JP2009264104A - 吸気音調節装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一端が吸気ダクト2に連通し且つ他端が外気に連通する連通管4と、連通管4を閉塞する弾性体を備える吸気音調節装置1であって、弾性体よりも外気側に配置する三本の連通枝管38a〜38cを備え、三本の連通枝管38a〜38cは、それぞれ、ダッシュパネルDPからの距離が互いに異なる外気側開口端42a〜42cを備え、弾性体6と外気側連通部34との間へ配置する遮断部材に、弾性体の面外方向から見て三本の連通枝管38a〜38cのうち一つと弾性体とを連通させる空隙部を設け、エンジンの回転数が増加するほど、遮断部材を変位させ、ダッシュパネルDPからの距離が近い外気側開口端42を備える連通枝管38と弾性体とを連通させる。
【選択図】図2
Description
このような吸気音調節装置としては、例えば、特許文献1に記載されているように、連通管と、弾性体と、追加管とを備えた構成のものがある。
連通管は、エンジンへの吸気通路を形成する吸気ダクトの外周面のうち、エンジンの吸気量を増減させるスロットルチャンバよりも、エンジンから離れた位置に取り付けてある。これにより、連通管の一端を、吸気ダクトに連通させている。
追加管は、一方の開口端を、連通管の他端と連結しており、他方の開口端を、外気へ開放している。
このような吸気音調整装置では、吸気ダクト内の気体に発生する吸気脈動に応じて、弾性体が振動する。このため、追加管の他方の開口端から、吸気音を外気中へ放射することとなり、迫力感のある吸気音を、車室内に導入することが可能となっている。
したがって、低速走行時等に吸気音を車室内に導入したくない場合であっても、外気へ放射された吸気音が車室内に導入されて、乗員が不快に感じるという問題が発生するおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、吸気音の外気への放射量を調節することが可能な吸気音調節装置を提供することを課題とする。
(第一実施形態)
(構成)
まず、図1から図4を参照して、本実施形態の吸気音調節装置1の構成について説明する。
図1は、本実施形態の吸気音調節装置1の構成概念を示す図である。
図1中に示すように、本実施形態の吸気音調節装置1は、吸気ダクト2に取り付けてあり、連通管4と、弾性体6とを備えている。
まず、吸気ダクト2及び吸気ダクト2と関連する部分の構成について説明する。
吸気ダクト2は、外気からエンジン12への吸気通路を形成する。また、吸気ダクト2は、ダストサイド側吸気ダクト14と、クリーンサイド側吸気ダクト16とから構成する。
エアクリーナ18は、例えば、オイルフィルター等のフィルター部を有しており、ダストサイド側吸気ダクト14の他方の開口端から流入した気体を、フィルター部を通過させることにより清浄化する。
クリーンサイド側吸気ダクト16は、スロットルチャンバ20を備えている。
クリーンサイド側吸気ダクト16の一方の開口端は、エアクリーナ18に連結している。クリーンサイド側吸気ダクト16の他方の開口端は、後述するサージタンク22及び各インテークマニホールド24を介して、エンジン12が有する各シリンダー(図示せず)に連結している。
具体的には、運転者がアクセルペダルの踏み込み量を減少させる(以下、「緩加速時」と記載する)と、スロットルチャンバ20の開度が減少し、エアクリーナ18からサージタンク22への通気量が減少する。そして、クリーンサイド側吸気ダクト16内の気体に発生する吸気負圧が減少する。
そして、スロットルチャンバ20の開度が「0」の状態では、クリーンサイド側吸気ダクト16を、スロットルチャンバ20よりもエンジン12側の部分と、スロットルチャンバ20よりもエンジン12から離れた部分に隔離する。すなわち、スロットルチャンバ20が閉じた状態では、エンジン側吸気負圧が最大値となる。
したがって、スロットルチャンバ20が閉じた状態から、スロットルチャンバ20の開度を増加させると、エンジン側吸気負圧が減少する。
エンジン12は、吸気工程において、ダストサイド側吸気ダクト14の他方の開口端から流入してクリーンサイド側吸気ダクト16内に存在する気体を、サージタンク22及び各インテークマニホールド24を介して、各シリンダー(図示せず)内へ吸気する。
また、エンジン12は、吸気動作に伴って、クリーンサイド側吸気ダクト16内に存在する気体に吸気脈動を発生させる圧力源をなしており、この吸気脈動が吸気音を構成する。
また、エンジン12は、エンジン12の回転数を検出するエンジン回転数検出手段28を備えている。エンジン回転数検出手段28は、エンジン12の回転数を含む情報信号を、エンジン回転数信号S2として、遮断部材変位装置10へ出力する。
連通管4は、円筒形状をなしており、一端を、クリーンサイド側吸気ダクト16の外周面のうち、スロットルチャンバ20よりもエンジン12から離れた部分に、クリーンサイド側吸気ダクト16と連通して取り付けている。すなわち、連通管4の一端は、エンジン12の吸気通路と連通する。また、連通管4の他端は、外気と連通する。
弾性体6は、例えば、ゴム等、弾性を有する樹脂材料を用いて円板状に形成してあり、連通管4の内周面に取り付けて、連通管4を閉塞している。また、弾性体6は、クリーンサイド側吸気ダクト16内に発生する吸気脈動に応じて弾性変形することにより、面外方向へ振動する。
遮蔽部材9は、板状部材によって形成してあり、連通管4内において、弾性体6よりも外気側へ配置している。
遮断部材変位装置10は、スロットル開度検出手段26が出力するスロットル開度信号S1と、エンジン回転数検出手段28が出力するエンジン回転数信号S2に応じて、遮蔽部材9を連通管4内において、遮蔽部材9の面内方向に変位させる。
図2は、連通管4の詳細な構成を示す図であり、図3は、図2中に記載した連通管4の軸方向に沿った断面図である。また、図4は、図3のIV線矢視図である。
図2及び図3中に示すように、連通管4は、吸気通路側連通部30と、遮断部材保持部32と、外気側連通部34とを備えている。
遮断部材保持部32は、環状に形成してあり、内周面に弾性体6を固定してある。
外気側連通部34は、遮断部材保持部32よりも外気側、すなわち、弾性体6よりも外気側に配置してある。
各連通枝管38a〜38cは、同一の長さ及び断面積に形成してある。これにより、各連通枝管38a〜38cの共鳴周波数を、スロットルチャンバ20の開度及びエンジン12の回転数の変化に関わらず、同一としている。
連通枝管38aは、直線状に形成してあり、その軸を、吸気通路側連通部30の軸方向と平行に配置している。
連通枝管38bは、遮断部材側開口端40bと外気側開口端42bとの間に湾曲部44bを有する。湾曲部44bは、外気側開口端42bが、エンジン12を配置するエンジンルームERと車室CRとの間に形成するダッシュパネルDPへ向かうように、連通枝管38bを湾曲させて形成している。なお、図2中では、車室CR内において、フロントシートFSに着座している乗員を、符号Hを付して示している。
以上により、外気側開口端42a、外気側開口端42b及び外気側開口端42cと、ダッシュパネルDPとの距離を、互いに異ならせている。具体的には、外気側開口端42bは、外気側開口端42aよりもダッシュパネルDPからの距離が近く、外気側開口端42cは、外気側開口端42bよりもダッシュパネルDPからの距離が近い。
空隙部46は、遮断部材側開口端40a、遮断部材側開口端40b及び遮断部材側開口端40cのうち、弾性体6の面外方向から見て、一つの遮断部材側開口端40と弾性体6とを連通させる形状に形成してある。なお、図3及び図4中では、遮断部材側開口端40cと弾性体6とを、弾性体6の面外方向から見て連通させた状態を示している。
遮断部材変位装置10は、回転角制御部48と、回転駆動部50とを備えている。
回転角制御部48は、スロットル開度検出手段26が出力するスロットル開度信号S1と、エンジン回転数検出手段28が出力するエンジン回転数信号S2に応じて、弾性体6の面外方向から見た空隙部46の位置が変位するように、遮蔽部材9の変位量を制御する。
具体的には、回転角制御部48は、スロットルチャンバ20の開度が所定の低強調開度以下であるとともに、エンジン12の回転数が所定の低強調回転数以下である状態では、連通枝管38aと弾性体6とを連通させるような、遮蔽部材9の回転角を演算する。すなわち、弾性体6の面外方向から見た空隙部46の位置が、連通枝管38aと弾性体6とを、弾性体6の面外方向から見て連通させる位置に変位するような、遮蔽部材9の回転角を演算する。
また、回転駆動部50は、回転角制御部48が出力する遮断部材変位量信号S3に応じて、回転軸52を回転駆動させる。回転軸52の外周面には、遮蔽部材9の外周面に形成した歯車と噛合する歯車(図示せず)を形成してある。これにより、回転軸52を回転させると、回転角制御部48が演算した遮蔽部材9の回転角に応じて、遮蔽部材9が回転する構成とする。
また、遮断部材変位装置10は、エンジン12の回転数及びスロットルチャンバ20に応じて、遮蔽部材9を面内方向に変位させて、弾性体6との連通を遮断する連通枝管38を変更する。
また、遮断部材変位装置10は、遮断部材9を、エンジン12の回転数及びスロットルチャンバ20に応じて、三本の連通枝管38a〜38cのうち一つのみの連通枝管38と弾性体6とを連通させるように変位させる。これにより、前記一つのみの連通枝管38以外の連通枝管38と弾性体6との連通を遮断する。
また、遮断部材変位装置10は、エンジン12の回転数及びスロットルチャンバ20の開度が増加するほど、ダッシュパネルDPからの距離が近い外気側開口端42の連通枝管38と弾性体6とを連通させるように、遮蔽部材9を変位させる。
次に、図1から図4を用いて、吸気音調節装置1の動作について説明する。
エンジン12を駆動させると、エンジン12の吸気動作に伴って発生する吸気脈動は、各インテークマニホールド24及びサージタンク22を介して、クリーンサイド側吸気ダクト16内に存在する気体に伝播する(図1参照)。
ここで、吸気音を強調するには不適切な状況における、アイドリング時や緩加速時には、スロットルチャンバ20の開度が所定の低強調開度以下となる。そして、スロットル開度検出手段26が、この状態におけるスロットルチャンバ20の開度を含む情報信号を、スロットル開度信号S1として、遮断部材変位装置10へ出力する(図1及び図3参照)。
このとき、遮蔽部材9が、連通枝管38b及び連通枝管38cを閉塞する。このため、エンジン12の吸気動作に伴って発生し、クリーンサイド側吸気ダクト16内に存在する気体に伝播した吸気脈動により弾性体6が面外方向へ振動すると、外気側開口端42aから、吸気音を外気中へ放射することとなる(図1及び図3参照)。
したがって、アイドリング時及び緩加速時には、各遮断部材側開口端40a〜40cのうち、ダッシュパネルDPからの距離が最も遠い遮断部材側開口端40aから、吸気音を放射することとなる。これにより、車室CR内へ導入する吸気音の音圧レベルを減少させることが可能となる(図2参照)。
同様に、緩加速時よりもアクセルペダルの踏み込み量が増加すると、エンジン12の回転数が、所定の低強調回転数を超え、且つ所定の高強調回転数未満となる。そして、エンジン回転数検出手段28が、アイドリング時や緩加速時と同様に、エンジン回転数信号S2を、遮断部材変位装置10へ出力する(図1及び図3参照)。
このとき、遮蔽部材9が、連通枝管38a及び連通枝管38cを閉塞する。このため、エンジン12の吸気動作に伴って発生し、クリーンサイド側吸気ダクト16内に存在する気体に伝播した吸気脈動により弾性体6が面外方向へ振動すると、外気側開口端42bから、吸気音を外気中へ放射することとなる(図1及び図3参照)。
したがって、緩加速時よりもアクセルペダルの踏み込み量が増加すると、遮断部材側開口端40aよりもダッシュパネルDPからの距離が近い遮断部材側開口端40bから、吸気音を放射することとなる。これにより、車室CR内へ導入する吸気音の音圧レベルを、アイドリング時及び緩加速時よりも増加させることが可能となる(図2参照)。
同様に、迫力感のある吸気音を車室CR内に導入させたい状況となると、エンジン12の回転数が、所定の高強調回転数以上となる。そして、エンジン回転数検出手段28が、アイドリング時や緩加速時と同様に、エンジン回転数信号S2を、遮断部材変位装置10へ出力する(図1及び図3参照)。
このとき、遮蔽部材9が、連通枝管38a及び連通枝管38bを閉塞する(図3及び図4参照)。このため、エンジン12の吸気動作に伴って発生し、クリーンサイド側吸気ダクト16内に存在する気体に伝播した吸気脈動により弾性体6が面外方向へ振動すると、外気側開口端42cから、吸気音を外気中へ放射することとなる(図1及び図3参照)。
したがって、迫力感のある吸気音を車室CR内に導入させたい状況では、各遮断部材側開口端40a〜40cのうち、ダッシュパネルDPからの距離が最も近い遮断部材側開口端40cから、吸気音を放射することとなる。これにより、車室CR内へ導入する吸気音の音圧レベルを、アイドリング時及び緩加速時に加え、緩加速時よりもアクセルペダルの踏み込み量が増加した状況よりも、増加させることが可能となる(図2参照)。
(1)本実施形態の吸気音調節装置では、三本の連通枝管のうち一つの連通枝管について、弾性体との連通を遮断する板状の遮断部材を、遮断部材の面内方向に変位させて、弾性体との連通を遮断する連通枝管を変更する。
このため、弾性体との連通を遮断する連通枝管を変更することにより、吸気音の外気への放射量を調節することが可能となる。
その結果、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを調節することが可能となり、外気へ放射する吸気音の量を変化させることが可能になるため、迫力感のある吸気音を演出する自由度を向上させることが可能となる。
このため、三本の連通枝管のうち一つのみの連通枝管が備える外気側開口端から、吸気音を外気中へ放射することが可能となる。
その結果、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを調節することが可能となるため、迫力感のある吸気音を演出する自由度を向上させることが可能となる。
このため、遮断部材を回転させることにより、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを、三段階に亘って段階的に増加させることが可能となる。
その結果、遮断部材を回転させることにより、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを、段階的に増加させることが可能となるため、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを増加させる際に生じる違和感を、減少させることが可能となる。
このため、エンジンの回転数及びスロットルチャンバの開度に応じて、吸気音の外気への放射量を調節することが可能となり、車室内に導入させる吸気音の音圧レベルを調節することが可能となる。
その結果、エンジンの回転数及びスロットルチャンバの開度に応じて、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを調節することが可能となるため、迫力感のある吸気音を演出する自由度を向上させることが可能となる。
このため、エンジンの回転数及びスロットルチャンバの開度に応じて、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを、三本の連通枝管のうち一つと弾性体との連通状態に加え、三つの外気側開口端の、ダッシュパネルからの距離に応じて調節することが可能となる。
その結果、三つの外気側開口端のダッシュパネルからの距離が同一である場合と比較して、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルの調節対象を増加させることが可能となるため、迫力感のある吸気音を演出する自由度を、更に向上させることが可能となる。
このため、エンジンの回転数及びスロットルチャンバの開度の増加に伴って、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを増加させることが可能となる。
したがって、吸気音を強調するには不適切な状況であり、静粛性を確保したい緩加速時及びアイドリング時には、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを減少させることが可能となる。
その結果、緩加速時及びアイドリング時における静粛性の確保と、急加速時における吸気音の音圧レベルの増加とを両立することが可能となるため、車両の乗員に不快感を与えることなく、迫力感のある吸気音を演出することが可能となる。
このため、三本の連通枝管のうち、弾性体の面外方向から見て弾性体と連通させる一つの連通枝管を、エンジンの回転数及びスロットルチャンバの開度に応じて、設定することが可能となる。
その結果、例えば、車両の所有者の嗜好に応じ、エンジンの回転数及びスロットルチャンバの開度に対する、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを、車両毎に異なる設定とする等、様々な状況に対応することが可能となる。
(1)なお、本実施形態の吸気音調節装置1では、外気側連通部34の構成を、複数本の連通枝管38を備える構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、外気側連通部34を、複数本の連通枝管38を備えていない構成、具体的には、一本の管状部材により構成してもよい。
この場合、例えば、図5及び図6中に示すように、外気側連通部34の形状を、外気側の一部が、クリーンサイド側吸気ダクト16側から外気側へ向かうにつれて縮径する形状とする。これに加え、連通管4の他端、すなわち、外気側開口端42の位置を、連通管4の中心軸線から、連通管4の外周側へ変位させる。なお、図5及び図6は、本実施形態の吸気音調節装置1の変形例を示す図である。また、図5及び図6中では、説明のために、連通管4、弾性体6、遮蔽部材9及びクリーンサイド側吸気ダクト16以外の図示を省略している。
具体的には、図5中に示すように、弾性体6の面外方向から見て、空隙部46の位置が外気側開口端42の位置と重なる場合、弾性体6が面外方向へ振動して発生させた吸気音を、最短距離Dsで、外気側開口端42から外気中へ放射することとなる。なお、図5中には、弾性体6の面外方向から見て、空隙部46の位置が外気側開口端42の位置と重なる状態を示している。
一方、図6中に示すように、弾性体6の面外方向から見て、空隙部46の位置が外気側開口端42の位置と重ならない場合、弾性体6が面外方向へ振動して発生させた吸気音を、最短距離Dsよりも長い距離Dlで、外気側開口端42から外気中へ放射することとなる。
したがって、エンジン12の回転数に応じて、弾性体6の面外方向から見た空隙部46の位置を変位させて、空隙部46と外気側開口端42との位置関係を変化させると、車室CR内に導入させる吸気音の音圧レベルを調節することが可能となる。
(4)また、本実施形態の吸気音調節装置1では、各遮断部材側開口端40a〜40cを、同一の長さに形成したが、これに限定するものではなく、例えば、各遮断部材側開口端40a〜40cの長さを、それぞれ、異ならせて形成してもよい。
(6)また、本実施形態の吸気音調節装置1では、連通管4を、クリーンサイド側吸気ダクト16の外周面のうち、スロットルチャンバ20よりもエンジン12から離れた部分に取り付ける構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、連通管4を、クリーンサイド側吸気ダクト16の外周面のうち、スロットルチャンバ20よりもエンジン12に近い部分に取り付ける構成としてもよい。
(8)また、本実施形態の吸気音調節装置1では、連通管4の構成を、吸気通路側連通部30と、遮断部材保持部32と、外気側連通部34とを備える構成としたが、これに限定するものではなく、遮断部材保持部32を備えていない構成としてもよい。
(9)また、本実施形態の吸気音調節装置1では、遮蔽部材9の外気側の面を、遮断部材保持部32と接触させたが、これに限定するものではなく、遮蔽部材9の外気側の面を、遮断部材保持部32から離間させてもよい。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
(構成)
まず、図7から図9を参照して、本実施形態の吸気音調節装置の構成について説明する。なお、以下の説明では、上述した第一実施形態と同様の構成については、上述した第一実施形態と同一の符号を付して示し、その詳細な説明を省略する。
図7は、本実施形態の吸気音調節装置が備える連通管4の詳細な構成を示す図であり、図8は、図7のVIII−VIII線断面図である。
図7中に示すように、連通管4は、吸気通路側連通部30と、遮断部材保持部32と、外気側連通部34とを備えている。
外気側連通部34は、遮断部材保持部32よりも外気側、すなわち、弾性体6よりも外気側に配置してある。
また、外気側連通部34は、枝管保持部36と、二本の連通枝管38a,38bとを備えている。なお、図中及び以降の説明では、二本の連通枝管38a,38bのうち、図7中で左側に配置した連通枝管38を、連通枝管38aと記載し、図7中で右側に配置した連通枝管38を、連通枝管38bと記載する。
各連通枝管38a,38bは、それぞれ、枝管保持部36に取り付ける遮断部材側開口端40a,40bと、外気に連通する外気側開口端42a,42bとを備えている。なお、図中及び以降の説明では、連通枝管38aが備える遮断部材側開口端40を遮断部材側開口端40aと記載し、連通枝管38bが備える遮断部材側開口端40を遮断部材側開口端40bと記載する。同様に、連通枝管38aが備える外気側開口端42を外気側開口端42aと記載し、連通枝管38bが備える外気側開口端42を外気側開口端42bと記載する。
また、連通枝管38aの内部には、例えば、ウレタン等の吸音特性を有する材料を用いて形成した、吸音材54を配置している。なお、本実施形態では、吸音材54を、連続気泡構造のウレタンによって形成した場合を例にあげて説明する。
連通枝管38bは、連通枝管38aと同様、直線状に形成してあり、その軸を、吸気通路側連通部30の軸方向と平行に配置している。また、連通枝管38bは、その長さ及び断面積を、連通枝管38aと同一に形成してある。
また、連通枝管38bの内部には、連通枝管38aと異なり、吸音材54を配置していない。
空隙部46は、遮断部材側開口端40a及び遮断部材側開口端40bのうち、一つの遮断部材側開口端40のみと弾性体6とを、弾性体6の面外方向から見て連通させる形状に形成してある。なお、図8中では、遮断部材側開口端40bと弾性体6とを、弾性体6の面外方向から見て連通させた状態を示している。
図9中に示すように、遮断部材変位装置10は、回転角制御部48と、回転駆動部50とを備えている。
回転角制御部48は、スロットル開度検出手段26が出力するスロットル開度信号S1と、エンジン回転数検出手段28が出力するエンジン回転数信号S2に応じて、弾性体6の面外方向から見た空隙部46の位置が変位するように、遮蔽部材9の変位量を制御する。なお、図9中では、遮蔽部材9の変位方向、すなわち、遮蔽部材9の回転方向を、双方向の矢印により示している。
具体的には、回転角制御部48は、スロットルチャンバ20の開度が所定の強調開度以下であるとともに、エンジン12の回転数が所定の強調回転数以下である状態では、連通枝管38aと弾性体6とを連通させるような、遮蔽部材9の回転角を演算する。すなわち、弾性体6の面外方向から見た空隙部46の位置が、連通枝管38aと弾性体6とを、弾性体6の面外方向から見て連通させる位置に変位するような、遮蔽部材9の回転角を演算する。
電磁弁56は、例えば、三方弁からなる切換弁(図示せず)を備えている。
また、電磁弁56は、回転角制御部48が出力する遮断部材変位量信号S3に応じて、切換弁の状態を、外気とシリンダー60とを連通させる正圧状態と、負圧チャンバ58とシリンダー60とを連通させる負圧状態とを切り換える。
負圧チャンバ58は、電磁弁56とクリーンサイド側吸気ダクト(図示せず)との間に配置して、電磁弁56及びクリーンサイド側吸気ダクトと連通させてあり、クリーンサイド側吸気ダクト内に発生した負圧を貯留する。
ピストン64は、シリンダー60内部において、電磁弁56と連通する空間と、ばね66を配置する空間とを気密的に隔離するとともに、ばね66の伸縮方向に沿って移動可能に配置している。
ばね66は、一端をシリンダー60の内壁面に着座させており、多端をピストン64に固定してある。
シリンダー側連結部68は、一端をピストン64のばね66と反対側の面に取り付けてあり、他端を円弧部72に連結している。シリンダー側連結部68と円弧部72は、連通管の軸方向と平行な軸回りに相対回転可能に連結している。
遮断部材側連結部70は、一端を遮蔽部材9の外周面に取り付けてあり、他端を円弧部72に取り付けてある。
以上により、遮断部材変位装置10は、エンジン12の回転数及びスロットルチャンバ20の開度が所定の値を超える場合に、連通枝管38a、すなわち、内部に吸音材54を配置しない連通枝管38と弾性体6とを連通させるように、遮蔽部材9を変位させる。
その他の構成は、上述した第一実施形態と同様である。
次に、図1及び図7から図9を用いて、吸気音調節装置1の動作について説明する。なお、以下の説明では、遮断部材変位装置10以外の構成については、上述した第一実施形態と同様であるため、異なる部分の動作を中心に説明する。
エンジン12を駆動させると、エンジン12の吸気動作に伴って発生する吸気脈動は、各インテークマニホールド24及びサージタンク22を介して、クリーンサイド側吸気ダクト16内に存在する気体に伝播する(図1及び図9参照)。
同様に、吸気音を強調するには不適切な状況では、エンジン12の回転数が所定の強調回転数以下となる。そして、エンジン回転数検出手段28が、この状態におけるスロットルチャンバ20の開度を含む情報信号を、エンジン回転数信号S2として、遮断部材変位装置10へ出力する(図1参照)。
遮断部材変位量信号S3の入力を受けた回転駆動部50は、遮断部材変位量信号S3が含む遮蔽部材9の回転角に応じて、電磁弁56が備える切換弁の状態を、外気とシリンダー60とを連通させる正圧状態に切り換える(図9参照)。
ここで、外気側開口端42aは、外気側開口端42bよりも、ダッシュパネルからの距離が遠い(図7参照)。また、連通枝管38aの内部には、吸音特性を有する材料を用いて形成した、吸音材54を配置している(図7から図9参照)。
同様に、吸気音を強調するには不適切な状況よりもアクセルペダルの踏み込み量を増加させると、エンジン12の回転数が、所定の強調回転数を超える。そして、エンジン回転数検出手段28が、吸気音を強調するには不適切な状況と同様に、エンジン回転数信号S2を、遮断部材変位装置10へ出力する(図1及び図9参照)。
切換弁の状態を負圧状態に切り換えると、負圧チャンバ58から、シリンダー60内に負圧が導入され、シリンダー60内が負圧となる(図9参照)。
ここで、外気側開口端42bは、外気側開口端42aよりも、ダッシュパネルからの距離が近い(図7参照)。また、連通枝管38bは、連通枝管38aと異なり、内部に吸音材54を配置していない(図7から図9参照)。
(1)本実施形態の吸気音調節装置では、二本の連通枝管のうち一つの内部に、吸音材を配置する。
このため、エンジンの回転数及びスロットルチャンバの開度に応じて、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを、二本の連通枝管のうち一つと弾性体との連通状態に加え、吸音材の構成に応じて調節することが可能となる。
その結果、連通枝管の内部に吸音材を配置しない場合と比較して、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルの調節対象を増加させることが可能となるため、迫力感のある吸気音を演出する自由度を向上させることが可能となる。
このため、エンジンの回転数及びスロットルチャンバの開度の増加に伴って、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを増加させることが可能となる。
その結果、吸気音を強調するには不適切な状況における静粛性の確保と、吸気音を強調する状況における吸気音の音圧レベルの増加とを両立することが可能となるため、車両の乗員に不快感を与えることなく、迫力感のある吸気音を演出することが可能となる。
このため、エンジンの回転数及びスロットルチャンバの開度に応じて、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを、二つの外気側開口端のダッシュパネルからの距離に加え、吸音材の構成に応じて調節することが可能となる。
その結果、二つの外気側開口端のダッシュパネルからの距離が同一である場合と比較して、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルの調節対象を増加させることが可能となるため、迫力感のある吸気音を演出する自由度を、更に向上させることが可能となる。
(1)なお、本実施形態の吸気音調節装置1では、二本の連通枝管38a,38bのうち、連通枝管38aの内部のみに、吸音材54を配置したが、これに限定するものではない。すなわち、二本の連通枝管38a,38bの両方に対し、内部に吸音材54を配置してもよい。この場合、連通枝管38aの内部に配置する吸音材54の構成と、連通枝管38bの内部に配置する吸音材54の構成とを異ならせることにより、互いの吸音材54による吸気音の減少度合いを異ならせる。要は、複数本の連通枝管38のうち少なくとも一つの内部に、吸音材54を配置すればよい。
(3)また、本実施形態の吸気音調節装置1では、遮蔽部材9を回転させて変位させる構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、図10中に示すように、遮蔽部材9を並進移動させて変位させる構成としてもよい。なお、図10は、本実施形態の吸気音調節装置1の変形例を示す図である。また、図10中には、遮蔽部材9の移動方向を、双方向の矢印により示している。
(5)また、本実施形態の吸気音調節装置1では、吸音材54を、ウレタンによって形成したが、これに限定するものではなく、吸音材54を、吸音特性を有するゴム等の弾性材料によって形成してもよい。要は、吸音材54を、吸音特性を有する材料によって形成すればよい。
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
(構成)
まず、図11を参照して、本実施形態の吸気音調節装置の構成について説明する。なお、以下の説明では、上述した第二実施形態と同様の構成については、上述した第二実施形態と同一の符号を付して示し、その詳細な説明を省略する。
図11は、本実施形態の吸気音調節装置が備える連通管4の詳細な構成を示す図である。
図11中に示すように、連通管4は、吸気通路側連通部30と、遮断部材保持部32と、外気側連通部34とを備えている。
吸気通路側連通部30及び遮断部材保持部32の構成は、上述した第二実施形態と同様であるため、説明を省略する。
また、外気側連通部34は、枝管保持部36と、二本の連通枝管38a,38bとを備えている。なお、図中及び以降の説明では、二本の連通枝管38a,38bのうち、図11中において、枝管保持部36側の端部を左側に配置した連通枝管38を、連通枝管38aと記載する。同様に、図11中において、枝管保持部36側の端部を右側に配置した連通枝管38を、連通枝管38bと記載する。
各連通枝管38a,38bは、それぞれ、外気に連通する外気側開口端42a,42bとを備えている。なお、図中及び以降の説明では、連通枝管38aが備える外気側開口端42を外気側開口端42aと記載し、連通枝管38bが備える外気側開口端42を外気側開口端42bと記載する。
外気側開口端42aは、上方へ向けてある。
連通枝管38bは、連通枝管38aと同様、螺旋状に形成してある。また、連通枝管38bは、その長さ及び断面積を、連通枝管38aと同一に形成してある。
外気側開口端42bは、ダッシュパネル(図示せず)へ向けてある。
以上により、外気側開口端42aと外気側開口端42bは、ダッシュパネルからの距離が互いに異なる。具体的には、外気側開口端42bは、外気側開口端42aよりもダッシュパネルからの距離が近い。
その他の構成は、上述した第二実施形態と同様である。
次に、図1及び図11を用いて、吸気音調節装置1の動作について説明する。なお、以下の説明では、連通枝管38a,38b以外の構成については、上述した第二実施形態と同様であるため、異なる部分の動作を中心に説明する。
エンジン12を駆動させると、エンジン12の吸気動作に伴って発生する吸気脈動は、各インテークマニホールド24及びサージタンク22を介して、クリーンサイド側吸気ダクト16内に存在する気体に伝播する(図1参照)。
同様に、吸気音を強調するには不適切な状況では、エンジン12の回転数が所定の強調回転数以下となる。そして、エンジン回転数検出手段28が、この状態におけるスロットルチャンバ20の開度を含む情報信号を、エンジン回転数信号S2として、遮断部材変位装置10へ出力する(図1参照)。
したがって、吸気音を強調するには不適切な状況では、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを減少させることが可能となる(図11参照)。
また、吸気音を強調するには不適切な状況よりもアクセルペダルの踏み込み量を増加させると、スロットルチャンバ20の開度が、所定の強調開度を超える。そして、スロットル開度検出手段26が、吸気音を強調するには不適切な状況と同様に、スロットル開度信号S1を、遮断部材変位装置10へ出力する(図1参照)。
吸気音を強調するには不適切な状況よりもアクセルペダルの踏み込み量を増加させた状況において、スロットル開度信号S1及びエンジン回転数信号S2の入力を受けた遮断部材変位装置10は、遮蔽部材9を変位させる。これにより、連通枝管38bと弾性体6とを連通させるとともに、遮蔽部材9により連通枝管38aを閉塞する。このため、エンジン12の吸気動作に伴って発生し、クリーンサイド側吸気ダクト16内に存在する気体に伝播した吸気脈動により弾性体6が面外方向へ振動すると、外気側開口端42bから、吸気音を外気中へ放射することとなる(図1及び図11参照)。
したがって、吸気音を強調するには不適切な状況よりもアクセルペダルの踏み込み量を増加させると、吸気音を強調するには不適切な状況よりも、車室内へ導入する吸気音の音圧レベルを増加させることが可能となる(図11参照)。
(1)本実施形態の吸気音調節装置では、二本の連通枝管を、螺旋状に形成している。
このため、連通枝管の管路長を減少させることなく、連通管の長さを減少させることが可能となる。
その結果、エンジンルーム内において連通管の占有する空間を減少させることが可能となるため、エンジンルーム内における、吸気音調節装置を配置する自由度を向上させることが可能となる。
上述した第一実施形態の吸気音調節装置を備える(以下、「第一発明例」と記載する)車両と、及び吸気音調節装置を備えていない(以下、「比較例」と記載する)車両を用い、エンジンの駆動時において、車室内に導入される吸気音の音圧レベルを測定した。
なお、比較例の車両は、スロットルチャンバの開度に応じて、連通管の流路を開放または閉塞する構成の、吸気音調節装置を備える。この吸気音調節装置は、第一実施形態の吸気音調節装置におけるアイドリング時や緩加速時に相当する、スロットルチャンバの開度が少ない場合に、連通管の流路を閉塞する。また、第一実施形態の吸気音調節装置における、緩加速時よりもアクセルペダルの踏み込み量を増加させた状態から、さらに、アクセルペダルの踏み込み量を増加させた場合に相当する、スロットルチャンバの開度が大きい場合に、連通管の流路を開放する。
図12中に示されているように、第一発明例の車両では、スロットルチャンバの開度が増加するにつれて、車室内に導入される吸気音の音圧レベルが、三段階に亘り、段階的に増加する。
次に、上述した第二実施形態の吸気音調節装置を備える(以下、「第二発明例」と記載する)車両と、及び吸気音調節装置を備えていない(以下、「比較例」と記載する)車両を用い、エンジンの駆動時において、車室内に導入される吸気音の音圧レベルを測定した。
なお、比較例の車両は、スロットルチャンバの開度に応じて、連通管の流路を開放または閉塞する構成の、吸気音調節装置を備える。この吸気音調節装置は、第二実施形態の吸気音調節装置における、吸気音を強調するには不適切な状況に相当する、スロットルチャンバの開度が少ない場合に、連通管の流路を閉塞する。また、第二実施形態の吸気音調節装置における、吸気音を強調するには不適切な状況よりもアクセルペダルの踏み込み量を増加させる場合に相当する、スロットルチャンバの開度が大きい場合に、連通管の流路を開放する。
図13中に示されているように、第二発明例の車両では、スロットルチャンバの開度が増加するにつれて、車室内に導入される吸気音の音圧レベルが、二段階に亘り、段階的に増加する。
これに対し、比較例の車両では、スロットルチャンバの開度が小さい場合には、第二発明例の車両における「スロットル開度小」の場合よりも、車室内に導入される吸気音の音圧レベルが低い。そして、吸気音を強調するには不適切な状況よりもアクセルペダルの踏み込み量を増加させる場合に、車室内に導入される吸気音の音圧レベルが、第二発明例の車両における「スロットル開度大」に近似した値となる。
2 吸気ダクト
4 連通管
6 弾性体
8 閉塞部
9 遮蔽部材
10 遮断部材変位装置
12 エンジン
16 クリーンサイド側吸気ダクト
20 スロットルチャンバ
26 スロットル開度検出手段
28 エンジン回転数検出手段
30 吸気通路側連通部
34 外気側連通部
38 連通枝管
40 遮断部材側開口端
42 外気側開口端
44 湾曲部
46 空隙部
48 回転角制御部
50 回転駆動部
52 回転軸
54 吸音材
S1 スロットル開度信号
S2 エンジン回転数信号
S3 遮断部材変位量信号
ER エンジンルーム
DP ダッシュパネル
CR 車室
P 遮蔽部材9の回転中心
Claims (8)
- 一端がエンジンへの吸気通路に連通し且つ他端が外気に連通する連通管と、当該連通管を閉塞する弾性体と、を備える吸気音調節装置であって、
前記連通管は、前記弾性体よりも外気側に配置した閉塞部と、当該閉塞部よりも外気側に配置して外気と連通する複数の連通枝管と、を備え、
前記閉塞部は、前記複数の連通枝管のうち少なくとも一つについて、前記弾性体との連通を遮断する板状の遮断部材と、当該遮断部材を遮断部材の面内方向に変位させて、前記弾性体との連通を遮断する連通枝管を変更する遮断部材変位装置と、を備えることを特徴とする吸気音調節装置。 - 前記遮断部材変位装置は、前記遮断部材を、前記複数の連通枝管のうち一つのみの連通枝管と前記弾性体とを連通させるように変位させて、前記一つのみの連通枝管以外の連通枝管と前記弾性体との連通を遮断することを特徴とする請求項1に記載した吸気音調節装置。
- 前記遮断部材は空隙部を備え、
前記遮断部材変位装置は、前記遮断部材を回転させることにより、前記空隙部の位置を前記弾性体と連通する一つのみの連通枝管の前記遮断部材側の開口端と一致させて、前記一つのみの連通枝管と前記弾性体とを連通させることを特徴とする請求項2に記載した吸気音調節装置。 - 前記遮断部材変位装置は、前記エンジンの回転数に応じて、前記遮断部材を変位させることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載した吸気音調節装置。
- 前記複数本の連通枝管は、それぞれ、外気に連通する外気側開口端を備え、
前記複数の外気側開口端と、エンジンルームと車室との間に形成するダッシュパネルとの距離を、互いに異ならせることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載した吸気音調節装置。 - 前記遮断部材変位装置は、前記エンジンの回転数が増加するほど、エンジンルームと車室との間に形成するダッシュパネルからの距離が近い、外気に連通する外気側開口端を備える前記連通枝管と前記弾性体とを連通させるように、前記遮断部材を変位させることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載した吸気音調節装置。
- 前記複数本の連通枝管のうち少なくとも一つの内部に、吸音材を配置することを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項に記載した吸気音調節装置。
- 前記複数本の連通枝管のうち少なくとも一つの内部に、前記吸音材を配置せず、
前記遮断部材変位装置は、前記エンジンの回転数が所定の回転数を超える場合に、前記吸音材を内部に配置しない前記連通枝管と前記弾性体とを連通させるように、前記遮断部材を変位させることを特徴とする請求項7に記載した吸気音調節装置。
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