JP2009265488A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセスユニット内の現像装置のリユースを図りつつ、その現像装置に搭載されたトナー濃度センサを適切に初期設定することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置40Yと、現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ46Yと、感光体3Yとを共通の保持体に保持し、1つのユニットとして画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能にしたプロセスユニットを備える画像形成装置において、新品のプロセスユニットが画像形成装置本体に装着されて初回使用されるのに先立って、プロセス線速を変化させながら、プロセス線速の変化に対するトナー濃度センサの出力値の変化特性、あるいは、トナー濃度センサからの出力値を一定にする条件下でのプロセス線速の変化に対する入力値の変化特性を測定してデータ記録手段に記憶させる変化特性記憶手段を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成された着脱ユニットがユーザーのもとで初回使用されるのに先立って、着脱ユニットに搭載されている検知センサを初期校正する画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、メンテナンス性の向上を図る目的から、互いに異なる機能を発揮する複数の装置を1つのユニットとして画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能にした着脱ユニットを採用したものが知られている。例えば、プロセスユニットもその1つである。プロセスユニットは、特許文献1に記載のもののように、感光体等の潜像担持体と、これの周囲に配設される現像装置などの少なくとも1つの装置とを一体的に着脱可能にしたユニットである。
特開2005−172868号公報
本出願人は、プロセスユニットとして、新品の感光体とリユース品(再利用品)の現像装置とを具備する再生プロセスユニットを製造、販売している。この再生プロセスユニットにおいては、現像装置としてリユース品を用いることで、現像装置として新品を用いた新品のプロセスユニットに比べて製造コストを低減することが可能である。新品のプロセスユニットでは、感光体の寿命が現像装置の半分程度になっており、感光体が寿命に達した時点で、ユニット全体が寿命を迎えることになる。この時点でも、現像装置はまだ十分に使える状態にある。そこで、寿命を迎えたプロセスユニットから現像装置を回収し、それを新品の感光体と組み合わせて再生プロセスユニットを得るのである。この再生プロセスユニットにおいては、再利用された現像装置と、新品の感光体との寿命が互いに同じになる。
本発明者は、このような再生プロセスユニットを用いる画像形成装置として、再生プロセスユニットのトナー濃度センサの制御電圧を次のようにして初期設定するものを開発中である。即ち、まず、新品のプロセスユニットを装着している状態では、その初回使用に先立って、新品の現像装置にセットされている初期剤を利用してトナー濃度センサの初期校正を行う。初期剤は、新品の現像装置内にセットされている現像剤であり、通常の現像剤と同様に、トナーと磁性キャリアとを含有するものであるが、トナー濃度が予め所定の濃度に調整されている。現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知する透磁率センサ等からなるトナー濃度センサは、入力電圧に対する出力電圧の比である出力特性が製品毎にばらつく。このため、画像形成装置は、新品のプロセスユニットを用いて初回の画像形成動作を行う前に、トナー濃度センサを初期校正するのである。初期校正では、初期剤を被検対象とするトナー濃度センサからの出力電圧値が所定の値になるように、制御電圧(入力電圧)を調整する。つまり、現像剤のトナー濃度が所定の濃度である場合にトナー濃度センサから所定の電圧値が出力されるように制御電圧を調整するのである。新品のプロセスユニットでは、このようにしてトナー濃度センサを初期校正するのであるが、再生プロセスユニットでは、現像装置内の現像剤までリユースしようとすると、初期校正を行うことができなくなる。リユースした現像剤は、そのトナー濃度を初期剤の値とは大きく異ならせている可能性が高いからである。そこで、開発中の画像形成装置においては、新品のプロセスユニットで初期校正を行った際の制御電圧の調整値を新品のプロセスユニットの情報記憶手段に記憶させるようになっている。このプロセスユニットが寿命に到達して使用済みになると、リユースのために回収されて工場に送られる。そして、工場では、使用済みのプロセスユニットのユニット筐体から、現像装置と、情報記憶手段が実装された電子基板とを取り外し、それらを新しいユニット筐体や感光体などと組み合わせて再生プロセスユニットを得る。このとき、情報記憶手段は、初期校正時における制御電圧の調整値を保持したままの状態でリユースされる。一方、画像形成装置は、プロセスユニットの交換を検知すると、交換後のプロセスユニットについて新品であるか再生品であるかをユニットの情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて判定する。そして、新品である場合には、トナー濃度センサを通常通りに初期校正する。これに対し、再生品である場合には、ユニットの情報記憶手段に記憶されている初期校正時の制御電圧の調整値を読み込んで、トナー濃度センサに対する制御電圧を読込結果と同じ値に初期設定する。目標の出力電圧が得られる制御電圧の値は、トナー濃度センサの感度誤差や、現像装置のセンサ配置箇所周りの寸法誤差などに起因して、現像装置の製品毎にばらつくが、同一の現像装置であれば長期間使用したとしてもほぼ一定となる。よって、再生プロセスユニットにおいて、トナー濃度センサの制御電圧を初期校正時の調整値を同じ値に初期設定することで、トナー濃度センサについて所定のトナー濃度で所定の出力電圧が得られるようにすることができる。
ところが、この開発中の画像形成装置においては、互いにプロセス線速が異なる異機種間で共通の現像装置を使用する場合には、再生プロセスユニットのトナー濃度センサを適切に初期設定することができなくなるという問題があった。具体的には、トナー濃度センサの出力特性は、濃度検知対象となる現像剤の撹拌速度に応じて変化する。また、一般に、現像剤の撹拌速度は、感光体の表面移動速度であるプロセス線速に応じて変化する。このため、互いにプロセス線速が異なる異機種間では、たとえ同一の現像装置を使用したとしても、目標の出力電圧が得られる制御電圧が機種間で異なってしまう。にもかかわらず、現像装置のリユースによる再生プロセスユニットを適用したとする。すると、例えば、機種Aで使用された現像装置のリユースによる再生プロセスユニットを機種Bで使用する際に、機種Aのプロセス線速の条件で得られた制御電圧の調整値を、機種Bとはプロセス線速の異なる機種Bに適用してしまうことになる。機種Aで得られた制御電圧の調整値は、機種Aとはプロセス線速が異なる機種Bにおいては適正値から大きく外れてしまう。このため、再生プロセスユニットのトナー濃度センサを適切に初期設定することができなくなるのである。
これまで、着脱ユニットとしてプロセスユニットを例にして説明したが、現像装置と他の装置とを一体にした着脱ユニットや、トナーとキャリアとを混合しながら現像装置に供給する現像剤供給装置と他の装置とを一体にした着脱ユニットなどにおいても、同様の問題が生じ得る。また、トナー濃度センサに限らず、プロセス線速に応じて出力特性が変化する検知センサであれば、同様の問題が生じ得る。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置を提供することである。即ち、互いにプロセス線速が異なる異機種間で着脱ユニットの構成装置を共通化した場合であっても、ユニット内の構成装置のリユースを図りつつ、その構成装置に搭載された、プロセス線速に応じて出力特性が変化する検知センサを適切に初期設定することができる画像形成装置である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも、所定の機能を発揮する第1装置と、画像形成装置のプロセス線速に応じて出力特性が変化する原理で、該第1装置内における所定の現象を検知する検知センサとを共通の保持体に保持し、1つのユニットとして画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能にした着脱ユニットと、新品の該着脱ユニットが画像形成装置本体に装着されて初回使用されるのに先立って、新品の該着脱ユニットの検知センサを初期校正する初期校正手段とを備える画像形成装置において、新品の該着脱ユニットが画像形成装置本体に装着されて初回使用されるのに先立って、プロセス線速を変化させながら、プロセス線速の変化に対する上記検知手段の出力値の変化特性、あるいは、上記検知手段からの出力値を一定にする条件下でのプロセス線速の変化に対する入力値の変化特性を測定して該情報記録手段に記憶させる変化特性記憶手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、少なくとも上記着脱ユニットについて、上記第1装置としてリユース品を用いている再生着脱ユニットであるのか否かを示すリユース情報を記憶する情報記憶手段を上記着脱ユニットに設けるとともに、上記リユース情報に基づいて上記着脱ユニットについて再生着脱ユニットであると判定した場合には、該再生着脱ユニットが画像形成装置本体に装着されて初回使用されるのに先立って、少なくとも上記変化特性に基づいて、該再生着脱ユニットの上記検知センサの初期動作条件を設定する初期設定手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置であって、上記着脱ユニットが、潜像担持体と、上記第1装置としての現像装置と、該現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知する上記検知センサとしてのトナー濃度センサとを具備するプロセスユニットであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、上記初期構成の際に、初期校正設定情報として、少なくとも、上記検知手段に対する入力電圧の設定値情報を上記情報記憶手段に記憶させるように、上記初期校正手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記初期校正設定情報として、上記入力電圧の設定値情報の他に、上記検知手段からの出力電圧値、上記第1装置の特性情報、初期校正時の温度情報、初期校正時の湿度情報又は初期校正時の日時情報を上記情報記憶手段に記憶させるように、上記初期校正手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記着脱ユニットの交換を検知する交換検知手段を設けるとともに、該交換検知手段によって着脱ユニットの交換が検知された後における新品の着脱ユニットの初回の画像形成動作に先立って、上記変化特性を記憶させる処理を実施するように上記変化特性記憶手段を構成するとともに、該交換検知手段によって着脱ユニットの交換が検知された後における再生着脱ユニットの初回の画像形成動作に先立って、上記初期動作条件を設定するように上記初期設定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかの画像形成装置であって、上記着脱ユニットが、上記第1装置の他に、該第1装置とは機能及び寿命の異なる第2装置を具備するものであることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れかの画像形成装置において、上記情報記憶手段として、ICメモリを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れかの画像形成装置において、上記情報記憶手段として、不揮発性のものを用いたことを特徴とするものである。
これらの発明では、例えば機種Aの画像形成装置において、新品の第1装置を具備する新品の着脱ユニットが装着されて初回使用される場合に、その初回使用に先立って、第1装置の検知センサの初期校正が実施される。また、プロセス線速の変化に対する検知手段の出力値の変化特性、あるいは、検知手段からの出力値を一定にする条件下でのプロセス線速の変化に対する入力値の変化特性が測定されて着脱ユニットの情報記憶手段に記憶される。検知センサの初期校正時の設定値(例えば制御電圧の調整値)は、機種Aのプロセス線速に適したものであるが、前述の変化特性に基づいて、機種Aとは異なる機種Bのプロセス線速に適した値に補正することが可能である。このため、再生着脱ユニットを製造する工場などで、情報記憶手段に記憶されている前述の変化特性に基づいて、検知センサの設定値を機種Bのプロセス線速に適した値に補正することで、互いにプロセス線速が異なる異機種間で第1装置を共通化した場合であっても、第1装置のリユースを図りつつ、第1装置の検知センサを適切に初期設定することができる。なお、情報記憶手段に記憶されている上記変化特性に基づいて、リユース品からなる第1装置の検知センサの初期設定を画像形成装置に自動で実施させるようにしてもよい。
本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のカラーレーザープリンタ(以下、単にプリンタという)の実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、イエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色のトナー像を形成するための4つのプロセスユニットを備えている。また、光書込ユニット50、第1給紙カセット51、第2給紙カセット52、給紙路53、レジストローラ対54、転写ユニット60、ベルト定着方式の定着装置80等も備えている。更には、廃トナーボトル111や、図示しないトナー補給容器、電源ユニットなども備えている。なお、以下、各符号の添字Y,M,C,Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、ブラック用の部材であることを示す。
光書込ユニット50は、Y,M,C,Kの各色に対応する4つのレーザーダイオードからなる光源、正六面体のポリゴンミラー、これを回転駆動するためのポリゴンモータ、fθレンズ、レンズ、反射ミラー等を有している。レーザーダイオードから射出されたレーザー光Lは、ポリゴンミラーの何れか1つの面で反射してポリゴンミラーの回転に伴って偏向せしめられながら、後述する感光体に到達する。4つのレーザーダイオードからそれぞれ射出されるレーザー光Lにより、4つの感光体3Y,M,C,Kの表面がそれぞれ光走査される。
プロセスユニットは、潜像担持体としてのドラム状の感光体(3Y,M,C,K)と、感光体を一様帯電せしめる帯電装置(2Y,M,C,K)と、現像装置(40Y,M,C,K)とを、共通の保持体に保持させて1つのユニットとしてプリンタ本体に着脱可能にしたものである。
感光体3Y,M,C,Kは、アルミ等の素管に有機感光層が被覆されたドラム状の構造体であり、図示しない駆動手段によって所定の線速で図中時計回り方向に回転駆動せしめられる。そして、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像情報に基づいて変調したレーザー光Lを発する上述の光書込ユニット50により、暗中にて光走査されて、Y,M,C,K用の静電潜像を担持する。
図2は、4つのプロセスユニットのうち、Y用のプロセスユニットを転写ユニット(図1の60)の一部とともに示す拡大構成図である。なお、他色用のプロセスユニットは、それぞれ使用するトナーの色が異なる点の他がY用のものと同様の構成になっているので、これらの説明については省略する。
同図において、Y用のプロセスユニットは、帯電装置2Yと感光体3Yと現像装置40Yとを備えている。また、帯電装置2Yは、感光体3Yのこれの表面に対し、潤滑剤を塗布するブラシローラ4Y、クリーニング処理を施す揺動可能なカウンターブレード5Y、除電処理を施す図示しない除電ランプ、帯電ローラ12Yなどを有している。
感光体3Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動せしめられながら、帯電ローラ12Yとの当接位置でその表面がトナーと同極性であるマイナス極性に一様に帯電せしめられる。このように一様に帯電せしめられたY用の感光体3Yの表面には、上述した光書込ユニット(50)による光走査でY用の静電潜像が形成される。そして、この静電潜像はY用の現像装置40Yによって現像されてYトナー像になる。
Y用の現像装置40Yは、ケーシングに設けられた開口から周面の一部を露出させる現像ロール42Yを有している。また、第1搬送スクリュウ43Y、第2搬送スクリュウ44Y、現像ドクタ45Y、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)46Y等も有している。現像ロール42Y、第1搬送スクリュウ43Y、第2搬送スクリュウ44Yは、それぞれ、図示しない駆動手段によって図中矢印方向に回転駆動される。なお、現像ロール42Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられる非磁性パイプからなる現像スリーブと、これに連れ回らないように内包される図示しないマグネットローラとを具備している。
現像装置40Yのケーシングには、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーとを含む図示しないY現像剤が内包されている。このY現像剤は第1搬送スクリュウ43Y、第2搬送スクリュウ44Yによって撹拌搬送されながら摩擦帯電せしめられた後、現像ロール42Y内のマグネットローラの磁力により、現像ロール42Yの回転する現像スリーブ表面に吸着されて汲み上げられる。そして、現像ドクタ45Yによってその層厚が規制されてから感光体3Yと対向する現像領域に搬送され、ここで感光体3Y上の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体3Y上の静電潜像がYトナー像に現像される。
現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像ロール42Yの表面(現像スリーブ)の回転に伴ってケーシング内に戻される。感光体3Y上のYトナー像は、後述する転写ユニットの紙搬送ベルト61によって搬送される記録紙Pに転写される。
透磁率センサからなるTセンサ46Yは、ケーシングの底板に固定されており、第1搬送スクリュウ43Yによって搬送されるY現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。現像剤の透磁率は、現像剤のトナー濃度と良好な相関を示すため、Tセンサ46YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しないトナー補給制御部に送られる。各色のプロセスユニットは、それぞれ図示しない情報記憶手段を備えており、この中にY用のTセンサ46Yからの出力電圧の目標値であるVtrefのデータを格納している。トナー補給制御部は、Y用の現像装置40Yについては、Tセンサ46Yからの出力電圧の値とY用Vtrefを比較し、図示しないYトナーカートリッジに連結するY用の粉体ポンプ120Yを比較結果に応じた時間だけ駆動させる。そして、これにより、Yトナーカートリッジ内のYトナーを、粉体ポンプ120Y内から現像装置40Y内に補給する。このようにして粉体ポンプの駆動が制御(トナー補給制御)されることで、現像に伴ってYトナー濃度を低下させたY現像剤に適量のYトナーが補給され、現像装置40Y内のY現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。なお、他色の現像装置についても、同様のトナー補給制御が実施される。
図示しない記録紙にYトナー像を転写した後の感光体3Y表面は、図示しない駆動手段によって回転駆動されるブラシローラ4Yとの接触位置に進入する。このブラシローラ4Yは、図示しないステアリン酸亜鉛塊などの潤滑剤固形物から潤滑剤を掻き取りながら、感光体3Yの表面に塗布する。潤滑剤が塗布された後の感光体3Yの表面は、カウンターブレード5Yとの当接位置に進入する。そして、カウンターブレード5Yによって転写残トナーが掻き取られる。掻き取られた転写残トナーは、帯電装置2Yから排出されて、図1に示した廃トナーボトル111内に回収される。
カウンターブレード5Yによって転写残トナーが掻き取られた感光体3Yの表面は、除電ランプによる光照射で除電された後、帯電ローラ12Yによって一様に帯電せしめられる。
先に示した図1において、各色のプロセスユニットの図中下方には、転写ユニット60が配設されている。この転写ユニット60は、無端状の紙搬送ベルト61を、複数の張架ローラによって張架しながら、図中反時計回り方向に無端移動せしめる。また、転写ユニット60は、静電吸着ローラ68や、図示しないブラケット等も有している。
紙搬送ベルト61のループ内側でベルトを張架している複数の張架ローラのうち、図中で最も右側に配設されている入口ローラ62は、その上方に配設された静電吸着ローラ68との間に紙搬送ベルト61を挟み込んでいる。この静電吸着ローラ68は、図示しない電源から印加される静電吸着バイアスによって紙搬送ベルト61のおもて面にプラスの電荷を付与することで、後述のレジストローラ対54から送り出されてくる記録紙Pをベルトおもて面に静電吸着させる。
紙搬送ベルト61のループ内側でベルトを張架している複数の張架ローラのうち、ベルトを挟んで感光体3Y,M,C,Kに対向しているのは、転写バイアスローラ66Y,M,C,Kである。これら転写バイアスローラ66Y,M,C,Kは、金属製の芯金にスポンジ等の弾性体が被覆されたローラであり、Y,M,C,K用の感光体3Y,M,C,Kに向けて押圧されている。この押圧により、4つの感光体3Y,M,C,Kと紙搬送ベルト61とがベルト移動方向において所定の長さで接触するY,M,C,K用の4つの転写ニップが形成されている。4つの転写バイアスローラ66Y,M,C,Kの芯金には、それぞれ図示しない転写バイアス電源によって定電流制御される転写バイアスが印加されている。これにより、4つの転写バイアスローラ66Y,M,C,Kを介して紙搬送ベルト61の裏面に転写電荷が付与され、各転写ニップにおいて紙搬送ベルト61と感光体3Y,M,C,Kとの間に転写電界が形成される。なお、本プリンタにおいては、転写手段として転写バイアスローラ66Y,M,C,Kを設けているが、ローラに代えて、ブラシやブレード等のものを用いてもよい。また、転写チャージャーなどを用いてもよい。
プリンタ本体の下部には、第1給紙カセット51と第2給紙カセット52とが鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセットは、記録紙Pを複数枚重ねた記録紙束の状態で収容しており、一番上の記録紙Pに給紙ベルト(51a,52a)を押し当てている。そして、所定のタイミングで給紙ベルトを無端移動させて、記録紙Pを給紙路53に送り出す。この給紙路53の途中には、複数の搬送ローラ対が配設されており、記録紙Pは、これら搬送ローラ対のローラ間を順次経由しながら、給紙路の末端付近まで搬送される。給紙路53の末端付近にはレジストローラ対54が配設されている。レジストローラ対54は、給紙カセットから送られてくる記録紙Pをローラ間に挟み込むために両ローラを回転駆動させているが、記録紙Pの先端を挟み込むとすぐに両ローラの回転駆動を停止させる。そして、記録紙Pを上述のY用の転写ニップでY用の感光体3Y上のYトナー像に同期させ得るタイミングを見計らって、記録紙Pを転写ユニット60に向けて送り出す。
本プリンタは、フルカラー画像をプリントアウトする際には、次のようなプリント動作を行う。即ち、外部の図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくるフルカラー画像データを受信すると、4つの感光体3Y,M,C,Kをそれぞれ図中時計回り方向に回転駆動させる。そして、各プロセスユニット1Y,M,C,Kにてそれぞれ感光体上にトナー像を形成し、所定のタイミングで記録紙Pをレジストローラ対54から送り出す。次いで、送り出した記録紙Pを紙搬送ベルト61のおもて面に保持しながらベルトの無端移動に伴って図中右下から左上に向けて搬送して、Y,M,C,K用の転写ニップに順次送り込む。これにより、感光体3Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像を、それぞれ転写ニップで記録紙Pに重ね合わさせて転写して、記録紙P上でフルカラー画像を得る。そして、フルカラー画像形成後の記録紙Pを紙搬送ベルト61の無端移動に伴って、分離ローラ63によるベルト張架位置まで搬送する。このベルト張架位置では、ベルト移動方向をほぼ反転させるような急激な巻き付け角で紙搬送ベルト61を分離ローラ63に巻き付けている。この急激な移動方向の変化により、紙搬送ベルト61上に吸着している記録紙Pを紙搬送ベルト61から分離して、定着装置80に向けて送り出す。
定着装置80は、加圧ローラ81、定着ベルト82、加熱ローラ83、駆動ローラ84等を有している。定着ベルト82は、加熱ローラ83と駆動ローラ84とによって張架されながら、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられる駆動ローラ84によって図中時計回りに無端移動せしめられる。加熱手段たる加熱ローラ83は、ハロゲンランプ等の熱源を内包しており、これによって定着ベルト82を裏面から加熱する。一方、当接ローラたる加圧ローラ81は、無端移動せしめられる定着ベルト82に接触しながら、接触部で表面をベルトと同様に移動させるように回転して定着ニップを形成している。転写ユニット60の紙搬送ベルト61から定着装置80に受け渡された記録紙Pは、その像転写面を定着ベルト82に接触させる姿勢で、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧によって像転写面にフルカラー画像が定着せしめられながら、定着装置80を通過する。定着装置80から排出された記録紙Pは、排紙路55内に送られた後、プリンタ筺体の上面に設けられたスタック部110上にスタックされる。
プリンタ筺体の図中左側の側面には、筺体に対して開閉可能な手差しトレイ113が配設されている。この手差しトレイ113をプリンタ筺体に対して開いた状態にすると、手差しトレイ113が紙載置面を鉛直方向上側に向ける。この紙載置面に記録紙Pを載置すれば、手差しトレイ113から給紙路53に向けて記録紙Pを給紙することも可能である。
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
各色の現像装置(40Y,M,C,K)にそれぞれ搭載されているTセンサ(例えば46Y)は、コイル、抵抗、コンデンサなどからなる電子回路と、被検対象とする現像剤とによって磁性回路を形成して、現像剤の透磁率を測定するものである。かかる構成のTセンサは、製品毎に出力特性がばらついている。また、現像装置においては、Tセンサ自体の感度に起因するセンサ出力特性のばらつきの他に、現像装置内の各種部品の寸法誤差、形状誤差、組付誤差などに起因するセンサ出力特性のばらつきが発生する。磁的特性がセンサと部品との相対位置のばらつきによって変化するからである。
そこで、本プリンタのCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等からなる制御部は、各色のプロセスユニットについて、ユーザーのもとでの初回使用に先立って、Tセンサの校正を行うようになっている。具体的には、現像装置に搭載されたTセンサには、例えば図3に示すように、それに対する入力電圧である制御電圧Vtcntが大きくなるほど出力電圧が大きくなるという特性がある。しかし、その直線の傾きは、個々の現像装置で微妙に異なっている。新品の状態の現像装置(40Y,M,C,K)においては、その内部に初期剤が封入されている。制御部は、感光体等を所定のプロセス線速で駆動しながら、初期剤を被検対象にしているTセンサからの出力電圧値を所定の値で安定させるように、Tセンサに対する制御電圧(入力電圧)を調整する。このような制御電圧の調整が初期校正である。初期校正後には、制御電圧がその調整値に固定される。
各色のプロセスユニットには、それぞれ図示しない情報記録手段を設けている。そして、制御部は、Tセンサの初期校正を終えると、初期校正によって設定された制御電圧Vtcntの値を、プロセスユニットの情報記憶手段に記憶させる。
寿命に到達したプロセスユニットの現像装置をリユースする場合、その現像装置の現像剤はトナー濃度を初期剤の値から大きく変化させている可能性が高い。しかし、その現像装置におけるTセンサ自体の感度や、部品寸法誤差等は初期状態からそれほど変化していないため、Tセンサの出力特性は初期状態からそれほど変化していない。よって、リユース後においても、新品時に設定された制御電圧Vtcntをそのまま適正値として使用することが可能である。よって、基本的には、再生プロセスユニットの初回使用時には、それに先立って、新品プロセスユニットであったときに初期校正で情報記憶手段に記憶させておいた制御電圧Vtcnt情報と同じ値に、制御電圧Vtcntを初期設定すればよい。
ところが、互いにプロセス線速が異なる異機種間で共通の現像装置を使用する場合には、既に説明したように、再生プロセスユニットのTセンサを適切に初期設定することができなくなる。そこで、本プリンタの制御部は、初期校正時には、特徴的な変化特性記憶処理を行うようになっている。
図4は、制御部によって実施されるTセンサ設定ルーチンの処理フローを示すフローチャートである。この処理フローにおいて、ステップ(以下、Sと記す)6からS8までのフローが、特徴的な変化特性記憶処理である。なお、同図においては、便宜上、1つのTセンサの設定を行うようなフローを示しているが、実際には、Y,M,C,K用の4つのTセンサについてそれぞれ図示のTセンサ設定ルーチンを行うようになっている。
制御部は、Tセンサ設定ルーチンを開始すると、まず、Tセンサの設定について必要であるか否かを判定する(S1)。この判定としては、プロセスユニットの交換や本体初回動作起動を検知する手段により、プロセスユニットの交換や、プリンタ本体の初回動作起動を検知したことに基づいて、交換されたプロセスユニットや、初回動作起動時の全てのプロセスユニットについて、Tセンサの設定が必要であるとすることが挙げられる。
各色のプロセスユニットにおいては、それぞれの情報記憶手段に、現像装置について新品であるのかリユース品であるのかを示すリユース情報を工場出荷時に予め記憶させている。制御部は、Tセンサの設定について必要であると判定すると(S1でY)、次に、Tセンサの設定が必要なプロセスユニットの現像装置について、前述のリユース情報に基づいて新品であるか否かを判定する(S2)。そして、新品である場合には(S2でY)、S3〜S8からなる一連の処理を実施する。また、新品でない、即ち、リユース品である場合には、S11〜S15からなる初期設定処理を実施する。
現像装置が新品である場合には、まず、感光体や現像装置の駆動源となっているプロセス駆動モータの駆動により、感光体や現像装置を所定のプロセス線速で駆動しながら、現像装置内の初期剤をTセンサ出力が安定するまで撹拌する(S3)。次いで、Tセンサの校正を行う。Tセンサの校正では、まず、制御電圧Vtcntの値を変化させながらTセンサからの出力電圧Vtを順次取得してVtcnt−Vt特性を測定する(S4)。そして、このVtcnt−Vt特性に基づいて、目標の出力電圧値が得られる制御電圧Vtcntの値を特定し、制御電圧Vtcntをその値に設定する(S5)。
Vtcnt−Vt特性における制御電圧Vtcntの範囲については、ある程度の大きさにする必要がある。これは、Vtcnt−Vt特性を初期設定処理の際に参照して制御電圧Vtcntの補正量を求めるのであるが、そのためにはVtcnt−Vt特性における制御電圧Vtcntの範囲をある程度広くしておく必要があるためである。そこで、Vtcnt−Vt特性を測定する際の制御電圧Vtcntの最大値と最小値とを予め定めておいたり、制御電圧Vtcntの校正値に対して所定の電圧値をプラスマイナスして範囲の上限値や下限値にするなどして、制御電圧Vtcntの範囲をある程度大きくすることが望ましい。
Tセンサの校正が終わったら、次に、制御電圧Vtcntの設定値(校正値)について正常であるか否かの判定を行い(S6)、正常でなかった場合には(S6でN)、センサ校正をやり直す。このやり直しについては3回までとし、3回を超えた場合には(S9でY)、操作表示部にエラーメッセージを表示してから(S10)、Tセンサ設定ルーチンを終了する。
制御電圧Vtcntの設定値が正常であった場合には(S6でY)、次に、その設定値の条件下にて、プロセス線速を段階的に変化させながら、各プロセス線速におけるTセンサからの出力電圧Vtを取得する。そして、取得結果と、各プロセス線速とに基づいて、例えば図5に示すような、プロセス線速の変化に対するTセンサの出力電圧の変化特性である線速−Vt特性を求める(S7)。図示のように、制御電圧Vtcntを一定にした条件では、プロセス線速が速くなるほど、Tセンサの出力電圧Vtが小さくなる。
線速−Vt特性の測定において、プロセス線速をどのように変化させるのかについては、予め決めておく。例えば、77、115、154、230[mm/sec]の4段階に変化させるなどといった具合である。現像装置が共通化されている全ての異機種におけるプロセス線速を網羅した範囲で、その最大値と最小値を決定することが望ましい。プロセス線速を変化させる段階数を増やすほど、線速−Vt特性の測定精度を向上させることが可能であるが、測定時間の長期化を招く。また、線速−Vt特性の測定時にはプロセスカートリッジを空回しすることになるので、多くまわすことは現像剤の劣化が懸念される。よって、プリンタのシステム構成にもよるが、2〜5段階程度が望ましい。
図6は、線速−Vt特性の測定処理フローの一例を示すフローチャートである。この測定処理フローでは、まず、制御電圧Vtcntを校正値と同じ値に設定する(S7a)。そして、プロセス線速を変更した後(S7b)、所定時間待ってから出力電圧Vtを取得する(S7c)。次いで、予定分の変速数を終了したか否かを判定し(S7d)、終了していない場合には(S7dでN)、S7b〜S7cの処理を繰り返す。また、終了している場合には(S7dでY)、それまでのプロセス線速変更値と出力電圧Vtとに基づいて、プロセス線速と出力電圧Vtとの近似式を算出し(S7e)、算出結果を線速−Vt特性としてプロセスユニットの情報記憶手段に記憶させる(S7f)。この近似式については、プロセス線速をXとするXの一次式又は多項式とする。線速によっては、特性を示すグラフが直線に近くなったり、曲線になったりするので、設計時に確認して一次式にするか多項式にするのかを決定するのが望ましい。一次式にするのか、多項式にするのかを入力操作によって切り替え可能にしてもよい。なお、図5に示したグラフでは、プロセス線速Xの2次式を近似式とした例を示している。また、近似式を算出しなくとも、リユース対象となる機種のプロセス線速にそのまま対応するデータがあれば、それをそのまま用いることが可能なので、プロセス線速と出力電圧との関係を示すデータテーブルを記憶させてよい。
制御部は、線速−Vt特性の測定を終えると、次に、S4で測定しておいたVtcnt−Vt特性、S5で特定しておいた制御電圧Vtcntの校正値、及びS7で測定しておいた線速−Vt特性を、プロセスユニットの情報記憶手段に記憶させる(S8)。この後、Tセンサ設定ルーチンを終了する。
一方、S11〜S15からなる初期設定処理においては、次のようなフローが実行される。即ち、まず、感光体や現像装置の駆動源となっているプロセス駆動モータの駆動により、感光体や現像装置を所定のプロセス線速で駆動しながら、現像装置内の初期剤をTセンサ出力が安定するまで撹拌する(S11)。次いで、プロセスユニットの情報記憶手段に記憶されている初期校正設定情報、線速−Vt特性、及びVtcnt−Vt特性を読み込む(S12)。これらは、現時点でプリンタに搭載されている再生プロセスユニットで得られたものではなく、その再生プロセスユニットのリユース現像装置が他のプロセスユニットに搭載されているときに得られたものである。現像装置のリユースの際に、情報記憶手段もリユースしているので、先のプロセスユニットにおけるそれら情報が保持されているのである。
読み込んだ初期校正設定情報、線速−Vt特性、及びVtcnt−Vt特性に基づけば、制御電圧Vtcntの初期設定の適正値を算出することができる。具体的には、本プリンタにおいては、初期校正設定値情報として、少なくとも、制御電圧Vtcntの校正値と、校正時におけるプロセス線速とを情報記憶手段に記憶させるようになっている。制御部は、図5に示したような線速−Vt特性に基づいて、現状のプロセス線速に対応する出力電圧Vtを特定した後、特定結果と校正値との差である出力変化量△Vtを算出する。そして、この出力変化量△Vtに相当する制御電圧変化量△Vtcntを、図3に示したようなVtcnt−Vt特性の直線の傾きに基づいて算出する。情報記憶手段に記憶されている制御電圧Vtcntの校正値に、その制御電圧変化量△Vtcntを加算することで、制御電圧Vtcntの初期設定の適正値を算出することができる。
より詳しくは、例えば、230[mm/sec]というプロセス線速の条件で行われた初期校正における制御電圧Vtcntの校正値と、現状の154[mm/sec]というプロセス線速での出力電圧Vtとの差分である出力変化量△Vtが−0.5[V]であったとする。この出力変化量△Vtに相当する制御電圧変化量△VtcntをVtcnt−Vt特性の直線の傾きに基づいて算出し、算出結果を制御電圧Vtcntの校正値に加算すればよい。
なお、変化特性記憶処理において、線速−Vt特性を測定する例について説明したが、線速−Vt特性に代えて、線速−Vtcnt特性を測定するようにしてもよい。この線速−Vtcnt特性とは、Tセンサからの出力電圧Vtを一定の目標値にする条件におけるプロセス線速の変化に対する制御電圧Vtcntの変化特性を示すものである。変化特性記憶処理で線速−Vtcnt特性を測定するようにした場合、初期設定処理においては、線速−Vtcnt特性と、校正時のプロセス線速と、現状のプロセス線速とに基づいて、制御電圧変化量△Vtcntを求めることができる。
制御電圧Vtcntの適正値を算出したら(S13)、制御電圧Vtcntをその適正値と同じ値に初期設定した後(S14)、制御電圧Vtcntの設定値(校正値)について正常であるか否かの判定を行う(S15)。そして、正常でなかった場合には(S15でN)、操作表示部にエラーメッセージを表示してから(S10)、Tセンサ設定ルーチンを終了する。また、正常であった場合には(S15でY)そのままTセンサ設定ルーチンを終了する。
プロセスユニットの情報記憶手段には、初期校正設定情報として、制御電圧Vtcntの校正値や校正時のプロセス線速の他に、少なくとも、出力電圧Vt(=出力目標値Vtref)、現像特性(γ)、校正時の環境(温度、湿度)及び校正時の日時を記憶させるように、制御部を構成している。
また、プロセスユニットの情報記憶手段には、初期校正設定情報の他にも、ユニット駆動時間(カウンタ値、プリント枚数、走行距離など)や、現像装置について新品であるか否かを示すリユース情報なども記憶させている。更には、Tセンサについても、シリアルNO(ロットNO)、出荷時出力特性、出荷時感度特性、出荷検査時の制御電圧、検査の日付、などを記憶させている。
本プリンタにおいては、プロセスユニットの情報記憶手段として、不揮発性のICメモリを使用してるので、情報記憶手段に対する電源供給を停止しても、データを情報記憶手段内に保持することができる。情報記憶手段としては、Tセンサに一体的に設けられたものを用いても良い。
プロセスユニットの情報記憶手段と、制御部とのデータ通信については、有線通信で行うようになっているが、RFID(Radio Frequency IDentification)などによる無線通信で行うようにしてもよい。この場合、情報記憶手段に電源をつながなくても、記憶情報を取得することが可能である。
図4に示したTセンサ設定ルーチンは、プロセスユニットの交換を検知したときや、プリンタ本体の初回動作起動を検知したときに行われる。Tセンサ設定ルーチンを実施する具体的なタイミングとしては、電源投入時や所定枚数プリント毎に、各色の画像濃度を適正化するために実施するプロセスコントロール処理(以下、プロコン処理という)の中で行うことが考えられる。
図7は、プロコン処理の前半フローを示すフローチャートである。また、図8は、プロコン処理の後半フローを示すフローチャートである。図7において、一点鎖線の枠内に示されているのが、プロコン処理時に行われるTセンサ設定ルーチンである。プロコン処理の開始対象となる時期に、実行判定のための情報の取得、色毎でのPパターンに対する画像濃度検知情報が濃度センサを介して出力された結果に基づき現像剤の補給動作の有無判定が行われ、画像濃度が所定濃度となるように現像剤の補給制御をはじめとして、画像濃度調整のための帯電、現像の各印加電位制御そして、色ずれ防止のための位置ずれ補正が必要に応じて実行され、画像濃度に影響する印加電位制御や色ずれに影響する転写位置ずれ補正が実行されてもなお画像濃度が所定濃度にない場合にトナー濃度調整の要否判別およびトナー濃度調整が必要な場合のトナー濃度調整(補給/消費)さらにはトナー濃度の調整に対応する電位制御が実行される。このようにプロコン動作の過程においてトナー濃度検知手段である透磁率センサの初期化処理を含めることで、通常行われるプロコン処理を実行する時間内で透磁率センサの使用条件が調整設定されことになるので、画像形成装置の立ち上げ時とは別にトナー濃度検知手段の初期化処理を設定する場合と違って、画像形成装置のレディ状態になるまでの待機時間を短縮することができる。
これまで、リユース現像装置を具備するプロセスユニットに本発明を適用した例について説明したが、プロセスユニットとは異なる、転写ユニット等の着脱ユニットに本発明を適用することも可能である。具体的には、図9、図10に示すように、機種Aの画像形成装置に着脱可能な着脱ユニットの第1装置及び検知センサと、機種Bの画像形成装置に着脱可能な着脱ユニットの第1装置及び検知センサとを共通化する態様である。この場合、機種A用の再生着脱ユニットや、機種B用の再生着脱ユニットに、第1装置のリユース品を使用するのであるが、その際、着脱ユニットにおける第1装置用のモジュール(A1やB1)もリユースして、モジュール内の情報記憶手段の情報も共有化する。
以上、実施形態のプリンタにおいては、プロセスユニットの第1装置たる現像装置について、新品であるか否かを示すリユース情報を情報記憶手段に記憶させておくとともに、このリユース情報に基づいて現像装置について新品であると判定した場合には、S6〜S8の変化特性記憶処理を実施する一方で、新品でないと判定した場合には、作像手段の駆動を制御する制御手段である自らが記憶しているプロセス線速情報を取得し、取得結果と、線速−Vt特性と、初期校正設定情報とに基づいて、Tセンサの初期動作条件を設定する初期設定処理(S11〜S15)を実施するように、初期校正手段たる制御部を構成している。かかる構成では、工場で再生プロセスユニットを製造する際に、作業員が情報記憶手段に記憶されている各種の情報に基づいて手作業でTセンサ初期設定値を再生プロセスユニットの使用対象となる機種のプロセス線速に合わせて補正するという手間のかかる作用を行うことなく、ユーザーのもとで自動で再生プロセスユニットについてもTセンサの初期設定をプリンタに行わせることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、本発明に係る着脱ユニットとして、潜像担持体たる感光体と、第1装置たる現像装置と、現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知する検知センサたるトナー濃度センサとを具備するプロセスユニットを採用している。かかる構成では、異なる機種間で現像装置を共通化して再生プロセスユニットを運用しても、それぞれの機種においてTセンサを適切に校正したり初期設定したりすることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、初期校正設定情報として、少なくとも、Tセンサに対する入力電圧(制御電圧Vtcnt)の設定値情報である制御電圧校正値を情報記憶手段に記憶させるように、初期校正手段たる制御部を構成している。かかる構成では、制御電圧校正値に基づいて、再生プロセスユニットのTセンサの制御電圧Vtcntを適切に初期設定することができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、初期校正設定情報として、制御電圧校正値の他に、Tセンサからの出力電圧Vt、第1装置の特性情報である現像特性(γ)、初期校正時の温度情報、初期校正時の湿度情報、及び初期校正時の日時情報を情報記憶手段に記憶させるように、制御部を構成している。かかる構成では、それらの情報を、再生プロセスユニットの制御電圧Vtcntの初期設定に利用することも可能である。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、プロセスユニットの交換を検知する交換検知手段を設けるとともに、交換検知手段によってプロセスユニットの交換が検知された後の初回の画像形成動作に先立って、変化特性記憶処理や初期設定処理を実施するように、制御部を構成している。かかる構成では、プロセスユニットが交換されても、交換後の新品プロセスユニットのTセンサを正しく初期校正したり、交換後の再生プロセスユニットのTセンサを正しく初期設定したりすることができる。なお、交換検知手段としては、プロセスユニットの着脱を機械的あるいは光学的に検知する着脱検知センサと、着脱があった場合には交換があったものとみなす制御部との組み合わせを例示することができる。また、プロセスユニットの情報記憶手段と、これに記憶されているユニットIDの変化に基づいて交換の有無を監視する制御部との組み合わせでもよい。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、プロセスユニットとして、第1装置たる現像装置の他に、現像装置とは機能及び寿命の異なる第2装置たる感光体とを具備するものを採用している。かかる構成では、プロセスユニット全体として寿命を迎えても、まだ寿命に達していない装置をそのユニットからリユースして省資源化をはかることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、情報記憶手段として、ICメモリを用いているので、情報記憶手段をモジュール化してプロセスユニットに搭載することができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、情報記憶手段として、不揮発性のものを用いているので、通電が不可能な輸送中でも、情報記憶手段にデータを保持させることができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタのY用のプロセスユニットを転写ユニットの一部とともに示す拡大構成図。 同プロセスユニットのVtcnt−Vt特性を示すグラフ。 同プリンタの制御部によって実施されるTセンサ設定ルーチンの処理フローを示すフローチャート。 同プロセスユニットの線速−Vt特性を示すグラフ。 同制御部によって実施される線速−Vt特性の測定処理フローの一例を示すフローチャート。 同制御部によって実施されるプロコン処理の前半フローを示すフローチャート。 同プロコン処理の後半フローを示すフローチャート。 機種Aの構成を示す模式図。 機種Bの構成を示す模式図。
符号の説明
3Y,M,C,K:感光体(潜像担持体)
40Y,M,C,K:現像装置(第1装置)
46Y:Tセンサ(検知センサ)

Claims (9)

  1. 少なくとも、所定の機能を発揮する第1装置と、画像形成装置のプロセス線速に応じて出力特性が変化する原理で、該第1装置内における所定の現象を検知する検知センサとを共通の保持体に保持し、1つのユニットとして画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能にした着脱ユニットと、新品の該着脱ユニットが画像形成装置本体に装着されて初回使用されるのに先立って、新品の該着脱ユニットの検知センサを初期校正する初期校正手段とを備える画像形成装置において、
    新品の該着脱ユニットが画像形成装置本体に装着されて初回使用されるのに先立って、プロセス線速を変化させながら、プロセス線速の変化に対する上記検知手段の出力値の変化特性、あるいは、上記検知手段からの出力値を一定にする条件下でのプロセス線速の変化に対する入力値の変化特性を測定して該情報記録手段に記憶させる変化特性記憶手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    少なくとも上記着脱ユニットについて、上記第1装置としてリユース品を用いている再生着脱ユニットであるのか否かを示すリユース情報を記憶する情報記憶手段を上記着脱ユニットに設けるとともに、
    上記リユース情報に基づいて上記着脱ユニットについて再生着脱ユニットであると判定した場合には、該再生着脱ユニットが画像形成装置本体に装着されて初回使用されるのに先立って、少なくとも上記変化特性に基づいて、該再生着脱ユニットの上記検知センサの初期動作条件を設定する初期設定手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置であって、
    上記着脱ユニットが、潜像担持体と、上記第1装置としての現像装置と、該現像装置内の現像剤のトナー濃度を検知する上記検知センサとしてのトナー濃度センサとを具備するプロセスユニットであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、
    上記初期構成の際に、初期校正設定情報として、少なくとも、上記検知手段に対する入力電圧の設定値情報を上記情報記憶手段に記憶させるように、上記初期校正手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記初期校正設定情報として、上記入力電圧の設定値情報の他に、上記検知手段からの出力電圧値、上記第1装置の特性情報、初期校正時の温度情報、初期校正時の湿度情報又は初期校正時の日時情報を上記情報記憶手段に記憶させるように、上記初期校正手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2の画像形成装置において、
    上記着脱ユニットの交換を検知する交換検知手段を設けるとともに、
    該交換検知手段によって着脱ユニットの交換が検知された後における新品の着脱ユニットの初回の画像形成動作に先立って、上記変化特性を記憶させる処理を実施するように上記変化特性記憶手段を構成するとともに、
    該交換検知手段によって着脱ユニットの交換が検知された後における再生着脱ユニットの初回の画像形成動作に先立って、上記初期動作条件を設定するように上記初期設定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかの画像形成装置であって、
    上記着脱ユニットが、上記第1装置の他に、該第1装置とは機能及び寿命の異なる第2装置を具備するものであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかの画像形成装置において、
    上記情報記憶手段として、ICメモリを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかの画像形成装置において、
    上記情報記憶手段として、不揮発性のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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