JP2009272078A - Memsスイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】付着力を大幅に減少させてスイッチをオン/オフすることができ、駆動電圧を大幅に低下させたMEMSスイッチを提供する。
【解決手段】MEMSスイッチは、バンプ12を有するシリコン基板10上に形成されかつ所定の付着力を有する線路電極であるストリップ導体21と、固定電極24,25と、固定電極24,25に対向する可動電極30A,30Bと、線路電極に対向するコンタクト部30cと、バンプ12に対向するコンタクト部30tとを有し、シリコン基板30上でばね30pを介して、固定電極24,25と可動電極30A,30Bとの間での所定の初期間隔で支持される可動電極部材30とを備えて構成される。バンプ12は、線路電極材料の付着力よりも小さい付着力を有する材料で形成され、可動電極部材30は線路電極に対向する位置において形成されたスリット30sを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体の微細加工技術を利用して極微細でメカニカルな機構を実現できるMEMS(Micro-Electro-Mechanical System)技術を用いて形成されたMEMSスイッチに関する。
最近、RF技術に対する需要が急激に増大している。機能の多様性やユーザの急激な増大にともないRF機器に対してさまざまな要求がなされるようになってきた。特に、消費電力を低減する必要からスイッチに対して、小型化、低コスト化に加えて低損失、高アイソレーション特性が望まれている。このような社会的背景から、MEMS技術が携帯無線端末機器応用で注目されるようになってきた。これは、MEMSデバイスが低消費電力、高密度実装、広帯域特性等の特徴があるからである。
MEMSスイッチの研究は、1990年代から米国を中心に活発になってきた。現在、国内及び海外の企業がサンプルを提供し始めた状況である。これら製品は主に電磁リレーの代替とするものでデバイスの小型化を特徴としており、MEMSスイッチの優れたRF特性は、指向性アンテナ等の新たな市場を創出することが期待される。
MEMSスイッチの研究実用化については非特許文献1において開示されており、MEMSスイッチは直列抵抗型、並列抵抗型、直列静電容量型、並列静電容量に分類されている。抵抗型MEMSスイッチは、直流から高周波帯域まで広い周波数帯域で特性インピーダンスが一定であるという特徴をもっている。特に、本特許に関連する従来技術として、非特許文献2に開示された従来技術に係るMEMSスイッチについて図12及び図13を参照して以下に説明する。
図12は従来技術に係るMEMSスイッチの構成を示す斜視図であり、図13は図12の可動電極60を裏面から見たときの斜視図である。
従来技術に係るMEMSスイッチは、図12及び図13に示すように、ガラス基板50上に、コンタクト部51cを有するストリップ導体51、ボンディングパッド52、及び固定電極53が形成され、その上に可動電極60が形成された後、キャップ基板70により封止されている。ここで、可動電極60は、アンカー部61と、突出部62と、可動コンタクト部63と、復元ばね部64と、駆動電極65とを有する。当該MEMSスイッチは、2本の復元ばね部64によって支持された中央の可動電極60が両側に設けられた駆動電極65に印加された電圧による静電気力により下側の基板方向に変位する構造をもっている。また、駆動電極65に駆動電圧を印加しないときには、可動電極60はばね部64の復元力によってガラス基板50の上方向に変位する。ガラス基板50上には、ストリップ導体51にてなるRF信号線路が形成されており、可動電極60に設けられた金属コンタクト部63がRF信号線路に接触し又は接触しない、の二つの状態に変化することにより、RF信号線路を流れる電気信号のオン/オフを切り替えることができる。
特開2006−310052号公報。 特開2006−310053号公報。 Gabriel M. Rebeiz et al., "RF MEMS Switches and Switch Circuits", IEEE Microwave Magazine, pp.59-71, December 2001. 積知範ほか,「有コンタクト部RF MEMSスイッチ/リレー用静電駆動アクチュエータの開発」,電気学会論文誌E、電気学会発行、126巻2号、65−71頁、2006年2月。
従来技術に係るMEMSスイッチのRF特性を良くするためには、可動コンタクト部63と、RF信号線路のストリップ導体51との間の接触抵抗を低く下げる必要がある。小型MEMSスイッチで利用できる接触力が数mN以下と小さいために、従来技術では、コンタクト部の材料として接触抵抗の小さい金系の材料を使用してきた。
しかしながら、金系の材料では接触の後の付着力が大きいので、これに打ち勝つためにコンタクト部をRF信号線路のストリップ導体51から切り離すためにばね定数の大きなばねを必要とした。この結果、デバイスを駆動する駆動電圧が大きくなるという深刻な問題が発生した。これにより、デバイスの駆動電圧が大きい(40V以上)という欠点により、MEMSスイッチは優れたRF特性をもつにも関わらず、実用化が大幅に遅れているという課題があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、従来技術に比較して付着力を大幅に減少させてスイッチをオン/オフすることができ、駆動電圧を大幅に低下させ、しかもRF信号を良好に伝送することができるRF特性を有するMEMSスイッチを提供することにある。
本発明に係るMEMSスイッチは、
駆動電圧の印加時に可動電極部材を支持するために所定位置に形成されたバンプを有する基板と、
上記基板上に形成されかつ所定の付着力を有する導電性材料にてなる線路電極と、
上記基板上に形成されかつ導電性材料にてなる固定電極と、
上記固定電極に対向する可動電極と、上記線路電極に対向する第1のコンタクト部と、上記バンプに対向する第2のコンタクト部とを有し、上記基板上でばねを介して、上記固定電極と上記可動電極との間での所定の初期間隔で支持されかつ導電性材料にてなる可動電極部材とを備え、
上記固定電極に所定の駆動電圧を印加したときに、上記固定電極と上記可動電極との間に発生する静電気力により上記可動電極部材が上記基板方向に移動し、上記第1のコンタクト部と上記線路電極が接触して導通状態となるように構成されたMEMSスイッチにおいて、
上記バンプ及び上記第2のコンタクト部のうちの少なくとも一つは、上記線路電極の導電性材料の付着力よりも小さい付着力を有する材料で形成されたことを特徴とする。
上記MEMSスイッチにおいて、上記小さい付着力を有する材料は、白金系金属、セラミックス、又は有機系樹脂であることを特徴とする。
また、上記MEMSスイッチにおいて、上記基板は誘電体基板又は半導体基板であり、上記導電性材料はAu、Ag又はCuであることを特徴とする。
さらに、上記MEMSスイッチにおいて、上記可動電極部材は、上記固定電極と上記可動電極との間での初期間隔が上記所定の初期間隔よりも小さくなるように、上記基板上でばねを介して支持されたことを特徴とする。
またさらに、上記MEMSスイッチにおいて、上記可動電極部材は、上記線路電極に対向する位置において形成されたスリットを有することを特徴とする。
従って、本発明に係るMEMSスイッチによれば、上記バンプ及び上記第2のコンタクト部のうちの少なくとも一つは、上記線路電極の導電性材料の付着力よりも小さい付着力を有する材料で形成されているので、付着力が減少したことから小さなばねの復元力によって、より小さい駆動電圧でスイッチを繰り返し駆動できる。すなわち、従来技術に比較して付着力を大幅に減少させてスイッチをオン/オフすることができ、駆動電圧を大幅に低下させることができる。また、当該MEMSスイッチを、MEMS技術を用いたLSIプロセスを用いて製造できるので集積化することができ、電荷の蓄積がないので高信頼性を有する。さらに、上記スリットを形成することで、挿入損失を大幅に減少させることができ、広帯域化しかつアイソレーション特性を向上できる。これにより、RF信号を良好に伝送することができるRF特性を有するMEMSスイッチを提供できる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
図1は本発明の一実施形態に係る抵抗シャント型MEMSスイッチの構成を示す斜視図であり、図2は図1の可動電極30を取り外したときのMEMSスイッチの構成を示す斜視図である。また、図3は図1の可動電極30の裏側を見たときの斜視図である。
図1乃至図3において、シリコン基板10上に、線路電極を構成するストリップ導体21及び接地導体22,23にてなるコプレナ線路20が形成されている。コプレナ線路20の外側であって四隅の位置に、可動電極部材30を固定するためのアンカー部11がシリコン基板10上に形成されている。また、コプレナ線路20を挟む両側に略矩形形状の固定電極24,25が形成され、当該固定電極24,25にそれぞれ、駆動電圧を印加するための引き出し線となるストリップ導体24s,25sが接続するように形成されている。さらに、シリコン基板10上には、接地導体22から延在して延在接地導体22a,22bが形成され、接地導体23から延在して延在接地導体23a,23bが形成されている。そして、延在接地導体22a,22b,23a,23b上に、駆動電圧の印加時に可動電極部材30を支持するためにバンプ12が形成されている。
ここで、ストリップ導体21及び接地導体22,23並びに固定電極24,25は、所定の付着力を有する例えばAu、Ag又はCuなどの導電性材料にてなる。一方、バンプ12は、詳細後述するように、上記導電性材料の付着力よりも小さい付着力を有する材料にてなり、具体的には、白金系金属、セラミックス、又は有機系樹脂である。ここで、白金系金属とは、白金(プラチナ)、白金(プラチナ)パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルデニウム、イリジウムなどである。また、有機系樹脂とは、テフロン(登録商標)である。
上記シリコン基板10の中央部を覆うように上記アンカー部11に固定される可動電極部材30は、
(a)固定電極24,25にそれぞれ対向する矩形形状の可動電極30A,30Bと、
(b)ストリップ導体21の中央部に対向するコンタクト部30cと、
(c)各バンプ12にそれぞれ対向するコンタクト部30tと、
(d)可動電極30A,30Bの対向する2辺の中央部から各アンカー部30aまで細くて長い形状で延在してばねの機能を有する4本のビーム30a,30bとを有する。
また、可動電極部材30は、可動電極30A,30Bを連結する中央バー30Cの直下にコンタクト部30cを有し、2つの可動電極30A,30Bの間には、コプレナ線路20のストリップ導体21に対向しかつ中央バー30Cを挟んで2本のスリット30sが形成されている。可動電極部材30は、シリコン基板10上で上記4本のビーム30bのばねを介して、固定電極24,25と可動電極30A,30Bとの間での所定の初期間隔gで(図6参照。)アンカー部10aで固定されて支持されている。なお、可動電極部材30は例えばAu、Ag又はCuなどの同一の導電性材料にてなる。
以上の実施形態において、シリコン基板10を用いているが、本発明はこれに限らず、誘電体基板、もしくは、GaAs基板などの半導体基板で構成してもよい。
図4及び図5は、図1のMEMSスイッチの製造工程を示す縦断面図である。以下、図1のMEMSスイッチの製造工程について図4及び図5を参照して説明する。
まず、図4(a)に示すように、シリコン基板10上に所定のパターンを用いてAu層41を形成した後、図4(b)に示すように、所定のパターンを用いてバンプ12となる位置にPt層42を形成する。次いで、図4(c)に示すように、例えばアルミニウム又はAlAsにてなる犠牲層43を堆積形成した後、図4(d)に示すように、リフトオフ法を用いて犠牲層43に所定の段差を形成する。そして、図5(a)に示すように、アンカー部30aとなる部分の犠牲層43をエッチングし、さらに、図5(b)に示すように、所定の厚さでAu層44を形成する。そして、図5(c)に示すように、犠牲層43を除去することにより、当該MEMSスイッチを得る。
図6は図1のMEMSスイッチの電極非接触時(抵抗シャント型スイッチがオン状態)の状態を示す縦断面図であり、図7は図1のMEMSスイッチの電極接触時(抵抗シャント型スイッチがオフ状態)の状態を示す縦断面図である。なお、図6及び図7において、各バンプ12とシリコン基板10との間の延在接地導体22a,22b,23a,23bについては図示を省略している。また、4本のビーム30bの機能をばね30pで置き換えて模式的に図示している。
図6に示すように、固定電極24,25に所定の駆動電圧を印加しないとき、可動電極部材30は、固定電極24,25と可動電極30A,30Bとの間での間隔が初期間隔gとなるように、シリコン基板10上でばね30pを介してアンカー部10a,30aにより支持されている。このとき、コンタクト部30cとコプレナ線路20のストリップ導体21とが接触せず非導通状態となり、抵抗シャント型スイッチはオン状態となる。次いで、固定電極24,25に所定の駆動電圧を印加したとき、図7に示すように、固定電極24,25と可動電極30A,30Bとの間に発生する静電気力により可動電極部材30が基板方向に移動し、コンタクト部30cとコプレナ線路20のストリップ導体21とが接触して導通状態となり、抵抗シャント型スイッチはオフ状態となる。このとき、可動電極部材30の各コンタクト部30tはバンプ12上に支持されている。
次いで、従来技術の欄で説明した付着力の問題を解決するための手段について以下に説明する。
本発明者らは、問題の解決を試みるためにMEMSスイッチの材料に着目した。スイッチの材料は2種類のグループに分けられる。金に代表される軟質金属の第1の材料グループでは、付着現象は起きやすいが、接触抵抗が小さく、接点材料として優れたものである。もう一つの第2の材料グループはプラチナに代表される硬質金属であり、付着現象は起きにくいが、接触抵抗が強く、接点材料としてはあまりふさわしくないものである。これまでの多くのスイッチでは、合金を作成して、それぞれの特徴を折衷し、製作されていた。本実施形態に係るスイッチでは、コンタクト部30cの接点材料は金で構築する一方、バンプ12をプラチナで形成している。一般に、接触力が強くなるほど接触抵抗は小さくなり、付着力は強くなるので、必要なだけの接触力は金でできたコンタクト部30cに確保し、不要な分はプラチナでできたバンプ12に分散させるように構成した。これにより、本発明者の試作スイッチによれば、Auのみの形成時の付着力が2.7mNに対して、Ptのバンプ12を用いたときの付着力を0.5mNまで大幅に軽減することに成功した。さらに復帰力の強いばね30pを配置し、残りの付着力を克服できるようにした。
上述のように大きな復元力を確保したことにより、駆動電圧が上昇するが、当該駆動電圧を低下させるために、電極間距離である初期間隔gを従来技術に比較して小さくすることにより、駆動電圧を大幅に低下させることができる。ここで、電極間距離を狭くしたことにより、可動電極30A,30Bとコプレナ線路20との間の寄生キャパシタンスが増大する。この問題点を解決するために、スリット30sを形成することにより、挿入損失を大幅に低減できる。これらについては、下記の実施例において詳細後述する。
本発明者らが試作したMEMSスイッチの計算された特性を以下の表に示す。
Figure 2009272078
図8は従来例、比較例及び実施例における駆動電圧の比較を示すグラフである。ここで、従来例は、Auのバンプ12及び初期間隔g=3μmを有するものであり、比較例はPtのバンプ12及び初期間隔g=3μmを有するものであり、実施例はPtのバンプ及び初期間隔g=0.2μmを有するものである。図8から明らかなように、Ptのバンプ12を用いかつ初期間隔gを従来例の1/15となるように小さくすることにより、駆動電圧を携帯電話機の電池で駆動可能な3.1Vにすることができた。このことは、当該MEMSスイッチを携帯電話機などのモバイルデバイスに実用化するうえで画期的なことである。
図9は図1のMEMSスイッチの初期間隔gに対するプルイン電圧を示すグラフであり、図10は図9の拡大図である。なお、プルイン電圧とは、各ばね定数Kに対する駆動電圧をいう。すなわち、図9及び図10は、プルイン電圧を初期間隔gとばね定数Kとの関数として示したものである。本図において、2つの実線はAuのバンプ12を有するスイッチに係るものであり、破線はPtのバンプ12を有するスイッチに係るものである。3μmの初期間隔gを有する従来例のスイッチ(本図におけるA)は67Vを必要とし、1.5mNの復元力を発生する。0.2μmの初期間隔gを有する比較例のスイッチ(本図におけるB)は5.2Vを必要とし、同じ復元力を有する。これに対して、Ptのバンプ12及び0.2μmの初期間隔gを有する実施例のスイッチは、付着力が下がり、必要な復元力も下がることから、3.1Vしか必要としない。しかしながら、より狭い初期間隔gは、一般に、コンタクト部31c領域におけるキャパシタンスの増大に起因してRF特性を悪化させる。
図11は図1のMEMSスイッチのスリット30sの有無及び初期間隔gをパラメータとしたときの挿入損失の周波数特性を示すグラフである。図11から明らかなように、スリット30sなしで初期間隔g=0.2μmのときは非常に大きな挿入損失が発生するが、スリット30sを設けることで、70GHzにおいて−0.16dBというきわめて小さい挿入損失となることがわかる。
変形例.
図14は本発明の第1の変形例に係るMEMSスイッチの構成を示す縦断面図である。図6の実施形態において、コンタクト部30tを可動電極部材30の材料と同一材料で形成しているが、本発明はこれに限らず、図14に示すように、プラチナなどの硬質金属などの小さい付着力を有する材料で形成してもよい。図14において、バンプ12もプラチナなどの硬質金属などの小さい付着力を有する材料で形成されている。
図15は本発明の第2の変形例に係るMEMSスイッチの構成を示す縦断面図である。図14の第1の比較例に比較して、バンプ12を、Auなどの硬質金属などの大きな付着力を有する材料のバンプ12Aで形成している。
すなわち、図6、図14及び図15から明らかなように、コンタクト部30t及びバンプ12の少なくとも一つがプラチナなどの硬質金属などの小さい付着力(金などの軟質金属の付着力に比較して小さい付着力をいう。)を有する材料で形成してもよい。
以上詳述したように、本発明に係るMEMSスイッチによれば、上記バンプ及び上記第2のコンタクト部のうちの少なくとも一つは、上記線路電極の導電性材料の付着力よりも小さい付着力を有する材料で形成されているので、付着力が減少したことから小さなばねの復元力によって、より小さい駆動電圧でスイッチを繰り返し駆動できる。すなわち、従来技術に比較して付着力を大幅に減少させてスイッチをオン/オフすることができ、駆動電圧を大幅に低下させることができる。また、当該MEMSスイッチを、MEMS技術を用いたLSIプロセスを用いて製造できるので集積化することができ、電荷の蓄積がないので高信頼性を有する。さらに、上記スリットを形成することで、挿入損失を大幅に減少させることができ、広帯域化しかつアイソレーション特性を向上できる。これにより、RF信号を良好に伝送することができるRF特性を有するMEMSスイッチを提供できる。本発明に係るMEMSスイッチは、特に、携帯電話や無線LANなどのRF−MEMSデバイスとして有用である。
本発明の一実施形態に係る抵抗シャント型MEMSスイッチの構成を示す斜視図である。 図1の可動電極30を取り外したときのMEMSスイッチの構成を示す斜視図である。 図1の可動電極30の裏側を見たときの斜視図である。 図1のMEMSスイッチの製造工程を示す図であって、(a)はその第1の工程を示す縦断面図であり、(b)はその第2の工程を示す縦断面図であり、(c)はその第3の工程を示す縦断面図であり、(d)はその第4の工程を示す縦断面図である。 図1のMEMSスイッチの製造工程を示す図であって、(a)はその第5の工程を示す縦断面図であり、(b)はその第6の工程を示す縦断面図であり、(c)はその第7の工程を示す縦断面図である。 図1のMEMSスイッチの電極非接触時(スイッチオン状態)の状態を示す縦断面図である。 図1のMEMSスイッチの電極接触時(スイッチオフ状態)の状態を示す縦断面図である。 従来例、比較例及び実施例における駆動電圧の比較を示すグラフである。 図1のMEMSスイッチの初期間隔gに対するプルイン電圧を示すグラフである。 図9の拡大図である。 図1のMEMSスイッチのスリット30sの有無及び初期間隔gをパラメータとしたときの挿入損失の周波数特性を示すグラフである。 従来技術に係るMEMSスイッチの構成を示す斜視図である。 図12の可動電極60を裏面から見たときの斜視図である。 本発明の第1の変形例に係るMEMSスイッチの構成を示す縦断面図である。 本発明の第2の変形例に係るMEMSスイッチの構成を示す縦断面図である。
符号の説明
10…シリコン基板、
11…アンカー部、
12,12A…バンプ、
20…コプレナ線路、
21…ストリップ導体、
22,23…接地導体、
22a,22b,23a,23b…延在接地導体、
24,25…固定電極、
24s,25s…ストリップ導体、
30…可動電極部材、
30A,30B…可動電極、
30C…中央バー、
30a…アンカー部、
30b…ブーム、
30c,30t,30p…コンタクト部、
30p…ばね部、
30s…スリット。

Claims (5)

  1. 駆動電圧の印加時に可動電極部材を支持するために所定位置に形成されたバンプを有する基板と、
    上記基板上に形成されかつ所定の付着力を有する導電性材料にてなる線路電極と、
    上記基板上に形成されかつ導電性材料にてなる固定電極と、
    上記固定電極に対向する可動電極と、上記線路電極に対向する第1のコンタクト部と、上記バンプに対向する第2のコンタクト部とを有し、上記基板上でばねを介して、上記固定電極と上記可動電極との間での所定の初期間隔で支持されかつ導電性材料にてなる可動電極部材とを備え、
    上記固定電極に所定の駆動電圧を印加したときに、上記固定電極と上記可動電極との間に発生する静電気力により上記可動電極部材が上記基板方向に移動し、上記第1のコンタクト部と上記線路電極が接触して導通状態となるように構成されたMEMSスイッチにおいて、
    上記バンプ及び上記第2のコンタクト部のうちの少なくとも一つは、上記線路電極の導電性材料の付着力よりも小さい付着力を有する材料で形成されたことを特徴とするMEMSスイッチ。
  2. 上記小さい付着力を有する材料は、白金系金属、セラミックス、又は有機系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のMEMSスイッチ。
  3. 上記基板は誘電体基板又は半導体基板であり、上記導電性材料はAu、Ag又はCuであることを特徴とする請求項1又は2記載のMEMSスイッチ。
  4. 上記可動電極部材は、上記固定電極と上記可動電極との間での初期間隔が上記所定の初期間隔よりも小さくなるように、上記基板上でばねを介して支持されたことを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載のMEMSスイッチ。
  5. 上記可動電極部材は、上記線路電極に対向する位置において形成されたスリットを有することを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載のMEMSスイッチ。
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