JP2009270461A - スクロール型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】スクロール型圧縮機が密閉容器に溶接固定されても、歪の発生が少なく、コンパクトなCO2冷媒用スクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】スクロール型圧縮機(11)において、可動スクロール(31)のスラスト荷重を受けるスラスト軸受部(55)を備えたメインハウジング(25)は、前記スラスト軸受部(55)と反対側に、前記電動機部(15)側のメインハウジング端面(25a)から延出する延出部を備え、延出部が、密閉容器外方から溶接固定されていることを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】スクロール型圧縮機(11)において、可動スクロール(31)のスラスト荷重を受けるスラスト軸受部(55)を備えたメインハウジング(25)は、前記スラスト軸受部(55)と反対側に、前記電動機部(15)側のメインハウジング端面(25a)から延出する延出部を備え、延出部が、密閉容器外方から溶接固定されていることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明はスクロール型圧縮機構部と圧縮機ケーシングの取り付け構造に関するものであり、特にCO2冷媒用のスクロール圧縮機に関する。
従来の密閉型スクロール型圧縮機では、特許文献1、特許文献2に見られる様に、ケースと圧縮機機構部の主軸軸受部を構成するメインハウジングをケース外周より数ケ所の点溶接によって固定している例が知られている。
近年、地球温暖化防止として、冷凍サイクルにおいてCO2冷媒を用いたスクロール型圧縮機が注目されてきている。CO2冷媒を用いた冷凍サイクルでは、低圧側が従来の冷媒を用いた場合に比べ高くなるため、圧縮機の吐出量は小さくなる。このため、スクロール渦巻部の漏れによる損失を少なくする必要がある。
さらに、冷凍サイクルにおける高圧側と低圧側との差圧が大きいため、スクロール渦巻部の漏れが大きくなってしまう。
したがって、CO2冷媒を用いたスクロール型圧縮機では、固定スクロール渦巻部と可動スクロール渦巻部の接合部におけるクリアランス(特に、回転軸方向)は、従来の冷媒を用いた場合に比べ、非常に小さく、かつ高精度の公差で管理されている。
このようなCO2冷媒を用いたスクロール型圧縮機において、メインハウジングを密閉容器に溶接する際に歪が発生すると、前記クリアランスに大きな影響を与えることになる。この歪により、クリアランスが許容値以下となると、焼付けを生じて圧縮機の信頼性が失われる。逆に、これを避けるためにクリアランスを大きくすると、洩れ増加による性能低下をきたすことになる。
特に、可動スクロール背面に吐出側の高圧を加えないスラスト軸受の場合、吸入側の低圧による可動スクロールにかかるスラスト力は、全てメインハウジングに設けたスラスト軸受面で受ける。このため、このスラスト力による歪が、メインハウジングの前記溶接による歪に加算されるので、歪の影響が大きくなってしまう。
これに対して、特許文献3において、圧縮機構部と別部材をボルト等で固定した上で、別部材をケースに溶接固定することにより、圧縮機構部の歪を防止することが公知となっている。
しかしながら、スクロール型圧縮機は、ロータリー型圧縮機に比較して大きいため、単純にこの構成をスクロール型圧縮機に適用し、メインハウジングにスラスト軸受を設けた場合、圧縮機全体の容積が大型化してしまい、これを省スペースにするという課題が生じていた。
本発明は、上記課題に鑑み案出されたものであり、スクロール型圧縮機が密閉容器に溶接固定されても、歪の発生が少なく、コンパクトなCO2冷媒用スクロール型圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、 密閉容器(13)と、前記密閉容器内に設けられ、冷媒を圧縮するスクロール型圧縮機構部(17)と、前記スクロール型圧縮機構部(17)を構成する可動スクロール(31)のスラスト荷重を受けるスラスト軸受部(55)を備えたメインハウジング(25)と、前記スクロール型圧縮機構部(17)を駆動する電動機部(15)とを備えたスクロール型圧縮機(11)において、前記メインハウジング(25)は、前記スラスト軸受部(55)と反対側に、前記電動機部(15)側のメインハウジング端面(25a)から延出する延出部を備え、前記延出部が、前記密閉容器外方から溶接固定されていることを特徴とする。
これにより、スクロール型圧縮機が密閉容器に溶接固定されても、歪の発生が少なく、コンパクトなスクロール型圧縮機を提供することができる。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のスクロール型圧縮機において、前記延出部が、前記メインハウジング(25)と一体に構成されていることを特徴とする。これにより、溶接固定されても、延出部で歪を吸収でき、組み立てを簡略化できる。
また、請求項3の発明は、請求項1に記載のスクロール型圧縮機において、前記延出部が、前記メインハウジング(25)と別体に構成されて、締結部材(2)で締結されていることを特徴とする。これにより、溶接固定時の歪を吸収できるような延出部になるように、延出部の長さ、材質等を適宜自由に決定することができる。
また、請求項4の発明は、請求項3に記載のスクロール型圧縮機において、前記延出部が、L字状のステー部材(1)であることを特徴とする。これにより、メインハウジング(25)が簡素化、軽量化することができる。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のスクロール型圧縮機において、前記ステー部材(1)の先端(1a)と前記メインハウジング端面(25a)との距離(l2)が、前記電動機部のコイルエンド部(5)と前記メインハウジング端面(25a)との距離(l1)の2倍以上であることを特徴とする。これにより、電動機のコイルエンド部(5)をメインハウジング端面(25a)に極力近づけた上で、密閉容器(13)とステー部材(1)との溶接部(3)を電動機部のコイルとオーバーラップする部位に設けることで、圧縮機全長を最小化することができる。
また、請求項6の発明は、請求項4に記載のスクロール型圧縮機において、前記ステー部材(1)と前記密閉容器(13)との溶接点(3)の中心と、前記メインハウジング端面(25a)との距離(l3)が、前記電動機部のコイルエンド(5)と前記メインハウジング端面(25a)との距離(l1)の1.5倍以上であることを特徴とする。これにより、電動機のコイルエンド部(5)をメインハウジング端面(25a)に極力近づけた上で、密閉容器(13)とステー部材(1)との溶接部(3)を電動機部のコイルとオーバーラップする部位に設けることで、圧縮機全長を最小化することができる。
また、請求項7の発明は、請求項1に記載のスクロール型圧縮機(17)において、自転防止機構(63)が、固定スクロール(35)と可動スクロール(31)との間に設けられたことを特徴とする。高精度なうず巻き加工と同時に自転防止加工ができるため、高精度加工が必要な部品点数を削減し、加工コストのダウンが図れるとともに、歪を低減することができる。
また、請求項8の発明は、請求項1に記載のスクロール型圧縮機において、前記メインハウジング(25)と前記固定スクロール(35)とが接合する接合面(65b、69a)が、前記スラスト軸受部(55)の可動スクロール背面(46)と対向する可動スクロール受面(65a)と同一平面上に形成されたことを特徴とする。これにより、歪を低減することができるとともに、組立て時のスラストクリアランス調整の検査部品を固定スクロールと可動スクロールの2点に集中させることができ、組立てコスト削減に有効となる。
また、請求項9の発明は、請求項1から8のいずれかにに記載のスクロール型圧縮機において、前記スクロール型圧縮機構は、CO2冷媒を圧縮するものであることを特徴とする。高精度なクリアランス管理の必要なCO2冷媒用のスクロール型圧縮機において、歪の低減に有効である。
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の一実施形態につき、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態におけるスクロール型圧縮機11を示す縦断面図である。図2は、図1のI−Iにおけるスクロール型圧縮機の横断面図であり、また、図3は、図2のII−IIにおけるスクロール型圧縮機の縦断面図である。
以下CO2冷媒を使用し、吐出されるCO2の圧力が臨界圧力を超える冷凍サイクル中で用いられる給湯機用の圧縮機を一実施態様として説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、エアコン、その他ヒートポンプ等の圧縮機にも適用される。
本実施形態におけるスクロール型圧縮機11は、密閉容器13内に電動機部15とスクロール型圧縮機構部17とを同軸に収容した密閉型電動圧縮機である。
密閉容器13は、円筒形をなす円筒ケース13aと、この円筒ケース13aの両端に組みつけられた電動機側端部ケース13b、スクロール型圧縮機構側端部ケース13cとを備えている。
電動機部15は、円筒ケース13aの内周面に固定された固定子19と回転子23とを備え、回転子23は、電動機部15によって回転駆動されるシャフト21に固定されている。
メインハウジング25は、円筒ケース13a内において上記固定子19に隣接する位置に固定されている。シャフト21は、メインハウジング25に設けられた主軸受27によって支持されている。可動スクロール31は、シャフト21に設置されたクランク機構51により、シャフトの中心軸に対して公転する。固定スクロール35は、固定子19と反対側のメインハウジング25側において、円筒ケース13aに固定され、可動スクロール31と対向して配置されている。固定スクロール35と可動スクロール31との間に、作動室33を形成する。スクロール型圧縮機構部17は、メインハウジング25と、可動スクロール31と、固定スクロール35とから構成されている。
シャフト21は、円筒ケース13a内において、固定子19と電動機側端部ケース13bとの間に設けられた円盤状の支持部材37に固定された副軸受39と、上記主軸受27とによって略水平に支持されている。
可動スクロール31は、略円盤状の可動側板41と、可動側板41の端面から固定スクロール35側に向かってインボリュート曲線状に立設した可動側渦巻43と、可動側渦巻43と反対側の端面からメインハウジング25側に向かって円筒状に立設したボス部45と、可動スクロール31のメインハウジング側でボス部45の外周に形成された可動スクロール背面46とを備えている。
固定スクロール35は、円筒ケース13aに固定された固定側板47と、固定側渦巻49とを備えている。固定側渦巻49は、固定側板47の可動スクロール31側の端面に設けられた渦巻によって形成されている。
ここで、このスクロール型圧縮機11は、CO2冷媒を使用し、吐出圧がCO2の臨界圧を超えるように設計されている。このため、可動側渦巻43と固定側渦巻49の歯丈は、作動室33に加わる高圧に耐えるよう、通常のフレオン等の冷凍サイクルで使用されるものより低く設定されている。
メインハウジング25は、電動機部15側から固定スクロール35側に向かって、順次径が大きくなる2段円筒状をなしており、電動機部15に近い最も小径の円筒25aは主軸受27を構成し、大径の円筒25bはクランク機構51を収容するクランク室53を構成し、この大径の円筒25bの固定スクロール35側から径方向外方に拡径して延びるフランジ部25cは可動スクロール31のスラスト荷重を受けるスラスト軸受部55を構成している。そして、図3に示すように、メインハウジング25には、環状のステー部材1がボルト2等の締結部材で締結されており、メインハウジング25は、ステー部材1を密閉容器に、焼き嵌め、隙間嵌めにより嵌め合わせた後、図2に示すように、ボルト締結点と円周方向に同一位相にならないように、ステー部材1が、溶接点3で密閉容器13に外部から溶接されている。メインハウジング25の外周には、円筒ケース13aの内周面との間に微小の間隙が設けられている。溶接時の歪は、ステー部材1の変形により吸収される。メインハウジング25には、フランジ部25cに電動機部15のコイルエンド5を収容する環状溝が形成されていればよく、実施態様として、様々のものが考えられる。必ずしも、メインハウジング25は、順次径が大きくなる2段円筒状でなくてもよく、1段円筒状であっても、曲線外形であってもよい。
スラスト軸受部55には可動スクロールのボス部が旋回する範囲で凹部Xが設けられている。また、スラスト軸受部55には可動スクロール受面65aが設けられ固定スクロール受面65bと同一平面となっており加工の簡素化が図られている。従って可動スクロール受面65aと固定スクロール受面65bは段差のない一回の旋盤加工もしくは研削加工が施されている。
クランク機構51は、シャフト21のスクロール型圧縮機構部10側の端部に一体に設けられた偏心軸57と可動スクロール31のボス部45によって構成されている。偏心軸57は、上記主軸受27及び副軸受39の軸中心から所定量だけ偏心するように設けられている。
図4は、自転防止機構を説明するために、固定スクロール35を下方から見た斜視図であり、図5は、可動スクロール31を上方から見た斜視図である。
可動スクロール31の可動側板41のうち可動側渦巻43の外側の可動側板外周部59と、固定スクロール35の固定側板47のうち固定側渦巻49の外側の固定側板外周部61との間には、自転防止機構であるオルダムカップリング63(図4、5参照)が介装されている。このオルダムカップリング63は、突起63a、63bが、それぞれ、固定スクロール35の溝63a’、可動スクロール31の溝63b’に嵌合して摺動することにより、可動スクロール31が固定スクロール35に対して自転しないようになされている。これによって可動スクロール31は、それ自身の中心軸に対して自転することなく、固定スクロール35に対して公転するようになっている。このような構成において、スクロール型圧縮機構部17は、可動側渦巻43と固定側渦巻49との接合によって形成される複数の作動室33が、可動スクロール31が固定スクロール35に対して旋回することにより体積を縮小し、作動室33内の冷媒を圧縮するようになっている。
スラスト軸受部55は、その固定スクロール35側に、単一の平面からなる固定スクロール側端面65を有している。このスラスト軸受部55の可動スクロール31の可動スクロール背面46と対向する可動スクロール受面65aと、可動スクロール31との間には、環状の耐摩耗性リング67が介装されている。
この耐摩耗性リング67は、前述の作動室33の高圧によって可動スクロール31を固定スクロール35からメインハウジング25の方向に押圧する力を受けつつ、可動スクロール背面46を摺動させるようになされている。
一方、固定スクロール35の固定側板47の外周部には、この外周部からメインハウジング25の固定スクロール側端面65に向かって突出する筒状の筒状突部69が形成されている。この筒状突部69の先端面69aは、可動スクロール受面65aの外周側の固定スクロール受面65bに圧接している。このスクロール型圧縮機11は、高圧のCO2冷媒を圧縮するためのものであるため、可動側渦巻43、固定側渦巻49の丈は、強度保持のためフレオン等の通常の冷媒を圧縮するためのものと比較して短くなされている。
固定スクロールの加工は高精度な、所謂マシニングセンタが一般的であり段差となる筒状突部69はワンチャック加工ででき、高精度加工が1回に集約でき、加工精度は向上する。そのため上記筒状突部69の端面はスクロール渦巻き先端部と同種のエンドミル加工がなされている。
また、固定スクロール35とメインハウジング25との締結はメインハウジング25側からボルト70等の締結手段で締結されている。
次に、図面2、3を参照して、延出部を説明する。
メインハウジング25は、電動機部15側のメインハウジング端面25aから延出する延出部が別体で設けられている。L字状のステー部材1が、ボルト2等の締結部材でメインハウジング端面25aに締結されている。L字状のステー部材2の一部は、シャフト21の軸方向に延出しており、密閉容器内周面に内接している。ステー部材1の先端1aと前記メインハウジング端面25aとの距離l2が、前記電動機部のコイルエンド部5と前記メインハウジング端面25aとの距離l1の2倍以上とすることが好ましい。距離l1は、設計上許される限りの最小値を取るものとすると、距離l2が距離l1の2倍以上のとき、好ましい歪吸収と圧縮機全長の最小化の効果が得られるものである。
メインハウジング25は、電動機部15側のメインハウジング端面25aから延出する延出部が別体で設けられている。L字状のステー部材1が、ボルト2等の締結部材でメインハウジング端面25aに締結されている。L字状のステー部材2の一部は、シャフト21の軸方向に延出しており、密閉容器内周面に内接している。ステー部材1の先端1aと前記メインハウジング端面25aとの距離l2が、前記電動機部のコイルエンド部5と前記メインハウジング端面25aとの距離l1の2倍以上とすることが好ましい。距離l1は、設計上許される限りの最小値を取るものとすると、距離l2が距離l1の2倍以上のとき、好ましい歪吸収と圧縮機全長の最小化の効果が得られるものである。
以上の距離関係を、溶接点3の位置でみる場合は、ステー部材1と前記密閉容器13との溶接点3の中心と、メインハウジング端面25aとの距離l3が、電動機部のコイルエンド5とメインハウジング端面25aとの距離l1の1.5倍以上であることが好ましい。これにより、好ましい歪吸収と圧縮機全長の最小化の効果が得られるものである。そして、好ましくは、前記のl1、l2、l3の関係を有するとき、電動機のコイルエンド部5を、メインハウジング端面25aに極力近づけた上で、密閉容器13とステー部材1との溶接部3を電動機部のコイルとオーバーラップする部位に設けることで、圧縮機全長を最小化することができるとともに、所要の歪吸収が得られることになる。図6に溶接点とメインハウジングの可動スクロール受面65aの溶接による変形量を示す。この種のCO2用圧縮機のクリアランスは20〜30μm程度に設定され、溶接変形の目標としては、この1/10程度の2〜3μmを設定した。歪量はl3/l1をパラメータにとった結果、l3/l1=1.5以上で目標を満足する結果となり、1.5以上を選定した。上述のl2/l1を2以上に設定した理由は溶接部の径を加味したからである。
以上の説明では、ステー部材1とメインハウジング端面25aとは別体としたが、他の実施態様として、これらを一体の延出部としてもよい。
以上の説明では、ステー部材1とメインハウジング端面25aとは別体としたが、他の実施態様として、これらを一体の延出部としてもよい。
図2で示すように、ボルト締結点と溶接点3は円周方向に同一位相とならぬ様に配慮している。また、ステー1の肉厚t2は、CO2の高圧耐容器の歪を受けない様に、密閉容器肉厚t1に対して、t1>t2としている。
密閉容器13の電動機側端部ケース13bには、吸入管71が設けられており、冷凍サイクル中の配管が接続されて冷媒が吸入されるようになっている。電動機側端部ケース13bと固定子19との間に設けられた円盤状の支持部材37には、第1の貫通孔73が形成されており、吸入された冷媒が電動機部15に流入できるようになっている。さらに、メインハウジング25のスラスト軸受部55の外周部には、電動機部15側から可動スクロール31の外周と固定スクロール35の筒状突部69の内周との間のスクロール外周空間75に到る第2の貫通孔77が形成されている。そして、吸入管71から吸入された冷媒は、第1の貫通孔73、第2の貫通孔77を通ってスクロール外周空間75に到達する。このスクロール外周空間75に到達した冷媒は、可動側渦巻43および固定側渦巻49の外周部から吸入されて圧縮されるようになっている。
ここで、本発明の実施態様の1つとして、可動スクロール背面46に吐出側の高圧を加えて作動室33からの圧力とバランスさせる高圧タイプや、吸入側の低圧が可動スクロール背面46にそのまま加わる低圧タイプが含まれる。低圧タイプを採用する場合、吸入側の冷媒が導入されるスクロール外周空間75の圧力と、耐磨耗性リング67が介装されている空間の圧力は基本的には同圧であり、両空間の間にはシール機構は設けられていない。このため、径方向の寸法を一層コンパクトにすることができる。
固定スクロール35の固定側渦巻49の中心部には、固定側板47を可動スクロール31側からスクロール型圧縮機構側端部ケース13c側に貫通する吐出孔79が形成されている。また、固定スクロール35の可動スクロール31と反対の側の吐出孔79が形成された部分には、吐出室81が設けられている。吐出孔79からこの吐出室81に入る部分には逆止弁83が設けられており、吐出室81に吐出された冷媒が逆流しないようになっている。この吐出室81には、この吐出室81から円筒ケース13aを貫通して外部に突出する吐出管85が設けられている。そして、可動スクロール31と固定スクロール35との間の作動室33で高圧に圧縮された冷媒は、吐出孔79、逆止弁83を通って吐出室81に圧送され、吐出管85を通って冷媒回路中の冷媒配管に供給される。
以上説明したように、本発明のスクロール型圧縮機11にあっては、スクロール型圧縮機が密閉容器に溶接固定されても、歪の発生が少なく、コンパクトなスクロール型圧縮機を提供することができる。
1 ステー部材
1a ステー部材の先端
2 ボルト
3 溶接点
5 電動機部のコイルエンド
11 スクロール型圧縮機
15 電動機部
17 圧縮機構部
21 シャフト
25 メインハウジング
27 主軸受
31 可動スクロール
35 固定スクロール
55 スラスト軸受部
59 可動側板外周部
61 固定側板外周部
63 オルダムカップリング
63a、63b 突起
63a’、63b’ 溝
65 固定スクロール側端面
65a 可動スクロール受面
65b 固定スクロール受面
1a ステー部材の先端
2 ボルト
3 溶接点
5 電動機部のコイルエンド
11 スクロール型圧縮機
15 電動機部
17 圧縮機構部
21 シャフト
25 メインハウジング
27 主軸受
31 可動スクロール
35 固定スクロール
55 スラスト軸受部
59 可動側板外周部
61 固定側板外周部
63 オルダムカップリング
63a、63b 突起
63a’、63b’ 溝
65 固定スクロール側端面
65a 可動スクロール受面
65b 固定スクロール受面
Claims (9)
- 密閉容器(13)と、
前記密閉容器(13)内に設けられ、冷媒を圧縮するスクロール型圧縮機構部(17)と、
前記スクロール型圧縮機構部(17)を構成する可動スクロール(31)のスラスト荷重を受けるスラスト軸受部(55)を備えたメインハウジング(25)と、
前記スクロール型圧縮機構部(17)を駆動する電動機部(15)と
を備えたスクロール型圧縮機(11)において、
前記メインハウジング(25)は、前記電動機部(15)側のメインハウジング端面(25a)から延出する延出部を備え、
前記延出部が、前記密閉容器外方から溶接固定されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。 - 前記延出部が、前記メインハウジング(25)と一体に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
- 前記延出部が、前記メインハウジング(25)と別体に構成されて、締結部材(2)で締結されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
- 前記延出部が、L字状のステー部材(1)であることを特徴とする請求項3に記載のスクロール型圧縮機。
- 前記ステー部材(1)の先端(1a)と前記メインハウジング端面(25a)との距離(l2)が、前記電動機部のコイルエンド(5)と前記メインハウジング端面(25a)との距離(l1)の2倍以上であることを特徴とする請求項4に記載のスクロール型圧縮機。
- 前記ステー部材(1)と前記密閉容器(13)との溶接点(3)の中心と、前記メインハウジング端面(25a)との距離(l3)が、前記電動機部のコイルエンド(5)と前記メインハウジング端面(25a)との距離(l1)の1.5倍以上であることを特徴とする請求項4に記載のスクロール型圧縮機。
- 前記スクロール型圧縮機構部(17)において、自転防止機構(63)が、固定スクロール(35)と可動スクロール(31)との間に設けられたことを特徴とする請求項1項に記載のスクロール型圧縮機。
- 前記メインハウジング(25)と前記固定スクロール(35)とが接合する接合面(65b、69a)が、前記スラスト軸受部(55)の可動スクロール背面(46)と対向する可動スクロール受面(65a)と同一平面上に形成されたことを特徴とする請求項1項に記載のスクロール型圧縮機。
- 前記スクロール型圧縮機構部(17)は、CO2冷媒を圧縮するものであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のスクロール型圧縮機。
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---|---|---|---|
JP2008120392A JP2009270461A (ja) | 2008-05-02 | 2008-05-02 | スクロール型圧縮機 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008120392A JP2009270461A (ja) | 2008-05-02 | 2008-05-02 | スクロール型圧縮機 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009270461A true JP2009270461A (ja) | 2009-11-19 |
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---|---|---|---|
JP2008120392A Pending JP2009270461A (ja) | 2008-05-02 | 2008-05-02 | スクロール型圧縮機 |
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---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016016917A1 (ja) * | 2014-07-28 | 2016-02-04 | 日立アプライアンス株式会社 | スクロール圧縮機 |
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2008
- 2008-05-02 JP JP2008120392A patent/JP2009270461A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016016917A1 (ja) * | 2014-07-28 | 2016-02-04 | 日立アプライアンス株式会社 | スクロール圧縮機 |
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