JP2009254357A - 成人t細胞白血病・リンパ腫の予後推定法およびキット - Google Patents
成人t細胞白血病・リンパ腫の予後推定法およびキット Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009254357A JP2009254357A JP2009068048A JP2009068048A JP2009254357A JP 2009254357 A JP2009254357 A JP 2009254357A JP 2009068048 A JP2009068048 A JP 2009068048A JP 2009068048 A JP2009068048 A JP 2009068048A JP 2009254357 A JP2009254357 A JP 2009254357A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gene
- atll
- genes
- methylation
- data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
【解決手段】対象とする遺伝子として単離された末梢血単核細胞のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群から2種以上の遺伝子を選択し、それらの遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイル、およびそれに基づくCIMPを求め、それらよりATLL発症・進展危険度スコアを算出し前記予後推定用のデータとする、予後推定用データの作成方法および該方法に用いられる予後推定検査用キット。
【選択図】なし
Description
成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)の原因となる成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)のキャリアーの発症またはindolent型ATLLの悪性化を予測するためのデータを提供する予後推定検査に用いられる予後推定検査用キットであり、
当該キャリアーまたはindolent型ATLL患者からの検体中のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群から2種以上の遺伝子を選択し、その選択された癌抑制遺伝子または癌関連遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定し、作成された上記遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイル、あるいはそれから求めた成人T細胞白血病・リンパ腫の発症または悪性化を示す予示マーカーのデータを含む、それらのキャリアーもしくは患者の予後を推定するためのデータを提供する予後推定検査に使用される予後推定検査用キットである。
前記のindolent型ATLLの悪性化は、aggressive型ATLLへの移行である。
成人T細胞白血病・リンパ腫は、本発明の方法により得られるデータに基づいて、HTLV−Iキャリアーの発症の早期予測、予後の比較的良好なindolent型ATLLから劣悪なaggressive型ATLLに進展する可能性を早期予測することができる。これらの予測は精度良く行われるため、ハイリスク患者を早い段階で集中的に治療して腫瘍の増悪化を防止する予後管理が可能となる。
また「遺伝子(gene)」とは、何らかの機能を発現する遺伝情報を担うゲノムDNAをいうが、単に化学的実体であるDNAの形でいうこともある。
DNAのメチル化とは、DNA塩基配列におけるCpG島でのシトシンの5位の炭素がメチル化されていることを指す。
本発明の予後推定検査用キットは、成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)の原因となる成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)のキャリアーの発症、あるいはATLL病態の悪性化、とりわけindolent型ATLLの悪性化を予測するためのデータを提供する予後推定検査に用いられるキットであり、
当該キャリアーまたはindolent型ATLL患者からの検体中の、癌抑制遺伝子または癌関連遺伝子であるSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群から2種以上の遺伝子を選択し、その選択された癌抑制遺伝子または癌関連遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定し、作成された上記遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイル、あるいはそれから求めた成人T細胞白血病・リンパ腫の発症または悪性化を示す予示マーカーのデータを含む、それらのキャリアーもしくは患者の予後を推定するためのデータを提供する予後推定検査に使用される予後推定検査用キットである。前記データは、ATLL発症・進展危険度スコアを含むことが好ましい。ATLL発症・進展危険度スコアについては後述する。
本発明の予後推定検査に用いられる予後推定検査用キットにおいて、検体中のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群から選択される遺伝子が、すべての遺伝子、すなわちSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子セットであることが望ましい。
hMLH1およびMGMT遺伝子は、DNA修復酵素関連遺伝子である。
HCAD遺伝子は、細胞接着(カドヘリン)関連遺伝子である。カドヘリンは、分子量120kDaの細胞間接着に関連した糖タンパク質であり、胎性期の組織構築、器官形成に重要な役割を演じている。癌細胞においてもEカドヘリン(上皮由来)(CDH1)が癌細胞間の接着を司っていることが知られており、脈管内に浸潤した癌細胞が解離し標的臓器に漂着する癌転移の過程に関与していると考えられている。
またHCAD(またはCDH13、あるいはHカドヘリンとも呼ばれる)遺伝子については、細胞内ドメインを欠き、細胞間接着のみならず細胞内シグナリングにも関連していることが知られている。
DAPK(Death-associated protein kinase)遺伝子は、アポトーシス関連遺伝子であり、種々の病態に伴う生体内アポトーシスとの関連が想定されている。
本発明の方法の対象は、造血器腫瘍の範疇に含まれる成人T細胞白血病・リンパ腫であり、本発明の方法および予後推定検査用キットは、その病型を検出するのみならず、発症の可能性予測、予後の評価をするためのデータを提供することが可能である。
メチル化プロファイルは、選択した遺伝子群について測定されたメチル化状態のことを指すか、それに基づいて必要な処理を経て作成された加工データをいう。例えば、平均MSP(+)遺伝子数などである。
本発明の一つの局面は、成人T細胞白血病・リンパ腫の予後推定用のデータを提供する遺伝子検査である。すなわち本発明の方法は、
成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)の予後を推定するためのデータの収集において、単離された末梢血単核細胞(PBMC)のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群について、それらの遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定することにより予後因子としてCIMPを算出し、メチル化遺伝子、メチル化遺伝子数及びCIMP値から算出されるATLL発症・進展危険度スコアによる危険度の階層化、該CIMP値の変化動向および/またはSHP1遺伝子、p16遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子のメチル化状態を表示することにより、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)のキャリアーの発症、あるいはATLL病態の悪性化、とりわけindolent型ATLLの悪性化を予測することを可能とするATLL予後推定用データを作成する方法である。
遺伝子のプロモーター領域にCpG配列に富む領域、すなわちCpG島が存在する場合、そのCpG島におけるシトシンのメチル化は、その遺伝子の転写制御に影響する。したがって、遺伝子のプロモーター領域におけるシトシンのメチル化を検出することにより、当該遺伝子の発現異常(例えば、転写が活性化されているのか抑制されているのか)を検出することができる。さらに上記遺伝子が癌抑制遺伝子である場合、癌抑制遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のシトシンのメチル化を検出することにより、上記細胞含有試料に含まれる細胞が癌細胞である可能性があるか否かを検出することができる。
細胞含有試料を溶解液により溶解させて細胞含有試料溶解液を調製する工程、
この工程により得られる細胞含有試料溶解液を、直接、重亜硫酸塩含有試薬で処理し、当該細胞含有試料溶解液に含まれるCpG含有DNAの塩基配列中の非メチル化シトシンをウラシルへと変換する工程、
得られたCpG含有DNAを、所定のメチル化特異的オリゴヌクレオチドプライマーおよび非メチル化特異的オリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ポリメラーゼ連鎖反応により増幅させる工程、
次いで上記CpG含有DNAが増幅されたか否かを検出する工程
とを含む方法に基づくならば、簡便かつ迅速にDNAのメチル化を検出することができる。
本発明の方法は、選択された遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定してHTLV−1のキャリアーもしくはATLL患者の予後を推定するためのデータを作成する方法であり、前記メチル化頻度の検出は、検体を溶解して得た細胞溶解液を重亜硫酸塩で処理した後に行なうことができる。
(1)細胞を含む検体(細胞含有試料)を溶解液により溶解させて細胞含有試料溶解液を調製する細胞溶解工程と、
(2)上記細胞溶解工程により得られる細胞含有試料溶解液を、重亜硫酸塩含有試薬で直接処理し、当該細胞含有試料溶解液に含まれるCpG含有DNAの塩基配列中の非メチル化シトシンをウラシルへと変換するDNA変換工程と、
(3)上記DNA変換工程により得られるCpG含有DNAを、所定のメチル化特異的オリゴヌクレオチドプライマーおよび非メチル化特異的オリゴヌクレオチドプライマーを用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅させるDNA増幅工程と、
(4)上記DNA増幅工程によって、上記CpG含有DNAが増幅されたか否かを検出するメチル化検出工程。
具体的には、非メチル化シトシンが重亜硫酸塩によりスルホン化(Sulphonation)され、さらに加水分解により脱アミノ化(Hydrolytic deamination)され、さらに、アルカリ存在下での脱スルホン化(Alkaline desulphonation)により、ウラシルに変換される。これに対してメチル化されたシトシンは、重亜硫酸塩処理してもウラシルに変換されない。
本発明の予後推定検査用キットが使用される成人T細胞白血病・リンパ腫の予後推定検査では、ATLL予後推定用データを提供するために、検体中のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群から、2種以上の遺伝子を選択し、その選択した遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態が測定される。次いでHTLV−Iキャリアーの特定、ATLL病型におけるくすぶり型、慢性型、リンパ腫型、急性型の判別が必要となる。
本発明者らはこれまでの研究を通じて、ATLLの進展に伴い(i)メチル化を示す遺伝子数の増加、(ii)特定の遺伝子のメチル化、(iii)CIMPの増加が認められ、HTLV-I感染からATLLの発症までには、特定の遺伝子のメチル化が関与していることを明らかにした。本発明者らはまた急性型とリンパ腫型はCIMPを示す割合が高いことから、初めてATLLにおいてCIMPの存在を実証し、CIMPがATLL進行のバイオマーカーになり得ることも示唆した。急性型とリンパ腫型はともに予後不良であるが、メチル化される遺伝子が異なっており、病型の発生機序の違いを反映していると考えられる。これらの知見を基に、ATLL発症と予後推定への適用についても研究を進めた。
選択された2種以上の癌抑制遺伝子または癌関連遺伝子の示差的発現プロファイルの形態は、エピジェネティクス関連疾患のモニタリング、診断の他に、発症可能性の予測、予後推定を早期に高感度・高精度に評価することを可能とする。そうした有用なプロファイルの一つには、癌抑制遺伝子または癌関連遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイルが該当する。そのようなメチル化プロファイルに基づくATLL予後推定用データの提供方法が、本発明の一態様として提示される。
上記の予後推定検査用キットまたは予後推定検査用システムを使用することにより、
単離された末梢血単核細胞(PBMC)のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群について、それらの遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定することにより、
上記遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイルを作成するとともに、これをもとに予後因子のひとつであるCIMPを算出し、
メチル化遺伝子、メチル化遺伝子数及びCIMP値からATLL発症・進展に関する「危険度スコア」を算出し、それに基づく危険度の階層化および/またはSHP1遺伝子、p16遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子のメチル化状態を表示することにより、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)のキャリアーの発症、あるいはATLL病態の悪性化、とりわけindolent型ATLLの悪性化を予測することを可能とする、ATLL予後推定用データを提供することができる。
「平均MSP(+)遺伝子数」とは、MSPでポジティブの結果を与えた、すなわちメチル化特異的PCR法(methylation specific PCR(MSP))でメチル化が認められた平均遺伝子数である。健常者DNA、およびATLL患者DNAでは、上記8種の遺伝子群における平均メチル化遺伝子数、すなわち平均MSP(+)遺伝子数が、健常者DNA:0.5個、HTLV−1キャリアーDNA:1.6個、くすぶり型DNA:1.9個、慢性型DNA:3.2個、急性型DNA:2.5個、リンパ腫型DNA:3.4個であり、ATLL患者においてメチル化を示す遺伝子数は、病期の進展に伴って増加する傾向にある。
ATLLの各病型とDNAメチル化とを対応させる指標として、CIMPが有用である。一般的に、CIMP(CpG Island Methylator Phenotype)とは、いろいろな特異的標的遺伝子群のプロモーター領域のCpG島が高頻度にメチル化され、それにより、当該標的遺伝子群の発現が次々に消失する表現型のことを指す。
silencing"が起きていることを示すパラメーターである。そのカットオフレベル(この数以上メチル化されている遺伝子がある場合には高頻度DNAメチル化表見型陽性と判定する)を高くすることにより、HTLV-Iキャリアーの発症可能性の予測、あるいはATLL患者でも悪性化が懸念されるindolent型の予後推定の基準がより厳しくなる。
上記「ATLL発症・進展危険度スコア」とはMSPでポジティブの結果を与えた、すなわちメチル化特異的PCR法(methylation specific PCR(MSP))でメチル化が認められた遺伝子、メチル化遺伝子数及びCIMPの項に、単変量解析あるいは多変量解析により求められたHazard Ratio (HR)等により重み付けをした値の総和として求められた値である。このATLL発症・進展危険度スコアを求める計算式には、臨床データ(たとえば白血球数、リンパ球数、5%以上の異常リンパ球の有無、LDH値、HTLV-I DNAコピー数、sIL2R値等のデータ)等の項を加えてもよい。以下、より詳細に説明する。
(1)MSPでポジティブの結果を与えた遺伝子をプラス1、MSPでネガティブの結果を与えた遺伝子を0とし、それらの各数値に、それぞれの遺伝子に対応するHazard Ratio (HR)の値を乗算し、乗算により得られた数値を合計し、
(2)当該患者で検出されたメチル化遺伝子数に、メチル化遺伝子数のHazard Ratio (HR)の値を乗算し、
(3)当該患者がCIMP陽性である、つまり8種の遺伝子のうち3つ以上の遺伝子がメチル化されている場合にはプラス1、CIMP陰性である場合には0とし、この数値にCIMPのHazard Ratio (HR)の値を乗算する。
HRとして単変量解析で得られた値および多変量解析で得られた値のいずれを使用するかは任意である。
DNAメチル化は、細胞の長期記憶装置として細胞の分化、老化などに深く関わっている。その異常は、癌の発生と進展に、原因として深く関与することが想定され、また原因ではなくとも、個々の癌の特質と密接に相関する場合があることも知られている。実際、DNAメチル化やヒストン修飾異常などのエピジェネティックな機構は、癌における遺伝子発現異常の鍵となっている。特に、癌抑制遺伝子プロモーター領域のCpGアイランドのメチル化によるサイレンシングは、癌抑制遺伝子の不活化機構として広く認識されるに至っている。
そうした予後の良否に関わる単純な判定のみならず、SHP1遺伝子、p16遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子のメチル化有無に係る生存曲線、CIMP有無に係る生存曲線(図11〜図19)と、個々の患者由来の検体から得られた遺伝子メチル化のデータとを照合することにより、病態の進展の予測までも含む信頼性の高い予後判断が導かれる。好ましくは前述のATLL発症・進展危険度スコアの数値化に基づく発症・進展危険度の層別化を行うことにより、一層適切な予後推定を行うことができる。
その結果、治療・投与計画の策定に資する有用なデータが得られる。患者の予後管理は、予後因子であるCIMP、メチル化遺伝子数および上記5種の遺伝子群の指標より算出されるATLL発症・進展危険度スコアに基づき経過観察を続ける。CIMPがポジティブであり、かつ5種の遺伝子群のうちメチル化された遺伝子の個数が増加傾向を示しATLL発症・進展危険度スコアが上昇した場合には、病型の進展を疑い、精密な検査をさらに行なうことが肝要である。
単離された末梢血単核細胞(PBMC)のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群について、それらの遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定することにより、
上記遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイルを作成するとともに、予後因子として、CIMP、ならびにSHP1遺伝子、p16遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子のメチル化状態を求め、前記メチル化プロファイルおよび前記予後因子よりATLL発症・進展危険度スコアを計算し、該ATLL発症・進展危険度スコアを前記データとする、投与薬剤のスクリーニングおよび/または投与治療効果の判定に使用されるデータの作成方法。
作成された遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイルをもとに、遺伝子メチル化の有無や、それらのデータの統計解析に基づくCIMP、ATLL発症・進展危険度スコアなどの指標を用いて、成人T細胞白血病・リンパ腫疾患の病型判別を可能とし、ならびに病型の進展のわずかな兆候を捉えることを可能とし、さらには検出した徴候から病型の進展を予見可能とした本発明は、患者に対して個別に治療効果の確認(投与治療効果の判定)とその後の適切な治療・投薬計画を立てる(投与薬剤のスクリーニング)上で、きわめて有用な技術である。
遺伝子メチル化の検出とATLL病型の判別
造血器腫瘍疾患の一つである成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)において、8種の遺伝子群から選択された2種以上の遺伝子プロモーター領域におけるメチル化の有無、メチル化頻度をメチル化特異的PCR法(methylation specific PCR(MSP))を用いて確認し、その臨床的意義を調べた。
総数111人から測定のための臨床検体を採取した。内訳は、ボランティアの健常者13名とキャリアーおよび患者の98名、すなわちHTLV-Iウイルス感染者(キャリアー)の18名、成人T細胞白血病・リンパ腫の慢性型の患者11名、くすぶり型の患者15名、リンパ腫型の患者29名、急性型の患者25名である。これらの健常者、キャリアーおよび患者について、末梢血単核細胞(PBMC)もしくはリンパ節組織細胞を採取した。検体としての末梢血は、耳朶、上腕静脈などより採血し、単核細胞(PBMC)を常法により調製した。
成人T細胞白血病・リンパ腫用遺伝子セットとして次の8種類の癌抑制遺伝子または癌関連遺伝子を対象とし、そのプロモーター領域におけるCpG島のメチル化を調べた:
SHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子。
続いて検体からゲノムDNAを得るために、検体と細胞溶解液とを混合した後、一定時間、混合溶液を加熱した。この処理により検体中の細胞を溶解液によって破壊し、その細胞中のゲノムDNAを抽出した。なお、細胞溶解工程での溶解液の組成、濃度、反応温度、および反応時間等の反応条件は、特許文献3に記載された条件によった。
上記DNA変換工程後の修飾DNA溶液を用いて、遺伝子群(SHP1、p16,p15,p73,hMLH1,MGMH,DAPK,HCAD)のプロモーター領域に存在するCpG島のメチル化の有無、メチル化の程度について、MSP(methylation specific PCR)法を用いるCpG島アッセイ(メチル化アッセイ)を実施した。この方法によれば、メチル化特異的プライマーおよび非メチル化特異的プライマーを用いて、DNA変換工程後におけるCpG含有DNAをPCR増幅するために、より高精度でメチル化されたDNAを検出することができる。
反応溶液:(0.4μMプライマー:1μl重亜硫酸塩修飾DNA:1×PCR緩衝液:200μMdNTP:1.5mM塩化マグネシウム:AmpliTaqGold DNA
ポリメラーゼ0.5単位;最終反応容量20μl中)
反応条件:(95℃で10分間):[(94℃で15秒間):(AT(アニーリング温度)で1分間):(72℃で1分間)]35から40サイクル:(72℃で7分間)。
測定した8個の遺伝子のDNAメチル化とATLLの臨床データ(血液1μl中の白血球数(WBC)、リンパ球数、異常リンパ球数、カルシウム値、LDH、sIL2RおよびHTLV1ウイルス量)との関連性を調べた。その結果を図5に示す。相関分析は、スピアマンの順位相関テストによった。なお、図5において「number」とはその項目の絶対数と各遺伝子のメチル化に相関があるかについてのP値を示す項目であり、たとえば年齢とSHP1遺伝子のメチル化との間には、26.2%の確率で相関がないということになる。また同じく年齢の項目における「≧60/≦59」とは、60歳以上の人と59歳以下の人との間に、各遺伝子のメチル化の状態に有意な差があるかを示している。またCIMP3とは、8つの遺伝子のうち3つ以上の遺伝子にメチル化がみられる表現型をあらわしている。
さらに図6〜図9は、メチル化遺伝子数と臨床検査データとの間に相関があるか否かを示す。メチル化遺伝子数が増加するに伴い、WBC(x103/μl) 数増加、 lymphocytes(%)数増加、abnormal lymphocytes(%)数増加、LDH(IU/L) 高値、sIL2R(U/mL) 高値を示し、メチル化遺伝子数とこれらの臨床検査データとの間に相関が認められた。またメチル化遺伝子数が増加するに伴い、HTLV-1ウイルス量高値を示す傾向を認めた(P=0.06)。メチル化遺伝子数と血清Ca(mg/dl)との間には、相関を認めなかった。
遺伝子メチル化と予後との関連性
遺伝子メチル化が、予後に影響を与えるかどうか、3つの統計学的手法を用いて解析した。統計学的な解析は、SPSS for Windows(登録商標), Release 11.5を用い、p値が0.05以下のとき有意差ありとした。 8つの遺伝子と前記111人の予後との相関の有無を検討した。その結果(生存曲線)を図11〜図19及び下記表1に示す。表1においてCIとはConfidence Interval:95%信頼区間を示す。なお、図10は「Brit J Haematol. 79:428-437, 1991」に示されたATLLの各病型別の生存曲線であり、図10において「くすぶり型(45)」とは、45症例のくすぶり型患者の生存曲線であるということをあらわしている。
(2)単変量解析(Univariate)では、SHP1遺伝子、 p16遺伝子、MGMT遺伝子、 DAPK遺伝子、HCAD遺伝子のメチル化とメチル化遺伝子数の増加及びCIMPの存在は、有意な予後因子であることが示された。
(3)多変量解析(Multivariate)では、SHP1遺伝子、p16遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子のメチル化とCIMPの存在、メチル化遺伝子数の増加は、独立した予後因子であることが示された。SHP1遺伝子およびp16遺伝子は、最もハザード比(HR)(リスク比)が高く、予後因子の中でも重要であることが示された。
1つ目の方法として具体的には、各患者における、
(1)SHP1遺伝子、p16遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子の5遺伝子について、MSPでポジティブの結果を与えた遺伝子に関してはプラス1、MSPでネガティブの結果を与えた遺伝子に関しては0とし、各数値に、それぞれの遺伝子に対応するHazard Ratio (HR)の値(遺伝子表1に示してある単変量解析で得られたHRの値)を乗算し、合計した。
(3)上記5遺伝子について、CIMP陽性の場合にはプラス1、CIMP陰性の場合には0とし、その数値に単変量解析により求められたCIMPのHazard Ratio (HR)の値を乗算した。
以上のATLL発症・進展危険度スコアリングを行った結果(総スコアの分布)を下記表2および図20〜22に示す。このATLL発症・進展危険度スコアをKruscal Wallis検定により解析した結果、ATLL発症・進展危険度スコアは各病型どうしで有意差を示めすことが明らかとなり、ATLL発症・進展危険度スコアを求める本方法により各病型が分離できることが示された(p=0.000)。
(1)8種の遺伝子について、MSPでポジティブの結果を与えた遺伝子に関してはプラス1、MSPでネガティブの結果を与えた遺伝子に関しては0とし、各数値に、それぞれの遺伝子に対応するHazard Ratio (HR)の値(遺伝子表1に示してある単変量解析で得られたHRの値)を乗算し、合計した。
(2)メチル化遺伝子数に、単変量解析により求められたメチル化遺伝子数のHazard Ratio (HR)の値を乗算し、8で割った(総解析遺伝子数で割り、標準化した)。
(3)CIMP陽性の場合にはプラス1、CIMP陰性の場合には0とし、その数値に単変量解析により求められたCIMPのHazard Ratio (HR)の値を乗算した。
以上のATLL発症・進展危険度スコアリングを行った結果(総スコアの分布)を下記表3および図23〜25に示す。このATLL発症・進展危険度スコアをKruscal Wallis検定により解析した結果、ATLL発症・進展危険度スコアは各病型どうしで有意差を示めすことが明らかとなり、ATLL発症・進展危険度スコアを求める本方法により各病型が分離できることが示された(p=0.000)。
Claims (11)
- 成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)の原因となる成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)のキャリアーの発症またはindolent型ATLLの悪性化を予測するためのデータを提供する予後推定検査に用いられる予後推定検査用キットであり、
当該キャリアーまたはindolent型ATLL患者からの検体中のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群から2種以上の遺伝子を選択し、その選択された癌抑制遺伝子または癌関連遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定し、作成された上記遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイル、あるいはそれから求めた成人T細胞白血病・リンパ腫の発症または悪性化を示す予示マーカーのデータを含む、それらのキャリアーもしくは患者の予後を推定するためのデータを提供する予後推定検査に使用される予後推定検査用キット。 - 前記の選択した遺伝子がSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子セットである、請求項1に記載の予後推定検査用キット。
- 2種以上の選択された前記癌抑制遺伝子または癌関連遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化を測定するための、
検体を溶解するための溶解液、重亜硫酸塩含有試薬およびメチル化検出増幅試薬を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の予後推定検査用キット。 - 前記予示マーカーのデータがCIMPであるか、あるいはSHP1遺伝子、p16遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子のメチル化状態である、請求項1〜3のいずれかに記載の予後推定検査用キット。
- 前記のindolent型ATLLの悪性化が、aggressive型ATLLへの移行であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の予後推定検査用キット。
- 前記検体が、扁桃、骨髄、リンパ節、消化器、呼吸器、脾臓、肝臓、感覚器、中枢神経系、運動器、皮膚および末梢血よりなる群から選択された器官、組織から採取された細胞含有試料であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の予後推定検査用キット。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の予後推定検査用キット、予後推定検査で得られたデータの加工および解析を行うためのツール、およびデータ処理結果のアウトプット装置を含むことを特徴とする、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)のキャリアーの発症またはindolent型ATLLの悪性化を予測するための予後推定検査用システム。
- 前記のツールが、データ処理プログラムおよび/または予後の統計解析アルゴリズムを用いたプログラムを含む、請求項7に記載の予後推定検査用システム。
- 成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)の予後を推定するためのデータの収集において、
単離された末梢血単核細胞(PBMC)のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群について、それらの遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定することにより、
上記遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイルを作成するとともに、予後因子としてCIMPを算出し、
メチル化遺伝子、メチル化遺伝子数及びCIMP値から算出されるATLL発症・進展危険度スコアによる危険度の階層化および/またはSHP1遺伝子、p16遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子のメチル化状態を表示することにより、
成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)のキャリアーの発症またはindolent型ATLLのaggressive型ATLLへの進展を予測することを可能とするATLL予後推定用データを作成する方法。 - 成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)の予後経過における投与薬剤のスクリーニングおよび/または投与治療効果の判定に使用されるデータの作成方法であって、
単離された末梢血単核細胞(PBMC)のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群について、それらの遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定することにより、
上記遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化プロファイルを作成するとともに、予後因子としてCIMP、ならびにSHP1遺伝子、p16遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子のメチル化状態を求め、
前記メチル化プロファイルおよび前記予後因子よりATLL発症・進展危険度スコアを計算し、該ATLL発症・進展危険度スコアを前記データとする、投与薬剤のスクリーニングおよび/または投与治療効果の判定に使用されるデータの作成方法。 - 成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)の原因となる成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)のキャリアーの発症またはindolent型ATLLのaggressive型ATLLへの進展を予測するための予後推定検査用データの作成方法であって、
当該キャリアーまたはindolent型ATLL患者からの検体中のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH1遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化状態を測定して前記8種の遺伝子のメチル化プロファイルを求め、
該メチル化プロファイルからCIMPを求め、
前記メチル化プロファイルおよび前記CIMPよりATLL発症・進展危険度スコアを計算し、該ATLL発症・進展危険度スコアを前記データとすることを含む、予後推定検査用データの作成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009068048A JP5522348B2 (ja) | 2008-03-19 | 2009-03-19 | 成人t細胞白血病・リンパ腫の予後推定法およびキット |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008071783 | 2008-03-19 | ||
JP2008071783 | 2008-03-19 | ||
JP2009068048A JP5522348B2 (ja) | 2008-03-19 | 2009-03-19 | 成人t細胞白血病・リンパ腫の予後推定法およびキット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009254357A true JP2009254357A (ja) | 2009-11-05 |
JP5522348B2 JP5522348B2 (ja) | 2014-06-18 |
Family
ID=41382612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009068048A Expired - Fee Related JP5522348B2 (ja) | 2008-03-19 | 2009-03-19 | 成人t細胞白血病・リンパ腫の予後推定法およびキット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5522348B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012017867A1 (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-09 | 国立大学法人広島大学 | 精神疾患の検査方法、精神疾患用の検査キット、ならびに精神疾患治療剤および/または予防剤の評価方法 |
JP2013007742A (ja) * | 2011-05-20 | 2013-01-10 | Oita Univ | 糖質プロファイリングによる血液腫瘍診断方法 |
JP2013188208A (ja) * | 2012-02-14 | 2013-09-26 | Okayama Univ | Atllの診断のためのデータ取得方法、atll診断用キットおよびatll診断システム |
JP2014526905A (ja) * | 2011-09-07 | 2014-10-09 | ヒューマン ジェネティック シグネチャーズ ピーティーワイ リミテッド | 分子検出アッセイ |
WO2021090786A1 (ja) * | 2019-11-05 | 2021-05-14 | 日本電気株式会社 | ヒトt細胞白血病ウイルス1型(htlv-1)関連疾患の診断方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007244377A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-09-27 | Okayama Univ | 造血器腫瘍の検査方法およびキット |
-
2009
- 2009-03-19 JP JP2009068048A patent/JP5522348B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007244377A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-09-27 | Okayama Univ | 造血器腫瘍の検査方法およびキット |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012017867A1 (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-09 | 国立大学法人広島大学 | 精神疾患の検査方法、精神疾患用の検査キット、ならびに精神疾患治療剤および/または予防剤の評価方法 |
JP2013007742A (ja) * | 2011-05-20 | 2013-01-10 | Oita Univ | 糖質プロファイリングによる血液腫瘍診断方法 |
JP2014526905A (ja) * | 2011-09-07 | 2014-10-09 | ヒューマン ジェネティック シグネチャーズ ピーティーワイ リミテッド | 分子検出アッセイ |
JP2013188208A (ja) * | 2012-02-14 | 2013-09-26 | Okayama Univ | Atllの診断のためのデータ取得方法、atll診断用キットおよびatll診断システム |
WO2021090786A1 (ja) * | 2019-11-05 | 2021-05-14 | 日本電気株式会社 | ヒトt細胞白血病ウイルス1型(htlv-1)関連疾患の診断方法 |
JPWO2021090786A1 (ja) * | 2019-11-05 | 2021-05-14 | ||
JP7356650B2 (ja) | 2019-11-05 | 2023-10-05 | 日本電気株式会社 | ヒトt細胞白血病ウイルス1型(htlv-1)関連疾患の診断方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5522348B2 (ja) | 2014-06-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI797095B (zh) | 腫瘤檢測之方法及系統 | |
JP6577005B2 (ja) | 生体サンプルにおける定量的細胞組成を特定する方法 | |
JP6369857B2 (ja) | 肝細胞癌に関する情報の取得方法、ならびに肝細胞癌に関する情報を取得するためのマーカーおよびキット | |
US8927209B2 (en) | Liver cancer methods and compositions | |
US20200347459A1 (en) | Dna methylation biomarkers for bladder cancer | |
EP3034624A1 (en) | Method for the prognosis of hepatocellular carcinoma | |
JP2008521412A (ja) | 肺癌予後判定手段 | |
WO2020019269A1 (zh) | 鉴定胃癌状态的方法和试剂盒 | |
US20090192045A1 (en) | Molecular staging of stage ii and iii colon cancer and prognosis | |
JP6269492B2 (ja) | 肝細胞癌に関する情報の取得方法、ならびに肝細胞癌に関する情報を取得するためのマーカーおよびキット | |
KR20200035427A (ko) | 세포-무함유 바이러스 핵산을 사용하는 암 스크리닝의 증강 | |
JP5522348B2 (ja) | 成人t細胞白血病・リンパ腫の予後推定法およびキット | |
JP4088694B2 (ja) | 造血器腫瘍の検査方法およびキット | |
JP5807894B2 (ja) | 一塩基多型に基づく前立腺癌の検査方法 | |
JP5009289B2 (ja) | Maltリンパ腫の検査方法及びキット | |
WO2017119510A1 (ja) | 乳がんの診断のための検査方法、遺伝子マーカー、および検査薬 | |
US8110362B2 (en) | Method for determining a tongue cancer | |
JP2020014415A (ja) | がんの診断用バイオマーカー | |
US20240093302A1 (en) | Non-invasive cancer detection based on dna methylation changes | |
US20160244847A1 (en) | Predicting increased risk for cancer | |
US20130122504A1 (en) | Expression Levels of COL4A3BP and other Markers Correlating with Progression or Non-Progression of Bladder Cancer | |
WO2020019268A1 (zh) | 鉴定乳腺癌状态的方法和试剂盒 | |
US20120082994A1 (en) | Expression Levels of COL4A1 and other Markers Correlating with Progression or Non-Progression of Bladder Cancer |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090406 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120210 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131112 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140110 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140225 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140325 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5522348 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |