JP2009261604A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤検知の発生を抑制できるタッチパネルを備えた遊技機を提供する。
【解決手段】パチスロは、遊技者が接触可能に設けられた略矩形状の保護ガラスのうち、接触された位置を検知するタッチパネル17を備える。このタッチパネル17は、赤外線を出射可能に設けられた複数の赤外線LED171と、赤外線を検知する赤外線カメラ172と、赤外線カメラ172に照射される光のうち赤外線LED171から出射される赤外線の波長を除く波長の光を遮光する遮光フィルム174と、赤外線カメラ172により検知した赤外線に基づいて、保護ガラスのうち遊技者により接触された位置を判別する接触位置演算部173と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。
このような遊技機では、タッチパネルを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この遊技機によれば、遊技者は、タッチパネルに接触することで、表示画面に表示される演出画像を変化させることができる。
特開2004−33515公報
ところで、上述のような遊技機が備えるタッチパネルは、略矩形状であり、遊技者により接触された位置を赤外線により検知している。具体的には、タッチパネルは、タッチパネルの互いに対向する2辺のうち、一方の辺に沿って赤外線を出射する赤外線出射部を複数備えるとともに、他方の辺に沿って赤外線を受光したか否かを検知する赤外線検知部を複数備える。複数の赤外線出射部のそれぞれと、複数の赤外線検知部のそれぞれとは、互いに対向して配置され、各赤外線出射部から出射された赤外線は、対応する赤外線検知部に向かって進む。
タッチパネルが遊技者により接触されると、赤外線出射部から出射された赤外線が遮断され、赤外線を検知できない赤外線検知部が出てくる。そこで、赤外線を検知できない赤外線検知部があるか否かにより、タッチパネルが遊技者により接触されたか否かを検知している。
ところが、赤外線は、日光といった日常生活の中の光に含まれるため、赤外線検知部は、赤外線出射部から出射された赤外線以外の赤外線を受光してしまい、タッチパネルが遊技者により接触されていないにもかかわらず、接触されていると誤って検知するおそれがあった。
本発明の目的は、誤検知の発生を抑制できるタッチパネルを備えた遊技機を提供することである。
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
(1) 複数種類の図柄を表示する表示部(例えば、後述のリール3L,3C,3R等)を複数有する図柄表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R、後述の表示窓21L,21C,21R等)と、前記複数の表示部における図柄の変動表示を制御する図柄制御手段(例えば、後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R、後述の主制御回路71等)と、遊技者が接触子(例えば、後述の遊技者自身の指等)を用いて接触可能に設けられた略矩形状の接触面(例えば、後述の保護ガラス132等)のうち前記接触子により接触された位置を検知する接触位置検知手段(例えば、後述のタッチパネル17等)と、を備え、前記接触位置検知手段は、前記接触面の互いに対向する2辺のうち一方の辺に沿って設けられ、前記2辺のうち他方の辺に向かって赤外線を出射する複数の赤外線出射部(例えば、後述の赤外線LED171等)と、前記接触面と対向する位置に設けられ、前記赤外線出射部から出射された赤外線のうち前記接触面に接触した状態の前記接触子で反射されたものを検知する赤外線検知部(例えば、後述の赤外線カメラ172等)と、前記赤外線検知部に照射される光のうち、前記赤外線出射部から出射される赤外線の波長を除く波長の光を遮光する遮光部(例えば、後述の遮光フィルム174)と、前記赤外線検知部により検知した赤外線に基づいて、前記接触面のうち前記接触子により接触された位置を判別する接触位置判別部(例えば、後述の接触位置演算部173等)と、を備えることを特徴とする遊技機。
(1)記載の遊技機によれば、遊技者が接触子を用いて接触可能に設けられた略矩形状の接触面のうち接触子により接触された位置を検知する接触位置検知手段を設けた。そして、接触位置検知手段に、接触面の互いに対向する2辺のうち一方の辺に沿って設けられ、2辺のうち他方の辺に向かって赤外線を出射する複数の赤外線出射部と、接触面と対向する位置に設けられ、赤外線出射部から出射された赤外線のうち接触面に接触した状態の接触子で反射されたものを検知する赤外線検知部と、赤外線検知部により検知した赤外線に基づいて、接触面のうち接触子により接触された位置を判別する接触位置判別部と、を設けた。
このため、複数の赤外線出射部と、一組の赤外線検知部及び接触位置判別部と、により、遊技者が接触子を用いて接触した接触面の位置を検知できる。したがって、遊技者により接触された位置を正確に検知するためには、赤外線出射部の数を増加させる必要はあるが、赤外線検知部や接触位置判別部の数を増加させる必要はない。よって、部品点数の増加を抑制しつつ、遊技者により接触された位置を正確に検知できるタッチパネルを備えた遊技機を提供できる。
また、接触位置検知手段に、赤外線検知部に照射される光のうち、赤外線出射部から出射される赤外線の波長を除く波長の光を遮光する遮光部を設けた。
このため、赤外線出射部から出射される赤外線の波長を除く波長の光を赤外線検知部が受光するのを抑制できるので、赤外線出射部から出射された赤外線以外の赤外線を赤外線検知部が受光することにより、接触面が遊技者により接触されていないにもかかわらず、接触されていると誤って検知するといった誤検知の発生を抑制できる。
(2) (1)に記載の遊技機において、画像を表示する画像表示手段(例えば、後述の液晶表示装置5等)と、前記接触位置検知手段により検知された位置に応じて、前記画像表示手段により表示する画像を制御する画像制御手段(例えば、後述のサブCPU81等)と、を備えることを特徴とする遊技機。
(2)記載の遊技機によれば、画像を表示する画像表示手段と、接触位置検知手段により検知された位置に応じて、画像表示手段により表示する画像を制御する画像制御手段と、を設けた。このため、遊技者により接触された位置に応じて、異なる画像を表示できる。
本発明の遊技機によれば、部品点数の増加を抑制しつつ、遊技者により接触された位置を正確に検知できるタッチパネルを備えた遊技機を提供できる。また、接触面が遊技者により接触されていないにもかかわらず、接触されていると誤って検知するといった誤検知の発生を抑制できる。
[パチスロの機能フロー]
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)1の機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものと、が設けられている。
続いて、複数のリール3L,3C,3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L,7C,7Rが押されると、リール停止制御手段(後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L,3C,3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L,3C,3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、ランプ14により行う光の出力、スピーカ9L,9Rにより行う音の出力、又はこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段(後述の液晶表示装置5、後述のスピーカ9L,9R、後述のランプ14)は、リール3L,3C,3Rの回転が開始されるとき、各リール3L,3C,3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
実行される演出の中には、遊技者が演出の内容を選択できる選択演出(後述の図13参照)が含まれる。この選択演出を実行する場合には、タッチパネル17を有効化する。
タッチパネル17は、赤外線を出射可能に設けられた複数の赤外線LED171と、赤外線を検知する赤外線カメラ172と、赤外線カメラ172に照射される光のうち赤外線LED171から出射される赤外線の波長を除く波長の光を遮光する遮光フィルム174と、赤外線カメラ172により検知した赤外線に基づいて、後述の保護ガラス132(後述の図4参照)のうち遊技者により接触された位置を判別する接触位置演算部173と、を備える。このタッチパネル17は、有効化されると、保護ガラス132のうち遊技者により接触された位置を検知する。
ここで、赤外線カメラ172には、遮光フィルム174により、赤外線LED171から出射される赤外線の波長を除く波長の光が照射されなくなる。このため、赤外線LED171から出射された赤外線以外の赤外線を赤外線カメラ172が受光することにより、保護ガラス132が遊技者により接触されていないにもかかわらず、接触されていると誤って検知するといった誤検知の発生を抑制できる。
タッチパネル17により、遊技者により接触された位置が検知されると、検知された位置に基づいて、演出決定手段により、演出内容を決定する。このため、遊技者は、選択演出が実行された場合には、タッチパネル17を操作することで、実行される演出を選択できる。
[パチスロの構造]
パチスロ1の機能フローについての説明は以上である。次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロ1の外部構造を示す。
(リールと表示窓)
パチスロ1は、リール3L,3C,3Rや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2と、を備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。各リール3L,3C,3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントドア2の中央には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、図柄表示領域21L,21C,21Rを含む表示画面5aを備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域21L,21C,21Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成を備えている。
つまり、図柄表示領域21L,21C,21Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域21L,21C,21Rを含めた表示画面5aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域(以下、表示窓)21L,21C,21Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段、及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓21L,21C,21Rが有する上段、中段、及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
本実施の形態では、各表示窓21L,21C,21Rの上段を組合せてなるトップライン8bと、各表示窓21L,21C,21Rの中段を組合せてなるセンターライン8cと、各表示窓21L,21C,21Rの下段を組合せてなるボトムライン8dと、左表示窓21Lの上段、中表示窓21Cの中段、及び右表示窓21Rの下段を組合せてなるクロスダウンライン8eと、左表示窓21Lの下段、中表示窓21Cの中段、及び右表示窓21Rの上段を組合せてなるクロスアップライン8aと、の5つを入賞判定ラインとして設けている。
(操作装置)
フロントドア2には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口10は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口10に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン12は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリール3L,3C,3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L,7C,7Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するために設けられる。
(その他装置)
7セグ表示器13は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ(LED等)14は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ9L,9Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置40(後述の図3参照)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
前述の液晶表示装置5は、後述の液晶パネル134(後述の図4参照)を保護するために設けられた略矩形状の保護ガラス132を備えている。保護ガラス132の手前側には、保護ガラス132の図2中下端に沿って、前述の赤外線LED171が複数設けられている。この赤外線LED171は、タッチパネル17が有効化されると、保護ガラス132の図2中上端に向かって、赤外線を出射する。
<パチスロの内部構造>
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア2が開放され、フロントドア2の裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路71(後述の図6参照)が形成された基板(以下、主基板71A)が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路71の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の中央には、3つのリール3L,3C,3Rが設けられている。リール3L,3C,3Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ49L,49C,49R(後述の図6参照)が接続されている。
3つのリール3L,3C,3Rの左側には、副制御回路72(後述の図6参照)が形成された基板(以下、副基板72A)が設けられている。副制御回路72は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路72の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)40が設けられている。ホッパー40の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置43が設けられている。
フロントドア2裏側の中央、表示窓21L,21C,21Rの下方には、セレクタ42が設けられている。セレクタ42は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口10に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。尚、セレクタ42内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ42S(後述の図4参照)が設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
[液晶表示装置の構成]
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図4を参照して、液晶表示装置5の構成について説明する。
図4は、液晶表示装置5の構成を示す斜視図である。
液晶表示装置5は、保護ガラス132、表示板133、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(例えば全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ137a,137b,138a,138b、ランプホルダ(図示せず)、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージからなり液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。
保護ガラス132及び表示板133は、透光性部材で構成されている。保護ガラス132は、液晶パネル134を保護すること等を目的として、遊技者が接触可能に設けられている。表示板133には、7セグ表示器13等を配置する領域等が形成されている。
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明な基板と、これに対向する透明な基板と、の間隙部に液晶が封入されて形成されている。これら2種類の透明な基板の互いに対向する面には、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)といった透明導電材料からなる透明電極が形成されている。これら透明電極に電圧を印可すると、液晶に電圧が印加されて液晶の配向や秩序が変化し、2種類の透明な基板のうち一方の基板側から入射した光が他方の基板側に透過する透過率が変化する。このため、液晶パネル134は、透明電極に印加する電圧を制御することで、一方の基板側から他方の基板側に透過する光の光量を制御して、階調制御を行うことができる。
尚、液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態(すなわち液晶に電圧を印加していない状態)で白表示となる構成である。すなわち、表示面側に光が行く、よって透過した光が外部から視認されることとなる。
ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、表示窓21L,21C,21Rを透してリール3L,3C,3Rの表面に配された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止を中心としたゲームを行うことができる。
導光板135は、蛍光ランプ137a,137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂等の透光性部材(すなわち導光機能を有する部材)で構成されている。
反射フィルム136は、反射領域136A及び非反射領域(すなわち透過領域)136BL,136BC,136BRにより構成されており、液晶パネル134を照明する。
非反射領域136BL,136BC,136BRは、透明な材料で形成され、入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。これら非反射領域136BL,136BC,136BRは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示させる図柄の各々の前方の位置に設けられている。尚、非反射領域136BL,136BC,136BRの大きさ及び位置は、上述の表示窓21L,21C,21R(図2参照)と一致するように形成されている。
一方、反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したもので形成され、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる光反射部として形成されている。
蛍光ランプ137a,137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、それぞれの両端は、ランプホルダにより支持されている。これら蛍光ランプ137a,137bは、導光板135に導入する光を出射する。
蛍光ランプ138a,138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に配置されている。これら蛍光ランプ138a,138bから出射された光は、リール3L,3C,3Rの表面で反射され、非反射領域136BL,136BC,136BRへ入射する。そして、入射した光は、非反射領域136BL,136BC,136BRを通過して液晶パネル134を照明する。したがって、蛍光ランプ138a,138bは、リール3L,3C,3Rのそれぞれの外周面に描かれた図柄の照明手段、及び液晶パネル134の表示領域のうち主として表示窓21L,21C,21Rに対応する領域の照明手段の1つとして、これらを共通的に照明する。また、蛍光ランプ138a,138bは、リール3L,3C,3Rの外方から、リール3L,3C,3Rの表面に配された図柄を照明する。
ところで、保護ガラス132と表示板133との間には、間隙が形成されている。この間隙には、前述の赤外線カメラ172が保護ガラス132側を向いて配置されている。赤外線カメラ172には、前述の接触位置演算部173が一体に形成され、この赤外線カメラ172の手前側には、前述の遮光フィルム174が配置されている。
[タッチパネルによる検知方法]
液晶表示装置5の構成についての説明は以上である。次に、図5を参照して、タッチパネル17による検知方法について説明する。
図5は、パチスロ1のうち、液晶表示装置5及びリール3R近傍の側面図である。
タッチパネル17が備える複数の赤外線LED171のそれぞれは、保護ガラス132の図5中下端から上端に向かって赤外線を出射可能に設けられている。複数の赤外線LED171が赤外線を出射している状態では、これら赤外線は、保護ガラス132の表面から近い位置を、保護ガラス132の表面に沿って直進する。この状態で遊技者が指により保護ガラスに接触すると、これら赤外線のうち一部の赤外線が遊技者の指に命中する。遊技者の指に命中した赤外線は、遊技者の指により反射され、進行方向が変化する。
タッチパネル17が備える赤外線カメラ172は、進行方向が変化して、パチスロ1の内部、すなわちリール3L,3C,3R等が設けられた領域に向かって進む赤外線を検知する。ここで、この赤外線カメラ172の手前側には、遮光フィルム174が配置されている。このため、赤外線カメラ172は、赤外線LED171から出射された赤外線の波長を除く波長の光が照射されなくなる。
タッチパネル17が備える接触位置演算部173は、赤外線カメラ172により検知した赤外線に基づいて、保護ガラス132のうち遊技者が指で接触した位置を判別する。
以上の構成を備えるタッチパネル17では、遊技者が保護ガラス132に接触する位置に応じて、パチスロ1の内部に向かって進む赤外線が保護ガラス132を透過する位置が変化する。接触位置演算部173は、赤外線が保護ガラス132を透過する位置を、赤外線カメラ172で検知した結果に基づいて演算する。
ここで、前述のように、赤外線LED171から出射された赤外線は、保護ガラス132の表面に近い位置を直進するため、遊技者が保護ガラス132に接触した位置と、進行方向が変化した赤外線が保護ガラス132を透過する位置とは、略同一となる。このため、接触位置演算部173により、赤外線が保護ガラス132を透過する位置を演算することで、遊技者が保護ガラス132に接触した位置を判別して、遊技者が保護ガラス132に接触した位置を検知できる。
[パチスロが備える回路の構成]
タッチパネル17による検知方法についての説明は以上である。次に、図6及び図7を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72、及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
図6は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32、及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(後述の図8参照)、内部当籤役を決定する際に用いる内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36、及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、7セグ表示器13、及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路39は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部及び受光部を有する光センサにより、リール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リール3L,3C,3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L,3C,3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
<副制御回路>
図7は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を示す。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)88、オーディオRAM89、A/D変換器90、及びアンプ91を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラム(後述の図9〜図12参照)に従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク(後述の図9参照)や、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク(後述の図10参照)、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ14による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
尚、演出内容を決定する方法としては、演出用乱数値を抽出し、この演出用乱数値に基づいて決定する方法と、タッチパネル17により検知した遊技者が保護ガラス132に接触した位置に基づいて決定する方法と、がある。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ9L,9R、及びランプ14が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)、及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90、及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L,9Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ14の点灯及び消灯を行う。
[パチスロにおいて実行されるプログラムフロー]
パチスロ1が備える回路の構成についての説明は以上である。次に、図8を参照して、主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート]
図8を参照して、メインCPU31の制御によるメインフローチャートについて説明する。パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(S1)。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(S2)。この処理では、例えば、決定された内部当籤役を格納する内部当籤役格納領域や、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータとしての表示役を格納する表示役格納領域等、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ42Sやスタートスイッチ6Sの入力のチェック等が行われる。
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM33に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。次に、メインCPU31は、内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(S6)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、全リール3L,3C,3Rの回転開始を要求する(S7)。尚、全リール3L,3C,3Rの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理によってステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御され、各リール3L,3C,3Rの回転が開始される。
次に、メインCPU31は、リール停止制御処理を行う(S8)。この処理では、ストップスイッチ7Sの入力のチェックが行われ、ストップボタンが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当リールの回転が停止される。また、この処理では、ストップボタンが押されたタイミングで、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する。リール停止コマンドは、停止したリールの種別等を特定するパラメータを含んで構成されている。
次に、メインCPU31は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを検索し、その結果に基づいて払出枚数等を決定する(S9)。検索の結果、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合、対応する表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(S10)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(S11)。この処理では、決定された払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。この処理が終了すると、S2に移る。
[副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー]
主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、図9〜図12を参照して、副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主基板通信タスク]
図9を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S301)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(S302)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S303)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、S301に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、メッセージキューに格納し(S304)、S301に移る。
[演出登録タスク]
次に、図10を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S311)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(S312)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(S313)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
次に、サブCPU81は、後で図11を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S314)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
サブCPU81は、S314の後、又は、S312においてメッセージは無かったと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(S315)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S316)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S317)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録、及びランプデータの登録は、演出内容決定処理(後述の図11参照)において登録された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、S311に移る。
[演出内容決定処理]
次に、図11を参照して、サブCPU81により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S321)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定し、登録する(S322)。演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、スタート時の演出データを登録する(S323)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ、及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S324)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、登録されている演出番号と作動ストップボタンの種別とに基づいて、停止時の演出データを登録する(S325)。尚、作動ストップボタンとは、有効なストップボタンのうち押されたもののことである。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S326)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには、後に図12を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S327)。この処理では、登録されている演出番号に基づいて、表示時の演出データを登録する。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
[表示コマンド受信時処理]
次に、図12を参照して、サブCPU81により実行される表示コマンド受信時処理のフローチャートについて説明する。はじめに、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、表示時の演出データを登録する(S331)。次に、サブCPU81は、登録した演出データは選択演出データであるか否かを判別する(S332)。サブCPU81は、登録した演出データは選択演出データであると判別したときには、タッチパネル有効化処理を行う(S333)。この処理では、赤外線LED171からの赤外線の出射を開始するとともに、赤外線カメラ172による赤外線の検知を開始する。
次に、サブCPU81は、5秒間の選択操作待ち処理を行う(S334)。この処理では、5秒間に亘って、遊技者により保護ガラス132が接触されるのを待つ。
次に、サブCPU81は、タッチパネル17は操作されたか否か、すなわち遊技者により保護ガラス132が接触されたか否かを判別する(S335)。サブCPU81は、タッチパネル17は操作されたと判別したときには、操作に応じた演出データを登録する(S336)。この処理では、タッチパネル17により、遊技者が保護ガラス132に接触した位置を検知し、検知した位置に基づいて、演出データを登録する。
次に、サブCPU81は、タッチパネル無効化処理を行う(S337)。この処理では、赤外線LED171からの赤外線の出射を終了するとともに、赤外線カメラ172による赤外線の検知を終了する。この処理が終了すると、表示コマンド受信時処理を終了する。
[選択演出の表示例]
副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明は以上である。次に、図13を参照して、選択演出の表示例について説明する。
図13は、選択演出データが登録された場合に、表示画面5aに表示される画像の表示例を示す。
この表示例では、画像301と画像302とが互いに隣接して表示されている。画像301は、キャラクタ310Aが花火を打ち上げている様子を示す「花火演出」を表している。これに対して、画像302は、キャラクタ310Bが河原を歩いている様子を示す「河原演出」を表している。
遊技者は、これら画像301,302が表示されている期間(本実施の形態では、前述のS334の処理が行われる5秒間)に、画像301が表示されている領域、又は画像302が表示されている領域の何れかに対応する領域の保護ガラス132に接触することで、以降の遊技において行われる演出を選択できる。具体的には、保護ガラス132のうち、画像301が表示されている領域に対応する領域に接触することで、以降の遊技で「花火演出」を行わせることができる。これに対して、保護ガラス132のうち、画像302が表示されている領域に対応する領域に接触することで、以降の遊技で「河原演出」を行わせることができる。
以上、パチスロ1によれば、遊技者が接触可能に設けられた略矩形状の保護ガラス132のうち、接触された位置を検知するタッチパネル17を備える。このタッチパネル17は、赤外線を出射可能に設けられた複数の赤外線LED171と、赤外線を検知する赤外線カメラ172と、赤外線カメラ172により検知した赤外線に基づいて、保護ガラス132のうち遊技者により接触された位置を判別する接触位置演算部173と、を備える。
このため、複数の赤外線LED171と、一組の赤外線カメラ172及び接触位置演算部173と、により、遊技者が接触した保護ガラス132の位置を検知できる。したがって、遊技者により接触された位置を正確に検知するためには、赤外線LED171の数を増加させる必要はあるが、赤外線カメラ172や接触位置演算部173の数を増加させる必要はない。よって、部品点数の増加を抑制しつつ、遊技者により接触された位置を正確に検知できるタッチパネルを備えた遊技機を提供できる。
また、タッチパネル17は、赤外線カメラ172に照射される光のうち、赤外線LED171から出射される赤外線の波長を除く波長の光を遮光する遮光フィルム174をさらに備える。このため、赤外線LED171から出射される赤外線の波長を除く波長の光を赤外線カメラ172が受光するのを抑制できるので、赤外線LED171から出射された赤外線以外の赤外線を赤外線カメラ172が受光することにより、保護ガラス132が遊技者により接触されていないにもかかわらず、接触されていると誤って検知するといった誤検知の発生を抑制できる。
また、パチスロ1によれば、画像を表示する液晶表示装置5と、タッチパネル7により検知された位置に応じて、液晶表示装置5により表示する画像を制御するサブCPU81と、を備える。このため、遊技者により接触された位置に基づいて、異なる画像を表示して、異なる演出を行うことができる。
また、パチスロ1によれば、登録された演出データが選択演出データである場合に、略5秒間に亘って、タッチパネル17を有効化する。このため、遊技者がタッチパネル17を操作しても、その操作が遊技に反映されない期間では、タッチパネル17を無効とすることができるので、消費電力を低減できる。
以上、実施の形態について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
上述の実施の形態では、赤外線カメラ172を、保護ガラス132と表示板133との間の間隙に配置したが、これに限らず、例えば、保護ガラス132の手前側であって、メダル投入口10やベットボタン11が設けられている水平面に、保護ガラス132側を向いて配置してもよい。
また、上述の実施の形態では、遮光フィルム174を、赤外線カメラ172の手前側に配置したが、これに限らない。例えば、遮光フィルム174を、保護ガラス132と同じ形状及び大きさに形成し、赤外線LED171の手前側に保護ガラス132と対向して配置してもよい。
また、上述の実施例では、遊技者により接触された保護ガラス132の位置に基づいて、演出を決定できることとしたが、これに限らず、例えば、リール3L,3C,3Rの回転を停止できることとしてもよい。この場合、例えば、保護ガラス132のうち、左表示窓21Lや左表示窓21Lの下方の領域に対応する領域が接触されると、左リール3Lの回転を停止させ、中リール3C及び右リール3Rについても、左リール3Lと同様に行う。
パチスロの機能フローを示す図である。 パチスロの外部構造を示す図である。 パチスロの内部構造を示す図である。 液晶表示装置の構成を示す斜視図である。 液晶表示装置及びリール近傍の側面図である。 主制御回路の構成を示す図である。 副制御回路の構成を示す図である。 メインCPUの制御によるメインフローチャートである。 サブCPUにより行われる主基板通信タスクを示すフローチャートである。 サブCPUにより行われる演出登録タスクを示すフローチャートである。 サブCPUにより実行される演出内容決定処理を示すフローチャートである。 サブCPUにより実行される表示コマンド受信時処理を示すフローチャートである。 選択演出の表示例を示す図である。
符号の説明
1 パチスロ
3L,3C,3R リール
5 液晶表示装置
6 スタートレバー
7L,7C,7R ストップボタン
17 タッチパネル
21L,21C,21R 表示窓
71 主制御回路
72 副制御回路
132 保護ガラス
171 赤外線LED
172 赤外線カメラ
173 接触位置演算部
174 遮光フィルム

Claims (2)

  1. 複数種類の図柄を表示する表示部を複数有する図柄表示手段と、
    前記複数の表示部における図柄の変動表示を制御する図柄制御手段と、
    遊技者が接触子を用いて接触可能に設けられた略矩形状の接触面のうち前記接触子により接触された位置を検知する接触位置検知手段と、を備え、
    前記接触位置検知手段は、
    前記接触面の互いに対向する2辺のうち一方の辺に沿って設けられ、前記2辺のうち他方の辺に向かって赤外線を出射する複数の赤外線出射部と、
    前記接触面と対向する位置に設けられ、前記赤外線出射部から出射された赤外線のうち前記接触面に接触した状態の前記接触子で反射されたものを検知する赤外線検知部と、
    前記赤外線検知部に照射される光のうち、前記赤外線出射部から出射される赤外線の波長を除く波長の光を遮光する遮光部と、
    前記赤外線検知部により検知した赤外線に基づいて、前記接触面のうち前記接触子により接触された位置を判別する接触位置判別部と、を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    画像を表示する画像表示手段と、
    前記接触位置検知手段により検知された位置に応じて、前記画像表示手段により表示する画像を制御する画像制御手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
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