JP2009257838A - 酸性ガス検知管ならびに室内空気質の監視方法および建材品質の評価方法 - Google Patents

酸性ガス検知管ならびに室内空気質の監視方法および建材品質の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】極微量の酸性ガスの空気中濃度を、より短時間、低コストで簡便に測定できる技術を提供する。
【解決手段】管の内径が一定になっている部分に特定のガスと反応して変色する検知試薬を含有した粒体(検知剤)が装填されたガス検知管において、検知試薬は、酢酸または蟻酸と反応して変色するアルカリとpH指示薬を成分とするものであり、検知剤は、平均粒径250〜350μmの基体粒子の表面に前記検知試薬をコーティングした粒体であり、25℃の空気中濃度換算で10〜1200μg/m3の酢酸または蟻酸を含有する被測定空気を管内に100〜400mL/minの流量範囲で連続的に合計5L以上通気させたときに、変色長さが2〜80mmの範囲となることを特徴とする酸性ガス検知管。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気中の極微量の酸性ガス(酢酸、蟻酸)を簡易に定量できるようにした酸性ガス検知管、ならびにそれを用いた室内空気質の監視方法、および建材品質の評価方法に関する。
美術館や博物館では酢酸、蟻酸などの化学物質が空気中に存在すると美術品や展示品に悪影響を与える。また電子デバイス関連のクリーンルームではこれらの化学物質は悪臭となり作業者への影響が懸念される。
そのため、美術館、博物館、クリーンルーム等の建築物を施工する際には上記のような好ましくない化学物質の室内濃度をできるだけ低減することが要求され、施工者側は材料選定、施工中の空気中濃度の管理を厳格に行う必要がある。また、引渡し時の濃度測定を実施する必要がある。
一方、ユーザ側では施設管理において化学物質の室内濃度を低濃度に維持するよう努める必要があり、具体的には上記化学物質の空気中濃度を定期的に測定し、美術品や製品に与える影響を把握している。
表1には、美術館の室内における有害物質の空気中濃度の管理基準を例示する。この基準では各物質の空気中濃度をランクI〜Vの5段階に区分けしており、酸性ガス(酢酸、蟻酸)についてはランクI〜IIであることが推奨されている。すなわち、酢酸、蟻酸とも空気中濃度が200μg/m3未満(0.082ppm未満)であることが望まれる。
Figure 2009257838
従来、このような極微量の酸性ガスの濃度を計測するには化学分析を伴う精密法によるのが一般的であった。この精密法は被測定空気を長時間サンプリングし、その後実験室に持ち帰り、化学分析機器(イオンクロマトグラフィー)で分析し定量する方法である。サンプリングは超純水に被測定空気を吸引し、目的の酸性物質を溶解・捕集させるが、極微量であるため感度アップを図るために2〜24時間のサンプリング時間を要するのが通常である。また、持ち帰った超純水試料を精密に化学分析して、その分析結果に基づいて空気中濃度を算出する必要がある。このため、精密法による測定では測定準備から結果が出るまでに、通常、数週間の時間を要する。またサンプリングや分析の操作には専門の化学知識が要求され、測定コストも高い。したがって、精密法による濃度測定は、現場・施設の担当者が任意のタイミングで簡便に実施することが困難である。
一方、空気中に存在する特定のガス濃度を簡便に知る方法として、ガス検知管を用いる手法が広く利用されている。ガス検知管はガラス管等の透明管の中に特定のガスと反応して変色する検知剤が仕込まれたものである。この管内に一定量の被測定空気を流し、検知剤が変色する領域の長さ(変色長さ)を読み取ることによって、その変色長さを当該特定ガスの空気中濃度に換算することができるようにしてある。しかしながら、空気中濃度が200μg/m3未満というような微量の酸性ガスを定量できる検知管はまだ実用化されていない。例えば、既存の酸性ガス検知管として光明理化学工業社製;型式216Sが知られているが、このタイプの測定可能範囲は、酢酸、蟻酸の空気中濃度が1〜50ppm(2452〜122620μg/m3)の範囲である。
特開2005−345280号公報 特開2004−85525号公報
上述のように、美術館等の室内における酸性ガスの濃度を管理するためには、200μg/m3未満の酸性ガスを検知する必要がある。また、建材の酸性ガス放出特性を評価するためにも、200μg/m3未満の酸性ガス濃度が検知できる測定手法の採用が望まれる。しかし、そのような微量の酸性ガスを定量するためには精密法に頼らざるを得ないのが現状である。
本発明はこのような現状に鑑み、極微量の酸性ガスの空気中濃度を、より短時間、低コストで簡便に測定できる技術を提供しようというものである。
発明者らは詳細な研究の結果、改良された新たなガス検知管によって上記目的が達成できることを見出した。
すなわち、本発明では、管の内径が一定になっている部分に特定のガスと反応して変色する検知試薬を含有した粒体(以下「検知剤」という)が装填され、一定量の被測定空気を管内に一方向に通気させたときの検知剤の変色長さを視認することにより前記特定ガスの空気中濃度を検知するようにしたガス検知管において、
検知試薬は、酢酸または蟻酸と反応して変色するアルカリとpH指示薬を成分とするものであり、
検知剤は、平均粒径250〜350μmの基体粒子(例えばケイ砂粒子)の表面に前記検知試薬をコーティングした粒体であり、
25℃の空気中濃度換算で10〜1200μg/m3の酢酸または蟻酸を含有する被測定空気を管内に100〜400mL/minの流量範囲で連続的に合計5L以上通気させたときに、変色長さが2〜80mmの範囲となることを特徴とする酸性ガス検知管が提供される。
検知試薬のアルカリとしてメタ珪酸ナトリウムが使用されているものが挙げられる。
検知試薬のpH指示薬としてクレゾールレッドが使用されているものが挙げられる。
前記検知剤としては、特に、表面に疎水層を形成した平均粒径250〜350μmの基体粒子(例えばケイ砂粒子)の、その疎水層の上に前記検知試薬をコーティングした粒体が好適な対象となる。
本発明の酸性ガス検知管は、管内の検知剤より前段に、NO2を捕集する物質を含有した粒体(以下「NO2捕集剤」という)が装填されているものが好適な対象となる。NO2を捕集する物質は、ジフェニルアミン、3,3'−ジメチルベンジン、3,3'−ジメチルナフチジンの1種以上を成分とするものが挙げられる。
また本発明では、前記の酸性ガス検知管を用いて建築物室内に存在する酸性ガスの空気中濃度を、時期を隔てて複数回検知することにより、当該室内の酸性ガスの空気中濃度の経時変化を監視する室内空気質の監視方法が提供される。
さらに本発明では、建材試料を入れた容器中の空気を連続的に採取して請求項1〜6のいずれかに記載の酸性ガス検知管に通気し、その検知管を用いて採取空気中の酸性ガス濃度を検知することにより建材から放出される酸性ガス量を評価する建材品質の評価方法が提供される。
本発明の酸性ガス検知管を用いると、200μg/m3未満という微量の酸性ガスの空気中濃度を知ることが可能である。従来の精密法に比べると、極めて迅速かつ簡便に測定できる。特別な化学知識も要求されないため、施工現場や美術館・博物館などの担当者が、濃度を測定したい時間および場所を自由に選択して、自ら測定作業を行うことができる。そのため、室内酸性ガス濃度の経時変化をきめ細かく把握することが容易となり、濃度が増大したときには速やかに対策をとることが可能になる。また、美術館などの施工中の濃度管理や、酸性ガスの放散の少ない材料選定などにも有効である。
上記以外にも、本発明は例えば以下のような場面での適用が期待される。
・重要文化財の展示に際し、酸性ガスが及ぼす影響の判断
・半導体、フラットパネルディスプレイなどの電子製品劣化時における酸性ガス濃度の把握
・半導体製造工場などにおける製造ライン発停の判断
・クリーンルームなどに設置されたケミカルフィルタの寿命判定
図1に、本発明の酸性ガス検知管の構成を模式的に例示する。
この検知管は、管の内径が一定になっている部分を有する透明管1の、その内径一定部分に検知試薬を含有した検知剤2が装填されている。被測定空気は矢印で示した一方向に管内を通る。検知剤2のより前段には、好ましくはNO2を捕集する物質を含有したNO2捕集剤3が装填されている。これらの粒体の間および後段には保護材4、4’が装填され、前段側は例えばフッ素樹脂からなる球状栓5で、また後段側は多孔体からなる止栓6でそれぞれ粒体が流動しないように拘束してある。検知管の製造時に透明管1の両端部が溶封され、使用前には密封状態となっている。
使用時には破線11および12の箇所で透明管の両端部を破断して、被測定空気吸入口21および吸引ポンプ接続口22を形成する。そして、吸引ポンプ接続口22を吸引ポンプに接続し、被測定空気吸入口21から被測定空気を吸い込んで透明管1の内部を通気させる。被測定空気中に酸性ガス(酢酸または蟻酸)が存在すると、検知剤2の粒子の隙間を通る際に検知試薬と反応し、反応した部分の検知試薬が変色する。一定量の空気を通気させたときの変色長さによって酸性ガスの空気中濃度が検知される。透明管1の表面には酸性ガス濃度を読み取るための目盛り7が必要に応じて付してある。
以下、本発明を特定するための事項について説明する。
〔検知試薬〕
検知試薬は、酢酸または蟻酸と反応するアルカリと、pH指示薬を成分とするものである。すなわち、酢酸あるいは蟻酸がアルカリと反応してpH指示薬が呈色する原理を利用する。pH指示薬には中性付近に変色範囲を持つものを使用することが望ましい。例えばクレゾールレッドが好適である。クレゾールレッドは、中性付近で黄色に変色する。この場合の呈色原理は次式のように模式的に示すことができる。
CH3COOH(酢酸) or HCOOH(蟻酸) + Alkali + pH Indicator → Yellow reaction product
アルカリとしては種々のものが使用できるが、例えば、メタ珪酸ナトリウムを挙げることができる。この場合、例えば酢酸との反応は以下のようになる。
2CH3COOH + Na2SiO3 → 2CH3COONa + SiO2 + H2
このとき、pH指示薬がクレゾールレッドであれば、検知試薬は淡桃色から薄黄色に変色する。
〔検知剤〕
従来一般的な酸性ガス検知管の場合、検知剤の隙間を通気させる被測定空気の量は1L以下(例えば200mL)と少量である。しかしながら、本発明では、空気中に極微量に存在する酸性ガスを検知する必要性から、後述のように、合計5L以上の空気を連続的に検知剤の隙間を通気させる。このような状況を考慮して種々検討した結果、検知剤として平均粒径250〜350μmの基体粒子の表面に前記検知試薬をコーティングした粒体を使用するのが好適であることが明らかになった。BET比表面積が0.05〜0.1m2/gであることがより好ましい。
特に、検知剤の基体粒子として、破砕したケイ砂を分級して平均粒径250〜350μmに整粒したものを使用すると、管内に装填された検知剤の粒子の隙間を空気が良好に分散しながら流れやすくなり、空気の流れが粒体中で短絡したり偏流が生じたりする現象が効果的に回避できる。
また、基体粒子は、表面に疎水層を形成したものを使用することが好ましい。疎水層を形成した基体粒子の表面に検知試薬をコーティングすると、親水性の強い有機酸に対して検出感度が向上する。また測定時における湿度の影響が緩和される。疎水層は例えば有機溶媒に分散させたコロイダルシリカを基体粒子表面にコーティングすることにより形成させることができる。
基体粒子の平均粒径が350μmを超えて大きい場合は、反応密度が粗となって変色の境界が不明確となりやすく、変色長さを正確に読み取ることが難しくなる。逆に基体粒子の平均粒径が250μm未満である場合は、変色の境界は明確になるが、感度が落ちるようになり、極微量濃度の酸性ガスを検知することが難しくなる場合がある。
〔対象となる被測定空気〕
25℃の空気中濃度換算で10〜1200μg/m3の酢酸または蟻酸を含有する被測定空気が測定対象となる。美術館等の室内環境の変化をモニターするためには、空気中濃度が10μg/m3以上〜200μg/m3未満の微量の酸性ガスを検知する必要がある。また、建材の酸性ガス放出特性を把握するためにもこの程度の感度が求められる。一方、建築物施工時の室内環境の経時変化や、美術館等の室内環境の経時変化を把握するためには、200μg/m3以上〜1200μg/m3以下の濃度範囲についても対応できるものであることが望まれる。したがって、本発明の酸性ガス検知管は、10〜1200μg/m3という広い濃度範囲をカバーできるものが対象となる。なお、多くの実験の結果、蟻酸は検知管に印刷されている濃度目盛を換算することで定量できることが確認されている。酢酸と蟻酸の両方が含まれる被測定空気の場合は、定量値は酢酸と蟻酸の合計量(ppmまたはμg/m3)として読み取ることができる。
〔変色長さおよび通気量〕
本発明の検知管は、被測定空気を管内に100〜400mL/minの流量範囲で連続的に合計5L以上通気したときに、10〜1200μg/m3の酸性ガス濃度において変色長さを2〜80mmの範囲とすることが可能な特性を有している。変色長さが2mm未満の場合は精度の高い定量が困難である。一方、変色長さが過剰に長くなっても測定精度の向上には繋がらず、被測定空気の通気量が多くなって不経済となる。種々検討の結果、変色長さが80mm以内の範囲で十分に高精度の定量が可能である。
酸性ガスの濃度が同じであれば、合計通気量を多くするほど変色長さは長くなる。ただし、酸性ガス濃度10〜1200μg/m3の範囲において正確な定量を可能にするためには、上記の検知剤を装填したものにおいて、5L(リットル)以上の通気量を確保する必要がある。それより通気量が少ないと、酢酸あるいは蟻酸が検知剤より前段において極僅かにトラップされることによる影響が生じて、測定精度が低下しやすい。ただし、合計通気量は20L以下の範囲で調整すれば十分である。
また、ガス流量(流速)も100mL/min以上とし、測定終了まで連続的に通気する必要がある。流量が100mL/min未満の場合や、途中で通気を止めた場合には測定精度が低下しやすく好ましくない。連続通気時間は15分以上とすることが望ましく、30分以上を確保することがより好ましい。あまり短時間の通気では高い測定精度を得ることが難しい。
変色長さに関しては、検知試薬のコーティング量で基本的な特性が決まる。その上で、使用時の合計通気量によって、変色長さが80mm以内の範囲に収まるように調整することができる。具体的にはあるコーティング量で製造された検知管について、例えば合計通気量6Lのときの検量線と12Lのときの検量線を予め求めておき、酸性ガス濃度が極微量のときの超高感度検知には合計通気量を12Lとし、12Lではレンジオーバーとなる場合(例えば変色長さが80mmを超える場合)に合計通気量を6Lとする、といった使い方が適用できる。
〔NO2捕集剤〕
発明者らの詳細な検討によれば、被測定空気の合計通気量が1L以下(例えば200mL程度)である従来の酸性ガス検知管の場合とは異なり、合計通気量が5L以上と多い場合には、精度の高い定量を実現するうえで、管内の検知剤より前段にNO2捕集剤を介在させることが非常に効果的であることが判明した。すなわち、被測定空気中にNO2ガスが0.03ppm以上共存している場合には、検知試薬の変色境界が不明瞭となり、実際の酸性ガス濃度よりも検知管の目盛り指示が大きく(変色長が長く)なる傾向が生じるのである。
NO2濃度0.03ppmは通常の大気中に存在するNO2の濃度レベルである。環境基準に設定されている0.04〜0.06ppmのNO2を除去できるフィルターを検知剤より前段に内蔵した構造の検知管とすることが、多量の被測定空気を通気させる必要のある本発明の酸性ガス検知管においては非常に好ましい。
NO2捕集剤は、NO2を捕集する物質を、平均粒径250〜350μmの基体粒子の表面にコーティングしたものが好適に採用できる。このような粒径の基体粒子を使用することによって、管内を通過する空気が粒子間に分散されやすくなり、NO2ガス成分を捕集する効率が高まる。基体として、破砕したケイ砂を分級して平均粒径250〜350μmに整粒したものが好適に使用できる。
NO2を捕集する物質は、ジフェニルアミン、3,3'−ジメチルベンジン、3,3'−ジメチルナフチジンの1種以上の化合物を成分とするものが挙げられる。これらの化合物はNO2と反応することにより空気中のNO2ガス成分を捕集する。酸性ガス成分(酢酸、蟻酸)は反応することなく通過する。
〔室内空気質の監視〕
本発明のガス検知管を用いると、美術館、博物館など、酸性ガスを嫌う建築物室内において、空気質の経時変化を監視することができる。具体的には、本発明の酸性ガス検知管を用いて建築物室内に存在する酸性ガスの空気中濃度を、時期を隔てて定期的または不定期的に複数回検知することにより、当該室内の酸性ガスの空気中濃度の経時変化を把握することができる。測定の間隔はそれぞれの室内環境および測定目的に応じて設定すればよい。精密法とは異なり、その場で迅速に酸性ガスの空気中濃度が検知できるので、例えば測定間隔を数時間とすればその日の空気質の経時変化を知ることが可能となる。
〔建材品質の評価〕
本発明のガス検知管の別の使用態様として、ある建材がどの程度の酸性ガスを放出する性質を有するものであるかを評価するための使用が挙げられる。この場合、評価する建材を閉鎖空間に一定時間放置したのち、本発明の酸性ガス検知管を用いて閉鎖空間内に存在する酸性ガスの空気中濃度を検知することにより建材から放出される酸性ガス量を評価することができる。これにより、その建材が特定の建築物に適用できるかどうかを迅速に判定することも可能である。
〔酸性標準ガスによる検証試験〕
図1に示す構成の検知管を作製した。透明管1は従来一般的な検知管に使用されているガラス管であり、管の内径は3.5〜3.7mmである。検知試薬は、アルカリ成分としてメタ珪酸ナトリウム、pH指示薬としてクレゾールレッドを使用した。検知剤2の基体粒子には、破砕して分級した平均粒径250〜350μmのケイ砂を使用した。このケイ砂粒子の表面には有機溶媒に分散させたコロイダルシリカを基材粒子表面にコーティングすることにより疎水層を形成した。このケイ砂粒子の表面(疎水層の上)に検知試薬をコーティングした。コーティング量は、種々の予備実験の結果に基づいて、25℃、酢酸濃度200μg/m3の空気を流量200mL/min、合計通気量12Lで通気させたときの変色長さが30mmとなることを目標に設定した。検知剤2の装填長さは80mmとした。検知剤2の前段にはNO2捕集剤3を装填長さ15mmで装填した。NO2捕集剤3の基体粒子は破砕して分級した平均粒径250〜350μmのケイ砂とし、NO2を捕集する物質としてジフェニルアミンを基体表面にコーティングした。コーティング方法は上記の検知試薬の場合と同様であり、コーティング量は前記装填長さにおいて濃度0.06ppmのNO2を除去できるフィルターが構築されるように設定した。保護材4には分級した平均粒径250〜350μmのケイ砂を用い、4’には合成ゼオライトを用いた。前段の球状栓5はテフロン(登録商標)製で、後段の止栓6は綿栓である。
この検知管について、パーミエーションチューブ法により種々の酢酸濃度に較正した酸性ガスを用い、25℃、流量200mL/min、合計通気量6Lおよび12Lで通気させたときの変色長さ測定し、酢酸濃度と変色長の関係を示す検量線を求めた。吸引ポンプは流量(流速)を一定にコントロールする機能を有し、所定の合計通気量(6Lまたは12L)になったときに吸引を自動的に停止する機能を有するものを用いた。
図2に、測定結果のプロットおよび検量線を例示する。図2からわかるように、この検知管において酢酸の空気中濃度が10〜1200μg/m3の範囲での精度の良い検知が可能であることが確認された。合計通気量を選択することで上記濃度範囲の変色長さは2〜50mmの範囲に収まり、十分に実用的である。酸性ガス濃度200μg/m3未満というの極微量の酸性ガスを検知する場合は合計通気量を多くすることが測定精度を向上させる上で有利である。上記の例で12Lの検量線を使用した場合でもサンプリング時間は1時間であり、精密法に比較すると非常に短時間である。
〔温度・湿度による影響の検証〕
実施例1で作製した検知管について、パーミエーションチューブ法により種々の酢酸濃度に較正した5℃、20℃および35℃の酸性ガスにより、変色長さに及ぼす温度・湿度の影響を調べた。流量200mL/min、合計通気量12Lとした。図3に、湿度を50%RHと一定にした場合の温度の影響を例示する。図4に、酢酸濃度が370μg/m3の場合の湿度の影響を示す。
温度については、低温ほど指示値が低くなり、高温ほど指示値が高くなる傾向が見られた(図3)。一方、湿度については、20〜80%RHの範囲であれば大きな変動はないことが確認された(図5)。一般的に美術館や博物館では展示品保護のために湿度は空調設備等により40〜60%RH程度に管理されているので、通常の使用において測定値に及ぼす湿度の影響は問題にならないと考えられる。したがって、製品仕様として適用湿度範囲を例えば20〜80%RHに設定し、かつ被測定空気の温度に応じて指示値を補正することにより精度の高い計測が可能となる。現場において簡便に温度による補正を行う方法としては、例えば、各温度における酸性ガス濃度と変色長さの関係を表示したテーブルを検知管の製品に付属して提供する手法や、いくつかの温度水準についての目盛りを検知管に付しておき、実際の温度における目盛り位置を比例配分によって見当付けられるようにしておく方法などが有効となる。
〔博物館の酸性ガス濃度測定〕
実施例1で作製した酸性ガス検知管に、図2に示した検量線に基づいて流量200mL/min、合計通気量12Lの場合の25℃における酸性ガス濃度を表示する目盛りを付した。この検知管を用いて、博物館の館内の種々の場所において酸性ガス濃度を測定した。その際、被測定空気の温度を実測し、実施例2の結果に基づく温度補正を行って得られた酸性ガス濃度の値から25℃換算の酸性ガス濃度の値を求めた。また同時に精密法による分析に供するための空気をサンプリングし、実験室に持ち帰ってイオンクロマトグラフィーにより25℃換算の酸性ガス濃度を求めた。
図5に、酸性ガス検知管による計測結果と精密法による計測結果の対応関係を示す。多少のバラツキは見られるが両者の計測値には良い相関関係(相関係数=0.96)が認められた。すなわち本発明の酸性ガス検知管によれば、10μg/m3以上〜200μg/m3未満といった極微量濃度の酸性ガスについての経時変化を迅速に監視することが可能である。
なお、現場の空気中には酸性ガス以外にアルカリ性のガス、有機ガスが混在しているが、これらのガスの存在が検知管の指示に影響を与えないことを確認することもできた。
〔建材品質の評価〕
図6に示すように、ステンレス鋼製20L容器に建材試料を入れ、外部から流量0.5L/minで空気を導入しながら容器中の空気を連続的に採取して実施例1で作製した検知管の中に流量0.2L/minで1時間通気させた。容器中の建材試料は空気の流路となる位置に置かれている。一方、同じ建材試料について、図7に示すように24時間の通気を行って容器中の空気からガス成分を採取し、精密法による分析を行った。このような試験を種々の建材試料について実施し、建材試料の単位表面積から単位時間に放出される酸性ガス量について本発明の検知管法と精密法の対応関係を調べた。結果を図8に示す。
図8からわかるように、本発明の検知管法と精密法の計測値には良い相関関係(相関係数=0.97)が認められ、本発明の検知管を用いることによって迅速に建材品質を評価することが可能であることが確認された。
本発明のガス検知管の構成を模式的に例示した図。 本発明の検知管について酸性ガス(酢酸)濃度と変色長さの関係を例示したグラフ。 本発明の検知管について変色長さに及ぼす温度の影響を例示したグラフ。 本発明の検知管について酸性ガス濃度(検知管指示値)に及ぼす湿度の影響を例示したグラフ。 室内空気中の酸性ガス濃度について本発明の検知管による計測結果と精密法による計測結果の対応関係を例示したグラフ。 本発明の検知管を用いて建材品質の評価を行う試験方法を模式的に例示した図。 精密法により建材品質の評価を行う試験方法を模式的に例示した図。 建材から放出される酸性ガスについて本発明の検知管による計測結果と精密法による計測結果の対応関係を例示したグラフ。
符号の説明
1 透明管
2 検知剤
3 NO2捕集剤
4、4’ 保護剤
5 球状栓
6 止栓
7 目盛り
21 被測定空気吸入口
22 吸引ポンプ接続口

Claims (8)

  1. 管の内径が一定になっている部分に特定のガスと反応して変色する検知試薬を含有した粒体(以下「検知剤」という)が装填され、一定量の被測定空気を管内に一方向に通気させたときの検知剤の変色長さを視認することにより前記特定ガスの空気中濃度を検知するようにしたガス検知管において、
    検知試薬は、酢酸または蟻酸と反応して変色するアルカリとpH指示薬を成分とするものであり、
    検知剤は、平均粒径250〜350μmの基体粒子の表面に前記検知試薬をコーティングした粒体であり、
    25℃の空気中濃度換算で10〜1200μg/m3の酢酸または蟻酸を含有する被測定空気を管内に100〜400mL/minの流量範囲で連続的に合計5L以上通気させたときに、変色長さが2〜80mmの範囲となることを特徴とする酸性ガス検知管。
  2. 検知試薬のアルカリとしてメタ珪酸ナトリウムが使用されている請求項1に記載の酸性ガス検知管。
  3. 検知試薬のpH指示薬としてクレゾールレッドが使用されている請求項1または2に記載の酸性ガス検知管。
  4. 検知剤は、表面に疎水層を形成した平均粒径250〜350μmの基体粒子の、その疎水層の上に前記検知試薬をコーティングした粒体である請求項1〜3のいずれかに記載の酸性ガス検知管。
  5. 管内の検知剤より前段に、NO2を捕集する物質を含有した粒体(以下「NO2捕集剤」という)が装填されている請求項1〜4のいずれかに記載の酸性ガス検知管。
  6. NO2を捕集する物質は、ジフェニルアミン、3,3'−ジメチルベンジン、3,3'−ジメチルナフチジンの1種以上を成分とするものである請求項5に記載の酸性ガス検知管。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の酸性ガス検知管を用いて建築物室内に存在する酸性ガスの空気中濃度を、時期を隔てて複数回検知することにより、当該室内の酸性ガスの空気中濃度の経時変化を監視する室内空気質の監視方法。
  8. 建材試料を入れた容器中の空気を連続的に採取して請求項1〜6のいずれかに記載の酸性ガス検知管に通気し、その検知管を用いて採取空気中の酸性ガス濃度を検知することにより建材から放出される酸性ガス量を評価する建材品質の評価方法。
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