吸収部を配する必要がない。そのため、導光板の側面のみに光吸収部を配しようとすると導光板の厚さに影響されるが、導光板の側面に光吸収部を配する必要がないので、導光板の厚さを設定する際に光吸収部の配設を考慮しなくてよい。例えば、本構成によれば、側面に光吸収部を配することができない程度に導光板を薄くすることも可能である。
また、本実施形態の構成によれば、導光板の側面に光吸収部を配さないので、装置の狭額縁化に寄与することができる。また、導光板のタッチ面はフルフラットにすることができる。
なお、本実施形態では、光吸収部5が、図1に示すように、導光板1Aの背面の四辺のうちの三辺に配設されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、四辺全てに配されていても良い。そして、各辺に配される光吸収部5は互いに連続しており、ロの字型の構造を有していても良い。
なおまた、本実施形態では、撮像ユニット10および撮像ユニット20の計二つの撮像ユニット(撮像素子)を用いた構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板1Aの端部における各箇所からミラーおよびシャッターを用いて1つの撮像素子に集めてもよい。
なおまた、本実施形態では、1つのペン3を用いた構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のペンを用いた場合であっても例えば各ペンの発光タイミングを異ならせるなどすれば、導光板1Aのタッチ面に同時に複数のペンが接触していてもそれぞれの位置座標を求めることができる。
(実施形態1の変形例1)
上述した本実施形態では、図1に示すように光吸収部5を導光板1Aの背面に配設した構成について説明したが、光吸収部5に限らず、光散乱部を設けてもよい。すなわち、本発明は、導光板内部で迷光が生じることを防ぐとともに、生じてしまった迷光を解消することを目的の一つとしているので、光散乱部を設けて、光を導光板の外部に散乱させることも有効である。
この光散乱部を、本実施形態の光吸収部5に変えて導光板の背面に設けた構成を図12に示す。図12は、本変形例の構成を示す断面図であり、図5に相当している。図12に示す本変形例では、本実施形態の光吸収部5(図1)と同じ配設位置に、光散乱部55(光散乱手段)を設けている。ここで、本変形例の光散乱部55は、導光板1Bの背面の一部に直接形成した凹凸形状によって実現されている。すなわち、別体の光散乱部を導光板の背面に固定しているのではなく、導光板の背面の一部分が光散乱部を構成している。これにより、部品点数を減らして、コストダウンに寄与することができる。
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、光散乱部55が導光板1Bとは別体で構成されてもよい。その場合、光散乱部55としては、例えば、アクリルを材料とした一部分に直接凹凸が形成されている部材である。導光板1Bとこの部材を接着させることにより迷光を導光板1Bから部材へと伝搬させ、凹凸部で散乱させることができる。
(実施形態1の変形例2)
上述した本実施形態では、図1に示すように光吸収部5を導光板1Aの背面に配設した構成について説明したが、光吸収部5は当該背面のみに限らず、導光板の側面にも延設されていてもよい。これについて図13を用いて説明する。
図13は、本変形例の構成を示す断面図であり、上述した実施形態における図5に示す状態に相当している。図13に示す本変形例では、光吸収部が背面のみならず導光板1Cの側面にも及んだ断面L字型の光吸収部5´が設けられている。これにより、導光板1Cの側面において反射して迷光となる虞のある光を吸収して、迷光の発生の抑制を上述の実施形態よりもより一層効果的に実現することができる。
光吸収部5´は、導光板1Cの背面および側面の両方に接着固定することもできるが、例えば、背面のみと接着固定し、側面には単に隣接している状態としてもよい。これにより、側面にも光吸収部5´を配設する本変形例の態様であっても、導光板1Cの厚さに影響されずに、光吸収部を適切に配設することができる。
また、この断面L字型の光吸収部5´は、導光板1Cを支持する支持手段としても機能する。
なお、上述の実施形態の光吸収部5も導光板1Aを支持する支持手段として機能することができる。
光吸収部5´は、弾性部材から構成することができる。これにより、光吸収部5´が導光板1Cに接触した際に、導光板1Cに傷、割れ、または欠けが生じることを防ぐことができる。
(実施形態1の変形例3)
上述した本実施形態では、図1に示すように光吸収部5を導光板1Aの背面に配設した構成について説明したが、光吸収部5は当該背面のみに限らず、導光板の側面、および当該導光板のタッチ面の一部にも延設されていてもよい。これについて図14を用いて説明する。
図14は、本変形例の構成を示す断面図であり、上述した実施形態における図5に示す状態に相当している。図14に示す本変形例では、光吸収部が背面のみならず導光板1Dの側面およびタッチ面にも及んだ断面コの字型の光吸収部5´´が設けられている。これにより、導光板1Dの側面およびタッチ面において反射して迷光となる虞のある光を吸収して、迷光の発生の抑制を上述の実施形態よりもより一層効果的に実現することができる。さらに、上述の変形例2よりもより一層効果的に迷光の発生を抑制することができる。タッチ面における光吸収部5´´の配設領域は、背面における光吸収部5´´の配設領域と同じく、図4に斜線を付して示した領域とすることが望ましい。
また、光吸収部5´´は、導光板1Dに接着固定してもよいし、光吸収部5´´を弾性材料から構成する場合は、弾性力(復元力)を利用して、導光板1Dを挟持することによって配設してもよい。また、光吸収部5´´の導光板1Dを支持する支持手段としても機能する。
(実施形態1の変形例4)
上述した実施形態では、導光板1Aはタッチ面から背面までの幅、すなわち、導光板1Aの厚さが均一である平板状の導光板について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、タッチ面の端辺近傍において、タッチ面が背面に向かって傾斜していて厚さが端に向かって徐々に薄くなっている導光板を用いてもよい。本変形例はこの導光板を具備している。
図15は、本変形例の構成を示す断面図であり、上述した実施形態における図5に示す状態に相当している。本変形例の導光板1Eは、図4に斜線を付して示した領域におけるタッチ面の端辺近傍において、タッチ面が背面に向かって傾斜していて厚さが端に向かって徐々に薄くなっている傾斜領域1nを有している。そして、この傾斜領域1nの背面側に光吸収部5を配している。
傾斜領域1nを有する導光板1Eは、傾斜領域1nの端付近において伝搬光の反射回数が多くなるため、その領域に光吸収部5を配設することにより、迷光の抑制を効果的に実現することができる。
また、傾斜領域1nを設け、そこに光吸収部5を配設することによって、効果的に迷光を抑制することが可能であるので、傾斜領域1nを設けない構成に比べて、光吸収部5の配設面積を小さくすることが可能であり、これによる小型化、軽量化が可能である。
傾斜領域1nは、例えば削り出しによって形成加工することが可能である。
(実施形態1の変形例5)
上述した実施形態では、導光板1Aは平板状であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、端部近傍において下方に屈曲した導光板を用いてもよい。本変形例はこの導光板を具備している。
図16は、本変形例の構成を示す断面図であり、上述した実施形態における図5に示す状態に相当している。本変形例の導光板1Fは、図4に斜線を付して示した領域において、導光板の端部が導光板の下方に向けて略直角に屈曲した屈曲部1mを有している。屈曲部1mにおける背面には、光吸収部5が配設されている。
屈曲部1mを設けることによって、屈曲部を設けていない平板状の導光板と比べて、同じ大きさの光吸収部を設けることができつつ、タッチ面側から見た導光板の面積を小さく構成することが可能である。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について説明する。なお、本実施形態では、上記実施形態1との相違点について説明するため、説明の便宜上、実施形態1で説明した部材と同一の機能を有する部材には同一の部材番号を付し、その説明を省略する。
上述の実施形態1では、発光部を有するペン3にて導光板1Aに接触して、接触位置の座標を検出するものであった。しかしながら、本発明においては、必ずしもこれに限らず、例えば、図17に示すように、操作部材としての指F(接触物)を導光板1Aに接触させて、接触位置の座標を検出する構成とすることが可能である。この場合、図17に示すように、導光板1Aの周辺に光源ユニット70を配設する。
すなわち、本実施形態の入力装置は、導光板1Aにおける一辺の周辺に、図17に示すように、導光板1Aに光を入射させる複数の光源としてのLED70aを並べた光源ユニット70を配している。本実施形態では、図1に示した導光板1Aのタッチ面の4辺のうちの光吸収部5が配されていない一辺に沿って複数のLED70aを並べた光源ユニット70を配している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板1Aの、光吸収部5が配された一辺に光源ユニット70を配してもよい。また、光源ユニット70は、一辺のみならず、少なくとも一辺に配することができる。
導光板1Aには、複数のLED70aから入射されて該導光板1Aの内部を導光する伝搬光を2箇所に設けられた撮像ユニット10、20(より具体的には撮像素子)へそれぞれ線状に出射する光路変換部としての貫通孔1hが設けられている。そして、操作部材は、導光板1Aの表面に接触させることによって導光板1Aにおける伝搬光の光量を減衰させる指Fからなっている。
本実施形態の入力装置44における、指Fが導光板1Aに接触されたときの接触位置の座標検出原理について、図18(a)および(b)に基づいて以下に説明する。図18(a)は指Fが導光板1Aに接触されていないときの撮像素子13の出力像を示す平面図であり、図18(b)は指Fが導光板1Aに接触されたときの撮像素子13の出力像を示す平面図である。
まず、本実施形態の入力装置44では、図17に示すように、導光板1Aにおける上記一辺の周辺に沿って複数設けられたLED70aから、導光板1Aに光が入射される。
LED70aから導光板1Aに入射された光は、導光板1Aの内部を伝搬光として導光し、貫通孔1hを介して2箇所に設けられた撮像ユニット10、20(撮像素子)へそれぞれ出射される。これにより、撮像素子13では、図18(a)に示すように、貫通孔1hの形状に基づく、扇形状の明部13aの出力像が得られる。
この状態において、被検出体としての指Fを導光板1Aの表面に接触させると、その接触位置での伝搬光が乱される。この結果、撮像素子13での受光量に強度低下が生じる。具体的には、図18(b)に示すように、明部13aの中に、線状の暗部13bが生じる。したがって、撮像素子13におけるこの受光量の強度低下を示す暗部13bを位置座標検出部90にて検知し、実施形態1と同様に角度を検出することにより、三角測量の原理に基づいて、指Fにおける導光板1Aの表面への接触位置の座標が求められる。
以上のように、指Fを導光板1Aの表面に接触させ、その接触位置での伝搬光が乱され、散乱光が発生する。この散乱光の一部は撮像素子13の方向にも伝搬し、各撮像素子13にて受光される。この結果、撮像素子13での線状に表された像から、その方位角が測定され、三角測量法により散乱光が発生した点、つまり指Fの導光板1Aへの接触位置の座標が特定される。
したがって、導光板1Aを使用し、指Fを導光板1Aに接触させることにより、指Fの導光板1Aへの接触位置の座標を三角測量法により求める方式の入力装置44を提供することができる。
なお、上述した実施形態1と同様に、座標校正方法を本実施形態においても適用することができ、その場合には、実施形態1の上記校正用光源として、複数のLED70aのうちの一部のLED70aを用いることができる。これにより、校正に伴うコストの増加を抑制することができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について説明する。なお、本実施形態では、上記実施形態1との相違点について説明するため、説明の便宜上、実施形態1で説明した部材と同一の機能を有する部材には同一の部材番号を付し、その説明を省略する。
上述の実施形態1では、光取り出し部(光路変換部)としての貫通孔1h(図1)が導光板に設けられていたが、本発明はこの構造の光取り出し部(光路変換部)に限定されるものではなく、四角形の導光板の四隅のうちの隣り合う二つの隅(角)が、図19のように切り欠かれた切り欠き部1aとして構成されていてもよい。
本実施形態のペン入力装置に具備されている導光板1Gは、凹型の円錐面状を有した切り欠き部1aが光取り出し部(光路変換部)として設けられている。切り欠き部1aにおけるタッチ面側の端部よりも、切り欠き部1aにおける背面側の端部のほうが、突き出した構造となっている。切り欠き部1aの壁面と、導光板1Gの背面とは、実施形態1と同様に、45度以下、例えば30度や45度の角度を成している。
図19に示す本実施形態のペン入力装置40´も、実施形態1と同じく、撮像ユニット10、20の撮像素子には、線状の像が形成されて、実施形態1と同一の手法で角度を求めることができる。そして、本実施形態の場合は、撮像素子間の距離を上記Lとして、三角測量の原理に基づいて、位置座標を求めることができる。
なお、切り欠き1aの円錐面には、ミラーコーティングが施されていてもよい。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について説明する。なお、本実施形態では、上記実施形態1との相違点について説明するため、説明の便宜上、実施形態1で説明した部材と同一の機能を有する部材には同一の部材番号を付し、その説明を省略する。
図20は、本実施形態のペン入力装置に具備されている導光板1Hを示す断面図である。なお、図20は、実施形態1の図5に類似しているが、図20は光取り出し部(光路変換部)としての貫通孔1h(図1)が設けられていない位置での断面図である。
図20に示す導光板1Hは、タッチ面である上面、および背面のそれぞれの端辺近傍の領域が、上面は端辺に近づくにつれて背面側に近づく方向に湾曲した上面側湾曲部1H−a(光散乱手段)を有しており、且つ、背面は端辺に近づくにつれて上面側に近づく方向に湾曲した背面側湾曲部1H−b(光散乱手段)を有している。
導光板1H内部を伝播した光が図20に示す矢印方向に進んで曲部1H−a、1H−bに至ると反射するが、その反射光が、光取り出し部に向かうことなく、且つ、導光板1H内部に戻らないように、各湾曲部1H−a、1H−bの曲率が設定されている。
各湾曲部1H−a、1H−bの曲率は、導光板1H内部を伝播して、湾曲部1H−a、1H−bに初めて達して1回目に反射した反射光が、導光板1H内部に戻らなければよい。すなわち、湾曲部1H−a、1H−bにおいて反射を繰り返した末に導光板1H内部に戻る構成は本実施形態に含まれる。
湾曲部1H−a、1H−bにおいて反射を繰り返す度に光強度は弱まる。これは、反射の度に湾曲部1H−a、1H−bにおいて光が散乱するためである。そのため、反射が複数回繰り返された状態であれば、導光板1H内部に戻ったとしても、迷光となって光取り出し部での光検出に悪影響を及ぼすほどではない。
上面側湾曲部1H−aおよび背面側湾曲部1H−bは、同じ曲率を有していてもよく、異なる曲率を有していても良い。また、図20では、上面側湾曲部1H−aと背面側湾曲部1H−bとの境界部が、導光板1Hの厚さの半分の位置において形成されているが、当該位置に限定されるものはない。なお、この境界部も曲面を有していることが好ましい。
なお、湾曲部1H−a、1H−bは、平坦な上面と背面との連結する断面U字型(図20に示す状態)の側面であると換言することもできる。
このように、タッチ面である上面、および背面のそれぞれの端辺近傍の領域が曲面を有していることによって、迷光を抑制することができる。仮に、上面と背面とがこれらに垂直な側面によって連結されている場合は、導光板内部を伝播した光が当該側面に至ると、当該側面において反射して導光板内部に戻り迷光となる。そこで、本実施形態のように、上面および背面のそれぞれの端辺近傍の領域が湾曲しており、この湾曲部に光が至ると湾曲部が形成されている領域において光が複数回反射を繰り返して光強度が弱まる。これにより、光強度が弱まった後にその光が湾曲部に光が戻っても、光取り出し部での光検出に影響を与えない。
具体的には、上面側湾曲部1H−aおよび背面側湾曲部1H−bを設けていることにより、上面側湾曲部1H−aおよび背面側湾曲部1H−bを設けずに上面と背面とに垂直な側面を設けて当該側面に至った光が反射して直ぐに導光板1H内部に戻る場合の戻り光に比べて、光強度を40%程度に低減することができる。
(実施形態4の変形例1)
本実施形態では、導光板内部を伝播した光が至る端部領域を湾曲部としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図21に示すように、導光板1Jの上面、および背面のそれぞれの端辺近傍の領域が、上面は端辺に近づくにつれて背面側に近づく方向に傾斜した上面側傾斜部1J−aを有しており、且つ、背面は端辺に近づくにつれて上面側に近づく方向に傾斜した背面側傾斜部1J−bを有した構成であってもよい。
なお、傾斜部1J−a、1J−bは、平坦な上面と背面との連結する断面V字型(図21に示す状態)の側面であると換言することもできる。
このように導光板1Jの端部に傾斜部1J−a、1J−bを設けることにより、傾斜部1J−a、1J−bに至った内部伝播光を傾斜部1J−a、1J−bの形成領域において複数回反射を繰り返すことができる。これにより、本実施形態と同様に、光強度を弱めて、迷光となることを抑制することができる。
傾斜部1J−a、1J−bの傾斜角度は、傾斜部に至った光が傾斜部の形成領域において複数回反射を繰り返すことができるように設定することができる。
なお、本変形例では、導光板1Jの上面、および背面のそれぞれに傾斜部1J−a、1J−bを設けた構成としているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図22に示すように導光板1Kの上面(タッチ面)の端辺近傍のみに傾斜部1K−aを形成してもよい。
(実施形態4の変形例2)
本実施形態では、図20に示すように、導光板1Hの端部に、導光板1Hのタッチ面が拡がる方向に沿って湾曲部1H−a、1H−bを設けた構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、湾曲部を導光板の板部材とは別構成として、これを導光板の例えば背面の端部に取着する構成としてもよい。この構成を、本実施形態の変形例2として説明する。
図23は、本変形例の構成を示す断面図である。図23において、導光板1Lは、板部材1L−aと、湾曲部材1L−bとを有している。
板部材1L−aは、実施形態1の導光板1Aと同一の役割をもち、湾曲部材1L−bは、実施形態4の上面側湾曲部1H−aおよび背面側湾曲部1H−bと同一の役割をもつ。板部材1L−aの端部には、タッチ面が傾斜した傾斜部1L−cを有しており、傾斜部1L−cは、板部材1L−aを内部伝播する光が入射すると湾曲部材1L−bに向けて反射する構成となっている。
湾曲部材1L−bは、図23の紙面の手前側から奥側に続く構造となっており、板部材1L−aの背面の端部において、当該背面よりも下方に沿って延びた面を有している。背面よりも下方に沿って延びた面は、導光板1Lを、板部材1L−aの厚さ方向に沿って切断した断面としたときに、板部材1L−aの中央側に向いた内面と、板部材1L−aの外側に向いた外面とを有しており、当該内面が湾曲面1L´−bとなっており、当該外面が湾曲面1L´´−bとなっている。そして、これら湾曲面1L´−bと湾曲面1L´´−bとの接点に相当する湾曲部材1L−bの先端も湾曲している。
板部材1L−aと湾曲部材1L−bとは、同一材料から構成することができる。湾曲部材1L−bは、板部材1L−aの背面の端部近傍に例えば接着剤を用いて接着されており、傾斜部1L−cによって反射された光を入射させることができる構成となっている。
湾曲部材1L−bは、板部材1L−aの傾斜部1L−cから反射した光を、湾曲面1L´−bおよび湾曲面1L´´−bによって複数回反射させることによって、反射の度に湾曲面1L´−b、1L´´−bにおいて光が散乱して、光強度を弱めることができる。そのため、反射が複数回繰り返された状態であれば、板部材1L−a内部に戻ったとしても、迷光となって光取り出し部での光検出に悪影響を及ぼさない。
(実施形態4の変形例3)
本実施形態および変形例1の構成に加えて、湾曲部あるいは傾斜部に光吸収部を貼着してもよい。図24は、本実施形態および変形例1の構成に光吸収部15を配設した構成である。
光吸収部15は、実施形態1の光吸収部5と同一材料から構成することができる。本実施形態4および変形例1の構成は、湾曲部あるいは傾斜部がタッチ面の高さよりも低い位置に設けられている。そこで、光吸収部15を薄層とすることによって、光吸収部15がタッチ面よりも上方に位置することがなく、フルフラットのタッチ面を実現することができる。
導光板の端部に光吸収部15を配設することにより、当該端部に至った光であって、側面において反射すると導光板の内部に戻って迷光となり得る光を吸収して、迷光となることを防ぐことができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではない。本請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、導光板を備え、上記導光板の表面に操作部材を接触させることによって該導光板を伝搬する伝搬光を受光手段にて検知し、該操作部材における導光板のタッチ面への接触位置の座標を検出する光学式の入力装置および入力システムに適用することができる。また、入力装置は、タッチペンタイプおよび指タイプのいずれにも適用可能である。
1、1A〜1H、1J〜1L 導光板
1a 切り欠き(光取り出し部)
1h 貫通孔(光取り出し部)
1m 屈曲部
1n 傾斜領域
1H−a 上面側湾曲部(光散乱手段、湾曲面)
1H−b 背面側湾曲部(光散乱手段、湾曲面)
1J−a 上面側傾斜部(光散乱手段、傾斜面)
1J−b 背面側傾斜部(光散乱手段、傾斜面)
1K−a 傾斜部(光散乱手段、傾斜面)
1L−a 板部材
1L−b 湾曲部材(光散乱手段、湾曲面)
1L−c 傾斜部(光散乱手段、傾斜面)
1L´−b、1L´´−b 湾曲面(光散乱手段)
2 液晶表示パネル(画像表示パネル)
3 ペン(操作部材、接触物)
4a、4b 光束(伝搬光)
5、5´、5´´ 光吸収部(光吸収手段)
7 固定用部材
9 校正用光源
10 撮像ユニット(受光手段)
11 レンズ
12 可視光カットフィルタ
13 撮像素子(受光手段)
13a 明部
13b 暗部
15 光吸収部(光吸収手段)
16 扇形状
17 線状像
18 中心
20 撮像ユニット(受光手段)
30 発光部
31 発光素子
32 導光部材
33 電源装置
34 制御装置
35 筐体
36 光拡散部材
40、40´ ペン入力装置(入力装置)
44 入力装置
50 入力システム
55 光散乱部(光散乱手段)
60 領域
70 光源ユニット
70a LED
80 座標検出可能領域
80 領域
90 位置座標検出部(検出手段)
F 指(操作部材、接触物)

Claims (6)

  1. 上面、下面および側面を有し、且つ、内部を光が伝搬する導光板と、
    上記導光板における互いに離れた複数の箇所に在って、導光板を伝搬する光の一部を取り出す複数の光取り出し部と、
    各上記光取り出し部によって取り出された光を受光する受光手段と、
    上記導光板における互いに離れた二箇所の光取り出し部から取り出した光の進行方向を上記受光手段の受光結果から求めて、当該進行方向と、当該二箇所の光取り出し部の離間距離とから、前記導光板の上記上面に接触した接触物の位置座標を検出する検出手段と、を備え、
    上記導光板の上記上面および上記下面のうちの少なくとも一方の面における、上記側面に隣接した領域の少なくとも一部の領域に、導光板の内部を伝搬し当該少なくとも一部の領域に至った光を吸収する光吸収手段、または、当該少なくとも一部の領域に至った光を散乱させる光散乱手段を設けていることを特徴とする入力装置。
  2. 上記光吸収手段または上記光散乱手段は、上記隣接した領域の少なくとも一部の領域から当該少なくとも一部の領域が隣接している上記側面にも延設されていることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 上記側面には、光源が配されており、当該光源から発せられた光が、当該側面から上記導光板の内部に入射して当該内部を伝搬することを特徴とする請求項1または2に記載の入力装置。
  4. 上記光吸収手段または上記光散乱手段は、上記導光板の上記下面における、上記側面に隣接した領域の少なくとも一部の領域に配設されているか、あるいは、当該少なくとも一部の領域から当該少なくとも一部の領域に隣接した上記側面に延設されていて、上記導光板を支持していることを特徴とする請求項1から3までの何れか1項に記載の入力装置。
  5. 上記導光板の上記上面および上記下面のうちの少なくとも一方の面における、上記側面に隣接した領域の少なくとも一部の領域に、上記光散乱手段を設けており、
    上記光散乱手段は、上記側面に隣接した領域の少なくとも一部の領域に設けられた湾曲面、あるいは、当該少なくとも一部の領域に設けられた、当該上面および当該下面に対して傾斜した傾斜面であり、
    上記湾曲面または上記傾斜面は、上記少なくとも一部の領域が隣接している上記側面にも延設されており、
    上記導光板の内部に入射して当該内部を伝搬した光のうち、上記少なくとも一部の領域に至った光を、上記湾曲面または上記傾斜面を含む複数の面によって繰り返し反射させながら減衰させる、ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  6. 請求項1から5までの何れか1項に記載の入力装置と、
    複数の画素を有する画像表示パネルと、を備え、
    上記検出手段によって検出された上記位置座標に基づいて、上記画像表示パネルの上記画素を駆動することを特徴とする入力システム。
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