JP2009261196A - 電動車両用電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動車両用電源装置において、走行用モータの目標印加電圧と実印加電圧との差を抑制する。
【解決手段】バッテリ11と、昇圧コンバータ20と、インバータ30と、低圧側電圧検出器54と高圧側電圧検出器55と、高圧側コンデンサ14と、放電抵抗15と、走行用モータ50の制御を行う制御部60と、を備え、制御部60は、高圧側電圧検出器55が異常の場合に、昇圧コンバータ20を停止するとともに、高圧側電圧検出器55で検出した高圧側電圧VHに代えて、昇圧コンバータ20の昇圧最小電圧VHminと昇圧最大電圧VHmaxとの中間電圧である昇圧中間電圧VMを制御用インバータ入力電圧とし、その後、昇圧中間電圧VMから低圧側電圧VLまで制御用インバータ入力電圧を直線的に低下させる。
【選択図】図1
【解決手段】バッテリ11と、昇圧コンバータ20と、インバータ30と、低圧側電圧検出器54と高圧側電圧検出器55と、高圧側コンデンサ14と、放電抵抗15と、走行用モータ50の制御を行う制御部60と、を備え、制御部60は、高圧側電圧検出器55が異常の場合に、昇圧コンバータ20を停止するとともに、高圧側電圧検出器55で検出した高圧側電圧VHに代えて、昇圧コンバータ20の昇圧最小電圧VHminと昇圧最大電圧VHmaxとの中間電圧である昇圧中間電圧VMを制御用インバータ入力電圧とし、その後、昇圧中間電圧VMから低圧側電圧VLまで制御用インバータ入力電圧を直線的に低下させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電動車両用電源装置の制御に関する。
エンジンとモータとを組み合わせて車両を駆動するハイブリッド車両や電気自動車などの電動車両では、車両に搭載したバッテリの出力で走行用モータを駆動している。バッテリは構造上、走行用モータの駆動用電圧よりも低圧の電圧のものが用いられている。そして、バッテリの低圧の電圧を昇圧コンバータによって高圧の電圧に昇圧し、昇圧した直流電力をインバータによって走行用モータ駆動用の三相交流電力に変換して走行用モータを駆動している。
昇圧コンバータは、例えば特許文献1に記載されている様に、バッテリの低圧の電力をスイッチング素子でスイッチングして断続的にリアクトルに電磁エネルギーを蓄積し、この蓄積した電磁エネルギーを高圧側電圧に変換して出力するものが用いられている。昇圧コンバータには、昇圧前の低圧側電圧と昇圧後の高圧側電圧とを検出し、その電圧に基づいてスイッチング素子の導通と遮断との時間比率(デューティ)を制御して所定の昇圧電圧比となるようにするPWM(Pulse Width Modulation)制御が用いられている。このため、低圧側の電圧を検出する低圧側電圧検出器または高圧側の電圧を検出する高圧側電圧検出器が異常になると、昇圧制御ができなくなる。一方、昇圧された高圧側の電圧を入力電圧とするインバータには、電圧を平滑化するコンデンサが設けられているので、昇圧制御ができなくなった際でも高圧側の電圧はすぐには低下せず、しばらく高電圧状態になる。すると、バッテリの電圧よりもインバータの電圧が高く、バッテリからインバータへの電力の出力ができず、電動車両に駆動用電力を供給できなくなってしまう。このため、電圧検出器が異常状態となると、電動車両が走行不能となってしまうという問題があった。
そこで、例えば、特許文献1に示すように、高圧側電圧検出器に異常の発生した場合には、昇圧コンバータのスイッチングトランジスタをオフにしてバッテリと高圧電圧のかかっているインバータとを電気的に遮断し、インバータの平滑用コンデンサに蓄積された電荷を放電抵抗や走行用モータなどで放電させ、高圧側の電圧を低圧側のバッテリの電圧と略等価の電圧にし、低圧側電圧検出器の出力を制御用のインバータ入力電圧としてインバータを制御し、走行用モータを駆動することが提案されている。
特許文献1に記載された従来技術によれば、高圧側電圧検出器が異常の場合でも高圧側の電圧を低圧側の電圧と同等の電圧まで低下させたのち、低圧側の電圧検出器によって昇圧コンバータ、インバータを制御して電動車両を走行させることは可能である。しかし、インバータは高圧側電圧検出器によって検出した高圧側電圧を制御用のインバータ入力電圧信号として用い、制御装置からの出力電力指令に基づいてインバータのスイッチング素子をオンオフ制御して走行用モータへの出力電力を調整し、走行用モータの駆動制御を行っている。高圧側の電圧検出器に異常が発生した場合に、インバータを含む高圧側の電圧が低圧側の電圧に低下する前に制御用のインバータ入力電圧信号を低圧側電圧検出器の信号に切り換えてしまうと、制御用のインバータ入力電圧よりも高い電圧がインバータにかかる。
電動車両が走行中で、実際にモータに印加される電圧が制御装置の目標印加電圧よりも高い場合には、走行用モータが必要以上の出力を出してしまうことになる。また、目標印加電圧よりも大きな印加電圧を走行用モータに掛けるようにインバータがスイッチング動作をするので、インバータに過電流が流れてしまう場合があるという問題があった。
逆に、実際にモータに印加される電圧が制御装置の目標印加電圧よりも低い場合には走行用モータが十分な出力を出せないことになってしまう。このように制御装置の走行用モータへの目標印加電圧と実際に走行用モータにかかる電圧との間に差異がある場合には、ドライバビリティが低下し運転者に不快感を与える場合がある。
本発明は、電動車両用電源装置において、走行用モータの目標印加電圧と実印加電圧との差を抑制することを目的とする。
本発明の電動車両用電源装置は、電動車両の走行用モータに駆動用電力を供給する電動車両用電源装置であって、バッテリと、バッテリの電力を昇圧して出力する昇圧コンバータと、昇圧コンバータで昇圧された電力を駆動用電力に変換して走行用モータに出力するインバータと、昇圧コンバータで昇圧された後の高圧側電圧を検出する高圧側電圧検出器と、高圧側電圧を制御用インバータ入力電圧としてインバータの出力電力を調整し、走行用モータの制御を行う制御部と、を備え、制御部は、高圧側電圧検出器が異常の場合に、昇圧コンバータを停止するとともに、高圧側電圧検出器で検出した高圧側電圧に代えて、昇圧コンバータの昇圧最小電圧と昇圧最大電圧との中間電圧である昇圧中間電圧を制御用インバータ入力電圧としてインバータの出力電力を調整し、走行用モータの制御を行う異常時モータ制御手段を備えること、を特徴とする。
本発明の電動車両用電源装置において、インバータ入力側に設けられた平滑コンデンサと、平滑コンデンサと並列に設けられた放電抵抗と、昇圧コンバータで昇圧する前の低圧側電圧を検出する低圧側電圧検出器と、を含み、異常時モータ制御手段は、昇圧コンバータの昇圧中間電圧を制御用インバータ入力電圧とした後、放電抵抗のみを通って平滑コンデンサが昇圧コンバータの昇圧中間電圧から低圧側電圧検出器で検出した低圧側電圧まで放電するとして計算した推定放電時間の間に制御用インバータ入力電圧を昇圧中間電圧から低圧側電圧検出器で検出した低圧側電圧まで直線的に低下させること、としても好適である。
本発明の電動車両用電源装置において、異常時モータ制御手段は、推定放電時間に所定の係数を掛けた時間の間に制御用インバータ入力電圧を昇圧中間電圧から低圧側電圧検出器で検出した低圧側電圧まで直線的に低下させること、としても好適である。
本発明は、電動車両用電源装置において、走行用モータの目標印加電圧と実印加電圧との差を抑制することができるという効果を奏する。
以下本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、電動車両用電源装置10は、バッテリ11と、バッテリ11から出力される低圧の直流電力を昇圧して高圧の直流電力として出力する昇圧コンバータ20と、昇圧コンバータ20によって昇圧された高圧の直流電力を走行用モータ50駆動用の三相交流電力に変換して出力するインバータ30と、バッテリ11と昇圧コンバータ20との間にバッテリ11と並列に設けられた低圧側コンデンサ13と、低圧側コンデンサ13の両端の電圧を検出する低圧側電圧検出器54と、昇圧コンバータ20とインバータ30との間に並列に設けられた平滑コンデンサである高圧側コンデンサ14と、高圧側コンデンサ14の両端の電圧を検出する高圧側電圧検出器55と、高圧側コンデンサ14と並列に設けられた放電抵抗15と、低圧側コンデンサ13とバッテリ11との間に設けられ、バッテリ11と電動車両用電源装置10とを遮断するシステムメインリレー12と、昇圧コンバータ20とインバータ30との制御を行う制御部60とを備えている。電動車両用電源装置10のインバータ30は走行用モータ50に接続されている。走行用モータ50はU,V,Wの3相のコイル51,52,53と永久磁石を備える三相の回転電機で、回転数を検出する回転数センサ56が設けられている。
昇圧コンバータ20は、基準電路49がバッテリ11のマイナス側とインバータ30のマイナス側との間に共通に接続され、入力側の低圧電路48がバッテリ11のプラス側に接続され、昇圧した後の高圧側の高圧電路47がインバータ30のプラス側に接続されている非絶縁双方向型のコンバータである。
図1に示すように、昇圧コンバータ20は、スイッチング素子である上アームトランジスタ21と、下アームトランジスタ22と、電磁エネルギーを蓄積するリアクトル25とを備えている。上アームトランジスタ21と下アームトランジスタ22とは、上アームトランジスタ21のエミッタ端子と下アームトランジスタ22のコレクタ端子とが直列に接続され、上アームトランジスタ21のコレクタ端子は高圧電路47に接続され、下アームトランジスタ22のエミッタ端子は基準電路49に接続されている。上アームトランジスタ21及び下アームトランジスタ22の各ベース端子は制御部60に接続され、各トランジスタ21,22は制御部60の指令によってオンオフ動作する。
各トランジスタ21,22の各エミッタ端子とコレクタ端子との間には、各エミッタ端子からコレクタ端子に向かう方向が順方向になるように、逆並列に上アームダイオード23と下アームダイオード24とが接続されている。
上アームトランジスタ21と下アームトランジスタ22との接続点57は、低圧電路48に接続され、低圧電路48の接続点57とバッテリ11のプラス側との間に電磁エネルギーを蓄積するリアクトル25が設けられている。
図1に示すように、インバータ30は、U,V,Wの各相のスイッチング動作を行う複数のトランジスタと各トランジスタに逆並列に接続された各ダイオードとを備えている。図1に示すように、U相上アームトランジスタ31のエミッタ端子とU相下アームトランジスタ32のコレクタ端子は直列に接続され、U相上アームトランジスタ31のコレクタ端子は高圧電路47に接続され、U相下アームトランジスタ32のエミッタ端子は基準電路49に接続されている。U相上アームトランジスタ31とU相下アームトランジスタ32の接続点は走行用モータ50のU相コイル51に接続されている。U相の各トランジスタ31,32の各エミッタ端子とコレクタ端子との間には、各エミッタ端子からコレクタ端子に向かう方向が順方向になるように、逆並列にU相上アームダイオード33とU相下アームダイオード34とが接続されている。U相上アームトランジスタ31及びU相下アームトランジスタ32の各ベース端子は制御部60に接続され、U相の各トランジスタ31,32は制御部60の指令によってオンオフ動作する。
同様に、V相上アームトランジスタ35のエミッタ端子とV相下アームトランジスタ36のコレクタ端子は直列に接続され、V相上アームトランジスタ35のコレクタ端子は高圧電路47に接続され、V相下アームトランジスタ36のエミッタ端子は基準電路49に接続されている。V相上アームトランジスタ35とV相下アームトランジスタ36の接続点は走行用モータ50のV相コイル52に接続されている。V相の各トランジスタ35,36の各エミッタ端子とコレクタ端子との間には、各エミッタ端子からコレクタ端子に向かう方向が順方向になるように、逆並列にV相上アームダイオード37とV相下アームダイオード38とが接続されている。V相上アームトランジスタ35及びV相下アームトランジスタ36の各ベース端子は制御部60に接続され、V相の各トランジスタ35,36は制御部60の指令によってオンオフ動作する。
また、同様に、W相上アームトランジスタ39のエミッタ端子とW相下アームトランジスタ40のコレクタ端子は直列に接続され、W相上アームトランジスタ39のコレクタ端子は高圧電路47に接続され、W相下アームトランジスタ40のエミッタ端子は基準電路49に接続されている。W相上アームトランジスタ39とW相下アームトランジスタ40の接続点は走行用モータ50のW相コイル53に接続されている。W相の各トランジスタ39,40の各エミッタ端子とコレクタ端子との間には、各エミッタ端子からコレクタ端子に向かう方向が順方向になるように、逆並列にW相上アームダイオード41とW相下アームダイオード42とが接続されている。W相上アームトランジスタ39及びW相下アームトランジスタ40の各ベース端子は制御部60に接続され、W相の各トランジスタ39,40は制御部60の指令によってオンオフ動作する。
制御部60は、内部に信号処理や演算を行うCPUと、プログラム、制御データなどを格納するメモリを含むコンピュータである。低圧側電圧検出器54と高圧側電圧検出器55は制御部60に接続され、制御部60は各電圧検出器54,55の検出信号を取得することができ、システムメインリレー12も制御部60に接続され、制御部60の指令によってオンオフ動作する。走行用モータ50の回転数を検出する回転数センサ56は制御部60に接続され、制御部60は走行用モータ50の回転数信号を取得することができる。
制御部60は、低圧側電圧検出器54で検出した低圧側電圧VLと、高圧側電圧検出器55で検出した高圧側電圧VHとによって昇圧コンバータ20の昇圧動作を制御するとともに、高圧側電圧検出器55によって検出した高圧側電圧VHを制御用インバータ入力電圧としてインバータ30の出力電力を調整し、走行用モータ50の制御を行っている。
以上のように構成された電動車両用電源装置10の高圧側電圧検出器55に異常が発生した際の動作について、図2から6を参照しながら説明する。
図2のステップS101に示すように、制御部60は、高圧側電圧検出器55から高圧側電圧VHを取得し、図2のステップS102に示すように高圧側電圧検出器55が異常かどうかを判断する。制御部60は、例えば、高圧側電圧検出器55から高圧側電圧VHが取得できなくなった場合や、昇圧コンバータ20が一定の昇圧動作をしている際に取得した高圧側電圧VHが大きく変動してしまうような場合に、高圧側電圧検出器55が異常であると判断する。
制御部60は、高圧側電圧検出器55が正常であると判断した場合には、図2のステップS101に戻って高圧側電圧検出器55から高圧側電圧VHを取得し、低圧側電圧検出器54によって検出した低圧側電圧VLと高圧側電圧VHとに基づいて上アームトランジスタ21と下アームトランジスタ22とのオンオフ動作により通常の昇圧制御を行う。また、高圧側電圧VHを制御用インバータ入力電圧としてインバータ30の出力電力の制御を行う。通常の昇圧制御を行っている場合には、検出された高圧側電圧VHと、実際の高圧側電圧とは略同一の電圧となっており、図5の時間0からt0までの間に示すように、高圧側電圧VHを示す点線bと、実際の高圧側電圧を示す実線cと制御用インバータ入力電圧を示す一点鎖線dとは略同一の直線となっている。また、図5において、二点鎖線aは、低圧側電圧検出器54によって検出した低圧側電圧VLを示している。
図5に示すように、時間t0において高圧側電圧検出器55から取得した高圧側電圧VHを示す点線bが急に上昇を始める。すると、高圧側電圧VHによってPWM制御を行っている昇圧コンバータ20の昇圧動作が一定の動作を続けられなくなり、実際の高圧側電圧がふらついてくる。そして、図5の時間t1に示すように、高圧側電圧検出器55から取得した高圧側電圧VHが所定の時間たっても所定値に戻ってこない場合には、制御部60は高圧側電圧検出器55が異常となったと判断する。すると、図5の線eに示すように、制御部60の中で高圧側電圧検出器55の異常を示すフラグが1となり、制御部60は、高圧側電圧検出器55が異常の場合の異常時モータ制御を開始する。
図2のステップS103に示すように、制御部60は、昇圧コンバータ20を停止する指令を出力する。この指令によって、昇圧コンバータ20の2つの各アームトランジスタ21,22は両方ともオフ状態で固定され、動作しない状態となる。そして、図2のステップS104に示すように、制御部60は、昇圧コンバータ20が昇圧することのできる最大の電圧である昇圧最大電圧VHmaxと昇圧コンバータ20が昇圧動作をしない場合の電圧である昇圧最小電圧VHminとの中間電圧である昇圧中間電圧VMを制御用インバータ入力電圧に設定する。すると、図5に示すように、制御用インバータ入力電圧はそれまで高圧側電圧検出器55によって検出していた高圧側電圧VHよりも低くなる。ここで、昇圧最大電圧VHmaxは、例えば、低圧側電圧VLに昇圧コンバータ20の最大昇圧比を掛けたものとしてもよいし、昇圧コンバータ20の昇圧側の定格電圧としてもよいし、昇圧コンバータ20の機器として許容できる上限電圧としてもよい。また、昇圧最小電圧VHminは、低圧側電圧VLとしてもよいし、バッテリ電圧VBとしてもよい。昇圧中間電圧VMは、昇圧最大電圧VHmaxと昇圧最小電圧VHminとの中間の電圧であれば、例えば、昇圧最大電圧VHmaxと昇圧最小電圧VHminの平均電圧であってもよい。
図3に示すように、昇圧コンバータ20が停止され、各アームトランジスタ21,22がオフに固定されると、バッテリ11と昇圧コンバータ20とは高圧側にある高圧側コンデンサ14、インバータ30と電気的に遮断される。そして、高圧側コンデンサ14に蓄積された電荷は放電抵抗15あるいは、インバータ30から走行用モータ50の各相のコイル51,52,53を介して放電され始める。
図2のステップS105に示すように、制御部60は制御用インバータ入力電圧低下レートを次に説明するように設定する。
高圧側コンデンサ14が昇圧中間電圧VMから放電を開始した場合の時間tにおける高圧側コンデンサ14の電圧VH(t)は、高圧側コンデンサ14の容量Cと、電荷を放電する回路上の抵抗Rとによって、VH(t)=VM×exp(−t/R×C)によって求められる。これより、高圧側コンデンサ14が昇圧中間電圧VMから低圧側電圧VLまでの放電時間Δtは、Δt=−R×C×log(VL/VM)によって求めることができる。放電時間Δtは抵抗Rに比例するので、抵抗Rが小さいほど放電時間Δtは短くなり、抵抗Rが大きいほど放電時間Δtは長くなる。抵抗Rが一番大きく、放電時間Δtが長くなるのは、高圧側電圧検出器55が異常の場合に、インバータ30の各トランジスタ31,32,35,36,39,40が全てオフの状態で、高圧側コンデンサ14の電荷が放電抵抗15のみを通して放電される場合となる。図6に示すように、高圧側コンデンサ14が放電抵抗15のみを通して放電されていく場合、高圧側コンデンサ14の両端の電圧は時間につれて、昇圧中間電圧VMから低圧側電圧VLに向かって指数曲線gを描いて低下していく。
制御部60は、抵抗R0の放電抵抗15のみを通って容量Cの高圧側コンデンサ14が、昇圧中間電圧VMから低圧側電圧VLまで放電する推定放電時間Δt0を、Δt0=−R0×C×log(VL/VM)によって計算する。そして、制御部60は、この推定放電時間Δt0の間に昇圧中間電圧VMから低圧側電圧VLまで低下する直線fの傾き、(VM−VL)/Δt0、を制御用インバータ入力電圧低下レートとして設定する。制御用インバータ入力電圧低下レートは単位時間当たりの制御用インバータ入力電圧の低下を示すものである。
図6に示すように、推定放電時間Δt0の間において、直線fは常に指数曲線gよりも大きくなっている。指数曲線gは、高圧側電圧検出器55が異常の場合に、インバータ30の各トランジスタ31,32,35,36,39,40が全てオフの状態で、高圧側コンデンサ14の電荷が放電抵抗15のみを通して放電される場合で、抵抗Rが一番大きく、推定放電時間Δt0が一番長くなる場合を示している。実際には高圧側コンデンサ14の電荷は放電抵抗15のみではなく走行用モータ50の各コイル51,52,53やインバータ30のスイッチングロス等によっても放電されるので、実際の放電時間は推定放電時間Δt0よりも短くなる。
図2のステップS106に示すように、制御部60は、制御用インバータ入力電圧の低下を開始し、制御用インバータ入力電圧低下レートにしたがって電圧を低下させていく。そして、制御部60は、図2のステップS107に示すように、推定放電時間Δt0が経過するまで制御用インバータ入力電圧を低下させていく。そして、推定放電時間Δt0が経過したら、図2のステップS108に示すように、制御部60は、低圧側電圧VLを制御用インバータ入力電圧に設定し、低圧側電圧VLによってインバータの出力電圧を制御して走行用モータ50を制御する。この際、図4に示すように、昇圧コンバータ20の上アームトランジスタ21をオフからオンに固定を変更し、より大きな電流をインバータ30及び走行用モータ50に出力するようにしてもよい。
図5に示す時間t1からt2のように、制御用インバータ入力電圧を示す一点鎖線dは、常に実際の高圧側電圧を示す実線cと並んで低下していく。この様に、本実施形態は、制御用インバータ入力電圧を実際の高圧側電圧の変化に近くなるように低減していくことで、制御用インバータ入力電圧を実際の高圧側電圧の差によりインバータ30の各トランジスタ31,32,35,36,39,40に過電流が流れることを抑制することができ、各トランジスタ31,32,35,36,39,40の動作不良や損傷を抑制することができる。
上記の実施形態では、(VM−VL)/Δt0、を制御用インバータ入力電圧低下レートとして設定することとして説明したが、実際の電圧の低下レートに合わせて、推定放電時間Δt0に係数を掛けて制御用インバータ入力電圧低下レートを計算するようにしてもよい。例えば、図6に示すように、係数を1/2などの1以下の数値として、推定放電時間Δt0に掛けて低減推定放電時間Δt0’を計算する。そして、(VM−VL)/Δt0’、を制御用インバータ入力電圧低下レートとして設定する。図6に示すように、低減推定放電時間Δt0’を用いて計算した制御用インバータ入力電圧低下レートは直線f’の傾きとなる。そして、図5の線d’に示すように、低減推定放電時間Δt0’を用いて計算した制御用インバータ入力電圧低下レートを用いて制御用インバータ入力電圧を低減した場合には、低減推定放電時間Δt0’が経過する時間t1’に達したら、低圧側電圧VLを制御用インバータ入力電圧に設定し、低圧側電圧VLによってインバータの出力電圧を制御して走行用モータ50を制御する。また、低減推定放電時間Δt0’の計算に用いる係数を実際の電圧の低減に合わせて変化させてもよい。
本実施形態は、制御用インバータ入力電圧を実際の高圧側電圧に近い電圧に保つことにより、走行用モータ50の目標印加電圧と実印加電圧との差をより効果的に抑制することができ、ドライバビリティを向上させることができるという効果を奏する。
以上説明した実施形態では、低圧側電圧VLは低圧側コンデンサ13に設けられた低圧側電圧検出器54によって検出したものとして説明したが、低圧側電圧VLは昇圧コンバータ20によって昇圧する前の電圧であればよく、例えば、バッテリの電圧VBとしてもよい。
10 電動車両用電源装置、11 バッテリ、12 システムメインリレー、13 低圧側コンデンサ、14 高圧側コンデンサ、15 放電抵抗、20 昇圧コンバータ、21 上アームトランジスタ、22 下アームトランジスタ、23 上アームダイオード、24 下アームダイオード、25 リアクトル、30 インバータ、31 U相上アームトランジスタ、32 U相下アームトランジスタ、33 U相上アームダイオード、34 U相下アームダイオード、35 V相上アームトランジスタ、36 V相下アームトランジスタ、37 V相上アームダイオード、38 V相下アームダイオード、39 W相上アームトランジスタ、40 W相下アームトランジスタ、41 W相上アームダイオード、42 W相下アームダイオード、47 高圧電路、48 低圧電路、49 基準電路、50 走行用モータ、51〜53 コイル、54 低圧側電圧検出器、55 高圧側電圧検出器、56 回転数センサ、57 接続点、60制御部、VH 高圧側電圧、VHmax 昇圧最大電圧、VHmin 昇圧最小電圧、VM 昇圧中間電圧、VL 低圧側電圧、VB バッテリ電圧、Δt0 推定放電時間、Δt0’ 低減推定放電時間。
Claims (3)
- 電動車両の走行用モータに駆動用電力を供給する電動車両用電源装置であって、
バッテリと、
バッテリの電力を昇圧して出力する昇圧コンバータと、
昇圧コンバータで昇圧された電力を駆動用電力に変換して走行用モータに出力するインバータと、
昇圧コンバータで昇圧された後の高圧側電圧を検出する高圧側電圧検出器と、
高圧側電圧を制御用インバータ入力電圧としてインバータの出力電力を調整し、走行用モータの制御を行う制御部と、を備え、
制御部は、
高圧側電圧検出器が異常の場合に、昇圧コンバータを停止するとともに、高圧側電圧検出器で検出した高圧側電圧に代えて、昇圧コンバータの昇圧最小電圧と昇圧最大電圧との中間電圧である昇圧中間電圧を制御用インバータ入力電圧としてインバータの出力電力を調整し、走行用モータの制御を行う異常時モータ制御手段を備えること、
を特徴とする電動車両用電源装置。 - 請求項1に記載の電動車両用電源装置であって、
インバータ入力側に設けられた平滑コンデンサと、
平滑コンデンサと並列に設けられた放電抵抗と、
昇圧コンバータで昇圧する前の低圧側電圧を検出する低圧側電圧検出器と、を含み、
異常時モータ制御手段は、
昇圧コンバータの昇圧中間電圧を制御用インバータ入力電圧とした後、放電抵抗のみを通って平滑コンデンサが昇圧コンバータの昇圧中間電圧から低圧側電圧検出器で検出した低圧側電圧まで放電するとして計算した推定放電時間の間に制御用インバータ入力電圧を昇圧中間電圧から低圧側電圧検出器で検出した低圧側電圧まで直線的に低下させること、
を特徴とする電動車両用電源装置。 - 請求項2に記載の電動車両用電源装置であって、
異常時モータ制御手段は、
推定放電時間に所定の係数を掛けた時間の間に制御用インバータ入力電圧を昇圧中間電圧から低圧側電圧検出器で検出した低圧側電圧まで直線的に低下させること、
を特徴とする電動車両用電源装置。
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