JP2009266401A - 柔軟配線構造体、柔軟電子部品及びその製造方法 - Google Patents

柔軟配線構造体、柔軟電子部品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多彩な動きに対して追随して変形し、断線しにくい柔軟配線構造体及び、柔軟な電子部品を提供すること。
【解決手段】少なくとも1本以上の伸縮性を有する導線が柔軟性を有する樹脂成型体と一体化した柔軟配線構造体であって、該伸縮性を有する導線が、
(1)柔軟配線構造体に対しその伸張方向で1.2倍以上の伸長時長さを有し、
(2)電気伝導体細線(直径d)を1本以上集合した集合線である
ことを特徴とする柔軟配線構造体。
【選択図】なし

Description

本発明は、柔軟な配線構造体及び柔軟な電子部品に係わるものである。
フレキジブルな配線構造体として、フレキシブル配線基盤が広く使用されているが(例えば 特許文献1)、これは、曲げに対して容易に変形できるものであるが、伸縮性が無く、ロボット分野などで要求される高い柔軟性を満足するものではなかった。
また、柔軟な配線構造体として、特許文献2に、伸縮性を有する基材に、導電性粒子を連続的に含ませて、配線とする方法が開示されている。
しかし、この配線構造体も伸縮により電気抵抗が大きく変化し、実用性に乏しいものであった。
また、特許文献3に導電線網をメッシュ状または網目状に配列する方法が開示されているが、我々の知見では、この方法では伸縮性が乏しく、断線しやすいという欠点がある。
一方 近年ロボット分野の開発が盛んに行われているが、ロボットの皮膚を作るために、様々な研究がなされている。
いうまでもなく、ロボットの皮膚は人間の皮膚を目指したものであるが、これは、多彩な方向に対して柔軟な動きをすることが重要である。
すなわち、多彩な動きに対して柔軟性を発揮し、繰り返しの変形に対しても、断線することが少ない配線構造体及び柔軟な電子部品が求められている。
特開平5−267396号公報 特開2007−173226号公報 特開2007−23464号公報
本発明は、多彩な動きに対して追随して変形し、断線しにくい柔軟配線構造体及び、柔軟な電子部品に関するものである。
本発明者は、多彩な動きに追随して変形し、断線しにくい配線構造体を得るために鋭意検討した結果、該配線構造体の少なくとも1本以上の導線が電気伝導体細線(直径d)を1本以上集合した集合線であり、当該導線の屈曲部分が曲率半径2d以上の円弧からなる曲線で構成され、柔軟性を有する樹脂成型体と一体化していることで達成できることを見出し本発明に至った。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.少なくとも1本以上の伸縮性を有する導線が柔軟性を有する樹脂成型体と一体化した柔軟配線構造体であって、該伸縮性を有する導線が、
(1)柔軟配線構造体に対しその伸張方向で1.2倍以上の伸長時長さを有し、
(2)電気伝導体細線(直径d)を1本以上集合した集合線である
ことを特徴とする柔軟配線構造体。
2.前記電気伝導体細線が、直径(d)0.1mm以下であることを特徴とする上記1に記載の柔軟配線構造体。
3.前記柔軟性を有する樹脂成型体が、破断伸度20%以上であり、かつ20%伸長時回復率が50%以上であることを特徴とする上記1又は2に記載の柔軟配線構造体。
4.前記伸縮性を有する導線が、絶縁されていることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の柔軟配線構造体。
5.前記伸縮性を有する導線の屈曲部分が、曲率半径2d以上の円弧からなることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の柔軟配線構造体。
6.前記伸縮性を有する導線が、曲率半径2d以上のコイル形状であることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の柔軟配線構造体。
7.上記1〜6のいずれかに記載の柔軟配線構造体と電子部品とが接続され、一体化されていることを特徴とする柔軟電子部品。
8.前記電子部品が、電力供給機能、センシング機能、デスプレイ機能、スイッチ機能、演算機能のいずれか又はそれらの組み合わせを持つものであることを特徴とする上記7に記載の柔軟電子部品。
9.導線を弾性体に捲回した構造を有する糸状導線を所定の位置に配置し、弾性樹脂により、糸状導線と弾性樹脂とを一体化し、柔軟性を有する樹脂成型体とすることを特徴とする柔軟配線構造体の製造方法。
10.導線を弾性体に捲回した構造を有する糸状導線と所定の電子機器とを接続した後、所定の位置に配置し、弾性樹脂により糸状導線と所定の電子機器とを一体化し、柔軟性を有する樹脂成型体とすることを特徴とする柔軟電子部品の製造方法。
本発明の柔軟配線構造体は、多彩な動きに対して追随して変形し、繰り返し変形しても断線しにくい画期的な配線構造体及び柔軟な電子部品である。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明の柔軟配線構造体は、少なくとも1本以上の伸縮性を有する導線が柔軟性を有する樹脂成型体と一体化した柔軟配線構造体であって、該伸縮性を有する導線が、
(1)柔軟配線構造体に対しその伸張方向で1.2倍以上の伸長時長さを有し、
(2)電気伝導体細線(直径d)を1本以上集合した集合線である
ことを特徴とする柔軟配線構造体である。
本発明の柔軟配線構造体には、導線が、少なくとも1本以上含まれていることが必要である。多くの電子機器は2本以上の導線により結線されるため、2本以上含まれることが好ましい。
本発明の柔軟配線構造体は、各々の導線が、構造体の伸張方向に対して、1.2倍以上の伸長時長さが含まれていることが必要である。これ以下の場合は、伸張変形が困難となり、本発明の目的を達成することができない。
本発明の柔軟配線構造体は、各々の導線が、電気伝送体細線を1本以上集合した集合線であることが必要である。好ましくは2本以上である。
電気伝導体細線(以下導体細線という)は、直径0.1mm以下であることが好ましい。
導体細線直径が、0.1mmより大きい場合は、剛直な導線となり、配線構造体の柔軟性を阻害しやすく、かつ、断線しやすくなる。
直径の下限は特に無いが、一般に0.01mm以下の単線は製造が難しい。
集合本数は、少なくとも1本が必要で、好ましくは2本以上である。
細線の集合線とすることで、可撓性を向上させることができる。
さらに、2本以上の電気伝導体細線の集合線からなる導線を用いることで、部分的な断線を抵抗値で検知することもでき、実用上好都合である。
樹脂成型体の破断伸度は20%以上であり、かつ20%伸張回復率が50%以上であることが必須である。これらを満足しない場合、樹脂成型体は変形により破断するか、または
、変形後回復せず、実質的な柔軟性を発現することができない。
配線構造体または、柔軟電子部品の中に含まれる導体線は絶縁されていることが好ましい。
あらかじめ絶縁された電気伝導体細線を用いても、導線として絶縁されていても、配線構造体または柔軟電子部品として絶縁されていても良い。
絶縁されていない導線は、漏電や、感電の危険性があり、実用に適さない。
本発明の柔軟配線構造体は、各々の導線が、少なくとも1箇所以上、当該柔軟配線構造体の伸張方向に対し、方向が変化した屈曲部分からなる伸縮部を有することが必要である。
1箇所以上の屈曲部部分からなる伸縮部を有していれば、その形態は特に限定されるものではない。
例えば、所謂ジグザグ形態、コイル形態、直線とジグザグ形態が混在した形態、直線及びまたはジグザグ形態とコイル形態が混在した形態などさまざまな形態を取ることができる。
繰り返し伸張に対し、耐久性を高めるために、伸縮部の屈曲部分が、曲率半径2d以上の円弧から構成されることが好ましい。 曲率半径が2d以下の場合、屈曲により断線しやすくなる。
曲率半径の上限は無いが、曲率半径が20mm以上の場合は、配線の占有する領域が大きくなり好ましくない。
屈曲部の曲率半径がまちまちの場合,変形時に応力が一部に集中しやすくなり断線しやすくなる傾向があり、一定の曲率半径の円弧であることが好ましい。
平面で一定の曲率半径を持つ導線を得るためには、経編、丸編、横編等の編成技術を利用する方法が挙げられる。
経編の場合は、合成繊維等の繊維により地組織を編成すると共に、導線を少なくとも1枚の筬から供給して、地組織の間に挿入編みする方法が好ましく用いられる。
挿入編みする場合は、1針から10針までの振り幅による挿入編みにより、デンビやコード、鎖編等の地組織に、導線を挿入していくことが好ましい。導線は、隣り合う導線が接触しない様に一定間隔を空けた状態で挿入される必要がある。
挿入編みに用いる導線は、整経機上でビームに引き揃えられていても良く、又、クリールから直接、経編機のガイドに供給されても良い。
尚、導線は合成繊維等の繊維によりカバーリング等の被覆がされていたり、合成樹脂等により表面コーティングされていることが、導線自身の損傷を減らし、又、編機のガイド等の摩耗を低減する上で好ましい。
又、丸編や横編の場合は、合成繊維等の繊維によりカバーリング等の被覆がされていたり、合成樹脂等により表面コーティングされた導線を、一定間隔を空けて天竺編等により針に供給して、合成繊維等の繊維から成る地組織に編み込んでいく方法が好ましく用いられる。
立体で曲率半径が一定の曲線を得るには、コイル形状とすることができる。
コイル形状は、3次元の全ての方向の変形に対して容易に追随でき、繰り返し伸縮に対して劣化が少なく、特に好ましい。コイル形状は、カバーリングマシーン、製紐機等の捲回機構を持つ装置を用いて、弾性円筒体(伸縮性を持つ糸条体)を芯にして、周囲に導線を捲回するか、または、導線をコイリングマシーンによりコイリングして得ることができる。
弾性円筒体を芯にして導線を捲回することで電気伝導体細線の2本以上の集合線からな
る導線を容易にコイリングすることができる。
導線は曲率半径2d以上のコイル形状であることが好ましい。曲率半径が2d未満の場合は伸縮しにくく、また伸縮により導体線が断線しやすくなる。より好ましくは3d以上である。
弾性円筒体は、弾性長繊維のみで構成されても、弾性長繊維の伸縮性を阻害しない他の物体が混在して構成されてもよい。
弾性長繊維としては、ポリウレタン系弾性長繊維、天然ゴム系弾性長繊維、合成ゴム系弾性長繊維等を用いることができる。
本発明の柔軟配線構造体は、柔軟性を有する樹脂と一体化していることが必要である。一体化とは、変形に対して樹脂と導線が連動して動く状態を言う。樹脂表面に接着されていても、樹脂内部に埋設されていてもよい。剥離しにくいと言う点で、導線の表面が樹脂により覆われている状態が好ましい。
成型体は、任意の型枠に弾性樹脂を挿入して、固化することで得ることができる。形状は、フィルム状、シート状、ブロック状、など種々の形態をとることができる。フィルム状、シート状は、柔軟性を発揮しやすく好ましい。
ブロック状とする場合は、発泡や、部分的な空隙(切り込みなど)を設けるなどして柔軟性を高めることを推奨する。
高い柔軟性を求める場合は、スチレンブタジエン系、天然ゴム系、ウレタン系を使用することが好ましい。
柔軟性と耐久性のバランスからは、シリコン系が推奨される。
耐薬品性や、耐熱性にすぐれるものとしては、クロロプレン系や、オレフィン系などが好ましい。
あらかじめ弾性円筒体に捲回された導線または、コイリングされた導線を、これを所定の容器にセットし、柔軟性樹脂により一体化させることにより本発明の柔軟配線構造体を得ることができる。
弾性樹脂との一体化時に均一な曲率を保持することが好ましい。
不均一な状態で一体化させると、変形時に不均一な部分に応力が集中しやすく、断線の原因となる傾向がある。
絶縁を施すには、導体細線に絶縁性の被覆を行なうことも、導線に絶縁性の被覆を行なうことも、さらに、絶縁性の柔軟性樹脂と一体化することにより、絶縁性を発現させることもできる。
柔軟性の樹脂は、変形により、部分的な欠点が生じても絶縁性を確保するために、導体細線または、導線にあらかじめ絶縁被覆しておくことが好ましい。
弾性円筒体と導線と弾性樹脂は、相互に一体化することが好ましい。このためには、弾性円筒体、導線、弾性樹脂が相互に接着性が良好なものを選定することができる。弾性体、導線表面、弾性樹脂が全て同質の材料からなるものは、親和性が高く特に好ましい。その一例として、ポリウレタン弾性長繊維に、ウレタンエナメル線を捲回し、全体をポリウレタン樹脂で覆うものをあげることができる。弾性樹脂をポリウレタン弾性長繊維と同一のポリウレタンとすることで、成型時にポリウレタン弾性長繊維が溶解し、ポリウレタン樹脂と完全に一体化した成型体を得ることもできる。
弾性樹脂は、軽量化や、柔らかさを発現させるため、発泡させてもよい。
発泡方法は、公知の方法から任意に選択することができる。
例えば、ポリウレタンの場合、水を含んだ2液混合系の発泡ポリウレタン原料を用いることで、容易に発泡させることができる。
柔軟配線構造体と電子部品は電気的に接続され、かつ、一体化していることが好ましい
。電気的に接続されていなければ、電子部品は動作しないことは自明である。一方電子部品と配線構造体は弾性樹脂により一体化していることが好ましい。一体化されることにより、配線と電子部品は連動して動くようになる。このため、接続部が断線しにくくなり繰り返し変形をても断線しない耐久性にすぐれた柔軟電子部品を得ることができる。
電子部品は、電力供給機能、センシング機能、デスプレイ機能、スイッチ機能、演算機能のいずれかの機能を持ったものを用いることができる。
電力供給機能を持つものは、所謂バッテリーなどである。センシング機能を持つもの所謂センサー類であり、例として、圧力センサー、加速度センサー、方位センサー、温度センサー、湿度センサー、赤外線センサー、電圧センサー、電流センサー、周波数センサー、振動センサーなどを挙げることができる。
デスプレイ機能を持つものは、発光ダイオードなどがある。
演算機能を持つものは、所謂ICチップ等がある。
柔軟配線構造材と電子部品が、接続され、一体化されている柔軟電子部品は、ロボットの皮膚や、筋電測定機器、心電測定機器、脳波測定機器、脈拍測定機器、血液中溶存酸素測定機器などのバイタルケア機器や、その他の身体装着電子機器をはじめ、柔軟デスプレイ、柔軟キーボードの配線として、好適である。他に、データグローブ、モーションキャプチャー、ウエアラブルコンピュータ、スマートテキスタイル分野でも用いることができる。
このほか、形態変形追随性が求められるあらゆる用途に使用することができる。
いずれの場合も、柔軟配線構造体と、電子機器が一体化されていることが重要である。
電子機器と柔軟配線構造体は、柔軟な樹脂状物で一体化されていることが望ましい。 好ましくは、全面が覆われているものを推奨する。
全面が樹脂状物で覆われることにより、全体として変形追随し易くなり、柔軟性や、伸縮性を阻害しにくく、また、剥離する危険性が低減する。
伸縮性を有する導線であれば、任意の導線を用いることができる。
コイリングマシーンで導線をコイル形状としたものを用いることもできるが、2本以上の細線の集合線をコイリングすることができないため、1本の細線にならざるを得ないという制約がある。また、当該導線は、外部から力が加わると容易に変形するため、弾性樹脂に一体化させるまでの取り扱いに細心の注意が必要となる。
これに対し、あらかじめ弾性体に導線を捲回した構造のものは、細線の集合線からなる導線をコイル形状とすることができ、かつ取り扱い性に優れており好ましい。
一体化を高めるためには、導線が捲回された当該弾性体と一体化で用いる弾性樹脂が同質であることが好ましい。好適な素材としてはポリウレタンを挙げることができる。
柔軟配線構造体と電子機器を一体化した柔軟電子部品は、導線を弾性体に捲回した構造を有する糸条導線と所定の電子機器を接続した後、所定の形状の型の所定の位置に配置し、流動性を持った弾性樹脂前駆体を流し込み、溶媒の乾燥、熱または、混合による化学反応の促進、または、冷却により固化させることにより得ることができる。
導線が捲回されていた弾性体が溶解し、一体化処理の弾性樹脂と均一な構造体とすることは、柔軟性及び耐久性の点で特に好ましい。
以下本発明を実施例及び比較例に基づいて説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
本発明で用いた評価方法は以下の通りである。
1)導線長さ比
あらかじめ測定した柔軟配線構造体の長さをAcmとした。
当該柔軟配線構造体を燃焼または溶解して弾性樹脂を取り除き取り出した導線を各々引き伸ばして測定した長さをBcmとした。
次式により導線長さ比を求めた。
導線長さ比=B/A
2)曲率半径
単位円弧を切り出し、拡大写真を撮影し、2本の垂線の交差する点より曲率半径r(mm)を求めた。
3)20%伸長回復率
テンシロン引っ張り試験器を用い、長さ200mmの配線構造体を、チャック間距離100mm、引っ張り速度100mm/minで20mmまで引っ張り、リターンさせ、引っ張り荷重がゼロとなった点までの距離(Lr)を求め、次式により求めた。
20%伸長回復率(%)=100*(100−Lr)/100
=100−Lr
4)繰り返し伸長試験
長さ200mmの配線構造体をデマッチャー試験器
(タケモトシステムズ有限会社製)に、把持長100mmで把持し、最大伸長距離20mmに設定し、210回/minで伸長を繰り返した。
所定回数伸長前後に、伸長距離をゼロとした状態で当該配線構造体の両端の電気抵抗を測定し、下記にて判定した。
1000回伸長前後で電気抵抗値が20%以上異なる。 : ×
1000回伸長前後で電気抵抗値の変化が20%未満で10000回伸長後の電気抵抗値の変化が20%以上である。 : △
10000回伸長前後で電気抵抗の変化が20%未満である。 : ○
100000回伸長前後で電気抵抗値の変化が20%未満である。: ◎
5)電気抵抗測定
長さ200mmの配線構造体をテンシロン測定機を用い、チャック間距離100mmで把持した後両端の電気抵抗を求めた。続いて、所定距離伸長し、各々の伸長状態下で電気抵抗を求めた。
[実施例1、2]
ポリウレタン弾性長繊維940dt(旭化成せんい(株)製、商品名;ロイカ)を芯にして、伸張倍率3倍下で所定のエナメル線(2UEW((有)竜野電線))からなる銅細線集合線を捲回し、伸縮性導体を得た。
この伸縮性導体を30cmずつ切断し、0.5cm間隔で並べて把持し、ステンレス製トレイ中に入れた。続いて、伸縮性導体が露出しないようになるまで、ポリウレタン原液(ポリウレタン弾性長繊維をDMAC中で溶解したもの)を入れ、80℃下で2時間乾燥し、本発明の柔軟配線構造体を得た。
[比較例1]
所定のエナメル線を直線のまま容器にセットし、実施例1と同様にポリウレタンで一体化した。
実施例1〜2及び比較例1の試料を所定のサイズに切断し、各種の評価を行い、その結果を表1に記載した。
この結果から、実施例1〜2は繰り返し伸張で断線せず、伸縮しても抵抗値の変化が無く、すぐれた配線構造体であることがわかる。
Figure 2009266401
[実施例3]
小型薄膜白金センサー(EL−700−U)の端子(2箇所)に2本の伸縮性導体線(実施例1で得たもの)を接続した。弛緩状態で30cmの配線距離をおいて、配線の端を端子(PS−51NH朝日電気(株)製)にハンダ付けをした。
この両端を接合された電子部品を容器に入れ、端子の一部が露出するようにして、ポリウレタン(ランドソーバー(ユニマテック(株)製))により一体化を行った。 白金センサーを含み、配線部分距離が30cmとなるように、試料を切り出し、柔軟電子部品を得た。
[比較例2]
実施例1で得た配線構造体の配線部分距離30cmの一端に、白金センサー、他端に端子(PS−51NH朝日電気(株)製)を接続し、電子部品を得た。
実施例3と、比較例2の電子部品の中央部をデマッチャー試験機に把持し、ストローク頻度3回/秒、最大伸張20%で、1000回繰り返し伸張を行った。
伸縮試験前後に、端子に抵抗計をつなぎ、抵抗を計測したところ、比較例2は、白金センサーと配線の接合部が切断し、抵抗値が測定できなかった。実施例3の白金センサーは、繰り返し試験後も配線との接合部分の断線がなく、抵抗値を測定できた。このように本発明の柔軟電子部品は強い変形を受けても作動するものであった。
本発明の柔軟配線構造体は、多彩な動きに対して追随して変形し、繰り返し変形しても断線しにくい画期的な配線構造体及び柔軟な電子部品である。

Claims (10)

  1. 少なくとも1本以上の伸縮性を有する導線が柔軟性を有する樹脂成型体と一体化した柔軟配線構造体であって、該伸縮性を有する導線が、
    (1)柔軟配線構造体に対しその伸張方向で1.2倍以上の伸長時長さを有し、
    (2)電気伝導体細線(直径d)を1本以上集合した集合線である
    ことを特徴とする柔軟配線構造体。
  2. 前記電気伝導体細線が、直径(d)0.1mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の柔軟配線構造体。
  3. 前記柔軟性を有する樹脂成型体が、破断伸度20%以上であり、かつ20%伸長時回復率が50%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の柔軟配線構造体。
  4. 前記伸縮性を有する導線が、絶縁されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の柔軟配線構造体。
  5. 前記伸縮性を有する導線の屈曲部分が、曲率半径2d以上の円弧からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の柔軟配線構造体。
  6. 前記伸縮性を有する導線が、曲率半径2d以上のコイル形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の柔軟配線構造体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の柔軟配線構造体と電子部品とが接続され、一体化されていることを特徴とする柔軟電子部品。
  8. 前記電子部品が、電力供給機能、センシング機能、デスプレイ機能、スイッチ機能、演算機能のいずれか又はそれらの組み合わせを持つものであることを特徴とする請求項7に記載の柔軟電子部品。
  9. 導線を弾性体に捲回した構造を有する糸状導線を所定の位置に配置し、弾性樹脂により、糸状導線と弾性樹脂とを一体化し、柔軟性を有する樹脂成型体とすることを特徴とする柔軟配線構造体の製造方法。
  10. 導線を弾性体に捲回した構造を有する糸状導線と所定の電子機器とを接続した後、所定の位置に配置し、弾性樹脂により糸状導線と所定の電子機器とを一体化し、柔軟性を有する樹脂成型体とすることを特徴とする柔軟電子部品の製造方法。
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