JP2009277211A - ストレージシステムでi/oプライオリティを制御する方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1のストレージ制御ユニット上の物理ポートに対して生成された仮想ポートが、同じストレージ制御ユニット内にある又は別のストレージ制御ユニット上にある等の、別の物理ポートに移動されたら、行き先の物理ポートで仮想ポートによるプライオリティの競合を防ぐために、第1の物理ポートとストレージ制御ユニットのプライオリティ設定がチェックされ、仮想ポートと共に他の物理ポートに移動される。同様に、ボリュームグループをストレージ制御ユニット内の別な物理ポート又は異なったストレージ制御ユニットに移動する時には、ボリュームグループに指定されたプライオリティ設定も移動することができる。
【選択図】図4A
Description
0055 図1は本発明が適用される情報システムの典型的な構成を示す。これらの実施例に於いて、一つ以上のホストコンピュータ160はフロントエンドSAN(ストレージエリアネットワーク)170を経由してストレージ制御ユニット100と交信している。ストレージ制御ユニット100は内部バス109を経由してお互いに接続されたCPU101、メモリー102、NVRAM(不揮発メモリー)103、キャッシュメモリー104、ディスクコントローラ105、LAN(ローカルエリアネットワーク)インタフェースコントローラ108及びSANインタフェースコントローラ107を有する。CPU101はストレージ制御ユニット100の制御を管理する。CPU101はディスクコントローラ105、SANインタフェースコントローラ107、LANインタフェースコントローラ108、等を制御するためにメモリー102に記憶されたマイクロプログラムを実行する。本発明を実現するプログラムのいくつかはメモリー102に記憶された命令を用いてCPU101上で走行することができるが、命令は同時に又は別途に他のコンピュータ読み取り可能媒体上に記憶することもできる。NVRAM103は電源がOFFの場合も管理情報を維持することができる不揮発メモリーである。キャッシュメモリー104はSANインタフェースコントローラ107とディスクコントローラ105の間で交換されるデータを一時的に記憶する役目を果たす。
0061 ホスト160は、例えばパーソナルコンピュータ、ワークステーション、メインフレームコンピュータ、等でよい。ホスト160はデータベースアプリケーション、サーバーアプリケーション、等のアプリケーションプログラムを実行し、ストレージ制御ユニット100に処理結果を書き込み、その中に記憶された情報リソース(即ちデータ)を利用する。図2に示すように、ホスト160は通常CPU201、メモリー202、ストレージデバイス203、FCインタフェースコントローラでよいSANインタフェースコントローラ204、及びイーサネット(R)インタフェースコントローラでよいLANインタフェースコントローラ205から構成することができる。これらのコンポーネントは内部バス206を経由してお互いに接続される。ホスト160はフロントエンドSAN170を経由してSANインタフェースコントローラ204を通してストレージ制御ユニット100に接続される。
0065 図3に示すように、これらの典型的な実施例に於いては、本発明を実行する時にストレージ制御ユニット100が使用するいくつかの異なった種類のソフトウェアモジュールが存在する。これらのソフトウェアモジュールは、ストレージ制御ユニット100上のメモリー102又は他のコンピュータ読み取り可能媒体に、ロードされるか又は記憶されることができる。更に、本発明が使用するいくつかの異なった管理テーブルをストレージ制御ユニット100上のNVRAM103又は他のコンピュータ読み取り可能媒体に記憶することができる。モジュールの一つは、ストレージ制御ユニット100内のボリュームグループマッピングテーブル304を用いてストレージ制御ユニット100上のVLUと外部ストレージ制御ユニット130上のLUとの間のマッピングを管理する、ボリュームグループマネージャ301である。ボリュームグループマネージャ301は又どのホストにVLUがエクスポートされるか制御し、決定する。例えば、VLUは以下に更に説明するように、ボリュームグループを形成するために仮想N_ポートに適合させることができ、どの仮想N_ポートを通してVLUがホストにエクスポートされるか決定することによりVLUがボリュームグループマネージャ301によってエクスポートされる。VLUはストレージ制御ユニット100内のボリュームグループマッピングテーブル304を用いて仮想N_ポートが連結している物理N_ポート上のLUにマップされる。
0070 ファイバーチャネルインタフェースを持つデバイスを“ノード”と呼び、インタフェースに対応する物理ターミナルを“ポート”と呼ぶ。一つのノードは一つ以上のポートを持つ。ファイバチャネルシステム全体で同時に参加できるポートの数は最大24ビットのアドレス数即ち2の24乗(16,777,216)である。これらの接続を仲介するファイバーチャネル(FC)スイッチのようなハードウェアを“ファブリック”又は“スイッチングファブリック”と呼ぶ。各ノードの各ポートは“N_ポート”と呼ばれ、FCスイッチ上のポートは“F_ポート”と呼ばれる。この説明に於いては、ホスト160、ストレージ制御ユニット100及び外部ストレージ制御ユニット130を“ノード”と呼び、“N_ポート”は各ノードの各SANインタフェースコントローラ107に対応し、“F_ポート”はFCスイッチ180のFCインタフェースコントローラ185に対応する。このようにして、図1の構成に於いて、フロントエンドFCスイッチ180aと交信するSANインタフェースコントローラ107を“フロントエンド物理ポート”と呼ぶことが出来、バックエンドFCスイッチ180bと交信するSANインタフェースコントローラ107を“バックエンド物理ポート”と呼ぶことが出来る。フロントエンドとバックエンドFCスイッチの両方の役目を果たす唯一のFCスイッチが存在する状況下では、単一のSANインタフェースコントローラ107は、以下に更に説明するように、各物理ポートに割り当てられる多数の仮想ポートの使用によりフロントエンド及びバックエンド物理ポートの両者として動作することができる。更に、単一のFCスイッチと通信するために多数の物理ポートを各ストレージ制御ユニット上に提供することができる。
0076 ファブリックに参入するために、ファブリックに接続されるすべてのN_ポートは初めにファブリックログインを遂行する必要がある。ファブリックログインにより、FCスイッチは各N_ポートにN_ポート_IDを指定し、次いでFCスイッチ上のN_ポートに対するルート情報を決める。物理N_ポートに対して用いられるログイン手順は仮想N_ポートに対して用いられるログイン手順とわずかばかり異なっている。
0079 ファイバーチャネルプロトコルの一部としてN_ポート_IDの仮想化(NPIV)が定義される。この機能は物理N_ポートに、その上に多数の仮想N_ポートが生成されるのを可能にする。各仮想N_ポートに対する仮想WWPNが各N_ポート上で決定され、各仮想WWPNに対するN_ポート_IDを獲得するために各仮想WWPNに対する追加のログイン手順が、図29の手順を使用して既にファブリックにログイン済の物理N_ポートを通してログイン要求を送信することにより遂行される。
0082 これまでのところ、指定済のN_ポート_IDを再使用し、又はN_ポートによりFCスイッチから特定のN_ポート_IDを要求するためのいかなるプロトコルもファイバーチャネルプロトコルに於いて定義されていない。しかしながらそのような機能を実行する方法がここで、FCネットワーク内のN_ポート_IDをTCP/IPネットワーク内のIPアドレスに対応させることでTCP/IP内の異なったMACアドレスを有する物理ポート間のIPアドレスの移動と同様にモデル化される。TCP/IPではIPアドレスは異なったMACアドレスを有する物理ポート間で移動することができ、その結果IPアドレスは再使用可能になり、IPアドレスが異なったMACアドレスを有する別の物理ポートに移動した場合でも、クライアントホストがクライアントホストの構成を変更せずにIPアドレスを通してエクスポートされたサービスにアクセス可能になる。TCP/IPでは、IPアドレスを別の物理ポートに移動する必要があることをネットワークスイッチに知らせるために、ARPコマンドが使用される。このコマンドに応答して、ネットワークスイッチはIPアドレスに対してルート情報を変更する。
0086 ファイバーチャネルプロトコルでは、発信元が受信側にフレームの送信を開始する前に、発信元のN_ポートはポートログインと呼ばれる手順を用いて受信側のN_ポートにログインする必要がある。図32は発信元N_ポート3201と受信側N_ポート3202間の情報交換を示す。この手順は物理N_ポートと仮想N_ポートの両者に対して同じである。最初にステップ3203で発信元N_ポート3201は受信側N_ポート3202にPLOGIフレーム3203を送信する。この要求はN_ポート_名(物理WWPN又は仮想WWPN)、ノード_名、S_ID及び発信元N_ポート3201の他の情報を含んでいる。PLOGI要求を受信後、受信側N_ポート3202は要求に含まれる情報を保存する。この要求を承認する時は、受信側N_ポート3202は発信元N_ポート3201に“ACC”3204と呼ばれるフレームを送信する。この要求を拒否する時は、受信側N_ポート3202は発信元N_ポート3201に“LS_RJT”3205と呼ばれるフレームを送信する。発信元N_ポートがPLOGIフレームに応答してACCフレームを含む応答を受信した時は、発信元N_ポート3201はログインが成功したことを知り、受信側N_ポート3202にI/O要求の送信を開始することができる。しかしながら発信元がLS_RJTフレームを受信した時は、発信元N_ポート3201はログインが成立しなかったことを知り、受信側N_ポート3202へのI/O要求の送信が許可されないことを知る。
0088 図4Aは本発明に従うポート及び論理ボリュームの可能な構成を示す図である。この構成は多くの可能な構成の一つの例であり、本発明の更なる詳細を説明するために使用される。物理WWPNは“WWPN_#”(#は個々のポートに対する番号で置き換えられる)の名前で表わされ、物理WWPNに指定されるN_ポート_IDは“N_ポート_ID_#”の名前で表わされる。仮想WWPNは“WWPN_V#”(#は個々の仮想ポートに対する番号で置き換えられる)の名前で表わされ、仮想WWPNに指定されるN_ポート_IDは“N_ポート_ID_V#”の名前で表わされる。
0097 図5はボリュームグループマッピングテーブル304の典型的なデータ構造を示す。図5の値は図4Aに示したシステムの状態を表わす。ボリュームグループ501は論理ボリュームグループ及び仮想N_ポートの任意の名前を示す。ターゲットホストN_ポート502はグループ内の論理ボリュームがエクスポートされるホスト160上のN_ポートのWWPNを示す。エクスポートされるボリューム503はホスト160にエクスポートされるストレージ制御ユニット100内の論理ボリュームの識別子を提供する。外部N_ポート504は各エクスポートされる仮想ボリュームに対応する実際のLUが存在する外部ストレージ制御ユニット130のN_ポートのWWPNを示す。エクスポートされるボリュームがLU11、LU12の場合のようにストレージ制御ユニット100の内部にローカルに生成されるLUに対応する場合にはこのフィールドにはヌル値が設定される。外部ボリューム505はエクスポートされるボリューム503に対応する外部ストレージ制御ユニット130上のLUの識別子を示す。エクスポートされるボリューム503がLU11、LU12の場合のようにストレージ制御ユニット100の内部にローカルに生成されるLUに対応する場合にはこのフィールドにはヌル値が設定される。フロントエンド仮想N_ポート506はエクスポートされるボリューム503をホスト160にエクスポートするために使用される仮想N_ポートのWWPNを示す。フロントエンドN_ポート_ID507はフロントエンド仮想WWPN506に指定されるN_ポート_IDを示す。バックエンド仮想N_ポート508は外部ストレージ制御ユニット130にアクセスするために使用される仮想N_ポートのWWPNを示す。エクスポートされるボリューム503がLU11、LU12の場合のようにストレージ制御ユニット100の内部にローカルに生成されるLUに対応する場合はこのフィールドにはヌル値が設定される。バックエンドN_ポート_ID509はバックエンド仮想WWPN508に指定されるN_ポート_IDを示す。エクスポートされるボリューム503がLU11、LU12の場合のようにストレージ制御ユニット100の内部にローカルに生成されるLUに対応する場合にはこのフィールドにはヌル値が設定される。現在のフロントエンド物理N_ポート510はフロントエンド仮想WWPN506に現在連結している物理N_ポートのWWPNを示し、これはフロントエンド仮想WWPN506に対してN_ポート_IDが取得された物理N_ポートのWWPNである。現在のバックエンド物理N_ポート511はバックエンド仮想WWPN508に現在連結している物理N_ポートのWWPNを示し、これはバックエンド仮想WWPN508に対してN_ポート_IDが取得された物理N_ポートのWWPNである。エクスポートされるボリューム503がLU11、LU12の場合のようにストレージ制御ユニット100の内部にローカルに生成されるLUに対応する場合にはこのフィールドにはヌル値が設定される。
0099 図6は物理パス管理テーブル305の典型的なデータ構造を示す。図6の値は図4Aに示すシステムの状態を表す。物理N_ポート601はホスト160又は外部ストレージ制御ユニット130にアクセスするために使用できる物理N_ポートのWWPNを示す。状態602は物理N_ポート601の状態を示す。“OK”エントリーはN_ポートが正しく動作していることを示し、一方“エラー”エントリーは何かの障害でN_ポートが動作していないことを示す。到達可能N_ポート603は物理N_ポート601が到達できるN_ポートのWWPNのリストを示す。この情報は物理N_ポートが図29に関連して前述したファブリックログイン手順を遂行する時に取得できる。
0101 図7A〜7Bはプライオリティ管理テーブル306の典型的なデータ構造を示す。この実施例ではプライオリティは各ボリュームグループ又は各フロントエンド仮想N_ポートに対して指定することができる。図7Aのプライオリティ管理テーブル306aは各ボリュームグループに対してプライオリティが指定される場合のプライオリティ管理テーブルを示す。ボリュームグループ701aは以降のフィールドの設定が適用されるボリュームグループ名を示す。プライオリティ702はボリュームグループのプライオリティ設定を示す。ボリュームグループがプライオリティであれば、“プライオリティ”がこのフィールドに設定される。それ以外の場合、このフィールドには“非プライオリティ”が設定される。IOPS(毎秒あたりの入/出力)測定値(Ie)703はボリュームグループの実際の性能状態を示す。この値はI/Oプロセスモジュール303によって定期的に測定され更新される。IOPS閾値(It)704は非プライオリティボリュームグループに対するI/O処理を抑制すべきか否か判定するためのIOPS閾値情報を示す。IOPS閾値(It)704は定期的にIOPS測定値(Ie)と比較され、IOPS測定値(Ie)703がIOPS閾値(It)704を超える時には、非プライオリティボリュームグループに対するI/Oプロセスは抑制される。ボリュームグループが“非プライオリティ”の場合、このフィールドにはヌル値が設定される。ターゲットIOPS(Io)705はボリュームグループに対する目標IOPS性能を示す。ボリュームグループが“非プライオリティ”の場合、このフィールドにはヌル値が設定される。遅延設定(St)706は必要時にボリュームグループに対するI/O処理を抑制するために使用される遅延時間量を示す。ボリュームグループが“プライオリティ”の場合、このフィールドにはヌル値が設定される。遅延タイマー(Dt)707は必要時にボリュームグループに対するI/O処理を抑制するために使用される遅延タイマーを示す。ボリュームグループが“プライオリティ”の場合、このフィールドにはヌル値が設定される。IOPSMax(Iu)708はボリュームグループに対するI/O処理を抑制する必要がある時に考慮される最大I/O性能を示す。ボリュームグループが“プライオリティ”の場合、このフィールドにはヌル値が設定される。IOPSMin(IL)709はボリュームグループに対するI/O処理を抑制する必要がある時に考慮される最小I/O性能を示す。ボリュームグループが“プライオリティ”の場合、このフィールドにはヌル値が設定される。従って、IOPS閾値(It)704とターゲットIOPS(Io)705はプライオリティボリュームグループに対してのみ設定され、遅延設定(St)706、遅延タイマー(Dt)707、IOPSMax(Iu)708、及びIOPSMin(IL)709は非プライオリティボリュームグループに対してのみ設定される。
0104 図8A〜8BはI/Oプロセスコマンドを開始すべきか否かを判定する典型的なプロセスフローチャートを示す。これらのプロセスは、I/Oコマンドを処理すべきプライオリティを決定するために、ストレージ制御ユニット100が受信するI/Oコマンドの処理を開始する前に、I/Oプロセスモジュール303が実行する。例えば、ホスト160がVLU1〜VLU4 133の一つに向けられたI/Oコマンドを発行すると、コマンドを処理する前にストレージ制御ユニット100は、プライオリティ設定が、コマンドのターゲットであるVLUに関連したボリュームグループ又はフロントエンド仮想ポートに、適用されるか否か判定する。プライオリティ設定がボリュームグループ又はフロントエンド仮想ポートに適用される場合、ストレージ制御ユニット100は、図8A〜8Bに述べられる手順に従って、特定のI/Oコマンドをいつ処理すべきか判定する。図8Aは各ボリュームグループに対してプライオリティが指定されている場合のフローチャートを示し、一方図8Bは各フロントエンド仮想N_ポートに対してプライオリティが指定されている場合のフローチャートを示す。
0129 図9Aは、プライオリティボリュームグループのIOPS性能がプライオリティボリュームグループのターゲットIOPS705に最も近づくように、非プライオリティボリュームグループのI/Oプロセスの遅延設定(St)706を調整する典型的なプロセスのフローチャートを示す。このプロセスはI/Oプロセスモジュール303により定期的に実行される。この場合、プライオリティボリュームグループのIOPS閾値(It)704とターゲットIOPS(Io)705、及び非プライオリティボリュームグループのIOPSMax(Iu)708とIOPSMin(IL)709がサービスプロセッサ140を通して管理者によって設定される。プライオリティボリュームグループのI/O処理への影響の程度を正確には知ることができないので、IOPSMax(Iu)708の値は実際の環境に適合する推定値に設定される。
St=St0+a(Ie−Io)+b∫t0 t (Ie−Io)dt
に基づいて再設定される。ここで、a、bは係数であり、St0は遅延設定初期値、t0は制御開始時刻、tは現在時刻である。遅延設定(St)の再設定に続いて、プロセスはステップ903aに戻る。
St=St0+a(Ie−Io)+b∫t0 t (Ie−Io)dt
に基づいて再設定される。ここでa、bは係数であり、St0は遅延設定初期値、t0は制御開始時刻、tは現在時刻である。遅延設定の再設定に続いて、プロセスはステップ903bに戻る。図9Aと9Bで説明したと同じ方法が、各フロントエンド仮想N_ポートに対してプライオリティが設定される場合にも適用可能である。
0146 図10は本発明が適用可能な情報システムの別な典型的な構成を示す。ストレージシステム100は、一つ以上のFCスイッチ1080aを含むフロントエンドSAN1070を経由して一つ以上のホストコンピュータ1060と交信しており、更にLAN(ローカルエリアネットワーク)1050経由でサービスプロセッサ1040及びホスト1060とも交信している。ストレージシステム100は多数のストレージ制御ユニット1000、一つ以上のバックエンドFCスイッチ1080bを含むバックエンドSAN1020、及び一つ以上の外部ストレージ制御ユニット1030を含むように構成される。各ストレージ制御ユニット1000はCPU1001、メモリー1002、不揮発ランダムアクセスメモリー(NVRAM)1003、キャッシュメモリー1004、ディスクコントローラ1005、ディスクドライブ1006のような複数のストレージ媒体、多数のSANインタフェースコントローラ1007、LANインタフェースコントローラ1008、及びユニット間ネットワークコントローラ1010を有する。これらのコンポーネントは内部バス1009を経由してお互いが接続されている。更に三つのストレージ制御ユニット1000a〜1000cが示されているが、本発明はストレージ制御ユニットの特定な数に限定されるものでない。
0155 図11に示すように、これらの実施例では本発明を実行するのに使用できる5種類のソフトウェアモジュールと四つのデータ構造が存在する。ソフトウェアモジュールは各ストレージ制御ユニット1000のメモリー1002にロードされ、データ構造は各ストレージ制御ユニット1000のNVRAM1003に記憶することができる。或いは、ソフトウェアモジュールとデータ構造はストレージシステムの内部又は外部にある他のコンピュータ読み取り可能媒体に記憶することもできる。大部分のソフトウェアモジュールは第1の実施例に関して前述したものと同様である。例えば、ボリュームグループマネージャ1101は第1の実施例のボリュームグループマネージャ301と同じで良く、物理パスマネージャ1102は第1の実施例の物理パスマネージャ302と同じで良く、I/Oプロセスモジュール1103は第1の実施例のI/Oプロセスモジュール303と同じで良い。第2の実施例は、仮想N_ポート、VLU、又は仮想N_ポートとVLUのグループのストレージ制御ユニット1000間での移動に関し、サービスプロセッサ1040が発行する命令を受信するように構成される移動マネージャ1104を有している。移動マネージャ1104がそのような命令を受信すると、移動マネージャ1104は命令された移動を起動する。プライオリティマネージャ1105はサービスプロセッサ1040上の統合プライオリティマネージャからの命令に従ってプライオリティ管理テーブル304上の設定を変更するように構成される。これらの実施例でのデータ構造は四つの管理テーブルを有する。即ち第1の実施例に関して前述したような、ボリュームグループマッピングテーブル304、物理パス管理テーブル305、及びプライオリティ管理テーブル306並びに、以下に説明するユニット性能テーブル1108である。
0165 図14A〜14Bは図13に示す構成に対応するエントリーを持つボリュームグループマッピングテーブル304−1と304−2の例を示す。ボリュームグループマッピングテーブル304−1、304−2のすべてのフィールドは第1の実施例の図5に関して前述したボリュームグループマッピングテーブル304と同じである。図14Aと図14Bの値はそれぞれ図13に示すストレージ制御ユニット1000aと1000b上のボリュームグループの状態を表わす。
0167 図15A〜15Cはそれぞれ図13に示す構成に対応する物理パス管理テーブル305−1〜305−3の例を示す。物理パス管理テーブル305−1〜305−3のすべてのフィールドは第1の実施例の図6に関して前述した物理パス管理テーブル305と同じである。図15A、図15B、図15Cの値はそれぞれ図13に示すストレージ制御ユニット1000a、1000b、1000c上の物理パスの状態を表わす。
0169 図16A〜16B及び17A〜17Bは図13で述べた典型的な構成下でのプライオリティ管理テーブル306の例を示す。プライオリティは各ボリュームグループ又は各フロントエンド仮想N_ポートに従って指定することができる。図16Aのプライオリティ管理テーブル306a−1と図16Bの306a−2は、プライオリティが各ボリュームグループに対して指定される場合のプライオリティ管理テーブルの例である。プライオリティ管理テーブル306a−1、306a−2のすべてのフィールドは第1の実施例のプライオリティ管理テーブル306aと同じである。図16Aは図13に示すストレージ制御ユニット1000a上のボリュームグループ グループ1 1038−1とグループ2 1038−2のプライオリティ管理設定の状態を表わす。図16Bは図13に示すストレージ制御ユニット1000b上のボリュームグループ3 1038−3のプライオリティ管理設定の状態を表わす。
0172 図22A〜22Cはユニット性能テーブル1108の例を示す。図22A、図22B、図22Cはそれぞれ図13に示すストレージ制御ユニット1000a、1000b、1000c上のそれぞれのユニット性能テーブル1108−1、1108−2、1108−3の状態を表わす。ユニット性能テーブルに於いて、最大IOPS(Im)2201は各ストレージ制御ユニットが可能な最大IOPS性能を示す。
0174 前述のように、各ストレージ制御ユニット内の管理テーブルの情報はサービスプロセッサ1040上に統合テーブルを作成するために集めることができる。図18は統合ボリュームグループマッピングテーブル1113の例を示す。大部分のフィールドはボリュームグループマッピングテーブル304と同じであるが、統合ボリュームグループマッピングテーブル1113は、ボリュームグループ501が現在存在するストレージ制御ユニットを示す現在ユニットフィールド1801を有する。例えば、図18に示すように、ボリュームグループ グループ1とグループ2は現在ストレージ制御ユニット“ユニット_1”に存在し、一方ボリュームグループ3は現在ストレージ制御ユニット“ユニット_2”に存在する。
0179 図21はボリュームグループ1をストレージ制御ユニット1000aからストレージ制御ユニット1000bに移動する例を示す。本移動は、ストレージ制御ユニット1000a上の物理ポートWWPN_2からストレージ制御ユニット1000b上の物理ポートWWPN_3に仮想ポートWWPN_V1を再指定し、一方ではストレージ制御ユニット1000a上の物理ポートWWPN_5からストレージ制御ユニット1000b上の物理ポートWWPN_6に仮想ポートWWPN_V3を再指定し、更に第2のストレージ制御ユニット1000bで仮想ボリュームVLU1及びVLU2をマッピングすることを含む。このようにして、この仕掛けでホスト1060から、例えばLU1へのアクセスが、ストレージ制御ユニット1000aの代りにストレージ制御ユニット1000bを通して行われる。別の例では他の目的のためにボリュームグループ全体は移動せずにフロントエンドポートを移動することができる。
0182 移動後に於いて、行き先のストレージ制御ユニットが、移動されるボリュームグループ又はフロントエンド仮想ポートを同じレベルのプライオリティでサポートするのに十分な性能を持たない場合、ターゲットIOPS(Io)704は達成できない。このことは移動対象のボリュームグループ又はフロントエンド仮想ポートの移動前に、行き先のストレージ制御ユニット内に既に存在していた他のプライオリティボリュームグループ又はフロントエンド仮想ポートの性能にも影響を及ぼす可能性がある。従って、統合移動マネージャ1104は行き先のユニットが移動後にすべてのプライオリティボリュームグループ又はフロントエンド仮想ポートをサポートするのに十分な性能を持っているかを移動前にチェックするのが望ましい。
0203 図25A、図25Bと図26はそれぞれ、図21に示すようにユニット_1上のグループ1がユニット_2に移動した後の、プライオリティ管理テーブル306a−1、306a−2及び統合プライオリティ管理テーブル1115−1の例を示す。これらの例は各ボリュームグループに対してプライオリティが設定された場合を示しており、仮想N_ポートに対するテーブルについても前述のように同様になる。例えば、図25Aはグループ1はもはやユニット_1上にないことを示し、図25Bはグループ1は今やユニット_2上にあり、プライオリティ設定を持つことを示す。統合プライオリティ管理テーブル1115−1は同様の条件を示す。
Claims (20)
- ネットワークとの通信のための第1の物理ポートを有し、該ネットワーク経由で第1のコンピュータと交信する第一のストレージ制御ユニットと、
前記第1のストレージ制御ユニット上に生成され、前記第1のコンピュータにデータストレージリソースとして提供され、前記第1の物理ポートを通してアクセスされ、第1のプライオリティ設定が指定された第1のストレージボリュームと、から構成され、
前記第1のストレージ制御ユニット内又は第2のストレージ制御ユニット内のいずれかにある第2の物理ポートを通して前記第1のボリュームがアクセスされるように前記第1のボリュームが移動される時には、前記第1のプライオリティ設定は、前記第1のボリュームと共に移動され、該第2の物理ポートにて受信する前記第1のボリュームをターゲットとする前記第1のコンピュータから受信する入/出力(I/O)操作に適用される、ことを特徴とするストレージシステム。 - 前記第1のストレージ制御ユニット上に生成される複数の前記第1のストレージボリュームが存在し、該複数の第1のストレージボリュームは第1のボリュームグループを形成し、前記第1のストレージボリュームに指定された前記プライオリティ設定が該第1のボリュームグループに指定され、
前記第1のボリュームの移動は前記第1のボリュームグループと前記第1のプライオリティ設定の移動を含む、ことを特徴とする請求項1によるストレージシステム。 - 前記第1のボリュームは前記第1のストレージ制御ユニット上に生成される第1の仮想ボリュームとして構成され、該第1の仮想ボリュームは前記第1のストレージ制御ユニットと交信する外部ストレージシステム上の論理ボリュームにマッピングされ、それにより該外部ストレージシステムが前記第1の仮想ボリュームにストレージ容量を提供する、ことを特徴とする請求項1によるストレージシステム。
- 前記第1のボリュームに連結される第1の仮想ポートを更に有し、前記第1のコンピュータは該第1の仮想ポートを経由して前記第1のボリュームにアクセスし、
前記第1の仮想ポートと前記第1の仮想ボリュームは第1のボリュームグループに含まれ、前記第1のプライオリティ設定は該第1のボリュームグループに指定される、ことを特徴とする請求項1によるストレージシステム。 - 前記第1のボリュームの前記移動が前記第1のボリュームと前記第1の仮想ポートを含む前記ボリュームグループの移動を含む時、前記第1のボリュームの移動に続いて前記第1の仮想ポートが前記第2の物理ポートに連結される、ことを特徴とする請求項4によるストレージシステム。
- 前記第2の物理ポートは前記第1のストレージ制御ユニット内に存在し、
第2のボリュームをターゲットとして前記第1のストレージ制御ユニットにてI/O操作を受信したら、前記第1のストレージ制御ユニットは該第2のボリュームがプライオリティ設定を持つか否か判定するように構成され、
前記第2のボリュームがプライオリティ設定を持たずに更に前記第1のボリュームの毎秒あたりのI/O操作の測定値が閾値よりも小さい時には、前記第1のストレージ制御ユニットは前記第2のボリュームをターゲットとする前記I/O操作を遅延させるように構成される、ことを特徴とする請求項1によるストレージシステム。 - 前記第2の物理ポートは第2のストレージ制御ユニット内に存在し、
前記第1及び第2のストレージ制御ユニットと交信する第2のコンピュータを更に有し、
前記第1のボリュームの移動を実行するのに先立って、前記第2のストレージ制御ユニットに第2のボリュームに指定された第2のプライオリティ設定が存在する時には、前記第2のコンピュータは、前記第2のストレージ制御ユニットにて得られる性能の全体量が前記第1のボリュームに対して指定された性能と該第2のボリュームに対して指定された性能の和を満たすのに十分であるか否かを判定するように構成される、ことを特徴とする請求項1によるストレージシステム。 - 前記性能の全体量、前記第1のボリュームに対して指定される前記性能及び前記第2のボリュームに対して指定される前記性能は、毎秒あたりのI/O操作量に従って測定される、ことを特徴とする請求項7によるストレージシステム。
- 前記第2のストレージ制御ユニットにて得られる性能の前記全体量が前記第1のボリュームに対して指定された前記性能と前記第2のボリュームに対して指定された前記性能の和を満たすのに十分でない時には、前記第2のコンピュータは前記第1のボリュームの移動を受け付ける、代わりのストレージ制御ユニットを特定するように構成される、ことを特徴とする請求項7によるストレージシステム。
- ネットワーク経由で第1のコンピュータと交信し、該ネットワークとの通信のための第1の物理ポートを有する、第1のストレージ制御ユニットと、
前記第1の物理ポートに対応して生成され、第1のプライオリティ設定が指定された第1の仮想ポートと、から構成され、
第2の仮想ポートをターゲットとして前記第1のストレージ制御ユニットにて入/出力(I/O)操作を受信したら、前記第1のストレージ制御ユニットは、該第2の仮想ポートがプライオリティ設定を持つか否かを判定するように構成され、
前記第2の仮想ポートがプライオリティ設定を持たずに更に前記第1の仮想ポートの性能の測定値が閾値よりも小さい時には、前記第1のストレージ制御ユニットは前記第2の仮想ポートをターゲットとする前記I/O操作を遅延させるように構成される、ことを特徴とするストレージシステム。 - 前記第1のストレージ制御ユニット上に生成され、前記第1のストレージ制御ユニットと交信する外部ストレージシステム上の論理ボリュームにマッピングされる第1の仮想ボリュームを更に有し、それにより該外部ストレージシステムがストレージ容量を該仮想ボリュームに提供し、
前記第1の仮想ポートと前記第1の仮想ボリュームはボリュームグループを形成し、前記第1のプライオリティ設定は該ボリュームグループに指定され、
前記第1の仮想ポートの移動は前記第1のボリュームと前記第1の仮想ポートを含む前記ボリュームグループの移動を含む、ことを特徴とする請求項10によるストレージシステム。 - 前記第1の仮想ポートを第2の物理ポートに連結して、前記第1の仮想ポートを前記第1のストレージ制御ユニット内又は第2のストレージ制御ユニット内のいずれかにある該第2の物理ポートに移動する時には、前記第1のプライオリティ設定は前記第1の仮想ポートと共に移動され、前記第2の物理ポートにて受信され前記第1の仮想ポートに向けられた通信に適用されるように構成される、ことを特徴とする請求項10によるストレージシステム。
- 前記第2の物理ポートは第2のストレージ制御ユニット内に存在し、
前記第1のストレージ制御ユニット及び前記第2のストレージ制御ユニットと交信する第2のコンピュータを更に有し、
前記第1の仮想ポートの移動の実行の前に、前記第2のストレージ制御ユニットにて第3の仮想ポートに指定された第2のプライオリティ設定が存在する時には、前記第2のコンピュータは前記第2のストレージ制御ユニットにて得られる性能の全体量が前記第1の仮想ポートに対して指定された性能と該第3の仮想ポートに対して指定された性能の和を満たすのに十分であるか否か判定する、ように構成される、ことを特徴とする請求項12によるストレージシステム。 - 前記性能の全体量、前記第1の仮想ポートに対して指定される前記性能及び前記第3の仮想ポートに対して指定される前記性能は、毎秒あたりのI/O操作量に従って測定される、ことを特徴とする請求項13によるストレージシステム。
- 前記第2のストレージ制御ユニットにて得られる前記性能の全体量が前記第1の仮想ポートに対して指定された前記性能と前記第3の仮想ポートに対して指定された前記性能の和を満たすのに十分でない時には、前記第2のコンピュータは前記第1の仮想ポートの移動を受け付ける、代わりのストレージ制御ユニットを特定するように構成される、ことを特徴とする請求項13によるストレージシステム。
- 第1のストレージ制御ユニット上に複数の第1のストレージボリュームを生成し、該第1のストレージボリュームが第1のボリュームグループ内に含まれるようにするステップと、
入/出力(I/O)操作の処理でのプライオリティを決定するために前記第1のボリュームグループに第1のプライオリティ設定を指定するステップと、
第2のボリュームグループをターゲットとする前記第1のストレージ制御ユニットにてI/O操作を受信するステップと、
前記第2のボリュームグループがプライオリティ設定を持つか否かを判定するステップと、
前記第2のボリュームグループがプライオリティ設定を持たずに更に前記第1のボリュームグループの性能の測定値が閾値より小さい時には、前記第2のボリュームグループをターゲットとする前記I/O操作を遅延させるステップ、とから成る、ことを特徴とするストレージシステムの操作方法。 - 前記複数の第1のボリュームを前記第1のストレージ制御ユニット上に生成される複数の第1の仮想ボリュームとして構成し、該第1の仮想ボリュームの各々は前記第1のストレージ制御ユニットと交信する外部ストレージシステム上の論理ボリュームにマッピングされ、そのことにより該外部ストレージシステムは前記複数の第1の仮想ボリュームに対してストレージ容量を提供するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項16による方法。
- 第1の物理ポートを通して前記第1のボリュームグループにアクセスするステップと、
前記複数の第1のボリュームを含む前記第1のボリュームグループを前記第1の物理ポートから前記第1のストレージ制御ユニット又は第2のストレージ制御ユニット内のいずれかにある第2の物理ポートに移動するステップ、を更に含み、
移動の後には、前記第1のボリュームグループは前記第2の物理ポートを経由してアクセスされ、
前記第1のプライオリティ設定は前記第1のボリュームグループと共に移動され、前記第2の物理ポートにて受信され前記第1のボリュームグループに向けられた通信に適用される、ことを特徴とする請求項16による方法。 - 前記第1のストレージ制御ユニットと交信する第2のストレージ制御ユニット内に前記第2の物理ポートを提供するステップと、
前記第1のボリュームグループの移動の実行前に、前記第2のストレージ制御ユニットに第3のボリュームグループに指定された第2のプライオリティ設定が存在する時には、前記第2のストレージ制御ユニットにて得られる性能の全体量が前記第1のボリュームグループに対して指定された性能と該第3のボリュームグループに対して指定された性能の和を満たすのに十分であるか否かを判定するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項18による方法。 - 前記第2のストレージ制御ユニットで得られる前記性能の全体量が前記第1のボリュームグループに対して指定された前記性能と前記第3のボリュームグループに対して指定された前記性能の和を満たすのに十分でない時には、前記第1のボリュームグループの移動を受け付ける、代わりのストレージ制御ユニットを特定するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項19による方法。
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