JP2009260163A - 露光装置の露光条件決定方法、露光装置の露光条件決定プログラム、および露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 露光装置の好適な露光条件を簡単に決定すること。
【解決手段】 投影手段を介して感光性基板にパターンを露光する露光装置における露光条件を決定する露光条件決定方法であって、パターンを生成するパターン生成工程と、露光条件を変更しつつ、感光性基板に対してパターンを複数回露光する露光工程と、露光工程においてパターンが複数回露光された感光性基板の像を撮像して観察画像を生成する撮像工程と、撮像工程において生成された観察画像を画像解析する画像解析工程と、画像解析工程における画像解析の結果に基づいて、最適な露光条件を決定する決定工程とを備える。
【選択図】 図3
【解決手段】 投影手段を介して感光性基板にパターンを露光する露光装置における露光条件を決定する露光条件決定方法であって、パターンを生成するパターン生成工程と、露光条件を変更しつつ、感光性基板に対してパターンを複数回露光する露光工程と、露光工程においてパターンが複数回露光された感光性基板の像を撮像して観察画像を生成する撮像工程と、撮像工程において生成された観察画像を画像解析する画像解析工程と、画像解析工程における画像解析の結果に基づいて、最適な露光条件を決定する決定工程とを備える。
【選択図】 図3
Description
本発明は、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド、その他のマイクロデバイスの製造工程において用いられる露光装置の露光条件決定方法、その露光装置の露光条件決定プログラム、およびその露光装置に関する。
従来より、感光性基板にパターンを投影する様々な露光装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の露光装置では、投影手段によって投影されるパターン像と感光性基板とを相対的に移動させつつ露光を行い、比較的小さい露光領域の露光を繰り返すことにより、複数の露光領域を繋ぎ合わせて大きい面積の露光を行っている。
特開2004−303951号公報
露光装置においては、露光対象である感光性基板や露光するパターンなどに応じて、露光量やフォーカス(合焦位置)などの露光条件を決定する必要がある。しかし、この条件出し作業には手間がかかる。
そこで、本発明は、露光装置の好適な露光条件を簡単に決定することを目的とする。
本発明の露光条件方法は、投影手段を介して感光性基板にパターンを露光する露光装置における露光条件を決定する露光条件決定方法であって、前記パターンを生成するパターン生成工程と、前記露光条件を変更しつつ、前記感光性基板に対して前記パターンを複数回露光する露光工程と、前記露光工程において前記パターンが複数回露光された前記感光性基板の像を撮像して観察画像を生成する撮像工程と、前記撮像工程において生成された前記観察画像を画像解析する画像解析工程と、前記画像解析工程における前記画像解析の結果に基づいて、最適な前記露光条件を決定する決定工程とを備える。
なお、好ましくは、前記投影手段は、前記パターンを投影するための照明手段と、前記パターンを縮小投影するための光学系とを備え、前記露光工程では、前記照明手段による露光量と、前記光学系の焦点位置との少なくとも一方を変更しつつ、前記感光性基板に対して前記パターンを複数回露光しても良い。
また、好ましくは、前記露光工程において前記焦点位置を変更する際には、前記光学系の焦点深度に基づいて前記焦点位置を変更する範囲を決定しても良い。
また、好ましくは、前記画像解析工程では、前記観察画像から前記パターンの断面に相当する信号プロファイルを取得し、前記信号プロファイルに基づいて画像解析を行っても良い。
また、好ましくは、前記画像解析工程では、前記信号プロファイルに基づいてCTF(Contrast Transfer Function)値を算出し、前記決定工程では、前記CTF値に基づいて、最適な前記露光条件を決定しても良い。
また、好ましくは、前記生成工程では、ライン状のパターンを互いに直交する2方向にそれぞれ有する前記パターンを生成しても良い。
また、上記発明に関する構成を、露光装置の露光条件決定プログラムおよび露光装置に変換して表現したものも本発明の具体的態様として有効である。
本発明によれば、露光装置の好適な露光条件を簡単に決定することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の露光装置は、図1に示すように、露光光学系S1と、照明光学系S2と、観察光学系S3とを備える。
露光光学系S1は、露光用光源11、レンズ12、ミラー13、DMD(Digital Micromirror Device)素子14、ハーフミラー15およびハーフミラー16、対物レンズ17、焦点検出部18、ダイクロイックミラー19からなる。照明光学系S2は、観察用光源21、レンズ22、ハーフミラー16、対物レンズ17からなる。また、観察光学系S3は、撮像素子31、接眼レンズ32、分岐プリズム33、ハーフミラー15およびハーフミラー16、対物レンズ17、ダイクロイックミラー19からなる。露光光学系S1および観察光学系S3は、ハーフミラー15およびハーフミラー16、対物レンズ17、ダイクロイックミラー19を共有しており、照明光学系S2は、ハーフミラー16、対物レンズ17を、露光光学系S1および観察光学系S3と共有している。また、本実施形態の露光装置は、露光対象である感光性基板(例えば、ウエハT)を載置するステージ41を備える。
露光用光源11は、例えばレーザー光源である。ウエハTの露光時には、露光用光源11から射出した露光光は、レンズ12によりコリメートされ、ミラー13によりDMD素子14に導かれる。DMD素子14により反射された投影光は、ハーフミラー15により反射され、ダイクロイックミラー19およびハーフミラー16を順に通過して対物レンズ17に導かれる。そして、DMD素子14からの投影光は対物レンズ17によって集光され、ステージ41に載置されたウエハTの表面に投影される。また、DMD素子14とウエハTの表面とは像共役な位置に配置される。
また、焦点検出部18は、例えば、不図示の光源部と受光部とを備え、スリット方式の焦点検出を行う。すなわち、焦点検出部18は、光源部(例えば、LEDを用いて770nmの光を発する)からウエハTに対してスリット光を照射する。このスリット光は、ダイクロイックミラー19により反射され、ハーフミラー16を通過して対物レンズ17に導かれる。そして、スリット光は対物レンズ17によって集光され、ステージ41に載置されたウエハTの表面に投影される。さらに、ウエハTの表面により反射されたスリット光は、対物レンズ17、ハーフミラー16を順に通過し、ダイクロイックミラー19により受光部に導かれる。焦点検出部18は、受光部によりスリット光の反射光を受光し、受光結果に応じて、対物レンズ17のウエハTとの相対駆動量(デフォーカス量)を算出する。なお、ダイクロイックミラー19は焦点検出用の光を反射し他の波長の光は透過する機能を有している。
一方、観察用光源21は、例えば白色LEDやハロゲンランプなどである。ウエハTの観察時には、観察用光源21から照射した観察光は、レンズ22によりコリメートされた後に、ハーフミラー16により反射され、対物レンズ17に導かれる。そして、観察用光源21からの観察光は対物レンズ17によって集光され、ステージ41に載置されたウエハTの表面を照明する。さらに、ウエハTの表面により反射された観察光は、対物レンズ17、ハーフミラー16、ダイクロイックミラー19およびハーフミラー15を順に通過し、分岐プリズム33に導かれる。分岐プリズム33は、ウエハTの表面により反射された観察光を、撮像素子31および接眼レンズ32に導く。
図2は、本実施形態の露光装置の機能ブロック図である。露光装置は、図2に示すように、上述した構成に加えて、ユーザ操作等を受け付ける操作部51、撮像素子31により生成した画像に対する画像処理を行う画像処理部52、画像や各種情報を表示する表示部53、各部を統括的に制御する制御部54の各部を備える。
制御部54は、露光用光源11、DMD素子14、対物レンズ17、焦点検出部18、観察用光源21、撮像素子31、ステージ41、操作部51、画像処理部52、表示部53と接続され、各部を制御する。また、制御部54には、各処理を実行するための制御プログラムが予め記憶されている。
感光性基板への露光時には、制御部54は、露光用光源11を制御してDMD素子14への露光光の射出を行うとともに、DMD素子14を制御して、その素子面に、感光性基板に露光すべきパターンを生成する。このパターンは、露光光学系S1の各部を経て感光性基板に到達する際に、DMD素子14の素子面上のサイズに比較して、例えば、1/200程度に縮小される。また、感光性基板における1露光サイズは、例えば、50μm×70μm程度である。
制御部54は、露光用光源11およびDMD素子14を制御してパターンを露光するとともに、ステージ41を制御して、露光位置を適宜変更する。具体的には、対物レンズ17の光軸に垂直な面内においてステージ41を駆動することにより、感光性基板における露光位置を移動する。この結果、複数の露光領域を繋ぎ合わせて大きい面積の露光を実現する。
一方、ステージ41上に載置された感光性基板の観察時には、制御部54は、観察用光源21を制御して感光性基板への観察光の照明を行う。そして、必要に応じて撮像素子31を制御して、感光性基板の像を撮像して観察画像を生成する。また、接眼レンズ32を介して、観察画像と同等の感光性基板の像を目視観察することも可能である。感光性基板の像は、観察光学系S3の各部を経て撮像素子31および接眼レンズ32に到達する際に、対物レンズ17により拡大される。すなわち、対物レンズ17は、露光時には縮小するための光学系として機能し、観察時には拡大するための光学系として機能する。なお、対物レンズ17は焦点検出用の光と観察用の光と露光光とについて、同じ像位置となる(色消し)よう設計されている。
ここで、感光性基板への露光時および感光性基板の観察時において、対物レンズ17の焦点調節を行う際には、制御部54は、焦点検出部18により算出したデフォーカス量に基づいて、対物レンズ17を制御する。なお、焦点調節は、ステージ41を光軸方向に駆動しても良い。
次に、図3に示すフローチャートに基づいて、露光条件決定時の制御部54の動作を説明する。なお、以下では、表面にポジ型レジスト膜が形成された感光性基板(ウエハT)が露光対象である場合の露光条件決定を例に挙げて説明する。
ステップS1において、制御部54は、DMD素子14を制御し、その素子面にテストパターンを生成する。制御部54は、例えば、図4に示すようなラインアンドスペースを有するテストパターンをDMD素子14の素子面に生成する。図4の例では、テストパターンは、上段左に孤立線、上段中央にX方向に沿って5本のラインを有するパターン、上段右にY方向に沿って5本のラインを有するパターン、下段左に2本線、下段中央および右に45°方向に沿って5本のラインを有するパターンを含むテストパターンを示す。なお、露光条件の決定には、少なくとも、図4の例の上段中央のX方向に沿って5本のラインを有するパターンと、上段右のY方向に沿って5本のラインを有するパターンとを含んでいることが好ましい。また、このテストパターンは、解像度の評価に用いるテストパターンと共用可能なものであっても良い。
ステップS2において、制御部54は、焦点検出部18および対物レンズ17を制御し、初期位置(f1)への焦点調節を行う。制御部54には、例えば、表1に示す複数の露光条件が予め定められる。
表1の例では、(1)〜(18)の18種類の露光条件が予め定められている。露光条件には、露光用光源11による露光量(露光時間)と、対物レンズ17の焦点位置とが含まれる。表1の例では、3段階の露光量(d1〜d3)と6段階の焦点位置(f1〜f6)との組み合わせで、計18種類の露光条件が予め定められている。
露光量は、例えば、振り幅D=83〜133mSec、刻みΔD=25mSecとして、d1=83mSec,d2=108mSec,d3=133mSecである。振り幅Dや刻みΔDは、経験的に算出する構成としても良いし、ユーザにより指定可能な構成としても良い。ただし、D/ΔDは整数である。
焦点位置は、例えば、振り幅F=−6〜4LSB(ただし、1LSB=0.064μm)、刻みΔF=2LSBとして、f1=−6LSB,f2=−4LSB,f3=−2LSB,f4=0LSB,f5=2LSB,f6=4LSBである。振り幅Fや刻みΔFは、経験的に算出する構成としても良いし、ユーザにより指定可能な構成としても良い。ただし、F/ΔFは整数である。また、振り幅Fは、対物レンズ17の焦点深度に基づいて決定するのが好ましい。また、表1に示した露光条件では、露光量を固定して焦点位置を変更する例を示したが、焦点位置を固定して露光量を変更しても良い。
本実施形態では、表1の(1)〜(18)の順に露光条件を変更して繰り返し露光を行うものとする。
ステップS3において、制御部54は、露光用光源11を制御し、ウエハTへのテストパターンの露光を開始する。なお、初期の露光用光源11による露光量は、後述する1つめの露光条件に相当する露光量(d1)であり、制御部54は、露光用光源11による露光時間を制御することにより、この露光量を実現する。
ステップS4において、制御部54は、ステージ41を制御し、ステージ41の駆動を開始する。なお、本実施形態では、露光条件を変更するたびにX方向およびY方向に所定量ずつステージ41を駆動し、X方向に8回、Y方向に3回の計18回の露光を行う。
ステップS5において、制御部54は、全ての露光条件で露光を行ったか否かを判定する。そして、全ての露光条件で露光を行ったと判定すると、制御部54は、後述するステップS7に進む。一方、全ての露光条件で露光を行っていないと判定すると、制御部54は、ステップS6に進む。
本実施形態では、制御部54は、上述したように、表1に示す18種類の露光条件で、計18回の露光を行う。全ての露光条件で露光が終了すると、ウエハTの表面には、図5に示すような8×3のテストパターンがマトリックス状に露光されることになる(ただし、ステップS5の時点では現像前であるため、実際にはラインアンドスペースが目視できる訳ではない。)。
ステップS6において、制御部54は、露光用光源11、対物レンズ17、焦点検出部18の各部を制御し、露出条件を変更する。
全ての露光条件で露光を行った(ステップS5Yes)と判定すると、ステップS7において、制御部54は、露光が終了したウエハTを現像する。例えば、制御部54は、ウエハTを露光装置から一旦搬出して現像し、再度露光装置のステージ41に載置する。なお、露光装置内に現像を行う装置を内蔵する構成としても良い。
ステップS8において、制御部54は、観察用光源21および撮像素子31を制御し、現像されたウエハTを撮像して観察画像を生成する。観察画像は、図5に示したウエハTの全体像を1回で撮像して生成しても良いし、数回に分けて撮像して生成しても良い。撮像方法は、ウエハTのサイズや撮像素子31のサイズおよび解像度などに応じて決定すれば良い。以下では、ウエハTの全体像を1回で撮像した場合を例に挙げて説明する。
ステップS9において、制御部54は、画像処理部52を制御し、ステップS8で生成した観察画像から、プロファイル取得位置(図6Px,Py)の画像を切り出す。プロファイル取得位置は、ステップS1で説明したテストパターンに応じて予め定められた位置である。このプロファイル取得位置は、観察画像において撮像素子31の画素座標に正確に対応した位置である。プロファイル取得位置Pxは、図6に示すように、Y方向に沿って5本のラインを有するパターン上の位置である。また、プロファイル取得位置Pyは、図6に示すように、X方向に沿って5本のラインを有するパターン上の位置である。
制御部54は、表1に示した18種類の露光条件で行われた計18回の露光による観察画像のそれぞれについて、プロファイル取得位置Pxおよびプロファイル取得位置Pyの画像を切り出す。この結果、18箇所のプロファイル取得位置Pxの画像と、18箇所のプロファイル取得位置Pyの画像とが切り出されることになる。
ステップS10において、制御部54は、画像処理部52を制御し、ステップS9で切り出したプロファイル取得位置の画像からテストパターンのプロファイルを取得する。図7は、ある露光条件で行われた露光による観察画像のプロファイル取得位置Pxに関して取得したプロファイルを示す。図7において、横軸は画素位置を示し、縦軸は画素の8bit階調を示す。図7に示すように、テストパターン内の各線に対応するウエハT表面の立ち上がりおよび立ち下がりに対応して、階調が変化する。
制御部54は、表1に示した18種類の露光条件で行われた計18回の露光による観察画像のそれぞれについて、プロファイル取得位置Pxおよびプロファイル取得位置Pyの画像からテストパターンのプロファイルを取得する。この結果、18箇所のプロファイル取得位置Pxの画像に基づくテストパターンのプロファイルと、18箇所のプロファイル取得位置Pyの画像に基づくテストパターンのプロファイルとが取得されることになる。
なお、プロファイルの取得に先立って、ステップS8で生成した観察画像をグレースケール化し、その後、例えば、ラプラシアンフィルタのような重み付け微分画像フィルタを用いて、観察画像にエッジ強調処理を施しても良い。この処理により、テストパターンの線の部分のエッジが強調されるので、S/Nの向上が期待でき、プロファイルの取得に好適である。また、エッジ強調処理を行うタイミングは、プロファイル取得位置の画像の切り出しの前でも後でも良い。なお、観察画像をグレースケール化せずにエッジ強調処理を施しても良い。
ステップS11において、制御部54は、ステップS10で取得したプロファイルに基づいて、CTF(Contrast Transfer Function)値を算出する。
制御部54は、ステップS10で取得したプロファイルのうち、プロファイルの下方向のピーク位置に対応する位置(図7I1,I3,I5)と、プロファイルの上方向のピーク位置に対応する位置(図7I2,I4)との階調の値を求める。そして、以下の式1〜式3にしたがって、CTF値を算出する。
Imax=(I2+I4)/2 …(式1)
Imin=(I1+I3+I5)/3 …(式2)
CTF値=(Imax−Imin)/(Imax+Imin) …(式3)
なお、例えば、このようにして求めたCTF値≧0.1であれば、解像可能と判断することができる。
Imin=(I1+I3+I5)/3 …(式2)
CTF値=(Imax−Imin)/(Imax+Imin) …(式3)
なお、例えば、このようにして求めたCTF値≧0.1であれば、解像可能と判断することができる。
また、CTF値の算出に、ステップS10で取得したプロファイルのうち、中央部分のピーク値(I1〜I5)のみを用いるのは、誤差を低減するためである。制御部54は、プロファイル取得位置Pxおよびプロファイル取得位置Pyのそれぞれに関して、上述した18回の露光による観察画像に基づくテストパターンのプロファイルからCTF値をそれぞれ算出する。
表2に、プロファイル取得位置Pxに関して、一部の露光条件(表1(8)〜(11),(14)〜(17)の露光条件)で行われた露光による観察画像に基づくテストパターンのプロファイルから求めたCTF値の例を示す。
ステップS12において、制御部54は、ステップS11で算出したCTF値に基づいて、最適な露光条件を決定する。制御部54は、ステップS11で算出したCTF値が最も大きい露光条件を最適な露光条件とする。表2の例では、CTF値の最大値=0.217であり、(15)の露光条件(露光量d3=133mSec,焦点位置f3=−2LSB)を最適な露光条件とする。
なお、本実施形態では、5本あるパターンの中央3本のパターンに対応する信号を用いてCTF値を求めたが、5本のパターンの全てに対応する信号を用いてCTF値を求めても良い。また、パターンを7本とした場合には、中央の5本のパターンに対応する信号を用いてCTF値を求めても良い。
また、ステップS10で取得したプロファイルやステップS11で算出したCTF値などを表示部53に適宜表示しても良い。例えば、図5に示したウエハT上の露光位置に対応させて、各プロファイルやCTF値等をマトリックス状に表示しても良い。また、ステップS11で決定した最適な露光条件に関しては、色分けするなど、容易に判別できるように表示しても良い。
また、プロファイル取得位置Pxに基づくCTF値とプロファイル取得位置Pyに基づくCTF値とは、並列に扱っても良いし、独立に扱っても良い。
なお、上述した露光条件決定は、どのようなタイミングで実行しても良い。例えば、露光装置の露光開始時に実行しても良いし、ユーザ指示に応じて実行しても良い。また、所定の回数の露光を行うたびに実行しても良いし、所定の時間間隔で実行しても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、露光条件を変更しつつ、感光性基板に対してパターンを複数回露光し、パターンが複数回露光された感光性基板の像を撮像して観察画像を生成する。そして、生成された観察画像を画像解析し、画像解析の結果に基づいて、最適な露光条件を決定する。したがって、例えば、露光量の振り幅Dおよび刻みΔDと、焦点位置の振り幅Fおよび刻みΔFとを指定するだけで、自動で好適な露光条件を決定することができる。そのため、特に、種々のデバイスを製作するために、露光条件の決定を頻繁に行う可能性の高い研究開発用の露光装置などに好適である。
なお、本実施形態で説明した露光装置の構成は一例であり、本発明はこの例に限定されない。例えば、本実施形態では、対物レンズ17を、露光時と観察時とで兼用する例を挙げて説明したが、露光用のレンズと観察用のレンズとを別々に備えても良い。また、本実施形態では、観察時に使用する照明光学系S2を備える例を挙げて説明したが、露光光学系S1のDMD素子14を観察用光源として利用する構成としても良い。ただし、この場合には、レーザー光源である露光用光源11による光を接眼レンズ32により目視観察することはできないので、接眼レンズ32を備えない構成とするのが好ましい。また、本実施形態では、DMD素子14を用いたいわゆるマスクレス露光装置を例に挙げて説明したが、マスクを用いて露光を行う露光装置にも本発明を同様に適用することができる。
また、本実施形態では、表面にポジ型レジスト膜が形成された感光性基板(ウエハT)を用いる例を挙げて説明したが、表面にネガ型レジスト膜が形成された感光性基板(ウエハT)を用いる場合にも本発明を同様に適用することができる。
また、本実施形態で説明したプロファイルに基づく露光条件の決定方法は一例であり、プロファイルに基づく別の決定方法を実行しても良い。例えば、ピーク値(図7I1〜I5)以外の値を用いてCTF値を算出しても良いし、プロファイルに基づいて、CTF値以外の指標を算出して露光条件を決定しても良い。
また、本実施形態では、露光時間を変更することにより露光量を変更する例を挙げて説明したが、露光用光源11の露光強度(レーザーパワー)を変更可能である場合には、露光強度を変更することにより露光量を変更しても良い。また、露光時間と露光強度との両方を変更することにより露光量を変更しても良い。
また、本実施形態では、図4に示したテストパターンのうち、上段中央のX方向に沿って5本のラインを有するパターンと、上段右のY方向に沿って5本のラインを有するパターンとを用いて露光条件を決定する例を挙げて説明したが、それ以外のパターンについても同様に露光条件の決定に用いることができる。例えば、上述した2つのパターンに加えて、図4の下段中央および右の45°方向に沿って5本のラインを有するパターンを用いて露光条件を決定することにより、露光ムラなどに配慮したさらに詳細な露光条件を決定することができる。
また、露光条件の決定を複数回に分けて行う構成としても良い。すなわち、まず、露光量の振り幅Dおよび刻みΔDと、焦点位置の振り幅Fおよび刻みΔFとを、比較的大きく設定して露光条件の決定を行い、露光量の振り幅Dおよび刻みΔDと、焦点位置の振り幅Fおよび刻みΔFとを、徐々に小さく追い込んで行くことにより、さらに正確な露光条件を効率良く決定することができる。
また、本実施形態で説明した処理の一部を、操作部51を介したユーザ操作に基づいて行っても良い。例えば、図3のステップS8で説明したウエハTの撮像やステップS9で説明したプロファイル取得位置の選択等を、操作部51を介したユーザ操作に基づいて行っても良い。
また、本実施形態で説明した処理の一部をコンピュータにより実現しても良い。例えば、図3のフローチャートのステップS9からステップS12で説明した処理の一部または全部をコンピュータで実現しても良い。この場合、コンピュータにこの処理を実現可能なプログラムを予め記憶しておき、ステップS8で説明した観察画像に相当する画像と、プロファイル取得位置を示す情報とをコンピュータの外部から取得すれば良い。
11…露光用光源、14…DMD素子、17…対物レンズ、18…焦点検出部、21…観察用光源、31…撮像素子、52…画像処理部、54…制御部
Claims (14)
- 投影手段を介して感光性基板にパターンを露光する露光装置における露光条件を決定する露光条件決定方法であって、
前記パターンを生成するパターン生成工程と、
前記露光条件を変更しつつ、前記感光性基板に対して前記パターンを複数回露光する露光工程と、
前記露光工程において前記パターンが複数回露光された前記感光性基板の像を撮像して観察画像を生成する撮像工程と、
前記撮像工程において生成された前記観察画像を画像解析する画像解析工程と、
前記画像解析工程における前記画像解析の結果に基づいて、最適な前記露光条件を決定する決定工程と
を備えたことを特徴とする露光装置の露光条件決定方法。 - 請求項1に記載の露光装置の露光条件決定方法において、
前記投影手段は、前記パターンを投影するための照明手段と、前記パターンを縮小投影するための光学系とを備え、
前記露光工程では、前記照明手段による露光量と、前記光学系の焦点位置との少なくとも一方を変更しつつ、前記感光性基板に対して前記パターンを複数回露光する
ことを特徴とする露光装置の露光条件決定方法。 - 請求項2に記載の露光装置の露光条件決定方法において、
前記露光工程において前記焦点位置を変更する際には、前記光学系の焦点深度に基づいて前記焦点位置を変更する範囲を決定する
ことを特徴とする露光装置の露光条件決定方法。 - 請求項1に記載の露光装置の露光条件決定方法において、
前記画像解析工程では、前記観察画像から前記パターンの断面に相当する信号プロファイルを取得し、前記信号プロファイルに基づいて画像解析を行う
ことを特徴とする露光装置の露光条件決定方法。 - 請求項4に記載の露光装置の露光条件決定方法において、
前記画像解析工程では、前記信号プロファイルに基づいてCTF(Contrast Transfer Function)値を算出し、
前記決定工程では、前記CTF値に基づいて、最適な前記露光条件を決定する
ことを特徴とする露光装置の露光条件決定方法。 - 請求項1に記載の露光装置の露光条件決定方法において、
前記パターン生成工程では、ライン状のパターンを互いに直交する2方向にそれぞれ有する前記パターンを生成する
ことを特徴とする露光装置の露光条件決定方法。 - 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の露光装置の露光条件決定方法を、コンピュータにより実行可能な露光装置の露光条件決定プログラム。
- 複数の素子によって構成される光像形成部と、
前記光像形成部に投影すべきパターンを生成するパターン生成部と、
前記パターン生成部に対して照明光を照明する照明部と、
前記照明部によって照明された前記パターン生成部の前記パターンの像を前記感光性基板上に投影像として縮小投影する投影部と、
露光条件を変更しつつ、前記感光性基板に対して前記パターンを複数回露光する露光制御部と、
前記パターンの像が露光された前記感光性基板の像を撮像して拡大観察画像を生成する撮像部と、
前記撮像部によって生成された前記拡大観察画像を画像解析する画像解析部と、
前記画像解析部による前記画像解析の結果に基づいて、最適な前記露光条件を決定する決定部と
を備えたことを特徴とする露光装置。 - 請求項8に記載の露光装置において、
前記投影部は、前記パターンを縮小投影するための光学系を備え、
前記露光制御部は、前記照明部による露光量と、前記光学系の焦点位置との少なくとも一方を変更しつつ、前記感光性基板に対して前記パターンを複数回露光する
ことを特徴とする露光装置。 - 請求項9に記載の露光装置において、
前記露光制御部は、前記焦点位置を変更する際には、前記光学系の焦点深度に基づいて前記焦点位置を変更する範囲を決定する
ことを特徴とする露光装置。 - 請求項8に記載の露光装置において、
前記画像解析部は、前記拡大観察画像から前記パターンの断面に相当する信号プロファイルを取得し、前記信号プロファイルに基づいて画像解析を行う
ことを特徴とする露光装置。 - 請求項11に記載の露光装置において、
前記画像解析部は、前記信号プロファイルに基づいてCTF(Contrast Transfer Function)値を算出し、
前記決定部は、前記CTF値に基づいて、最適な前記露光条件を決定する
ことを特徴とする露光装置。 - 請求項8に記載の露光装置において、
前記パターン生成部は、ライン状のパターンを互いに直交する2方向にそれぞれ有する前記パターンを生成する
ことを特徴とする露光装置。 - 請求項8に記載の露光装置において、
前記投影部は、前記パターンを縮小投影するための光学系を備え、
前記撮像部は、前記光学系により拡大された前記感光性基板の像を撮像して前記拡大観察画像を生成する
ことを特徴とする露光装置。
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- 2008-04-21 JP JP2008109931A patent/JP2009260163A/ja not_active Withdrawn
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