JP2009263422A - 木質材料用防水剤および該木質材料用防水剤が塗布された建築用板 - Google Patents

木質材料用防水剤および該木質材料用防水剤が塗布された建築用板 Download PDF

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Abstract

【課題】木質材料への吸水防止効果に加えてワックスやワックス剥離剤の吸収をも防止する効果に優れた木質材料用防水剤を提供し、これをパーティクルボードや木質繊維板などの木口部分に塗布することにより厚さ膨張を防止する。
【解決手段】炭素数10以上のオレフィンポリマーの混合物からなり、平均分子量が1500〜5000であり、融点が45〜80℃であることを特徴とする木質材料用防水剤であり、該オレフィンポリマーの混合物は、好ましくは、式<R−CH=CH>(Rは炭素数10〜50のアルキル基またはその混合物)で示されるα−オレフィンの単独重合から得られる。この木質材料用防水剤を、木質繊維板またはパーティクルボードあるいはこれらを含む積層板の少なくとも木質繊維板および/またはパーティクルボードの木口部分に塗布することにより、該木口部分に所要の耐水性と耐ワックス性を与える。
【選択図】なし

Description

本発明は木質材料用防水剤および該木質材料用防水剤が塗布された建築用板に関する。
近年の木材資源枯渇化の影響で、建築用板材として従来から多用されてきた合板の代替材としてパーティクルボードや木質繊維板が用いられるようになっている。
しかしながら、木材チップと接着剤とを混合して熱圧成形して得られるパーティクルボードは、水分の吸湿および吸水により寸法変化が生じやすく、特に木口部分からの吸水によって厚み方向への膨張を起こすという問題があった。木材チップを解繊した木質繊維に接着剤を塗布して熱圧成形して得られる木質繊維板についても同様の問題があった。
このような木口からの吸水による厚さ膨張の問題を解決する技術として、下記特許文献1には、木口部分にパラフィンワックスやウレタンシーラーなどの防湿剤を塗布することが記載されている。
特開平11−300712号公報
特許文献1記載の従来技術について本発明者が検証したところでは、パラフィンワックス(固形パラフィン)とウレタンシーラーとではパラフィンワックスの方が木口部分への吸水を防止する性能が優れていた。しかし、床材としての用途においては木質床用ワックスや界面活性剤を多く含むワックス剥離剤を床面に塗布することがあり、パラフィンワックス等の防湿剤を木口部分に塗布したものでは、木口部分への吸水を防止する効果には優れていても、木質床用ワックスやワックス剥離剤を使用した場合にこれらが木口部分から入り込むことによる厚さ膨張を防止することができなかった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、木質材料への吸水防止効果に加えてワックスやワックス剥離剤の吸収をも防止する効果に優れた木質材料用防水剤を提供するとともに、該木質材料用防水剤をパーティクルボードや木質繊維板などの木口部分に塗布することにより該木口部分からの吸水による厚さ膨張を防止することに加えて木質床用ワックスやワックス剥離剤が塗布された場合においてもこれらが木口部分から入り込むことによる厚さ膨張を防止することである。
本発明者は上記課題を解決することを目的として研究と実験を重ねた結果、特定の物質が木質材料に耐水性とともに耐ワックス性を付与する効果があることを知見し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に係る本発明は、炭素数10以上のオレフィンポリマーの混合物からなり、平均分子量が1500〜5000であり、融点が45〜80℃であることを特徴とする木質材料用防水剤である。
請求項2に係る本発明は、請求項1記載の木質材料用防水剤において、前記オレフィンポリマーの混合物が、式:R−CH=CH(Rは炭素数10〜50のアルキル基またはその混合物)で示されるα−オレフィンの単独重合から得られることを特徴とする。
請求項3に係る本発明は、表面に任意化粧が施された、木質繊維板またはパーティクルボードのいずれか単独またはこれらの積層板あるいはこれらと他の木質板との積層板の少なくとも木質繊維板および/またはパーティクルボードの木口部分に、請求項1または請求項2記載の木質材料用防水剤が塗布されてなることを特徴とする建築用板である。
本発明の木質材料用防水剤は、木質材料に耐水性とともに耐ワックス性を与える。したがって、この木質材料用防水剤を、木質繊維板またはパーティクルボードあるいはこれらを含む積層板の少なくとも木質繊維板および/またはパーティクルボードの木口部分に塗布して得られる建築用板は、該木口部分からの吸水による厚み方向への膨張を防止すると同時に、床材としての用途において木質床用ワックスや界面活性剤を多く含むワックス剥離剤が床面に塗布された場合にも、これらワックスなどが木口部分から入り込むことによる厚さ膨張をも防止する。これらの作用を通じて、床板として使用した場合の床板接合部分(木口部分)近傍において厚さ方向の膨れが生ずることを防止し、床面を平坦に維持する。
本発明の防水剤は、炭素数10以上のオレフィンポリマーの混合物からなる。オレフィンポリマーの混合物は、式:R−CH=CH(Rは炭素数10〜50のアルキル基またはその混合物)で示されるα−オレフィンの単独重合から得ることができる。
また、平均分子量は1500〜5000であり、融点は45〜80℃である。平均分子量および融点がこの範囲内にあるものを使用することにより、木質材料に塗布した際の木質材料への浸透度および塗布表面への防水剤の塗膜形成が良好に行われ、水分、ワックスおよびワックス剥離剤の浸透を効果的に防止することができる。
さらに、粘度が200〜500cps/149℃であることが好ましく、これにより溶融状態での木質材料への塗布を良好に行うことができる。
この防水剤は常温では固体であるため、融点以上に加熱して溶融(液体)状態として、スプレーまたはロール転写などにより木質材料に塗布する。好ましくは120℃以上に加熱して粘度が500cps以下の状態で塗布する。
木質材料への塗布量は40〜70g/mの範囲となるように塗布する。塗布量が40g/mに達しないと、水分、木質床用ワックスおよびワックス剥離剤の吸収による厚さ方向の膨張を十分に防止することができない。一方、70g/mを超えると、フロアを施工する際の床材木口部分同士の接触により防水剤が粉状に剥離して他の床材表面に付着することとなり、施工後床面へのワックス掛けの際にはじきなどの問題が生ずる。
本発明の建築用板は、床、壁、天井などに利用されるものであって、木質繊維板またはパーティクルボードのいずれか単独またはこれらの積層板あるいはこれらと他の木質板(合板、LVL、集成材など)との積層板を基板とする。
木質繊維板は、日本工業規格JIS A 5905:2003に規定する繊維板を使用することができる。好ましくは、ミディアムデンシティファイバーボード(記号MDF)やハードファイバーボード(記号HB)から選定する。
基板表面には任意化粧を施す。たとえば、木質系の突板、合成樹脂化粧シート、化粧紙等の化粧材を接着剤により基板表面に貼着することにより化粧を施す。これらの化粧材の中でも、特に、防湿性を持った防湿性化粧シートを使用することが好ましい。防湿性化粧シートとしては、たとえば、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂を含む合成樹脂シート、合成樹脂シートと化粧紙の複合シートなどが挙げられる。
さらに、裏面側からの水分の影響を受けやすい場所で使用する場合には、基板の裏面に防湿シートを貼着することが好ましい。防湿シートとしては、たとえば、クラフト紙の両面にポリエチレン樹脂をラミネートしたポリエチレンラミネート紙等の防湿紙、ポリエチレン、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリウレタン等の合成樹脂シート、アルミニウム、銅などの金属シート、アスファルトフェルト等の瀝青質シート、ゴムシートなどが挙げられる。
厚さ3mm、平面寸法313mm×1860mmのMDFの裏面側に、変性酢酸ビニル系接着剤を200g/mの塗布量で塗布した後、厚さ9mmで同平面寸法の合板を重ねて接着して、基板とした。この基板のMDF表面側にゴム系接着剤を80g/mの塗布量で塗布して0.3mm厚化粧用単板を接着した。その後、木口4周を実加工し、化粧用単板に塗装処理を施して化粧床材を製造した。この化粧床材の木口全体に、オレフィンポリマーの混合物(商標:バイバー260、東洋ペトロライト社製)を140℃に加熱して溶融状態としたものをロール転写により塗布し、被覆・含浸させて、実施例1の化粧床材を得た。
<耐水性試験>
実施例1の化粧床材の耐水性を評価するため、これを12mmの下地貼り合板上に釘打ち施工し、化粧床材間の嵌合部表面に水を含浸させた脱脂綿を載置し、乾燥を防ぐ目的で時計皿を被せた。吸水などで脱脂綿の水分が少なくなってきたら水を補給した。この作業を3ヶ月間実施したが、嵌合部分に膨れは確認されなかった。
一方、木口にオレフィンポリマーの混合物を塗布しない他は実施例1と同様にして得たものを比較例として上記と同様の耐水性試験を行ったところ、4日〜1週間で嵌合部分に膨れが発生した。
<耐ワックス性試験>
実施例1の化粧床材の耐ワックス性を評価するため、これを12mmの下地貼り合板上に釘打ち施工し、嵌合部を中心とする化粧床材表面に水性の合成樹脂系フローリングワックス(市販品)を100〜150g/m塗布した。フローリングワックスが完全に硬化した時点で余剰なフローリングワックスをスクレーパーにて剥がして表面を確認した。その結果、嵌合部分を含む化粧床材表面に膨れは確認されなかった。
一方、上記比較例の化粧床材について上記と同様の耐ワックス性試験を行ったところ、嵌合部を中心とする化粧床材表面に膨れが多数確認された。
<耐ワックス剥離剤性試験>
実施例1の化粧床材の耐ワックス剥離剤を評価するため、これを12mmの下地貼り合板上に釘打ち施工し、市販フローリングワックスを塗布した後、嵌合部中心にフローリングワックス剥離剤を使用法に基づき散布・清掃した。フローリングワックスを完全に除去した時点で化粧床材の表面を確認した。その結果、嵌合部を含む化粧床材表面には、膨れは確認されなかった。
一方、上記比較例の化粧床材について上記と同様の耐ワックス剥離剤性試験を行ったところ、嵌合部を中心とする化粧床材表面に膨れが多数確認された。
オレフィンポリマーの混合物を化粧床材の木口全体に塗布することに代えてMDFの木口部分だけに塗布した他は実施例1と同様にして得た実施例2の化粧床材について、上記と同様にして各試験を行ったところ、この場合も嵌合部分を含む化粧床材表面に膨れは確認されなかった。

Claims (3)

  1. 炭素数10以上のオレフィンポリマーの混合物からなり、平均分子量が1500〜5000であり、融点が45〜80℃であることを特徴とする木質材料用防水剤。
  2. 前記オレフィンポリマーの混合物が、式:R−CH=CH(Rは炭素数10〜50のアルキル基またはその混合物)で示されるα−オレフィンの単独重合から得られることを特徴とする請求項1記載の木質材料用防水剤。
  3. 表面に任意化粧が施された、木質繊維板またはパーティクルボードのいずれか単独またはこれらの積層板あるいはこれらと他の木質板との積層板の少なくとも木質繊維板および/またはパーティクルボードの木口部分に、請求項1または請求項2記載の木質材料用防水剤が塗布されてなることを特徴とする建築用板。
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