JP2009270408A - 耐制震金物及び構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐震性、制震性及び家屋復元機能を有した金物及び工法の提供。
【解決手段】筋交い端部に筋交いと一体化して金物と、構造体側にも金物をネジ釘等で設置固定し、筋交い側金物と構造側金物の間に揺れエネルギー減衰用弾性体及び耐震機構を設け、耐震機能から制震機能へと自動的に変わる耐制震金物と工法及び、復元接合金物との組み合わせにより、地震後の家屋変形を復元する。
【選択図】図3
【解決手段】筋交い端部に筋交いと一体化して金物と、構造体側にも金物をネジ釘等で設置固定し、筋交い側金物と構造側金物の間に揺れエネルギー減衰用弾性体及び耐震機構を設け、耐震機能から制震機能へと自動的に変わる耐制震金物と工法及び、復元接合金物との組み合わせにより、地震後の家屋変形を復元する。
【選択図】図3
Description
本発明は、家屋等に於ける地震被害を減じる金物及び構造に関する。
従来の家屋等に於ける地震の構造的対策は耐震構造であったが、阪神淡路大震災など直下型地震では縦揺れも大きく、400リットル重さ約100Kgもの冷蔵庫が宙に浮かび転倒するなど、家屋自体には被害が小さくとも室内の家具等の転倒下敷きになり多くの死傷者が出(非特許文献1、30頁、31頁参照)以後、家屋でも免震構造(非特許文献1、48頁参照)後に制震工法(特許文献1)なども利用されるようになったが、これら構造技術には利点もあるが、問題点もある。
従来の家屋に於ける構造的地震対策の問題点を説明する。
家屋で多く使われている耐震構造の問題点は、揺れ自体を減じる構造でない為住宅自体に損傷がなくとも室内の家具等の転倒下敷きにより死傷者が出る可能性が多分にある。また、耐震性能を高めると、窓などの開口部を小さくし、壁を多く作る必要があるなどの制約が高くなる。
家屋で多く使われている耐震構造の問題点は、揺れ自体を減じる構造でない為住宅自体に損傷がなくとも室内の家具等の転倒下敷きにより死傷者が出る可能性が多分にある。また、耐震性能を高めると、窓などの開口部を小さくし、壁を多く作る必要があるなどの制約が高くなる。
次に、従来の免震構造の問題点を説明する。
現在多く利用されている免震工法は、基礎に設置した積層ゴムに家屋本体を支承、地震時に最大40〜60cm水平方向に移動し地震の揺れを減衰する方法である。問題点は、水平方向にしか効果なく、地震はあらゆる方向に揺れる為、例えば阪神淡路大震災の様な縦方向の揺れには効果がない。また、価格は300万円前後と高額である。
現在多く利用されている免震工法は、基礎に設置した積層ゴムに家屋本体を支承、地震時に最大40〜60cm水平方向に移動し地震の揺れを減衰する方法である。問題点は、水平方向にしか効果なく、地震はあらゆる方向に揺れる為、例えば阪神淡路大震災の様な縦方向の揺れには効果がない。また、価格は300万円前後と高額である。
従来の家屋などで利用されている制震装置、工法の問題点は、制震装置、工法のみでは建築基準法の耐震基準を満たすことができない為、耐震構造を併用しなければならず、耐震工法は家屋を頑丈に作り変形させない工法であり、制震工法は柔構造の為、家屋を変形させ揺れエネルギーを減衰する工法である。従って、耐震と制震では効果作用が相反する為、重複設置同時作用では、効果は相殺され効果があまり期待できない。また、重複設置の為、構造が複雑化し手間とコストもアップする。(非特許文献2参照)
また、現状の制震工法には、地震後の家屋の変形を復元させる機能は殆どなく残留変形が残ったままであり、その修復費用は巨額になる場合も少なくない。
平成19年4月25日に出願された、特願2007−138430の出願は、上記、問題を解決する旨を内容としているが、該出願は剛性、耐震性を弾性体、揺れエネルギー減衰を粘弾性体との構成になっているが、揺れエネルギー減衰効果は使われる弾性体や粘弾性体の変形量に比例する。すなわち、建築確認を満たす耐震性を確保するためには筋かいに加わるせん断荷重が10KNにおいて、変形移動量が約6ミリ以内にとどめる必要があり、つまり、殆ど変形しない硬質な弾性体を使用する必要がある。すなわち伸び率の高く揺れエネルギー減衰性能も高い粘弾性体を使用しても、伸び率の小さい弾性体の変形量に拘束されるため、該出願理論は間違いであり実験においても間違いを検証した。
「耐震、免震、制震がわかる本」清水建設免制震研究会著、1999年
特許出願2007−138430
ジーバ工法、ホームページ資料、株式会社アイ・エム・エー2006年
復元バネ付接合ダボパイプ資料
以上に述べたように、従来の家屋に使用されている耐震工法では、揺れエネルギーを減衰する効果はない為、屋内にダイレクトに揺れエネルギーが伝わり、家屋自体に損傷がなくとも中の家財、人に重大な損傷が出る可能性が高い。
また、従来の免震工法では、地震は全方向に揺れがあるにも拘らず水平方向しか効果がなく、且高価である。
また、従来の制震工法は建築確認に合致させるため耐震工法との併用が必要で、相反作用により効果が期待できない、さらに、耐震工法との併用使用のため、構造の複雑化、手間コストが高く、十分な家屋変形復元機能もなく、地震後残留変形したままである。
また、工場等の地震被害には、部品などを置くための棚の損傷及び棚からの部品落下による部品損傷、散乱が工場建物の損傷より操業復旧の妨げになる場合が多い。
本発明は、これら問題を解決することを目的とする。
そして第一の解決手段は、まず、建築確認をも満たす耐震性を達成する為に、家屋構造部、筋交いに設置された本発明金物2か所にネジをボルトで固定設置することにより揺れエネルギーが加わっても摺動変形せず剛性を維持し耐震性を確保することができる。なお、一か所の固定では、金物が回転変形し剛性が確保できないためである。また、実験において、該耐震用ネジは真鍮製6ミリ径が破壊切断までの最大荷重は約5,3KN。2個使いで計約10,6KNであり最適であったが、ネジの材質や径、使用本数で都合に合わせ調整可能である。
第二に、揺れエネルギーを減衰する制震性を達成するために、本発明、金物間に揺れエネルギー減衰弾性体を接着装着し、前項本発明耐震機構が中程度の地震までは剛性、耐震性を確保し、大きな地震の揺れすなわち筋交いに加わるせん断加重が約10KN以上の大きい揺れエネルギーの場合、該耐震機構のネジが破壊切断され、該金物が摺動、金物間の減衰ゴムが変形し揺れエネルギーを減衰する。本発明は、耐震から制震機能へ自動的に機能が変わり、重複相反作用を解決した理想的な耐制震機構である。
また、本発明耐制震金物を地震時の揺れを計算しバランス良く家屋に設置し、請求項6記載の、家屋全体の梁や柱などの構造接合部を復元用バネ等で構成された接合ダボパイプ(特許出願番号2008−40601)との併用で家屋を作れば、地震時、車の車輪部のショックアブソーバーの様な揺れエネルギーを減衰し速やかに元の位置に戻る復元効果も得られる。
次に、本件発明を工場用部品棚に応用すれば、地震時の工場被害を軽減し、操業復旧を短縮できる。
以下、発明の効果を図1〜図4に基づいて説明する。
図1に於いては、3筋交い端部に4筋交い側金物を7ネジで固定し、6構造体側金物を1柱2土台又は梁に8ねじ釘で固定し、4筋交い側金物と6構造体側金物の間に5弾性体が接着されている。
図2は、平常時及び中程度の地震時の本発明、耐制震金物の断面図である。9は剛性耐震制を確保するネジである。5は、揺れエネルギー減衰用弾性体である。
図3は、大地震時揺れエネルギーが加わった場合の本発明、耐制震金物の断面図である。
図4は、本発明、耐制震金物を構造壁に設置した図である。構造計算と配置により本発明、耐制震金物は1壁につき2個若しくは1個を使用する。
以下、上記構成の動作を説明する。平常時及び中程度の地震時は、図2の様に摺動変化はしない。大地震時、揺れエネルギーが筋交いに加わるせん断加重が約10KNを超えた場合、図3の様に9耐震用ネジが破壊切断されると同時に、4筋交い側金物と6構造体側金物がズレ5弾性体の摺動変位により揺れエネルギーを減衰する。また、過度に加重が架かった場合は、図1の10安全ストッパーにより一定以上の摺動変位をせず家屋の倒壊を防ぐ機構も備えている。更に、前記の復元用スプリング入り接合金具との併用により、地震による家屋変形を復元できる。
上記の解決手段を用いれば、最も効果的且つ安価、簡便に家屋、家財、人命をも守ることが可能である。また、本発明を工場などの部品棚に利用すれば、被害を最小にし、地震後の復旧期間も短縮できる。
1 柱
2 土台または梁
3 筋交い
4 筋交い側金物
5 弾性体
6 構造側金物
7 固定用ネジ
8 固定用ネジ
9 耐震用ネジ
10 安全ストッパー
11 耐制震金物
12 耐震ネジ切断治具
2 土台または梁
3 筋交い
4 筋交い側金物
5 弾性体
6 構造側金物
7 固定用ネジ
8 固定用ネジ
9 耐震用ネジ
10 安全ストッパー
11 耐制震金物
12 耐震ネジ切断治具
Claims (9)
- 家屋等に於ける構造的強度や耐震性を高める為の柱、梁、土台などに対角線に設置する筋交い端部に固定して取り付ける金物と、構造材側に固定設置する金物及び該構造材側金物と筋交い側金物間にネジ等で構成され装着された中程度の地震などの揺れエネルギーには摺動変形せず剛性を保持する耐震機構と、同じく該金物間に装着され大規模な地震などの揺れエネルギーが生じた場合に摺動変形し揺れエネルギーを減衰する弾性体などから構成された制震機構から成り、中程度の地震などの揺れエネルギーにはネジなどで構成された該耐震機構が摺動変形せず耐震性を維持するが、大地震などの揺れエネルギーが生じた場合、該耐震用ネジが切断され同時に該金物が摺動変形しはじめ揺れエネルギーを減衰する、耐震性制震性の両機能を有する一体型金物。
- 前記、筋交い側金物と前記構造側金物と前記耐震機構と制震機構が一体化している請求項1の金物。
- 前記金物が筋かいに装着された一体型筋交い。
- 前記、金物が組み込まれた耐震性制震性の両機能を有する一体型壁。
- 前記、耐制震金物を構造部分に使用した家屋などに使用される耐震制震両機能を有する構造。
- 前記、耐制震金物を構造部分に使用した家屋などに使用される耐震制震両機能を有する工法。
- 前記、耐震性と制震性の両機能を有する金物と、地震などの揺れエネルギー等により家屋などが変形した場合に元の位置に戻る為のバネが組み込まれた柱、梁を接合するダボパイプで構造部接合部が構成された耐震、制震、復元機能を有する家屋などの構造。
- 前記、耐震性と制震性の両機能を有する金物と、地震などの揺れエネルギー等により家屋などが変形した場合に元の位置に戻る為のバネが組み込まれた柱、梁を接合するダボパイプで構造部接合部が構成された耐震、制震、復元機能を有する家屋などの工法。
- 前記、耐震性と制震性の両機能を有する金物と、地震などの揺れエネルギー等により変形した場合に元の位置に戻る為のバネが組み込まれた支柱、棚を接合するダボパイプで構造部が構成された耐震、制震、復元機能を有する工場等で使用される部品棚。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008145097A JP2009270408A (ja) | 2008-05-07 | 2008-05-07 | 耐制震金物及び構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008145097A Pending JP2009270408A (ja) | 2008-05-07 | 2008-05-07 | 耐制震金物及び構造 |
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2008
- 2008-05-07 JP JP2008145097A patent/JP2009270408A/ja active Pending
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