JP2009266115A - データ復旧方法、プログラムおよびデータ復旧装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フラッシュメモリ3のデータを更新する際、更新データに識別子を付加した保持データを生成して、主記憶装置2の複写領域23に格納し、OS22の障害発生時に主記憶装置2の複写領域23および退避領域24をフラッシュメモリ3へ格納し、前記OS22の再起動時に前記識別子232’を基に保持データ231’を抽出し、保持データ231’に含まれる差分データ241を抽出し、抽出した差分データ241を前記主記憶装置2の退避領域24へ格納することを特徴とする。
【選択図】図7
Description
特許文献1では、障害発生時以外のデータの格納や、フラッシュメモリにおける他のデータの中からメモリダンプデータをどのように抽出するかに関する方法に言及していない。
図1は、本実施形態に係るデータ復旧装置の構成例を示すブロック図である。
データ復旧装置1は、バスによって相互に接続した、主記憶装置2と、補助記憶装置としてのフラッシュメモリ3(不揮発性半導体メモリ)と、CPU(Central Processing Unit)4とを有してなる。
主記憶装置2には、本実施形態に係るデータ復旧処理を行うデータ復旧処理部21と、OS22とが展開されている。また、主記憶装置2には、フラッシュメモリ3のデータを更新する際に生成されるフラッシュメモリ3内のデータ(元データ31)と更新後データとの差分である差分データ241が格納される退避領域24が予め設けられ、さらに更新後データに識別子232が付加された保持データ231が格納される複写領域23が予め設けられている。なお、元データ31と、更新後データと、差分データ241とは、例えば、フラッシュメモリ3から元データ31を読出し、加筆する作業を行った場合は、図2(a)のような関係になる。
図2(b)は、本実施形態に係る保持データの構成例を示す図である。保持データ231は、図1における主記憶装置2の複写領域23に格納されるデータである。
保持データ231は、識別子232と、更新後データ(更新内容のデータ)のデータ本体236とを有してなる。識別子232は、OS22(図1)の再起動時に、検索のためのキーとなる検索コード233、データ名234およびデータのサイズ235とを有してなる。
次に、図3から図5に沿って本実施形態に係るアプリケーション25によるデータ更新時の処理を説明する。なお、図3および図4で、該処理の概略を説明し、図5において該処理のフローチャートを説明することとする。
まず、図3において、フラッシュメモリ3には元データ31が格納されているが、アプリケーション25が、この元データ31を更新するときの処理を説明する。このとき、退避処理部222は、更新後のデータ(更新後データ)と、元データ31との差分データ241を生成し、フラッシュメモリ3ではなく、この差分データ241を退避領域24に書込む(S101)。つまり、差分データ241と元データ31とを合わせることで、更新後データとなる。データ更新監視部213は、アプリケーション25の動作を監視しており(S102)、アプリケーション25によるフラッシュメモリ3のデータ更新が検知されると、データ更新が行われた旨をデータ複写部212に通知する(S103)。
図3のステップS103において、通知を受けたデータ複写部212は、退避処理部222に更新後データ(つまり、主記憶装置2の差分データ241と、フラッシュメモリ3の元データ31とを合わせたデータ)をデータ複写部212自身に送るよう指示する。指示を受けた退避処理部222は、退避領域24の差分データ241と、フラッシュメモリ3の元データ31とを読込んだ上で、これらのデータを合わせて更新後データを生成すると、生成した更新後データをデータ複写部212へ送る(S110)。
更新後データを送られたデータ複写部212は、この更新後データに識別子232を付加して保持データ231を生成し、生成した保持データ231を主記憶装置2の複写領域23へ書込む(S111)。
図5は、本実施形態に係るアプリケーションによるデータ更新時の処理の流れを示すフローチャートである。前記したように図5は、図3および図4で説明した処理をフローチャートにまとめたものである。
まず、データ複写部212は、データ更新監視部213からデータ更新が行われた旨の通知があるか否かを判定する(S151)ことによって、データ更新監視部213からの通知を待機する。
ステップS151の結果、通知がない場合(S151→No)、データ復旧処理部21は、ステップS151へ処理を戻す。
次に、図6を参照して、本実施形態に係るOS22障害発生時の処理を説明する。
図6は、本実施形態に係るOS障害発生時の処理の概略を示す図である。図6において、図3および図4と同様の構成要素に対しては同一の符号を付して説明を省略するが、図6において破線で示されている構成は、OS22の障害により停止状態となっている構成要素であることを示す。
OS22の障害が発生すると、OS22において標準的に備わっているメモリダンプ部221以外の各部は停止状態となる。このとき、OS22のメモリダンプ部221は、主記憶装置2の複写領域23および退避領域24を含む主記憶装置2のデータをまるごとフラッシュメモリ3へコピー(メモリダンプ)する(S201)。メモリダンプ部221によってフラッシュメモリ3へメモリダンプされたデータをメモリダンプデータ32と記載する。メモリダンプデータ32は、主記憶装置2における複写領域23および退避領域24のコピーも含まれたものであるので、識別子232’が付加されている保持データ231’を格納している複写領域23’と、差分データ241’を格納している退避領域24’とを有する。
前記したように、図6に示す処理は、OS22において標準的に備わっている機能を利用して行われる処理である。
次に、図7および図8に沿ってOS22の再起動時における処理を説明する。まず、図7で該処理の概略を説明し、図8で該処理のフローチャートを説明することとする。
OS22が再起動されると、これに伴いデータ復旧処理も再起動される。
すると、OS22の再起動を検知したデータ抽出部211は、フラッシュメモリ3内のメモリダンプデータ32内の識別子232’(具体的には、検索コード233(図2))を検索することによって、メモリダンプデータ内の保持データ231’を検出する。データ抽出部211は、保持データ231’を検出すると、識別子232’に格納されているサイズ235(図2)を基に、メモリダンプデータ32から保持データ231’におけるデータ本体236(図2に示す更新後データ)を切り出す(S301)。そして、データ抽出部211は、保持データ231’の識別子232’に格納されているデータ名234(図2)を基に保持データ231’と対である元データ31を特定し、保持データ231’から切り出したデータ本体236を退避処理部222に送り、元データ31に上書きするよう、退避処理部222に指示する(S302)。指示を受けた退避処理部222は、データ本体236(図2)と、元データ31との差分データ241を生成し、生成した差分データ241を退避領域24へ格納する。
この後、データ抽出部211は、メモリダンプデータ32の保持データ231’から識別子232’をクリアする。
なお、フラッシュメモリ3内のすべての保持データ231’について、以上の処理を終了したとき、フラッシュメモリ3のメモリダンプデータ32を削除してもよい。
図8は、本実施形態に係る再起動時の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、データ抽出部211は、フラッシュメモリ3内の検索コード233を検索する(S351)。
そして、データ抽出部211は、検索コード233が検出できたか否かを判定する(S352)。
ステップS352の結果、検索コード233が検出できなかった場合(S352→No)、データ抽出部211は、処理を終了する。このとき、データ復旧処理部21が、メモリダンプデータ32を削除してもよい。
ステップS352の結果、検索コード233が検出できた場合(S352→Yes)、データ抽出部211は、該検索コード233に付随しているデータ名234と、データのサイズ235とを主記憶装置2に読み込む(S353,S354)。
退避処理部222は、ステップS356でデータ抽出部211から送られた本体データ236を主記憶装置2上に読出し、フラッシュメモリ3の元データも主記憶装置2上に読出した上で、差分データ241を生成し、生成した差分データ241を退避領域24へ書込む。
次に、データ抽出部211は、同じ保持データ231’に対して同様の処理を行わないようにするため、メモリダンプデータ32において処理の対象となっている識別子232をクリアした(S357)後、他の検索コード233の検索を開始し(S358)、データ復旧処理部21は、ステップS352へ処理を戻す。
図9は、本実施形態に係るデータ復旧処理の流れを示すシーケンス図であり、図10は、各時刻におけるデータの状態を示す表である。
なお、図10において「A」はフラッシュメモリ3に格納されている元データ31を示し、「a」が差分データ241を示す。つまり「A+a」で更新後データを示すこととなる。そして、「b」が識別子232を示す。つまり、「bA+a」で識別子232がついた保持データ231を示す。また、図10において「−」は、データが格納されていないことを示す。そして、図10における時刻は、図9に示す各時刻501〜505に相当するものであり、図10のアプリケーションの項目は、アプリケーション25から見たデータの状態を示している。さらに、図9における各部の符号は、図3に準ずるものとし、説明を省略する。
まず、アプリケーション25によるデータの更新が行われる前、すなわちアプリケーション25が退避処理部222に更新後データの書込み指示を行う前(時刻501)は、図10に示すようにフラッシュメモリ3に元データ31「A」が格納されており、アプリケーション25から見たデータは、元データ「A」である。
次に、図11から図14を参照して比較例としての一般的なフラッシュメモリ3aに対するデータ復旧処理の説明を行う。
図11は、比較例に係る通常時のシャットダウン(つまり、OS22aの障害発生時ではないシャットダウン)時におけるデータ復旧処理の概略を示す図である。
図11において、データ復旧装置1aは、バスで相互に接続された主記憶装置2aと、補助記憶装置としてのフラッシュメモリ3aと、CPU4aとを有する。主記憶装置2aでは、OS22aおよびアプリケーション25aが実行されており、また差分データ241aを格納するための退避領域24aが設けられている。OS22aは、メモリダンプ処理を行うためのメモリダンプ部221aと、差分データ241aの生成や、フラッシュメモリ3aに格納されている元データ31aおよび差分データ241から更新後データを生成する退避処理部222aを有してなる。
図11のデータ復旧装置1aが、図3のデータ復旧装置1と異なっている点は、データ復旧処理部21およびデータ復旧処理部21の各部を有していない点と、主記憶装置2aに複写領域23が設けられていない点である。
アプリケーション25aが、データの読込みを行うときには、退避処理部222aによって退避領域24aの差分データ241aと、補助記憶装置の元データ31aとを結合した更新後データが生成され、この更新後データをアプリケーション25aが読込む(S502)。
そして、シャットダウン時には、退避処理部222aは、退避領域24aに格納してある差分データ241aと、フラッシュメモリ3aの元データ31aとを読み出した上で、これらのデータを結合して更新後データとし、元データ31aと置換することによってフラッシュメモリ3aに格納する(S503)。
図12は、比較例における通常時のシャットダウン時の処理の流れと、データの状態を示す図であり、(a)は、シーケンス図を示し、(b)は、各時刻におけるデータの状態を示す表である。なお、図12(b)の表における「A」および「a」は、図10に準ずるものとする。また、図12(b)における時刻は、図12(a)の各時刻601〜604に相当し、図12(b)におけるアプリケーションの項目は、アプリケーション25aから見たデータを示している。
まず、アプリケーション25aによる更新が行われる前、すなわちアプリケーション25aが、更新後データの書込み指示を退避処理部222aに送る前(時刻601)、図12(b)に示すように、退避領域24aにはデータが格納されておらず、フラッシュメモリ3aに元データ31a「A」が格納されており、アプリケーション25aから見たデータは、元データ31a「A」である。
図13は、比較例に係るOSの障害発生時の処理を示す概略図である。
図13において、図11と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。また、図6と同様にOS22aの障害によって停止している構成要素を破線で示すこととする。
OS22aの障害発生によってOS22aおよびアプリケーション25aが停止すると、OS22aに備えられているメモリダンプ部221aが退避領域24aのデータをフラッシュメモリ3aへコピーする(S521)メモリダンプ処理を行う。このようにメモリダンプ部221aによってフラッシュメモリ3aへコピーされた退避領域24aのデータ(メモリダンプデータ32a)には、差分データ241a’が格納されている。
アプリケーション25aによる更新が行われる前、すなわちアプリケーション25aが、差分データ241aの退避領域24aへの書込み指示を退避処理部222aに送る前(時刻611)、図14(b)に示すように、退避領域24aにはデータが格納されておらず、フラッシュメモリ3aに元データ31a「A」が格納されており、アプリケーション25aから見たデータは、元データ31a「A」である。
従って、時刻614におけるデータの状態は、時刻613と変わらず、アプリケーション25aは、元データ31a「A」しか読み取ることができない。
本実施形態によれば、更新後のデータ(データ本体236)に検索可能な識別子232を付加した状態で主記憶装置2aの複写領域23に格納し、OS22の障害発生時にメモリダンプ機能を利用してこの複写領域23をフラッシュメモリ3にコピーすることによって、再起動時に識別子232を検索することによって、データを復活させることが可能となる。
2 主記憶装置
3 フラッシュメモリ(不揮発性半導体メモリ)
4 CPU
21 データ復旧処理部
23,23’ 複写領域
24,24’ 退避領域
25 アプリケーション
31 元データ
32 メモリダンプデータ
211 データ抽出部
212 データ複写部
213 データ更新監視部
214 退避処理部
221 メモリダンプ部
222 退避処理部
231,231’ 保持データ
232,232’ 識別子
233 検索コード
234 データ名
235 サイズ
236 データ本体
241,241’ 差分データ
Claims (9)
- 不揮発性半導体メモリが補助記憶装置として接続されており、作業時には、前記不揮発性半導体メモリのデータを主記憶装置へ呼び出し、前記主記憶装置を作業領域とし、作業終了時に、前記主記憶装置のデータを前記不揮発性半導体メモリへ格納することによって、前記不揮発性半導体メモリのデータを更新する機能と、オペレーティングシステムの障害が発生した際に、前記主記憶装置のデータを前記不揮発性半導体メモリにコピーするメモリダンプ機能を有するデータ復旧装置におけるデータ復旧方法であって、
前記データ復旧装置のデータ復旧処理部は、
前記作業により生成される更新内容のデータに識別子を付加して、前記主記憶装置の所定の領域へ格納し、
前記オペレーティングシステムの再起動を検知すると、
前記識別子を基に、前記メモリダンプ機能において前記不揮発性半導体メモリにコピーした前記更新内容のデータを検出し、前記検出したデータを前記主記憶装置へ格納することを特徴とするデータ復旧方法。 - 前記不揮発性半導体メモリは、フラッシュメモリであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復旧方法。
- 前記主記憶装置には、前記不揮発性半導体メモリに格納されているデータと、作業によって更新されたデータとの差分データが記憶されており、前記識別子が付加されている更新内容のデータは、前記不揮発性半導体メモリのデータと、前記差分データとを合わせた内容のデータであることを特徴とする請求項1に記載のデータ復旧方法。
- 前記識別子には、前記メモリダンプ機能によって前記不揮発性半導体メモリにコピーされたデータを検索するための検索コード、データ名およびデータサイズのうち、少なくとも1つが記載されることを特徴とする請求項1に記載のデータ復旧方法。
- 補助記憶装置が接続されており、作業時には、前記補助記憶装置のデータを主記憶装置へ呼び出し、前記主記憶装置を作業領域とし、作業終了時に、前記主記憶装置のデータを前記補助記憶装置へ格納することによって、前記補助記憶装置のデータを更新する機能と、オペレーティングシステムの障害が発生した際に、前記主記憶装置のデータを前記補助記憶装置にコピーするメモリダンプ機能を有するデータ復旧装置におけるデータ復旧方法であって、
前記データ復旧装置のデータ復旧処理部は、
前記作業により生成される更新内容のデータに識別子を付加して、前記主記憶装置の所定の領域へ格納し、
前記オペレーティングシステムの再起動を検知すると、
前記識別子を基に、前記メモリダンプ機能において前記補助記憶装置にコピーした前記更新内容のデータを検出し、前記検出したデータを前記主記憶装置へ格納することを特徴とするデータ復旧方法。 - 前記主記憶装置には、前記補助記憶装置に格納されているデータと、作業によって更新されたデータとの差分データが記憶されており、前記識別子が付加されている更新内容のデータは、前記補助記憶装置のデータと、前記差分データとを合わせた内容のデータであることを特徴とする請求項5に記載のデータ復旧方法。
- 前記識別子には、前記メモリダンプ機能によって前記補助記憶装置にコピーされたデータを検索するための検索コード、データ名およびデータサイズのうち、少なくとも1つが記載されることを特徴とする請求項5に記載のデータ復旧方法。
- 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のデータ復旧方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
- 不揮発性半導体メモリが補助記憶装置として接続されており、作業時には、前記不揮発性半導体メモリのデータを主記憶装置へ呼び出し、前記主記憶装置を作業領域とし、作業終了時に、前記主記憶装置のデータを前記不揮発性半導体メモリへ格納することによって、前記不揮発性半導体メモリのデータを更新する機能と、オペレーティングシステムの障害が発生した際に、前記主記憶装置のデータを前記不揮発性半導体メモリにコピーするメモリダンプ機能を有するデータ復旧装置であって、
前記作業により生成される更新内容のデータに識別子を付加して、前記主記憶装置の所定の領域へ格納するデータ複写部、
前記オペレーティングシステムの再起動を検知すると、前記識別子を基に、前記メモリダンプ機能において前記不揮発性半導体メモリにコピーした前記更新内容のデータを検出し、前記検出したデータを前記主記憶装置へ格納するデータ抽出部とを有することを特徴とするデータ復旧装置。
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