JP2009264420A - 等速自在継手 - Google Patents

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晋也 中条
Kenta Yamazaki
健太 山崎
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Abstract

【課題】コスト増加を抑制したブーツの耐久性向上が可能な等速自在継手を提供すること。
【解決手段】外側継手部材1、内側継手部材2、トルク伝達部材3、シャフト5、ブーツ20を備えた等速自在継手において、少なくとも前記シャフト5が最大作動角をとった状態でブーツ20の内側に最接近する部位を含む外側継手部材1の外表面を被覆する被覆膜30を設けた。被覆膜30の外表面の算術平均粗さRaを、外側継手部材1の被覆前の被覆されるべき部位の外表面の算術平均粗さRaより小とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車のステアリング装置等に使用される等速自在継手に関する。
等速自在継手は、入出力軸間の角度変位のみを許容する固定型と、角度変位および軸方向変位を許容する摺動型に大別され、それぞれ用途・使用条件等に応じて機種選定される。
固定型等速自在継手としては、ツェッパ型(以下、「BJ」と称する)やアンダーカットフリー型(以下、「UJ」と称する)が広く知られている。
BJおよびUJの何れも、外側継手部材と、内側継手部材とボールと保持器とシャフト及びブーツとで構成される。外側継手部材は、複数のトラック溝を形成した球状内面を備え、内側継手部材は、複数のトラック溝を形成した球状外面を備える。ボールは、前記外側継手部材のトラック溝と前記内側継手部材のトラック溝とで形成された楔形のボールトラックに配置される。保持器は、前記外側継手部材の球状内面と前記内側継手部材の球状外面との間に配置されると共に前記ボールを保持する。シャフトは、前記内側継手部材にトルク伝達可能に連結され前記外側継手部材の開口から延出する。ブーツは、一端が前記外側継手部材の外周面に固定されると共に他端が前記シャフトの外周面に固定され、弾性的に屈曲自在である。
外側継手部材のトラックセンタは外側継手部材内周の球面中心に対して、また、内側継手部材のトラックセンタは内側継手部材外周の球面中心に対して、それぞれ軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされている。これにより外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝とで構成されるボールトラックは外側継手部材の奥部側または開口側に向けて拡開する楔形となっている。BJは各トラック溝の全域が外側継手部材トラックセンタおよび内側継手部材トラックセンタを中心とする曲線状になっているが、UJでは各トラック溝の一方の端部が軸方向のストレート状になっている。
ブーツは等速自在継手の内部に異物が侵入するのを防止するためのものであって、シャフトが任意の作動角を取れるように、ゴム製ないし樹脂製の蛇腹状筒体が使用される。近年、特に自動車用の等速自在継手ではその小型軽量化が厳しく要求されている。ブーツにしても最少材料により直径と軸長の両方向でコンパクト設計が求められる。一方、シャフトの最大作動角は少なくとも45°程度は必要であり、このためブーツの変形量はコンパクト化と共に大きくなる傾向にある。このため、シャフトが傾斜した側のブーツは極端に小さく圧縮され、反対側のブーツは逆に引伸ばされる。この際、ブーツの直径ははじめから必要最小限度に設計されている関係で圧縮された側のブーツの谷部が外側継手部材の外表面(外周面および開口端面、以下同じ)に接触しやすい。
従来の外側継手部材の外表面はブーツの谷部との干渉を特に考慮した設計をしておらず、外周面を単純なストレート形状にしたものが多い。このようにストレートの外径であると、圧縮されたブーツの谷部が外表面に繰返し接触してブーツの谷部を内側から摩滅させ、ブーツの耐久性を大幅に低下させる懸念がある。UJでは、外側継手部材のトラック溝の一方側(外側継手部材開口側)の端部、および内側継手部材のトラック溝の他方側(外側継手部材奥部側)の端部にそれぞれ溝底を軸心軸と平行にしたストレート部が形成されている。このため、UJは、BJ(最大許容作動角は46°程度)と比較して、大きな作動角(最大値を50°程度)をとることができるが、このような大きな作動角ではブーツと外側継手部材との接触問題が深刻である。
この問題に対して、特許文献1に開示された実施形態では、外側継手部材の外周面における外側継手部材の開口側部位を、開口側に向かって漸次小径となるテーパ面としている。これにより、組み立て直後ではブーツと外側継手部材とが接触することが防止可能である。
特開2005−226732号公報
ところが、等速自在継手がその組み立て後に長きに亘り熱影響等を受けると、ブーツ材の空気透過性によりブーツ内部の圧力が抜け、ブーツの内圧が組み立て直後よりも負圧の状態になる。このような状態になると、ブーツは縮径するため、例えば、特許文献1に開示された実施形態を採用した場合でも、作動角をとっている場合等では、外側継手部材とブーツが接触する可能性がある。このような状態で使用し続けると、ブーツが、外側継手部材との接触により磨耗し破断する可能性があり、ブーツの耐久性低下の一因となり得る。この磨耗は、外側継手部材の外表面の表面粗さが粗いほど促進されるため、外側継手部材の外表面におけるブーツと接触する可能性の高い部位の表面粗さを向上させることにより対策することが一般的である。通常、表面粗さを向上させるためには、旋削加工における送り速度を減少させたり、あるいは、研削加工を別工程で実施するため、コスト増加につながる。これらの問題は固定型等速自在継手に限らず、全ての等速自在継手に起こり得るものである。
また、設計によっては、シャフトの外周面に、ブーツが接触する可能性がある。このような状態で使用し続けると、ブーツが、外側継手部材との接触により磨耗し破断する可能性があり、ブーツの耐久性低下の一因となり得る。この磨耗も、ブーツが接触する可能性が高い部位の面粗度を向上させることにより対策することが一般的である。通常、表面粗さを向上させるためには、旋削加工における送り速度を減少させたり、あるいは、研削加工を別工程で実施するため、コスト増加につながる。これらの問題は固定型等速自在継手に限らず、全ての等速自在継手に起こり得るものである。
本発明は、上記事情に鑑み、コスト増加を抑制したブーツの耐久性向上が可能な等速自在継手を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1の本発明は、外側継手部材と、該外側継手部材の内方に配置した内側継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材との間でトルクを伝達するトルク伝達部材と、前記内側継手部材にトルク伝達可能に連結され前記外側継手部材の開口から延出したシャフトと、一端が前記外側継手部材の外周面に固定されると共に他端が前記シャフトの外周面に固定された弾性的に屈曲自在なブーツとを備えた等速自在継手において、少なくとも前記シャフトが最大作動角をとった状態で前記ブーツの内側に最接近する部位を含む前記外側継手部材の外表面を被覆する被覆膜を設け、該被覆膜の外表面の算術平均粗さRaを、前記外側継手部材の被覆前の被覆されるべき部位の外表面の算術平均粗さRaより小としたことを特徴とする。
ここで、算術平均粗さRaの定義については、JIS B0601:2001に準ずる。すなわち、[数1]に示すように、粗さ曲線f(x)から、その平均線(x軸)の方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線(x軸)から粗さ曲線f(x)までの偏差の絶対値を合計し、平均した値である。
Figure 2009264420
請求項1の発明によれば、被覆膜の外表面にブーツ内側が接触する場合でも、外側継手部材の被覆前の被覆されるべき部位の外表面にブーツ内側が接触する場合より、ブーツの磨耗が抑制されるため、ブーツの耐久性が向上する。また、外側継手部材の外表面を被覆膜で被覆することにより、外側継手部材の製造の際に、外側継手部材に対する旋削加工の送り速度を減少させたり、あるいは研削加工を別工程とすることが不要になり、コスト増加を抑制することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記外側継手部材が複数のトラック溝を形成した球状内面を備え、前記内側継手部材が複数のトラック溝を形成した球状外面を備え、前記トルク伝達部材を前記外側継手部材のトラック溝と前記内側継手部材のトラック溝とで形成された楔形のボールトラックに配置したボールとし、前記外側継手部材の球状内面と前記内側継手部材の球状外面との間に配置されると共に前記ボールを保持する保持器を備えたものである。
請求項2の発明によれば、請求項2の構成の等速自在継手において、請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記外側継手部材の外周面の一部を前記外側継手部材の開口端まで漸次小径となる面としたものである。
請求項3の発明によれば、シャフトが最大作動角をとった状態でブーツの内側が外側継手部材に接触しないように漸次小径となる面を形成すれば、組み立て後しばらくは、ブーツと外側継手部材との接触を防止することが可能になる。外側継手部材の開口端まで漸次小径となる面としない場合には、漸次小径となる面の外側継手部材の開口端側端とブーツ蛇腹谷部が繰返し接触し、磨耗破損の原因になる。これを外側継手部材の開口端まで漸次小径となる面とすることにより防止することができる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記外側継手部材の外周面において、前記漸次小径となる面以外の部位に前記ブーツの一端を固定すると共に前記ブーツの一端を固定した部位に周方向の溝を形成したものである。
請求項4の発明によれば、ブーツをより確実に外側継手部材に固定できる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記外側継手部材の外表面において、前記外側継手部材の開口端面から前記ブーツの一端が固定された部位まで前記被覆膜を設けたものである。
請求項5の発明によれば、ブーツ一端が固定された位置に被覆膜を設けたため、被覆膜の外側継手部材に対する接着性が弱い場合でも、ブーツ一端を固定する力により被覆膜をより確実に外側継手部材に固定できる。また、被覆膜が弾性材料から成る場合には、弾性材料の弾性力がブーツ一端の固定部位における周方向の溝に作用することにより、より確実に被覆膜を外側継手部材に固定できる。また、外側継手部材の開口端面からブーツ一端が固定された位置まで、被覆膜による上記のブーツ磨耗抑制の効果が得られる。
請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記外側継手部材の外表面において、前記ブーツの一端が固定された部位の前記開口側に隣接した部位から前記外側継手部材の開口端面にかけて前記被覆膜を設けたものである。
請求項6の発明によれば、外側継手部材の開口端面からブーツを固定した部位まで被覆膜を設けた場合より被覆膜の材料の量が少なくなり、コストを削減できる。また、ブーツの一端が固定された部位の開口側に隣接した部位から外側継手部材の開口端面にかけて、被覆膜による上記のブーツ磨耗抑制の効果が得られる。
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか一の発明において、少なくとも前記シャフトが最大作動角をとった状態で前記ブーツの内側に最接近する部位を含む前記シャフトの外周面を被覆する被覆膜を設け、該被覆膜の外周面の算術平均粗さRaを、前記シャフトの被覆前の被覆されるべき部位の外周面の算術平均粗さRaより小としたものである。
請求項7の発明によれば、被覆膜の外周面にブーツ内側が接触する場合でも、シャフトの被覆前の被覆されるべき部位の外周面にブーツ内側が接触する場合より、ブーツの磨耗が抑制されるため、ブーツの耐久性が向上する。また、シャフトの外周面を被覆膜で被覆することにより、シャフトの製造の際に、シャフトに対する旋削加工の送り速度を減少させたり、あるいは研削加工を別工程とすることが不要になり、コスト増加を抑制することができる。
請求項8の発明は、請求項1〜7の何れか一の発明において、弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部、および押圧部からの押圧力を受ける受け部のうち、何れか一方を前記保持器に設けると共に、他方を前記内側継手部材に設け、弾性的な押圧力を、前記保持器を介して前記ボールが前記楔形ボールトラックの縮小側に押し込まれるように作用させるものである。
請求項8の発明によれば、ボールとトラック溝との間の隙間が詰められるので、等速自在継手の回転バックラッシュを防止することができる。
前記課題を解決するため、請求項9の本発明は、外側継手部材と、該外側継手部材の内方に配置した内側継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材との間でトルクを伝達するトルク伝達部材と、前記内側継手部材にトルク伝達可能に連結され前記外側継手部材の開口から延出したシャフトと、一端が前記外側継手部材の外周面に固定されると共に他端が前記シャフトの外周面に固定された弾性的に屈曲自在なブーツとを備えた等速自在継手において、少なくとも前記シャフトが最大作動角をとった状態で前記ブーツの内側に最接近する部位を含む前記シャフトの外周面を被覆する被覆膜を設け、該被覆膜の外周面の算術平均粗さRaを、前記シャフトの被覆前の被覆されるべき部位の外周面の算術平均粗さRaより小としたことを特徴とする。
請求項9の発明によれば、被覆膜の外周面にブーツが接触する場合でも、シャフトの被覆前の被覆されるべき部位の外周面にブーツが接触する場合より、ブーツの磨耗が抑制されるため、ブーツの耐久性が向上する。また、シャフトの外周面を被覆膜で被覆することにより、シャフトの製造の際に、シャフトに対する旋削加工の送り速度を減少させたり、あるいは研削加工を別工程とすることが不要になり、コスト増加を抑制することができる。
請求項10の発明は、請求項1〜9の何れか一の発明において、前記被覆膜が、弾性材料から成る筒状部位を有するか、熱収縮材料から成る筒状部位を有するか、又はディッピング処理により設けられたコーティング材料から成る部位を有するものである。
請求項10の発明によれば、被覆膜が弾性材料から成る筒状部位を有する場合には、非被覆状態での筒状部位の内径を外側継手部材の外径より小さくすれば、被覆作業は、筒状部位を外力により拡径させ外側継手部材に外嵌すればその後は外力を除くだけで完了する。これにより、弾性材料から成る筒状部位を有さない場合より、被覆作業が容易となる。被覆膜が熱収縮材料から成る筒状部位を有する場合には、非被覆状態での筒状部位の内径を外側継手部材の外径より大きくすれば、被覆作業は、筒状部位を外側継手部材に外嵌すればその後は加熱するだけで完了する。これにより、被覆膜が熱収縮材料から成る筒状部位を有さない場合より、被覆作業が容易となる。被覆膜がディッピング処理により設けられたコーティング材料から成る部位を有する場合には、被覆作業は、ディッピング処理だけで完了する。これにより、ディッピング処理により設けられたコーティング材料から成る部位を有さない場合より、被覆作業が容易となる。
本発明によれば、コスト増加を抑制したブーツの耐久性向上が可能な等速自在継手を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1〜図8は、本発明を固定型等速自在継手の一種であるツェッパ型(BJ)に適用した場合を例示するものである。図1は本発明の第1実施形態を示すものである。このタイプの等速自在継手は、外側継手部材1、内側継手部材2、ボール3、保持器4、シャフト5及びブーツ20を主要な構成要素とするものである。外側継手部材1は、複数のトラック溝1aを形成した球状内面1bを備え、内側継手部材2は、外側継手部材1の径方向内方に配置され、複数のトラック溝2aを形成した球状外面2bを備える。ボール3は、外側継手部材1のトラック溝1aと内側継手部材2のトラック溝2aとの協働で形成されるボールトラックに配され、外側継手部材1と内側継手部材2との間でトルクを伝達する。保持器4は、外側継手部材1の球状内面1bと内側継手部材2の球状外面2bとの間に配置されると共にボール3を収容するためのポケット4aを円周方向等間隔に有する。シャフト5は、内側継手部材2にトルク伝達可能に連結され外側継手部材1の開口から延出する。ブーツ20は、大径の端部20aが外側継手部材1の外周面に固定されると共に小径の端部20bがシャフト5の外周面に固定された弾性的に屈曲自在であって蛇腹状の形状をなす。
図2に拡大して示すように、外側継手部材1の外周面の一部は、外側継手部材1の開口端側まで漸次小径となる第一テーパ面21とされる。角度αで第一テーパ面21を形成することによりブーツ20の谷部20cを避けるスペースが生じ、組み立て後しばらくは、シャフト5が最大作動角を取った時でもブーツ20谷部20cと外側継手部材1の外表面(外周面および開口端面1c、以下同じ)との当接を防止することができる。第一テーパ面21の角度αは、一般的な設計条件において、5°から15°の範囲が好適である。15°を越えると、第一テーパ面21と外側継手部材1のトラック溝1aとの肉厚が薄くなり強度低下を招く。5°未満ではシャフト5が最大作動角を取った時にブーツ20の谷部20cが外側継手部材1外表面に当接する。
外側継手部材1の外周面において第一テーパ面21以外の部位にブーツ20の端部20aが固定され、ブーツ20の端部20aが固定された部位には、周方向のブーツ溝1dが形成されている。後に詳述するが、外側継手部材1の開口端面1cからブーツ20の端部20aが固定された部位まで被覆膜30が設けられている。
トラック溝1a,2aは軸方向に延びる曲線状をなし、通常は6本(または3〜8本の複数本)がそれぞれ球状内面1bおよび球状外面2bに形成される。内側継手部材2の内周にセレーションやスプライン等のトルク伝達手段を介してシャフト5を結合する。
ブーツ20は合成ゴムまたは合成樹脂などにより複数の環状ひだを有する蛇腹形状に一体形成される。ブーツ20の端部20aは外側継手部材1の外周面にブーツバンド24等により固定され、ブーツ20の端部20bはシャフト5の外周面に別のブーツバンド25等で固定される。これにより継手内部への塵埃の侵入が防止される。なお、ブーツ20の端部20aの外側継手部材1の外周面に固定される位置を、外側継手部材1と内側継手部材2との作動角が0°のとき(図1の状態)、ボール3の中心よりも外側継手部材1の奥側(開口端と反対側)にすることで軸方向に対する等速自在継手のコンパクト化が図られる。
この実施形態において、外側継手部材1のトラック溝1aの溝底が曲面状になった部位の中心(外側継手部材トラックセンタ)O1は、外側継手部材1の球状内面1bの球面中心に対して、内側継手部材2のトラック溝2aの溝底が曲線状になった部位の中心(内側継手部材トラックセンタ)O2は、内側継手部材2の球状外面2bの球面中心に対して、それぞれ軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされている。
保持器4の外周面4bの球面中心、および保持器外周面4bの案内面となる外側継手部材1の球状内面1bの球面中心は、何れも継手中心Oに一致している。また、保持器4の内周面4cの球面中心、内側継手部材2の球状外面2bの球面中心も同様に継手中心Oに一致している。それ故、外側継手部材トラックセンタO1のオフセット量は、外側継手部材トラックセンタO1と継手中心Oとの間の距離となり、内側継手部材トラックセンタO2のオフセット量は、内側継手部材トラックセンタO2と継手中心Oとの間の軸方向距離となり、両者は等しい。
以上から、一対のトラック溝1a,2aにより外側継手部材1の開口側から奥部側へ縮小する楔状のボールトラックが形成され、このボールトラックに各ボール3が転動可能に組み込まれる。
この固定型等速自在継手において、外側継手部材1と内側継手部材2とが作動角をとると、保持器4に案内されたボール3が常にどの作動角においても作動角の二等分面内に維持され、継手の等速性が確保される。
図2に示すように、外側継手部材1の外表面において、外側継手部材1の開口端面1cからブーツ20の端部20aが固定された部位まで被覆膜30が設けられている。外側継手部材1の外表面において、外側継手部材1の外側継手部材1の開口端面1cからブーツ20の端部20aが固定された部位までの範囲は、被覆膜30に被覆されない場合にシャフト5が最大作動角をとった状態でブーツ20の内側に最接近する部位を含む。被覆膜30の外表面の算術平均粗さRaは、外側継手部材1の被覆前の被覆されるべき部位の外表面の算術平均粗さRaより小である。被覆膜30は、本実施形態では、ゴム、エラストマー等の弾性材料から成る。被覆膜30の表面にダイヤモンドライクカーボンから成る被覆層を形成してもよい。ダイヤモンドライクカーボンはプラズマCVD法やPVD法等により形成する。
被覆膜30は外側継手部材1の外周面を被覆する部位は、筒状をなし、外側継手部材1の開口端面1cを被覆する部位は、径方向内方に向かって鍔状をなす。非被覆状態での被覆膜30の筒状部位の内径は外側継手部材の外径より小さい。外側継手部材1への被覆膜30の被覆作業は、筒状部位を外力により拡径させ外側継手部材1に開口側から外嵌し鍔上部位が開口端面1cに当接した時点で外力を除くことにより行なわれる。
上記の構成により、図3に示すように被覆膜30の外表面にブーツ20の谷部20c内側が接触する場合でも、外側継手部材1被覆前の被覆されるべき部位の外表面にブーツ20の谷部20c内側が直接接触する場合より、ブーツ20の磨耗が抑制されるため、ブーツ20の耐久性が向上する。また、外側継手部材1の外表面を被覆膜30で被覆することにより、外側継手部材1の製造の際に、外側継手部材1に対する旋削加工の送り速度を減少させたり、あるいは研削加工を別工程とすることが不要になり、コスト増加を抑制することができる。
また、ブーツ20の端部20aが固定された位置に被覆膜30が設けられたため、ブーツバンド24が端部20aを固定する力により被覆膜30がより確実に外側継手部材1に固定される。また、弾性材料の弾性力がブーツ溝1dに作用することにより、より確実に被覆膜30が外側継手部材1に固定される。
図4は本発明の第2実施形態を示すものである。第1実施形態と異なるのは、被覆膜30の被覆範囲とその材料である。それ以外の構成及びその構成に基づく作用・効果は第1実施形態と同様なので、説明を省略する。外側継手部材1の外表面において、ブーツ20の端部20aが固定された部位の外側継手部材1の開口側に隣接した部位から外側継手部材1の開口端面1cにかけて被覆膜30が設けられている。これにより、被覆膜30が外側継手部材1の開口端面1cからブーツ20を固定した部位まで設けられた場合より被覆膜30の材料の量が少なくなり、コストを削減できる。被覆膜30に被覆されない場合に、シャフト5が最大作動角をとった状態で外側継手部材1の外表面においてブーツ20の内側に最接近する部位が存在する。この部位を、外側継手部材1の外表面におけるブーツ20の端部20aが固定された部位の外側継手部材1の開口側に隣接した部位から外側継手部材1の開口端面1cにかけた範囲は含む。
被覆膜30は、本実施形態では、熱収縮材料から成る。熱収縮材料としては、ポリ塩化ビニルや、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、PFA系やPTFE系のテフロン(登録商標)等の合成樹脂が好適である。特に、PFA系テフロン(登録商標)が好適である。
被覆膜30は外側継手部材1の外周面を被覆する部位は、筒状をなし、外側継手部材1の開口端面1cを被覆する部位は、径方向内方に向かって鍔状をなす。非被覆状態での被覆膜30の筒状部位の内径は外側継手部材の外径より大きい。外側継手部材1への被覆膜30の被覆作業は、筒状部位を外側継手部材1に開口側から鍔上部位が開口端面1cに当接するまで外嵌した後、熱収縮を生じるまで加熱することにより行なわれる。
被覆膜30は、ディッピング処理により被覆が行なわれるコーティング材料から成るようにしてもよい。このコーティング材料としては、ナイロン(登録商標),エポキシ樹脂,ポリ塩化ビニル等が好適である。ディッピング処理は、例えば浸漬塗装である。この場合も被覆膜30は外側継手部材1の外周面を被覆する部位は、筒状をなし、外側継手部材1の開口端面1cを被覆する部位は、径方向内方に向かって鍔状をなす。外側継手部材1への被覆膜30の被覆作業は、ディッピング処理により行なわれる。
本実施形態の構成によっても、図3に示すように被覆膜30の外表面にブーツ20の谷部20c内側が接触する場合でも、外側継手部材1の被覆前の被覆されるべき部位の外表面にブーツ20の谷部20c内側が直接接触する場合より、ブーツ20の磨耗が抑制されるため、ブーツ20の耐久性が向上する。また、外側継手部材1の外表面を被覆膜30で被覆することにより、外側継手部材1の製造の際に、外側継手部材1に対する旋削加工の送り速度を減少させたり、あるいは研削加工を別工程とすることが不要になり、コスト増加を抑制することができる。
図5は本発明の第3実施形態を示すものである。第1実施形態と異なるのは、被覆膜30の被覆範囲とその材料と外側継手部材1の外周面に第一テーパ面21を形成していないことである。それ以外の構成及びその構成に基づく作用・効果は第1実施形態と同様なので、説明を省略する。被覆膜30は、シャフト5において内側継手部材2に連結された部位とブーツ20の端部20bが固定された部位との間で直径が最小であり所定の軸方向長さを有する部位の外周面5aに設けられている。この外周面5aは、被覆膜30に被覆されない場合にシャフト5が最大作動角をとった状態でシャフト5の外周面においてブーツ20の内側に最接近する部位を含む。被覆膜30の外周面の算術平均粗さRaは、シャフト5の被覆前の被覆されるべき部位の外周面5aの算術平均粗さRaより小である。
被覆膜30は、本実施形態では、熱収縮材料から成る。熱収縮材料としては、ポリ塩化ビニルや、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、PFA系やPTFE系のテフロン(登録商標)等の合成樹脂が好適である。特に、PFA系テフロン(登録商標)が好適である。
被覆膜30は、本実施形態では、シャフト5の外周面5aを被覆する。外周面5aは、シャフト5の軸方向の中間部で且つ内側継手部材2に連結された部位とブーツ20の端部20bが固定された部位との間で直径が最小である部位に位置する。このため、被覆膜が筒状部位を有する弾性材料から成る場合、被覆作業時に、非被覆状態でこの部位の直径より小さい内径の筒状部を有する被覆膜を、この部位の直径より大きな部位を通過させなければならない。そのため、大きな外力が必要になると共にこの外力で被覆膜を損傷する可能性がある。また、被覆膜がディッピング処理により被覆を行なうコーティング材料から成る場合、被覆作業時に、外周面5a以外の部分をマスクする必要がある。これらの理由で、本実施形態では、被覆膜30が筒状部位を有する熱収縮材料から成ることが好ましい。
本実施形態の構成によれば、図6に示すように被覆膜30の外周面にブーツ20の谷部20c内側が接触する場合に、外周面5aにブーツ20の谷部20c内側が接触する場合より、ブーツ20の磨耗が抑制されるため、ブーツ20の耐久性が向上する。また、外周面5aを被覆膜30で被覆することにより、シャフト5の製造の際に、シャフト5に対する旋削加工の送り速度を減少させたり、あるいは研削加工を別工程とすることが不要になり、コスト増加を抑制することができる。
図1に示すように、シャフト5の軸端(外側継手部材奥部側)には、押圧部材10が取り付けられる。図示例の押圧部材10は、図7に示すように円筒状の胴部10aと、これよりも外径側に張り出した頭部10bとを具備しており、シャフト5と同軸に配置した状態で胴部10aがシャフト軸端に軸方向へスライド可能に挿入されている。頭部10bとシャフト軸端との間には弾性部材12としてコイルバネが介装され、この弾性部材12は押圧部材10を軸方向の外側継手部材奥部側へ押圧する弾性力の発生源となる。頭部10bの端面は凸球面状に形成され、この凸球面部分が弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部11として機能する。押圧部材10はボールであってもよい。
保持器4の外側継手部材奥部側の端部には、受け部材14が取り付けられる。この受け部材14は、保持器4の外側継手部材奥部側の端部開口を覆う蓋状をなし、部分球面状の球面部14aとその外周に環状に形成された取付け部14bとで構成される。球面部14aの内面(シャフト5と対向する面)は凹球面状で、この凹球面部は押圧部11からの押圧力を受ける受け部15として機能する。取付け部14bは、保持器4の端部に圧入、溶接等の適宜の手段で固定されている。
以上の等速自在継手において、図1に示すようにシャフト5を内側継手部材2の内周に嵌合し、止め輪16等で両者を位置決めすると、押圧部材10の押圧部11と受け部材14の受け部15とが互いに当接し、弾性部材12が圧縮される。これによりシャフト5および内側継手部材2が外側継手部材1の開口側に押圧され、両者間に軸方向の相対移動が生じる。内側継手部材2のトラック溝2aの形状は、外側継手部材1の開口側では、外側継手部材1の奥側に向かって拡径しているため、この相対移動によりトラック溝1a,2aとボール3とが当接する。これにより、ボール3とトラック溝1a,2aとの間の隙間がなくなるため、回転バックラッシュが防止されるようになる。このように回転バックラッシュが防止される結果、この固定型等速自在継手は、回転バックラッシュを嫌う用途、例えば自動車のステアリング装置にも使用することが可能となる。
ところで、固定型等速自在継手においては、加工上および機能上の都合から、上記ボールとトラック間のアキシャル隙間とは別に保持器4の外周面4bと外側継手部材1の球状内面1bとの間、および保持器4の内周面4cと内側継手部材2の球状外面2bとの間に微小な球面隙間が形成される。この球面隙間により生じるアキシャル隙間のうち、保持器4の内周面4cと内側継手部材2の球状外面2bとの間のアキシャル隙間が、トラック間の隙間により生じるアキシャル隙間より小さいと、内側継手部材2に対する保持器4の軸方向の可動域が狭まるため、ボールとトラック間のアキシャル隙間を十分に詰めることに限界が生じる。従って、保持器4と内側継手部材2の間のアキシャル隙間は、ボールとトラック間の隙間により生じるアキシャル隙間よりも大きく設定する必要がある。
弾性部材12としては、コイルバネ以外に、皿ばね、波ばね、樹脂材(ゴム材でもよい)等を使用することができる。
受け部15をシャフト5に、押圧部11を保持器4に設けることもできる。例えば、上記の押圧部材10を、形状は同様のままシャフト5に対して固定し、上記の受け部材14を、形状は同様のまま、保持器4に対して弾性部材を介して連結する。すると、上記の押圧部11が受け部に、上記の受け部15が押圧部となる。
また、外側継手部材1の開口側端面は、図8(B)に示すようにトラック溝1aの溝縁Eは第二テーパ面22を分断しないように、すなわち第二テーパ面22の領域内にのみ露出するように形成されているのがよい。これは、溝縁Eが第二テーパ面22を分断する場合、すなわち溝縁Eと稜線Lが交わる形状の場合、その交点が立体的に尖った形状になるからである。この場合、大作動角時にはこの尖った形状の部位にトラック溝1aに対するボール3の転接位置が接近し、応力集中により欠損が生じる可能性がある。また、図8に示すように稜線Lが溝縁Eから径方向外方に離れない方が良い。稜線Lが径方向外方に移行する程、第一テーパ面21との間の軸方向断面が尖った形状になり、応力集中部位となるため、外側継手部材1の強度低下を招くことにつながるからである。
上記実施形態では、等速自在継手として、トラック溝1a,2aの全域がトラックセンタO1,O2を中心とする曲線状に形成された)ツェッパ型(BJ)を挙げたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、トラック溝1a,2aの一部にストレート部を形成したアンダーカットフリー型(UJ)など、他型式の固定型等速自在継手にも適用可能である。また、ダブルオフセット型(DOJ)、クロスグルーブ型(LJ)トリポード型(TJ)などの摺動型等速自在継手にも適用可能である。
また、本発明の固定型等速自在継手は、ステアリング用に限らず、ドライブシャフト用あるいはプロペラシャフト用としても使用することが可能である。なお、順次小径となる面として実施形態では第一テーパ面21を示したが、テーパ面に限らず円弧面等、種々選択できる。
その他にも、本発明は上記実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内であれば、様々な変形が可能である。
本発明の第1実施形態に係る固定型等速自在継手の縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る固定型等速自在継手の図であり、(A)は部分断面図で(B)は(A)のA部分の拡大図である。 本発明の第1実施形態に係る固定型等速自在継手の部分断面図で、シャフトが最大の作動角をとった状態である。 本発明の第2実施形態に係る固定型等速自在継手の図であり、(A)は部分断面図で(B)は(A)のB部分の拡大図である。 本発明の第3実施形態に係る固定型等速自在継手の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る固定型等速自在継手の部分断面図で、シャフトが最大の作動角をとった状態である。 本発明の実施形態に係る固定型等速自在継手の拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る固定型等速自在継手の外側継手部材の図であり、(A)が部分縦断面図で(B)が部分正面図である。
符号の説明
1 外側継手部材
1a トラック溝
1b 球状内面
1c 開口端面
1d ブーツ溝
2 内側継手部材
2a トラック溝
2b 球状外面
3 ボール(トルク伝達部材)
4 保持器
5 シャフト
5a シャフト外周面
10 押圧部材
11 押圧部
14 受け部材
15 受け部
20 ブーツ
20a ブーツ端部
20b ブーツ端部
20c ブーツ谷部
21 第一テーパ面
30 被覆膜

Claims (10)

  1. 外側継手部材と、該外側継手部材の内方に配置した内側継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材との間でトルクを伝達するトルク伝達部材と、前記内側継手部材にトルク伝達可能に連結され前記外側継手部材の開口から延出したシャフトと、一端が前記外側継手部材の外周面に固定されると共に他端が前記シャフトの外周面に固定された弾性的に屈曲自在なブーツとを備えた等速自在継手において、
    少なくとも前記シャフトが最大作動角をとった状態で前記ブーツの内側に最接近する部位を含む前記外側継手部材の外表面を被覆する被覆膜を設け、該被覆膜の外表面の算術平均粗さRaを、前記外側継手部材の被覆前の被覆されるべき部位の外表面の算術平均粗さRaより小としたことを特徴とする等速自在継手。
  2. 前記外側継手部材が複数のトラック溝を形成した球状内面を備え、前記内側継手部材が複数のトラック溝を形成した球状外面を備え、前記トルク伝達部材を前記外側継手部材のトラック溝と前記内側継手部材のトラック溝とで形成された楔形のボールトラックに配置したボールとし、前記外側継手部材の球状内面と前記内側継手部材の球状外面との間に配置されると共に前記ボールを保持する保持器を備えた請求項1に記載の等速自在継手。
  3. 前記外側継手部材の外周面の一部を前記外側継手部材の開口端まで漸次小径となる面とした請求項2に記載の等速自在継手。
  4. 前記外側継手部材の外周面において、前記漸次小径となる面以外の部位に前記ブーツの一端を固定すると共に前記ブーツの一端を固定した部位に周方向の溝を形成した請求項3に記載の等速自在継手。
  5. 前記外側継手部材の外表面において、前記外側継手部材の開口端面から前記ブーツの一端が固定された部位まで前記被覆膜を設けた請求項4に記載の等速自在継手。
  6. 前記外側継手部材の外表面において、前記ブーツの一端が固定された部位の前記開口側に隣接した部位から前記外側継手部材の開口端面にかけて前記被覆膜を設けた請求項4に記載の等速自在継手。
  7. 少なくとも前記シャフトが最大作動角をとった状態で前記ブーツの内側に最接近する部位を含む前記シャフトの外周面を被覆する被覆膜を設け、該被覆膜の外周面の算術平均粗さRaを、前記シャフトの被覆前の被覆されるべき部位の外周面の算術平均粗さRaより小とした請求項1〜6の何れか一に記載の等速自在継手。
  8. 弾性的な押圧力を軸方向に作用させる押圧部、および押圧部からの押圧力を受ける受け部のうち、何れか一方を前記保持器に設けると共に、他方を前記内側継手部材に設け、弾性的な押圧力を、前記保持器を介して前記ボールが前記楔形ボールトラックの縮小側に押し込まれるように作用させる請求項1〜7の何れか一に記載の等速自在継手。
  9. 外側継手部材と、該外側継手部材の内方に配置した内側継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材との間でトルクを伝達するトルク伝達部材と、前記内側継手部材にトルク伝達可能に連結され前記外側継手部材の開口から延出したシャフトと、一端が前記外側継手部材の外周面に固定されると共に他端が前記シャフトの外周面に固定された弾性的に屈曲自在なブーツとを備えた等速自在継手において、
    少なくとも前記シャフトが最大作動角をとった状態で前記ブーツの内側に最接近する部位を含む前記シャフトの外周面を被覆する被覆膜を設け、該被覆膜の外周面の算術平均粗さRaを、前記シャフトの被覆前の被覆されるべき部位の外周面の算術平均粗さRaより小としたことを特徴とする等速自在継手。
  10. 前記被覆膜が、弾性材料から成る筒状部位を有するか、熱収縮材料から成る筒状部位を有するか、又はディッピング処理により設けられたコーティング材料から成る部位を有する請求項1〜9の何れか一に記載の等速自在継手。
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