JP2009270438A - 内燃機関のSOx検出装置 - Google Patents

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孝充 浅沼
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耕平 吉田
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Abstract

【課題】排気ガス中のSOx量を推定する。
【解決手段】機関排気通路内に、機関排気通路の断面よりも小さな断面を有すると共に機関排気通路内を流れる排気ガスの一部が流入する小型SOx吸蔵触媒16が配置される。小型SOx吸蔵触媒16をNOx吸蔵触媒から構成してNOx吸蔵触媒のNOx吸蔵能力を検出し、この検出されたNOx吸蔵量から排気ガス中に含まれるSOx量が推定される。
【選択図】図2

Description

本発明は内燃機関のSOx検出装置に関する。
従来より排気ガス中のSOx濃度を検出するためのSOx濃度センサが公知である。これら公知のSOx濃度センサは通常固体電解質を用いており、SOxが硫酸イオンに変化することにより生ずる起電力を計測して排気ガス中のSOx濃度を検出するようにしている(例えば特許文献1を参照)。
特開2004−239706号公報
しかしながらこのようなSOx濃度センサを用いた従来のSOx検出装置は高温のもとでしか作動せず、装置が大掛かりとなり、特にSOx濃度が低いときにはSOx濃度を検出しえないという大きな問題がある。このSOx濃度センサのように従来ではSOx濃度を瞬時に検出することばかりに目が向けられており、このようにSOx濃度を瞬時に検出しようとしている限りは上述した如き種々の問題が必然的に生ずる。
そこで本発明者は発想を転換し、瞬時のSOx濃度を検出するのではなくて、或る短い期間に亘って排出されたSOx量を検出することに目を向けたのである。そしてこのように発想の転換を行うと或る短い期間に亘って排出されたSOx量ではあるが排気ガス中のSOx量を容易に検出しうることが判明したのである。
即ち、本発明によれば、機関排気通路内に、機関排気通路の断面積よりも小さな断面積を有すると共に機関排気通路内を流れる排気ガスの一部が流入する小型SOx吸蔵触媒を配置し、小型SOx吸蔵触媒のSOx吸蔵量を検出するためのSOx吸蔵量検出手段を具備しており、このSOx吸蔵量検出手段により検出された小型SOx吸蔵触媒のSOx吸蔵量から排気ガス中に含まれるSOxの量を推定するようにしている。
排気ガス中のSOx量を容易に検出することができる。
図1に圧縮着火式内燃機関の全体図を示す。
図1を参照すると、1は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内に夫々燃料を噴射するための電子制御式燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドを夫々示す。吸気マニホルド4は吸気ダクト6を介して排気ターボチャージャ7のコンプレッサ7aの出口に連結され、コンプレッサ7aの入口は吸入空気量を検出するためのエアフローメータ8を介してエアクリーナ9に連結される。吸気ダクト6内にはステップモータにより駆動されるスロットル弁10が配置され、更に吸気ダクト6周りには吸気ダクト6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置11が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置11内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。一方、排気マニホルド5は排気ターボチャージャ7の排気タービン7bの入口に連結され、排気タービン7bの出口はSOxトラップ触媒12の入口に連結される。また、SOxトラップ触媒12の出口は排気管13を介して排気浄化触媒14に連結される。
図2(A)は図1に示される排気管13の拡大図を示しており、図2(B)は図2(A)においてB−B線に沿ってみた断面図を示している。図2(A),(B)に示される実施例では排気管13内に排気管13内の排気通路の断面積よりも小さな断面積を有すると共に排気管13内を流れる排気ガスの一部が流入する排気流通管15が配置され、この排気流通管15内には小型SOx吸蔵触媒16が配置される。従ってこの小型SOx吸蔵触媒16も排気管13内の排気通路の断面積よりも小さな断面積を有すると共に小型SOx吸蔵触媒16には排気管13の排気通路内を流れる排気ガスの一部が流入することになる。
図2(A),(B)に示される実施例では排気流通管15は排気管13内の中央において排気ガスの流れ方向に延びる筒状をなしており、この排気流通管15は複数のステー17によって排気管13内に支持されている。小型SOx吸蔵触媒16下流の排気流通管15内にはセンサ18が配置される。図1および図2に示される第1実施例ではこのセンサ18は小型SOx吸蔵触媒16から流出した排気ガス中のNOx濃度を検出するNOxセンサからなる。また、排気通路管15上流の排気管13内には燃料供給弁19が配置される。この燃料供給弁19から噴射された大部分の燃料は排気浄化触媒14に供給され、一部の噴射燃料が小型SOx吸蔵触媒16内に流入する。
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路20を介して互いに連結され、EGR通路20内には電子制御式EGR制御弁21が配置される。また、EGR通路20周りにはEGR通路20内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置22が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置22内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃料噴射弁3は燃料供給管23を介してコモンレール24に連結される。このコモンレール24内へは電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ25から燃料が供給され、コモンレール24内に供給された燃料は各燃料供給管23を介して燃料噴射弁3に供給される。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備する。センサ18およびエアフローメータ8の出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁3、スロットル弁10駆動用ステップモータ、燃料供給弁19、EGR制御弁21および燃料ポンプ25に接続される。
図1および図2に示される第1実施例では排気浄化触媒14がNOx吸蔵触媒からなり、小型SOx吸蔵触媒16もNOx吸蔵触媒からなる。そこでまず初めにNOx吸蔵触媒について説明すると、これらNOx吸蔵触媒の基体上には例えばアルミナからなる触媒担体が担持されており、図3はこの触媒担体45の表面部分の断面を図解的に示している。図3に示されるように触媒担体45の表面上には貴金属触媒46が分散して担持されており、更に触媒担体45の表面上にはNOx吸収剤47の層が形成されている。
本発明による実施例では貴金属触媒46として白金Ptが用いられており、NOx吸収剤47を構成する成分としては例えばカリウムK、ナトリウムNa、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つが用いられている。
機関吸気通路、燃焼室2および排気浄化触媒14、即ちNOx吸蔵触媒14上流の排気通路内に供給された空気および燃料(炭化水素)の比を排気ガスの空燃比と称すると、NOx吸収剤47は排気ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸収し、排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出するNOxの吸放出作用を行う。
即ち、NOx吸収剤47を構成する成分としてバリウムBaを用いた場合を例にとって説明すると、排気ガスの空燃比がリーンのとき、即ち排気ガス中の酸素濃度が高いときには排気ガス中に含まれるNOは図3に示されるように白金Pt46上において酸化されてNO2となり、次いでNOx吸収剤47内に吸収されて炭酸バリウムBaCO3と結合しながら硝酸イオンNO3 -の形でNOx吸収剤47内に拡散する。このようにしてNOxがNOx吸収剤47内に吸収される。排気ガス中の酸素濃度が高い限り白金Pt46の表面でNO2が生成され、NOx吸収剤47のNOx吸収能力が飽和しない限りNO2がNOx吸収剤47内に吸収されて硝酸イオンNO3 -が生成される。
これに対し、燃料供給弁19から燃料を供給することによって排気ガスの空燃比をリッチ或いは理論空燃比にすると排気ガス中の酸素濃度が低下するために反応が逆方向(NO3 -→NO2)に進み、斯くしてNOx吸収剤47内の硝酸イオンNO3 -がNO2の形でNOx吸収剤47から放出される。次いで放出されたNOxは排気ガス中に含まれる未燃HC,COによって還元される。
このように排気ガスの空燃比がリーンであるとき、即ちリーン空燃比のもとで燃焼が行われているときには排気ガス中のNOxがNOx吸収剤47内に吸収される。しかしながらリーン空燃比のもとでの燃焼が継続して行われるとその間にNOx吸収剤47のNOx吸収能力が飽和してしまい、斯くしてNOx吸収剤47によりNOxを吸収できなくなってしまう。そこで本発明による実施例ではNOx吸収剤47の吸収能力が飽和する前に燃料供給弁19から燃料を供給することによって排気ガスの空燃比を一時的にリッチにし、それによってNOx吸収剤47からNOxを放出させるようにしている。なお、この場合燃焼室2内に追加の燃料を供給することによって排気ガスの空燃比を一時的にリッチにすることもできる。この場合には燃料供給弁19を設ける必要がなくなる。
ところで排気ガス中にはSOx、即ちSO2が含まれており、このSO2が排気浄化触媒14、即ちNOx吸蔵触媒14に流入するとこのSO2は白金Pt46において酸化されてSO3となる。次いでこのSO3はNOx吸収剤47内に吸収されて炭酸バリウムBaCO3と結合しながら、硫酸イオンSO4 2-の形でNOx吸収剤47内に拡散し、安定した硫酸塩BaSO4を生成する。しかしながらNOx吸収剤47が強い塩基性を有するためにこの硫酸塩BaSO4は安定していて分解しづらく、排気ガスの空燃比を単にリッチにしただけでは硫酸塩BaSO4は分解されずにそのまま残る。従ってNOx吸収剤47内には時間が経過するにつれて硫酸塩BaSO4が増大することになり、斯くして時間が経過するにつれてNOx吸収剤47が吸収しうるNOx量が低下することになる。
ところでこの場合、NOx吸蔵触媒14の温度を600℃以上のSOx放出温度まで上昇させた状態でNOx吸蔵触媒14に流入する排気ガスの空燃比をリッチにするとNOx吸収剤47からSOxが放出される。ただし、この場合NOx吸収剤47からは少しずつしかSOxが放出されない。従ってNOx吸収剤47から全ての吸収SOxを放出させるには長時間に亘って空燃比をリッチにしなければならず、斯くして多量の燃料が必要になるという問題がある。また、SOx吸収剤47から放出されたSOxは大気中に排出されることになり、このことも好ましいことではない。
そこで本発明では排気浄化触媒14、即ちNOx吸蔵触媒14の上流にSOxトラップ触媒12を配置してこのSOxトラップ触媒12により排気ガス中に含まれるSOxを捕獲し、それによって排気浄化触媒14、即ちNOx吸蔵触媒14にSOxが流入しないようにしている。次にこのSOxトラップ触媒12について説明する。
このSOxトラップ触媒12は例えばハニカム構造のモノリス触媒からなり、SOxトラップ触媒12の軸線方向にまっすぐに延びる多数の排気ガス流通孔を有する。このようにSOxトラップ触媒12をハニカム構造のモノリス触媒から形成した場合には、各排気ガス流通孔の内周壁面上に例えばアルミナからなる触媒担体が担持されており、図4はこの触媒担体50の表面部分の断面を図解的に示している。図4に示されるように触媒担体50の表面上にはコート層51が形成されており、このコート層51の表面上には貴金属触媒52が分散して担持されている。
本発明による実施例では貴金属触媒52として白金が用いられており、コート層51を構成する成分としては例えばカリウムK、ナトリウムNa、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つが用いられている。即ち、SOxトラップ触媒11のコート層51は強塩基性を呈している。
さて、排気ガス中に含まれるSOx、即ちSO2は図4に示されるように白金Pt52において酸化され、次いでコート層51内に捕獲される。即ち、SO2は硫酸イオンSO4 2-の形でコート層51内に拡散し、硫酸塩を形成する。なお、上述したようにコート層51は強塩基性を呈しており、従って図4に示されるように排気ガス中に含まれるSO2の一部は直接コート層51内に捕獲される。
図4においてコート層51内における濃淡は捕獲されたSOxの濃度を示している。図4からわかるようにコート層51内におけるSOx濃度はコート層51の表面近傍が最も高く、奥部に行くに従って次第に低くなっていく。コート層51の表面近傍におけるSOx濃度が高くなるとコート層51の表面の塩基性が弱まり、SOxの捕獲能力が弱まる。このとき排気ガスの空燃比がリーンのもとでSOxトラップ触媒12の温度が上昇せしめられるとSOxトラップ率が回復する。
即ち、排気ガスの空燃比がリーンのもとでSOxトラップ触媒12の温度が上昇せしめられるとコート層51内の表面近傍に集中的に存在するSOxはコート層51内におけるSOx濃度が均一となるようにコート層51の奥部に向けて拡散していく。即ち、コート層51内に生成されている硝酸塩はコート層51の表面近傍に集中している不安定な状態からコート層51内の全体に亘って均一に分散した安定した状態に変化する。コート層51内の表面近傍に存在するSOxがコート層51の奥部に向けて拡散するとコート層51の表面近傍のSOx濃度が低下し、斯くしてSOxトラップ触媒12のSOxトラップ率が回復することになる。
さて、SOxトラップ触媒12は排気ガス中に含まれる全てのSOxを捕獲するために設けられている。しかしながらSOxトラップ触媒12が長期間に亘って使用されると少量ではあるがSOxトラップ触媒12からSOxが流出しはじめる。これを放置しておくと排気浄化触媒14、即ちNOx吸蔵触媒14のNOx吸蔵能力が次第に低下してしまう。従ってSOxトラップ触媒12からSOxが流出しはじめたらこのSOxの流出をできる限り早期に検出する必要がある。
そのために本発明では、小型SOx吸蔵触媒16のSOx吸蔵量を検出するためのSOx吸蔵量検出手段を具備しており、このSOx吸蔵量検出手段により検出された小型SOx吸蔵触媒16のSOx吸蔵量から排気ガス中に含まれるSOxの量を推定するようにしている。
即ち、小型SOx吸蔵触媒16は排気浄化触媒14、即ちNOx吸蔵触媒14に比べて容積が小さいために吸蔵したSOxの影響が顕著に現れる。例えば第1実施例におけるように排気浄化触媒14および小型SOx吸蔵触媒16が共にNOx吸蔵触媒からなる場合について説明すると、SOxトラップ触媒12からSOxが流出しはじめてから暫らくすると排気浄化触媒14は上流側部分のみのNOx吸蔵能力が低下するが全体的なNOx吸蔵能力はさほど低下しない。これに対し、このとき小型SOx吸蔵触媒16は全体的にNOx吸蔵能力が低下する。
従ってSOxの影響が小型SOx吸蔵触媒16に早期に表れることになる。そこで本発明による第1実施例では小型SOx吸蔵触媒16の、即ちNOx吸蔵触媒16のNOx吸蔵能力の低下量からSOx吸蔵量を求めるようにしている。
次に図5を参照しつつこのSOx吸蔵量の具体的な求め方の一例について説明する。図5にはNOx吸蔵触媒からなる小型SOx吸蔵触媒16への吸蔵SOx量と、NOx吸蔵触媒からなる排気浄化触媒14からNOxを放出させるためのNOx放出処理と、小型SOx吸蔵触媒16の流入、流出NOx量、即ち流入NOx量NOX1、流出NOx量NOX2とが示されている。なお、図5におけるNOx放出処理は、燃料供給弁19から燃料を噴射することによって或いは燃焼室2に追加の燃料を供給することによって排気浄化触媒14に流入する排気ガスの空燃比をリッチにすることにより行われる。
図5に示されるようにNOx放出処理が行われると、例えば燃料供給弁19から燃料が供給されると小型SOx吸蔵触媒16からもNOxが放出されて還元され、このとき一時的に小型SOx吸蔵触媒16から流出する排気ガス中のNOx量NOX2は低下する。次いで小型吸蔵触媒16へのNOxの吸蔵作用が行われている間、流出NOx量NOX2は徐々に増大し、NOxの吸蔵能力が飽和状態になると流出NOx量NOX2は流入NOx量NOX1と同じになる。このとき図5においてハッチングで示される流入NOx量NOX1と流出NOx量NOX2との差が吸蔵されたNOx量を表している。
図5からわかるようにこの吸蔵されたNOx量は吸蔵SOx量が増大するにつれて減少し、従って吸蔵されたNOx量から吸蔵SOx量が推定できることになる。なお、流入NOx量NOX1は実際には機関の運転状態に応じて変化する。本発明では機関から単位時間当り排出されるNOx量NOXAが要求トルクTQおよび機関回転数Nの関数として図6に示すマップの形で予めROM32内に記憶されており、このNOx量NOXAから単位時間当り小型SOx吸蔵触媒16に流入するNOx量NOX1が算出される。
一方、流出NOx量NOX2はNOxセンサ18により検出されたNOx濃度に排気ガス量、即ち吸入空気量を乗算することによって算出される。即ち、第1実施例では、小型SOx吸蔵触媒16から流出する排気ガス中のNOx濃度を検出するためにNOxセンサ18が設けられており、このNOxセンサ18により検出されたNOx濃度に基づいて小型SOx吸蔵触媒16のNOx吸蔵能力の低下量が求められる。
このように本発明による第1実施例では図5からわかるように小型SOx吸蔵触媒16に流入する排気ガスの空燃比をリッチにして小型SOx吸蔵触媒16からNOxを放出させ、小型SOx吸蔵触媒16からのNOxの放出作用が完了した後に吸蔵しうるNOx量から小型SOx吸蔵触媒16のNOx吸蔵能力の低下量が求められる。このとき、この第1実施例では燃料噴射弁19から燃料を噴射することによって小型SOx吸蔵触媒16に流入する排気ガスの空燃比がリッチにされる。
図7はNOx吸蔵触媒からなる排気浄化触媒14に対する排気浄化処理ルーチンを示しており、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。
図7を参照するとまず初めにステップ60において図6に示すマップから単位時間当り排出されるNOx量NOXAが算出される。次いでステップ61ではこのNOXAがNOx吸蔵触媒14に吸蔵されているNOx量ΣNOXに加算される。次いでステップ62では吸蔵NOx量ΣNOXが許容値MAXを越えたか否かが判別され、ΣNOX>MAXとなったときにはステップ63に進んで燃料供給弁19から供給された燃料によってNOx吸蔵触媒14に流入する排気ガスの空燃比を一時的にリーンからリッチに切換えるリッチ処理が行われる。次いでステップ64ではΣNOXがクリアされる。
図8は排気ガス中のSOx量を推定するためのルーチンを示しており、このルーチンも一定時間毎の割込みによって実行される。
図8を参照するとまず初めにステップ70において図7のステップ63におけるNOx放出処理が実行されたか否かが判別される。NOx放出処理の実行中でないときにはステップ73に進んでNOxセンサ18の出力値が読込まれる。次いでステップ74ではNOxセンサ18の出力値と吸入空気量から流出NOx量NOX2が算出される。次いでステップ75では図6に示されるマップから求められた排出NOx量NOXAに排気管13の断面積に対する排気流通管15の断面積の比を乗算することによって流入NO量NOX1が算出される。次いでステップ76では流入NOx量NOX1と流出NOx量NOX2との差(NOX1−NOX2)が吸蔵NOx量NIに加算される。
一方、ステップ70においてNOx放出処理が実行されたと判断されたときにはステップ71に進んで小型SOx吸蔵触媒16が吸蔵しうる最大NOx吸蔵量NImaxから吸蔵NOx量NIを減算することによって吸蔵SOx量SIが算出される。次いでステップ72では吸蔵NOx量NIがクリアされる。SOxトラップ触媒12から流出する排気ガス中に含まれるSOx量の積算値は吸蔵SOx量SIに比例する。従ってこの吸蔵SOx量SIから排気ガス中に含まれるSOx量を推定することができることになる。
図9(A),(B)に夫々第1実施例の変形例を示す。図9(A),(B)に示される変形例ではNOx吸蔵触媒14からNOxを放出するための燃料供給弁19が排気流通管15の下流に配置されており、従ってこれらの変形例では小型SOx吸蔵触媒16からNOxを放出するために燃料供給弁19とは別個のNOx放出手段が設けられている。図9(A)に示される変形例ではこのNOx放出手段は小型SOx吸蔵触媒16上流の排気流通管15内に設けられた補助燃料供給弁26からなる。
一方、NOx吸蔵触媒からなる小型SOx吸蔵触媒16からは排気ガスの空燃比がリーンのもとで触媒温度を例えば600°以上に上昇するとNOxが放出される。従って小型SOx吸蔵触媒16に流入する排気ガスの温度を上昇させて小型SOx吸蔵触媒16からNOxを放出させるようにしたNOx放出手段を用いることもできる。図9(B)はこのようなNOx放出手段を示しており、図9(B)に示される変形例ではNOx放出手段は小型SOx吸蔵触媒16上流の排気流通管15内に配置された電気ヒータ27からなる。
図9(A),(B)に示される変形例では例えば図10のNOx放出制御ルーチンに示されるようにステップ80において一定時間が経過したと判断されるとステップ81に進んで小型SOx吸蔵触媒16からのNOx放出処理が行われる。即ち、図9(A)に示される変形例では補助燃料供給弁26から燃料を噴射して小型SOx吸蔵触媒16に流入する排気ガスの空燃比をリッチにすることにより小型SOx吸蔵触媒16からNOxが放出され、図9(B)に示される変形例ではヒータ27を発熱させることにより小型SOx吸蔵触媒16に流入する排気ガスの温度を上昇させ、それにより小型SOx吸蔵触媒16からNOxが放出される。
次に、小型SOx吸蔵触媒16としてSOxが吸蔵すると酸素の保持量が減少する酸素保持触媒を用いた第2実施例について説明する。この酸素保持触媒16としては例えばセリウムCeを担持した触媒を用いることができる。このセリウムCeは排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガスの酸素を取込んでセリアCeO2となり、排気ガスの空燃比がリッチになると再びセリウムCeとなる。即ち、この酸素保持触媒16は酸素をセリアCeO2の形で保持する機能を有する。
ところで排気ガス中にSOxが含まれているとセリアCeO2はSOxを取込んで硫酸セリアCeSO4となり、この硫酸セリアCeSO4は排気ガスの空燃比がリッチにされても硫酸セリアCeSO4のまま維持される。従って取込まれて吸蔵されたSOx量が増大するとセリアCeO2の量、即ち酸素保持能力が低下することになる。そこでこの第2実施例では酸素保持触媒16の酸素保持能力の低下量からSOx吸蔵量を求めるようにしている。
次に図11を参照しつつこの酸素保持能力の検出方法について説明する。この図11には酸素保持触媒16への吸蔵SOx量と、酸素保持触媒16に流入する排気ガスの空燃比を一時的にリッチにするリッチ制御と、酸素保持触媒16から流出する排気ガスの空燃比A/Fの変化を示している。
酸素保持触媒16に流入する排気ガスの空燃比がリッチにされるとセリアCeO2を構成している酸素が排気ガス中に含まれるHCやCOによって消費され、図11のΔtで示されるようにこの間、酸素保持触媒16から流出する排気ガスの空燃比A/Fはほぼ理論空燃比に維持される。次いで全てのセリアCeO2がセリウムCeに変化すると流出排気ガスの空燃比A/Fはリッチとなる。この場合、流出排気ガスの空燃比A/Fがほぼ理論空燃比A/Fに維持される時間ΔtはセリアCeO2の量に比例しており、従ってこの時間Δtの変化から酸素保持能力を検出できることになる。
この第2実施例では酸素素保持触媒16から流出する排気ガスの空燃比を検出するためにセンサ18として空燃比センサが用いられており、この空燃比センサ18により検出された排気ガスの空燃比に基づいて酸素保持触媒16の酸素保持能力の低下量が求められる。この場合、図11に示されるように酸素保持触媒16に流入する排気ガスの空燃比がリーンからリッチに切換えられたときに、酸素保持触媒16に保持されている酸素を消費するのに要する時間Δtから酸素保持触媒16の酸素保持能力が求められる。
吸蔵SOx量が増大すると酸素保持能力は低下し、従って酸素保持能力の低下量から吸蔵SOx量を推定することができる。なお、排気浄化触媒14としては例えば排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集するためのパティキュレートフィルタを用いることもできる。
圧縮着火式内燃機関の全体図である。 図1に示される排気管13の拡大図である。 NOx吸蔵触媒の触媒担体の表面部分の断面図である。 SOxトラップ触媒の触媒担体の表面部分の断面図である。 NOx吸蔵量の検出方法を説明するための図である。 排出NOx量NOXAのマップを示す図である。 排気浄化処理を行うためのフローチャートである。 排気ガス中のSOx量を推定するためのフローチャートである。 変形例を示す図である。 NOx放出制御を行うためのフローチャートである。 酸素保持能力の検出方法を説明するための図である。
符号の説明
4 吸気マニホルド
5 排気マニホルド
7 排気ターボチャージャ
12 SOxトラップ触媒
14 排気浄化触媒
15 排気流通管
16 小型SOx吸蔵触媒
18 センサ
19,26 燃料供給弁

Claims (12)

  1. 機関排気通路内に、該機関排気通路の断面積よりも小さな断面積を有すると共に該機関排気通路内を流れる排気ガスの一部が流入する小型SOx吸蔵触媒を配置し、該小型SOx吸蔵触媒のSOx吸蔵量を検出するためのSOx吸蔵量検出手段を具備しており、このSOx吸蔵量検出手段により検出された小型SOx吸蔵触媒のSOx吸蔵量から排気ガス中に含まれるSOxの量を推定するようにした内燃機関のSOx検出装置。
  2. 上記小型SOx吸蔵触媒は、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中に含まれるNOxを吸蔵し流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸蔵したNOxを放出するNOx吸蔵触媒からなり、上記SOx吸蔵量検出手段は該NOx吸蔵触媒のNOx吸蔵能力の低下量からSOx吸蔵量を求める請求項1に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  3. 上記SOx吸蔵量検出手段は該NOx吸蔵触媒から流出する排気ガス中のNOx濃度を検出するためのNOxセンサを具備しており、該NOxセンサにより検出されたNOx濃度に基づいてNOx吸蔵触媒のNOx吸蔵能力の低下量を求めるようにした請求項2に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  4. 上記NOx吸蔵触媒に流入する排気ガスの空燃比をリッチにしてNOx吸蔵触媒からNOxを放出させるNOx放出手段を具備しており、上記SOx吸蔵量検出手段はNOx吸蔵触媒からのNOxの放出作用が完了した後に吸蔵しうるNOx量からNOx吸蔵触媒のNOx吸蔵能力の低下量を求めるようにした請求項2に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  5. 上記NOx放出手段は、NOx吸蔵触媒の上流に配置された燃料噴射弁から燃料を噴射することによって或いは燃焼室内に追加の燃料を供給することによってNOx吸蔵触媒に流入する排気ガスの空燃比をリッチにするようにした請求項4に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  6. 上記NOx吸蔵触媒に流入する排気ガスの温度を上昇させてNOx吸蔵触媒からNOxを放出させるNOx放出手段を具備しており、上記SOx吸蔵量検出手段はNOx吸蔵触媒からのNOxの放出作用が完了した後に吸蔵しうるNOx量からNOx吸蔵触媒のNOx吸蔵能力の低下量を求めるようにした請求項2に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  7. 上記NOx放出手段はNOx吸蔵触媒の上流に配置されたヒータからなり、該ヒータを発熱させることによりNOx吸蔵触媒に流入する排気ガスの温度を上昇させるようにした請求項6に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  8. 上記小型SOx吸蔵触媒は、SOxが吸蔵すると酸素の保持量が減少する酸素保持触媒からなり、上記SOx吸蔵量検出手段は該酸素保持触媒の酸素保持能力の低下量からSOx吸蔵量を求めるようにした請求項1に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  9. 上記SOx吸蔵量検出手段は該酸素保持触媒から流出する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサを具備しており、該空燃比センサにより検出された排気ガスの空燃比に基づいて酸素保持触媒の酸素保持能力の低下量を求めるようにした請求項8に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  10. 上記酸素保持触媒に流入する排気ガスの空燃比をリーンからリッチに切換えて酸素保持触媒に保持されている酸素を消費させる酸素消費手段を具備しており、上記SOx吸蔵量検出手段は該酸素を消費するのに要する時間から酸素保持触媒の酸素保持能力の低下量を求めるようにした請求項8に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  11. 上記小型SOx吸蔵触媒上流の機関排気通路内に排気ガス中のSOxを捕獲しうるSOxトラップ触媒が配置されている請求項1に記載の内燃機関のSOx検出装置。
  12. 上記小型SOx吸蔵触媒下流の機関排気通路内にNOx吸蔵触媒又はパティキュレートフィルタが配置されている請求項1に記載の内燃機関のSOx検出装置。
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JP2011132871A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Toyota Motor Corp 内燃機関の排気浄化装置

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