JP2009255258A - 移動体の位置決め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水平軸まわりに回動する操作ハンドルを有する移動体の位置決め装置において、操作ハンドル部が回動しているときであっても、操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができる移動体の位置決め装置を提供する。
【解決手段】ベース部22とハンドル部40との間に、平行移動可能な自由度をもたせ、両者間の変位や荷重を検出する際に、検出部材を回動自在とし、検出部材と共に設けられた重力方向保持手段によって重力方向に対して一定方向に保持させることにより、操作ハンドル40bを水平軸まわりに回動させている場合においても、操作力入力の方向と大きさに応じた検出信号出力を、別系統の角度センサ等を用いずに取り出すようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、天井から懸垂された伸縮柱の移動端部や、産業用アームロボットの移動端部に設けられていて、移動対象物の移動位置決め操作を、移動端部に設けられた操作ハンドルで行うことができる移動体の位置決め装置に関する。
使用状況に応じて移動体を任意の位置や角度に配置し直すことが要求される機器として、例えば、X線管球懸垂保持装置がある。こういった装置は、図5に示されるように、たとえばX方向直線移動(水平長手方向)、Y方向直線移動(水平短手方向)、Z方向直線移動(上下方向)、水平回転軸A12回りの回動、垂直回転軸B13回りの回動などが可能で、移動後の位置固定には、電磁摩擦ブレーキやソレノイドで駆動するピンなどが用いられた電磁式ロック機能を解除するため、操作制御部8にある操作スイッチ9bを操作しロック機能を解除したのち、操作制御部8に設けられた操作ハンドル40bを握り、所望の位置や角度にX線管球6aやコリメータ6bといった移動体6を移動させることができる(例えば、特許文献1参照)。
このような装置において各々の操作スイッチ9bに対して所望の移動方向、すなわちX方向のみであるとかY方向のみであるとかの任意の方向のみを選択的にブレーキ解除させる機能を持たせることにより、より簡便に適切な移動操作が可能となっているものがある。
前記装置において、操作スイッチ9bを識別する際に、X方向のブレーキ解除スイッチ、Y方向のブレーキ解除スイッチと認識させるよりも、操作制御部8に対して、左右方向のブレーキ解除スイッチ、前後方向のブレーキ解除スイッチとした方が、使用者にとっては、より直感的な操作が可能となり、操作性の向上が期待されるが、そのような識別を用いると、操作制御部8を垂直回転軸B13まわりに回動させた際に、ブレーキ解除スイッチの識別と実際にブレーキが解除される方向が一致しなくなる問題がおきる。
しかしながら、上記問題についても、垂直回転軸B13まわりの位置検出手段を設けて、当該垂直回転軸位置信号と、操作パネルの操作スイッチの信号を組み合わせて制御をすることにより、操作パネルが垂直回転軸B13まわりのどの位置にあっても、ブレーキ解除スイッチの左右方向や前後方向の識別と実際の操作制御部基準でみたブレーキが解除される方向を一致させることがすでに提案されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、移動対象物の重量が大きくなると、その重量を支えたり、動かしたりすることが難しくなるが、例えば移動対象物とその保持部との間に、荷重検出装置を設けて、その信号を、マイクロプロセッサで処理して、モータ等の動力を制御し、移動力の補助をすることも行われている。(例えば、特許文献3参照)

特開平6-165773 特開2005−237612 特開平10−291800
しかしながら、従来の移動位置決め装置にはいくつかの問題があった。 特許文献1、2に示される装置の問題は、所望移動方向のみのブレーキ解除を選択的に操作する際、操作スイッチ9bを間違えずに選択しなければならず、直感的に操作スイッチ9bを適切に選択し操作することが難しかった。
すなわち、頻繁に移動方向を切り替えたい場合など、常に正しいブレーキ解除スイッチを選択するためには、似たような操作スイッチの中から操作スイッチの識別文字や識別アイコンを頼りに正しいスイッチを選択する必要があり、その操作はわずらわしいものであった。 特に操作制御部8を水平回転軸A12軸まわりに回転している場合、操作スイッチ9bの識別文字や識別アイコンも傾いてしまうため、なおさら適切な操作スイッチを選択することが難しかった。
一方、特許文献3に示されているような考え方を拡張して、操作ハンドル基部にひずみゲージを応用した荷重検出器を配設し、三次元方向および各次元のねじれ方向の力を検出し、当該検出信号を用いて制御を行えば、適切な方向のブレーキ解除や駆動力伝達を実施することは可能となるが、そういった荷重変換器は、移動対象物が操作制御部8やハンドル部40とともに、水平回転軸A12まわりに回動されてしまうと、各信号線の力の検出方向が変わってしまうため、そのままでは力を加えた方向に移動対象物を移動させることを実現できなかった。
この問題についても特許文献2に開示されているような考え方を拡張して、操作制御部8の水平回転軸A12まわりの回動角度を検出するセンサを設け、その回動角度信号と操作ハンドル基部の荷重検出器信号をマイクロプロセッサで処理して、所望の動作をさせることも可能であるが、ハンドル操作の信号がブレーキ部や駆動部に伝わる間にマイクロプロセッサでの演算処理時間が加算される結果、操作の反応が鈍るおそれがあった。あるいは回動角度を検出するセンサやマイクロプロセッサおよびそのプログラムが複雑になり、信頼性の低下や製作コストの増大が懸念された。
そこで本発明は、操作ハンドルの任意の位置に、移動対象物を移動させたい方向への力を加えるだけで、移動方向とその力加減を検出して、その信号をもとに、当該方向移動に対するブレーキ力を解除したり、モータ駆動力を発生させたりして、所望の方向への移動動作を可能にする操作制御部を提供すること、換言すれば、ハンドルから手を離したりせずに所望の操作が完了することにより、操作者の作業性を向上した移動体の位置決め装置を提供することを目的とする。
また、操作パネルや操作ハンドルを水平回転軸まわりに回動させているときであっても、重力方向を自動認識し、操作ハンドルへの入力方向と移動対象物の移動方向を一致させ、かつその加減までを認識し、操作スイッチを選択する方法よりもより直感的な操作を可能とすることにより、操作者の作業性を向上した移動体の位置決め装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明の目的は、水平軸まわりに一体となって回動する移動対象物や操作制御部の回動角度を、独立した角度センサを使わずに直接、すなわち電気信号に置き換えることなく、ハンドル部とベース部間の相対変位や相対荷重をとりだす検出部分に取り込むことにより、反応がよく簡素で信頼性の高い移動体の位置決め装置を提供することも目的とする。

上記目的を達成するための本発明は、次のように構成される。 請求項1記載の発明は、水平回転軸まわりに回動可能なベース部と、当該ベース部から平行移動が可能なハンドル部と、前記ベース部と前記ハンドル部との相対位置関係を検出する位置検出部を有する移動体の位置決め装置において、前記位置検出部は前記ベース部にとりつけられており、前記ベース部水平回転軸と平行に設けられた位置検出部回転軸まわりを重力方向保持手段と共に旋回し、前記位置検出部の位置検出方向が鉛直方向に対して一定に保持されており、前記ベース部と前記ハンドル部との相対位置関係を、前記位置検出部で検出することにより、ベース部がどのような回動角度にあってもハンドル部への操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができることを特徴とする移動体の位置決め装置である。
請求項2記載の発明は、水平回転軸まわりに回動可能なベース部と、当該ベース部から平行移動が可能なハンドル部と、前記ベース部と前記ハンドル部との相対位置関係を検出する位置検出部を有する移動体の位置決め装置において、前記位置検出部は前記ハンドル部にとりつけられており、前記ベース部水平回転軸と平行に設けられた位置検出部回転軸まわりを重力方向保持手段と共に旋回し、前記位置検出部の位置検出方向が鉛直方向に対して一定に保持されており、前記ベース部と前記ハンドル部との相対位置関係を、前記位置検出部で検出することにより、ベース部がどのような回動角度にあってもハンドル部への操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができることを特徴とする移動体の位置決め装置である。
請求項3記載の発明は、ハンドル部は、弾性体により付勢され、操作力が加えられていない時は中立位置を保持し、操作力が加えられている時は、当該操作力に応じて、ベース部に対する位置が変化することを特徴とする、請求項1または2に記載の移動体の位置決め装置である。
請求項4記載の発明は、ハンドル部に設けられた被位置検出部材は、前記位置検出部材回転軸を中心とする円弧形状になっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動体の位置決め装置である。
請求項5記載の発明は、ハンドル部は、ベース部を基準として、任意の方向への平行移動のみが可能にされていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動体位置決め装置である。
請求項6記載の発明は、水平回転軸まわりに回動可能なベース部と、当該ベース部から平行移動が可能なハンドル部と、前記ハンドル部から前記ベース部への押圧力を検出する押圧力検出部を有する移動体の位置決め装置において、前記押圧力検出部は前記ベース部にとりつけられており、前記ベース部水平回転軸と平行に設けられた押圧力検出部回転軸まわりを重力方向保持手段と共に旋回し、前記押圧力検出部の押圧力検出方向が鉛直方向に対して一定に保持されており、前記ハンドル部から前記ベース部への押圧力を、前記押圧力検出部で検出することにより、ベース部がどのような回動角度にあってもハンドル部への操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができることを特徴とする移動体の位置決め装置である。
請求項7記載の発明は、水平回転軸まわりに回動可能なベース部と、当該ベース部から平行移動が可能なハンドル部と、前記ハンドル部から前記ベース部への押圧力を検出する押圧力検出部を有する移動体の位置決め装置において、前記押圧力検出部は前記ハンドル部にとりつけられており、前記ベース部水平回転軸と平行に設けられた押圧力検出部回転軸まわりを重力方向保持手段と共に旋回し、前記押圧力検出部の押圧力検出方向が鉛直方向に対して一定に保持されており、前記ハンドル部から前記ベース部への押圧力を、前記押圧力検出部で検出することにより、ベース部がどのような回動角度にあってもハンドル部への操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができることを特徴とする移動体の位置決め装置である。
上述したように本発明の移動体の位置決め装置は、右手でも左手でも握りやすいほうの手で、操作ハンドルの握りやすいところを持ち、所望の方向へ押すか、あるいは引きよせれば、移動体を所望の方向に移動位置決めできるから、直感的でわかりやすい操作方法を提供できる。
また、操作制御部や操作ハンドルを水平軸まわりに回転移動させているときであっても、重力方向を自動認識し、操作ハンドルへの入力方向と移動対象物の移動方向を一致させることができるので、操作スイッチの識別文字や識別アイコンを確かめなくとも、所望の方向に移動操作ができる。換言すれば視線を操作制御部に移さず、移動体の移動目標などに残したままでも可能な、簡便でわかりやすい操作方法を提供できる。
さらに、本発明は、重力方向を、独立した角度センサを使わずに機械的に認識し、その動きを電気信号に変えず直接、変位や荷重の検出部に取り込んでいるので、反応がよく簡素で信頼性の高い移動位置決め装置を提供することができる。

以下、本発明の移動体の位置決め装置を、天井走行X線管球保持装置に応用した例について図1から図4bを用いて説明する。図1は、天井走行X線管球保持装置の1実施例の全体を示す斜視図である。当該実施例では、天井に固定されたX方向固定レール1に、X方向に移動可能なY方向移動レール2が組付けられている。さらにY方向移動レール2には、Y方向に移動可能な天井台車3が組付けられている。当該天井台車3の下部には伸縮自在なZ方向伸縮柱4が設けられている。当該Z方向伸縮柱4の移動端部にはブロック5が垂直回転軸B13まわりに回動可能に取付けられており、ブロック5の水平回転軸A12まわりに回動可能にして、X線管球6a、コリメータ6bからなる移動体6や操作制御部8が取り付けられている。当該操作制御部8の前面にある操作パネル9には、水平回転軸A12および垂直回転軸B13まわりを回動させる操作制御をおこなう操作スイッチ9bが設けられている。
図2は、本発明の操作制御部8の内部構造を拡大して示す斜視図であって、図1の操作制御部8から、操作パネル9、表示モニター9a、操作スイッチ9bを取り除いたものである。前述ブロック5に対して、水平回転軸A12まわりに回転可能として設けられた移動体保持部11にベース部22が取付けられている。当該ベース部22には、操作ハンドル40bと、非位置検出部材40aを設けたハンドル部40が、ベース部22に対して、上下、左右、前後の3方向に平行移動可能なように取付けられている。
さらにベース部22には、前記ハンドル部40側に設けられた非位置検出部材40aと対向した位置に、位置検出部43が設けられている。
図3は、本発明の操作制御部8の内部を拡大して示す分解斜視図である。ベース部22には、一対の上下方向レール31が取り付けられており、当該レール31上の一対の上下方向移動台32を介して、上下方向移動プレート33が上下e方向のみに移動可能とされて組付けられている。前記上下方向移動プレート33には、左右方向レール34が取付けられており、当該レール34上の一対の左右方向移動台35を介して、前後方向レール36が、左右f方向に各々移動可能とされている。前記前後方向レール36には、当該レール36上を前後g方向に移動可能な一対の前後方向移動台37を介して、ハンドル部40が前後方向に移動可能とされている。
以上の構成により、ハンドル部40はベース部22に対して、上下e方向、左右f方向、前後g方向とその合成方向にのみ平行移動可能とされ、上下、左右、前後の軸まわりには回転不能とされている。
またハンドル部40が平行移動可能な上下e方向、左右f方向、前後g方向のそれぞれについて、図示されていないが、各方向の移動部を中立位置に戻すためのばねが、移動部と当該移動部が組み付けられている固定部との間にそれぞれ設けられている。
また、上下e方向、左右f方向、前後g方向それぞれの移動部と、当該移動部が組付けられている固定部との間において、移動部が中立位置のときに、固定部に設けられていて移動部側に付勢されているボールの一端が、移動部に設けられた位置決め穴に食い込むことにより、ハンドル部40を上下e方向、左右f方向、前後g方向それぞれの中立位置に保持したり、それぞれの中立位置に戻されたときのクリック感を生じさせている。
さらに、ベース部22には、位置検出部回転軸44に、検出方向を重力方向に対して一定に保つための例えばおもりからなる重力方向保持手段43cと共に旋回する上下方向位置検出部材43aが、検出面を位置検出部回転軸44側に向け、当該回転軸44からオフセットされ、検出面が上向きになる位置に設けられており、さらに左右方向位置検出部材43bは、同様に検出面が右向きになる位置に設けられている。ここでの位置検出部材43a、43bは、例えばうず電流変化を利用して近接した被検出金属部材の位置をアナログ電圧信号で非接触のうちにとりだせるものである。
さらにハンドル部40には、前記位置検出部回転軸44に対向させて、非位置検出部材40aが形成されている。本実施例では、位置検出部材43a、43bを、磁性金属に反応するものとしたので、前記被位置検出部材40aの材質は磁性を帯びるもの、例えば鋼である。
また、被位置検出部材40aの変位検出に利用される面の形状は、位置検出部回転軸44に対して同一半径の円筒面状にされていて、さらには当該円筒面は、位置検出部材43a、43bの検出面よりも、位置検出部材回転軸44側に形成されている。
また図示されていないが、一対の前後方向移動台37とハンドル部40とからなる前後g方向移動部と、当該前後g方向移動部が組付けられている固定部との相対間に、前後方向位置検出部材45と対向する被位置検出部材46が設けられており、ベース部22に対するハンドル部40の前後g方向の位置を検出している。

次に本発明の動作について説明する。図4a、図4b、図4cは、本発明の位置検出部43の働きを示す正面図であって、図3の構成を位置検出部43の位置検出面を通る面の断面図である。図4aにおいて、移動体6や操作制御部8は水平に配置された状態である。この状態において、操作ハンドル40bに力が加えられると、その力の向きが上向き(図示U方向)であれば、図示していない弾性体の反発力にうちかって、ニュートラルを保持していたハンドル部40が上方向に移動し、非位置検出部材40aと上下方向位置検出部材43aとの距離Qが増大し、その変化は上下方向位置検出部材43aのアナログ出力信号としてとりだすことができる。また操作ハンドル部40bに加えられる力の向きが右向き(図示R方向)であれば、同様にその変化を左右方向位置検出部材43bのアナログ出力信号としてとりだすことができる。
次に、移動体6や操作制御部8を水平回転軸A12まわりに回転させたときについて説明する。図4bは、移動体6や操作制御部8を水平回転軸A12回りに45度時計 回りに回動した状態を示す図であり、図4cは同様に90度時計回りに回動した状態を示す図である。
図4bの状態において、操作ハンドル40bに例えば上方向(図示U方向)の力が加えられると、ニュートラルを保持していたハンドル部40は、図示していない弾性体の反発力にうちかって、上下方向移動台32と左右方向移動台35を移動させる。すなわちハンドル部40は、水平回転軸A12まわりに回動し傾いたままの状態で上方向に移動し、非位置検出部材40aも同様に上方向に移動する。
一方、位置検出部43においては、重力方向検出手段43c(おもり)の重力バランス作用によって、位置検出部材43a、43bの検出面方向が、ベース部22に対して相対的に回転し、移動体6や操作制御部8が水平回転軸A12まわりに傾いていても、上下方向位置検出部材43aの検出面は重力方向を向き、左右方向位置検出部材43bの検出面は水平方向を向く。
以上の結果、非位置検出部材40aと上下方向位置検出部材43aとの距離Qが増大し、その変化は上下方向位置検出部材43aのアナログ出力信号としてとりだすことができる。また操作ハンドル部40bに加えられる力の向きが右向き(図示R方向)であれば、同様にその変化を左右方向位置検出部材43bのアナログ出力信号としてとりだすことができる。
図4cにおいても同様の働きであるため、説明は省略する。また操作力が上向き(図示U方向)や右向き(図示R方向)で説明したが、逆方向の下向き(図4aのD方向)や左向き(図4aのL方向)であれば、対応する上下、左右の位置検出部材43a、43bと非位置検出部材40aとの距離が減少するため、出力信号も逆方向に変化するから、上下、あるいは左右それぞれの両方向の操作力の検出が可能である。
すなわち操作制御部8や操作ハンドル40bが水平回転軸A12回りに回動し傾いていても、上下方向位置検出部材43aの出力信号は、操作ハンドル40bへの重力方向の操作力に対応したものとなる。また同様に左右方向位置検出部材43bの出力信号は、操作ハンドル40bへの水平方向の操作力に対応したものとなる。
さらに、非位置検出部材40aの検出面が、位置検出部回転軸44を中心とする円弧状に形成されているため、位置検出部材43a、43bの検出面と、それらに対向する非位置検出部材40aの検出面との間の検出距離は、移動体6や操作制御部8が水平回転軸A12まわりに傾いても変化しない。すなわち操作ハンドル40bに水平回転軸A12まわりの回転操作力以外の力が加えられていない場合、当該位置検出部材43a、43bの出力信号は変化せず、駆動開始あるいはブレーキ解除の操作制御が開始されることはない。
当業者であれば、ハンドル部40へ通常の位置検出器や荷重検出器をとりつけてその出力信号で位置決め動作をさせることは容易である。しかしその場合、ハンドル部40が水平回転軸A12回りに傾いた状態では、前記位置検出器や荷重検出器の検出方向が操作制御部8の3次元座標軸に対して固定されたものとなるため、操作者の操作力方向と合致しない。
一方、本発明の装置は、ハンドル部40が水平回転軸A12まわりに傾いていても、常に当該ハンドル部の重力方向や水平方向の操作力や移動成分を直接、機械的に取り出して検出することができ、その出力信号をそのまま、移動対象物の位置決め動作に用いることができる。
本発明における位置検出部材は、非接触式であって、相手金属との距離をうず電流変化を利用して検出するものとして説明したが、上記方式以外でも、たとえば光学的なもので、発光源と受光部があり、その間のスリットの位置変化を受光部の受光量変化としてアナログ的にとりだすものや、あるいは接触式のポテンショであってもよい。また上下あるいは左右を各々独立させ、1方向につきふたつの検出部材で検出してもよいし、逆にジョイスティック式入力装置を用いて、ひとつの位置検出部材に2方向あるいは3方向の位置検出を行わせてもよい。
また適用される装置によって、力の方向だけわかればよい場合は、ON/OFF式の非接触近接センサを利用したスイッチや、あるいはマイクロスイッチのような接触式のスイッチであってもよい。
さらには、位置検出部を押圧力検出部におきかえてもよい。その場合にあっては、押圧力検出部はベース部22に取付けられており、当該ベース部水平回転軸と平行に設けられた押圧力検出部回転軸まわりを重力方向保持手段と共に旋回し、前記押圧力検出部の押圧力検出方向が鉛直方向に対して一定に保持されており、さらに前記押圧力検出部に接触して押圧力を伝えるハンドル部40の接触面は、形状が円弧状になっており、かつ、前記ハンドル部40の接触面からの押圧力により、押圧力検出部の旋回が妨げられないような例えばボールベアリングのような回転摺動部材を介して摺接されていてもよい。あるいはハンドル部40に、上下e方向と左右f方向の操作力が加えられておらず中立位置を保持している場合において、押圧力検出部と前記ハンドル部40の接触面との間にすきまを与えてもよい。当該すきまを与えることは、押圧力検出部の旋回を妨げない効果を有すると共に、ハンドル部40への操作力が微少である場合に、押圧力検出部の出力信号が変化しない不感帯を生じさせることにより、ハンドル部40の中立位置の範囲を広げ、操作者が意図せずにハンドル部40に操作力を加えてしまっている場合でも、装置に移動命令信号を送出しないで済むという利点もある。
本発明における位置検出部43や当該位置検出部43の回転軸44は、ベース部22に取付けられており、被位置検出部材40aは、ハンドル部に取付けられているものとして説明したが、位置検出部43と当該位置検出部43の回転軸44を、ハンドル部40に取付け、被位置検出部材40aをベース部22に取付けることもまた可能であり、そのように配置した場合においても、位置検出部43においては、重力方向検出手段43c(おもり)の重力バランス作用によって、位置検出部材43a、43bの検出面方向がハンドル部40に対して相対的に回転し、移動体6や操作制御部8が水平回転軸A12まわりに傾いていても、上下方向位置検出部材43aの検出面は重力方向を向き、左右方向位置検出部材43bの検出面は水平方向を向くことに変わりはなく、ベース部22がどのような回動角度にあってもハンドル部40への操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができるという本発明の効果が得られる。

以上本発明の移動体の位置決め装置を、X線管球懸垂保持装置に適用した例について説明したが、本発明は、広く移動位置決めを目的とする装置に適用することが可能である。例えばロボットアームの先端に移動体として穴あけ装置を取り付け、ハンドル操作により穴あけ装置を任意の位置や方向に位置決めする装置に適用すれば、作業者は穴あけ装置を位置決め制御する際に、操作スイッチの選択に注意力を分散しなくても、作業が継続できるので、作業効率の向上が期待できる。
さらに本発明の移動体の位置決め装置は、移動体としてハンドアームロボット、溶接ロボット、レーザー加工機、電子メスあるいは無線操縦の無人飛行物体などに適用することも可能である。また、ハンドル部は必ずしも移動体と一体でなくても、移動体の水平軸まわりの傾きがハンドル部やベース部に反映されるしくみがあればよい。さらには、移動体近傍に監視カメラを取り付け、ハンドル部には、当該監視カメラの撮影映像を映す監視モニターを取り付け、移動体を遠隔操作する装置に応用してもよい。あるいは移動体は実存するものではなく、コンピュータグラフィクスによって、仮想画面上にのみ存在するものであってもよい。
例えば、無人飛行物体に本発明の移動体の位置決め装置を適用すれば、操作者は、ハンドル部や監視モニターの傾きにより、飛行物体の傾きをより正しく臨場感をもって認識することができる。飛行物体が進行方向軸に対し90度傾いた状態で、進路変更を行う際も、ハンドルへの操作力入力方向と、飛行物体の進路変更方向を一致させることができ、飛行物体進路変更の操作性が向上する。
すなわち本発明は、操作ハンドルを移動体と共に水平軸まわりに回動させる装置において、当該操作ハンドルを回動させた状態でも、ハンドルに加えられる操作力方向と、移動体の移動位置決め制御方向を一致させることができ、より操作性や作業性を向上させた様々な移動体の位置決め装置に適用することができるものである。
本発明の移動体の位置決め装置をX線管球保持装置に適用した1実施例の外観を示す斜視図である。 同実施例の操作制御部の内部を示す斜視図である。 同実施例の操作制御部の内部を示す分解斜視図である。 同実施例の操作制御部が水平中立の時の内部を示す正面断面図である。 同実施例の操作制御部が時計回りに45度回転した状態の内部を示す正面断面図である。 同実施例の操作制御部が時計回りに90度回転した状態の内部を示す正面断面図である。 従来の天井走行X線管球保持装置の外観を示す斜視図である。
符号の説明
1 X方向固定レール
2 Y方向移動レール
3 天井台車
4 Z方向伸縮柱
5 ブロック
6 移動体
6a X線管球
6b コリメータ
8 操作制御部
9 操作パネル
9a 表示モニター
9b 操作スイッチ
11 移動体保持部
12 水平回転軸A
13 垂直回転軸B
15 X方向
16 Y方向
17 Z方向
18 立位撮影台
19 臥位撮影台
22 ベース部
31 上下方向レール
32 上下方向移動台
33 上下方向移動プレート
34 左右方向レール
35 左右方向移動台
36 前後方向レール
37 前後方向移動台
40 ハンドル部
40a 非位置検出部材
40b 操作ハンドル
43 位置検出部
43a 上下方向位置検出部材
43b 左右方向位置検出部材
43c 重力方向保持手段
43d 位置検出部材取付部材
44 位置検出部回転軸
45 前後方向位置検出部材
46 被位置検出部材

Claims (7)

  1. 水平回転軸まわりに回動可能なベース部と、当該ベース部から平行移動が可能なハンドル部と、前記ベース部と前記ハンドル部との相対位置関係を検出する位置検出部を有する移動体の位置決め装置において、
    前記位置検出部は前記ベース部にとりつけられており、前記ベース部水平回転軸と平行に設けられた位置検出部回転軸まわりを重力方向保持手段と共に旋回し、前記位置検出部の位置検出方向が鉛直方向に対して一定に保持されており、
    前記ベース部と前記ハンドル部との相対位置関係を、前記位置検出部で検出することにより、ベース部がどのような回動角度にあってもハンドル部への操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができることを特徴とする移動体の位置決め装置。
  2. 水平回転軸まわりに回動可能なベース部と、当該ベース部から平行移動が可能なハンドル部と、前記ベース部と前記ハンドル部との相対位置関係を検出する位置検出部を有する移動体の位置決め装置において、
    前記位置検出部は前記ハンドル部にとりつけられており、前記ベース部水平回転軸と平行に設けられた位置検出部回転軸まわりを重力方向保持手段と共に旋回し、前記位置検出部の位置検出方向が鉛直方向に対して一定に保持されており、
    前記ベース部と前記ハンドル部との相対位置関係を、前記位置検出部で検出することにより、ベース部がどのような回動角度にあってもハンドル部への操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができることを特徴とする移動体の位置決め装置。
  3. ハンドル部は、弾性体により付勢され、操作力が加えられていない時は中立位置を保持し、操作力が加えられている時は、当該操作力に応じて、ベース部に対する位置が変化することを特徴とする、請求項1または2に記載の移動体の位置決め装置。
  4. ハンドル部に設けられた被位置検出部材は、前記位置検出部材回転軸を中心とする円弧形状になっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動体の位置決め装置。
  5. ハンドル部は、ベース部を基準として、任意の方向への平行移動のみが可能にされていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動体位置決め装置。
  6. 水平回転軸まわりに回動可能なベース部と、当該ベース部から平行移動が可能なハンドル部と、前記ハンドル部から前記ベース部への押圧力を検出する押圧力検出部を有する移動体の位置決め装置において、
    前記押圧力検出部は前記ベース部に取付けられており、前記ベース部水平回転軸と平行に設けられた押圧力検出部回転軸まわりを重力方向保持手段と共に旋回し、前記押圧力検出部の押圧力検出方向が鉛直方向に対して一定に保持されており、
    前記ハンドル部から前記ベース部への押圧力を、前記押圧力検出部で検出することにより、ベース部がどのような回動角度にあってもハンドル部への操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができることを特徴とする移動体の位置決め装置。
  7. 水平回転軸まわりに回動可能なベース部と、当該ベース部から平行移動が可能なハンドル部と、前記ハンドル部から前記ベース部への押圧力を検出する押圧力検出部を有する移動体の位置決め装置において、
    前記押圧力検出部は前記ハンドル部に取付けられており、前記ベース部水平回転軸と平行に設けられた押圧力検出部回転軸まわりを重力方向保持手段と共に旋回し、前記押圧力検出部の押圧力検出方向が鉛直方向に対して一定に保持されており、前記ハンドル部から前記ベース部への押圧力を、前記押圧力検出部で検出することにより、ベース部がどのような回動角度にあってもハンドル部への操作力入力方向と同一方向に移動体を移動させて移動体の位置決めができることを特徴とする移動体の位置決め装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101480118B1 (ko) * 2013-01-16 2015-01-13 한국유지관리 주식회사 이동로봇을 이용한 케이블 점검 시스템
JP2018058169A (ja) * 2016-10-06 2018-04-12 川崎重工業株式会社 ワーク搬送用エンドエフェクタ及びワーク搬送装置

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