JP2009255198A - パラレルメカニズム - Google Patents

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Abstract

【課題】暴走時に原点体が損傷するのを解消でき、しかも駆動アームの作動範囲を大きくできるパラレルメカニズムを提供する。
【解決手段】複数の駆動アーム14およびロッド15と、操作ヘッドを備えている回転型のパラレルメカニズムにおいて、駆動アームの外面に基準突起26を設け、駆動アームの通常動作範囲の外に臨むベースの外面に、原点復帰操作された駆動アームの基準突起26を受け止める原点体27を設ける。基準突起26を受け止めるストッパー32を原点体27と同心状に設け、駆動アームが暴走する状態において基準突起26をストッパー32で受け止めて、原点体27を保護できるようにする。また、ストッパーと原点体との間にストッパーの変形を吸収する緩衝隙間を確保して、ストッパーが基準突起で塑性変形されるとき、基準突起から加えられる駆動トルクが原点体に作用するのを防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば産業用ロボットとして使用されるパラレルメカニズム、なかでも操作ヘッドが複数対のアームユニットで支持してある回転型のパラレルメカニズムに関する。
この種のパラレルメカニズムの基本構造は、例えば特許文献1に公知である。そこでは、ベースと、ベースの下面に均等配置される3個のサーボモーターと、サーボモーターで駆動操作される3個のアームユニットと、3個のアームユニットで支持される操作ヘッドなどでパラレルメカニズムを構成している。必要に応じて、ベースと操作ヘッドとの間に伸縮しながら回転動力を伝動するボールスプライン軸が付加される。操作ヘッドの下面側には、処理対象を捕捉するハンドなどが設けてあり、操作ヘッドの動作空間の上方に先のベースフレームが配置してある。
各アームユニットは、サーボモーターで上下に旋回駆動される駆動アームと、駆動アームの旋回動作を操作ヘッドに伝えるロッドで構成してあり、ロッドは駆動アームおよび操作ヘッドに対してボール継手で連結してある。ボールスプライン軸は、伸縮自在に連結される駆動軸と受動軸とからなり、上下両端がユニバーサルジョイントを介して連結してある。各駆動アームの駆動方向と駆動量を変更することにより、操作ヘッドを所定の3次元空間内で自由に変位できる。この種のパラレルメカニズムは特許文献2にも見ることができる。
特開2001−277164号公報(段落番号0006〜7、図1) 特表2005−528993号公報(段落番号0019、図1)
この種のパラレルメカニズムにおいては、作業時間の経過や、メンテナンス時の駆動モーターや減速機の交換に伴なって、駆動モーターの旋回位置にずれを生じ、このずれによって誤差が生じる。このような誤差を修正するために原点復帰作業を行なう必要がある。制御盤の電源を再投入するなど、駆動モーターの位置情報が消失した場合にも、同様に原点復帰作業を行なう必要がある。原点復帰を行なう際には、駆動アームの通常動作範囲の外に原点ピンを設けておき、駆動アームに設けた基準ピンを原点ピンに接当させて原点復帰を行なうが、次のような問題を生じる。
何らかの原因でパラレルメカニズムが通常の使用範囲を越えて暴走するとき、駆動アームに設けた基準ピンが原点ピンに衝突して、原点ピンを破損することがある。駆動アームを旋回駆動する駆動モーター(サーボモーター)には減速比の大きな減速機が組み込まれており、そのため駆動アームの暴走を原点ピンで阻止する状態において、原点ピンに過大な力が掛かるからである。例えば、駆動モーターの減速機の出力トルクが300Nmであり、基準ピンのモーメントアームが80mmであるときには、原点ピンに3750Nもの大きな力が作用し原点ピンが変形する。このように、変形した原点ピンは交換する以外になく、少なからず手間とコストが掛かる。
原点ピンに先行して基準ピンを受け止めるストッパーを設けて、駆動アームの暴走を阻止すると、原点ピンの変形や破損を防止できる。しかし、その場合には駆動アームの可動範囲がストッパーを設けた分だけ小さくなるのを避けられない。また、駆動アームの可動範囲の限界位置にストッパーを設けると、駆動アームの可動範囲を大きくできるが、原点復帰作業時に、アームユニットやボールスプライン軸の連結部分が機械的に干渉するおそれがある。例えば、駆動アームとロッドの連結部分が大きく屈曲して、ロッドに設けたばねユニットと駆動アームとが機械的に干渉する。あるいは、ボールスプライン軸の受動軸とベース側のユニバーサルジョイントとが機械的に干渉する。
本発明の目的は、パラレルメカニズムが暴走するのをストッパーで阻止して原点ピンを保護でき、しかも機械的な干渉を避けながら駆動アームを適正に原点復帰できるパラレルメカニズムを提供することにある。
本発明のパラレルメカニズムは、操作ヘッドの作業領域の上方に配置されるベースと、ベースに配置される複数個の駆動モーターと、駆動モーターで上下に旋回駆動される駆動アームと、駆動アームの旋回動作を操作ヘッドに伝えるロッドと、駆動モーターの作動状態を制御する制御回路を有する。駆動アームの外面に基準突起が設けられ、駆動アームの通常動作範囲の外に臨むベースの外面に、原点復帰操作された駆動アームの基準突起を受け止める原点体を設ける。駆動アームが暴走する状態において基準突起を受け止めるストッパーを有する。ストッパーは原点体と同心状に設けられており、ストッパーと原点体との間に、ストッパーの変形を吸収する緩衝隙間が確保してある。
原点体はベースに固定したモーターブラケットに固定する。駆動アームの基端に設けたアームボスは、駆動モーターの出力軸に固定する。ストッパーは、モーターブラケットの側端外面に締結固定した端プレートに固定する。
原点体をモーターブラケットに締結固定する。ストッパーは、端プレートに設けた原点体と同心状のねじ穴にねじ込み装着する。
ストッパーは、外端に操作頭部を有し、内端にねじ軸を備えている筒基体と、筒基体の周面を被覆する緩衝筒とで構成する。
本発明のパラレルメカニズムでは、基準突起を受け止めるストッパーを原点体と同心状に設け、駆動アームが暴走する状態において基準突起をストッパーで受け止めて、原点体を保護できるようにした。また、ストッパーと原点体との間にストッパーの変形を吸収する緩衝隙間を確保することにより、ストッパーが基準突起で塑性変形されるとき、基準突起で加えられる駆動トルクが原点体に及ぶのを防止できるようにした。したがって、本発明のパラレルメカニズムによれば、パラレルメカニズムが暴走するのをストッパーで阻止して原点体を保護できる。また、ストッパーを原点体と同心状に配置するので、駆動アームの可動範囲をいたずらに狭めることもなく、駆動アームの可動範囲の限界位置の近傍にストッパーを配置でき、駆動アームや駆動軸が機械的に干渉するのを確実に防止しながら原点復帰を適切に行なえる。
原点体をモーターブラケットに固定し、駆動アームのアームボスを駆動モーターの出力軸に固定し、ストッパーをモーターブラケットに締結固定した端プレートに固定すると、原点体と基準突起とストッパーの位置関係をより厳密に規定できる。それは、厳密に位置決めされたモーターブラケットおよびアームボスに原点体および基準突起を固定することにより、原点体と基準突起の相対的な位置関係を高精度化できるからである。また、厳密に位置決めされたモーターブラケットに端プレートを固定して、端プレートに固定したストッパーと原点体と基準突起の位置関係を高精度化できるからである。このように、原点体と基準突起とストッパーの位置関係がより厳密に規定してあると、原点復帰を厳密に行なえるのはもちろん、暴走時に駆動アームが限界位置を越えて作動するのを阻止して、原点体をストッパーで確実に保護できる。
原点体をモーターブラケットに締結固定し、ストッパーを端プレートに設けた原点体と同心状のねじ穴にねじ込み装着すると、ストッパーが基準突起で塑性変形されるとき、ストッパーに作用するモーメントを端プレートで受け止めることができる。つまり、ストッパーに作用するモーメントが、原点体やモーターブラケットに作用するのを端プレートで遮断して、原点体が変形し、あるいは位置ずれするのを防止でき、したがって原点体による原点復帰を適正に行なえる。
操作頭部とねじ軸を備えている筒基体と、筒基体の周面を被覆する緩衝筒とでストッパーを構成すると、基準突起がストッパーに衝突するときの衝撃を緩衝筒で緩和吸収したのち、基準突起から加えられる駆動トルクを筒基体で受け止めることができる。したがって、暴走する駆動アームの衝撃荷重でストッパーが直接塑性変形するのを防いで、原点体がストッパーと同時に変形してしまうのを防止できる。
(実施例) 図1から図6は本発明に係るパラレルメカニズムを搬送ロボットに適用した実施例を示す。図2に示すように、パラレルメカニズムは、テーブルやコンベアーを跨ぐ状態で設置される高剛性の架台1を基体にして構成する。詳しくは、架台1の上壁に固定されるベース2と、ベース2の下面に配置される3個の駆動モーター3と、駆動モーター3で駆動される3個のアームユニット4と、各アームユニット4で支持される操作ヘッド5と、中央部に配置される駆動軸6などで構成する。ベース2は、操作ヘッド5の動作空間の上方に位置することになり、その上面には、駆動軸6を回転駆動するモーター7が設けてある。
ベース2の下面には3個のモーターブラケット10が均等な間隔をあけて設けてあり、これらのモーターブラケット10に駆動モーター3が組み付けてある。また、モーターブラケット10の側端外面には、四角枠状の端プレート11が締結固定してある。駆動モーター3はサーボモータと減速機とを一体に備えており、減速機で減速された往復旋回動力を出力する。さらにサーボモータに内蔵された回転エンコーダーによって、フィードバック信号を制御回路12へ出力する。駆動モーター3は、制御回路12からの指令信号によってその駆動方向と駆動量および駆動速度が制御される。3個の駆動モーター3は、その中心軸線が正三角形の各辺を構成する状態でベース2に配置してあり、先の正三角形の中心は駆動軸6の軸中心位置に一致させてある。
アームユニット4は、駆動モーター3で上下に旋回駆動される駆動アーム14と、駆動アーム14の旋回動作を操作ヘッド5に伝えるロッド15とで構成してある。駆動アーム14の基端にはアームボス16が固定してあり、このアームボス16が駆動モーター3の出力軸に固定してある。図3に示すようにロッド15は、平行に配置される一対のリンク棒17と、リンク棒17の上下端寄りに設けられて、両リンク棒17を引き寄せ付勢するばねユニット18とで構成してある。駆動アーム14および操作ヘッド5とロッド15とは、それぞれボール継手19で連結してある。このように、ボール継手19を介して連結されたアームユニット4によれば、駆動アーム14を駆動モーター3で上下に往復旋回操作することにより、操作ヘッド5を所定の3次元空間内で自由に変位できる。操作ヘッド5が3次元変位できる空間のうち、基準平面上の直径1040mm、高さ200mmの作動範囲が操作ヘッド5の作業領域となる。なお、対向するボール継手19のボール中心どうしを結ぶ線は、先の駆動モーター3の中心軸線と平行になっている。基準平面とは、搬送対象が載っているテーブルあるいはコンベアの上面を意味する。
操作ヘッド5は、三角形状の板状ブロックからなり、その中央部分に駆動軸6の回転動力を受け継ぐ操作軸21が回転自在に軸支してある。駆動軸6は、上半側の駆動スプライン軸22と、下半側の受動スプライン軸23とを備えたボールスプライン軸からなる。両スプライン軸22・23の上下端は、それぞれユニバーサルジョイント24を介して、モーター7の出力軸、および先の操作軸21に連結してある。操作軸21の下端のフランジ部分に、搬送対象を捕捉する捕捉体(図示していない)が装着される。
上記構成のパラレルメカニズムの原点復帰を行なうために、駆動アーム14の外面に丸軸状の基準ピン(基準突起)26を設けている。さらに、駆動アーム14の通常動作範囲の外に臨むベース2の外面に、原点復帰操作された駆動アーム14の基準ピン26を受け止める丸軸状の原点ピン(原点体)27を設けている。詳しくは、図1に示すようにアームボス16の周面に、基準ピン26をピン軸心が放射方向に沿う状態で固定し、モーターブラケット10の側端面に、原点ピン27をピン軸心が駆動モーター3の中心軸線と平行になる状態で固定している。図5に示すように原点ピン27は、その基端部に研削仕上げされた軸基部28を備えており、軸基部28に連続するねじ軸にナット29をねじ込むことにより、モーターブラケット10に締結固定される。
このように、原点ピン27を基準ピン26の旋回軌跡と交差する状態で配置することにより、駆動アーム14を原点位置へ復帰操作したとき、基準ピン26を原点ピン27で受け止めて、それ以上駆動アーム14が旋回移動するのを阻止して原点位置を特定できる。なお、先に説明した駆動アーム14の通常動作範囲とは、操作ヘッド5が規定された作業領域を変位するときの駆動アーム14の動作範囲を意味している。この実施例では、駆動アーム14が通常動作範囲を越えて上方へ旋回移動する側に原点ピン27を設けるようにした。
何らかの原因でパラレルメカニズムが通常の使用範囲を越えて暴走する場合に備えて、暴走を阻止するためのストッパー32をベース2の側に設ける。ストッパー32は、駆動アーム14の可動範囲を狭めない位置であって、駆動アーム14の可動範囲の限界位置の近傍に設けることが望ましい。こうした、相反する要求を満足しながら、暴走時に原点ピン27をストッパー32で確実に保護するために、ストッパー32を原点ピン27と同心状に設けるようにした。
図5および図6に示すように、ストッパー32は、外端に六角形の操作頭部35を有し、内端にねじ軸36を備えた丸筒状の筒基体33と、筒基体33の筒壁周面を被覆するウレタンゴム製の緩衝筒34とで構成する。端プレート11には、原点ピン27と同心状のねじ穴37が形成してある。したがって、先のねじ軸36をねじ穴37にねじ込み装着することにより、ストッパー32を原点ピン27と同心状に配置できる。筒基体33の筒内径は、原点ピン27の直径寸法より大きく設定してあり、これにより、ストッパー32と原点ピン27との間に緩衝隙間Eが確保してある(図5参照)。緩衝隙間Eは、ストッパー32の強度に対応して0.5〜4mmの範囲内で選定するとよい。緩衝隙間Eを設ける意味は後述する。駆動アーム14は下方へも旋回移動するので、下方旋回時の暴走を阻止するストッパーピン38を、基準ピン26と対向するアームボス16の周面に設けている(図1参照)。
以上のように構成したパラレルメカニズムは、後述する要領で原点復帰作業を行なうが、原点復帰を行なう直前の操作ヘッド5の位置が不適切であると、原点復帰作業を行なうことで機械的な干渉を起こすおそれがある。例えば、操作ヘッド5が規定された作業領域から上方へ遠く離れた位置にある状態で原点復帰作業を行なうと、例えば受動スプライン軸22の上端がユニバーサルジョイント24に干渉してしまう。こうした不具合を防ぐために、駆動アーム14のすべてを初期位置に変位操作してから、原点復帰作業を行なう。また、駆動アーム14を初期位置へ確実に変位操作するために、一対の合マーク40・41をモーターブラケット10の側端面と、アームボス16の側端面とに設けている。
合マーク40・41はラベルを貼り付けて形成でき、あるいは刻印部分に塗料を塗布して形成できる。3個の駆動アーム14を個別に作動させて、図2に示すように全ての駆動アーム14の合マーク41をモーターブラケット10に設けた合マーク40に一致させた状態では、操作ヘッド5をベース2から充分に離れた位置に位置させることができる。多くの場合は、操作ヘッド5が規定された作業領域の範囲内に位置する状態を初期位置とする。
原点復帰作業は、以下の手順に従って行なう。まず、ストッパー32を端プレート11から取り外して、原点ピン27を基準ピン26の移動軌跡に露出させる。次に、先に説明した要領で駆動アーム14のすべてを原点復帰前の初期位置に変位操作する(第1過程)。次に図1および図4に示すように、駆動アーム14の任意のひとつを初期位置から原点復帰操作して、基準ピン26を原点ピン27に接当させる。この状態で、駆動モーター3からフィードバックされる位置信号を制御回路12で受け取って駆動アーム14の原点位置を特定する(第2過程)。この後、原点復帰操作された駆動アーム14を初期位置へ戻す(第3過程)。ふたつめの駆動アーム14について、上記の第2過程と前記第3過程を行なって、ふたつめの駆動アーム14の原点位置を特定する。残る駆動アーム14について、第2過程と第3過程を行なって、最後の駆動アーム14の原点位置を特定することにより、パラレルメカニズムの原点復帰作業を完了できる。最後に、ストッパー32を端プレート11にねじ込み装着して、原点ピン27の軸部の周囲をストッパー32で覆う。
なお、基準ピン26を原点ピン27に接当する第2過程においては、原点ピン27が損傷し、あるいは駆動モーター3に過酷な負荷が掛かるのを避けるために、駆動モーター3の駆動状態を制御回路12で次のように制御する。駆動アーム14を原点復帰操作して基準ピン26が原点ピン27に接当する状態において、駆動モーター3の出力トルクが100%である状態から、100%を越えて設定値に達したことを制御回路12で判定して駆動モーター3を停止させる。同時に駆動モーター3からフィードバックされる位置信号に基づき制御回路12で原点位置を特定する。この後、原点復帰操作された駆動アーム14を初期位置へ戻す。駆動モーター3の出力トルクとは、減速機の出力軸部分での出力トルクを意味する。また、前記設定値は、例えば駆動モーター3の定格トルクを100%とするとき、出力トルクが15%に達した状態とする。
本実施例では、駆動モーター3の出力トルクが定格の15%に達した時点を閾値としたが、その必要はない。要は、基準ピン26および原点ピン27の機械的な強度との関係で、両ピン26・27が塑性変形しないことと、駆動モーター3に過負荷が作用しないことを満たす値であれば、先の閾値は一定の範囲内で選択することができる。
落雷などの不慮の要因によりパラレルメカニズムが暴走することがありうる。こうした場合には、駆動アーム14が通常の動作範囲を越えて、原点ピン27へ向かって旋回移動することがある。しかし、ストッパー32を原点ピン27と同心状に設けているので、基準ピン26はストッパー32で受け止められ、緩衝筒34によって衝突衝撃が吸収される。基準ピン26は、緩衝筒34を弾性変形させた後にも原点ピン27へ向かって旋回駆動され、ストッパー32に大きな外力を加え続ける。
こうした場合には駆動モーター3は過負荷状態に陥り、過負荷を検知した時点で自動停止する。しかし、自動停止するまでの間に、筒基体33の筒壁に弾性変形限度を越える力が作用し、ついには筒壁が塑性変形して変形壁の内面が原点ピン27で受け止められ、その間に駆動モーター3が自動停止する。つまり、ストッパー32と原点ピン27との間に緩衝隙間Eを確保しておくことにより、ストッパー32が塑性変形するまでの時間を稼いで、基準ピン26から加えられる駆動トルクが原点ピン27に及ぶのを阻止し保護できる。したがって、ストッパー32を端プレート11から取り外してやると、原点ピン27によって原点復帰作業を行なうことができる。なお、破損したストッパー32は廃棄し、新規なストッパー32と交換する。原点ピン27を丸軸状に形成し、ストッパー32を丸筒状に形成すると、原点ピン27およびストッパー32の装着姿勢を考慮することなくモーターブラケット10および端プレート11に締結すればよく、その分だけ組立の手間を軽減できる。
上記の実施例では、筒基体33の筒壁外面に装着される緩衝筒34をウレタンゴムで形成したが、その必要はなく、ウレタンゴム以外の天然ゴムや合成ゴムで緩衝筒34を形成することができる。剛性に富む樹脂材で緩衝筒34を形成してもよい。緩衝筒34は筒基体33より軟らかい銅などの軟質金属で形成することができる。必要があれば、緩衝筒34の外面に金属製の筒体を装着することができる。ストッパー32は丸筒で形成する以外に、多角形筒や楕円筒で形成することができる。ストッパー32は筒状に形成する必要はない。ストッパー32は緩衝筒34を省略して筒基体33のみで形成することができる。
上記の実施例以外に、基準ピン26はアームボス16に設ける必要はなく、駆動アーム14の任意位置に設けることができる。基準ピン26は丸軸である必要はなく、断面が多角形状あるいは楕円状の軸体であってもよい。同様に、原点ピン27は駆動アーム14の旋回軌跡に臨むベース2の外面に設けることができる。駆動モーター3、および駆動アーム14の配置個数は3個以上であってもよい。パラレルメカニズムは、駆動軸6を省略した状態で使用することができる。
暴走時に基準ピンをストッパーで受け止めた状態の要部正面図である。 駆動アームを原点復帰前の初期位置に作動させた状態の正面図である。 パラレルメカニズムの平面図である。 原点復帰時のパラレルメカニズムの正面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 ストッパーを端プレートから分離した状態の斜視図である。
符号の説明
2 ベース
3 駆動モーター
5 操作ヘッド
10 モーターブラケット
11 端プレート
12 制御回路
14 駆動アーム
15 ロッド
16 アームボス
26 基準突起(基準ピン)
27 原点体(原点ピン)
32 ストッパー
33 筒基体
34 緩衝筒
35 操作頭部
36 ねじ軸
37 ねじ穴

Claims (4)

  1. 操作ヘッドの作業領域の上方に配置されるベースと、前記ベースに配置される複数個の駆動モーターと、前記駆動モーターで上下に旋回駆動される駆動アームと、前記駆動アームの旋回動作を前記操作ヘッドに伝えるロッドと、前記駆動モーターの作動状態を制御する制御回路を有するパラレルメカニズムであって、
    前記駆動アームの外面に基準突起が設けられ、前記駆動アームの通常動作範囲の外に臨む前記ベースの外面に、原点復帰操作された前記駆動アームの前記基準突起を受け止める原点体が設けられており、
    駆動アームが暴走する状態において前記基準突起を受け止めるストッパーが、前記原点体と同心状に設けられており、前記ストッパーと前記原点体との間に、前記ストッパーの変形を吸収する緩衝隙間が確保してあるパラレルメカニズム。
  2. 前記原点体が前記ベースに固定したモーターブラケットに固定されており、
    前記駆動アームの基端に設けたアームボスが、前記駆動モーターの出力軸に固定されており、
    前記ストッパーが、モーターブラケットの側端外面に締結固定した端プレートに固定してある請求項1記載のパラレルメカニズム。
  3. 前記原点体が前記モーターブラケットに締結固定されており、
    前記ストッパーが、前記端プレートに設けた前記原点体と同心状のねじ穴にねじ込み装着してある請求項2記載のパラレルメカニズム。
  4. 前記ストッパーが、外端に操作頭部を有し、内端にねじ軸を備えている筒基体と、前記筒基体の周面を被覆する緩衝筒とで構成してある請求項1から3のいずれかに記載のパラレルメカニズム。
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