JP2009253908A - 信号処理装置、画像処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

信号処理装置、画像処理装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】水平同期信号及び垂直同期信号からノイズ成分を確実に除去し、同期信号に基づく画像信号の取り込みを確実に行うことができる信号処理装置、画像処理装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】同期信号の信号レベルの変化点を示す変化点信号をフリップフロップ51及びXOR素子56にて生成する。また、同期信号のハイレベル又はローレベルの連続数をカウンタ57にてカウントし、連続数が閾値以下の区間を比較器58にて判定することによりノイズ候補信号を生成する。更に、ノイズ候補を除外する候補除外区間を示すノイズ候補除外信号を生成するノイズ候補除外信号生成回路59は、変化点信号、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号から、次のノイズ候補除外信号を生成する。信号処理装置は、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号を基に、入力された同期信号からノイズ成分を除去する。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像の取り込みに用いられる水平同期信号又は垂直同期信号等の同期信号からノイズ成分を除去することができる信号処理装置、並びにこれを備える画像処理装置及び画像形成装置に関する。
複数の装置間又は回路間等にて画像の送受信を行う場合、送信側の装置又は回路等は画像信号と共に水平同期信号及び垂直同期信号を送信する。受信側の装置又は回路等は、画像信号に対して水平同期信号にて画像の水平方向の同期をとり、垂直同期信号にて画像の垂直方向の同期をとることによって、画像を再構成することができる。このため、ノイズによって水平同期信号又は垂直同期信号の同期信号が乱れた場合には、受信側の装置又は回路等が画像の再構成を正しく行うことができない。
図13及び図14は、同期信号のノイズによる乱れを説明するための模式図であり、図13には受信側の装置における同期信号の入力回路の回路図を示し、図14にはこの回路の入出力波形を示してある。また、図14(a)の破線で囲んだ部分を拡大した波形が図14(b)及び(c)である。受信側の装置は、水平同期信号又は垂直同期信号の同期信号が入力されるバッファ101と、バッファ101の出力をクロック信号に同期して取り込むフリップフロップ102とを備えており、フリップフロップ102の出力を同期信号として内部の回路へ与える。
図示しない送信側の装置は、画像の1ライン(水平方向)又は1フレーム(垂直方向)の同期を受信側の装置にとらせるために、例えば信号レベルの一の立ち上がり(ローレベルからハイレベルへの変化)エッジから次の立ち上がりエッジまでの期間を1ライン又は1フレームとした同期信号を出力する。この同期信号は受信側の装置のバッファ101へ入力される。バッファ101は、入力信号の信号レベルが閾値電圧より高いか又は低いかに応じてハイレベル又はローレベルの信号を出力する論理素子である。このため、入力された同期信号のノイズによる信号レベルの変動が閾値電圧を超えない程度のものであればバッファ101の出力信号には影響を与えないが、閾値電圧を超えて信号レベルが変動した場合には、これに伴ってバッファ101の出力信号が変動する。
フリップフロップ102は、バッファ101の出力信号が入力されると共に、クロック信号が入力されており、クロック信号の立ち上がりエッジに同期して入力された信号の信号レベルを取り込む(記憶する)。このため、バッファ101の出力信号が変動した場合であっても、この変動がクロック信号の立ち上がりエッジにて生じていなければフリップフロップ102の出力信号に影響を与えない。しかし、バッファ101の出力信号の変動がクロック信号の立ち上がりエッジにて生じた場合、フリップフロップ102は誤った信号レベルを取り込むため、誤った信号レベルの変化を含む同期信号を出力する。この同期信号を与えられた受信側装置の内部回路では、一の立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまでの期間が短縮されて認識されるため、画像信号から1ライン又は1フレーム分の画像を正しく取得することができない。
このように、クロック信号の立ち上がりエッジのタイミングで、バッファ101の閾値電圧を超える信号レベルの変動がノイズにより発生した場合、受信側の装置は同期信号に基づいて画像信号を正しく取り込むことができず、送信側及び受信側で同期がとれない状態に陥る。同期信号に生じるノイズは、電源電位若しくは接地電位の揺らぎ、又は装置外からのノイズなど、様々な要因で発生する。従来、ノイズ対策としては、電源の安定化、ノイズに対するシールド技術、及びヒステリシス特性を持つシュミットトリガバッファの使用等が一般的に行われている。
特許文献1においては、受信装置から出力された画像データ転送スタート信号にノイズが乗っても、正確に同期信号を生成することができる同期信号保証装置が提案されている。この同期信号保証装置では、受信装置から送られる特有の波形の画像データスタート信号を遅延回路にて所定時間遅延させてラッチ回路へ出力する。画像データスタート信号は、パルス幅が異なる2つの波高部が周期的に繰り返される特有の波形である。ラッチ回路は、遅延されていない画像データスタート信号のエッジで遅延された画像データスタート信号をラッチする構成とすることで、画像データスタート信号にノイズが乗っていても、これに影響されないページ信号を生成することができる。また、予めページ長に係るデータがプリセットされたカウンタから基準ページ信号を出力し、ラッチ回路が生成したページ信号と基準ページ信号とを比較して、ページ信号の異常を判定する。
特許文献2においては、同期信号が欠けていてもノイズが乗っていても正しい同期信号を得ることができ、且つ、不連続な映像信号であっても正確に水平走査線番号をカウントすることができる走査線番号カウント回路が提案されている。この走査線番号カウント回路は、映像信号から分離した同期信号のエッジに基づいて同期パルスを生成すると共に、同期パルスの入力によりカウント値がリセットされ、カウント値が所定範囲の場合にマスク信号を出力し、マスク信号の区間だけ同期パルスの入力が禁止されるカウンタを備え、カウント値が所定値に達した場合に補間パルスを出力する。また、走査線番号カウント回路は、同期パルスの入力によりカウント値がリセットされ、補間パルスの数をカウントするカウンタを備え、このカウンタのカウント値が3になるとマスク信号の出力を禁止する。これらにより、走査線番号カウント回路は、同期パルス及び補間パルスの数をラインカウンタでカウントすることにより、水平走査線番号を正確にカウントすることができる。
特開平7−210340号公報 特開平8−181881号公報
しかしながら、特許文献1に記載の同期信号保証装置は、この装置に特有の波形を有する画像データスタート信号の入力を必要とする。よって、画像データスタート信号を出力する装置は特有の波形の画像データスタート信号を生成する回路を備える必要があるため、同期信号保証装置の汎用性が低いという問題がある。
また、特許文献2に記載の走査線番号カウント回路は、家庭用VTR(Video Tape Recorder)などにおける映像再生時に水平同期信号の誤検出によって映像が乱れることの防止を目的としたものであり、水平同期信号のノイズについては考慮されているが、垂直同期信号のノイズについては考慮されていない。画像形成装置などの静止画像を扱う装置においては、画像信号と共に入力される水平同期信号及び垂直同期信号の両方の同期信号について、正確な同期信号に基づく画像の再構成を行う必要があるため、特許文献2に記載の走査線番号カウント回路は適さない。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、水平同期信号又は垂直同期信号等の同期信号からノイズ成分を確実に除去し、同期信号に基づく画像信号の取り込みを確実に行うことができる信号処理装置、画像処理装置及び画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る信号処理装置は、画像信号の取り込みの際に画像の水平方向及び/又は垂直方向を同期させるための同期信号からノイズ成分を除去するノイズ除去手段を備える信号処理装置において、前記同期信号の信号レベルが変化した時点を示す変化点信号を生成する変化点信号生成手段と、前記同期信号にてハイレベル又はローレベルの信号が連続する連続数を計数する計数手段と、前記連続数が閾値以下の信号区間をノイズ候補として示すノイズ候補信号を生成するノイズ候補信号生成手段と、前記ノイズ候補から除外する信号区間を候補除外区間として示すノイズ候補除外信号を順次的に生成するノイズ候補除外信号生成手段とを備え、該ノイズ候補除外信号生成手段は、前記変化点信号が示す変化点、前記ノイズ候補信号が示すノイズ候補、及び生成したノイズ候補除外信号が示す候補除外区間を基に、次のノイズ候補除外信号の生成を行うようにしてあり、前記ノイズ除去手段は、前記ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号に基づいて、前記同期信号からノイズ成分を除去するようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、信号処理装置が、同期信号(水平同期信号又は垂直同期信号のいずれであってもよい)の信号レベルの変化点を示す変化点信号を生成する。また信号処理装置は、同期信号にてハイレベル又はローレベルの信号の連続数を計数し、この連続数が閾値以下の信号区間をノイズ候補としたノイズ候補信号を生成する。連続数が閾値以下の信号区間は、同期信号が変化している区間であり、ノイズに起因する信号レベルの変化が含まれる可能性があるため、この区間をノイズ候補の区間とすることができる。ただし、ノイズ候補の信号区間には、同期信号本来の変化部分も含まれるため、このような区間をノイズ候補から除外する候補除外区間として示すノイズ候補除外信号を信号処理装置は生成する。信号処理装置は、変化点信号が示す変化点、ノイズ候補信号が示すノイズ候補及びノイズ候補除外信号が示す候補除外区間を基に、次のノイズ候補除外信号を生成することができる。
これにより信号処理装置は、ノイズ候補信号により示されるノイズ候補の信号区間であり、ノイズ候補除外信号により示される候補除外区間でない信号区間にノイズ成分が含まれていると判断することができ、連続数が閾値以下の信号区間のノイズ成分を同期信号から除去することができる。また、上記の方法によるノイズ成分の除去は、水平同期信号又は垂直同期信号のいずれに対してもそれぞれ独立して行うことができ、更には同期信号が周期的に繰り返される必要がない。
また、本発明に係る信号処理装置は、前記ノイズ候補除外信号生成手段が、前記ノイズ候補信号がノイズ候補を示す状態へ変化した場合に、次のノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さず、前記ノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さず、前記変化点信号が変化点を示す状態の場合に、次のノイズ候補除外信号が候補除外区間を示し、前記ノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さず、前記ノイズ候補信号がノイズ候補を示さない状態の場合に、次のノイズ候補除外信号が候補除外区間を示し、前記ノイズ候補除外信号が候補除外区間を示し、前記ノイズ候補信号がノイズ候補を示し、前記変化点信号が変化点を示す状態の場合に、次のノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さないように、前記次のノイズ候補除外信号の生成を行うようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、ノイズ候補信号がノイズ候補を示す状態へ変化した場合に、次のノイズ候補除外信号を候補除外区間を示さない状態とする。ノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さず、変化点信号が変化点を示す状態の場合には、次のノイズ候補除外信号を候補除外区間を示す状態とする。ノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さず、ノイズ候補信号がノイズ候補を示さない状態の場合には、次のノイズ候補除外信号を候補除外区間を示す状態とする。また、ノイズ候補除外信号が候補除外区間を示し、ノイズ候補信号がノイズ候補を示し、変化点信号が変化点を示す状態の場合には、ノイズ候補除外信号を候補除外区間を示さない状態とする。
このようにして生成されたノイズ候補除外信号を用いることによって、信号処理装置は、ノイズ候補信号が示すノイズ候補であり且つノイズ候補除外信号が示す候補除外区間でない信号区間が、同期信号にノイズ成分が含まれる信号区間であると判断することができる。
また、本発明に係る信号処理装置は、前記ノイズ除去手段が、前記ノイズ候補信号によりノイズ候補と示され、且つ、前記ノイズ候補除外信号により候補除外区間と示されない信号区間について、前記同期信号の信号レベルを調整することによりノイズ成分を除去するようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、ノイズ候補信号がノイズ候補と示し、且つ、ノイズ候補除外信号が候補除外区間と示さない信号区間について、同期信号の信号レベルを調整する。信号処理装置は、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号からノイズ成分が含まれる信号区間を容易に判断することができ、例えば同期信号の信号レベルを反転するなどの処理を行うことによって、同期信号からノイズ成分を容易に除去することができる。
また、本発明に係る信号処理装置は、前記同期信号、前記ノイズ候補信号及び前記ノイズ候補除外信号が入力され、入力された信号の信号レベルの記憶及び読み出しを行う記憶手段を更に備え、前記ノイズ除去手段は、前記記憶手段に記憶された前記同期信号、前記ノイズ候補信号及び前記ノイズ候補除外信号に基づいて、前記同期信号からノイズ成分を除去するようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、同期信号、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号を記憶する記憶手段を信号処理装置が備える。同期信号の入力に対してノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号の生成タイミングが遅れる場合などに、各信号を記憶手段に記憶してタイミングを合わせることができる。信号処理装置は、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号の生成タイミングに合わせて記憶手段から記憶した信号を読み出し、同期信号のノイズ成分除去を行うことができる。
また、本発明に係る信号処理装置は、前記変化点信号生成手段、計数手段、ノイズ候補信号生成手段及びノイズ候補除外信号生成手段が、第1のクロック信号に同期して処理を行うようにしてあり、前記ノイズ除去手段は、第2のクロック信号に同期して処理を行うようにしてあり、前記記憶手段は、前記第1のクロック信号に同期して記憶を行い、前記第2のクロック信号に同期して読み出しを行うようにしてあることを特徴とする。
本発明においては、画像信号及び同期信号を送信する送信側と、これを受信する受信側とでは、必ずしも同じクロック信号で処理が行われるとは限らないため、記憶手段への記憶及び読み出しをそれぞれ異なるクロック信号に同期して行う構成とする。これにより、クロック信号が異なる送信側及び受信側の間で同期信号の送受信を容易に行うことができる。
また記憶手段は、変化点信号の生成、連続数の計数、ノイズ候補信号の生成及びノイズ候補除外信号の生成を行うための第1のクロック信号に同期して記憶を行い、ノイズ除去を行うための第2のクロック信号に同期して読み出しを行う。これにより、送信側から与えられる第1のクロック信号に基づいて各信号の生成及び記憶を行うことができ、受信側から与えられる第2のクロック信号に基づいて信号の読み出し及びノイズ除去を行うことができる。
また、本発明に係る信号処理装置は、前記ノイズ候補信号生成手段が連続数との比較を行う閾値を設定する閾値設定手段を更に備えることを特徴とする。
本発明においては、ノイズ候補の区間を判定するための閾値を可変とし、閾値を設定可能とする。これにより、同期信号の波形及び送受信側の装置等の仕様に応じて閾値を適切に設定することができ、信号処理装置の汎用性を高めることができる。例えば、入力される同期信号がノイズを含まない正常な波形の場合において、信号レベルがハイレベル又はローレベルの区間が少なくともnクロック数以上は連続することが予め判明している場合、閾値として(n−1)を設定することができる。これにより、nクロック数の信号は正常な同期信号と判定し、(n−1)クロック数の信号はノイズ候補と判定することができるため、最も大きなノイズを除去することができる。
また、本発明に係る信号処理装置は、前記閾値より大きいエラー判定用閾値及び前記連続数を比較し、該連続数が前記エラー判定用閾値を超えた場合にエラー情報を出力するエラー情報出力手段を更に備えることを特徴とする。
本発明においては、上記のノイズ候補信号を生成するための閾値とは別にエラー判定用の閾値を設けて、ハイレベル又はローレベルの連続数とエラー判定用閾値との比較を行い、連続数がエラー判定用閾値を超えた場合にエラー情報を出力する。エラー判定用閾値は、ノイズ候補を判定するための閾値より大きい値である。一定期間以上に同期信号の信号レベルがハイレベル又はローレベルで変化しない場合、同期信号が正常に送受信されていない又はノイズなどの影響で同期信号の一部分が消滅した等の不具合が発生している虞がある。そこで、連続数がエラー判定用閾値を超えた場合にエラー情報を出力することによって、エラー情報に基づいて画像信号の再送信を要求する又はユーザなどに対してエラーメッセージを出力して処理を停止する等の対策を信号処理装置は行うことができる。
また、本発明に係る画像処理装置は、上述のいずれか1つの信号処理装置と、該信号処理装置にてノイズ成分が除去された同期信号に基づいて取り込んだ画像信号に係る画像に画像処理を施す画像処理手段とを備えることを特徴とする。
本発明においては、画像処理装置が上述の信号処理装置を備えて、信号処理装置によりノイズ成分が除去された同期信号に基づいて画像信号の取り込みを行い、取り込んだ画像信号に係る画像に画像処理を施して出力する。ノイズ成分が除去された同期信号に基づく画像信号の取り込みを行うことができるため、誤りなく正常に送受信した画像に対して画像処理を行うことができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上述の画像処理装置と、該画像処理装置が画像処理を施した画像を形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする。
本発明においては、画像形成装置が上述の画像処理装置を備えて、画像処理装置により画像処理が施された画像の形成を行う。同期信号のノイズ成分除去により正常に送受信された画像に画像処理が施され、この画像を形成することができるため、画像形成装置は品質の高い画像形成を行うことができる。
本発明による場合は、同期信号のハイレベル又はローレベルの連続数に基づいてノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号を生成し、生成したこれらの信号を基に同期信号からノイズ成分を除去する構成とすることにより、ノイズ候補判定用の連続数に係る閾値で規定される所定の連続数未満のノイズ成分を同期信号から確実に除去することができるため、同期信号に基づく画像信号の取り込みを確実に行うことができる。よって、この信号処理装置を備える画像処理装置及び画像形成装置等の装置は、送受信に係る信頼性の高い画像に対して処理を行うことができるため、高品質な画像処理及び画像形成処理等の処理を行うことができる。また、水平同期信号及び垂直同期信号のいずれに対してもノイズの除去をそれぞれ独立して行うことができ、周期的に繰り返されない同期信号に対してもノイズの除去を行うことが切るため、汎用性の高い信号処理装置を提供することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。図において1は、画像形成装置の各部の制御処理及び各種の演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)である。CPU1には、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3、操作部4、表示部5、メモリ装着部6、画像入力装置11、画像出力装置12及び画像処理装置20等の機能ブロックが接続されており、CPU1の制御によりこれらの機能ブロックが動作する。なお、本図に示す画像形成装置は、所謂デジタルカラー複写機である。
ROM2は、マスクROM、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子により構成され、CPU1が実行するプログラム及び実行に必要なデータ等が予め記憶されている。画像形成装置の電源投入後に、CPU1はROM2からプログラムを読み出して実行することにより処理を開始する。RAM3は、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)又はフラッシュメモリ等によるデータの書き換えが可能な大容量のメモリ素子により構成され、CPU1が演算処理を行う際に発生するデータ及びユーザが設定する各種の設定値等を記憶する。
操作部4は、ファンクションキー、スタートキー、テンキー及び電源キー等を備えており、ユーザからの処理開始指令又は設定の入力等の操作を受け付けることができる。操作部4は、受け付けたユーザの操作をCPU1へ与える。表示部5は、液晶ディスプレイを備え、CPU1からの表示命令に基づいて、画像形成装置の動作状態、ユーザへの警告メッセージ、及びユーザの操作を補助する各種のメニュー等を液晶ディスプレイに表示する。なお、操作部4及び表示部5は、両者を一体に構成したタッチパネルであってもよい。
メモリ装着部6は、所謂メモリカードスロットであり、SDメモリカード又はメモリスティック等のメモリカード90を着脱自在に装着することができる。メモリ装着部6にメモリカード90が装着された場合、CPU1はメモリカード90に記憶されたデータの読み出し及びメモリカード90へのデータの書き込みを行うことができる。また、メモリカード90にプログラムコード91が記憶されている場合には、CPU1はメモリカード90からプログラムコード91を読み出してRAM3に記憶すると共に、プログラムコード91を実行してプログラムコード91に係る処理を行うことができる。なお、ROM2が書き換え可能なメモリ素子で構成されている場合には、メモリカード90から読み出したプログラムコード91をROM2に記憶してもよい。
画像入力装置11は、原稿に光を照射する光源、及びCCD(Charge Coupled Device)などのイメージセンサが並設された受光部等を備えるスキャナにて構成されている。画像入力装置11は、CPU1の制御に基づいて、光源から原稿へ光を照射すると共に、受光部を一方向へ移動させて、原稿からの反射光をRGBの3つの色成分に分解して受光部で読み取り、RGBのアナログ信号として画像処理装置20へ与える。
画像処理装置20は、A/D変換部21、シェーディング補正部22、入力階調補正部23、領域分離処理部24、色補正部25、黒生成下色除去部26、変倍処理部27、空間フィルタ処理部28、出力階調補正部29及び階調再現処理部30等を備えている。A/D変換部21は、画像入力装置11から与えられたRGBのアナログ信号を例えば各8ビットのデジタルの画像信号に変換するものであり、変換したRGBの画像信号をシェーディング補正部22に与える。シェーディング補正部22は、A/D変換部21から与えられたRGBの画像信号に対して、画像入力装置11の照明系、結像系及び撮像系等において生じる各種の歪みを取り除くシェーディング処理を行い、シェーディング処理後のRGBの画像信号を入力階調補正部23へ与える。
入力階調補正部23は、シェーディング補正部22にて歪みが取り除かれたRGBの画像信号に係る画像に対して、カラーバランスの調整及びコントラストの調整等の処理を行うと共に、濃度に係る信号などを画像処理装置20の各部の処理に適した信号形式に変換し、処理後のRGBの画像信号を領域分離処理部24へ与える。
領域分離処理部24は、入力階調補正部23から与えられたRGBの画像信号に係る画像の各画素が、文字により構成される文字領域、網点画像により構成される網点領域又は写真で構成される写真領域のいずれに属する画素であるかを判定することによって、各画素を分離する。領域分離処理部24は、処理結果として各画素がいずれの領域に属しているかを示す情報を、領域分離信号として黒生成下色除去部26、空間フィルタ処理部28及び階調再現処理部30へ与えると共に、入力階調補正部23から与えられたRGBの画像信号をそのまま色補正部25へ与える。
色補正部25は、領域分離処理部24から与えられたRGBの画像信号を、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)の色空間の画像信号に変換すると共に、画像出力装置12での色再現の忠実化実現のために、CMYの各色成分に色補正処理を行う。色補正処理は、具体的には、不要吸収成分をそれぞれ含むCMYのトナー又はインク等の分光特性に基づいた色濁りを、CMYの各色成分から取り除く処理である。色補正部26は、変換したCMYの画像信号を黒生成下色除去部26へ与える。
黒生成下色除去部26は、領域分離処理部24から与えられる領域分離信号、及び色補正部25から与えられるCMYの画像信号の各色成分に基づいて、K(黒)の色成分を生成する黒生成処理を行うと共に、元のCMYの各色成分から黒生成処理にて生成されたK成分を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理を行う。これにより、色補正部25から与えられたCMYの画像信号は、CMYKの4つの色成分を有する画像信号に変換される。
例えば、スケルトンブラックによる黒生成処理を行う場合に、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)とし、入力される画像の画素値をC、M、Yとし、出力される画素値をC'、M'、Y'、K'とし、UCR(Under Color Removal、下色除去)率をα(0<α<1)とすると、黒生成下色除去処理は以下の式で表される。黒生成下色除去部26の黒生成下色除去処理により変換されたCMYKの画像信号は、変倍処理部27へ与えられる。
K' = f{min(C、M、Y)}
C' = C−αK'
M' = M−αK'
Y' = Y−αK'
画像形成装置においては、ユーザが操作部4を操作することによって、形成する画像の拡大/縮小の設定を行うことができるようにしてある。変倍処理部27は、黒生成下色除去部26から与えられたCMYKの画像信号に係る画像に対して、ユーザが設定した所定の倍率となるように拡大演算処理又は縮小演算処理を行い、演算処理後の画像に係るCMYKの画像信号を空間フィルタ処理部28へ与える。
空間フィルタ処理部28は、領域分離処理部24から与えられる領域分離信号に基づいて、変倍処理部27から与えられたCMYKの画像信号に係る画像に対して、デジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行う。これにより、画像の空間周波数特性が補正され、画像出力装置12が出力する画像にぼやけ又は粒状性劣化等を生じることが防止される。例えば、領域分離処理部24にて文字領域に分離された領域には、特に黒文字又は色文字の再現性を高めることを目的として、空間フィルタ処理部28が鮮鋭強調のフィルタ処理を施して高周波成分を強調する。また、例えば領域分離処理部24にて網点領域に分離された領域には、空間フィルタ処理部28がローパスフィルタ処理を施して入力網点成分を除去する。このように空間フィルタ処理が施された画像に係るCMYKの画像信号は、出力階調補正部29にて補正処理が施された後に、階調再現処理部30へ与えられる。
階調再現処理部30は、領域分離処理部24から与えられる領域分離信号に応じて、出力階調補正部29から与えられたCMYKの画像信号に対して、階調再現処理を行う。階調再現処理は、画像信号に係る画像を複数の画素に分類して中間調を再現できるようにする処理であり、二値又は多値のディザ法又は誤差拡散法等を用いることができる。例えば、領域分離処理部24にて文字領域に分離された領域には、特に黒文字又は色文字の再現性を高めることを目的として、階調再現処理部30が画像出力装置12の高域周波数成分の再現に適する二値化処理又は多値化処理を施す。また、例えば領域分離処理部24にて網点領域に分離された領域には、出力階調補正部29にて画像信号の濃度を画像出力装置12の特性値である網点面積率に変換する階調補正処理を施しておき、階調再現処理部30が画像信号に係る画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように中間階調処理を施す。また、例えば領域分離処理部24にて写真領域に分離された領域には、階調再現処理部30が画像出力装置12における階調再現性に適する二値化処理又は多値化処理を施す。
階調再現処理部30による処理が施されたCMYKの画像信号は、図示しない画像メモリなどの記憶手段に一時的に蓄積された後、CPU1の制御により画像形成のタイミングに合わせて記憶手段から読み出されて画像出力装置12へ与えられる。画像出力装置12は、与えられた画像信号に係る画像を紙などの記録媒体上に出力するものであり、電子写真方式又はインクジェット方式等のプリンタである。例えば、電子写真方式の場合には、画像出力装置12は、感光体ドラムを所定の電位に帯電する帯電器、与えられた画像信号に応じてレーザ光を発して感光体ドラム表面に静電潜像を生成するレーザ書込器、感光体ドラム表面に生成された静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像器及び感光体ドラム表面に形成されたトナー像を紙上に転写する転写器等を備える。なお、画像出力装置12は、ディスプレイなどの表示装置であってもよい。
図2は、本発明に係る画像処理装置20の一構成例を示す模式図である。上述の図1に示した画像処理装置20は、A/D変換部21〜階調再現処理部30のように、それぞれが画像処理を行う複数の画像処理部を備えている。この画像処理装置20は、例えばA/D変換部21及びシェーディング補正部22を搭載したスキャナ用ASIC (Application Specific Integrated Circuit) 20aと、入力階調補正部23〜階調再現処理部30を搭載した画像処理用ASIC20bとの2つのASICを組み合わせることで実現できる。
この構成の場合、スキャナ用ASIC20aはシェーディング補正部22にてシェーディング補正を施した画像信号を送信し、画像処理用ASIC20bは信号処理部40にてこの画像信号を受信し、受信した画像信号を入力階調補正部23に与えて補正処理を行う。即ち、シェーディング補正部22及び入力階調補正部23は、画像処理用ASIC20bに備えられた信号処理部40を介して画像信号の送受信を行う。
信号処理部40はシェーディング補正部22及び入力階調補正部23の間で送受信される信号のバッファとして機能するものであるが、更に本発明に係る信号処理部(信号処理装置)40は、シェーディング補正部22及び入力階調補正部23の間で画像信号と共に送受信される水平同期信号及び垂直同期信号からノイズ成分を除去する機能を備えている。
スキャナ用ASIC20a及び画像処理用ASIC20b内においては、各部間の信号の送受信は半導体チップ上に形成された金属配線などを介して行われるため、送受信される信号にノイズが乗る可能性は比較的低い。しかし、ASIC間の信号の送受信は、ASICが搭載された基板上の配線などを介して行われるため、周囲環境の影響を受けやすく、送受信される信号にノイズが乗り易い。そこで、ASIC間の信号の送受信が行われるシェーディング補正部22及び入力階調補正部23の間に信号処理部40を設け、信号処理部40にてノイズ除去を行うことにより、画像処理用ASIC20bにて行われる画像処理の信頼性を高めることができる。
図3は、画像信号と共に送受信される同期信号を説明するための模式図である。画像入力装置11にて読み取られる原稿には文字、網点画像及び写真画像等で構成される画像領域が含まれている。画像入力装置11は、CCDなどのイメージセンサで原稿の読み取りを行うことによって、画像領域の濃度などの情報を水平方向及び垂直方向にマトリクス状に並べられた多数の画素情報として取得することができる。画像入力装置11は、取得した画素情報を水平方向を優先に順にRGBの画像信号として画像処理装置20へ送信する。このとき、画像入力装置11は、水平方向について画像信号の送信の開始/終了を示す水平同期信号を生成し、垂直方向について画像信号の送信の開始/終了を示す垂直同期信号を生成して、画像信号と共に画像処理装置20へ送信する。
即ち、水平同期信号は画像領域の水平方向の範囲を示す信号であり、水平同期信号の1つのハイレベル区間に送信された画像信号が、画像領域の1ライン分の画素情報に相当する。また、垂直同期信号は画像領域の垂直方向の範囲を示す信号であり、垂直同期信号の1つのハイレベル区間に送信された画像信号が、画像領域の1ページ分の画素情報に相当する。水平同期信号及び垂直同期信号を画像信号と共に送受信することによって、受信側の装置又は回路は画像信号から元の画像を再構成することができる。
図4は、本発明に係る信号処理部40の構成を示す回路図である。なお、図4において<送信側>として記載された信号はスキャナ用ASIC20aのシェーディング補正部22が出力する信号であり、<受信側>として記載された信号は画像処理用ASIC20bの入力階調補正部23へ入力される信号である。スキャナ用ASIC20aから信号処理部40へ送信された画像信号、水平同期信号及び垂直同期信号は、それぞれ入力バッファ45へ入力される。入力バッファ45は、図示は省略するがクロック信号に同期して信号の取り込みを行って出力するものである。また、スキャナ用ASIC20aからのクロック信号は、信号増幅を目的としたバッファ46へ入力され、バッファ46が出力するクロック信号が信号処理部40内の各部へ入力される。
入力バッファ45により取り込まれた(クロック同期化された)画像信号、水平同期信号及び垂直同期信号は、信号処理部40が備えるメモリ41へ入力される。また、入力バッファ45にてクロック同期化された水平同期信号及び垂直同期信号はカウンタ部50へ入力されており、カウンタ部50の出力信号(後述のノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号)はメモリ41へ入力されている。
メモリ41は、入力された信号の信号レベルをクロック信号に同期して記憶する素子であり、メモリ制御部42によって記憶及び読み出しのタイミングを制御されている。メモリ41に記憶された信号はメモリ制御部42によりタイミングを合わせて読み出され、画像信号は直接的に入力階調補正部23へ与えられ、水平同期信号、垂直同期信号及びカウンタ部50の出力信号はノイズ除去部43へ与えられる。ノイズ除去部43は、メモリ41から与えられたカウンタ部50の出力信号を基に水平同期信号及び垂直同期信号からノイズ成分を除去し、ノイズ成分を除去した水平同期信号及び垂直同期信号を入力階調補正部23へ与える。
図5は、カウンタ部50の構成を示す回路図である。ただし、図5においては、水平同期信号又は垂直同期信号を単に同期信号と記載してあり、カウンタ部50に入力される同期信号を1つのみとしてある。これは説明を簡略化するためであり、実際にはカウンタ部50には水平同期信号及び垂直同期信号のそれぞれについて図5に示す回路が設けられる。本発明に係る信号処理部40では、水平同期信号及び垂直同期信号の両信号について、同じ方法でノイズ成分の除去を行うことができるため、以下の説明においても単に同期信号と記載するが、水平同期信号及び垂直同期信号のいずれにも適用可能である。また、図5においては、クロック信号に係る配線の図示を省略してあるが、クロック信号が入力される素子には”CK"端子を記載してあり、全てのCK端子には共通のクロック信号が入力されるものとする。
入力バッファ45を介してカウンタ部50に入力された同期信号は、フリップフロップ51及び2入力の排他的論理和演算素子(以下、単にXOR素子という)56に入力される。フリップフロップ51の出力はXOR素子56に入力されている。よって、XOR素子56は、カウンタ部50に入力された同期信号と、1クロック遅れた同期信号との排他的論理和を出力する。XOR素子56は、入力された2つの信号レベルが異なる(一方がハイレベル、他方がローレベル)場合にハイレベルの信号を出力し、入力された2つの信号レベルが同じ場合にローレベルの信号を出力する素子である。即ち、入力された同期信号の信号レベルに変化が生じた場合(ハイレベルからローレベルへ変化した場合及びローレベルからハイレベルへ変化した場合)にXOR素子56がハイレベルの信号を出力する構成であり、フリップフロップ51及びXOR素子56は同期信号の信号レベルが変化した時点を示す変化点信号を生成する手段として機能している。
XOR素子56が出力する信号はフリップフロップ52へ入力され、フリップフロップ52の出力はフリップフロップ53へ入力され、フリップフロップ53の出力はノイズ候補除外信号生成回路59の入力端子Aへ入力されている。即ち、XOR素子56にて生成された変換点信号は、フリップフロップ52及び53によって2クロック分遅れてノイズ候補除外信号生成回路59の入力端子Aへ入力されている。なお、フリップフロップ52及び53は、ノイズ候補除外信号生成回路59への変化点信号の入力タイミングを他の信号と合わせるために設けられたものである。
また、XOR素子56が出力する変化点信号は、カウンタ57の入力端子Rへ入力されている。カウンタ57は、入力端子Rへの入力がハイレベルの場合にカウント値を1にリセットし、入力端子Rへの入力がローレベルの場合にクロック信号に同期してカウントアップを行うカウンタである。よって、カウンタ57は、同期信号のハイレベル又はローレベルが連続する連続数をクロック信号に同期して計数する計数手段として機能している。カウンタ57のカウント結果、即ち同期信号の連続数は比較回路58の入力端子Aへ入力されている。
比較回路58は、2つの入力端子A及びBから入力される値を比較し、A>Bの条件が成立すればハイレベルを出力し、この条件が成立しなければ(即ち、A≦Bであれば)ローレベルを出力する回路である。なお、比較回路58の入力端子Bには、一例として固定の閾値”2”が入力されている(ただし、入力端子Bへの入力値はこれに限らない)。よって、比較回路58は、同期信号のハイレベル又はローレベルの連続数が閾値”2”を超えるか否かを判定する。
比較回路58の出力はフリップフロップ55へ入力され、フリップフロップ55の出力はノイズ候補信号としてカウンタ部50から出力されている。即ち、比較回路58の出力信号は、フリップフロップ55により1クロック遅らされて、カウンタ部50からのノイズ候補信号として出力されている。なお、ノイズ候補信号は、ローレベルの区間がノイズ候補を示すローアクティブの信号である。比較回路58及びフリップフロップ55は、同期信号の連続数が閾値”2”以下の信号区間をノイズ候補として示すノイズ候補信号を生成するノイズ候補信号生成手段として機能している。また、ノイズ候補信号は、ノイズ候補除外信号生成回路59の入力端子Bへ入力されている。
ノイズ候補除外信号生成回路59は、XOR素子56が出力する変化点信号が(2クロック遅れて)入力端子Aに入力され、ノイズ候補信号が入力端子Bに入力されている。また、ノイズ候補除外信号生成回路59の出力信号はフリップフロップ54へ入力され、フリップフロップ54の出力信号は、ノイズ候補除外信号としてカウンタ部50から出力されると共に、ノイズ候補除外信号生成回路59の入力端子Cへ入力されている。即ち、ノイズ候補除外信号生成回路59の出力信号が1クロック分遅れてノイズ候補除外信号として出力され、このノイズ候補除外信号がノイズ候補除外信号生成回路59の入力端子Cへフィードバック入力されている。
ノイズ候補除外信号生成回路59は、3つの入力端子A、B及びCから入力される3つの信号の信号レベルに応じた出力信号を出力する論理回路である。即ち、ノイズ候補除外信号生成回路59は、変化点信号が示す変化点、ノイズ候補信号が示すノイズ候補及び(1クロック前の)ノイズ候補除外信号が示す候補除外区間を基に、次のノイズ候補除外信号を生成するノイズ候補除外信号生成手段として機能する。ノイズ候補除外信号生成回路59が生成するノイズ候補除外信号は、ノイズ候補信号が示すノイズ候補のうち、ノイズではない信号区間(候補除外区間)を示す信号である。
図6は、ノイズ候補除外信号生成回路59の入出力の対応を示す真理値表であり、ノイズ候補除外信号生成回路59はこの真理値表に示す入出力の対応で信号を出力する。この真理値表から、変化点信号が変化点を示し(A=1)且つノイズ候補信号がノイズ候補を示す(B=0)場合に、ノイズ候補除外信号生成回路59はノイズ候補除外信号の状態を反転する(条件(5)及び(6)参照)。また、変化点信号が変化点を示さず(A=0)、ノイズ候補信号がノイズ候補を示さず(B=1)、且つノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さない(C=0)場合に、ノイズ候補除外信号生成回路59はノイズ候補除外信号を候補除外区間を示す状態(1)として出力する(条件(3)参照)。これら以外の場合(条件(1)、(2)、(4)、(7)及び(8)参照)、ノイズ候補除外信号生成回路59はノイズ候補除外信号の状態を変化させない。
以下、カウンタ部50の動作を信号波形を参照しながら説明する。図7は、カウンタ部50の動作を説明するための模式図であり、図5に示す(a)〜(i)の各点における信号波形を図示したものである。なお、カウンタ部50の各素子はクロック信号の立ち上がりエッジに同期して動作するものとし、図7にはクロック信号の立ち上がりエッジのタイミングのみを矢印で示し、クロック信号の波形は図示を省略してある。
スキャナ用ASIC20aのシェーディング補正部22から画像処理用ASIC20bへ送信される同期信号にノイズが乗った場合(図7においてはノイズを破線で示してある)、信号処理部40の入力バッファ45にてクロック同期化される同期信号は、不正な信号レベルの変化(ノイズ成分)を含む信号である(図7(a)参照)。入力バッファ45が出力する同期信号は、メモリ41にて記憶されると共に、カウンタ部50のフリップフロップ51及びXOR素子56へ入力される。フリップフロップ50へ入力された同期信号は1クロック分遅れて出力され(図7(b)参照)、XOR素子56へ入力される。
XOR素子56は、入力バッファ45からの同期信号と、フリップフロップ51にて1クロック分遅れた同期信号との排他的論理和演算を行うことにより、同期信号の変化を検出することができる。ただし、XOR素子56が検出する同期信号の変化は、ノイズによるもののみでなく、同期信号の正常な変化を含む。XOR素子56は、同期信号が変化した区間(変化点)をハイレベルとした変化点信号を出力する(図7(c)参照)。XOR素子56が出力する変化点信号は、フリップフロップ52及びカウンタ57へ入力される。
カウンタ57は、変化点信号がローレベルの場合にクロック信号に同期してカウントアップを行い、変化点信号がハイレベルの場合にカウント値を1にリセットする。これによりカウンタ57は、同期信号のハイレベル又はローレベルが連続する信号区間の連続数をカウントすることができる(図7(d)参照)。カウンタ57は、カウントした連続数を比較回路58へ出力する。
比較回路58は、カウンタ57がカウントした連続数と、予め定められた閾値”2”とを比較し、連続数が2を超える場合にはハイレベル信号を出力し、連続数が2以下の場合にはローレベル信号を出力する(図7(e)参照)。同期信号の連続数が2以下の短い区間は、ノイズにより同期信号が変化した可能性のある区間であるため、比較回路58によりノイズ候補となる区間を判定することができる。ただし、ノイズ候補の区間には同期信号の正常な変化部分を含むため、これにより同期信号に含まれるノイズ成分を完全に特定できるわけではない。比較回路58の出力信号はフリップフロップ55へ入力され、フリップフロップ55に記憶されると共に、1クロック遅れてノイズ候補信号としてカウンタ部50から出力される(図7(f)参照)。ノイズ候補信号は、ノイズ候補の区間をローレベルとするローアクティブ信号である。
フリップフロップ55から出力されるノイズ候補信号は、ノイズ候補除外信号生成回路59の入力端子Bへ入力される。ノイズ候補除外信号生成回路59の入力端子Aには、XOR素子56が出力する変化点信号がフリップフロップ52及び53によって2クロック分遅れた信号が入力される(図7(g)参照)。フリップフロップ52及び53は、変化点信号の入力をノイズ候補信号に合わせるために設けられたものである。また、ノイズ候補除外信号生成回路59の入力端子Cには、フリップフロップ54の出力信号であるノイズ候補除外信号が入力される(図7(i)参照)。入力端子Cに入力されるノイズ候補除外信号は、ノイズ候補除外信号生成回路59の出力信号をフリップフロップ54にて1クロック分遅らせた信号であり、ノイズ候補除外信号生成回路59から見て1クロック前のノイズ候補除外信号に相当する。
ノイズ候補除外信号生成回路59は、入力端子A、B及びCから入力された3つの信号に応じて、図6に示した真理値表に対応する出力信号を生成し、次のノイズ候補除外信号として出力する(図7(h)参照)。ノイズ候補除外信号生成回路59が図6の真理値表に従って出力信号を生成することによって、以下の(1)〜(4)の規則に則ったノイズ候補除外信号を生成することができる。なお、以下の(1)〜(4)の規則は、図7(h)の波形に付した(1)〜(4)の変化に対応する。
(1)ノイズ候補信号がノイズ候補を示す状態へ変化した場合(ノイズ候補信号がハイレベルからローレベルに変化した場合)、ノイズ候補除外信号をローレベル(候補除外区間を示さない状態)とする。
(2)ノイズ候補除外信号がローレベルであり、変化点信号が変化点を示す状態(変化点信号がハイレベル)の場合、ノイズ候補除外信号をハイレベル(候補除外区間を示す状態)とする。
(3)ノイズ候補除外信号がローレベルであり、ノイズ候補信号がノイズ候補を示さない状態(ノイズ候補信号がハイレベル)の場合、ノイズ候補除外信号をハイレベルとする。
(4)ノイズ候補除外信号がハイレベルであり、ノイズ候補信号がノイズ候補を示し(ノイズ候補信号がローレベル)且つ変化点信号が変化点を示す状態の場合、ノイズ候補除外信号をローレベルとする。
ノイズ候補除外信号生成回路59が出力した信号はフリップフロップ54へ入力され、フリップフロップ54に記憶されると共に、1クロック遅れてノイズ候補除外信号としてカウンタ部50から出力される。カウンタ部50から出力されるノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号の2つの信号(実際には、水平同期信号及び垂直同期信号のそれぞれについてノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号が生成されるため4つの信号である)は、信号処理部40のメモリ41に記憶される。
メモリ41には、カウンタ部50が出力するノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号が記憶されると共に、入力バッファ45が出力する画像信号及び同期信号(水平同期信号及び垂直同期信号)が記憶される。しかし、カウンタ部50の処理には数クロック分の時間を要するため、同期信号、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号がメモリ41に記憶されるタイミングにはずれが生じている。メモリ制御部42は、カウンタ部50での信号の遅れを考慮して、メモリ41から同期信号、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号を読み出してノイズ除去部43へ与えると共に、画像信号を読み出して信号処理部40から入力階調補正部23へ出力する。
図8は、ノイズ除去部43による同期信号のノイズ除去を説明するための模式図であり、(a)にノイズ除去部43へ入力される同期信号、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号を示し、(b)にノイズ除去部43から出力される同期信号を示してある。ノイズ除去部43には、メモリ41から同期信号、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号がタイミングを合わせて入力される。
ノイズ除去部43は、ノイズ候補であり且つノイズ候補が除外されていない信号区間、即ちノイズ候補信号がローレベルであり且つノイズ候補除外信号がローレベルである信号区間を、ノイズ成分が含まれる信号区間(図8の破線で示す区間)と判断する。これによりノイズ除去部43は、ノイズ成分が含まれると判断した信号区間について、入力された同期信号の信号レベルを反転させる(ローレベルからハイレベルへ、又はハイレベルからローレベルへ信号レベルを変換する)ことでノイズ除去を行うことができる。ノイズ除去部43はノイズ除去を行った同期信号を出力し、この同期信号は信号処理部40から入力階調補正部23へ出力される。
以上の構成の信号処理部40においては、同期信号の変化点を示す変化点信号、同期信号の連続数が閾値以下の信号区間をノイズ候補として示すノイズ候補信号、及びノイズ候補から除外する候補除外区間を示すノイズ候補除外信号をカウンタ部50にて生成し、ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号を基にノイズ除去部43が同期信号からノイズ成分を除去する構成とすることによって、水平同期信号及び垂直同期信号に入力バッファ45の閾値電圧を超えるノイズが乗った場合であっても、このノイズを確実に除去することができる。画像処理装置20は、この信号処理部40を備えることによって、スキャナ用ASIC20a及び画像処理用ASIC20bの間で同期信号の送受信を行う場合に、受信側の画像処理用ASIC20bにて同期信号からノイズ成分を除去することができるため、同期信号に基づく画像信号の取り込みを確実に行うことができる。画像形成装置は、信号処理部40を有する画像処理装置20により画像処理が施された画像を形成することができるため、品質の高い画像形成を行うことができる。
また、図7及び図8にて複数周期分の同期信号を示していないことからも明らかなとおり、本発明の信号処理部40は入力される水平同期信号及び垂直同期信号が周期的に繰り返される信号でなくてもノイズ成分の除去を行うことができる。また、信号処理部40は、水平同期信号及び垂直同期信号に対してそれぞれ個別にノイズ成分の除去を行うことができる。よって、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式などの符号化が行われて画像の水平方向の情報量がライン毎にばらつき、水平同期信号がばらつく場合であっても、信号処理部40は水平同期信号からノイズ成分を除去することができる。
なお、本実施の形態においては、画像処理装置20をスキャナ用ASIC20a及び画像処理用ASIC20bの2つのASICで構成したが、これに限るものではない。例えば3つ以上のASICにより画像処理装置20を構成する場合には、後段の2つのASICに信号処理部40を搭載し、信号処理部40を介してASIC間の画像信号及び同期信号の送受信を行う構成とすればよい。また、画像処理装置20のシェーディング補正部22及び入力階調補正部23の間に信号処理部40を設ける構成としたが、これに限るものではなく、画像処理装置20のその他の画像処理部間に信号処理部40を設ける構成としてもよい。更には、画像入力装置11及び画像処理装置20の間、並びに画像処理装置20及び画像出力装置12の間の画像信号及び同期信号の送受信を信号処理部40を介して行う構成としてもよい。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2に係る信号処理部240の構成を示す回路図である。実施の形態2に係る信号処理部240は、記憶及び読み出しをそれぞれ異なるクロック信号に同期して行うことができるメモリ241を備えている。メモリ241には、送信側のスキャナ用ASIC20aから送信された画像信号、水平同期信号及び垂直同期信号が入力バッファ45を介して入力されると共に、カウンタ部50の出力信号(ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号)が入力されており、メモリ241はこれらの入力信号の信号レベルを記憶する。
また、メモリ241にはクロック信号を入力するための入力端子が2つ設けられ、一方の入力端子には送信側のスキャナ用ASIC20aから与えられたクロック信号(第1のクロック信号)がバッファ46を介して入力され、他方の入力端子には受信側の画像処理用ASIC20b(の入力階調補正部23)から与えられたクロック信号(第2のクロック信号)がバッファ46を介して入力されている。メモリ241は、第1のクロック信号に同期して記憶を行うことができ、第2のクロック信号に同期して読み出しを行うことができる。メモリ241から読み出された画像信号は、受信側の入力階調補正部23へ与えられる。また、メモリ241から読み出された水平同期信号、垂直同期信号及びカウンタ部50が出力した信号はノイズ除去部43へ与えられ、ノイズ除去部43にてノイズ成分が除去された水平同期信号及び垂直同期信号が入力階調補正部23へ与えられる。
また、信号処理装置240のカウンタ部50には第1のクロック信号が与えられており、カウンタ部50は第1のクロック信号に同期してノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号を生成し、メモリ241へ出力する。ノイズ除去部43には第2のクロック信号が与えられており、ノイズ除去部43は第2のクロック信号に同期して同期信号からノイズ成分を除去して出力する。
画像処理装置20内においては、画像処理部毎に周波数が異なるクロック信号にて処理が行われる場合がある。動作周波数が異なる画像処理部間で画像信号及び同期信号の送受信を行う場合、送受信のタイミングを合わせるための緩衝用回路を画像処理部間に設ける必要がある。この緩衝用回路の機能を、実施の形態2に係る信号処理部240ではメモリ241が担うことができるため、画像処理部間に緩衝用回路を別に設ける必要がない。
なお、実施の形態2に係る信号処理部240のその他の構成は、実施の形態1に係る信号処理部40の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係る信号処理部340の構成を示す回路図である。実施の形態3に係る信号処理部340は、カウンタ部350の比較回路58がカウンタ57によりカウントされた連続数と比較するための閾値を、カウンタ部350の外部から設定する閾値設定部347を備えている。信号処理部340のカウンタ部350では、閾値設定部347から与えられた閾値が比較回路58の入力端子Bへ入力される。これにより、実施の形態1に係る信号処理部40では固定の閾値が入力されていた比較回路58に可変の閾値を入力することができる。
例えば、信号処理部340に入力される同期信号がノイズを含まない正常な波形の場合において、信号レベルがハイレベル又はローレベルの区間が少なくともnクロック数以上は連続することが予め判明している場合、比較回路58の閾値として(n−1)を設定すればよい。即ち、正常な同期信号のハイレベル及びローレベルの最小信号期間が予め判明している場合、最小信号期間のクロック数から1を減じた値を閾値として設定すればよい。これにより信号処理部340は、nクロック数以上の信号は正常な同期信号と判定し、(n−1)クロック数以下の信号はノイズ成分として除去することができるため、最も効率よくノイズを除去することができ、本来の正しい同期信号を確実に認識して画像信号の取り込みを行うことができる。
閾値設定部347は、例えば画像形成装置の操作部4にてユーザ又は管理者等が入力した閾値をレジスタなどに記憶し、レジスタに記憶された閾値をカウンタ部350へ与える構成とすることができる。また例えば、画像形成装置の管理者がハードウェアスイッチなどを用いて閾値の設定を行うことを可能とし、閾値設定部347がハードウェアスイッチの設定状態に応じた閾値をカウンタ部350へ与える構成とすることができる。また例えば、閾値設定部347がEEPROMなどの不揮発性のメモリ素子を有し、画像形成装置の設計段階又は製造段階等にて閾値を不揮発性のメモリ素子に記憶し、記憶された閾値を閾値設定部347がカウンタ部350へ与える構成とすることができる。
更には、同期信号の長さが一定の規則(例えば、5秒、3秒、7秒…の繰り返しなど)に従って変化するときに、各同期信号におけるハイレベル及びローレベルの最小信号期間が予め判明している場合(例えば、3クロック、10クロック、5クロック…など)、閾値設定部347はカウンタ部350へ与える閾値を一定の規則(例えば、2クロック、9クロック、4クロック…など)で変更する構成としてもよい。
なお、実施の形態3に係る信号処理部340のその他の構成は、実施の形態2に係る信号処理部240の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
(実施の形態4)
図11は、本発明の実施の形態4に係る信号処理部440の構成を示す回路図である。実施の形態4に係る信号処理部440は、ノイズ除去の限界を超えて同期信号にノイズが乗った場合に、エラーの発生を外部へ通知するためのエラー信号を出力する機能を備えている。エラー発生の有無は信号処理部440のカウンタ部450にて判定され、判定結果をエラー信号として出力する。
また、実施の形態4に係る信号処理部440の閾値設定部447は、実施の形態3の閾値設定部347と同様に連続数との比較を行うための閾値を設定することに加えて、上述のエラー発生の有無を判定するための閾値(エラー判定用閾値)の設定をカウンタ部450に対して行う。なお、エラー判定用閾値は、上述の連続数と比較するための閾値より大きな値である。
図12は、カウンタ部450の構成を示す回路図である。実施の形態4の信号処理部440が有するカウンタ部450は、実施の形態1のカウンタ部50(図5参照)に対して、比較回路460を追加した構成である。また、比較回路58の入力端子Bには、閾値設定部447から閾値が入力されている。
比較回路460は、2つの入力端子A及びBから入力される値を比較し、A>Bの条件が成立すればハイレベルの信号を出力し、この条件が成立しなければ(即ち、A≦Bであれば)ローレベルの信号を出力する回路であり、比較回路58と同じ機能を有するものである。比較回路460の入力端子Aにはカウンタ57のカウント値が入力されており、入力端子Bには閾値設定部447からエラー判定用閾値が入力されている。これにより比較回路460は、同期信号のハイレベル又はローレベルの連続数がエラー判定用閾値を超えた場合にエラー信号をハイレベルとして出力することができる。
例えば、信号処理部440に入力される同期信号がノイズを含まない正常な波形の場合において、信号レベルがハイレベル又はローレベルの区間が最大でmクロック数連続することが予め判明している場合、比較回路460のエラー判定用閾値としてこの値mを設定すればよい。即ち、正常な同期信号のハイレベル又はローレベルの最大連続数をエラー判定用閾値として設定すればよい。これにより信号処理部440は、本来入力されるべき同期信号の最大連続数を超えるハイレベル又はローレベルの信号が入力された場合にエラー信号を出力することができる。
閾値設定部447は、例えば操作部4にてユーザ又は管理者等が設定したエラー判定用閾値、ハードウェアスイッチなどを用いて設定されたエラー判定用閾値、又は不揮発性のメモリ素子に設計段階若しくは製造段階等にて記憶されたエラー判定用閾値等を、カウンタ部450の比較回路460へ与える構成とすることができる。更には、同期信号の長さが一定の規則(例えば、5秒、3秒、7秒…の繰り返しなど)に従って変化するときに、各同期信号におけるハイレベル又はローレベルの最大連続数が予め判明している場合(例えば、300クロック、1000クロック、500クロック…など)、閾値設定部447はカウンタ部450へ与える閾値を一定の規則(例えば、300クロック、1000クロック、500クロック…など)で変更する構成としてもよい。
なお、実施の形態4に係る信号処理部440のその他の構成は、実施の形態3に係る信号処理部340の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る画像処理装置の一構成例を示す模式図である。 画像信号と共に送受信される同期信号を説明するための模式図である。 本発明に係る信号処理部の構成を示す回路図である。 カウンタ部の構成を示す回路図である。 ノイズ候補除外信号生成回路の入出力の対応を示す真理値表である。 カウンタ部の動作を説明するための模式図である。 ノイズ除去部による同期信号のノイズ除去を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2に係る信号処理部の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態3に係る信号処理部の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態4に係る信号処理部の構成を示す回路図である。 カウンタ部の構成を示す回路図である。 同期信号のノイズによる乱れを説明するための模式図である。 同期信号のノイズによる乱れを説明するための模式図である。
符号の説明
11 画像入力装置
12 画像出力装置(画像形成手段)
20 画像処理装置
20a スキャナ用ASIC
20b 画像処理用ASIC
21 A/D変換部
22 シェーディング補正部
23 入力階調補正部(画像処理手段)
24 領域分離処理部
25 色補正部
26 黒生成下色除去部
27 変倍処理部
28 空間フィルタ処理部
29 出力階調補正部
30 階調再現処理部
40 信号処理部(信号処理装置)
41 メモリ(記憶手段)
42 メモリ制御部
43 ノイズ除去部(ノイズ除去手段)
45 入力バッファ
46 バッファ
50 カウンタ部
51 フリップフロップ(変化点信号生成手段)
52〜55 フリップフロップ
56 XOR素子(変化点信号生成手段)
57 カウンタ(計数手段)
58 比較回路
59 ノイズ候補除外信号生成回路(ノイズ候補除外信号生成手段)
240 信号処理部(信号処理装置)
241 メモリ(記憶手段)
242 メモリ制御部
340 信号処理部(信号処理装置)
342 メモリ制御部
347 閾値設定部(閾値設定手段)
350 カウンタ部
440 信号処理部(信号処理装置)
442 メモリ制御部
447 閾値設定部(閾値設定手段)
450 カウンタ部
460 比較回路(エラー情報出力手段)

Claims (9)

  1. 画像信号の取り込みの際に画像の水平方向及び/又は垂直方向を同期させるための同期信号からノイズ成分を除去するノイズ除去手段を備える信号処理装置において、
    前記同期信号の信号レベルが変化した時点を示す変化点信号を生成する変化点信号生成手段と、
    前記同期信号にてハイレベル又はローレベルの信号が連続する連続数を計数する計数手段と、
    前記連続数が閾値以下の信号区間をノイズ候補として示すノイズ候補信号を生成するノイズ候補信号生成手段と、
    前記ノイズ候補から除外する信号区間を候補除外区間として示すノイズ候補除外信号を順次的に生成するノイズ候補除外信号生成手段と
    を備え、
    該ノイズ候補除外信号生成手段は、前記変化点信号が示す変化点、前記ノイズ候補信号が示すノイズ候補、及び生成したノイズ候補除外信号が示す候補除外区間を基に、次のノイズ候補除外信号の生成を行うようにしてあり、
    前記ノイズ除去手段は、前記ノイズ候補信号及びノイズ候補除外信号に基づいて、前記同期信号からノイズ成分を除去するようにしてあること
    を特徴とする信号処理装置。
  2. 前記ノイズ候補除外信号生成手段は、
    前記ノイズ候補信号がノイズ候補を示す状態へ変化した場合に、次のノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さず、
    前記ノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さず、前記変化点信号が変化点を示す状態の場合に、次のノイズ候補除外信号が候補除外区間を示し、
    前記ノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さず、前記ノイズ候補信号がノイズ候補を示さない状態の場合に、次のノイズ候補除外信号が候補除外区間を示し、
    前記ノイズ候補除外信号が候補除外区間を示し、前記ノイズ候補信号がノイズ候補を示し、前記変化点信号が変化点を示す状態の場合に、次のノイズ候補除外信号が候補除外区間を示さないように、
    前記次のノイズ候補除外信号の生成を行うようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記ノイズ除去手段は、前記ノイズ候補信号によりノイズ候補と示され、且つ、前記ノイズ候補除外信号により候補除外区間と示されない信号区間について、前記同期信号の信号レベルを調整することによりノイズ成分を除去するようにしてあること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記同期信号、前記ノイズ候補信号及び前記ノイズ候補除外信号が入力され、入力された信号の信号レベルの記憶及び読み出しを行う記憶手段を更に備え、
    前記ノイズ除去手段は、前記記憶手段に記憶された前記同期信号、前記ノイズ候補信号及び前記ノイズ候補除外信号に基づいて、前記同期信号からノイズ成分を除去するようにしてあること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の信号処理装置。
  5. 前記変化点信号生成手段、計数手段、ノイズ候補信号生成手段及びノイズ候補除外信号生成手段は、第1のクロック信号に同期して処理を行うようにしてあり、
    前記ノイズ除去手段は、第2のクロック信号に同期して処理を行うようにしてあり、
    前記記憶手段は、前記第1のクロック信号に同期して記憶を行い、前記第2のクロック信号に同期して読み出しを行うようにしてあること
    を特徴とする請求項4に記載の信号処理装置。
  6. 前記ノイズ候補信号生成手段が連続数との比較を行う閾値を設定する閾値設定手段を更に備えること
    を特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の信号処理装置。
  7. 前記閾値より大きいエラー判定用閾値及び前記連続数を比較し、該連続数が前記エラー判定用閾値を超えた場合にエラー情報を出力するエラー情報出力手段を更に備えること
    を特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1つに記載の信号処理装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1つに記載の信号処理装置と、
    該信号処理装置にてノイズ成分が除去された同期信号に基づいて取り込んだ画像信号に係る画像に画像処理を施す画像処理手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項8に記載の画像処理装置と、
    該画像処理装置が画像処理を施した画像を形成する画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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