JP2009267560A - 遠隔制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】同じ周波数帯の電波を使用している機器があっても、空きチャネルを探して通信チャネルとして選択・変更することにより、リモコン操作を可能とする。
【解決手段】被制御装置であるテレビ20側の送受信制御部23は、周期的に動作制御信号ACTによって無線送受信部21を受信状態にし、この無線送受信部21が受信したチャネルの電界強度信号RSSIを干渉判定部24によって判定させる。干渉判定部24は、電界強度信号RSSIが閾値を連続して一定回数超えた場合に、チャネル設定部22に対してチャネル変更信号CC2を出力する。これにより、チャネル設定部22は、予め干渉が少ないとして指定されているチャネルを所定の順番に切り換えて無線送受信部21の送受信チャネルを変更する。リモコン10側では、一定時間内に応答信号ACKが受信できないときに、テレビ20側と同様にチャネルを切り換える。
【選択図】図1

Description

本発明は、テレビジョン装置(以下、単に「テレビ」という)やエア・コンディショナ(以下、単に「エアコン」という)等の家電機器の遠隔制御システム、特に小電力無線を使用した遠隔制御システムに関するものである。
従来、テレビやエアコン等の家電機器の遠隔制御は、一般的に遠隔制御器(以下、「リモコン」という)から赤外線を使用して本体装置に制御信号を送信する単方向通信が使用されている。赤外線は指向性を持つため、リモコンを制御対象のテレビやエアコンに向けて操作する必要があることと、遮蔽物があると操作できないといった問題があるため、近年ではIEEE802.15.4で規定される2.4GHz帯の無線通信プロトコルを用いた遠隔制御システムが提案され、商品化されている。この無線通信を使用した場合、リモコンを制御対象機器に向けることなく操作が可能になる上、その間に遮蔽物が存在しても電波が回り込んで制御対象機器に届くといった効果があるため、赤外線を使用したリモコンから電波を使用したリモコンへ徐々に置き換えられつつある。
特開2002−300630号公報
しかしながら、前記のように赤外線を単に2.4GHz帯の電波に変更しただけでは、同じ2.4GHz帯の電波を利用している電子レンジや無線LAN(Local Area Network)等の干渉を受け易くなり、これらの機器が使用されている間、正常なリモコン操作ができなくなるという課題があった。
本発明は、近くに同じ周波数帯の電波を使用している機器があっても、空きチャネルを探して通信チャネルとして選択・変更することにより、リモコン操作を可能とする遠隔制御システムを提供することを目的としている。
本発明は、リモコンから離れた位置に存在する制御対象装置の動作を電波を介して制御する遠隔制御システムにおいて、リモコンと制御対象装置をそれぞれ次のように構成したことを特徴としている。
リモコンは、複数のキーボタンを有し、押下されたキーボタンに応じた信号を出力する操作部と、前記操作部から与えられる信号に基づいて前記制御対象機器に送信する制御データを生成して出力した後、該制御対象機器からの応答信号を監視して一定時間内に応答があれば動作を終了し、一定時間内に応答が無い場合には該応答信号を得るまで同じ制御データを一定回数繰り返して出力し、該制御データを一定回数送信したにも拘らず該応答信号が得られないときには、第1のチャネル変更信号を出力した後、再び該制御データを出力する制御部と、前記第1のチャネル変更信号に基づいて前記制御対象装置との間の通信で使用する電波のチャネル番号を予め定められた順番で切り換えて出力する第1のチャネル設定部と、前記第1のチャネル設定部で指定されたチャネル番号の電波を使用して前記制御データを送信すると共に、該チャネル番号の電波で送られて来る前記応答信号を受信する第1の無線送受信部を備えている。
また、制御対象装置は、遠隔制御の対象となる本体装置と、第2のチャネル変更信号に基づいて前記リモコンとの間の通信で使用する電波のチャネル番号を前記第1のチャネル設定部と同じ順番で切り換えて出力する第2のチャネル設定部と、一定周期で与えられる動作制御信号によって間欠的に起動され、前記第2のチャネル設定部で指定されたチャネル番号の電波の受信レベルを示す電界強度信号を出力すると共に該チャネル番号の電波で送られて来る前記制御データを受信し、該チャネル番号の電波で前記応答信号を送信する第2の無線送受信部と、前記動作制御信号を周期的に出力すると共に、前記第2の無線送受信部で受信した前記制御データに基づいて前記本体装置に対する本体制御信号を出力し、該制御データに応じて前記応答信号を生成して前記第2の無線送受信部に与える送受信制御部と、前記動作制御信号が与えられる度に前記第2の無線送受信部から出力される前記電界強度信号のレベルを判定し、該電界強度信号が所定レベルを連続してM回(但し、Mは予め定められた複数)超えた場合、または、過去N回(但し、Nは予め定められた複数)の電界強度信号の内で該所定レベルを超えた割合が一定値以上の場合に、前記第2のチャネル変更信号を出力する干渉判定部を備えている。
本発明では、制御対象装置側の無線送受信部において、チャネル設定部で設定されたチャネルの受信レベルを示す電界強度信号を出力し、干渉判定部においてその電界強度信号を周期的に判定し、この電界強度信号が所定レベルを連続してM回(但し、Mは予め定められた複数)超えた場合、または、過去N回(但し、Nは予め定められた複数)の電界強度信号の内で該所定レベルを超えた割合が一定値以上の場合に、チャネル設定部に対してチャネル変更信号を出力するようにしている。更に、チャネル設定部は、チャネル変更信号に基づいてリモコンとの間の通信で使用する電波のチャネル番号を所定の順番で切り換えて設定するようにしている。これにより、無線LAN等からの干渉が少ない送受信チャネルを選択して使用することができるので、妨害波の影響を受けることが少ない。また、干渉波が検出されたときに、送受信チャネルを切り換えるようにしているので、妨害波の影響を回避することができるという効果がある。
この発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、次の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。但し、図面は、もっぱら解説のためのものであって、この発明の範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の実施例を示す遠隔制御システムの構成図である。
この遠隔制御システムは、例えばIEEE802.15.4で規定される2.4GHz帯の無線通信を使用して家庭用のAV(Audio-Video)機器等を遠隔操作するもので、制御側の機器であるリモコン10と、被制御側のテレビ20で構成されている。
リモコン10は、操作部11、制御部12、無線送受信部13、及びチャネル設定部14を備えている。操作部11は、テレビ20の電源をオン・オフしたり、放送受信チャンネルを指定したり、音量を増減したりするための複数のキーボタンを有し、押下されたキーボタンに応じた信号KEYを制御部12に出力するものである。
制御部12は、操作部11から与えられる信号KEYに従ってテレビ20側へ送信するための所定フォーマットの制御データRCDを生成し、無線送受信部13に出力するものである。また、制御部12は、制御データRCDを出力した後、テレビ20側からの応答信号ACKを監視し、一定時間(例えば、0.8ms)内に応答が無ければ同じ制御データRCDを一定回数(例えば、30回)繰り返してテレビ20側へ送信する機能を有している。更に、制御部12は、制御データRCDを一定回数送信したにも拘らずテレビ20側からの応答信号ACKが得られないときには、チャネル設定部14に対して送受信に使用するチャネルを予め定められた順番で切り換えさせるためのチャネル変更信号CC1を出力し、その切り換えたチャネルで再び制御データRCDを出力する機能を有している。
無線送受信部13は、制御部12から制御データRCDが与えられたときには、送信状態となってチャネル設定部14から与えられるチャネル番号CN1で設定された無線チャネルを使用してその制御データRCDを2.4GHz帯の電波で送信し、送信完了後は受信状態となって同じ無線チャネルの応答信号ACKを受信するものである。無線送受信部13で受信した応答信号ACKは、制御部12に与えられるようになっている。なお、この無線送受信部13は、操作部11のいずれかのキーボタンが操作されたときに電力の供給が開始され、キーボタンの操作が一定時間途絶えたときには電力の供給が停止して省電力モードに移行するようになっている。
チャネル設定部14は、無線送受信部13で送受信する2.4GHz帯のチャネル番号CN1を設定するもので、制御部12から与えられるチャネル変更信号CC1に従って、予め定められた順番に循環して切り換えるようになっている。
一方、テレビ20は、無線送受信部21、チャネル設定部22、送受信制御部23、干渉判定部24、テレビ制御部25、及び放送局からの電波を受信して映像及び音声を出力する本体装置26を備えている。
無線送受信部21は、リモコン10側の無線送受信部13との間で2.4GHz帯の電波を使用した無線通信を行うもので、リモコン10側から受信した制御データRCDを送受信制御部23に出力し、この送受信制御部23から与えられる応答信号ACKを同じ無線チャネルを使用してリモコン10側へ送信するものである。また、無線送受信部21は、チャネル設定部22によって送受信に使用するチャネル番号CN2が設定されると共に、送受信制御部23から与えられる動作制御信号ACTによって送受信動作が制御されるようになっている。更に、無線送受信部21は、受信状態における受信チャネルの電界強度信号RSSIを、干渉判定部24に出力する機能を有している。
チャネル設定部22は、無線送受信部21で送受信する2.4GHz帯のチャネル番号CN2を設定するもので、このチャネル番号CN2は、干渉判定部24から与えられるチャネル変更信号CC2に従って、リモコン10側と同じ順番で循環して切り換えられるようになっている。
送受信制御部23は、無線送受信部21に対する送受信の動作制御と、干渉判定部24に対する動作制御、及びリモコン10側から受信した制御データRCDを本体制御信号CONとしてテレビ制御部25へ出力するものである。即ち、送受信制御部23は、動作制御信号ACTによって無線送受信部21を間欠動作させるようになっている。例えば、送受信制御部23は、動作制御信号ACTを50msだけ活性化させて無線送受信部21を動作状態にし、その後、動作制御信号ACTを250msの間非活性化させて無線送受信部21の動作を停止させる。この動作を300ms周期で繰り返すことにより、無線送受信部21による電力消費を抑えるようにしている。また、送受信制御部23は、無線送受信部21で受信した制御データRCDが自己宛か否かを判定し、自己宛であれば無線送受信部21に対して応答信号ACKを送信するように制御すると共に、自己宛の制御データRCDを本体制御信号CONに変換してテレビ制御部25に出力するようになっている。
干渉判定部24は、動作制御信号ACTによって無線送受信部21が動作を開始した直後のチャネル番号CN2の電界強度信号RSSIを取り込み、この電界強度信号RSSIのレベルに基づいて他の装置が同じ無線チャネルを使用しているか否かを判定するものである。即ち、電界強度信号RSSIが所定のレベル以上のときに、他の装置が同一の無線チャネルを使用していると判定する。この判定処理は、動作制御信号ACTに基づいて300ms周期で行われ、所定回数(例えば、80回)連続して電界強度信号RSSIが所定のレベル以上となった時に、干渉判定部24は妨害波が存在すると判断し、チャネル設定部22に対してチャネル変更信号CC2を出力するようになっている。
テレビ制御部25は、送受信制御部23から与えられる本体制御信号CONに基づいて、本体装置26の動作(電源のオン・オフ、受信チャンネル、音量の増減等)を制御するものである。
図2は、図1の遠隔制御システムで使用する無線チャネル配置図である。
この無線チャネル配置は、IEEE802.15.4で規定された2.4GHz帯のもので、チャネル11(2405MHz)からチャネル26(2480MHz)までの16チャネルであり、各チャネルは2MHzの帯域を占有し、隣接チャネルの中心周波数間隔は5MHzとなっている。なお図2には、同じ2.4GHz帯を使用する無線LANの占用周波数帯域を破線で示している。この図に示すように、チャネル11(2405MHz)、チャネル15(2425MHz)、チャネル20(2450MHz)、チャネル25(2475MHz)、及びチャネル26(2480)の5チャネルを使用すれば、無線LANとの干渉を回避できることが分かる。
図3は、図1の遠隔制御システムの動作を示すシーケンス図である。以下、この図3を参照しつつ、図1の動作の概要を説明する。
リモコン10及びテレビ20では、それぞれ初期設定によってチャネル設定部14,22におけるチャネル番号CN1,CN2が、共にチャネル11に設定される。
テレビ20側では、無線送受信部21が、送受信制御部23から与えられる動作制御信号ACTによって、300msの周期毎に50msだけ動作可能となり、チャネル11の受信状態となる。無線送受信部21で受信したチャネル11の信号レベルは、電界強度信号RSSIとして干渉判定部24に与えられる。
干渉判定部24は、動作制御信号ACTが与えられた後、一定時間(例えば、1ms後)が経過して無線送受信部21が安定した時点で、電界強度信号RSSIを閾値と比較するエネルギースキャンを行う。エネルギースキャンで、電界強度信号RSSIが所定のレベル以上のときに干渉波が存在すると判定してカウント値を1だけ増加させる。干渉波が検出されなければ、カウント値を0に戻す。
動作制御信号ACTが与えられている50msの間、無線送受信部21は受信状態となってリモコン10側からの制御データRCDを待ち続ける。そして、動作制御信号ACTが停止すると、無線送受信部21は250ms間の停止状態となり、一切の動作を停止する。
一方、リモコン10側では、操作部11のキーボタンが押されると、制御部12は操作部11から与えられる信号KEYに従ってテレビ20側へ送信するための所定フォーマットの制御データRCDを生成し、無線送受信部13に出力する。これにより、無線送受信部13は送信状態となり、チャネル設定部14で設定されたチャネル11を使用して制御データRCDを送信する。無線送受信部13は、制御データRCDを送信した後、直ちに同じチャネル11の受信状態に移行し、テレビ20側からの応答信号ACKの受信を待つ。
この時、テレビ20の無線送受信部21が停止状態であれば、応答信号ACKが戻ることはない。従って、リモコン10の制御部12は、制御データRCDを出力した後、テレビ20側からの応答信号ACKが一定時間(この場合、0.8ms)内に戻らないので、同じ制御データRCDを繰り返してテレビ20側へ送信する。同じ制御データRCDの送信は最大30回行われるので、その間(10ms×29回=290ms)にテレビ20の無線送受信部21は受信状態となり、リモコン10からの制御データRCDを受信する。
リモコン10からの制御データRCDを受信したテレビ20の送受信制御部23は、無線送受信部21を介して応答信号ACKをリモコン10側へ送信すると共に、その制御データRCDを本体制御信号CONに変換してテレビ制御部25に与える。これにより、本体装置26は、制御データRCDに基づく本体制御信号CONに従って遠隔制御される。一方、テレビ20側から応答信号ACKを受け取ったリモコン10では、制御データRCDの再送を停止する。
テレビ20側では、リモコン10からの制御データRCDの有無に拘らず、300msの周期毎に電界強度信号RSSIに基づいて干渉判定部24による干渉波の検出が行われる。ここで、所定回数(ここでは、80回)連続して干渉波が検出されると、その無線チャネル(この場合は、チャネル11)に妨害波が存在すると判断し、干渉判定部24は、チャネル設定部22に対してチャネル変更信号CC2を出力する。チャネル設定部22は、チャネル変更信号CC2が与えられると、チャネル番号CN2を予め定められた順番に従って、11から15に切り換える。これにより、テレビ20の無線送受信部21の送受信チャネルは、一方的にチャネル15に変更される。
その後、リモコン10側で操作部11のキーボタンが押されると、制御部12は操作部11から与えられる信号KEYに従って制御データRCDを生成し、無線送受信部13に出力する。これにより、無線送受信部13は送信状態となって制御データRCDを送信する。この時、リモコン10のチャネル設定部1にはチャネル11に設定されているので、テレビ20側の無線送受信部21は、たとえ動作状態であってもリモコン10からの制御データRCDを受信することはない。
従って、リモコン10は、同じ制御データRCDの送信を最大30回行っても、応答信号ACKを受信することができず、無応答と判定する。これにより、制御部12は、チャネル設定部14に対してチャネル変更信号CC1を出力する。チャネル設定部14は、チャネル変更信号CC1が与えられると、チャネル番号CN1を、予め定められた順番に従って、11から15に切り換える。これにより、リモコン10の無線送受信部13の送受信チャネルは、チャネル15に変更される。更に制御部12は、その切り換えたチャネル(即ち、チャネル15)で再び制御データRCDを出力する。この場合、リモコン10の送受信チャネル番号は、テレビ20の送受信チャネル番号と同じチャネル15となるので、リモコン10から送信される制御データRCDは、テレビ20側で受信され、テレビ本体26がこの制御データRCDに基づいて遠隔制御される。
図4は、図1のリモコン10の動作例を示すフローチャートである。
リモコン10は、ステップS11の初期設定によってチャネル設定部14のチャネル番号CN1が11に設定され、ステップS12で無線送受信部13に対する電力の供給が停止された後、ステップS13による操作部11のキー入力待ち状態に移行する。
操作部11のキーボタンから信号KEYが制御部12に出力されると、ステップS14において無線送受信部13に対する電力の供給が開始される。ステップS15において、制御データRCDの送信回数をカウントするためのカウンタnが0にリセットされた後、ステップS16において、制御部12で生成された制御データRCDが送信制御部13から無線チャネルを介してテレビ20側に送信され、ステップS17において、カウンタnの値が1だけ増加される。その後、ステップS18において、無線送受信部13は受信状態となり、テレビ20からの応答信号ACKを待つ。
ステップS19において、所定時間内にテレビ20からの応答信号ACKが受信されればステップS12へ戻る。所定時間内に応答信号ACKが受信されなければ、ステップS20でカウンタnの値が所定の値Nに達したか否かを判定する。カウンタnの値が所定の値Nに達していなければ、ステップS16へ戻って再び同じ制御データRCDを送信する。もしも、カウンタnの値が所定の値Nに達していれば、ステップS21においてチャネル変更信号CC1が出力され、チャネル設定部14のチャネル番号CN1が、予め定められた順番に従って切り換えられた後、ステップS15へ戻る。
このような処理の流れにより、チャネル設定部14のチャネル番号CN1は、N回同じ制御データRCDを送信しても応答信号ACKが得られないときに、予め定められた順番(11→15→20→25→26→11)に従って、サイクリックに切り換えられることになる。
図5は、図1のテレビ20の動作例を示すフローチャートである。
テレビ20は、ステップS31の初期設定によってチャネル設定部14のチャネル番号CN1が11に設定され、干渉波の連続検出回数をカウントするためのカウンタxが0にリセットされた後、ステップS32において動作制御信号ACTが活性化されて無線送受信部21が受信状態となる。ステップS33において、無線送受信部21から出力される電界強度信号RSSIが安定した時点で、この電界強度信号RSSIのレベルに基づいて干渉波の検出(エネルギースキャン)が行われる。
ステップS34において電界強度信号RSSIの信号レベルが一定値未満であれば、ステップS35でカウンタxの値を0にしてステップS36へ進み、所定時間(50ms)だけリモコン10からの制御データRCDの受信を待機する。もしも電界強度信号RSSIの信号レベルが一定値以上であれば、ステップS37へ進みカウンタxの値を1だけ増加させ、ステップS38でカウンタxの値が所定回数X(ここでは、80回)に達したか否かを判定する。カウンタxの値が所定回数Xに達していなければ、ステップS36へ進みリモコン10からの制御データRCDの受信を待機する。もしも、カウンタxの値が所定回数Xに達していれば、ステップS39においてチャネル変更信号CC2が出力され、チャネル設定部22のチャネル番号CN2が予め定められた順番に従って切り換えられる。そして、ステップS40でカウンタxの値が0にリセットされた後、ステップS33へ戻る。
ステップS36における受信待機で、動作制御信号ACTが活性化されている50msの間にリモコン10からの制御データRCDが受信されると、ステップS41において無線送受信部21が送信状態に切り換えられ、ステップS42においてリモコン10に対する応答信号ACKが送信される。応答信号ACKの送信後、ステップS43において無線送受信部21は再び受信状態に切り換えられ、ステップS44において送受信制御部23からテレビ制御部25に本体制御信号CONが出力され、本体装置26はこの本体制御信号CONに従って遠隔制御される。その後、ステップS45で動作制御信号ACTが非活性化され、無線送受信部21の動作は停止する。そして、ステップS46において250msの省電力状態となる。250msの省電力状態が経過すると、ステップS32へ戻り、動作制御信号ACTが活性化されて無線送受信部21が再び受信状態となる。
また、ステップS36での受信待機状態が50ms経過した場合には、ステップS45へ進み、動作制御信号ACTが非活性化され、無線送受信部21の動作は停止する。そして、ステップS46において250msの省電力状態となり、その後ステップS32へ戻り、動作制御信号ACTが活性化されて無線送受信部21が再び受信状態となる。
以上のように、本実施例の遠隔制御システムは、次のような利点がある。
(1) 送受信チャネルとして、無線LANからの干渉が少ないチャネルを選択して使用するようにしているので、妨害波の影響を受けることが少ない。
(2) 一定回数連続して干渉波が検出されたときに、送受信チャネルを一定の順番で切り換えるようにしているので、妨害波の影響を回避することができる。
(3) リモコン10の無線送受信部13はキーボタンの操作がないときには省電力モードとなり、テレビ20の無線送受信部21は間欠受信動作によって省電力モードとなるように構成されているので、無駄な電力消費を抑えることができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されず、種々の変形が可能である。この変形例としては、例えば、次のようなものがある。
(a) リモコン10は、操作部11のキーボタンの操作に基づいて無線送受信部13に対する電力供給を制御しているが、省電力モードの制御方法はこれに限定されない。また、テレビ20側でも省電力モードを使用しているが、待ち受け電力があまり大きくない場合は、省電力モードを使用しなくても良い。
(b) リモコン10に、テレビ20側からの応答信号ACKが受信されたことを表示する表示部を設けても良い。
(c) 例示した無線周波数、時間、回数等は一例であり、適用するシステムに合わせて適切に設定することができる。本実施例では、5つのチャネルを順番に切り換えるようにしているが、例えば2つのチャネルを交互に切り換えるようにしても良い。
(d) テレビ20側で一方的に送受信チャネルが切り換えられて、リモコン10が孤立状態となった場合に、リモコン10は、IEEE802.15.4に準拠したオーファン・スキャンを行うようにしても良い。オーファン・スキャンは、リモコン10から送受信チャネルとして使用するチャネル11,15,20,25,26を順番に指定してオーファン通知コマンドを順次送信するものである。テレビ20側では、オーファン通知コマンドを受信した場合に、過去に接続していた記録があれば、その受信したチャネルを使用して応答コマンドを返す。これにより、リモコン10は、テレビ20側で現在使用しているチャネル番号を知り、そのチャネルに送受信チャネルを切り換えることができる。
(e) 所定回数(例えば、80回)連続して干渉波が検出されたときに妨害波が存在すると判断しているが、過去N回(但し、Nは予め定められた複数)の電界強度信号の内で所定レベルを超えた割合が一定値(例えば、80%)以上の場合に、妨害波が存在すると判断しても良い。
(f) リモコン10の操作部11にLED(発光ダイオード)等の表示器を設け、テレビ20側から応答信号ACKを受信したときにこのLEDを点灯するようにしても良い。
本発明の実施例を示す遠隔制御システムの構成図である。 図1の遠隔制御システムで使用する無線チャネル配置図である。 図1の遠隔制御システムの動作を示すシーケンス図である。 図1のリモコン10の動作例を示すフローチャートである。 図1のテレビ20の動作例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 リモコン
11 操作部
12 制御部
13,21 無線送受信部
14,22 チャネル設定部
23 送受信制御部
24 干渉判定部
25 テレビ制御部
26 本体装置

Claims (3)

  1. 遠隔制御器から離れた位置に存在する制御対象装置の動作を電波を介して制御する遠隔制御システムであって、
    前記遠隔制御器は、
    複数のキーボタンを有し、押下されたキーボタンに応じた信号を出力する操作部と、
    前記操作部から与えられる信号に基づいて前記制御対象機器に送信する制御データを生成して出力した後、該制御対象機器からの応答信号を監視して一定時間内に応答があれば動作を終了し、一定時間内に応答が無い場合には該応答信号を得るまで同じ制御データを一定回数繰り返して出力し、該制御データを一定回数送信したにも拘らず該応答信号が得られないときには、第1のチャネル変更信号を出力した後、再び該制御データを出力する制御部と、
    前記第1のチャネル変更信号に基づいて前記制御対象装置との間の通信で使用する電波のチャネル番号を予め定められた順番で切り換えて出力する第1のチャネル設定部と、
    前記第1のチャネル設定部で指定されたチャネル番号の電波を使用して前記制御データを送信すると共に、該チャネル番号の電波で送られて来る前記応答信号を受信する第1の無線送受信部とを備え、
    前記制御対象装置は、
    遠隔制御の対象となる本体装置と、
    第2のチャネル変更信号に基づいて前記遠隔制御器との間の通信で使用する電波のチャネル番号を前記第1のチャネル設定部と同じ順番で切り換えて出力する第2のチャネル設定部と、
    一定周期で与えられる動作制御信号によって間欠的に起動され、前記第2のチャネル設定部で指定されたチャネル番号の電波の受信レベルを示す電界強度信号を出力すると共に該チャネル番号の電波で送られて来る前記制御データを受信し、該チャネル番号の電波で前記応答信号を送信する第2の無線送受信部と、
    前記動作制御信号を周期的に出力すると共に、前記第2の無線送受信部で受信した前記制御データに基づいて前記本体装置に対する本体制御信号を出力し、該制御データに応じて前記応答信号を生成して前記第2の無線送受信部に与える送受信制御部と、
    前記動作制御信号が与えられる度に前記第2の無線送受信部から出力される前記電界強度信号のレベルを判定し、該電界強度信号が所定レベルを連続してM回(但し、Mは予め定められた複数)超えた場合、または、過去N回(但し、Nは予め定められた複数)の電界強度信号の内で該所定レベルを超えた割合が一定値以上の場合に、前記第2のチャネル変更信号を出力する干渉判定部とを備えた、
    ことを特徴とする遠隔制御システム。
  2. 前記第1及び第2のチャネル設定部は、IEEE802.15.4で規定される2.4GHz帯の電波のチャネル番号11,15,20,25,26の内の2つ以上を所定の順番で循環して切り換えることを特徴とする請求項1記載の遠隔制御システム。
  3. 前記第1及び第2のチャネル設定部は、IEEE802.15.4で規定される2.4GHz帯の電波のチャネル番号11,15,20,25,26をこの順番で循環して切り換えることを特徴とする請求項1記載の遠隔制御システム。
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