JP2009252978A - 固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高画素で、かつ、色再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子を提供する。
【解決手段】複数の分布屈折率レンズ1と、複数の分布屈折率レンズ1のそれぞれ(111、112、113)に対応して設けられ、対応する分布屈折率レンズ1で集光された光を受光する複数の受光素子6と、電気配線3とを有する固体撮像素子100であって、複数の分布屈折率レンズ1のそれぞれは、対応する受光素子6ごとに異なる複数の種類の分光機能を有し、複数の分布屈折率レンズ1は、金属を含む粒径100nm以下の粒子が分散されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタルカメラ等に使用される固体撮像素子に関し、特に高画素数や小チップ面積を実現するために不可欠な微細な画素を有する固体撮像素子に関する。
デジタルカメラやカメラ付携帯電話の普及に伴い、固体撮像素子の市場は著しく拡大してきた。そして、近年はデジタルスチルカメラの薄型化に対する要望が強くなっている。これは言い換えれば、カメラ部分に用いるレンズが短焦点になるということであり、固体撮像素子に入射する光は広角(固体撮像素子の入射面の垂直軸から測定して大きな角度)になることを意味する。また、広角から望遠まで、さまざまなレンズを交換して使用する1眼レフのデジタルカメラが普及してきている。
CCDやMOSイメージセンサなどの固体撮像素子では、複数の受光部分を有する半導体集積回路を2次元に配列して、被写体からの光信号を電気信号に変換している。固体撮像素子の感度は、入射光量に対する受光素子の出力電流の大きさによって定義されていることから、入射した光を確実に受光素子に導入することが感度向上のため重要な要素となっている。
図22は、従来の一般的な画素の基本構造の一例を示す図である。図22に示すように、マイクロレンズ57に垂直に入射した光53(破線で示した光)は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のいずれかのカラーフィルタ2によって色分離された後、受光素子6において電気信号への変換がなされ、電気信号伝送部4で伝送される。比較的高い集光効率が得られることから、マイクロレンズ57は、ほとんど全ての固体撮像素子において使用されている。
しかしながら、このようなマイクロレンズ57では、集光効率が信号光の入射角度に依存して低下する。つまり、レンズに垂直に入射してくる光53については高効率に集光することができるが、斜め入射の光56に対しては集光効率が減少する。これは、斜め入射の光56が、画素中の電気配線3に遮光されてしまい、受光素子6まで到達できないためである。
固体撮像装置は常に画質の向上が求められているため、高画素化することが常に求められている。しかし、固体撮像装置の実装上の制約からチップの大きさが制約されているため、一般に高画素化に対応するために、画素サイズの微細化にて対応している。それと合わせて、高画素化に対応するため周辺回路の回路規模が大きくなるため電気配線3の数も増えてそのため受光素子6からマイクロレンズ57までの距離が長くなる。すなわち、高画素化により、受光素子6からマイクロレンズ57までの距離と受光素子6の大きさの比であるアスペクト比がおおきくなり、斜入射光を効率的に受光素子6に導入することが出来なくなる。
また、固体撮像素子は、複数の画素の2次元配列で構成されているため、広がり角を持つ入射光の場合、中央の画素と周辺の画素とでは入射角が異なる。その結果、周辺の画素の集光効率が中央の画素より低下するという問題が起こる。
このような入射角度の増加に伴う、固体撮像素子の感度減少を防ぐためには、入射角度に対応したマイクロレンズの設計が必要となる。しかしながら、現在の固体撮像素子の画素サイズが2.2μmと非常に微細な構造であるにもかかわらず、将来的には、高画素化のためにより微小なセルサイズが必要とされている。このため、マイクロレンズの加工はサブミクロンオーダーとなり、形成プロセスは複雑になる。
このような固体撮像素子における課題に対して、従来、マイクロレンズおよびカラーフィルタに関する様々な改良技術が提案されている(例えば、特許文献1〜8、非特許文献1参照)。
特許文献1では、屈折率分布を、入射光波長の半分程度の領域で離散化することによって、同様の効果を得ることができる分布屈折率レンズが提案されている。このレンズの構造では、屈折率分布型レンズと膜厚分布型レンズ両方の集光特性を備えることとなり、集光効率は、従来の屈折率分布型レンズよりも高くすることができる。
特許文献2、3、4、5では、入射光の集光と分光を同一の素子で行う方法が提案されている。
特許文献6、7、8と非特許文献1では金属微粒子を用いたカラーフィルタが提案されている。
特開2006−351972号公報 特開昭64−003603号公報 特開平4−093801号公報 特開平5−206429号公報 特開平10−200083号公報 特許第3189666号公報 特開2000−285821号公報 特開2004−151313号公報 伊藤征司郎監修、「機能性顔料とナノテクノロジー」、シーエムシー出版、2006年
しかしながら、上記特許文献1の技術では、集光効率の高い屈折率分布型レンズが実現されるものの、入射光を集光させるためのレンズとは別に、レンズと受光素子との間に入射光を分光させるためのカラーフィルタが必要となる。その分レンズから受光素子との距離が長くなることによる、斜入射光の感度低減や、集光された光が遮光膜の開口端に近づくことにより、隣接画素である隣の光電変換領域や電荷転送部への信号電荷の混入が発生してしまう。
また、特許文献2の技術では、直交回折格子が提案されているが、集光をするためのレンズの一部を組み合わせたリニアフレネルレンズを持つ回折格子と併せて分光をするための等ピッチの回折格子を形成しなければならず非常に複雑な工法が必要となる。
また、特許文献3の技術では、レンズ形成後に別に各画素ごとにレンズを各色ごとに染色していかなければならず、非常に複雑な工法が必要となる。
また、特許文献4の技術では、レンズ形状のマスクを一度形成し、そのマスクを用いてカラーフィルタをエッチングしレンズ形状にするので、非常に複雑な工法が必要となる。
また、特許文献5の技術ででは、色ごとにカラーレジスト形成とレンズ形成を繰り返して行う必要があり、非常に複雑な工法が必要となる。
また、これらの特許文献2〜5で開示された方法では、熱処理によりレンズ形状を形成するために、フィルタ材料として熱処理により軟化する樹脂材料を選択することとなり、屋外使用で必要となる高温耐性や有機成分の分解による紫外線耐性が課題となる。
また、特許文献6と7の技術では、ガラス基板上に形成する顔料粒子カラーフィルタが提案されているが、リソグラフィ法によるフィルタ形成のために有機感光基が必要であり、紫外線耐性が課題となる。
さらに、特許文献8や非特許文献1の技術では、樹脂中に金属ナノ粒子を拡散したフィルタが提案されているが、青色や緑色など任意の分光特性を実現するための具体的な方法が開示されていない。
ところで、近年では、固体撮像装置は常に画質の向上が求められているため、高画素化し、かつ色の再現性を高めてゆかねばならない。このような要請に対して、上記従来技術に係る固体撮像装置は、レンズとカラーフィルタを別に作成し、かつ、有機材料からなるカラーフィルタを用いており、画素を小型化すると斜め入射光での集光効率の減少やカラーフィルタの色選択性が低下するので、色の再現性が低下する。すなわち、従来技術の構成では高画素化と色の再現性とを両立させることができないという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みて為されたものであって、高画素で、かつ、色再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の固体撮像素子は、複数の集光素子と、前記複数の集光素子のそれぞれに対応して設けられ、対応する集光素子で集光された光を受光する複数の受光素子と、電気配線とを有する固体撮像素子であって、前記複数の集光素子のそれぞれは、対応する前記受光素子ごとに異なる複数の種類の分光機能を有し、前記複数の集光素子は、金属を含む粒子が分散されていることを特徴とする固体撮像素子。このようにすることにより、微細画素においても、受光素子からレンズまでの距離を短くすることができ、斜め入射光での集光効率の増加や、解像度および感度の向上が図られ、高画素で、かつ、色の再現性が高い固体撮像素子が実現される。集光と分光を同一素子で行うことにより、レンズを透過させたい領域以外の入射光はレンズ材料で吸収されるため、選択透過光以外の領域の光が、レンズ材料の屈折率が空気より大きいことによってレンズ表面で反射されてしまうことが抑制され、色再現性の悪化が防止される。
ここで、前記複数の集光素子は、屈折率1.4以上の該固体撮像素子が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質であって、かつ、前記媒質中に粒径5nm〜50nmの前記粒子を含むことが好ましい。このようにすることにより、小粒径の金属を含む粒子の表面プラズモンと可視光とのカップリングによるプラズモン吸収と、金属や金属酸化物の電子遷移吸収により、優れた分光特性が実現できる。
また、前記複数の集光素子には、被分散粒子として、少なくとも金、銅、クロム又は鉄クロム酸化物を含む第1の種類の集光素子と、少なくともコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物又はコバルト亜鉛酸化物を含む第2の種類の集光素子と、少なくともコバルトアルミ酸化物又はコバルトクロム酸化物を含む第3の種類の集光素子とが含まれていてもよい。このようにすることにより、金属を含む粒子は媒質中に凝集なく均質に分散され、画素間の色ばらつきのない良好な色再現性が実現され得る。また、第1の種類の分散粒子を用いると主に赤色領域の透過フィルタを、第2の種類の分散粒子を用いると主に緑色領域の透過フィルタを、第3の種類の分散粒子を用いると主に青色領域の透過フィルタが実現される。また、第1、2、3の種類の分散粒子の混合し、かつ、その割合を選択することにより、任意領域の分光特性が実現される。
また、前記複数の集光素子には、少なくとも一種類の有機分子からなる粒子を含んでいてもよい。この有機分子により、任意領域の分光特性が実現される。
また、前記複数の集光素子は、凸形状であってもよい。このようにすることにより、製造プロセスが容易になる。
また、前記複数の集光素子は、集光の対象となる入射光の波長と同程度かそれよりも短い線幅で分割された同心構造の光透過膜で生じる実効屈折率分布を備えることが好ましい。このようにすることにより、斜入射光に対する集光効率の高い固体撮像素子が実現される。
また、前記複数の集光素子は、前記媒質と異なる屈折率をもち、かつ、可視光から赤外光を50%以上透過する光透過膜で覆われている構成としてもよい。こうすることで、分光特性が向上される。
また、光透過膜に金属を含む粒子を含むことが好ましい。このようにすることで光透過膜にも、分光機能を有することができる。
また、前記媒質に含有される粒子と、前記光透過膜に含有される粒子には、同一の金属が含まれていてもよい。このようにすることで、レンズ全ての領域で同一特性の分光が実現されるので、分光機能と集光機能を兼ね備えることができる。
また、前記複数の集光素子は、同心構造の波長吸収特性の分布を備えることが好ましい。レンズ中央部と端部とで透過率を最適化することにより、集光効率の高い固体撮像素子が実現される。
また、前記複数の集光素子の媒質は、シリコンと酸素を含んでもよい。このような無機材料で構成することにより、耐熱性や紫外線耐性に優れたレンズが実現される。
また、前記複数の集光素子は、屈折率1.7以上の該固体撮像素子が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質であって、前記集光素子の最上層が前記媒質で覆われていてもよい。このようにすることにより、簡便に屈折率分散レンズが実現される。
また、前記複数の集光素子は、対応する前記受光素子ごとに、異なる屈折率分布をもつこと構成としてもよい。このようにすることにより、異なる屈折率を持つ材料を使用してレンズにおいても焦点位置を受光素子に揃えることができる。
また、前記複数の集光素子の表面においては、隣接する前記集光素子の表面どうしの間の段差は、いずれも、前記固体撮像素子の高さ方向に、前記集光素子が透過する光の中心波長の50%未満であることが好ましい。このようにすることにより、隣接するフィルタを透過した斜入射光による混色が防止される。
また、前記複数の集光素子の上部は、前記媒質より小さい屈折率を持つ材料で覆われていてもよい。このようにすることにより、集光素子表面からの反射が防止される。
また、前記複数の集光素子は、隣接する前記集光素子との間に設けられた、可視光から赤外光を50%以上吸収する材料で分離されていることが好ましい。このようにすることにより隣接するフィルタを透過した斜入射光による混色が防止される。
また、前記複数の集光素子の可視光から赤外光までの反射率は、15%以下であることを特徴とする。このようにすることにより、レンズからの反射光が迷光することが防止される。
また、前記複数の集光素子は、前記受光素子および前記電気配線から絶縁されていることが好ましい。このようにすることにより、受光素子あるいは電気配線が意図しない箇所に導通しまうことが防止される。
また、前記媒質および前記粒子は、いずれも、無機材料からなっていてもよい。
なお、本発明は、上記のような固体撮像装置として実現できるだけでなく、その製造方法、つまり、基板上に受光素子、配線、遮光層、信号伝送部および反射防止膜からなる半導体集積回路を形成するステップと、形成された半導体集積回路上に、複数の色分離を形成するステップと、形成された複数の色分離で挟まれる複数の領域に、金属を含む粒子が分散され赤色透過膜、緑色透過膜および青色透過膜を形成するステップと、形成された赤色透過膜、緑色透過膜および青色透過膜を、同心円状にエッチング又はパターニングするステップとを含む固体撮像素子の製造方法として実現することもできる。
本発明によれば、カラーフィルタを別に形成するのではなくレンズとフィルタを同一素子で形成することで、固体撮像素子が低背化され、高集光効率を有する微細画素で、かつ、色の再現性が高いカラーフィルタを備えた微細な画素を有する固体撮像素子が実現される。
よって、小型で、かつ、薄型のデジタルカメラが求められる今日における本発明の実用的価値は極めて高い。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を用いて具体的に説明する。なお、本発明について、以下の実施の形態および添付の図面を用いて説明を行うが、これは例示を目的としており、本発明はこれらに限定されることを意図しない。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1における固体撮像素子について説明する。
図1は、本実施の形態に係る固体撮像素子100の基本構造を示す図である。図1に示されるように、固体撮像素子100は、2次元状に配列されたサイズが2.25μm角の画素100aの集まりであり、分布屈折率レンズ1、色分離61、反射防止膜60、遮光膜を兼ねた電気配線3、層間絶縁膜5、受光素子(Siフォトダイオード)6、Si基板7を備える(なお、図1に示すように、電気配線3からSi基板7までを「半導体集積回路8」ともいう。)。
分布屈折率レンズ1は、マイクロレンズ(つまり、集光機能)とカラーフィルタ(つまり、分光機能)の両方の機能を備えるものであり、透過させる光の領域に対応する複数の集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)で構成される。
この分布屈折率レンズ1は、上記3色に対応した分光機能を実現するために、金属を含む粒径100nm以下の粒子が分散されている。本実施の形態では、分散粒子として、無機材料の粒子が用いられ、具体的には、赤色透過領域111には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:15nm)の金が、緑色透過領域112には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)のコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物が、青色透過領域113には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:20nm)のコバルトアルミ酸化物が酸化シリコン中に分散されている。なお、酸化シリコン(屈折率n=1.45)は、屈折率1.4以上で、この固体撮像素子100が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質の一例、つまり、集光機能を発揮し得る透明な無機媒質の一例である。
なお、分布屈折率レンズ1は、電気配線3から、層間絶縁膜5と窒化シリコン膜を窒酸化シリコン膜の上下に積層した反射防止膜60とで、電気絶縁されている。
色分離61は、隣接する集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)の間に設けられ、隣接する集光素子間で光が漏れることを防止するものであり、可視光から赤外光を50%以上吸収する材料からなる。その材料は、分散粒子として、粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)の酸化銅が酸化シリコン中に分散されたものである。
図2に、上記図1における分布屈折率レンズ1の上面図を示す。この分布屈折率レンズ1は、屈折率が異なる2つの材料からなり、光軸を横断する断面(上面)が同心円構造である。この分布屈折率レンズ1の同心円構造は、上記図1のように、膜厚が0.4μm(t1)と0.8μm(t2)の2段同心円構造である。なお、本文中では、上段/下段の同心円構造を、上段/下段光透過膜と定義している。図2において、膜厚が1.2μmの部分10は「ハッチング」で示し、膜厚0.8μmの部分11は「ドットパターン」で示している。なお、膜厚が0μmの部分12(本実施の形態では空気)は「パターンなし:白」で示している。また、本実施の形態に係る分布屈折率レンズ1は、後述するゾーン領域の幅13が等ピッチ(ここでは、0.2μm)となるように、酸化シリコンを同心円形状に掘り込んだ円柱構造(あるいは、円筒構造)であり、周りの媒質は空気(屈折率n=1)である。
ここで、分布屈折率レンズ1を形成する領域は、各画素の開口に合わせて四角形状としている。一般に、入射窓の領域が円形の場合、レンズとレンズの間に隙間ができるため、漏れ光が発生し、集光ロスが増大する原因となる。しかしながら、入射窓の領域を四角形状とすると、画素の全領域で入射光を集光することができるので、漏れ光は無くなり、集光ロスを低減させることが可能となる。
図3は、本実施の形態に係る分布屈折率レンズ1のより詳細な断面図の一例である。一般的な分布屈折率レンズでは、その屈折率は光学中心で最も高くなる。図3に示すように、本実施の形態の場合においても、光学中心14の付近では酸化シリコンが密に集まり、外側のゾーン領域になるに従って疎へと変わっていく。このとき、各ゾーン領域の幅(以下「線幅」という。)13が入射光の波長と同程度かそれよりも小さければ、光が感じる有効屈折率は、そのゾーン領域内の高屈折率材料(本実施の形態では、酸化シリコン)と低屈折率材料(本実施の形態では、空気)の体積比によって決まる。つまり、ゾーン領域内の高屈折率材料を増やせば有効屈折率は高くなり、ゾーン領域内の高屈折率材料を減らせば、有効屈折率は低くなる。
図4(a)〜(f)は、2段同心円構造の各ゾーン領域における高屈折率材料と低屈折率材料の体積比の基本パターン(1つのゾーン領域を構成する基本構造の断面)を示す図である。図4(a)が最も密な構造、つまり有効屈折率が最も高くなる構造であり、図4(b)〜(f)になるに従って、有効屈折率は低くなる。このとき、光入射側の上段膜厚t1(15)と基板側の下段膜厚t2(16)はそれぞれ0.4μm、0.8μmであり、膜厚比(上段/下段)は0.5である。ここで、上記体積比を変化させることにより、有効屈折率を制御することができる。例えば、体積比を高くすれば、基本構造の変化(図4(a)→図4(f))による、高屈折率材料の体積減少が大きいため、有効屈折率が高い領域における屈折率の減少が大きくなる。一方、体積比を低くすれば、高屈折率材料の体積減少が小さいため、有効屈折率が低い領域における屈折率の減少が大きくなる。
なお、本実施の形態では、分りやすく説明するために、図4(a)〜(f)のような基本構造を例としたが、その他の構造を用いても勿論よい。例えば、図4(c)と図4(b)とを組み合わせた凸形状の構造を用いたり、図4(b)と図4(d)を組み合わせた凹形状の構造を、基本構造として、用いることもできる。このとき、入射光の半波長程度の領域で、これらを基本構造とすれば、同様の集光特性を得ることができる。
このような分布屈折率レンズ1は、それぞれ赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113ごとに異なる粒子が分散されているため分布屈折率レンズ1を形成する材料の屈折率がそれぞれ異なる。そのため、分布屈折率レンズ1の焦点位置を受光素子6に合せるためには、特許文献1で開示しているように、屈折率の大きいものでは酸化シリコンが疎になるように、屈折率が小さいものでは酸化シリコンが密になるように形成しなければならない。
また、この分布屈折率レンズ1は、入射光の波長と同程度かそれよりも短い線幅で分割された同心構造の媒質(高屈折率材料)で構成されるため、粒径がミクロン程度ある従来の顔料材料では線幅よりも大きいため形成することができない。
なお、この分布屈折率レンズ1は、層間絶縁膜5により受光素子6および電気配線3から電気絶縁されている。
図5は、本実施の形態による固体撮像素子100の受光感度特性(赤色透過領域の画素の感度特性141、緑色透過領域の画素の感度特性142、青色透過領域の画素の感度特性143)を示す。本図において、3つの色の中心波長のそれぞれをピークとする3つのカーブから分かるように、この実施の形態における固体撮像素子100は、赤色領域、緑色領域、青色領域で優れた分光特性を有している。
図6は、本実施の形態における固体撮像素子100の反射特性を示す。3つの色のいずれの透過領域でも反射率は10%以下の低い値となっている。
本実施の形態により、高画素で、かつ色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現できる。
(実施の形態1の製造方法)
次に、本実施の形態における固体撮像素子100の製造方法について説明する。
図7(a)〜(f)は、本実施の形態における固体撮像素子100の製造工程を示す図である。
まず、通常の半導体プロセスを用いて、Si基板上に受光素子、および配線、遮光層、信号伝送部、反射防止膜からなる半導体集積回路24を形成する。1画素のサイズは、例えば、2.25μm角であり、受光部は1.5μm角である。
次に、図7(a)〜(f)に示されるように、半導体集積回路24上に、色分離61、赤色透過膜131、緑色透過膜132、青色透過膜133を形成する。
具体的には、まず、半導体集積回路24上にSOG(Spin coating On Glass)溶液中に分散させた酸化銅粒子溶液をスピンオン法で塗布し、400℃で焼成し、光吸収材料120を形成する。光吸収材料120の上にレジスト22を塗布する。その後、光露光25によって、レジスト22をパターニングする(以上、図7(a))。
現像した後、ドライエッチ法とウェットエッチ法で、色分離61を形成し、レジストを除去する(図7(b))。
続いて、SOG溶液中に分散させた金粒子溶液をスピンオン法で塗布し、250℃で仮焼成し、赤色透過材料121を形成し、レジストを塗布した後、再び光露光によってレジストをパターニングする(図7(c))。ドライエッチ法やウェットエッチ法で、赤色透過膜131を形成し、レジストを除去し、400℃で焼成する。
続いて、SOG溶液中に分散させたコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物粒子溶液をスピンオン法で塗布し、250℃で仮焼成し、緑色透過材料122を形成し、レジストを塗布した後、再び光露光によってレジストをパターニングする(図7(d))。ドライエッチ法とウェットエッチ法で、緑色透過膜132を形成する。ここで、400℃焼成をしている赤色透過膜131は、250℃焼成のみで十分結晶化していない緑色透過材料122と比べドライエッチレートとウェットエッチレートが低いので、赤色透過膜131はほとんどエッチングされない。その後、レジストを除去し、400℃で焼成する。
続いて、SOG溶液中に分散させたコバルトアルミ酸化物粒子溶液をスピンオン法で塗布し、250℃で仮焼成し、青色透過材料123を形成し、レジストを塗布した後、再び光露光によってレジストをパターニングする(図7(e))。ここで、400℃焼成をしている赤色透過膜131、緑色透過膜132は、250℃焼成のみで十分結晶化していない青色透過材料123と比べドライエッチレートとウェットエッチレートが低いので、赤色透過膜131、緑色透過膜132はほとんどエッチングされない。
その後、レジストを除去し、400℃で焼成する(図7(f))。
図8(a)〜(g)は、任意の光透過膜134上の分布屈折率レンズ1の製造工程を示す図である。図8では簡便のため、1種類の光透過膜134上での製造工程のみ図示しているが、赤色透過膜131、緑色透過膜132、青色透過膜133において同時に形成している。分布屈折率レンズ1は、2段同心円構造とし、その形成は2回のフォトリソグラフィとエッチングによって行った。光透過膜134の上にレジスト22を塗布する。その後、光露光25によって、レジスト22をパターニングする(以上、図8(a))。なお、光透過膜(ここでは、酸化シリコン膜)134とレジスト22の厚みは、それぞれ、1.2μmと0.5μmである。
現像した後、ドライエッチ法とウェットエッチ法によるエッチングを行い(図8(b))、画素表面に微細構造を形成する(図8(c))。レジスト22を除去した後、バーク27を埋め込み、平坦化する(図8(d))。レジストを塗布した後、再び光露光25によってパターニングを行う(図8(e))。ドライエッチ法とウェットエッチ法によるエッチングの後(図8(f))、レジストとバークを取り除くことによって本発明のレンズが形成される。(図8(g))。
なお、本実施の形態では、2段同心円構造のレンズ形成を試みたが、図8(a)〜(g)に示した、フォトリソグラフィとエッチングを組み合わせた工程を用いることにより、さらなる段数(即ち、3段以上)のレンズを構成することが可能である。段数が多ければ多いほど、屈折率分布の諧調数が増加することから、集光効率は向上する。
なお、分布屈折率レンズ1をナノインプリント法を用いて形成しても良い。
なお、赤色透過領域111に分散する粒子として金を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、銅、クロム又は鉄クロム酸化物を含む材料でもよく、また、緑色透過領域112に分散する粒子としてコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物又はコバルト亜鉛酸化物を含む材料でもよく、また、青色透過領域113に分散する粒子としてコバルトアルミ酸化物を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、コバルトクロム酸化物を含む材料でも良い。
なお、実施の形態1では、3種類の光透過領域をもつ固体撮像素子を例示したが、金、銅、クロム、鉄クロム酸化物、コバルトチタンニッケル亜鉛酸化物、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物、コバルト亜鉛酸化物、コバルトアルミ酸化物、コバルトクロム酸化物の少なくも2種類からなる粒子を混合した、その他の種類の光透過領域を形成しても良い。
なお、分布屈折率レンズ1を構成する材料の一つとして酸化シリコンを例示したが、高屈折率材料である窒化シリコン、酸化チタン又は酸化タンタルでも良い。
なお、色分離61を構成する材料として酸化シリコン中に酸化銅粒子を分散させた材料を例示したが、酸化シリコンの代わりに窒化シリコン、酸化チタン又は酸化タンタルを使用し、この媒質に対して、酸化銅の代わりに、酸化スズ又は酸化コバルトの粒子を分散したものでも良い。
以上のように、本実施の形態における固体撮像素子100によれば、集光と分光とが同一素子で行われることから、受光素子とマイクロレンズとの距離が縮小され、アスペクト比が抑制されることによって高画素化が容易になるとともに、レンズを透過させたい領域以外の入射光がレンズ材料で吸収されるため、選択透過光以外の領域の光が、レンズ材料の屈折率が空気より大きいことによってレンズ表面で反射されてしまうことが抑制されて高い色の再現性が確保され、これによって、高画素で、かつ、色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現される。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る固体撮像素子について説明する。
図9は、本実施の形態に係る固体撮像素子101の基本構造を示す図である。図9に示されるように、固体撮像素子101は、2次元状に配列されたサイズが2.25μm角の画素100aの集まりであり、分布屈折率レンズ1a、色分離61a、反射防止膜60、電気配線3、層間絶縁膜5、受光素子(Siフォトダイオード)6、Si基板7を備える(なお、図9に示すように、電気配線3からSi基板7までを「半導体集積回路8」ともいう。)。
本実施の形態における固体撮像素子101は、基本的には実施の形態1と同様の構成を有するが、分布屈折率レンズ1aの素材(有機媒質に有機分子からなる粒子が分散されている)と、色分離61aの素材において実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
分布屈折率レンズ1aは、マイクロレンズ(つまり、集光機能)とカラーフィルタ(つまり、分光機能)の両方の機能を備えるものであり、透過させる光の領域に対応する複数の集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)で構成される。
この分布屈折率レンズ1aは、上記3色に対応した分光機能を実現するために、金属を含む粒径100nm以下の粒子が分散されている。本実施の形態では、分散粒子として、金属を含む有機分子からなる粒子が用いられ、具体的には、赤色透過領域111には粒径分布20nm〜100nm(メジアン値:50nm)のアントラキシレン(PR177)が、緑色透過領域112には粒径分布20nm〜100nm(メジアン値:75nm)の塩臭化銅フタロシアニンが、青色透過領域113には粒径分布20nm〜100nm(メジアン値:20nm)のε型銅フタロシアニンがアクリルやポリカーボネイトやポリスチレン等の透明樹脂中に分散されている。なお、透明樹脂(屈折率n=1.5のアクリル、屈折率n=1.59のポリカーボネイト、屈折率n=1.6のポリスチレン)は、屈折率1.4以上で、この固体撮像素子101が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質の一例、つまり、集光機能を発揮し得る透明な有機媒質の一例である。
色分離61aは、隣接する集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)の間に設けられ、隣接する集光素子間で光が漏れることを防止するものであり、可視光から赤外光を50%以上吸収する材料からなる。その材料は、分散粒子として、粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)のカーボンブラックが酸化シリコン中に分散されたものである。
図10は、本実施の形態による固体撮像素子101の受光感度特性(赤色透過領域の画素の感度特性141、緑色透過領域の画素の感度特性142、青色透過領域の画素の感度特性143)を示す。本図において、3つの色の中心波長のそれぞれをピークとする3つのカーブから分かるように、この実施の形態における固体撮像素子101は、赤色領域、緑色領域、青色領域で優れた分光特性を有している。
(実施の形態2の製造方法)
次に、本実施の形態における固体撮像素子101の製造方法について説明する。
図11(a)〜(h)は、本実施の形態における固体撮像素子101の製造工程を示す図である。
まず、通常の半導体プロセスを用いて、Si基板上に受光素子、および配線、遮光層、信号伝送部、反射防止膜からなる半導体集積回路24を形成する。1画素のサイズは、2.25μm角であり、受光部は1.5μm角である。
次に、図11(a)〜(h)に示されるように、半導体集積回路上に色分離61a、赤色透過膜131、緑色透過膜132、青色透過膜133を形成する。
まず、半導体集積回路24上にアクリルやポリカーボネイトやポリエチレン等の透明樹脂中に分散させた感光性カーボンブラック粒子溶液をスピンオン法で塗布し、光吸収材料120を形成する。その後、光露光25、によりパターニングする(以上、図11(a))。現像し色分離61aを形成した後、透明樹脂中に分散させた感光性アントラキシレン溶液をスピンオン法で塗布し、赤色透過材料121を形成し、再び光露光25によって赤色透過材料121をパターニングする(図11(b))。現像処理で、1段目の赤色透過膜131を形成した後、透明樹脂中に分散させた感光性アントラキシレン溶液を再度スピンオン法で塗布し、赤色透過材料121を形成する。再び光露光25によって赤色透過材料121をパターニングする(図11(c))。
現像処理で、2段目の赤色透過膜131を形成した後、透明樹脂中に分散させた感光性塩臭化銅フタロシアニン溶液をスピンオン法で塗布し、緑色透過材料122を形成する。再び光露光25によって緑色透過材料122をパターニングする(図11(d))。現像処理で、1段目の緑色透過膜132を形成した後、透明樹脂中に分散させた感光性塩臭化銅フタロシアニン溶液を再度スピンオン法で塗布し、緑色透過材料122を形成する。再び光露光25によって緑色透過材料122をパターニングする(図11(e))。
現像処理で、2段目の緑色透過膜132を形成した後、透明樹脂中に分散させた感光性ε型銅フタロシアニン溶液をスピンオン法で塗布し、青色透過材料123を形成する。再び光露光25によって青色透過材料123をパターニングする(図11(f))。現像処理で、1段目の青色透過膜133を形成した後、透明樹脂中に分散させた感光性青色透過材料123溶液を再度スピンオン法で塗布し、青色透過材料123を形成する。再び光露光25によって青色透過材料123をパターニングする(図11(g))。
その後、現像処理することで、2段目の青色透過膜133を形成し、赤色、緑色、青色分布屈折率レンズが形成できる(図11(h))。
なお、分布屈折率レンズ1aをナノインプリント法を用いて形成しても良い。
なお、分布屈折率レンズ1aを構成する材料の一つとして透明樹脂を例示したが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化チタン、酸化タンタルでも良い。
なお、色分離61aを構成する材料として透明樹脂中にカーボンブラック粒子を分散させた材料を例示したが、透明樹脂の代わりに酸化シリコン、窒化シリコン、酸化チタン又は酸化タンタルを使用し、この媒質に対して、カーボンブラックの代わりに、酸化銅、酸化スズ又は酸化コバルトの粒子を分散したものでも良い。
以上のように、本実施の形態における固体撮像素子101によれば、集光と分光とが同一素子で行われることから、受光素子とマイクロレンズとの距離が縮小され、アスペクト比が抑制されることによって高画素化が容易になるとともに、レンズを透過させたい領域以外の入射光がレンズ材料で吸収されるため、選択透過光以外の領域の光がレンズ表面で反射されてしまうことが抑制されて高い色の再現性が確保され、これによって、高画素で、かつ、色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現される。
また、本実施の形態では、分布屈折率レンズは、有機媒質と有機の分散粒子で構成され、パターニングによって簡易に製造できる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3における固体撮像素子について説明する。
図12は、実施の形態3に係る凹型構造の分布屈折率レンズ1bをもつ固体撮像素子102を示す図であり、図13は、凹型構造の分布屈折率レンズ1bを示す図である。この固体撮像素子102は、2次元状に配列された画素100aの集まりであり、分布屈折率レンズ1b、色分離61b、反射防止膜60、電気配線3、層間絶縁膜5、受光素子6、Si基板7を備える。
本実施の形態における固体撮像素子102は、基本的には実施の形態1と同様の構成を有するが、分布屈折率レンズ1bの素材(高屈折率材料および低屈折率材料)および構造(下方向に凸型)と、色分離61bの素材において実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
分布屈折率レンズ1bは、マイクロレンズ(つまり、集光機能)とカラーフィルタ(つまり、分光機能)の両方の機能を備えるものであり、透過させる光の領域に対応する複数の集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)で構成される。この分布屈折率レンズ1は、上記3色に対応した分光機能を実現するために、金属を含む粒径100nm以下の粒子が分散されている。本実施の形態では、分散粒子として、赤色透過領域111には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:15nm)の金が、緑色透過領域112には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)のコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物が、青色透過領域113には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:20nm)のコバルトアルミ酸化物が酸化チタン中に分散されている。なお、酸化チタン(屈折率n=2.5)は、屈折率1.7以上で、この固体撮像素子102が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質の一例、つまり、集光機能を発揮し得る透明な無機媒質の一例である。この分布屈折率レンズ1bは、構造的には、実施の形態1における分布屈折率レンズ1の天地をひっくり返した構造を有し、その結果、屈折率1.7以上の該固体撮像素子が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質であって、集光素子の最上層が前記媒質で覆われている。
色分離61bは、隣接する集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)の間に設けられ、隣接する集光素子間で光が漏れることを防止するものであり、可視光から赤外光を50%以上吸収する材料からなる。その材料は、分散粒子として、粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)の酸化銅が窒化シリコン中に分散されたものである。
分布屈折率レンズ最表面には、分布屈折率レンズ1bより屈折率の小さい酸窒化シリコンが反射防止膜62として形成されている。
本構造のレンズの特長の1点目は、光入射面側の構造が大きく、基板側の構造が小さいということである。このような凹型構造では、レンズ表面の平坦度が高くなるため、入射光の表面での散乱ロスが低下し、集光効率が向上する。また、本レンズの特長の2点目は、製造プロセスの簡素化が可能な点と微細加工の容易化が可能な点である。
また、この分布屈折率レンズ1bは分光機能を有するため、隣接する分布屈折率レンズ1bを透過した斜入射光による混色を防ぐために、隣接する分布屈折率レンズ1bの表面は、隣接する分布屈折率レンズ1bの表面との間に固体撮像素子102の高さ方向に集光素子が透過する光の中心波長の50%以上の段差がない。つまり、隣接する集光素子の表面どうしの間の段差は、いずれも、固体撮像素子の高さ方向に、集光素子が透過する光の中心波長の50%未満である。レンズ表面の平坦度を上げるためには、分布屈折率レンズ1bの厚さを揃える必要がある。単純に厚くすると所望の分光特性から外れるので、分布屈折率レンズ1bを厚くする場合は粒子濃度を薄く、逆に分布屈折率レンズ1bを薄くするときには粒子濃度を多くし、分散する粒子の濃度を調整する。
次に反射特性を図14に示す。分布屈折率レンズ1bの表面が平滑であるが、赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113でそれぞれ選択した透過光以外の入射光を吸収するため、いずれの透過領域でも反射率は略15%以下の低い値となっている。
本実施の形態により、高画素で、かつ色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現できる。
(実施の形態3の製造方法)
次に、本実施の形態における固体撮像素子102の製造方法について説明する。
図15(a)〜(d)に、本実施の形態に係る分布屈折率レンズの製造工程を示す。まず、通常の半導体プロセスを用いて、シリコン基板上に受光素子、および配線、遮光層、信号伝送部からなる半導体集積回路24を形成する。1画素のサイズは、2.25μm角であり、受光部は1.5μm角である。その後に、プラズマCVDを用いて、低屈折率材料として酸化シリコン膜23を形成し、その上にレジスト22を塗布した後、光リソグラフィによってパターニングする(以上、図15(a))。酸化シリコン膜とレジストの厚みはそれぞれ、1.2μmと0.5μmである。上記実施の形態1の図8に記載した工程と同様に、パターニングとバークの埋め込み、エッチング26を繰り返し、2段同心円構造を形成する(図15(b))。レジストとバークを除去することで、低屈折率材料としての酸化シリコン23を残した後(図15(c))、高屈折率材料42として、実施の形態1に例示した製造方法と同様に赤色透過膜131、緑色透過膜132、青色透過膜133を埋め込む(図15(d))。最後にレンズ表面をCMP法あるいはエッチバック法で、隣接する分布屈折率レンズ1bの表面との間に固体撮像素子102の高さ方向に集光素子が透過する光の中心波長の50%以上の段差がないように平坦化することによって、酸化シリコン23中に埋め込まれた分布屈折率レンズ1bが形成される。つまり、屈折率1.7以上の媒質で集光素子の最上層が覆われた分布屈折率レンズ1bが完成される。
形成した分布屈折率レンズ1b上に、酸窒化シリコンをCVD法で成膜し反射防止膜62を形成する。
図15の工程を採用することにより、比較的に微細加工が容易であるシリカ系材料、樹脂材料をテンプレートとして、一般的に微細加工が困難であるとされている、高屈折率材料(窒化シリコン、酸化シリコン等)のレンズを形成することができる。また、上段と下段の光透過材料の埋め込みを一括で実行できるため、工程数を減少させ、生産コストを抑えることができる。
なお、酸化シリコンの埋め込み(図15(c))をナノインプリント法を用いて形成しても良い。
なお、赤色透過領域111に分散する粒子として金を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、銅、クロム又は鉄クロム酸化物を含む材料でもよく、緑色透過領域112に分散する粒子としてコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物又はコバルト亜鉛酸化物を含む材料でもよく、青色透過領域113に分散する粒子としてコバルトアルミ酸化物を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、コバルトクロム酸化物を含む材料でも良い。
なお、実施の形態3では3種類の光透過領域をもつ固体撮像素子を例示したが、金、銅、クロム、鉄クロム酸化物、コバルトチタンニッケル亜鉛酸化物、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物、コバルト亜鉛酸化物、コバルトアルミ酸化物、コバルトクロム酸化物の少なくも2種類からなる粒子を混合した、その他の種類の光透過領域を形成しても良い。
なお、分布屈折率レンズ1bを構成する材料の一つとして酸化チタンを例示したが、高屈折率材料である窒化シリコン又は酸化タンタルでも良い。
なお、色分離61bを構成する材料として窒化シリコン中に酸化銅粒子を分散させた材料を例示したが、窒化シリコンの変わりに酸化シリコン、酸化チタン又は酸化タンタルを使用し、この媒質に対して、酸化銅の変わりに、炭素、酸化スズ又は酸化コバルトの粒子を分散したものでも良い。
以上のように、本実施の形態における固体撮像素子102によれば、集光と分光とが同一素子で行われることから、受光素子とマイクロレンズとの距離が縮小され、アスペクト比が抑制されることによって高画素化が容易になるとともに、レンズを透過させたい領域以外の入射光がレンズ材料で吸収されるため、選択透過光以外の領域の光がレンズ表面で反射されてしまうことが抑制されて高い色の再現性が確保され、これによって、高画素で、かつ、色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現される。
また、本実施の形態における分布屈折率レンズでは、隣接するレンズの表面との間に固体撮像素子の高さ方向に集光素子が透過する光の中心波長の50%以上の段差がない構造となっているので、隣接するフィルタを透過した斜入射光による混色が防止される。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4における固体撮像素子について説明する。
図16は、本実施の形態に係る固体撮像素子103の基本構造を示す図である。この固体撮像素子103は、2次元状に配列された画素100aの集まりであり、分布屈折率レンズ1c、色分離61、反射防止膜60、電気配線3、層間絶縁膜5、受光素子6、Si基板7を備える。
本実施の形態における固体撮像素子103は、基本的には実施の形態1と同様の構成を有するが、分布屈折率レンズ1cの素材(高屈折率材料の媒質および低屈折率材料)において実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図16に示されるように、分布屈折率レンズ1cは、マイクロレンズ(つまり、集光機能)とカラーフィルタ(つまり、分光機能)の両方の機能を備えるものであり、透過させる光の領域に対応する複数の集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)からなり、低屈折率材料として、空気で形成された実施の形態1と異なり、低屈折率の赤色透過材料151、低屈折率の緑色透過材料152、低屈折率の青色透過材料153で覆われ(充填され)ている。
この分布屈折率レンズ1cは、上記3色に対応した分光機能を実現するために、金属を含む粒径100nm以下の粒子が分散されている。本実施の形態では、高屈折率材料の部分では、分散粒子として、赤色透過領域111には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:15nm)の金が、緑色透過領域112には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)のコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物が、青色透過領域113には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:20nm)のコバルトアルミ酸化物が酸化チタン中に分散されている。なお、酸化チタン(屈折率n=2.5)は、屈折率1.7以上で、この固体撮像素子103が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質の一例、つまり、集光機能を発揮し得る透明な無機媒質の一例である。
また、分布屈折率レンズ1cの低屈折率材料の部分では、分散粒子として低屈折率の赤色透過材料151には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:15nm)の金が、低屈折率の緑色透過材料152には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)のコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物が、低屈折率の青色透過材料153には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:20nm)のコバルトアルミ酸化物が酸化シリコン中に分散されている。
このように、本実施の形態における分布屈折率レンズ1cでは、高屈折率材料および低屈折率材料は異なる媒質からなるが、両媒質に分散される粒子は同一である。 分布屈折率レンズ1cは、電気配線3から層間絶縁膜5と窒化シリコン膜を窒酸化シリコン膜の上下に積層した反射防止膜60とで、電気絶縁されている。
色分離61は、隣接する集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)の間に設けられ、隣接する集光素子間で光が漏れることを防止するものであり、可視光から赤外光を50%以上吸収する材料からなる。その材料は、分散粒子として、粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)の酸化銅が酸化シリコン中に分散されたものである。
本実施の形態により、高画素で、かつ色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現できる。
(実施の形態4の製造方法)
次に、本実施の形態における固体撮像素子の製造方法について説明する。
図17(a)〜(e)に製作工程を示す。まず、実施の形態1あるいは2の製造方法のように、半導体集積回路上に色分離61、分布屈折率レンズ1cの高屈折率材料の部分(赤色透過膜131、緑色透過膜132、青色透過膜133)を形成する(以上、図17(a))。
続いて、分布屈折率レンズ1cの低屈折率材料の部分を形成するために、まず、SOG溶液中に分散させた金粒子溶液をスピンオン法で塗布し、250℃で仮焼成し、赤色透過材料151を形成し、レジストを塗布した後、再び光露光によってレジストをパターニングする(図17(b))。ドライエッチ法やウェットエッチ法で、低屈折率の赤色透過材料151を形成し、レジストを除去し、400℃で焼成する。続いて、SOG溶液中に分散させたコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物粒子溶液をスピンオン法で塗布し、250℃で仮焼成し、緑色透過材料152を形成し、レジストを塗布した後、再び光露光によってレジストをパターニングする(図17(c))。ドライエッチ法とウェットエッチ法で、低屈折率の緑色透過材料152を形成する。ここで、400℃焼成をしている低屈折率の赤色透過材料151は、250℃焼成のみで十分結晶化していない低屈折率の緑色透過材料152と比べドライエッチレートとウェットエッチレートが低いので、低屈折率の赤色透過材料151はほとんどエッチングされない。その後、レジストを除去し、400℃で焼成する。続いて、SOG溶液中に分散させたコバルトアルミ酸化物粒子溶液をスピンオン法で塗布し、250℃で仮焼成し、青色透過材料153を形成し、レジストを塗布した後、再び光露光によってレジストをパターニングする(図17(d))。ここで、400℃焼成をしている低屈折率の赤色透過材料151、低屈折率の緑色透過材料152は、250℃焼成のみで十分結晶化していない青色透過材料153と比べドライエッチレートとウェットエッチレートが低いので、低屈折率の赤色透過材料151、低屈折率の緑色透過材料152はほとんどエッチングされない。その後、レジストを除去し、400℃で焼成する(図17(e))。
なお、赤色透過領域111に分散する粒子として金を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、銅、クロム又は鉄クロム酸化物を含む材料でもよく、緑色透過領域112に分散する粒子としてコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物又はコバルト亜鉛酸化物を含む材料でもよく、青色透過領域113に分散する粒子としてコバルトアルミ酸化物を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、コバルトクロム酸化物を含む材料でも良い。
なお、実施の形態4では3種類の光透過領域をもつ固体撮像素子を例示したが、金、銅、クロム、鉄クロム酸化物、コバルトチタンニッケル亜鉛酸化物、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物、コバルト亜鉛酸化物、コバルトアルミ酸化物、コバルトクロム酸化物の少なくも2種類からなる粒子を混合した、その他の種類の光透過領域を形成しても良い。
なお、分布屈折率レンズ1cの高屈折率材料の部分を構成する材料の一つとして酸化チタンを例示したが、高屈折率材料である窒化シリコン又は酸化タンタルでも良い。
なお、低屈折率の赤色透過材料151、低屈折率の緑色透過材料152、低屈折率の青色透過材料153を構成する材料として酸化シリコンを例示したが、透明樹脂でも良い。
なお、色分離61を構成する材料として酸化シリコン中に酸化銅粒子を分散させた材料を例示したが、酸化シリコンの代わりに窒化シリコン、酸化チタン又は酸化タンタルを使用し、この媒質に対して、酸化銅の代わりに、酸化スズ又は酸化コバルトの粒子を分散したものでも良い。
以上のように、本実施の形態における固体撮像素子103によれば、集光と分光とが同一素子で行われることから、受光素子とマイクロレンズとの距離が縮小され、アスペクト比が抑制されることによって高画素化が容易になるとともに、レンズを透過させたい領域以外の入射光がレンズ材料で吸収されるため、選択透過光以外の領域の光がレンズ表面で反射されてしまうことが抑制されて高い色の再現性が確保され、これによって、高画素で、かつ、色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現される。
また、本実施の形態における分布屈折率レンズでは、媒質(高屈折率材料の)に含有される粒子と、光透過膜(低屈折率材料)に含有される粒子が同一の金属を含むので、レンズ全ての領域で同一特性の分光が実現される。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5における固体撮像素子について説明する。
図18は、本実施の形態に係る固体撮像素子104の基本構造を示す図である。この固体撮像素子104は、2次元状に配列された画素100aの集まりであり、分布屈折率レンズ1d、色分離61、反射防止膜60、電気配線3、層間絶縁膜5、受光素子6、Si基板7を備える。
本実施の形態における固体撮像素子104は、基本的には実施の形態1と同様の構成を有するが、分布屈折率レンズ1dの素材(高屈折率材料の媒質および低屈折率材料)において実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図18に示されるように、分布屈折率レンズ1dは、マイクロレンズ(つまり、集光機能)とカラーフィルタ(つまり、分光機能)の両方の機能を備えるものであり、透過させる光の領域に対応する複数の集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)からなりは、低屈折率材料として、空気で形成された実施の形態1と異なり、透明低屈折率材料161で覆われ(充填され)ている。
この分布屈折率レンズ1dは、上記3色に対応した分光機能を実現するために、金属を含む粒径100nm以下の粒子が分散されている。本実施の形態では、高屈折率材料の部分では、分散粒子として、赤色透過領域111には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:15nm)の金が、緑色透過領域112には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)のコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物が、青色透過領域113には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:20nm)のコバルトアルミ酸化物が酸化チタン中に分散されている。なお、酸化チタン(屈折率n=2.5)は、屈折率1.7以上で、この固体撮像素子104が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質の一例、つまり、集光機能を発揮し得る透明な無機媒質の一例である。
また、分布屈折率レンズ1dの低屈折率材料の部分である透明低屈折率材料161はSOGである。
このように、本実施の形態における分布屈折率レンズ1dでは、高屈折率材料および低屈折率材料は異なる媒質からなり、かつ、両媒質に分散される粒子も異なる。
分布屈折率レンズ1dは、電気配線3から層間絶縁膜5と窒化シリコン膜を窒酸化シリコン膜の上下に積層した反射防止膜60とで、電気絶縁されている。
本実施の形態により、高画素で、かつ色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現できる。
(実施の形態5の製造方法)
次に、本実施の形態における固体撮像素子の製造方法について説明する。
図19(a)〜(b)に製作工程を示す。まず、実施の形態1あるいは2の製造方法のように、半導体集積回路上に色分離61、分布屈折率レンズ1dの高屈折率材料の部分(赤色透過膜131、緑色透過膜132、青色透過膜133)を形成する(以上、図19(a))。
続いて、分布屈折率レンズ1dの低屈折率材料の部分を形成するために、透明樹脂中に分散させた酸化シリコン粒子溶液をスピンオン法で塗布し、250℃で焼成し、透明低屈折率材料161を形成する(図19(b))。
なお、赤色透過領域111に分散する粒子として金を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、銅、クロム又は鉄クロム酸化物を含む材料でもよく、緑色透過領域112に分散する粒子としてコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物又はコバルト亜鉛酸化物を含む材料でもよく、青色透過領域113に分散する粒子としてコバルトアルミ酸化物を例示したが、これに代えて、あるいは、これと共に、コバルトクロム酸化物を含む材料でも良い。
なお、実施の形態5では3種類の光透過領域をもつ固体撮像素子を例示したが、金、銅、クロム、鉄クロム酸化物、コバルトチタンニッケル亜鉛酸化物、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物、コバルト亜鉛酸化物、コバルトアルミ酸化物、コバルトクロム酸化物の少なくも2種類からなる粒子を混合した、その他の種類の光透過領域を形成しても良い。
なお、透明低屈折率材料161は、分散粒子として粒径分布5nm〜100nm(メジアン値:30nm)の酸化シリコンが、アクリルやポリカーボネイトやポリスチレン等の透明樹脂中に分散された材料でも良い。
なお、分布屈折率レンズ1dを構成する材料の一つとして酸化チタンを例示したが、高屈折率材料である窒化シリコン又は酸化タンタルでも良い。
なお、色分離61を構成する材料として酸化シリコン中に酸化銅粒子を分散させた材料を例示したが、酸化シリコンの代わりに窒化シリコン、酸化チタン又は酸化タンタルを使用し、この媒質に対して、酸化銅の代わりに、酸化スズ又は酸化コバルトの粒子を分散したものでも良い。
以上のように、本実施の形態における固体撮像素子104によれば、集光と分光とが同一素子で行われることから、受光素子とマイクロレンズとの距離が縮小され、アスペクト比が抑制されることによって高画素化が容易になるとともに、レンズを透過させたい領域以外の入射光がレンズ材料で吸収されるため、選択透過光以外の領域の光がレンズ表面で反射されてしまうことが抑制されて高い色の再現性が確保され、これによって、高画素で、かつ、色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現される。
また、本実施の形態における分布屈折率レンズでは、媒質(高屈折率材料の)に含有される粒子と、光透過膜(低屈折率材料)に含有される粒子が異なるので、分光特性の実現における設計の自由度が大きくなり、所望の特性の分光が実現される。
(実施の形態6)
次に、実施の形態6における固体撮像素子について説明する。
図20は、本実施の形態に係る固体撮像素子105の基本構造を示す図である。この固体撮像素子105は、2次元状に配列された画素100aの集まりであり、分布屈折率レンズ1e、色分離61、反射防止膜60、電気配線3、層間絶縁膜5、受光素子6、Si基板7を備える。
本実施の形態における固体撮像素子105は、基本的には実施の形態1と同様の構成を有するが、分布屈折率レンズ1eの各透過領域111〜113に透過率の低い領域171〜173が形成されている点で、実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図20に示されるように、分布屈折率レンズ1eは、マイクロレンズ(つまり、集光機能)とカラーフィルタ(つまり、分光機能)の両方の機能を備えるものであり、透過させる光の領域に対応する複数の集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)からなりは、周縁部に、それぞれ透過率の低い領域171、172、173を有する。
この分布屈折率レンズ1eは、上記3色に対応した分光機能を実現するために、金属を含む粒径100nm以下の粒子が分散されている。本実施の形態では、分散粒子として、赤色透過領域111には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:15nm)の金が、緑色透過領域112には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:25nm)のコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物が、青色透過領域113には粒径分布5nm〜50nm(メジアン値:20nm)のコバルトアルミ酸化物が酸化シリコン中に分散されている。なお、酸化シリコン(屈折率n=1.45)は、屈折率1.4以上で、この固体撮像素子105が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質の一例、つまり、集光機能を発揮し得る透明な無機媒質の一例である。
赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113からなる分布屈折率レンズ1eは、それぞれ透過率の低い領域171、172、173とそれ以外の領域とで、透過率の低い領域のほうが金属粒子の濃度がおおむね5倍多くすることにより、分光プロファイルは同一のまま透過率のみを低くしている。これによって、本実施の形態における分布屈折率レンズ1eは、同心構造の光(波長)吸収特性の分布を有する。
以上のように、本実施の形態における固体撮像素子105によれば、集光と分光とが同一素子で行われることから、受光素子とマイクロレンズとの距離が縮小され、アスペクト比が抑制されることによって高画素化が容易になるとともに、レンズを透過させたい領域以外の入射光がレンズ材料で吸収されるため、選択透過光以外の領域の光がレンズ表面で反射されてしまうことが抑制されて高い色の再現性が確保され、これによって、高画素で、かつ、色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現される。
また、本実施の形態における分布屈折率レンズは、各色の透過領域の周縁部に透過率の低い領域が形成され、同心構造の光(波長)吸収特性の分布を備えるようにレンズ中央部と端部とで透過率を最適化することが容易となり、これによって、集光効率の高い固体撮像素子が実現される。
(実施の形態7)
次に、実施の形態7における固体撮像素子について説明する。
図21は、実施の形態7に係る凸型構造の分布屈折率レンズ1fをもつ固体撮像素子106を示す図である。この固体撮像素子106は、2次元状に配列された画素100aの集まりであり、分布屈折率レンズ1f、色分離61c、反射防止膜60、電気配線3、層間絶縁膜5、受光素子6、Si基板7を備える。
本実施の形態における固体撮像素子106は、基本的には実施の形態1と同様の構成を有するが、分布屈折率レンズ1fの素材および構造と、色分離61cの素材において実施の形態1と異なる。以下、実施の形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
分布屈折率レンズ1fは、マイクロレンズ(つまり、集光機能)とカラーフィルタ(つまり、分光機能)の両方の機能を備えるものであり、透過させる光の領域に対応する複数の集光素子(赤色透過領域111、緑色透過領域112、青色透過領域113)で構成され、凸曲面の上面を有する点に特徴を有する。本構造の特長は、分布屈折率レンズ1fの形状を形成するためのリソグラフィ工程やエッチ工程が不要となり製造プロセスの簡素化が可能な点である。
赤色透過領域111に分散する粒子として少なくとも金、銅、クロム又は鉄クロム酸化物を含む材料であり、緑色透過領域112に分散する粒子として少なくともコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物又はコバルト亜鉛酸化物を含む材料であり、青色透過領域113に分散する粒子として少なくともコバルトアルミ酸化物又はコバルトクロム酸化物を含む材料である。
なお、本実施の形態の固体撮像素子106は3種類の光透過領域だけでなく、金、銅、クロム、鉄クロム酸化物、コバルトチタンニッケル亜鉛酸化物、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物、コバルト亜鉛酸化物、コバルトアルミ酸化物、コバルトクロム酸化物の少なくも2種類からなる粒子を混合した、その他の種類の光透過領域を形成しても良い。
分布屈折率レンズ1fを構成する材料して少なくとも酸化シリコン、窒化シリコン、酸化チタン又は酸化タンタルを含む材料である。
色分離61cを構成する材料としては、媒質として少なくとも酸化シリコン、窒化シリコン、酸化チタン又は酸化タンタルを含む材料であり、分散する粒子として少なくとも酸化銅、炭素、酸化スズ又は酸化コバルトの粒子を含むものである。
本実施の形態により、高画素で、かつ色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現できる。
(実施の形態7の製造方法)
次に、本実施の形態における固体撮像素子の製造方法について説明する。
赤色透過膜131、緑色透過膜132、青色透過膜133の形成までは、実施の形態1に例示した製造方法と同様に行う。
赤色透過膜131、緑色透過膜132、青色透過膜133形成後、450℃の熱処理を加えることにより凸レンズ形状への成形を行う。このときに紫外線を照射させながら行っても良い。
なお、凸レンズ形状の形成にナノインプリント法を用いて形成しても良い。
以上のように、本実施の形態における固体撮像素子106によれば、集光と分光とが同一素子で行われることから、受光素子とマイクロレンズとの距離が縮小され、アスペクト比が抑制されることによって高画素化が容易になるとともに、レンズを透過させたい領域以外の入射光がレンズ材料で吸収されるため、選択透過光以外の領域の光がレンズ表面で反射されてしまうことが抑制されて高い色の再現性が確保され、これによって、高画素で、かつ、色の再現性が高いカラーフィルタを備えた固体撮像素子が実現される。
また、本実施の形態における分布屈折率レンズは、その形状を形成するためのリソグラフィ工程やエッチ工程が不要となり、製造プロセスが簡素化される。
以上、本発明に係る固体撮像素子について、実施の形態1〜7に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。実施の形態1〜7における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の形態や、実施の形態1〜7に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で各種変形を施して得られる変形例や、本発明に係る固体撮像素子を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
本発明の固体撮像素子は、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等のデジタルカメラに使用される固体撮像素子として、特に高画素数や小チップ面積を実現するために不可欠な微細な画素を有する固体撮像素子として、有用である。
本発明の第1の実施の形態における固体撮像素子の断面構造を示す図 本発明の第1の実施の形態における分布屈折率レンズの上面構造を示す図 本発明の第1の実施の形態における分布屈折率レンズの断面構造を示す図 本発明の第1の実施の形態における分布屈折率レンズ(等ピッチ)を構成する基本構造を示す図 本発明の第1の実施の形態における固体撮像素子の感度特性のグラフ 本発明の第1の実施の形態における固体撮像素子の反射率特性のグラフ 本発明の第1の実施の形態における光透過膜の製造工程を示す図 本発明の第1の実施の形態における集光素子の製造工程を示す図 本発明の第2の実施の形態における固体撮像素子の断面構造を示す図 本発明の第2の実施の形態における固体撮像素子の感度特性のグラフ 本発明の第2の実施の形態における集光素子の製造工程を示す図 本発明の第3の実施の形態における固体撮像素子の断面構造を示す図 本発明の第3の実施の形態における分布屈折率レンズの断面構造を示す図 本発明の第3の実施の形態における固体撮像素子の反射率特性のグラフ 本発明の第3の実施の形態における分布屈折率レンズの製造工程を示す図 本発明の第4の実施の形態における固体撮像素子の断面構造を示す図 本発明の第4の実施の形態における分布屈折率レンズの製造工程を示す図 本発明の第5の実施の形態における固体撮像素子の断面構造を示す図 本発明の第5の実施の形態における分布屈折率レンズの製造工程を示す図 本発明の第6の実施の形態における固体撮像素子の断面構造を示す図 本発明の第7の実施の形態における固体撮像素子の断面構造を示す図 従来に係る固体撮像素子の基本構造の一例
符号の説明
1、1a〜1f 分布屈折率レンズ(同心円構造)
2 カラーフィルタ
3 電気配線 兼 遮光膜
4 電気信号伝送部
5 層間絶縁膜
6 受光素子(Siフォトダイオード)
7 Si基板
8 半導体集積回路(前記2〜7によって構成)
9 入射光
10 酸化シリコン層(膜厚1.2μm;n=1.45)
11 酸化シリコン層(膜厚0.8μm)
12 酸化シリコン層(膜厚0μm=空気(n=1.0))
13 等ピッチ(0.2μm)
14 光学中心
15 総膜厚(1.2μm)
16 上段膜厚(0.4μm)
22 レジスト
23 酸化シリコン
24 半導体集積回路(前記要素2〜7によって構成される)
25 光リソグラフィ
26 エッチング
27 バーク
42 高屈折率材料(赤色透過膜、緑色透過膜、青色透過膜)の埋め込み
53 入射光
54 光学レンズ
55 固体撮像素子
56 斜め入射光
57 マイクロレンズ
60 反射防止膜
61、61a〜61c 色分離
62 反射防止膜
100〜106 固体撮像素子
100a 画素
111 赤色透過領域
112 緑色透過領域
113 青色透過領域
120 光吸収材料
121 赤色透過材料
122 緑色透過材料
123 青色透過材料
131 赤色透過膜
132 緑色透過膜
133 青色透過膜
134 任意の光透過膜
141 赤色透過領域の画素の感度特性
142 緑色透過領域の画素の感度特性
143 青色透過領域の画素の感度特性
151 低屈折率の赤色透過材料
152 低屈折率の緑色透過材料
153 低屈折率の青色透過材料
161 透明低屈折率材料
171 透過率の低い赤色透過材料
172 透過率の低い緑色透過材料
173 透過率の低い青色透過材料

Claims (20)

  1. 複数の集光素子と、前記複数の集光素子のそれぞれに対応して設けられ、対応する集光素子で集光された光を受光する複数の受光素子と、電気配線とを有する固体撮像素子であって、
    前記複数の集光素子のそれぞれは、対応する前記受光素子ごとに異なる複数の種類の分光機能を有し、
    前記複数の集光素子は、金属を含む粒子が分散されていることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記複数の集光素子は、屈折率1.4以上の該固体撮像素子が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質であって、かつ、前記媒質中に粒径5nm〜50nmの前記粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記複数の集光素子には、被分散粒子として、少なくとも金、銅、クロム又は鉄クロム酸化物を含む第1の種類の集光素子と、少なくともコバルトチタンニッケル亜鉛酸化物、コバルトチタン酸化物、ニッケルチタン亜鉛酸化物又はコバルト亜鉛酸化物を含む第2の種類の集光素子と、少なくともコバルトアルミ酸化物又はコバルトクロム酸化物を含む第3の種類の集光素子とが含まれることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像素子。
  4. 前記複数の集光素子には、少なくとも一種類の有機分子からなる粒子を含むことを特徴とする請求項2に記載の固体撮像素子。
  5. 前記複数の集光素子は、凸形状であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  6. 前記複数の集光素子は、集光の対象となる入射光の波長と同程度かそれよりも短い線幅で分割された同心構造の光透過膜で生じる実効屈折率分布を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  7. 前記複数の集光素子は、前記媒質と異なる屈折率をもち、かつ、可視光から赤外光を50%以上透過する光透過膜で覆われていることを特徴とする請求項6に記載の固体撮像素子。
  8. 前記光透過膜は、金属を含む粒子を含むことを特徴とする請求項7に記載の固体撮像素子。
  9. 前記媒質に含有される粒子と、前記光透過膜に含有される粒子には、同一の金属が含まれることを特徴とする請求項8に記載の固体撮像素子。
  10. 前記複数の集光素子は、同心構造の波長吸収特性の分布を備えることを特徴とする請求項6に記載の固体撮像素子。
  11. 前記複数の集光素子の媒質は、シリコンと酸素を含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  12. 前記複数の集光素子は、屈折率1.7以上の該固体撮像素子が受光する可視光から赤外光を50%以上透過する媒質であって、前記集光素子の最上層が前記媒質で覆われていることを特徴とする請求項6に記載の固体撮像素子。
  13. 前記複数の集光素子は、対応する前記受光素子ごとに、異なる屈折率分布をもつことを特徴とする請求項6に記載の固体撮像素子。
  14. 前記複数の集光素子の表面においては、隣接する前記集光素子の表面どうしの間の段差は、いずれも、前記固体撮像素子の高さ方向に、前記集光素子が透過する光の中心波長の50%未満であることを特徴とする請求項12に記載の固体撮像素子。
  15. 前記複数の集光素子の上部は、前記媒質より小さい屈折率を持つ材料で覆われていることを特徴とする請求項12に記載の固体撮像素子。
  16. 前記複数の集光素子は、隣接する前記集光素子との間に設けられた、可視光から赤外光を50%以上吸収する材料で分離されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  17. 前記複数の集光素子の可視光から赤外光までの反射率は、15%以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  18. 前記複数の集光素子は、前記受光素子および前記電気配線から絶縁されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  19. 前記媒質および前記粒子は、いずれも、無機材料からなることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像素子。
  20. 固体撮像素子の製造方法であって、
    基板上に受光素子、配線、遮光層、信号伝送部および反射防止膜からなる半導体集積回路を形成するステップと、
    形成された半導体集積回路上に、複数の色分離を形成するステップと、
    形成された複数の色分離で挟まれる複数の領域に、金属を含む粒子が分散され赤色透過膜、緑色透過膜および青色透過膜を形成するステップと、
    形成された赤色透過膜、緑色透過膜および青色透過膜を、同心円状にエッチング又はパターニングするステップと
    を含むことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
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