JP2009255041A - ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産効率を向上させ、原料収率を向上させることが可能なハニカム構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】成形原料を押出成形して、流体の流路となる一方の端面1から他方の端面2まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体100を形成し、ハニカム成形体100に、複数の部分セグメント3を区画形成するように、セルの延びる方向に沿って延びる複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体120を形成し、部分セグメントの集合体120の、隣接する各部分セグメント3間に、隣接する各部分セグメント間の空間全体を埋めるように緩衝部5を形成してハニカム構造体130を得るハニカム構造体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハニカム構造体の製造方法に関し、さらに詳しくは、生産効率を向上させ、原料収率を向上させることが可能なハニカム構造体の製造方法に関する。
化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体、又はフィルタとして、耐熱性、耐食性に優れるセラミック製のハニカム構造体が採用されている。特に、近時では、ハニカム構造体は、両端面のセル開口部を交互に目封止して目封止ハニカム構造体とし、ディーゼル機関等から排出される粒子状物質(PM:パティキュレートマター)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)として盛んに用いられている。そして、高温、腐食性ガス雰囲気下で使用されるハニカム構造体の材料として、耐熱性、化学的安定性に優れた、炭化珪素(SiC)、コージェライト、チタン酸アルミニウム(AT)等が好適に用いられている。
炭化珪素は、熱膨張率が比較的大きいため、炭化珪素を骨材として形成されるハニカム構造体は、大きなものを形成すると使用時に熱衝撃により欠陥が生じることがある。また、捕集した粒子状物質を燃焼除去する際の熱衝撃により欠陥が生じることがある。そのため、炭化珪素を骨材として形成されるハニカム構造体については、所定の大きさ以上のものを製造する場合、通常、複数の小さな目封止ハニカム構造体のセグメントを作製し、それらセグメントを接合して、一つの大きい接合体を作製し、その外周を粗加工、研削して円筒状等の所望の形状の目封止ハニカム構造体としている(特許文献1参照)。尚、セグメントの接合は接合材を用いて行い、所定のセグメントの側面に接合材を塗布して、複数のセグメントをその側面同士で接合している。
特開2003−291054号公報
このような方法を用いて、所望の形状のハニカム構造体を作製する場合、通常、複数の直方体のセグメントを接合して、1つの大きな直方体の接合体を作製した後に、略所望の形状にするために外周を粗加工し、更に精度よく所望の形状とするために研削して、所望の形状のハニカム構造体にする必要があったため、外周の粗加工工程、研削工程等の余分な工程を必要とし、また、外周が粗加工、研削されるために、原料収率も低いものとなるという問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、生産効率を向上させ、原料収率を向上させることが可能なハニカム構造体の製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明は、以下のハニカム構造体の製造方法を提供する。
[1] 成形原料を押出成形して、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体を形成し、前記ハニカム成形体に、複数の部分セグメントを区画形成するように、セルの延びる方向に沿って延びる複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成し、前記部分セグメントの集合体の隣接する各部分セグメント間に、前記隣接する各部分セグメント間の空間全体を埋めるように緩衝部を形成してハニカム構造体を得るハニカム構造体の製造方法。
[2] 前記ハニカム成形体に、複数の部分セグメントを区画形成するように、一方の端面から他方の端面側に向かって、セルの延びる方向に沿って延びる複数の切れ込み、を形成して、部分セグメントの集合体を形成する[1]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[3] 前記ハニカム成形体に、他方の端面まで到達する切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成する[2]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[4] 前記ハニカム成形体に、他方の端面側を切らずに残した切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成し、前記部分セグメントの集合体の、各部分セグメント間に緩衝部を形成し、前記切れ込みが形成されずに残された他方の端面側を、切断面が前記一方の端面に平行になるように切り落として、一方の端面から他方の端面まで到達する切れ込みに緩衝部が形成されたハニカム構造体を得る[2]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[5] 前記ハニカム成形体に、他方の端面側を切らずに残した切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成する[2]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[6] 前記ハニカム成形体に、最外周部分を切らずに残して、複数の部分セグメントを区画形成するように、一方の端面から他方の端面側に向かってセルの延びる方向に沿って延びる複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成する[1]〜[5]のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
[7] 前記ハニカム成形体に、両端部を切らずに残して中心軸方向における中央部分に複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成し、前記部分セグメントの集合体の、各部分セグメント間に緩衝部を形成し、前記切れ込みが形成されずに残された両端部を、切断面が前記一方の端面に平行になるように切り落として、一方の端面から他方の端面まで到達する切れ込みに緩衝部が形成されたハニカム構造体を得る[1]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[8] 前記ハニカム成形体に、両端部を切らずに残して中心軸方向における中央部分に複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成する[1]に記載のハニカム構造体の製造方法。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法により得られたハニカム構造体。
[10] 熱膨張係数が1×10−6/℃以上である[9]に記載のハニカム構造体。
[11] 一方の端面における所定のセルの開口部と、他方の端面における残余のセルの開口部に目封止が施された[9]又は[10]に記載のハニカム構造体。
本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、1つのハニカム成形体を押出成形し、それに、部分セグメントを区画形成するように切れ込みを形成し、各部分セグメント間に、切れ込み全体(隣接する各部分セグメント間の空間全体)を埋めるように緩衝部を形成してハニカム構造体を作製するため、外周の粗加工を必要としないことより、生産効率を向上させ、原料収率を大幅に向上させることができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
(1)ハニカム構造体の製造方法の一の実施形態:
本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態は、図1に示すように、成形原料を押出成形して、流体の流路となる一方の端面1から他方の端面2まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体100を形成し、ハニカム成形体に、複数の部分セグメント3を区画形成するように、セルの延びる方向に沿って延びる複数の切れ込み4を形成して、部分セグメント3の集合体120を形成し、部分セグメントの集合体120の、隣接する各部分セグメント3間に緩衝部5を形成して、一方の端面1から他方の端面2まで到達する切れ込みに緩衝部が形成されたハニカム構造体130を得るものである。ここで、「部分セグメント」とは、1つのハニカム成形体に中心軸に平行な切れ込みを入れることにより区画形成されたセグメントであり、各部分セグメントがそれぞれ分離された状態になっているものと、一方の端面側には切れ込みが形成され、他方の端面側には切れ込みが形成されずに残った部分があることにより各部分セグメントが他方の端面側で繋がった状態になっているものと、両端部を切らずに残して中心軸方向における中央部分に複数の切れ込みを形成することにより各部分セグメントが両端部(両端面側)で繋がった状態になっているものとを含む。図1は、本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した斜視図である。また、図1に示すように、本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、ハニカム成形体100の一方の端面1における所定のセルの開口部と、他方の端面2における残余のセルの開口部に、目封止を施して、目封止ハニカム成形体110を形成し、目封止ハニカム成形体110に切れ込みを形成して部分セグメントの集合体とすることが好ましい。また、得られるハニカム構造体130は最終的には焼成され、多孔質になっていることが好ましいが、切れ込み4を形成する前に、ハニカム成形体100を焼成してもよいし、切れ込み4を形成した後にハニカム成形体100を焼成してもよい。また、切れ込み4を形成する前に、ハニカム成形体100を焼成する場合、目封止ハニカム成形体110を焼成してもよいし、ハニカム成形体100を焼成した後に目封止を施し、その後、目封止部分を焼成するために再度それを焼成してもよい。
炭化珪素のような熱膨張率の高い材質で、大きな円筒形状のハニカム構造体を作製する場合、通常、高温時の熱衝撃による破損を防止するため、直方体のセグメント作製し、それを接合して大きな直方体形状の接合体を作製した後に、外周をビーズソー等の装置を用いた粗加工、及びカム研削盤等の装置を用いた研削(研削加工)を行うことにより円筒形状のハニカム構造体にする必要があった。そのため、外周部の粗加工工程等の余分な工程を必要とし、また、外周が粗加工されるために、原料収率も高いものではなかった。これに対し、本実施形態のハニカム構造体の製造方法は、所望の大きさの円筒形状のハニカム成形体を作製するため、直方体のセグメントを接合する工程及び外周部を粗加工する工程が無いことにより、生産効率が高く、原料収率も高いものである。ここで、「粗加工」とは、直方体等の形状の接合体を、その外周を削って所望の形状に近い形状に加工することをいう。また、「研削」とは、粗加工した接合体の外周を更に削って、所望の形状及び所望の表面の滑らかさに精度良く仕上げることをいう。以下、工程毎に説明する。
(1−1)ハニカム成形体の作製;
まず、セラミック原料にバインダ、界面活性剤、造孔材、水等を添加して成形原料とする。セラミック原料としては、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、鉄−クロム−アルミニウム系合金からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、炭化珪素又は珪素−炭化珪素系複合材料が好ましい。珪素−炭化珪素系複合材料とする場合、炭化珪素粉末及び金属珪素粉末を混合したものをセラミック原料とする。
バインダとしては、メチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。これらの中でも、メチルセルロースとヒドロキシプロポキシルセルロースとを併用することが好ましい。バインダの含有量は、成形原料全体に対して1〜20質量%であることが好ましい。
水の含有量は、成形原料全体に対して18〜45質量%であることが好ましい。
界面活性剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を用いることができる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。界面活性剤の含有量は、成形原料全体に対して5質量%以下であることが好ましい。
造孔材としては、焼成後に気孔となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、澱粉、発泡樹脂、吸水性樹脂、シリカゲル等を挙げることができる。造孔材の含有量は、成形原料全体に対して0〜15質量%であることが好ましい。
次に、成形原料を混練して坏土を形成する。成形原料を混練して坏土を形成する方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。
次に、坏土を成形してハニカム成形体を形成する。坏土を成形してハニカム成形体を形成する方法は特に制限されず、押出成形、射出成形等の従来公知の成形法を用いることができる。所望のセル形状、隔壁厚さ、セル密度を有する口金を用いて押出成形してハニカム成形体を形成する方法等を好適例として挙げることができる。口金の材質としては、摩耗し難い超硬合金が好ましい。ハニカム成形体200の形状としては、隔壁が均一な厚さであってもよいし、後の工程で切れ込みを形成する部分を肉厚に形成してもよい。例えば、図1に示すハニカム成形体100は、隔壁よりも肉厚の肉厚部6が、切れ込みを形成する部分に設けられている。この場合、この肉厚部6を削ることにより切れ込みを形成することが好ましい。
得られた成形体について、焼成前に乾燥を行うことが好ましい。乾燥の方法は特に限定されず、例えば、マイクロ波加熱乾燥、高周波誘電加熱乾燥等の電磁波加熱方式と、熱風乾燥、過熱水蒸気乾燥等の外部加熱方式とを挙げることができる。これらの中でも、成形体全体を迅速かつ均一に、クラックが生じないように乾燥することができる点で、電磁波加熱方式で一定量の水分を乾燥させた後、残りの水分を外部加熱方式により乾燥させることが好ましい。乾燥の条件として、電磁波加熱方式にて、乾燥前の水分量に対して、30〜90質量%の水分を除いた後、外部加熱方式にて、3質量%以下の水分にすることが好ましい。電磁波加熱方式としては、誘電加熱乾燥が好ましく、外部加熱方式としては、熱風乾燥が好ましい。
次に、ハニカム成形体の中心軸方向長さが、所望の長さではない場合は、両端面(両端部)を切断して所望の長さとすることが好ましい。切断方法は特に限定されないが、丸鋸切断機等を用いる方法を挙げることができる。
次に、ハニカム成形体の一方の端面における所定のセルの開口部と、他方の端面における残余のセルの開口部に、目封止を施して、目封止ハニカム成形体110を形成することが好ましい。目封止ハニカム成形体を形成した場合は、得られるハニカム構造体が目封止ハニカム構造体となる。目封止を施す方法は、特に限定されないが、例えば、以下の方法を挙げることができる。ハニカム成形体の一方の端面にシートを貼り付けた後、当該シートの目封止をしようとするセルに対応した位置に穴を開ける。そして、目封止の構成材料をスラリー化した目封止用スラリーに、ハニカム成形体の当該シートを貼り付けた端面を浸漬し、シートに開けた孔を通じて、目封止しようとするセルの開口端部内に目封止用スラリーを充填する。そして、ハニカム成形体の他方の端面については、一方の端面において目封止を施さなかったセルについて、上記一方の端面に目封止を施した方法と同様の方法で目封止を施す(目封止スラリーを充填する)。目封止の構成材料としては、ハニカム成形体の材料と同じものを用いることが好ましい。
次に、ハニカム成形体100(目封止ハニカム成形体110)を焼成することが好ましい。焼成の前に、バインダ等を除去するため、仮焼成を行うことが好ましい。仮焼成は大気雰囲気において、400〜500℃で、0.5〜20時間行うことが好ましい。仮焼成及び焼成の方法は特に限定されず、電気炉、ガス炉等を用いて焼成することができる。焼成条件は、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気において、1300〜1500℃で、1〜20時間加熱することが好ましい。尚、上記のように、焼成は、部分セグメントの集合体120を形成した後に行ってもよい。
(1−2)部分セグメントの集合体の作製;
本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、ハニカム成形体100(目封止ハニカム成形体110)に、複数の部分セグメント3を区画形成するように、一方の端面1から他方の端面2側に向かってセルの延びる方向に沿って(中心軸に平行に)延びる複数の切れ込み4、を形成することにより、図1に示すような、部分セグメントの集合体120を得るものである。ここで、「一方の端面1から他方の端面2側に向かってセルの延びる方向に沿って(中心軸に平行に)延びる複数の切れ込み4」というときは、切れ込み4が形成された状態、すなわちハニカム成形体100における切れ込み4の配置を示し、セルの延びる方向に沿って(中心軸方向に)延びる切れ込み4が少なくとも一方の端面1側には形成されている(一方の端面1が切られた状態になっている)ことを意味する。従って、切れ込み4を形成する操作として、一方の端面1側に切れ込み形成装置を当接させて、他方の端面2の方向に向かって切っていくということを意味するわけではない。従って、切れ込み4を形成する操作においては、一方の端面1側から切り始めてもよいし、側面から切り始めてもよいし、他の方向から切り始めてもよい。また、切れ込み4は、セルの延びる方向に沿って形成するが、本実施形態のハニカム構造体の製造方法のように、セルがハニカム構造体(ハニカム成形体)の中心軸に平行に延びるように形成されている場合は、切れ込み4も中心軸に平行に延びるように形成されることになる。また、セルが、ハニカム構造体の中心軸に対して平行でない場合は、切れ込み4はハニカム構造体の中心軸とは関係なく、セルの延びる方向に沿って形成されることになる。本明細書においては、セルが中心軸に平行に延びるように形成されているハニカム構造体について説明するが、このような態様に限定されるものではない。本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、ハニカム成形体100(目封止ハニカム成形体110)に、一方の端面1から他方の端面2まで到達する切れ込み4を形成して、部分セグメントの集合体を形成しており、各部分セグメントはそれぞれ分離した状態となる。この場合、各部分セグメントが、ばらばらの状態になってもよいが、図4A、図4Bに示すように、目封止ハニカム成形体110の両端面1,2の各部分セグメントに対応する部分22をそれぞれ把持する把持具21で、目封止ハニカム成形体110の両端面1,2を把持し、目封止ハニカム成形体110に、他方の端面2まで到達する切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成することが好ましい。これにより、目封止ハニカム成形体110に、一方の端面1から他方の端面2まで到達する切れ込み4を形成した後も、各部分セグメントが、把持具21により固定されているため、ばらばらにならず、このままの状態で、次の緩衝部を容易に形成することができ、生産効率を向上させることができる。図4Aは、目封止ハニカム成形体110の両端面1,2を把持具21で把持した状態を模式的に示す側面図である。図4Bは、一方の端面1における把持具21が当接する部分23を表した、一方の端面1側からみた目封止ハニカム成形体110を模式的に示す平面図である。
図1に示す部分セグメントの集合体120に形成されるような、一方の端面1において、直線状であり且つ切れ込み4の両端部(一方の端面1における切れ込み4の両先端部分)が、ともに最外周部分に到達している構造の切れ込み4を形成する場合、円盤状マルチ砥石、マルチブレードソー、マルチワイヤーソー等の切れ込み形成装置を用いることが好ましい。円盤状マルチ砥石は、複数枚の円盤状の砥石を、ハニカム成形体100(目封止ハニカム成形体110)の外周部の横に、それぞれが平行になるように並べ、それぞれを回転させながら、ハニカム成形体100(目封止ハニカム成形体110)の一方の端面1に平行に移動させてハニカム焼成体を切れ込み加工するものであり、例えば、ELB社製、商品名:高速平面研削盤を用いることができる。また、マルチブレードソーは、複数本の棒状(又は板状)の砥石を、一方の端面1の上に、それぞれが平行になるように並べ、それぞれを一方の端面1に平行に往復運動させながら、一方の端面1から他方の端面2の方向に向かってハニカム成形体100(目封止ハニカム成形体110)に切れ込みを形成するものであり、例えば、野村製作所社製、商品名:ブレードソーを用いることができる。また、マルチワイヤーソーは、複数本のワイヤー状の砥石を、一方の端面1の上に、それぞれが平行になるように並べ、それぞれを一方の端面1に平行に往復運動、又は一方向に連続移動させながら、一方の端面1から他方の端面2の方向に向かってハニカム成形体100(目封止ハニカム成形体110)に切れ込みを形成するものであり、例えば、タカトリ社製、商品名:マルチワイヤーソーを用いることができる。また、切り込み4の切り込み面上には、隔壁が多少あってもよいし、なくてもよい。
部分セグメント3の大きさは、中心軸方向に直交する断面の面積が3〜16cmであることが好ましく、7〜13cmであることが更に好ましい。3cmより小さいと、ハニカム構造体にガスが流通するときの圧力損失が大きくなることがあり、16cmより大きいと、部分セグメント3の破損防止効果が小さくなることがある。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、図1に示すように、ハニカム成形体100(目封止ハニカム成形体110)の肉厚部6に切れ込み4を形成している。このように、ハニカム成形体に肉厚部を形成し、その肉厚部に切れ込みを入れることが好ましいが、肉厚部を形成せずに、隔壁を切断するように切れ込みを形成することも好ましい態様である。例えば、図15Aに示すように、1列のセル62を形成する隔壁61をその1列のセル62に沿って切るように切れ込み4を形成してもよい。また、図15Bに示すように、2列のセル62を形成する隔壁61をその2列のセル62に沿って切るように切れ込み4を形成してもよい。また、図15Cに示すように、セル62を形成する隔壁61をジグザグに切るように切れ込み4を形成してもよい。図16Aに示すように、隔壁61の交点を繋ぐ直線に沿って隔壁を切るように切れ込み4を形成してもよい。また、図16Bに示すように、幅を広く形成した1列のセル62を形成する隔壁61をその1列のセル62に沿って切るように切れ込み4を形成してもよい。図15A〜15C及び図16A,16Bは、それぞれ本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体に切れ込みを入れるときの隔壁61の切り方を模式的に示す、ハニカム成形体の一方の端面の一部を拡大した平面図である。尚、図15A〜15C及び図16A,16Bにおいては、目封止をしていないハニカム成形体を表しているが、目封止を施した目封止ハニカム構造体に切れ込みを形成する場合も同様の隔壁の切り方をすることが好ましい。
(1−3)ハニカム構造体の作製;
部分セグメントの集合体120の隣接する各部分セグメント間に、隣接する各部分セグメント間の空間全体を埋める(満たす)ように緩衝部5を形成してハニカム構造体130を得る。緩衝部5は、隣接する部分セグメントの、互いに対向する接合面全体に配設される。ここで、「隣接する各部分セグメント間の空間全体(切れ込み全体)を埋めるように緩衝部5を形成する」とは、緩衝部によって隣接する各部分セグメント間の空間全体(切れ込み全体)を満たすことであり、隣接する各部分セグメント間に、空間領域が存在しない状態をいう。また、「空間領域が存在しない」というときは、細かい気泡等が存在してもよいが、大きな空間(空間領域)が存在しないことを意味し、大きな空間とは、切れ込みの厚さ方向に直交する断面における最大長さが5mmを超える空間をいう。「最大長さ」とは、当該断面において、その空間の最も長くなる方向における長さである。例えば、長方形の場合は対角線の長さであり、楕円形の場合は長径の長さである。換言すれば、本実施形態のハニカム構造体の製造方法は、緩衝部5が切れ込み全体を埋めることにより、切れ込みによる空間内に、切れ込みの厚さ方向に直交する断面における最大長さが5mmを超える空間が、存在しないようにするのである。緩衝部5は、各部分セグメントが熱膨張、熱収縮したときに、体積変化分を緩衝させる(吸収する)役割を果たすとともに、各部分セグメントを接合する役割を果たす。従って、「隣接する各部分セグメント間に緩衝部5を形成する」は、「隣接する各部分セグメントを緩衝部5を介して接合する」ということもできる。また、緩衝部5は、隣接する各部分セグメント間に充填材を充填して形成されることより「隣接する各部分セグメント間の隙間、すなわち空間(切れ込み)に充填材を充填して緩衝部を形成する」ということもできる。緩衝部5を形成する方法としては、図4Aに示すようにハニカム成形体100を把持具21で把持した状態の場合、切れ込みを形成した後も把持具21により切れ込み部分が一定の厚さで保持されているため、充填材を水等の分散媒に分散させてスラリー状にしたものを、その切れ込み内に充填する方法が挙げられる。このとき、把持具21により保持された切れ込み部分の厚さが緩衝部5の厚さとなる。スラリーを切れ込み内に充填する際には、把持具で固定された部分セグメントの集合体120を、密閉容器に入れ、外周からスラリーが漏れないようにテープ等を外周に巻き付けることが好ましい。部分セグメントの集合体120が大型の場合、複数個所からスラリーを充填することにより、高圧をかけずに充填することができる。部分セグメントの集合体120の外周に巻きつけるテープの材質としては、ポリエステル等の透水しない材質を挙げることができる。この場合、部分セグメントの集合体120を静止させた状態でスラリーを充填しようとすると、部分セグメントの集合体120が多孔質である場合には、分散媒が隔壁に吸収されてスラリーが切れ込み4内に均一に広がらないことがあり、緩衝部が切れ込み全体を埋めた状態を作り難くなることがある。そのため、そのような場合には、部分セグメントの集合体120を振動装置により振動させながら、スラリーを圧入することが好ましい。振動装置としては、例えば、旭製作所社製、商品名:小型振動試験機等を使用することができる。また、スラリーを、より容易に切れ込み内に均一に浸入させる(緩衝部が切れ込み全体を埋め易くする)ために、切れ込みの内壁(部分セグメントの外周壁)を撥水処理することが好ましい。撥水処理としては、SiC粒子を含むスラリーを噴霧する方法等を挙げることができる。スラリーを切れ込み内に圧入した後には、100℃以上で乾燥を行うことが好ましい。
更に、把持具21を用いた場合に、緩衝部5を形成する方法としては、充填材をテープ状に成形し、複数のテープ状の充填材を切れ込み内に充填し、その後、加熱処理をすることにより緩衝部5とする方法を挙げることができる。充填材をテープ状に成形する方法は特に限定されず、例えば、充填材、バインダ、界面活性剤、水等を混合して成形原料とし、テープ成形の方法でテープ状に成形する方法を挙げることができる。また、緩衝部5を形成する方法としては、粉末状の充填材を、切れ込み内に充填し、その後、上下部にセメント、接着剤等で封止する処理をすることにより緩衝部5とする方法を挙げることができる。粉末状の充填材は、タッピングにより切れ込みに充填することができる。
また、把持具21を用いない場合に、緩衝部5を形成する方法としては、充填材を水等の分散媒に分散させてスラリー状にしたものを、各部分セグメントの接合面に塗布し、又は上記テープ状の充填材を接合面に貼り付け、その後、各セグメントを接合させる方法が挙げられる。
充填材としては、無機繊維、コロイダルシリカ、粘土、SiC粒子、有機バインダ、発泡樹脂、分散剤に水を加えて混練したスラリー等を挙げることができる。充填材をテープ状に成形して切れ込み内に挿入する場合、充填材としは、熱処理で発泡する材料を用い、充填材を切れ込み内に挿入した後に、部分セグメントの集合体を加熱することが好ましい。熱処理で発泡する材料としては、ウレタン樹脂等を挙げることができる。
(1−4)外周コート処理;
ハニカム構造体を形成した後に、外周コート処理を行うことが好ましい。外周コート処理を行うことにより、ハニカム外周部の凹凸の精度向上の利点がある。外周コート処理としては、外周コート材をハニカム構造体の外周に塗布して、乾燥させる方法を挙げることができる。外周コート材としては、無機繊維、コロイダルシリカ、粘土、SiC粒子、有機バインダ、発泡樹脂、分散剤、水等を混合したもの等を用いることができる。また、外周コート材を塗布する方法は、特に限定されず、ハニカム構造体をろくろ上で回転させながらゴムへら等でコーティングする方法等を挙げることができる。
(2)ハニカム構造体:
本実施形態のハニカム構造体の製造方法により得られる本発明のハニカム構造体の一の実施形態は、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有し、一方の端面から中心軸方向に延びる複数の切れ込みにより複数の部分セグメントが区画形成されたハニカム構造部と、部分セグメントとするハニカム構造部と、隣接する各部分セグメント3間に、隣接する各部分セグメント間の空間全体を埋める(満たす)ように配設される緩衝部5とを備えるものである。そして、隔壁全体の外周を覆うように外周コートが形成されてもよい。また、一方の端面における所定のセルの開口部と、他方の端面における残余のセルの開口部に目封止が施されたハニカム構造体(目封止ハニカム構造体)であることも好ましい。
本実施形態のハニカム構造体を構成するハニカム構造部は、全体の形状が、最終的に得られるハニカム構造体の形状であることが好ましい。例えば、円筒形状、オーバル形状等所望の形状とすることができる。また、ハニカム構造部の大きさは、例えば、円筒形状の場合、底面の直径が50〜450mmであることが好ましく、100〜350mmであることが更に好ましい。また、ハニカム構造部4の中心軸方向の長さは、50〜450mmであることが好ましく、100〜350mmであることが更に好ましい。ハニカム構造部の材料としては、セラミックが好ましく、強度及び耐熱性に優れることより、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、チタン酸アルミニウム、鉄−クロム−アルミニウム系合金からなる群から選択される少なくとも1種であることが更に好ましい。これらの中でも、炭化珪素又は珪素−炭化珪素系複合材料が特に好ましい。炭化珪素は、熱膨張率が比較的大きいため、炭化珪素を骨材として形成されるハニカム構造体は、大きなものを形成すると使用時に熱衝撃により欠陥が生じることがあったが、本発明のハニカム構造体のように複数の切れ込みにより複数の部分セグメントを形成し、緩衝部を配設することにより、炭化珪素の熱膨張が緩衝部により緩衝され、ハニカム構造体の欠陥の発生を防止できるという効果を奏する。
ハニカム構造部は、多孔質であることが好ましい。ハニカム構造部の開気孔率は30〜80%であり、40〜65%であることが好ましい。開気孔率をこのような範囲とすることにより、強度を維持しながら圧力損失を小さくできるという利点がある。開気孔率が30%未満であると、圧力損失が上昇するため好ましくない。開気孔率が80%を超えると、強度が低下する、及び熱伝導率が低下するため好ましくない。開気孔率は、アルキメデス法により測定した値である。
ハニカム構造部4は、平均細孔径が5〜50μmであることが好ましく、7〜35μmであることが更に好ましい。平均細孔径をこのような範囲とすることにより、粒子状物質(PM)を効果的に捕集できるという利点がある。平均細孔径が5μm未満であると、粒子状物質(PM)により目詰まりを起こしやすいため好ましくない。平均細孔径が50μmを超えると、粒子状物質(PM)がフィルターに捕集されず通過することがあるため好ましくない。平均細孔径は、水銀ポロシメータにより測定した値である。
ハニカム構造部4の材質が炭化珪素である場合、炭化珪素粒子の平均粒径が5〜100μmであることが好ましい。このような平均粒径とすることより、フィルターに好適な気孔率、気孔径に制御しやすいという利点がある。平均粒径が5μmより小さいと、気孔径が小さくなり過ぎ、100μmより大きいと気孔率が小さくなり過ぎる。気孔径が小さ過ぎると粒子状物質(PM)により目詰まりを起こしやすく、気孔率が小さすぎると圧力損失が上昇するといった問題がある。原料の平均粒径は、JIS R 1629に準拠して測定した値である。
ハニカム構造部のセル形状(ハニカム構造部の中心軸方向(セルが延びる方向)に対して垂直な断面におけるセル形状)としては、特に制限はなく、例えば、三角形、四角形、六角形、八角形、円形、あるいはこれらの組合せを挙げることができる。ハニカム構造部の隔壁の厚さは、50〜2000μmであることが好ましい。隔壁の厚さが50μmより薄いと、ハニカム構造体の強度が低下することがあり、2000μmより厚いと、圧力損失が大きくなることがある。ハニカム構造部のセル密度は、特に制限されないが、0.9〜311セル/cmであることが好ましく、7.8〜62セル/cmであることが更に好ましい。
本実施形態のハニカム構造体を構成する緩衝部は、ハニカム構造部の切れ込みの空間全体に充填されるように配設されていることが好ましい。
また、得られるハニカム構造体の熱膨張係数が、1×10−6/℃以上であることが好ましく、2×10−6〜7×10−6/℃であることが更に好ましい。本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、このような熱膨張係数の大きなハニカム構造体であっても、耐熱衝撃性の高いハニカム構造体とすることが可能である。
(3)ハニカム構造体の製造方法の他の実施形態:
本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態は、図2に示すように、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態と同様にして、ハニカム成形体200を作製し、必要に応じて目封止ハニカム成形体210を作製する。その後、ハニカム成形体200(目封止ハニカム成形体210)に、一方の端面11から中心軸に平行に(セルの延びる方向に沿って)延びるとともに他方の端面12側を切らずに残した切れ込み14を形成して、部分セグメントの集合体220を形成する。部分セグメントの集合体220を作製する前、又は後に焼成を行うことが好ましい。その後、部分セグメントの集合体220の、各部分セグメント間に緩衝部15を形成して緩衝部配設部分セグメント230を作製する。その後、図3に示すように、緩衝部配設部分セグメント230の切れ込み14が形成されずに残された他方の端面12側(非切れ込み形成部)18を、切断面16が一方の端面11に平行になるように切り落として、一方の端面11から他方の端面17まで到達する切れ込み14に緩衝部15が形成されたハニカム構造体を得るものである。図2は、本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態において、ハニカム構造体が形成される途中までの過程を模式的に示した斜視図である。図3は、本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態において、切れ込みが形成されずに残された他方の端部側を切り落してハニカム構造体を形成する過程を模式的に示した斜視図である。
この方法によれば、部分セグメントの集合体220が、他方の端面12側で繋がっているため、部分セグメントが分離されている場合のように把持具のようなもので各部分セグメントを固定する必要がないため、切れ込みを形成する操作、及び緩衝部を形成する操作をより容易に行うことができ、生産効率をより向上させることができる。
(3−1)部分セグメントの集合体の作製;
本実施形態のハニカム構造体の製造方法における部分セグメントの集合体220の作製方法は、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態における部分セグメントの集合体の作製方法において、ハニカム成形体200(目封止ハニカム成形体210)に、一方の端面11から他方の端面12側に向かって中心軸に平行に延び、他方の端面12側を切らずに残した切れ込み14、を形成して、部分セグメントの集合体220を形成するものである。切れ込み14の、中心軸方向(セルの貫通方向)における長さ(切れ込み深さ)が、ハニカム成形体100の中心軸方向長さの50〜98%であることが好ましい。50%より短いと、後の工程で切り落す、切れ込み14が形成されずに残された他方の端面側(非切れ込み形成部)18が大きくなり、原料収率が低くなることがある。98%より長いと、非切れ込み形成部18が割れやすくなることがある。
切れ込み14の厚さ(幅)は、0.3〜3.0mmであることが好ましく、1.0〜1.5mmであることが更に好ましい。0.3mmより薄いと、部分セグメント3,3間の緩衝効果が小さくなることがあり、3.0mmより厚いと、ハニカム構造体にガスが流通するときの圧力損失が大きくなることがある。
(3−2)緩衝部配設部分セグメントの作製;
部分セグメントの集合体220に緩衝部15を形成して、緩衝部配設部分セグメント230を形成する方法としては、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態におけるハニカム構造体の作製工程において、把持具で部分セグメントを固定して部分セグメント集合体に緩衝部を形成した場合と、同様の方法とすることが好ましい。また、緩衝部形成に用いる充填材も上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態におけるハニカム構造体の作製工程において用いた充填材と同様とすることが好ましい。
(3−3)ハニカム構造体の作製;
次に、図3に示すように、緩衝部配設部分セグメント230の、切れ込み14が形成されずに残された他方の端面側(非切れ込み形成部)18を、切断面16が一方の端面11に平行になるように切り落として、一方の端面11から他方の端面12まで到達する切れ込み14に緩衝部15が形成されたハニカム構造体240を得る。切断面16の位置は、緩衝部15の全てを切断する位置であり、得られるハニカム構造体240の中心軸方向長さが所望の長さになる位置であることが好ましい。また、切り落し操作には、円盤状マルチ砥石、マルチブレードソー、マルチワイヤーソー等を用いることが好ましい。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法により得られるハニカム構造体の各特性は、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態により得られる本発明のハニカム構造体の一の実施形態の場合と同様であることが好ましい。
(4)ハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態:
本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態は、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態において、緩衝部配設部分セグメント230(図2参照)までを作製し、緩衝部配設部分セグメント230を、最終生産物であるハニカム構造体とするものである。従って、本実施形態のハニカム構造体の製造方法によって得られるハニカム構造体300は、図5に示すように、緩衝部配設部分セグメント230(図2参照)と同様の構造であり、流体の流路となる一方の端面31から他方の端面32まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有し、一方の端面31から中心軸方向に延び、他方の端面32には到達していない複数の切れ込み34により複数の部分セグメント33が区画形成されたハニカム構造部36と、切れ込み34全体に配設された緩衝部35とを備えたものである。このようなハニカム構造体300も、触媒用担体、フィルタ等として好適に用いることができる。図5は、本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。
ハニカム構造体300は、このように複数の部分セグメント33が区画形成されているため、部分セグメント33を小さく形成することができ、熱衝撃による部分セグメント33の破損を防止することができる。さらに、部分セグメント33が、緩衝部35を介して形成されているため、部分セグメント33の熱膨張が、緩衝部35により緩衝され、部分セグメント33の破損を防止することができる。
切れ込み34のハニカム構造部36の中心軸方向における長さ(切れ込み深さ)が、ハニカム構造部36の中心軸方向長さの25%以上であることが好ましく、25〜99%であることが更に好ましく、25〜75%であることが特に好ましい。ハニカム構造体により粒子状物質を捕集した後に、粒子状物質を燃焼除去する場合、ガスの流出側の端面からハニカム構造体の中心軸方向長さの25%の長さまでの範囲内(25%の位置を含まない)に最も高温になる領域が存在する。従って、本実施形態のハニカム構造体300の他方の端面32からガスを流入させ、一方の端面31からガスを流出させるようにした場合、切れ込み34が、一方の端面31からハニカム構造部36の中心軸方向長さの25%以上の長さで形成されることにより、最も高温で熱衝撃の大きい領域に部分セグメント33が存在することになるため、ハニカム構造体300の破損をより効果的に防止することができる。また、切れ込み34が、ハニカム構造部36の中心軸方向の全体(一方の端面31から他方の端面32まで)に形成されると、切れ込み34に緩衝部35が配設されているため、ハニカム構造体300に流体を通過させるときの圧力損失が増大することがある。これに対し、切れ込み34が、ハニカム構造部36の中心軸方向長さの99%以下の長さであると、ハニカム構造部36の他方の端面側の1%以上の範囲には切れ込み34及び切れ込み34に配設された緩衝部35が存在しないため、圧力損失の増大を抑制することが可能となる。また、図5に示すハニカム構造体300においては、4本の、平行で等間隔に形成された切れ込み34と、その4本の切れ込みに直交するように形成された、3本の、平行で等間隔の切れ込み34が設けられている。
また、図6に示すように、切れ込み34は、ハニカム構造体310の中心軸付近を通るものについては中心軸方向長さを長く形成し、外周付近に形成されるものについては中心軸方向長さを短く形成してもよい。尚、図6に示すハニカム構造体310においては、中心軸を通る切れ込みについては中心軸方向長さを長く形成している。ハニカム構造体で捕集した粒子状物質を燃焼除去する場合には、中心軸の周辺が外周付近より高温になるため、このように形成することにより、中心軸付近の部分セグメント33の破損を効果的に防止することができる。ここで、中心軸付近を通る切れ込みというときは、ハニカム構造体が円筒形状の場合、中心軸に直交する断面において、中心から、外周円の半径の50%までの範囲を通る切れ込みのことをいう。図6は、本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。
また、図7〜図11に示すハニカム構造体のように、切れ込みが形成された一方の端面において、ハニカム構造部の外周を構成部分セグメントの中で最も大きな面積のものは、ハニカム構造体の中央部に位置する残りの部分セグメントの中で最も小さい面積のものより、面積が大きいことが好ましい。ハニカム構造体で捕集した粒子状物質を燃焼除去する場合には、外周を構成する部分セグメント33aより、中央部に位置する残りの部分セグメント(中央部に位置する部分セグメント)33bのほうがより高温になるため、このように中央部に面積の小さな部分セグメントを配置することにより、中央部に位置する部分セグメントの破損を効果的に防止することができる。ここで、「中央部に位置する部分セグメント」というときは、部分セグメント全体の中から、ハニカム構造部の外周を構成する部分セグメントを除いた部分セグメントのことをいう。このように、中央部に位置する部分セグメントの、一方の端面における面積が小さいと、ハニカム構造体の圧力損失が大きくなる傾向にあるため、切れ込み34の、ハニカム構造部36の中心軸方向における長さが、ハニカム構造部36の中心軸方向長さの25〜75%であることが特に好ましい。切れ込み34の、ハニカム構造部36の中心軸方向における長さを75%以下とすることにより、圧力損失の増大を防止することが可能になる。図7に示すハニカム構造体320は、一方の端面31の中央部に位置する部分セグメント33bが、細かく正方形に区画された形状であることにより外周を構成する部分セグメント33aより小さくなっている。図8に示すハニカム構造体330は、一方の端面31の中央部に位置する部分セグメント33bが、小さな扇形に区画された形状であることにより外周を構成する部分セグメント33aより小さくなっている。図9に示すハニカム構造体340は、一方の端面31の中央部に位置する部分セグメント33bが、細かく長方形に区画された形状であることにより外周を構成する部分セグメント33aより小さくなっている。図10に示すハニカム構造体350は、一方の端面31の中央部に位置する部分セグメント33bが、細かく正方形に区画された形状であることにより外周を構成する部分セグメント33aより小さくなっている。図11に示すハニカム構造体360は、一方の端面31の中央部に位置する部分セグメント33bが、小さな円形に区画された形状であることにより外周を構成する部分セグメント33aより小さくなっている。図7〜図11は、それぞれ本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。
ここで、図7に示すハニカム構造体320のハニカム構造部36に形成されるような、一方の端面31において、両端部の少なくとも一方がハニカム構造部36の最外周部分に到達していない構造の切れ込み34(閉塞構造切れ込み)を形成する場合、超音波振動ブレード方式、低周波振動ブレード方式等を用いることが好ましい。振動ブレード方式による切れ込み加工は、長手方向に延びる棒状若しくは板状のブレード、又は切り込みの断面形状(中心軸方向に直交する断面の形状)と同じ断面形状の筒状のブレードの、長手方向又は中心軸方向の先端を、ハニカム成形体の一方の端面31に当接し、ブレードを超音波振動させながらハニカム焼成体に切れ込みを形成するものである。棒状、板状又は筒状のブレードの先端を用いて切れ込み加工するため、ハニカム焼成体の一方の端面31のいずれの位置にも切れ込みを形成することが可能である。振動ブレード方式の加工装置としては、例えば、日本電子工業社製、商品名:超音波加工機を用いることができる。また、低周波振動ブレード方式による切れ込み加工は、超音波振動ブレード方式の場合と同様に行うことができる。超音波振動ブレード方式と低周波ブレード方式との相違は、超音波ブレード方式は、超音波によってブレードを振動させるのに対し、低周波振動ブレード方式が偏心モーター、カム機構、偏心錘機構等によってブレードを振動させることである。
(5)ハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態:
本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態は、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態と同様の方法で、ハニカム成形体100(又は、目封止ハニカム成形体110)(図1参照)を作製し、図13Aに示すように、得られたハニカム成形体に、最外周部分46を切らずに残して、複数の部分セグメント43を区画形成するように、一方の端面41から他方の端面42側に向かって中心軸に平行に延びる切れ込み44を形成して、部分セグメントの集合体420を形成し、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態と同様の方法で、隣接する各部分セグメント間に緩衝部45を形成してハニカム構造体430を得るものである。本実施形態のハニカム構造体の製造方法は、ハニカム成形体に切れ込み44を形成するときに、最外周部分46を切らずに残すため、得られるハニカム構造体は、複数の部分セグメント全体を取り囲むように、切れ込みのない外周壁が形成された状態となり、最外周部分に緩衝部が露出していない状態となるため、外周研削加工及び外周コート処理を行う必要がなく、生産効率をさらに向上させることが可能である。また、外周面の凹凸を更に少なくし、更に滑らかな外周面を形成したい場合は、外周研削加工及び/又は外周コート処理を行うことが好ましい。このように、切らずに残された最外周部分は、得られるハニカム構造体においては外周壁となる。切れ込みを形成するときには、図13Aに示すように、最も外側に位置する部分セグメントが最外周部分と繋がった形状となるようにしてもよいし、最外周部分に沿って内部(内側)を円形に切り出し、最も外側に位置する部分セグメントと最外周部分とが、切り離された形状となるようにしてもよい。
切らずに残された最外周部分の厚さは0.1〜4.0mmであることが好ましく、0.3〜1.0mmであることが更に好ましい。0.1mmより薄いと切れ込み形成後の工程において、また、得られたハニカム構造体を使用等するときに最外周部分が割れ易くなることがある。また、4.0mmより厚いと、圧損上昇することがある。
最外周部分46を切らずに残しながらハニカム成形体の内部を区画形成する切れ込みを形成する方法は、上記、図7に示すハニカム構造体320のハニカム構造部36に形成されるような「閉塞構造切れ込み」を形成する方法と同様の方法を用いることが好ましい。この方法により、最外周部分を切らずに残して、複数の部分セグメントを区画形成するように、切れ込みを形成することができる。
また、本実施形態のハニカム構造体の製造方法において、形成される切れ込みは、上記、図1に示す部分セグメントの集合体120の場合のように、一方の端面から他方の端面まで到達するものであってもよいし、上記、図2に示す部分セグメントの集合体220の場合のように、他方の端面側を切らずに残した切れ込みであってもよい。一方の端面から他方の端面まで到達する切れ込みを形成した場合、得られるハニカム構造体は、図13Bに示すハニカム構造体430aのような構造になり、他方の端面側を切らずに残した切れ込みを形成した場合、得られるハニカム構造体は、図13Cに示すハニカム構造体430bのような構造になる。図13B及び図13Cは、本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。切れ込みが、一方の端面から他方の端面まで到達するものである場合、把持具を用いて、部分セグメント及び最外周部分を把持しながら、切れ込みの形成及び緩衝部の形成を行うことが好ましい。また、切れ込みが、他方の端面側を切らずに残したものである場合、切れ込みが形成されずに残された他方の端面側を、切断面が一方の端面に平行になるように切り落して、一方の端面から他方の端面まで到達する切れ込みに緩衝部が形成されたハニカム構造体を形成することが好ましい。この場合、切れ込みが形成されずに残された他方の端面側を切り落すときには、単一の切断面が形成されるように最外周部分も併せて切り落すことが好ましい。
(6)ハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態:
本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態は、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態と同様の方法で、ハニカム成形体100(又は、目封止ハニカム成形体110)(図1参照)を作製し、図14に示すように、得られたハニカム成形体に、両端部51,52を切らずに残して中心軸方向における中央部分に複数の切れ込み54を形成して、部分セグメント53の集合体520を形成し、部分セグメントの集合体520の、各部分セグメント53間に緩衝部55を形成して緩衝部配設部分セグメント530を形成し、切れ込み54が形成されずに残された両端部(一方の端部51A及び他方の端部52A)を、切断面56が一方の端面51に平行になるように切り落として、一方の端面から他方の端面まで到達する切れ込み54に緩衝部55が形成されたハニカム構造体540を得るものである。緩衝部配設部分セグメント530において、切れ込み54が形成されずに残された両端部51A,52Aが、非切れ込み形成部58,58である。本実施形態のハニカム構造体の製造方法は、このように両端部51A,52Aを、非切れ込み形成部58,58とするため、切れ込み形成から緩衝部の形成までを安定して行うことができ、生産効率を向上させることが可能となる。図14は、本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した斜視図である。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、ハニカム成形体の側面から切れ込みを形成する必要がある。切れ込みの形成方法は、上述した、図7に示すハニカム構造体320のハニカム構造部36に閉塞構造切れ込みを形成する場合に用いた、超音波振動ブレード方式、低周波振動ブレード方式等を用いることが好ましい。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法においては、緩衝部配設部分セグメント530の形成、非切れ込み形成部58,58の切り落としは、図2及び図3に示す、本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態(ハニカム構造体240の製造方法)の場合と同様の方法、条件で行うことが好ましい。
(7)ハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態:
本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態は、上記本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態と同様の方法で、ハニカム成形体100(又は、目封止ハニカム成形体110)(図1参照)を作製し、図14に示すように、得られたハニカム成形体に、両端部51,52を切らずに残して複数の切れ込み54を形成して、部分セグメント53の集合体520を形成し、部分セグメントの集合体520の、各部分セグメント53間に緩衝部55を形成して緩衝部配設部分セグメント530を形成し、この緩衝部配設部分セグメント530を、最終生産物であるハニカム構造体とするものである。従って、本実施形態のハニカム構造体の製造方法によって得られるハニカム構造体は、図14に示す緩衝部配設部分セグメント530と同様の構造であり、流体の流路となる一方の端面51から他方の端面52まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有し、両端部51,52を切らずに残して形成された中心軸方向に延びる複数の切れ込み54により複数の部分セグメント53が区画形成されたハニカム構造部と、切れ込み54全体に配設された緩衝部55とを備えたものである。このようなハニカム構造体も、触媒用担体、フィルタ等として好適に用いることができる。
本実施形態のハニカム構造体の製造方法により得られたハニカム構造体において、切れ込み54のハニカム構造部の中心軸方向長さは、70〜98%が好ましい。70%より小さいと使用時の熱衝撃により破損し易くなることがある。98%より大きいと圧力損失が大きくなり易くなることがある。また、切れ込み54の一方の端面51から切れ込み54までの距離は、ハニカム構造部の中心軸方向長さの1〜15%であることが好ましい。1%より短いと圧力損失の増大を抑制する効果が低くなることがあり、15%より長いと耐熱衝撃性が低下することがある。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
セラミックス原料として、SiC粉、金属Si粉を80:20の質量割合で混合し、これに、成形助材としてメチルセルロース及びヒドロキシプロポキシメチルセルロース、造孔材として澱粉と吸水性樹脂、界面活性剤及び水を添加して混練し、真空土練機により坏土を作製した。
得られた円柱状の坏土を押出成形機を用いてハニカム形状に成形し、高周波誘電加熱乾燥をした後、熱風乾燥機を用いて120℃で2時間乾燥し、両端面を所定量切断して、隔壁の厚さが310μm、セル密度が46.5セル/cm(300セル/平方インチ)、底面の直径145mm、長さ155mmの円筒状のハニカム成形体を得た。尚、ハニカム成形体の隔壁厚さは、全体が均一な厚さになるようにし、肉厚部を形成しないものとした。
得られたハニカム成形体について、隣接するセルが互いに反対側の端部で封じられ、両端面が市松模様状を呈するように、各セルの端部を目封止した。目封止用の充填材には、ハニカム成形体と同様の材料を用いた。
目封止後、目封止ハニカム成形体を、熱風乾燥機を用いて120℃で5時間乾燥し、その後、大気雰囲気にて脱臭装置付き大気炉を用いて約450℃で5時間かけて脱脂し、その後、Ar不活性雰囲気にて約1450℃で5時間焼成して、SiC結晶粒子がSiで結合された、目封止された多孔質のハニカム焼成体を得た。ハニカム焼成体の平均細孔径は13μmであり、気孔率は41%であった。平均細孔径は、水銀ポロシメータにより測定したあたいであり、気孔率は、アルキメデス法により測定した値である。
得られたハニカム焼成体について、切れ込み加工を行い部分セグメントの集合体を形成した。切れ込み加工は、円盤状マルチ砥石(ELB社製、商品名:高速平面研削盤)を用いて行った。図12に示すハニカム構造体のように、ハニカム焼成体の一方の端面において、3本の平行な切れ込みと、その3本の切れ込みに直交する3本の平行切れ込みを形成し、16本の部分セグメントを形成した(切れ込みパターン:3×3)。各平行な切れ込み間の間隔を36mmとした。各切れ込みの、ハニカム焼成体(構造部)の中心軸方向における長さ(切れ込み深さ)は、ハニカム焼成体の中心軸方向長さの25%とした。切れ込み深さは、いずれの切れ込みも同じ深さとした。切れ込みの幅は1mmとした。図12は、実施例1で作製したハニカム構造体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。
部分セグメントの集合体の切れ込みに充填材をスラリー状にして充填し、緩衝部5を形成して、ハニカム構造体を得た。充填材としては、アルミノシリケート無機繊維とSiC粒子との混合物を用いた。充填材を含有するスラリーとしては、充填材100質量部に対して、水を30質量部、アルミノシリケート無機繊維を30質量部、SiC粒子を30質量部含有するものを用いた。当該スラリーを切れ込みに充填する際には、部分セグメントの集合体を、図4Aに示すような把持具21により固定し、それを密閉容器に入れ、外周からスラリーが漏れないように、ポリエステル基材のテープ(スコッチ社製)を外周に巻き付けた後、スラリーを切れ込み内に圧入した。得られたハニカム構造体について、以下の方法で、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。原料収率は、外周加工(粗加工、研削)前のハニカム構造体質量に対する外周加工(粗加工、研削)後のハニカム構造体質量の比率で表している。結果を表1に示す。
(再生限界値)
ハニカム構造体をDPFとして用い、順次、煤の堆積量を増加させて再生(煤の燃焼)を行い、クラックが発生する限界を確認する。まず、ハニカム構造体の外周に、保持材としてセラミック製無膨張マットを巻き、SUS409製のキャニング用缶体に押し込んで、キャニング構造体とする。その後、ディーゼル燃料軽油の燃焼により発生させた煤を含む燃焼ガスを、ハニカム構造体の一の端面より流入させ、他の端面より流出させることによって、煤をハニカム構造体内に堆積させる。そして、一旦、室温まで冷却した後、ハニカム構造体の一の端面より、680℃で一定割合の酸素を含む燃焼ガスを流入させ、ハニカム構造体の圧力損失が低下したときに燃焼ガスの流量を減少させることによって、煤を急燃焼させ、その後のDPFのクラックの発生の有無を確認する。この試験は、煤の堆積量が4g/Lから始め、クラックの発生が認められるまで、0.5g/Lずつ増加させて、繰り返し行う。
表1に示す再生限界値の測定結果は、実施例5のハニカム構造体(切れ込み深さがハニカム構造体の中心軸方向長さと同じ場合(部分セグメントがそれぞれ完全に分離している状態))の測定結果を基準にした値を示している。つまり、各ハニカム構造体についての再生限界(初期クラック発生時の煤量)(g/リットル)の測定結果(各ハニカム構造体をそれぞれ5回測定したときの平均値)から、実施例5のハニカム構造体についての再生限界値(g/リットル)の測定結果を差し引いた値を示している。
(圧力損失)
ハニカム構造体の圧力損失は、評価基準風洞(特開2005−172652号公報に記載されたフィルタの圧力損失測定装置)を用いて測定する。この測定における流体の流量は、10Nm/分とし、実験温度は25℃とした。表1に示す圧力損失の測定結果は、実施例5のハニカム構造体(切れ込み深さがハニカム構造体の中心軸方向長さと同じ場合(部分セグメントがそれぞれ完全に分離している状態))の測定結果を基準にした値を示している。つまり、各ハニカム構造体についての圧力損失の測定結果(各ハニカム構造体をそれぞれ5回測定したときの平均値)から、実施例5のハニカム構造体についての圧力損失の測定結果を差し引いた値を、実施例5のハニカム構造体についての圧力損失の測定結果に対する比率で表している。
Figure 2009255041
(実施例2)
切れ込み深さをハニカム焼成体の中心軸方向長さの50%とした以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(実施例3)
切れ込み深さをハニカム焼成体の中心軸方向長さの75%とした以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(実施例4)
切れ込み深さをハニカム焼成体の中心軸方向長さの99%とした以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(実施例5)
切れ込み深さをハニカム焼成体の中心軸方向長さの100%とした以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(実施例6)
切れ込みの形成パターンを、図7に示すハニカム構造体320のようにした以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を作製した。外周部まで到達する6つの切れ込み(一方の端面において、平行に並ぶ3つの切れ込みと、その3つの切れ込みに直交する3つの切れ込み)については、ELB社製、商品名:高速平面研削盤を用いて、円盤状マルチ砥石の方法で切れ込み加工を行った。そして、一方の端面において、上記6つの切れ込みにより区画形成される、外周を含まない4つの正方形の部分セグメントのそれぞれを、更に4等分する(細分化する)ように形成される切れ込み(切れ込みパターン:中央部細分化)については、日本電子工業社製、商品名:超音波加工機を用いて、超音波ブレードソーの方法で切れ込み加工を行った。細分化された部分セグメントの一方の端面における面積が、ハニカム構造部の外周を構成する部分セグメントの一方の端面の中で最も大きな面積よりも小さくなるように形成した。尚、切れ込み深さは、ハニカム焼成体の中心軸方向長さの25%とした。得られたハニカム構造体について、実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(実施例7)
切れ込み深さをハニカム焼成体の中心軸方向長さの50%とした以外は、実施例6と同様にしてハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(実施例8)
切れ込み深さをハニカム焼成体の中心軸方向長さの75%とした以外は、実施例6と同様にしてハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(実施例9)
切れ込み深さをハニカム焼成体の中心軸方向長さの99%とした以外は、実施例6と同様にしてハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(実施例10)
切れ込み深さをハニカム焼成体の中心軸方向長さの100%とした以外は、実施例6と同様にしてハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(比較例1)
切れ込みを形成せず、緩衝部5を設けなかった以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を作製した。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1と同様の方法により、36mm角、長さが155mmの直方体のハニカムセグメント(隔壁の厚さが310μm、セル密度が46.5セル/cm(300セル/平方インチ))を16個作製した。得られたハニカムセグメントを接合機を用いて接合し、1つの大きな直方体(147mm角×長さ155mm)の接合体を作製した。得られた接合体の外周を粗加工、研削して、底面の直径145mm、長さ155mmの円筒状のハニカム構造体を得た。得られたハニカム構造体の端面のパターンは、図12に示すハニカム構造体の端面のパターンと同じとした。実施例1の場合と同様にして、上記、再生限界値(g/リットル)及び圧力損失(%)を測定した。また、原料収率を求めた。結果を表1に示す。
表1より、再生限界値は、切れ込み深さが25%以上である場合に良好な値(実施例5又は実施例10のハニカム構造体に近い値)であることがわかる。また、切れ込み深さを25〜95%としたハニカム構造体は、切れ込み深さを100%としたハニカム構造体より、圧力損失が低いことがわかる。また、実施例6〜10のハニカム構造体の評価結果より、外周を含まない部分セグメントを細分化し、一方の端面において、ハニカム構造部の外周を構成する部分セグメントの中で最も大きな面積よりも小さくなるようにすることにより、再生限界値が、実施例5のハニカム構造体より高い値になっていることがわかる。また、外周を含まない部分セグメントを細分化した場合には、圧力損失が全体的に大きくなる傾向があるため、圧力損失が高くなり過ぎないようにするため、セグメント深さを25〜75%とすることがより好ましいことがわかる。また、実施例5のハニカム構造体の製造方法における原料収率は、複数のセグメントを接合した後に粗加工、研削を行った比較例2のハニカム構造体の製造方法における原料収率と比較すると、非常に良好であることがわかる。
実施例3のハニカム構造体について、以下に示す方法によって、アイソスタティック破壊強度(以下、アイソ強度とする)を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2009255041
(アイソ強度)
ハニカム構造体の外周に、厚さ0.5mmのウレタンゴム製のシート(仕様:ウレタン90°ナチュラル)を巻き付け、更に、両端面に、円形のウレタンゴム製のシートを挟んで、厚さ20mmのアルミニウム製の円板を配置し、アルミニウム製の円板の外周とウレタンゴム製のシートとの間をアルミニウム製の円板の外周に沿ってビニールテープで巻くことにより封止して、試験用サンプルとする。アルミニウム製の円板の半径及び端面に配置するウレタンゴム製のシートは、ハニカム構造体の端面の半径と同じとする。作製した試験用サンプルを圧力容器に入れ、0.3〜3.0MPa/分の速度で圧力を上昇させ、圧力が下降し始めるまで圧力を記録する。最大圧力をアイソ強度(MPa)とする。この試験においては、サンプルを圧力容器に入れ、圧力を上昇させると、所定の圧力でハニカム構造体が破壊され、ハニカム構造体が破壊されると圧力が下降する。そのため、圧力上昇させたときの最大圧力を測定することにより、アイソ強度を得ることができる。
(比較例3)
部分セグメントの集合体の切れ込みに充填材を充填して緩衝部5を形成するときに、切れ込みが形成されている側の端面である一方の端面から5mmの深さまで、切れ込み内に厚さ1mmの紙を挿入し、緩衝部5を形成した後に約600℃で熱処理して紙を焼き、紙が存在していた部分に空間を形成した以外は、実施例3と同様にしてハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体は、図17で示されるような、部分セグメントの集合体121の切れ込み4内に、空間71が形成された構造である。図17は、比較例3で作製したハニカム構造体610を示し、中心軸に平行な断面を示す模式図である。空間71の深さDは5mmとなる。実施例3と同様にしてアイソ強度を測定した。結果を表2に示す。
(比較例4〜6)
部分セグメントの集合体の切れ込みに充填材を充填して緩衝部5を形成するときに、切れ込みが形成されている側の端面である一方の端面から、それぞれ10mm、20mm及び50mmの深さまで、紙を挿入した以外は、比較例3と同様にしてハニカム構造体を作製した(比較例4、5及び6)。実施例3と同様にしてアイソ強度を測定した。結果を表2に示す。
(比較例7)
紙を挿入する位置を、ハニカム構造体の中心軸方向における中央部72から、切れ込みが形成されている側の端面である一方の端面に向かって5mmの範囲とした以外は比較例3と同様にしてハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体は、図18で示されるような構造であり、部分セグメントの集合体122の切れ込み4内に形成される空間71の深さDは5mmである。図18は、比較例7で作製したハニカム構造体620を示し、中心軸に平行な断面を示す模式図である。実施例3と同様にしてアイソ強度を測定した。結果を表2に示す。
(比較例8〜10)
紙を挿入する位置を、ハニカム構造体の中心軸方向における中央部から、切れ込みが形成されている側の端面である一方の端面に向かって、それぞれ10mm、20mm及び50mmの範囲とした以外は比較例7と同様にしてハニカム構造体を作製した(比較例8、9及び10)。実施例3と同様にしてアイソ強度を測定した。結果を表2に示す。
表2より、実施例3のハニカム構造体は、スリット内に空間が形成されていないため、比較例3〜10のハニカム構造体よりアイソ強度が高いことがわかる。アイソ強度が高いと、キャニング耐性において有利である。
本発明のハニカム構造体は、化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体、又はフィルタとして好適に利用することができる。また、本発明のハニカム構造体の製造方法は、このような本発明のハニカム構造体を効率的に製造するために利用することができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した斜視図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態において、ハニカム構造体が形成される途中までの過程を模式的に示した斜視図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の他の実施形態において、切れ込みが形成されずに残された他方の端部側を切り落してハニカム構造体を形成する過程を模式的に示した斜視図である。 ハニカム成形体(目封止ハニカム成形体)の両端面を把持具で把持した状態を模式的に示す側面図である。 一方の端面における把持具が当接する部分を表した、一方の端面側からみた目封止ハニカム成形体を模式的に示す平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 実施例1で作製したハニカム構造体を模式的に示す、一方の端面側からみた平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した斜視図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態により作製されたハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の更に他の実施形態において、ハニカム構造体が形成される過程を模式的に示した斜視図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体に切れ込みを入れるときの隔壁の切り方を模式的に示す、ハニカム成形体の一方の端面の一部を拡大した平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体に切れ込みを入れるときの隔壁の切り方を模式的に示す、ハニカム成形体の一方の端面の一部を拡大した平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体に切れ込みを入れるときの隔壁の切り方を模式的に示す、ハニカム成形体の一方の端面の一部を拡大した平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体に切れ込みを入れるときの隔壁の切り方を模式的に示す、ハニカム成形体の一方の端面の一部を拡大した平面図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法の一の実施形態において、ハニカム成形体に切れ込みを入れるときの隔壁の切り方を模式的に示す、ハニカム成形体の一方の端面の一部を拡大した平面図である。 比較例3で作製したハニカム構造体を示し、中心軸に平行な断面を示す模式図である。 比較例7で作製したハニカム構造体を示し、中心軸に平行な断面を示す模式図である。
符号の説明
1,11,31,41,51:一方の端面、2,12,32,42,52:他方の端面、3,13,33,43,53:部分セグメント、33a:外周を構成する部分セグメント、33b:中央部に位置する部分セグメント、4,14,34,44:切れ込み、5,15,35,45,55:緩衝部、6:肉厚部、16,56:切断面、18,58:非切れ込み形成部、21:把持具、22:部分セグメントに対応する部分、23:把持具が当接する部分、36:ハニカム構造部、46:最外周部分、51A:一方の端部、52A:他方の端部、61:隔壁、62:セル、71:空間、72:中央部、100,200:ハニカム成形体、110,210:目封止ハニカム成形体、120,121,122,220,420,520:部分セグメントの集合体、130,240,300,310,320,330,340,350,360,370,430,430A,430B,540,610,620:ハニカム構造体、230,530:緩衝部配設部分セグメント、D:空間の深さ。

Claims (11)

  1. 成形原料を押出成形して、流体の流路となる一方の端面から他方の端面まで延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体を形成し、
    前記ハニカム成形体に、複数の部分セグメントを区画形成するように、セルの延びる方向に沿って延びる複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成し、
    前記部分セグメントの集合体の隣接する各部分セグメント間に、前記隣接する各部分セグメント間の空間全体を埋めるように緩衝部を形成してハニカム構造体を得るハニカム構造体の製造方法。
  2. 前記ハニカム成形体に、複数の部分セグメントを区画形成するように、一方の端面から他方の端面側に向かって、セルの延びる方向に沿って延びる複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成する請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記ハニカム成形体に、他方の端面まで到達する切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成する請求項2に記載のハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記ハニカム成形体に、他方の端面側を切らずに残した切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成し、前記部分セグメントの集合体の、各部分セグメント間に緩衝部を形成し、
    前記切れ込みが形成されずに残された他方の端面側を、切断面が前記一方の端面に平行になるように切り落として、一方の端面から他方の端面まで到達する切れ込みに緩衝部が形成されたハニカム構造体を得る請求項2に記載のハニカム構造体の製造方法。
  5. 前記ハニカム成形体に、他方の端面側を切らずに残した切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成する請求項2に記載のハニカム構造体の製造方法。
  6. 前記ハニカム成形体に、最外周部分を切らずに残して、複数の部分セグメントを区画形成するように、一方の端面から他方の端面側に向かってセルの延びる方向に沿って延びる複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成する請求項1〜5のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
  7. 前記ハニカム成形体に、両端部を切らずに残して中心軸方向における中央部分に複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成し、前記部分セグメントの集合体の、各部分セグメント間に緩衝部を形成し、
    前記切れ込みが形成されずに残された両端部を、切断面が前記一方の端面に平行になるように切り落として、一方の端面から他方の端面まで到達する切れ込みに緩衝部が形成されたハニカム構造体を得る請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
  8. 前記ハニカム成形体に、両端部を切らずに残して中心軸方向における中央部分に複数の切れ込みを形成して、部分セグメントの集合体を形成する請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法により得られたハニカム構造体。
  10. 熱膨張係数が1×10−6/℃以上である請求項9に記載のハニカム構造体。
  11. 一方の端面における所定のセルの開口部と、他方の端面における残余のセルの開口部に目封止が施された請求項9又は10に記載のハニカム構造体。
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