JP2009264344A - インペラ、ファン装置及びインペラ製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】偶不釣り合いを悪化させることなく、容易にインペラのアンバランスを改善できるインペラ等を提供する。
【解決手段】このインペラ1では、おもり5を収容するおもり収容部6が、ロータ3のホルダ32及びロータ外囲部421のいずれか一方又は両方によって構成され、おもり5の回転軸2方向における位置を規定するための止め部7が、おもり収容部6内に形成されている。そして、止め部7が、回転軸2方向において、回転軸2方向におけるインペラ1全体の重心位置と略等しい位置に設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】このインペラ1では、おもり5を収容するおもり収容部6が、ロータ3のホルダ32及びロータ外囲部421のいずれか一方又は両方によって構成され、おもり5の回転軸2方向における位置を規定するための止め部7が、おもり収容部6内に形成されている。そして、止め部7が、回転軸2方向において、回転軸2方向におけるインペラ1全体の重心位置と略等しい位置に設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、インペラ、ファン装置及びインペラ製造方法に関する。
近年、ファンの高速回転化が進んでいる。また、それに合わせて、ファンが低速だけでなく高速においても安定して回転することが求められている。
一般に、ファンのインペラ等回転体が軸周りに回転すると、回転体を構成する各部材には遠心力が働く。回転軸に対して質量分布の偏りがない場合(質量分布が回転軸に対して対称で、釣り合っている場合)、回転軸に対して物体の構成要素に働く遠心力は互いに打ち消し合い、遠心力の和はゼロとなる。一方、回転軸に対して質量分布の偏りがある場合(質量分布が回転軸に対して非対称で、不釣り合い(アンバランス)の状態にある場合)、回転軸に対して物体の構成要素に働く遠心力の和はゼロとならない。この場合、回転体であるインペラが振動し、この振動がインペラが取り付けられている装置全体に伝わり、騒音、軸受の摩耗等の問題を発生させる。
インペラのアンバランスの原因としては、形状の非対称性、密度の不均一、及び回転中心のずれなどが挙げられる。アンバランスを修正するためには、アンバランスを打ち消すようにインペラの質量分布を調節する(質量を付加又は除去する)等の工程が必要となる。
また、アンバランスの多くはいわゆる動不釣り合いの状態にあるため、完全なアンバランスの修正には、回転軸方向に対して離れた少なくとも2面で回転体のアンバランスを修正する必要がある。しかし、そのためには、インペラ等の回転軸方向に対して異なる少なくとも2面においてアンバランス修正用のおもりを付与するためのおもり付与部等を設け必要があるとともに、2面以上についておもり付与等の作業を行う必要がある。このため、インペラ等の構成が複雑化する、及びアンバランスの修正に手間がかかる等の欠点がある。
そこで、実際に実用されるインペラ等では、簡単化のため、回転軸方向のいずれかの位置を通る単一の面でアンバランスを修正する構成が採用される場合がある(例えば、特許文献1、2)。
特開平11−223195号公報
特開2000−352397号公報
しかし、動不釣り合いには、静不釣り合いと偶不釣り合いとが含まれるため、上記の単一の面でのアンバランスの修正では、その面に関するインペラの静不釣り合いについては改善できるが、偶不釣り合いについては改善できず、悪化させてしまう場合がある。例えば、修正を行う面がインペラの回転軸方向に関する重心位置から回転方向上側又は下側にずれている場合、おもりの付与等により修正が行われた面に関しては静不釣り合いが改善されても、偶不釣り合いが悪化する場合がある。
そこで、本発明の解決すべき課題は、偶不釣り合いを悪化させることなく、容易にインペラのアンバランスを改善できるインペラ、ファン装置及びインペラ製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明では、所定の回転軸と、前記回転軸を中心として回転するロータと、前記ロータとともに前記回転軸を中心として回転することにより空気流を発生させる複数の動翼と、前記動翼が回転するように前記ロータ及び前記動翼を支持する支持体とを備えるインペラであって、おもりを収容する少なくとも1つのおもり収容部が、前記ロータ及び前記支持体のいずれか一方又は両方によって構成され、前記おもりの前記回転軸方向における位置を規定するための止め部が、前記おもり収容部内に形成されており、前記止め部が、前記回転軸方向において、前記回転軸方向における前記インペラの重心位置と略等しい位置に設けられている。
また、請求項2の発明では、請求項1の発明に係るインペラにおいて、前記支持体は、前記動翼に対して前記径方向内方側に位置し、前記ロータを前記径方向外方から外囲するロータ外囲部を備え、前記おもり収容部は、前記ロータの前記径方向外方を向いた外周面と前記ロータ外囲部との間に設けられる。
また、請求項3の発明では、請求項2の発明に係るインペラにおいて、前記止め部は、前記ロータ外囲部の前記径方向内方を向いた内周面から前記径方向内方に張り出した張り出し部の前記回転軸方向上側又は下側の端部によって形成される。
また、請求項4の発明では、請求項2の発明に係るインペラにおいて、前記止め部は、前記ロータの前記外周面及び前記ロータ外囲部の前記径方向内方を向いた内周面から間隔をあけて、略前記回転軸方向上側又は下側に向けて立設された凸部である。
また、請求項5の発明では、請求項2の発明に係るインペラにおいて、前記止め部は、前記ロータの前記外周面から前記径方向外方に張り出した張り出し部の前記回転軸方向上側又は下側の端部によって形成される。
また、請求項6の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係るインペラにおいて、前記おもり収容部は、前記回転軸を中心とした周方向の全周に渡って連続して設けられている。
また、請求項7の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係るインペラにおいて、前記おもり収容部は、前記回転軸を中心とした周方向に間隔をあけて複数箇所に設けられている。
また、請求項8の発明では、請求項7の発明に係るインペラにおいて、前記複数箇所に設けられた前記おもり収容部は、前記回転軸に関して軸対称に配置されている。
また、請求項9の発明では、請求項2の発明に係るインペラにおいて、前記ロータの前記外周面と前記ロータ外囲部の前記径方向内方を向いた内周面との前記径方向に沿った間隔が、前記ロータの前記回転軸方向の一端側から他端側にいくにしたがって徐々に大きくなり、前記おもり収容部の開口部が前記回転軸方向の前記他端側に設けられる。
また、請求項10の発明では、請求項2の発明に係るインペラにおいて、前記ロータ外囲部の前記径方向内方を向いた内周面に、略前記回転軸方向に沿って延びる複数のリブが前記回転軸を中心とした周方向に間隔をあけて立設され、前記おもり収容部が、前記リブ間に形成される複数の隙間部のうちの少なくとも1つに形成される。
また、請求項11の発明では、請求項1ないし請求項10のいずれかの発明に係るインペラにおいて、前記おもりは、粘土状物質である。
また、請求項12の発明では、請求項1ないし請求項10のいずれかの発明に係るインペラにおいて、前記止め部は、突起状の形状を有し、前記おもりは、前記止め部を挟み込むようにして前記止め部に固定される挟込み部材である。
また、請求項13の発明では、ファン装置において、請求項1ないし請求項12のいずれかの発明に係るインペラと、電機子と、前記電機子を支持する支持部と、前記インペラを外囲する外枠部とを有するハウジングとを備えた。
また、請求項14の発明では、請求項1ないし請求項12のいずれかの発明に係るインペラを製造するインペラ製造方法であって、(a)前記インペラを組み立てる工程と、(b)組み立てられた前記インペラのアンバランスを測定する工程と、(c)前記工程(b)の測定値に基づいて、前記おもり収容部に前記おもりを付与する工程とを備える。
また、請求項15の発明では、請求項1ないし請求項12のいずれかの発明に係るインペラを製造するインペラ製造方法であって、(d)前記インペラを組み立てる工程と、(e)前記工程(d)と同時に、あるいは前記工程(d)の後で行われ、前記おもり収容部におもりを付与する工程と、(f)前記おもり収容部に前記おもりが付与された前記インペラのアンバランスを測定する工程と、(g)前記工程(f)の測定値に基づいて、前記おもり収容部に付与された前記おもりを除去する工程とを備える。
請求項1ないし請求項12に記載の発明によれば、おもりを収容する少なくとも1つのおもり収容部が、ロータ及び支持体のいずれか一方又は両方によって構成され、おもりの回転軸方向における位置を規定するための止め部が、おもり収容部内に形成されている。そして、止め部が、回転軸方向において、回転軸方向におけるインペラの重心位置と略等しい位置に設けられている。それ故、おもり収容部に対しておもりを付与又は除去してインペラのアンバランスを修正することにより、偶不釣り合いを悪化させることなく、容易にインペラのアンバランスを改善できる。
請求項2に記載の発明によれば、支持体に、動翼に対して径方向内方側に位置し、ロータを少なくとも径方向外方から外囲するロータ外囲部が設けられ、おもり収容部が、ロータの径方向外方を向いた外周面とロータ外囲部との間に設けられる。それ故、インペラが回転されたときにおもり収容部に付与されたおもりが飛散する等の不都合を防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、止め部は、ロータ外囲部の径方向内方を向いた内周面から径方向内方に張り出した張り出し部の回転軸方向上側又は下側の端部によって形成されるため、その張り出し部の回転軸方向上側又は下側の端部を利用しておもりをインペラの回転軸方向に関する略重心位置に容易に付与できる。例えば、その張り出し部の回転軸方向上側又は下側の端部を利用することにより、粘土状物質等かならるおもりを付与するのに便利である。
請求項4に記載の発明によれば、止め部が、ロータの外周面及びロータ外囲部の径方向内方を向いた内周面から間隔をあけて、回転軸方向上側又は下側に向けて立設された凸部であるため、その凸部を利用しておもりをインペラの回転軸方向に関する略重心位置に容易に付与できる。例えば、凸部を利用することにより、クリップ等の挟込み部材からなるおもりを付与及び除去するのに便利である。
請求項5に記載の発明によれば、止め部が、ロータの外周面から径方向外方に張り出した張り出し部の回転軸方向上側又は下側の端部によって形成されるため、その張り出し部の張り出し部の回転軸方向上側又は下側の端部を利用しておもりをインペラの回転軸方向に関する略重心位置に容易に付与できる。例えば、その張り出し部の張り出し部の回転軸方向上側又は下側の端部を利用することにより、粘土状物質等かならるおもりを付与するのに便利である。
請求項6に記載の発明によれば、おもり収容部が、回転軸を中心とした周方向の全周に渡って連続して設けられているため、おもりを周方向の任意の位置に付与することができ、インペラのアンバランスを高精度で修正できる。
請求項7に記載の発明によれば、おもり収容部が、回転軸を中心とした周方向に間隔をあけて複数箇所に設けられているため、インペラのアンバランスの状況に応じて、おもりを付与(又は除去)するおもり収容部を複数箇所のおもり収容部のうちから選択でき、インペラのアンバランスを的確に修正できる。
請求項8に記載の発明によれば、複数箇所に設けられたおもり収容部が、回転軸に関して軸対称に配置されているため、インペラのアンバランスの状況に応じて、おもり収容部に対しておもりを付与(又は除去)することにより、インペラのアンバランスを的確に修正できる。
請求項9に記載の発明によれば、ロータの外周面とロータ外囲部の径方向内方を向いた内周面との径方向に沿った間隔が、ロータの回転軸方向の一端側から他端側にいくにしたがって徐々に大きくなり、おもり収容部の開口部が回転軸方向の他端側に設けられる。それ故、おもり収容部の開口部を大きくすることができ、おもり収容部に対するおもりの付与又は除去を容易に行うことができる。
請求項10に記載の発明によれば、ロータ外主部の内周面に略回転軸方向に沿って延びる複数のリブが回転軸を中心とした周方向に間隔をあけて立設されるため、リブを略回転軸方向に沿ってロータの外周面に密着させてロータと支持体とを確実に固定をしながら、リブ間に形成される隙間部を利用しておもり収容部を形成できる。
請求項11に記載の発明によれば、おもりが粘土状物質であるため、おもりの付与及び付与するおもりの質量の調節等が簡単であり、インペラのアンバランスを容易に修正できる。
請求項12に記載の発明によれば、おもり収容部内に設けられた止め部が突起状の形状を有し、おもりが、止め部を挟み込むようにして止め部に固定される挟込み部材であるため、おもりの付与及び除去が簡単であり、インペラのアンバランスを容易に修正できる。
請求項13に記載の発明によれば、偶不釣り合いを悪化させることなく、容易にインペラのアンバランスを改善できるファン装置を提供できる。
請求項14に記載の発明によれば、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のインペラを組み立て、そのインペラのアンバランスを測定し、その測定結果に基づいて、インペラのおもり収容部におもりを付与する。このため、インペラのアンバランスを容易に修正できる。
請求項15に記載の発明によれば、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のインペラを組み立て、その組立工程と同時に、あるいは組立工程の後で、インペラのおもり収容部におもりを付与した後、そのインペラのアンバランスを測定し、その測定結果に基づいて、おもり収容部に付与されたおもりを除去する。このため、インペラのアンバランスを容易に修正できる。
図1は本発明の第1実施形態に係るインペラ1の一部の構成を示す断面図であり、図2はそのインペラ1を回転軸2方向下側から見た図である。なお、図1及び後述する図5、図6、図8、図15及び図16中における符号2aは、回転軸2の軸中心線を示しており、符号8は回転軸2方向におけるインペラ1,10全体の重心位置を通り、軸中心線2aと垂直に交わる仮想面を示している。
本実施形態に係るインペラ1は、図1及び図2に示すように、回転軸2、ロータ3、及びインペラ本体4を備えて構成され、軸流ファン装置に用いられる。軸流ファン装置には、本実施形態に係るインペラ1、図示しない電機子、及び、図示しないハウジング等が備えられる。ハウジングには、前記電機子を支持する支持部と、インペラ1を外囲する外枠部とが設けられる。
インペラ本体4は、複数の動翼41及び支持体42を備えている。インペラ本体4は、例えば射出成形又はダイキャスト等により樹脂又は金属により連続した単一の部材として成形されている。
動翼41は、ロータ3とともに回転軸2を中心として回転することにより回転軸2方向の一方側から吸気し、回転軸2方向の他方側に向けて排気する。支持体42は、動翼41が回転軸2の周りに回転するようにロータ3及び動翼41を支持する。
支持体42は、ロータ外囲部421及びプレート部422を有している。ロータ外囲部421は、動翼41に対してインペラ1の径方向内方側に位置し、ロータ3を径方向外方から外囲する支持体42の部分であり、略円筒形の形状を有する。プレート部422は、ロータ外囲部421の回転軸2方向の一方側の開口部を塞ぐようにして設けられた支持体42の部分であり、図1の構成ではロータ外囲部421の回転軸2方向上側(図1の上側)の開口部を塞ぐようにして設けられている。なお、変形例としてプレート部422を省略し、ロータ外囲部421が回転軸2方向の上下両側に開口させてもよい。
ロータ3は、ロータマグネット31と、ロータマグネット31を保持するホルダ32を備えている。ホルダ32は、略円筒形の胴部321と、その胴部321の回転軸2方向上側端部を塞ぐように設けられるプレート部322とを備え、金属等により形成されている。胴部321の径方向内側の内周面にロータマグネット31が固定される。プレート部322の中心には、回転軸2が圧入されて固定される軸固定部322aが設けられる。そして、ロータマグネット31と、そのロータマグネット31の径方向内方に設置された図示しない電機子との間で発生されるトルクにより、ロータ3及びインペラ本体4が一緒に回転軸2の周りに回転される。
また、本実施形態に係るインペラ1では、アンバランス修正用のおもり5を収容する少なくとも1つのおもり収容部6が、ロータ3のホルダ32及びロータ外囲部421のいずれか一方又は両方によって構成される。さらに、おもり5の回転軸2方向における位置を規定するための止め部7が、おもり収容部6内に形成されている。この止め部7は、回転軸2方向において、回転軸2方向におけるインペラ1全体の重心位置と略等しい位置に設けられている。例えば、回転軸2方向におけるインペラ1の重心位置を通る前記仮想面8が、止め部7に付与されたおもり5の重心を通るように、止め部7の位置(より詳細には、止め部7の回転軸2方向下側を向いた面の位置)が設定される。本実施形態では、止め部7のおもり5の回転軸2方向の位置を規定する回転軸2方向下側を向いた面は、回転軸2と垂直な面と略平行に設けられている。
より詳細には、おもり収容部6は、ホルダ32の径方向外方を向いた外周面32aとロータ外囲部421の径方向内方を向いた内周面421aとの間に設けられる。止め部7は、ロータ外囲部421の内周面421aから径方向内方に張り出した張り出し部421bの回転軸2方向下側の端部によって形成される。本実施形態では、おもり収容部6及び張り出し部421bは、回転軸2を中心とした周方向の全周に渡って連続して設けられている。そして、張り出し部421bの径方向内側にホルダ32が圧入されることにより、ホルダ32とインペラ本体4とが固定される。なお、変形例として、止め部7を形成する張り出し部421bの回転軸2方向下側端部を、おもり5の付与が容易なように部分的に回転軸2方向下側に窪ませてもよい。
なお、本実施形態では、おもり収容部6を主にロータ外囲部421の内周面421aを径方向外方に部分的に窪ませることにより設けているが、ホルダ32の外周面32aを部分的に径方向内方に窪ませることによって、おもり収容部6を形成してもよい。あるいは、ロータ外囲部421の内周面421a及びホルダ32の外周面32aの対向する部分を、径方向外方及び内方にそれぞれ部分的に窪ませることによって、おもり収容部6を形成してもよい。
また、本実施形態では、ホルダ32の外周面32aが回転軸2方向と略平行に延設されているとともに、ロータ外囲部421の内周面421aにおける張り出し部421bの部分、及び、止め部7よりも回転軸2方向下側に位置する部分が、回転軸2方向と略平行に延設されている。このため、ホルダ32の外周面32aと、ロータ外囲部421の内周面421aにおける止め部7よりも回転軸2方向下側に位置する部分との隙間の径方向に沿った間隔は、回転軸2方向に対して略一定となっている。
おもり5は、付与対象部位に付与された際に、付与対象部位に接着することともに時間の経過によって固化する接着剤性の粘土状物質等が用いられる。おもり5の他の具体例については、後述する。
図3は、図1のインペラ1の製造工程を示す工程図である。図3に示すように、まず工程S1にて、インペラ1が組み立てられる。続いて、工程S2にて、組み立てられたインペラ1のアンバランスが、図示しない所定の計測機器を用いて測定され、アンバランスが所定の許容範囲を超えているか否かが判定される。アンバランスが許容範囲を超えている場合には、続く工程S3にて、工程S2の測定値に基づいて、周方向におけるおもり収容部6の止め部7上におけるいずれかの位置におもり5が付与され、インペラ1のアンバランスが修正される。工程S2の測定の結果、アンバランスが許容範囲内にある場合には、アンバランスの修正は行われない。
工程S3でアンバランスが修正された後は、工程S2に戻り、インペラ1のアンバランスが再度測定され、インペラ1のアンバランスが許容範囲内に修正されたか否かが確認される。そして、許容範囲内に修正されていない場合には、工程S3の修正が再度行わた後、工程S2に再度戻る。このようにして、アンバランスが許容範囲内に修正されるまで、工程S2,S3の作業が繰り返される。
なお、図3に示す製造工程の変形例として図4に示す構成が採用できる。この図4に示す製造工程では、まず工程S11にて、インペラ1が組み立てられる。この工程S11と同時に行われる、あるいは工程S11の後で行われる工程S12にて、インペラ1のおもり収容部6に予めおもり5が付与される。例えば、複数のおもり5が回転軸2を中心として周方向に等間隔におもり収容部6内の止め部7上に付与される。
続く工程S13にて、おもり5が付与されたインペラ1のアンバランスが、図示しない所定の計測機器を用いて測定され、アンバランスが所定の許容範囲を超えているか否かが判定される。アンバランスが許容範囲を超えている場合には、続く工程S14にて、工程S13の測定値に基づいて、おもり収容部6に付与された複数のおもり5のうちのいずれかのおもり5が除去され、インペラ1のアンバランスが修正される。工程S13の測定の結果、アンバランスが許容範囲内にある場合には、アンバランスの修正は行われない。
工程S14でアンバランスが修正された後は、工程S13に戻り、インペラ1のアンバランスが再度測定され、インペラ1のアンバランスが許容範囲内に修正されたか否かが確認される。そして、許容範囲内に修正されていない場合には、工程S14の修正が再度行わた後、工程S13に再度戻る。このようにして、アンバランスが許容範囲内に修正されるまで、工程S13,S14の作業が繰り返される。
以上のように、本実施形態によれば、おもり5を収容するおもり収容部6がロータ3のホルダ32及びロータ外囲部421のいずれか一方又は両方によって構成され、おもり5の回転軸2方向における位置を規定するための止め部7が、おもり収容部6内に形成されている。そして、止め部7が、回転軸2方向において、回転軸2方向におけるインペラ1全体の重心位置と略等しい位置に設けられている。それ故、おもり収容部6に対しておもり5を付与又は除去してインペラ1のアンバランスを修正することにより、偶不釣り合いを悪化させることなく、容易にインペラ1のアンバランスを改善できるインペラ1及び軸流ファン装置を提供できる。
また、おもり収容部6が、ロータ3のホルダ32の外周面32aとロータ外囲部421の内周面421aとの間に設けられる。それ故、インペラ1が回転されたときにおもり収容部6に付与されたおもりが飛散する等の不都合を防止できる。
また、止め部7は、ロータ外囲部421の内周面421aから径方向内方に張り出した張り出し部421bの回転軸2方向下側の端部によって形成されるため、その張り出し部421bの回転軸2方向下側の端部を利用しておもり5をインペラ1の回転軸2方向に関する略重心位置に容易に付与できる。例えば、その張り出し部421bの回転軸2方向下側の端部を利用することにより、粘土状物質等かならるおもり5を付与するのに便利である。
また、おもり収容部6及び止め部7が、回転軸2を中心とした周方向の全周に渡って連続して設けられているため、おもり5を周方向の任意の位置に付与することができ、インペラ1のアンバランスを高精度で修正できる。
また、おもり5として粘土状物質を用いた場合には、おもり5の付与及び付与するおもりの質量の調節等が簡単であり、インペラ1のアンバランスを容易に修正できる。
次に、上述の第1実施形態に係るインペラ1の変形例について記載する。
図5は、図1のインペラ1の第1の変形例を示す断面図である。この図5に示す変形例では、ロータ外囲部421の内周面421aにおける止め部7よりも回転軸2方向下側に位置する部分が、回転軸2方向下側にいくにしたがって径方向外方に変位するように、回転軸2方向に対して径方向外方側に傾斜している。このため、ホルダ32の外周面32aと、ロータ外囲部421の内周面421aにおける止め部7よりも回転軸2方向下側に位置する部分との隙間の径方向に沿った間隔は、おもり収容部6の開口部が設けられる回転軸2方向下側にいくに従って徐々に大きくなっている。このため、おもり収容部6の開口部を大きくすることができ、おもり収容部6に対するおもり5の付与又は除去を容易に行うことができる。
図6は、図1のインペラ1の第2の変形例を示す断面図である。この図6に示す変形例では、止め部7のおもり5の回転軸2方向の位置を規定する回転軸2方向下側を向いた面が、径方向外方側に向けて傾斜している。さらなる変形例として、止め部7の回転軸2方向下側を向いた面が、径方向内方側に向けて傾斜してもよい。
図7は、図1のインペラ1の第3の変形例に係るインペラ1のロータ外囲部421の構成を示し、回転軸2方向斜め下側から見た斜視図である。なお、この図7、後述する図9、図10及び図13は、インペラ本体4のロータ外囲部421のみを図示したものであり、インペラ本体4のロータ外囲部421以外の部分は省略されている。
この図7に示す変形例では、ロータ外囲部421の内周面421aに、略回転軸2方向に沿って延びる複数のリブ423が回転軸2を中心とした周方向に間隔をあけて立設されている。おもり収容部6は、各リブ423間に形成される複数の隙間部424のうちの少なくとも1つに形成される。図7に示す例では、おもり収容部6は、各リブ423間に形成される各隙間部424のすべてに形成される。
このような構成により、この変形例では、おもり収容部6は、回転軸2を中心とした周方向に間隔をあけて複数箇所に設けられることとなる。しかも、おもり収容部6は、回転軸2に関して軸対称に配置されている。
各リブ423の径方向内方側の先端に内接する仮想円の直径は、ホルダ32の外周面32aの直径よりも僅かに小さく設定されている。そして、ホルダ32が各リブ423の内周側に圧入され、各リブ423の径方向内方側の先端部がホルダ32の外周面32aに押圧されることにより、ホルダ32とインペラ本体4とが固定される。このとき、各リブ423の径方向内方側の先端部が回転軸2方向に沿ってホルダ32の外周面32aに密着する。
これによって、リブ423を略回転軸2方向に沿ってホルダ32の外周面32aに密着させてホルダ32とインペラ本体4とを確実に固定をしながら、リブ423間に形成される隙間部424を利用しておもり収容部6を形成できる。
また、おもり収容部6が、回転軸2を中心とした周方向に間隔をあけて複数箇所に設けられているため、インペラ1のアンバランスの状況に応じて、おもりを付与(又は除去)するおもり収容部6を複数箇所のおもり収容部6のうちから選択でき、インペラ1のアンバランスを的確に修正できる。
また、おもり収容部6が、回転軸2に関して軸対称に配置されているため、インペラ1のアンバランスの状況に応じて、おもり収容部6に対しておもりを付与(又は除去)することにより、インペラ1のアンバランスを的確に修正できる。
図8は図1のインペラ1の第4の変形例を示す断面図であり、図9は図8の変形例に係るインペラ1のロータ外囲部421の構成を示し、回転軸2方向斜め下側から見た斜視図である。この図8及び図9に示す変形例では、ロータ外囲部421の内周面421aに上述の図7の変形例と同様なリブ423が設けられるとともに、止め部7が張り出し部421bの回転軸2方向下側端面から回転軸2方向下側に向けて立設された凸部425によって形成されている。各おもり収容部6内にて、止め部7を形成する凸部425は、ホルダ32の外周面32aと、ロータ外囲部421の内周面421aにおける張り出し部421bの回転軸2方向下側端面よりも回転軸2方向下側に位置する部分とから間隔をあけて、回転軸2を中心とした周方向に沿って立設されている。
この変形例では、おもり5として、突起状の止め部7を径方向外方側及び内方側から挟み込むようして止め部7に固定される挟込み部材(例えば、クリップ)が用いられる。挟込み部材の材料には、金属、樹脂等が用いられる。
また、止め部7が上述のような突起状の形状を有しているため、止め部7に対して挟込み部材等からなるおもり5を容易に付与及び除去でき、インペラ1のアンバランスを容易に修正できる。
なお、前述した及び後述するインペラ1の各構成において、おもり5の他の具体例として、粘着式のシール、あるいは、隙間等に圧入して固定される圧入固定式のおもり等を採用してもよい。
図10は図1のインペラ1の第5の変形例に係るインペラ1のロータ外囲部421の構成を示し、回転軸2方向斜め下側から見た斜視図であり、図11は図10の変形例に係るインペラ1を回転軸2方向下側から見た図であり、図12は図10の変形例に係るインペラ1のリブ423の回転軸2方向上端部を径方向内方から見た図である。
この図10ないし図12に示す変形例では、止め部7を形成する張り出し部421bとしてリブ423が用いられている。すなわち、リブ423がロータ外囲部421の内周面421aにおける回転軸2方向の中程から回転軸2方向下側(図10ないし図12上では上側)の区間に設けられ、リブ423の回転軸2方向下側端部によって止め部7が形成されている。なお、図10に示す構成では張り出し部421bは設けられていない。
また、この図10ないし図12に示す変形例では、おもり5としてクリップ等の挟込み部材が用いられ、止め部7を形成するリブ423の回転軸2方向下側端部を周方向の両側から挟み込むようにしてリブ423の回転軸2方向下側端部(止め部7)に装着される。
この図10ないし図12に示す構成においても、止め部7を形成するリブ423の回転軸2方向下側端部に対して挟込み部材等からなるおもり5を容易に付与及び除去でき、インペラ1のアンバランスを容易に修正できる。
図13は、図1のインペラ1の第6の変形例に係るインペラ1のロータ外囲部421の構成を示し、回転軸2方向斜め下側から見た斜視図である。上述の図8及び図9に示す構成では、凸部425を各リブ423間の周方向の間隔の全区間において周方向に連続的に設けたが、図13に示す構成ように、各リブ423間において複数の凸部425を周方向に互いに間隔をあけて設けてもよい。この場合、凸部425によって形成される止め部7aにおもり5を付与するときは、おもり5に挟込み部材等を用いることができる。また、凸部425が設けられない張り出し部421bの回転軸2方向下側端面によって形成される止め部7bにおもり5を付与するときは、粘土状物質等のおもりを付与することができる。これによって、種々の種類のおもり5に対応できる。また、止め部7a,7bを使い分けることにより、凸部425の略回転軸2方向の高さ分だけおもり5の回転軸2方向の位置を調節でき、インペラ1のアンバランスの修正をより的確に行うことができる。
図14は、本発明の第2実施形態に係るインペラ10が適用された遠心ファン装置100の一部の構成を示す断面図である。
この遠心ファン装置100は、図14に示すように、インペラ10と、インペラ10を回転させるためのモータ部を構成する電機子51と、ハウジング52等を備えて構成される。なお、インペラ10の構成要素のうち、上述の第1実施形態に係るインペラ1の構成要素と対応する部分には同一の参照符号を用いる。
インペラ10は、回転軸2、ロータ3、及びインペラ本体4を備えて構成される。インペラ本体4は、複数の動翼41及び支持体42を備えている。インペラ本体4は、例えば射出成形又はダイキャスト等により樹脂又は金属により連続した単一の部材として成形されている。
動翼41は、ロータ3とともに回転軸2を中心として回転することにより回転軸2方向から吸気し、径方向外方に向けて排気する。支持体42は、動翼41が回転軸2の周りに回転するようにロータ3及び動翼41を支持する。
支持体42は、ロータ外囲部421を有している。ロータ外囲部421は、動翼41に対してインペラ1の径方向内方側に位置し、ロータ3と固定される。本実施形態では、ロータ外囲部421は、略円形のリング状又は略円筒状の形状を有し、ロータ3に外嵌されてロータ3と固定される。
ロータ3は、ロータマグネット31と、ロータマグネット31を保持するホルダ32を備えている。ホルダ32は、略円筒形の胴部321と、その胴部321の回転軸2方向上側端部を塞ぐように設けられるプレート部322とを備え、金属等により形成されている。胴部321の径方向内側の内周面にロータマグネット31が固定される。プレート部322の中心には、回転軸2が圧入されて固定される軸固定部322aが設けられる。そして、ロータマグネット31と、そのロータマグネット31の径方向内方に設置された電機子51との間で発生されるトルクにより、ロータ3及びインペラ本体4が一緒に回転軸2の周りに回転される。ロータ3及び電機子51によってモータ部が構成される。
ハウジング52は、電機子51を支持するとともに、回転軸2を軸受部53,54等を介して回転可能な状態で支持する。また、ハウジング52はインペラ10によって発生される空気流の流路も形成する。
また、本実施形態に係るインペラ1では、アンバランス修正用のおもり5を収容する少なくとも1つのおもり収容部6が、ロータ3のホルダ32及びロータ外囲部421のいずれか一方又は両方によって構成される。さらに、おもり5の回転軸2方向における位置を規定するための止め部7が、おもり収容部6内に形成されている。この止め部7は、回転軸2方向において、回転軸2方向におけるインペラ1全体の重心位置と略等しい位置に設けられている。例えば、回転軸2方向におけるインペラ1の重心位置を通る前記仮想面8が、止め部7に付与されたおもり5の重心を通るように、止め部7の位置(より詳細には、止め部7の回転軸2方向下側を向いた面の位置)が設定される。
より詳細には、おもり収容部6は、ホルダ32の径方向外方を向いた外周面32aとロータ外囲部421の径方向内方を向いた内周面421aとの間に設けられる。止め部7は、ロータ外囲部421の内周面421aから径方向内方に張り出した張り出し部421bの回転軸2方向上側の端部によって形成される。本実施形態では、おもり収容部6及び張り出し部421bは、回転軸2を中心とした周方向の全周に渡って連続して設けられている。そして、張り出し部421bの径方向内側にホルダ32が圧入されることにより、ホルダ32とインペラ本体4とが固定される。
なお、本実施形態では、おもり収容部6を主にロータ3のホルダ32の外周面32aを径方向内方に部分的に窪ませることにより設けているが、後述する図15のように、ロータ外囲部421の内周面421aを部分的に径方向外方に窪ませることによって、おもり収容部6を形成してもよい。あるいは、ロータ外囲部421の内周面421a及びホルダ32の外周面32aの対向する部分を、径方向外方及び内方にそれぞれ部分的に窪ませることによって、おもり収容部6を形成してもよい。
また、本実施形態では、ホルダ32の外周面32aが回転軸2方向と略平行に延設されているとともに、ロータ外囲部421の内周面421aにおける張り出し部421bの部分、及び、止め部7よりも回転軸2方向上側に位置する部分が、回転軸2方向と略平行に延設されている。このため、ホルダ32の外周面32aと、ロータ外囲部421の内周面421aにおける止め部7よりも回転軸2方向上側に位置する部分との隙間の径方向に沿った間隔は、回転軸2方向に対して略一定となっている。
おもり5は、付与対象部位に付与された際に付与対象部位に接着することともに時間の経過によって固化する接着剤性の粘土状物質等が用いられる。
上記のような構成により、本実施形態においても、上述の第1実施形態とほぼ同様な効果が得られる。
図15は、図14の遠心ファン装置100の変形例を示す断面図である。この図15に示す変形例では、ロータ外囲部421の内周面421aは回転軸2方向とほぼ平行に延設され、ホルダ32の胴部321の外周面32aに径方向外方に張り出す張り出し部323が形成されている。そして、この張り出し部323の回転軸2方向上側端部によって止め部7が形成されている。
なお、この図15に示す構成の他の変形例として、ホルダ32の外周面32aに張り出し部323を設けるとともに、その張り出し部323に対向するロータ外囲部421の内周面421aの部分に径方向内方に張り出す張り出し部421bを設けてもよい。この場合、止め部7は、両張り出し部323,421bの回転軸2方向上側端部によって形成される。
図16は、図14の遠心ファン100の他の変形例を示す断面図である。この図16に示す変形例では、インペラ本体4の支持体42においてプレート部422が設けられておらず、ロータ外囲部421が回転軸2方向両側に開口している。また、この図16に示す変形例では、ホルダ32の胴部321とプレート部322とが結合される部分の外周部に面取り部(例えば、アール部)323が設けられている。そして、その面取り部323と、ロータ外囲部421の内周面421aとの隙間によっておもり収容部6が形成されている。止め部7は、例えば、おもり収容部6を形成する前記隙間内の底部等によって形成される。
なお、上述の第1及び第2実施形態に係る構成のさらに他の変形例として、第2実施形態に係る構成及びその変形例に係る構成を第1実施形態に係る構成に適用してもよく、あるいは、第1実施形態に係る構成及びその変形例に係る構成を第2実施形態に係る構成に適用してもよい。
1 インペラ、2 回転軸、3 ロータ、4 インペラ本体、5 おもり、6 おもり収容部、7,7a,7b 止め部、10 インペラ、31 ロータマグネット、32 ホルダ、 32 ロータ、32a 外周面、41 動翼、42 支持体、51 電機子、52 ハウジング、53,54 軸受部、321 胴部、322 プレート部、323 張り出し部、421 ロータ外囲部、421a 内周面、421b 張り出し部、422 プレート部、423 リブ、424 隙間部、425 凸部。
Claims (15)
- 所定の回転軸と、
前記回転軸を中心として回転するロータと、
前記ロータとともに前記回転軸を中心として回転することにより空気流を発生させる複数の動翼と、
前記動翼が回転するように前記ロータ及び前記動翼を支持する支持体と、
を備えるインペラであって、
おもりを収容する少なくとも1つのおもり収容部が、前記ロータ及び前記支持体のいずれか一方又は両方によって構成され、
前記おもりの前記回転軸方向における位置を規定するための止め部が、前記おもり収容部内に形成されており、
前記止め部が、前記回転軸方向において、前記回転軸方向における前記インペラの重心位置と略等しい位置に設けられていることを特徴とするインペラ。 - 請求項1に記載のインペラにおいて、
前記支持体は、
前記動翼に対して前記径方向内方側に位置し、前記ロータを前記径方向外方から外囲するロータ外囲部を備え、
前記おもり収容部は、前記ロータの前記径方向外方を向いた外周面と前記ロータ外囲部との間に設けられることを特徴とするインペラ。 - 請求項2に記載のインペラにおいて、
前記止め部は、前記ロータ外囲部の前記径方向内方を向いた内周面から前記径方向内方に張り出した張り出し部の前記回転軸方向上側又は下側の端部によって形成されることを特徴とするインペラ。 - 請求項2に記載のインペラにおいて、
前記止め部は、前記ロータの前記外周面及び前記ロータ外囲部の前記径方向内方を向いた内周面から間隔をあけて、略前記回転軸方向上側又は下側に向けて立設された凸部であることを特徴とするインペラ。 - 請求項2に記載のインペラにおいて、
前記止め部は、前記ロータの前記外周面から前記径方向外方に張り出した張り出し部の前記回転軸方向上側又は下側の端部によって形成されることを特徴とするインペラ。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のインペラにおいて、
前記おもり収容部は、前記回転軸を中心とした周方向の全周に渡って連続して設けられていることを特徴とするインペラ。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のインペラにおいて、
前記おもり収容部は、前記回転軸を中心とした周方向に間隔をあけて複数箇所に設けられていることを特徴とするインペラ。 - 請求項7に記載のインペラにおいて、
前記複数箇所に設けられた前記おもり収容部は、前記回転軸に関して軸対称に配置されていることを特徴とするインペラ。 - 請求項2に記載のインペラにおいて、
前記ロータの前記外周面と前記ロータ外囲部の前記径方向内方を向いた内周面との前記径方向に沿った間隔が、前記ロータの前記回転軸方向の一端側から他端側にいくにしたがって徐々に大きくなり、前記おもり収容部の開口部が前記回転軸方向の前記他端側に設けられることを特徴とするインペラ。 - 請求項2に記載のインペラにおいて、
前記ロータ外囲部の前記径方向内方を向いた内周面に、略前記回転軸方向に沿って延びる複数のリブが前記回転軸を中心とした周方向に間隔をあけて立設され、
前記おもり収容部が、前記リブ間に形成される複数の隙間部のうちの少なくとも1つに形成されることを特徴とするインペラ。 - 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のインペラにおいて、
前記おもりは、粘土状物質であることを特徴とするインペラ。 - 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のインペラにおいて、
前記止め部は、突起状の形状を有し、
前記おもりは、前記止め部を挟み込むようにして前記止め部に固定される挟込み部材であることを特徴とするインペラ。 - 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のインペラと、
電機子と、
前記電機子を支持する支持部と、前記インペラを外囲する外枠部とを有するハウジングと、を備えたことを特徴とするファン装置。 - 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のインペラを製造するインペラ製造方法であって、
(a) 前記インペラを組み立てる工程と、
(b) 組み立てられた前記インペラのアンバランスを測定する工程と、
(c) 前記工程(b)の測定値に基づいて、前記おもり収容部に前記おもりを付与する工程と、
を備えることを特徴とするインペラ製造方法。 - 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のインペラを製造するインペラ製造方法であって、
(d) 前記インペラを組み立てる工程と、
(e) 前記工程(d)と同時に、あるいは前記工程(d)の後で行われ、前記おもり収容部におもりを付与する工程と、
(f) 前記おもり収容部に前記おもりが付与された前記インペラのアンバランスを測定する工程と、
(g) 前記工程(f)の測定値に基づいて、前記おもり収容部に付与された前記おもりを除去する工程と、
を備えることを特徴とするインペラ製造方法。
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---|---|---|---|
JP2008117935A JP2009264344A (ja) | 2008-04-29 | 2008-04-29 | インペラ、ファン装置及びインペラ製造方法 |
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Cited By (2)
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JP2014214698A (ja) * | 2013-04-26 | 2014-11-17 | ミネベア株式会社 | インペラとそれを具備するファンモータ |
CN105090113A (zh) * | 2014-05-22 | 2015-11-25 | 台达电子工业股份有限公司 | 风扇转子 |
-
2008
- 2008-04-29 JP JP2008117935A patent/JP2009264344A/ja not_active Withdrawn
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